JP2007281846A - 共振器、共振器の製造方法および通信装置 - Google Patents

共振器、共振器の製造方法および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】共振子の放熱経路を確保して、共振子の放熱特性を高めることを可能とする。
【解決手段】基板11上に空間12を介して周囲が前記基板11上に支持された第1電極13と、前記空間12上方の前記第1電極13上に形成された圧電膜14と、前記空間12上方にかかるように且つ前記圧電膜14上に形成された第2電極15とを備えた共振器1であって、前記空間12の中央部に、前記第1電極13、前記圧電膜14および前記第2電極15の共振子16で発生した熱を前記基板11側に放熱する放熱部18が形成されているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振器、共振器の製造方法およびこの共振器を有するフィルタを搭載した通信装置に関する。
近年、携帯電話などモバイル商品の小型化進展により、搭載される製品には、より小型・高密度で低価格な製品の要求が強くなってきている。これに伴い、半導体ICパッケージは飛躍的に小型化、高密度化が進んできており、最近では単品のICパッケージではなく、複数のICチップや受動部品、その他機能デバイスを内蔵したモジュールパッケージが多く提案されている。このモジュールパッケージに使われる部品のうちフィルターデバイスは、SAWを代表として最近では特に薄膜バルク音響共振器(Thin Film Bulk Acoustic Resonator、以下FBARと記す)などの技術が各社より示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来のFBAR構造では、共振子の放熱性に限界があり、耐電力性などデバイス特性面で不利であった。
従来のFBAR構造例を図15により説明する。図15に示すメンブレン型の共振器(FBAR)101は、基板111上にバッファ層121、下部電極113、圧電膜114、上部電極115からなる共振子116の直下が空間112となっているため、誘電損失、電力損失が小さく、特性的に優れるが、共振子116の放熱性に劣る。すなわち、メンブレン型の共振器101では耐電力性に劣る。
図16に示すように、例えば、耐電力試験を行なうと、共振子116で発生した熱が蓄積され、共振子116中央が破壊に至る。これは共振子116直下に空間112を持つ共振器101では、薄膜である共振子116で発生した熱が水平方向(図中の矢印が指す方向)にしか伝達されず、共振子116外周部分を経てシリコン(Si)基板111に放熱するしか放熱経路がないためと考えられる。このため、逃げ場を失った熱が共振子116中央部に蓄積され、その部分で焼損しやすくなる。
特開2004-357306号公報
解決しようとする問題点は、共振子の放熱経路が十分に確保されていないため、逃げ場を失った熱が共振子中央部に蓄積され、その部分で焼損しやすくなる点である。
本発明は、共振子の放熱経路を確保して、共振子の放熱特性を高めることを課題とする。
請求項1に係る本発明は、周囲を基板に支持された第1電極と、前記第1電極上に形成された圧電膜と、前記圧電膜上に形成された第2電極とを有する共振子を備えた共振器であって、前記第1電極の下に、前記共振子で発生した熱を前記基板側に放熱する放熱部が形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、共振子で発生した熱を基板側に放熱する放熱部が形成されていることから、共振器の放熱特性が向上され、共振子の焼損が防止される。
請求項6に係る本発明は、基板上に空間を形成するための犠牲膜を形成する工程と、前記犠牲膜を被覆するもので周囲が前記基板上に支持された第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程とを備えた共振器の製造方法であって、前記犠牲膜を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板表面に達する孔を形成し、前記孔を介して前記第1電極を前記基板表面に接触させるように形成することを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、犠牲膜を形成する際に、空間が形成される中央部に基板表面に達する孔を形成し、孔を介して第1電極を基板表面に接触させるように形成して、共振子で発生した熱を基板側に放熱する放熱部を形成することから、放熱特性の高い共振子となり、共振子の焼損が防止される共振器が製造される。
請求項7に係る本発明は、基板上に犠牲膜を形成する工程と、前記犠牲膜を被覆するもので周囲が前記基板上に支持された第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程とを備えた共振器の製造方法であって、前記犠牲膜を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板表面に達する孔を形成する工程と前記孔に前記基板表面に接触するように熱伝導体を埋め込んで放熱部を形成する工程とを備え、前記第1電極は前記放熱部に接触するように形成することを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、空間が形成される中央部に基板表面に達する孔を形成する工程と、孔に基板表面に接触するように熱伝導体を埋め込んで放熱部を形成する工程とを備え、第1電極を放熱部に接触するように形成することから、共振子で発生した熱が基板側に放熱されるようになるので、放熱特性の高い共振子となり、共振子の焼損が防止される共振器が製造される。
請求項8に係る本発明は、基板に凹部を形成する工程と、前記空間を埋め込む犠牲膜を形成する工程と、前記犠牲膜上を含む前記基板上に、周囲が前記基板上に支持される第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程とを備えた共振器の製造方法であって、前記空間を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板を残して放熱部を形成し、前記第1電極を形成する際に、前記第1電極を前記放熱部に接触させるように形成することを特徴とする。
請求項8に係る本発明では、空間を形成する際に、空間が形成される中央部に基板を残して放熱部を形成し、第1電極を形成する際に、第1電極を放熱部に接触させるように形成するので、放熱特性の高い共振子となり、共振子の焼損が防止される共振器が製造される。
請求項11に係る本発明は、周囲が前記基板上に支持された第1電極と、前記第1電極上に形成された圧電膜と、前記圧電膜上に形成された第2電極とを有する共振子を備えた共振器を有するフィルタを搭載した通信装置において、前記第1電極の下に、前記共振子で発生した熱を前記基板側に放熱する放熱部が形成されていることを特徴とする。
請求項11に係る本発明では、本発明の共振器を有するフィルタを搭載したことから、放熱性が高められた信頼性の高いフィルタを搭載することが可能になり、通信装置の信頼性が高められる。
請求項1に係る本発明によれば、共振子で発生する熱を基板側に放熱する放熱部を設けたため、共振子の放熱性を大幅に上げることができるので、共振子の焼損が防止できるようになり、共振器の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
請求項6に係る本発明によれば、共振子で発生する熱を基板側に放熱する放熱部を形成するため、共振子の放熱性を大幅に上げることができるので、共振子の焼損が防止できるようになり、共振器の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
請求項7に係る本発明によれば、共振子で発生する熱を基板側に放熱する放熱部を形成するため、共振子の放熱性を大幅に上げることができるので、共振子の焼損が防止できるようになり、共振器の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
請求項8に係る本発明によれば、共振子で発生する熱を基板側に放熱する放熱部を形成するため、共振子の放熱性を大幅に上げることができるので、共振子の焼損が防止できるようになり、共振器の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
請求項11に係る本発明によれば、本発明の共振器を有するフィルタを搭載したことから、放熱性が高められた信頼性の高いフィルタを搭載することが可能になり、通信装置の信頼性が高めることができるという利点がある。
本発明の共振器に係わる一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。図1では、一例として、メンブレン型の共振器(FBAR)を示す。
図1に示すように、基板11の上面に設けられる空間12を覆うように第1電極(下部電極)13が形成されている。すなわち、第1電極13によって上記空間12が包み込まれていて、基板11に上記第1電極13の周囲が支持されている。この第1電極13は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば230nmの厚さに形成されている。上記第1電極13には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極13は複数層の電極材料で形成することもできる。また、上記基板11には、例えば半導体基板、半導体層が形成されている基板等を用いることができ、ここでは一例としてシリコン半導体基板を用いる。
上記第1電極13上には圧電膜14が形成されている。したがって、上記空間12の上方にも圧電膜13が形成されている。この圧電膜14は例えば窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成されている。なお、共振器(音響共振器)1の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器1の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚が決定されている。
また、上記圧電膜14が十分な圧電特性を得るようにするため、窒化アルミニウム(AlN)層を可能な限りc軸方向に配向させてある。その許容値は、例えばc軸方向の半値幅としては1.5度以内が望ましい。
上記圧電膜14上には上記空間12の上方にかかるように第2電極15が形成されている。この第2電極15は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば334nmの厚さに形成されている。上記第2電極15には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極15は複数層の電極材料で形成することもできる。このように、上記第1電極13、圧電膜14および第2電極15で共振子16が構成されている。
さらに、圧電膜14に形成した接続孔31を通じて第1電極13の取り出し電極17が形成されている。上記圧電膜14および第1電極13を貫通して空間12に達するビアホール32が形成されている。このビアホール32は、後の製造方法の説明で詳述するが、空間12を形成するための犠牲膜(図示せず)をエッチングする際に用いるものである。
上記空間12の中央部には、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部18が形成されている。この放熱部18は、共振子16の一部からなるもので基板11表面に接触されるように形成されている。例えば、放熱部18は、共振子16によって逆円錐台形状に形成されている。
上記説明したように、いわゆる空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)1が構成されている。
上記共振器1では、空間12の中央部に、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱するための放熱部18が形成されていることから、最も蓄熱され易い共振子16の中央部から放熱部18を介して基板11側に、共振子16で発生した熱が効率よく放熱されるので、共振器1の放熱特性が向上され、共振子16の焼損が防止できるようになり、共振器1の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
次に、本発明の共振器に係わる一実施の形態(第2実施例)を、図2の概略構成断面図によって説明する。図2では、一例として、メンブレン型の共振器(FBAR)を示す。
図2に示すように、基板11の上面に設けられる空間12を覆うように第1電極(下部電極)13が形成されている。すなわち、第1電極13によって上記空間12が包み込まれていて、基板11に上記第1電極13の周囲が支持されている。この第1電極13は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば230nmの厚さに形成されている。上記第1電極13には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極13は複数層の電極材料で形成することもできる。また、上記基板11には、例えば半導体基板、半導体層が形成されている基板等を用いることができ、ここでは一例としてシリコン半導体基板を用いる。
上記第1電極13上には圧電膜14が形成されている。したがって、上記空間12の上方にも圧電膜14が形成されている。この圧電膜14は例えば窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成されている。なお、共振器(音響共振器)2の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器2の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚が決定されている。
また、上記圧電膜14が十分な圧電特性を得るようにするため、窒化アルミニウム(AlN)層を可能な限りc軸方向に配向させてある。その許容値は、例えばc軸方向の半値幅としては1.5度以内が望ましい。
上記圧電膜14上には上記空間12の上方にかかるように第2電極15が形成されている。この第2電極15は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば334nmの厚さに形成されている。上記第2電極15には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極15は複数層の電極材料で形成することもできる。このように、上記第1電極13、圧電膜14および第2電極15で共振子16が構成されている。
さらに、圧電膜14に形成した接続孔31を通じて第1電極13の取り出し電極17が形成されている。上記圧電膜14および第1電極13を貫通して空間12に達するビアホール32が形成されている。このビアホール32は、後の製造方法の説明で詳述するが、空間12を形成するための犠牲膜(図示せず)をエッチングする際に用いるものである。
上記空間12の中央部には、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部19が、第1電極13と基板11表面とに接触されて形成されている。この放熱部19は、熱伝導体からなるもので、例えば第1電極13の熱伝導率以上の熱伝導率を有する材料、例えばアルミニウム、銅、金、銀、タングステン、モリブデン等の熱伝導率がよい金属材料で形成されている。また上記放熱部19は、共振子16で発生した熱を基板11側に逃がし易いように、また共振子16の一点に応力がかからないように、例えば円柱形状、円錐台形状、逆円錐台形状等のように、共振子16との接触部分に角部が生じないような形状に形成されていることが好ましい。
上記説明したように、いわゆる空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)2が構成されている。
上記共振器2では、空間12の中央部に、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部19が形成されていることから、最も蓄熱され易い共振子16の中央部から放熱部19を介して基板11側に、共振子16で発生した熱が効率よく放熱されるので、共振器2の放熱特性が向上され、共振子16の焼損が防止できるようになり、共振器2の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
次に、本発明の共振器に係わる一実施の形態(第3実施例)を、図3によって説明する。図3では、一例として、メンブレン型の共振器(FBAR)を示し、図3の(1)に概略構成断面図を示し、(2)にレイアウト図を示す。
図3に示すように、基板11の上面側に形成された空間12を覆うように第1電極(下部電極)13が形成されている。すなわち、第1電極13によって上記空間12が覆われて、空間12の周囲の基板11に上記第1電極13の周囲が支持されている。この第1電極13は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば230nmの厚さに形成されている。上記第1電極13には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極13は複数層の電極材料で形成することもできる。また、上記基板11には、例えば半導体基板、半導体層が形成されている基板等を用いることができ、ここでは一例としてシリコン半導体基板を用いる。
上記第1電極13上には圧電膜14が形成されている。したがって、上記空間12の上方にも圧電膜14が形成されている。この圧電膜14は例えば窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成されている。なお、共振器(音響共振器)3の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器3の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚が決定されている。
また、上記圧電膜14が十分な圧電特性を得るようにするため、窒化アルミニウム(AlN)層を可能な限りc軸方向に配向させてある。その許容値は、例えばc軸方向の半値幅としては1.5度以内が望ましい。
上記圧電膜14上には上記空間12の上方にかかるように第2電極15が形成されている。この第2電極15は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば334nmの厚さに形成されている。上記第2電極15には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極15は複数層の電極材料で形成することもできる。このように、上記第1電極13、圧電膜14および第2電極15で共振子16が構成されている。
さらに、圧電膜14に形成した接続孔31を通じて第1電極13の取り出し電極17が形成されている。上記圧電膜14および第1電極13を貫通して空間12に達するビアホール32が形成されている。このビアホール32は、後の製造方法の説明で詳述するが、空間12を形成するための犠牲膜(図示せず)をエッチングする際に用いるものである。
上記空間12の中央部には、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱するための放熱部20が第1電極13に接触するように上記基板11で形成されている。したがって、この放熱部20は、シリコンからなるので、例えば第1電極13にモリブデンを用いた場合には、第1電極13よりも熱伝導性が高くなる。また、上記放熱部20によって、共振子16で発生した熱を基板11側に逃がし易いようにするため、上記第1電極13は、放熱部20よりも熱伝導性に優れた金属で形成されていることが好ましい。さらに、放熱部20は、共振子16の一点に応力がかからないように、例えば円柱形状、円錐台形状、逆円錐台形状等のように、共振子16との接触部分に角部が生じないような形状に形成されていることが好ましい。
上記説明したように、いわゆる空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)3が構成されている。
上記共振器3では、空間12の中央部に、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱するための放熱部20が形成されていることから、最も蓄熱され易い共振子16の中央部から放熱部20を介して基板11側に、共振子16で発生した熱が効率よく放熱されるので、共振器3の放熱特性が向上され、共振子16の焼損が防止できるようになり、共振器3の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
次に、本発明の共振器に係わる一実施の形態(第4実施例)を、図4の概略構成断面図によって説明する。図4では、一例として、前記図2によって説明した共振器2の改良型を示す。
図4に示すように、基板11の上面に設けられる空間12を覆うように第1電極(下部電極)13が形成されている。すなわち、第1電極13によって上記空間12が包み込まれていて、基板11に上記第1電極13の周囲が支持されている。この第1電極13は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば230nmの厚さに形成されている。上記第1電極13には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極13は複数層の電極材料で形成することもできる。また、上記基板11には、例えば半導体基板、半導体層が形成されている基板等を用いることができ、ここでは一例としてシリコン半導体基板を用いる。
上記第1電極13上には圧電膜14が形成されている。したがって、上記空間12の上方にも圧電膜14が形成されている。この圧電膜14は例えば窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成されている。なお、共振器(音響共振器)4の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器4の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚が決定されている。
また、上記圧電膜14が十分な圧電特性を得るようにするため、窒化アルミニウム(AlN)層を可能な限りc軸方向に配向させてある。その許容値は、例えばc軸方向の半値幅としては1.5度以内が望ましい。
上記圧電膜14上には上記空間12の上方にかかるように第2電極15が形成されている。この第2電極15は、例えばモリブデン(Mo)からなり、例えば334nmの厚さに形成されている。上記第2電極15には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極15は複数層の電極材料で形成することもできる。このように、上記第1電極13、圧電膜14および第2電極15で共振子16が構成されている。
さらに、圧電膜14に形成した接続孔31を通じて第1電極13の取り出し電極17が形成されている。上記圧電膜14および第1電極13を貫通して空間12に達するビアホール32が形成されている。このビアホール32は、後の製造方法の説明で詳述するが、空間12を形成するための犠牲膜(図示せず)をエッチングする際に用いるものである。
上記空間12の中央部には、共振子16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部19が、第1電極13と基板11表面とに接触されて形成されている。この放熱部19は、熱伝導体からなるもので、例えば第1電極13の熱伝導率以上の熱伝導率を有する材料、例えばアルミニウム、銅、金、銀、タングステン、モリブデン等の熱伝導率がよい金属材料で形成されている。また上記放熱部19は、共振子16で発生した熱を基板11側に逃がし易いように、また共振子16の一点に応力がかからないように、例えば円柱形状、円錐台形状、逆円錐台形状等のように、共振子16との接触部分に角部が生じないような形状に形成されていることが好ましい。
さらに、上記基板11には、上記放熱部19に接触する放熱ビア21が形成されている。この放熱ビア21は、例えば上記放熱部19以上の熱伝導率を有する材料で形成されることが好ましく、例えばアルミニウム、銅、金、銀、タングステン、モリブデン等の熱伝導率がよい金属材料で形成されている。この放熱ビア21の形状は特に問わない。
上記説明したように、いわゆる空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)4が構成されている。
上記共振器4では、前記共振器2の作用効果が得られるとともに、放熱ビア21を基板11に設けたことで、放熱部19により放熱される熱がさらに基板11外に放熱され易くなるという利点がある。これによって、共振器4の放熱特性がさらに向上され、共振子16の焼損が防止できるようになり、共振器4の信頼性の向上が図れるという利点がある。また、共振子16にさらに大電力を印加することができるようになり、耐電力性が向上するという利点がある。
上記基板11に放熱ビア21を設ける構成は、前記図1によって説明した共振器1、前記図3によって説明した共振器3にも適用することができる。共振器1に適用する場合は、前記共振器2と同様になる。共振器3に適用する場合は、放熱部20の代わりに放熱ビア21を設ける構成となる。
次に、本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第5実施例)を、図5〜図7の製造工程断面図によって説明する。図5〜図7では、一例として、前記図1によって説明した共振器1の製造工程を示す。
図5(1)に示すように、基板11の上面に後の工程で空間を形成するための犠牲膜を成膜する。この犠牲膜は2層からなり、まず基板11上に第1犠牲膜41を形成する。この第1犠牲膜41は、例えば酸化シリコン膜からなり、例えば化学的気相成長法によって形成される。
次に、図5(2)に示すように、上記第1犠牲膜41上に第2犠牲膜42を形成する。この第2犠牲膜42は、例えば酸化シリコン膜からなり、例えばSOG(Spin on glass)の塗布、ベーキングによって形成される。以下、第1犠牲膜41と第2犠牲膜42とを合わせて犠牲膜43とする。この犠牲膜43は、後に形成される空間の厚さに形成されている。
次に、図5(3)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術(レジスト露光、レジスト現像等)、レジストベーキングにより、空間を形成する領域に犠牲膜を残すためのレジストマスク44を形成する。このレジストマスク44には、放熱部となる領域を形成するための孔45が同時に形成されている。
次に、図5(4)に示すように、上記レジストマスク44を用いたエッチング技術により上記犠牲膜43をパターニングして、放熱部が形成される領域に孔47が形成された犠牲膜パターン46を形成する。この犠牲膜パターン46は、例えば円錐台状に形成される。上記犠牲膜パターン46は例えばフッ酸でエッチングが可能な、例えば酸化シリコン系の膜で形成することが好ましい。したがって、上記説明したSOG膜、化学的気相成長法によるシリコン酸化膜の他に、リンシリケートガラス(PSG)膜、ホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜等で形成することもできる。
次に、図5(5)に示すように、上記犠牲膜パターン46を被覆するように、上記基板11上に第1電極形成膜48を形成する。このとき、孔47の内面にも第1電極形成膜48が形成される。この第1電極形成膜48は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法等により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば230nmの厚さに堆積して形成する。上記第1電極形成膜48には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極形成膜48は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図6(6)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、上記第1電極形成膜48をパターニングして第1電極13を形成する。この第1電極13は、上記孔47を通じて基板11に接触されている。
次に、図6(7)に示すように、上記第1電極13を被覆するように、圧電膜14を形成する。この圧電膜14は、例えば、DCパルススパッタリング法等により、窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成される。なお、共振器(FBAR)の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚を決定する。
次に、図6(8)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、上記圧電膜14をパターニングして第1電極13に通じる接続孔31を形成する。
次に、図6(9)に示すように、上記圧電膜14上に第2電極形成膜49を形成する。この際、第2電極形成膜49は接続孔31を通じて第1電極13に接続される。この第2電極形成膜49は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば334nmの厚さに堆積して形成する。上記第2電極形成膜49には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極形成膜49は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図7(10)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術により、第2電極および取り出し電極を形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記第2電極形成膜49をパターニングして第2電極15および第1電極13に接続孔31を通じて接続する取り出し電極17を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。その後、上記レジストマスクを除去する。
次に、図7(11)に示すように、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、犠牲膜パターン46を除去する際に必要となるビアホールを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記圧電膜14および第1電極13を貫通して犠牲膜パターン46に達するビアホール32を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。
次に、図7(12)に示すように、上記レジストマスクを除去する。その後、ビアホール32を通して犠牲膜パターン46〔前記図7(11)参照〕を除去する。この犠牲膜パターン46の除去加工は、例えばフッ酸(HF)水溶液50によるウエットエッチングによる。このエッチングにより犠牲膜パターン46を完全に除去し、この除去した部分に空間12を形成する。
この結果、図7(13)に示すように、上記基板11と第1電極13との間に上記空間12が形成される。このようにして、基板11上に空間12を介して、第1電極13、圧電膜14、第2電極15からなる共振子16を備え、この共振子16の一部が空間12の中央部で基板11に接触もしくは接続されてなる放熱部18を備えている、空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)1が完成する。
上記共振器1の製造方法は、犠牲膜43を形成する際に、空間12が形成される中央部に基板11表面に達する孔47を形成し、第1電極13を形成する際に、第1電極13を基板11表面に接触させるように形成して、空間12の中央部に、共振子(第1電極13、圧電膜14および第2電極15)16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部18を形成することから、共振子16の放熱性に優れた、共振子16の焼損が防止できる、信頼性の高い共振器1を製造できるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性の向上も得られるものとなる。
次に、本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第6実施例)を、図8の製造工程断面図によって説明する。図8では、一例として、前記図2によって説明した共振器2の製造工程を示す。
図8(1)に示すように、前記図5(1)〜前記図5(4)によって説明した工程を行うことによって、基板11上に第1犠牲膜41と第2犠牲膜42からなるもので、放熱部が形成される領域に孔47が形成された犠牲膜パターン46を形成する。この犠牲膜パターン46は、例えば円錐台状に形成され、その中心部に孔47が形成される。上記犠牲膜パターン46は例えばフッ酸でエッチングが可能な、例えば酸化シリコン系の膜で形成することが好ましい。したがって、上記説明した、SOG膜、化学的気相成長法によるシリコン酸化膜の他に、リンシリケートガラス(PSG)膜、ホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜等で形成することもできる。
次に、図8(2)に示すように、上記孔47内部に放熱部19を形成する。この放熱部19の形成方法は、種々の方法を採用することができ、上記孔47内部のみに放熱部19が形成されればよい。例えば、スパッタリングによって孔47を埋め込むように放熱部19を形成する材料膜を形成した後、犠牲膜パターン46が露出するようにエッチバックもしくは化学的機械研磨を行い、その後、犠牲膜パターン46周囲の材料膜を除去する方法がある。または、放熱部の材料によっては、孔47上を開口したマスクを形成し、孔47内部に上記材料膜を選択成長する方法がある。または、犠牲膜パターン46を形成する犠牲膜に孔47を形成した後、スパッタリングによって孔47を埋め込むように放熱部を形成する材料膜を形成し、犠牲膜上の余剰な材料膜を、例えば化学的機械研磨、エッチバック等により除去して、孔47内部に放熱部19を形成し、その後、犠牲膜をパターニングして犠牲膜パターン46を形成する方法がある。
次に、図8(3)に示すように、上記犠牲膜パターン46を被覆するように、上記基板11上に第1電極形成膜48を形成する。この第1電極形成膜48は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法等により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば230nmの厚さに堆積して形成する。上記第1電極形成膜48には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極形成膜48は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図8(4)に示すように、前記図6(6)〜前記図7(12)によって説明した工程を行うことによって、上記第1電極13を被覆する圧電膜14を形成する。この圧電膜14は、例えば、DCパルススパッタリング法等により、窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成される。なお、共振器(FBAR)の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚を決定する。
次に、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、上記圧電膜14をパターニングして第1電極13に通じる接続孔31を形成する。
次に、上記圧電膜14上に第2電極形成膜49を形成する。この第2電極形成膜49は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば334nmの厚さに堆積して形成する。上記第2電極形成膜49には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極形成膜49は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術により、第2電極および第1電極の取り出し電極を形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記第2電極形成膜49をパターニングして第2電極15および第1電極13に接続孔31を通じて接続する第1電極13の取り出し電極17を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。その後、上記レジストマスクを除去する。
次に、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、犠牲膜パターン46〔前記図8(3)参照〕を除去する際に必要となるビアホールを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記圧電膜14および第1電極13を貫通して犠牲膜パターン46に達するビアホール32を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。
次に、上記レジストマスクを除去する。その後、ビアホール32を通して犠牲膜パターン46〔前記図8(3)参照〕を除去する。この犠牲膜パターン46の除去加工は、例えばフッ酸(HF)水溶液によるウエットエッチングによる。このエッチングにより犠牲膜パターン46を完全に除去し、この除去した部分に空間12を形成する。
この結果、上記基板11と第1電極13との間に上記空間12が形成される。このようにして、基板11上に空間12を介して、第1電極13、圧電膜14、第2電極15からなる共振子16を備え、空間12の中央部で、共振子16と基板11とに接触もしくは接続する放熱部19が形成される、空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)2が完成する。
上記共振器2の製造方法は、犠牲膜パターン46の中央部に基板11表面に達する孔47を形成し、その孔47を埋め込むように放熱部19を形成し、第1電極13を形成する際に、第1電極13を放熱部19に接触させるように形成することから、空間12を形成した際に、その中央部に、共振子(第1電極13、圧電膜14および第2電極15)16で発生した熱を基板11側に放熱する放熱部19が形成されるので、共振子16の放熱性に優れた、共振子16の焼損が防止できる、信頼性の高い共振器2を製造できるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性の向上も得られるものとなる。
次に、本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第7実施例)を、図9〜図11の製造工程断面図によって説明する。図9〜図11では、一例として、前記図3によって説明した共振器3の製造工程を示す。
図9(1)に示すように、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、基板11に空間を形成するために用いるレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、基板11に空間12を形成する。その際、空間12の中央部に基板11の一部を残すことで、放熱部20を形成する。また、上記空間12は、共振子が振動した際に基板11に接触しない深さ、例えば1.0μmの深さに形成される。
次に、図9(2)に示すように、空間12を埋め込むように基板11表面に第1犠牲膜41を形成する。この第1犠牲膜41は、例えば酸化シリコン膜で形成され、例えば化学的気相成長法によって形成される。
次に、図9(3)に示すように、第1犠牲膜41上に第2犠牲膜42を形成し、第1犠牲膜41、第2犠牲膜42からなる犠牲膜43で空間12を完全に埋め込む。この第2犠牲膜42は、例えば酸化シリコン膜からなり、例えばSOG(Spin on glass)の塗布、ベーキングによって形成される。以下、第1犠牲膜41と第2犠牲膜42とを合わせて犠牲膜43とする。上記犠牲膜43は例えばフッ酸でエッチングが可能な、例えば酸化シリコン系の膜で形成することが好ましい。したがって、上記説明したSOG膜、化学的気相成長法によるシリコン酸化膜の他に、リンシリケートガラス(PSG)膜、ホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜等で形成することもできる。
次に、図9(4)に示すように、基板11上の余剰な犠牲膜43を除去して、空間12内部に犠牲膜43を残す。この除去加工は、例えば化学的機械研磨、エッチバック等の手法を用いることができる。
次に、図9(5)に示すように、犠牲膜43上を含む基板11上に、第1電極形成膜48を形成する。この第1電極形成膜48は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法等により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば230nmの厚さに堆積して形成する。上記第1電極形成膜48には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極形成膜48は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図10(6)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、第1電極形成膜48をパターニングして、周囲が基板11上に支持される第1電極13を形成する。この第1電極13は、上記放熱部20に接触されている。
次に、図10(7)に示すように、上記第1電極13を被覆するように基板11上に、圧電膜14を形成する。この圧電膜14は、例えば、DCパルススパッタリング法等により、窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成される。なお、共振器(FBAR)の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚を決定する。
次に、図10(8)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、圧電膜14に第1電極13に接続される取り出し電極を形成するための接続孔31を形成する。
次に、図10(9)に示すように、上記接続孔31の内部を含む上記圧電膜14上に第2電極形成膜49を形成する。この第2電極形成膜49は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば334nmの厚さに堆積して形成する。上記第2電極形成膜49には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極形成膜49は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図11(10)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術により、第2電極および取り出し電極を形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、第2電極形成膜49をパターニングして、犠牲膜43が残された領域上にかかるように第2電極15を形成するとともに、接続孔31を通じて第1電極13に接続する取り出し電極17を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。その後、上記レジストマスクを除去する。
次に、図11(11)に示すように、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、犠牲膜43を除去する際に必要となるビアホールを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記圧電膜14および第1電極13を貫通して犠牲膜43に達するビアホール32を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。
次に、図11(12)に示すように、上記レジストマスクを除去する。その後、ビアホール32を通して犠牲膜43〔前記図11(11)参照〕を除去する。この犠牲膜43の除去加工は、例えばフッ酸(HF)水溶液50によるウエットエッチングによる。このエッチングにより犠牲膜43を完全に除去し、この除去した部分に空間12を出現させるとともに、空間12が形成される中央部に基板11を残してなる放熱部20が出現される。
この結果、図11(13)に示すように、上記基板11に形成された空間12の中央部で基板11と第1電極13との間に上記放熱部20が形成される。このようにして、基板11上に空間12を介して、第1電極13、圧電膜14、第2電極15からなる共振子16を備え、この共振子16の一部が空間12の中央部で基板11からなる放熱部20に接触している、空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)3が完成する。
上記共振器3の製造方法は、基板11に空間12を形成する際に、空間12の中央部に基板11からなるもので、共振子(第1電極13、圧電膜14および第2電極15)16で発生した熱を基板11側に放熱するための放熱部20を形成したことから、共振子16の放熱性に優れた、共振子16の焼損が防止できる、信頼性の高い共振器3を製造できるという利点がある。また、共振子16に大電力を印加することができるようになり、耐電力性の向上も得られるものとなる。
次に、本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第8実施例)を、図12〜図13の製造工程断面図によって説明する。図12〜図13では、一例として、前記図4によって説明した共振器4の製造工程を示す。
図12(1)に示すように、基板11の上面に後の工程で空間を形成するための犠牲膜を成膜する。この犠牲膜は2層からなり、まず基板11上に第1犠牲膜41を形成する。この第1犠牲膜41は、例えば酸化シリコン膜からなり、例えば化学的気相成長法によって形成される。
次に、図12(2)に示すように、上記第1犠牲膜41上に第2犠牲膜42を形成する。この第2犠牲膜42は、例えば酸化シリコン膜からなり、例えばSOG(Spin on glass)の塗布、ベーキングによって形成される。以下、第1犠牲膜41と第2犠牲膜42とを合わせて犠牲膜43とする。この犠牲膜43は、後に形成される空間の深さとなるので、共振子が振動した際に基板11に接触しない深さとなるような膜厚、例えば1μmの厚さに形成されている。
次に、図12(3)に示すように、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、基板11に放熱ビアを形成するために用いるレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、基板11に放熱ビアを形成するためのビアホール22を形成する。このビアホール22は後の工程で形成される放熱部の直下となるように形成される。次いで、めっき法等の埋め込み技術によって、上記ビアホール22を埋め込む放熱ビア形成膜を形成した後、基板11上の余剰な放熱ビア形成膜を除去し、ビアホール22内に残した放熱ビア形成膜で放熱ビア21を形成する。
次に、図12(4)に示すように、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術(レジスト露光、レジスト現像等)、レジストベーキングにより、空間を形成する領域に犠牲膜を残すためのレジストマスク44を形成する。このレジストマスク44には、放熱部となる領域を形成するための孔45が同時に形成されている。このレジストマスク44を用いて犠牲膜43をエッチング加工する。
その結果、図13(5)に示すように放熱部が形成される領域に孔47が形成された犠牲膜パターン46が形成される。この犠牲膜パターン46は、例えば円錐台状に形成され、その中心部に孔47が形成される。上記犠牲膜パターン46は例えばフッ酸でエッチングが可能な、例えば酸化シリコン系の膜で形成することが好ましい。したがって、上記説明した、SOG膜、化学的気相成長法によるシリコン酸化膜の他に、リンシリケートガラス(PSG)膜、ホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜等で形成することもできる。
以下、前記図8(2)〜(4)によって説明したのと同様な工程を行う。すなわち、図13(6)に示すように、上記孔47内部に放熱部19を形成する。この放熱部19の形成方法は、種々の方法を採用することができ、上記孔47内部のみに放熱部19が形成されればよい。例えば、スパッタリングによって孔47を埋め込むように放熱部19を形成する材料膜を形成した後、犠牲膜パターン46が露出するようにエッチバックもしくは化学的機械研磨を行い、その後、犠牲膜パターン46周囲の材料膜を除去する方法がある。または、放熱部の材料によっては、孔47上を開口したマスクを形成し、孔47内部に上記材料膜を選択成長する方法がある。または、犠牲膜パターン46を形成する犠牲膜に孔47を形成した後、スパッタリングによって孔47を埋め込むように放熱部を形成する材料膜を形成し、犠牲膜上の余剰な材料膜を、例えば化学的機械研磨、エッチバック等により除去して、孔47内部に放熱部19を形成し、その後、犠牲膜をパターニングして犠牲膜パターン46を形成する方法がある。
次に、図13(7)に示すように、上記犠牲膜パターン46を被覆するように、上記基板11上に第1電極形成膜48を形成する。この第1電極形成膜48は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法等により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば230nmの厚さに堆積して形成する。上記第1電極形成膜48には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第1電極形成膜48は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、図13(8)に示すように、上記第1電極13を被覆する圧電膜14を形成する。この圧電膜14は、例えば、DCパルススパッタリング法等により、窒化アルミニウム(AlN)膜で、例えば1.0μmの厚さに形成される。なお、共振器(FBAR)の共振周波数は上記圧電膜14の膜厚でほぼ決定されるので、共振器の共振周波数に応じて上記圧電膜14の膜厚を決定する。
次に、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術、エッチング技術等により、上記圧電膜14をパターニングして第1電極13に通じる接続孔31を形成する。
次に、上記圧電膜14上に第2電極形成膜49を形成する。この第2電極形成膜49は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法により、例えばモリブデン(Mo)を、例えば334nmの厚さに堆積して形成する。上記第2電極形成膜49には、モリブテンの他に、タングステン、タンタル、チタン、白金、ルテニウム、金、アルミニウム、銅などの金属材料を用いることができる。また、上記第2電極形成膜49は複数層の電極材料で形成することもできる。
次に、通常のレジスト塗布、リソグラフィー技術により、第2電極および第1電極の取り出し電極を形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記第2電極形成膜49をパターニングして第2電極15および第1電極13に接続孔31を通じて接続する第1電極13の取り出し電極17を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。その後、上記レジストマスクを除去する。
次に、レジスト塗布およびリソグラフィー技術によって、犠牲膜パターン46〔前記図8(3)参照〕を除去する際に必要となるビアホールを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスク用いたエッチング技術により、上記圧電膜14および第1電極13を貫通して犠牲膜パターン46に達するビアホール32を形成する。このエッチングは、一例として、エッチングガスにハロゲン系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で行う。
次に、上記レジストマスクを除去する。その後、ビアホール32を通して犠牲膜パターン46〔前記図13(7)参照〕を除去する。この犠牲膜パターン46の除去加工は、例えばフッ酸(HF)水溶液によるウエットエッチングによる。このエッチングにより犠牲膜パターン46を完全に除去し、この除去した部分に空間12を形成する。
この結果、上記基板11と第1電極13との間に上記空間12が形成される。このようにして、基板11上に空間12を介して、第1電極13、圧電膜14、第2電極15からなる共振子16を備え、空間12の中央部で、共振子16と基板11に形成した放熱ビア21とに接触もしくは接続する放熱部19が形成された、空気ブリッジ型構造の共振器(FBAR)2が完成する。
上記共振器4の製造方法は、放熱部19が接続される放熱ビア21を基板11に形成することから、前記共振器2よりもさらに放熱特性に優れた共振器4を製造することができる。
上記放熱ビア21を形成する製造方法は、前記共振器1の製造方法にも適用することができる。この場合には、犠牲膜43を形成した後、基板11に放熱ビア21を形成すればよい。
次に、本発明の通信装置に係る一実施の形態の一例を、図14のブロック図により説明する。図14で説明する通信装置は、前記本発明の共振器1〜4のいずれかを用いたフィルタを備えたものである。このフィルタとしては、高周波(RF)フィルタ、中間周波(IF)フィルタ等として用いることができる。このようなフィルタを備えた通信装置には、例えば携帯電話機、個人用携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance)機器、無線LAN機器、無線トランシーバ、テレビジョンチューナ、ラジオチューナ等の、電磁波を利用して通信する通信装置がある。
図14に示すように、通信装置200の送信系の構成を説明する。この送信系は、例えば、Iチャンネルの送信データをデジタル/アナログ変換器(DAC)201Iに供給してアナログ信号に変換する。またQチャンネルの送信データをデジタル/アナログ変換器(DAC)201Qに供給してアナログ信号に変換する。変換された各チャンネルの信号は、バンド・パス・フィルタ202Iおよび202Qに供給して、送信信号の帯域以外の信号成分を除去し、バンド・パス・フィルタ202Iおよび202Qの出力を変調器210に供給する。
変調器210では、各チャンネルにバッファアンプ211Iおよび211Qを介してミキサ212Iおよび212Qに供給して、送信用のPLL(phase-locked loop)回路203から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調し、両混合信号を加算器214で加算して1系統の送信信号とする。この場合、ミキサ212Iに供給する周波数信号は、移相器213で信号位相を90°シフトさせてあり、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが直交変調されるようにしてある。
加算器214の出力は、バッファアンプ215を介して電力増幅器204に供給し、所定の送信電力となるように増幅する。電力増幅器204で増幅された信号は、送受信切換器205と高周波フィルタ206を介してアンテナ207に供給し、アンテナ207から無線送信させる。高周波フィルタ206は、この通信装置で送信および受信する周波数帯域以外の信号成分を除去するバンド・パス・フィルタである。
受信系の構成としては、アンテナ207で受信した信号を、高周波フィルタ206および送受信切換器205を介して高周波部220に供給する。高周波部220では、受信信号を低ノイズアンプ(LNA)221で増幅した後、バンド・パス・フィルタ222に供給して、受信周波数帯域以外の信号成分を除去し、バッファアンプ223を介して除去された信号をミキサ224に供給する。そして、チャンネル選択用PLL回路251から供給される周波数信号を混合して、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とし、バッファアンプ225を介してその中間周波信号を中間周波回路230に供給する。
中間周波回路230では、バッファアンプ231を介して供給される中間周波信号をバンド・パス・フィルタ232に供給して、中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去し、除去された信号を自動ゲイン調整回路(AGC回路)233に供給して、ほぼ一定のゲインの信号とする。自動ゲイン調整回路233でゲイン調整された中間周波信号は、バッファアンプ234を介して復調器240に供給する。
復調器240では、バッファアンプ241を介して供給される中間周波信号をミキサ242Iおよび242Qに供給して、中間周波用PLL回路252から供給される周波数信号を混合して、受信したIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分を復調する。この場合、I信号用のミキサ242Iには、移相器243で信号位相を90°シフトさせた周波数信号を供給するようにしてあり、直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分を復調する。
復調されたIチャンネルとQチャンネルの信号は、それぞれバッファアンプ244Iおよび244Qを介してバンド・パス・フィルタ253Iおよび253Qに供給して、IチャンネルおよびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去し、除去された信号をアナログ/デジタル変換器(ADC)254Iおよび254Qに供給してサンプリングしてデジタルデータ化し、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データを得る。
ここまで説明した構成において、各バンド・パス・フィルタ202I、202Q、206、222、232、253I、253Qの一部又は全てとして、上述した実施の形態の構成のフィルタを適用して帯域制限することが可能である。
本発明の通信装置200によれば、フィルタを構成する静電駆動型振動子に安定な直流バイアス電圧を供給することができるので、出力される高周波信号又は/および中間周波信号の時間変動を抑制することができ、また、突発的に印加される高電圧パルス(サージ電圧)による振動子の破壊を防止することができ、信頼性の高い通信装置を提供することができる。
上記実施の形態では、各フィルタをバンド・パス・フィルタとして構成したが、所定の周波数よりも下の周波数帯域だけを通過させるロー・パス・フィルタや、所定の周波数よりも上の周波数帯域だけを通過させるハイ・パス・フィルタとして構成して、それらのフィルタに上述した各実施の形態の構成のフィルタを適用してもよい。また、前記図14の例では、無線送信および無線受信を行う通信装置としたが、有線の伝送路を介して送信および受信を行う通信装置が備えるフィルタに適用してもよく、さらに送信処理だけを行う通信装置や受信処理だけを行う通信装置が備えるフィルタに、上述した実施の形態の構成のフィルタを適用してもよい。
本発明の通信装置200は、本発明の共振器を有するフィルタを搭載したことから、共振子の焼損が防止された信頼性の高いフィルタを搭載することが可能になり、通信装置の信頼性が高めることができるという利点がある。
本発明の共振器に係わる一実施の形態(第1実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の共振器に係わる一実施の形態(第2実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の共振器に係わる一実施の形態(第3実施例)を示した概略構成断面図およびレイアウト図である。 本発明の共振器に係わる一実施の形態(第4実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第5実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第5実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第5実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第6実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第7実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第7実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第7実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第8実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の共振器の製造方法に係わる一実施の形態(第8実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の通信装置に係る一実施の形態の一例を示すブロック図である。 従来の共振器の一例を示す概略構成断面図である。 従来の共振器の放熱経路の一例を示す概略構成断面図およびレイアウト図である。
符号の説明
1…共振器、11…基板、12…空間、13…第1電極、14…圧電膜、15…第2電極、16…共振子、18…放熱部

Claims (11)

  1. 周囲を基板に支持された第1電極と、
    前記第1電極上に形成された圧電膜と、
    前記圧電膜上に形成された第2電極とを有する共振子を備えた共振器であって、
    前記第1電極の下に、前記共振子で発生した熱を前記基板側に放熱する放熱部が形成されている
    ことを特徴とする共振器。
  2. 前記放熱部は、前記共振子の一部が前記基板表面に接触されて形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の共振器。
  3. 前記放熱部は、前記基板表面と前記第1電極とを接続する熱伝導体で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の共振器。
  4. 前記基板に凹部を有し、
    前記放熱部は前記凹部の中央部に残した前記基板部分からなり、
    前記第1電極は前記放熱部に接触するように形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の共振器。
  5. 前記基板に、前記放熱部に接触する放熱ビアが形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の共振器。
  6. 基板上に空間を形成するための犠牲膜を形成する工程と、
    前記犠牲膜を被覆するもので周囲が前記基板上に支持された第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、
    前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程と
    を備えた共振器の製造方法であって、
    前記犠牲膜を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板表面に達する孔を形成し、
    前記孔を介して前記第1電極を前記基板表面に接触させるように形成する
    ことを特徴とする共振器の製造方法。
  7. 基板上に犠牲膜を形成する工程と、
    前記犠牲膜を被覆するもので周囲が前記基板上に支持された第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、
    前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程と
    を備えた共振器の製造方法であって、
    前記犠牲膜を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板表面に達する孔を形成する工程と
    前記孔に前記基板表面に接触するように熱伝導体を埋め込んで放熱部を形成する工程とを備え、
    前記第1電極は前記放熱部に接触するように形成する
    ことを特徴とする共振器の製造方法。
  8. 基板に凹部を形成する工程と、
    前記空間を埋め込む犠牲膜を形成する工程と、
    前記犠牲膜上を含む前記基板上に、周囲が前記基板上に支持される第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上に第2電極を形成する工程と、
    前記犠牲膜を除去して前記基板と前記第1電極との間に空間を形成する工程と
    を備えた共振器の製造方法であって、
    前記空間を形成する際に、前記空間が形成される中央部に前記基板を残して放熱部を形成し、
    前記第1電極を形成する際に、前記第1電極を前記放熱部に接触させるように形成する
    ことを特徴とする共振器の製造方法。
  9. 前記犠牲膜を形成した直後、前記放熱部が形成される位置の前記基板に放熱ビアを形成する
    ことを特徴とする請求項6記載の共振器の製造方法。
  10. 前記犠牲膜を形成した直後、前記放熱部が形成される位置の前記基板に放熱ビアを形成する
    ことを特徴とする請求項7記載の共振器の製造方法。
  11. 周囲が前記基板上に支持された第1電極と、
    前記第1電極上に形成された圧電膜と、
    前記圧電膜上に形成された第2電極とを有する共振子
    を備えた共振器を有するフィルタを搭載した通信装置において、
    前記第1電極の下に、前記共振子で発生した熱を前記基板側に放熱する放熱部が形成されている
    ことを特徴とする通信装置。
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