JP2007281365A - 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007281365A
JP2007281365A JP2006108865A JP2006108865A JP2007281365A JP 2007281365 A JP2007281365 A JP 2007281365A JP 2006108865 A JP2006108865 A JP 2006108865A JP 2006108865 A JP2006108865 A JP 2006108865A JP 2007281365 A JP2007281365 A JP 2007281365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
resin sealing
substrate
resin
electronic component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006108865A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Maeda
啓司 前田
Hideki Tokuyama
秀樹 徳山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Towa Corp
Original Assignee
Towa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Towa Corp filed Critical Towa Corp
Priority to JP2006108865A priority Critical patent/JP2007281365A/ja
Priority to EP07740818A priority patent/EP2006897A1/en
Priority to KR1020087025408A priority patent/KR20090006096A/ko
Priority to PCT/JP2007/057382 priority patent/WO2007119644A1/ja
Priority to TW096112055A priority patent/TW200746324A/zh
Publication of JP2007281365A publication Critical patent/JP2007281365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】基板400 に装着した電子部品を樹脂封止成形する型110 の構造を簡略化すると共に、電子部品を樹脂封止成形する際にその基板400 の厚みのバラツキを吸収し、更に、基板と樹脂封止成形体との密着性を向上させる。
【解決手段】一の型111 と二の型112 とから電子部品の樹脂封止成形用型110 を構成すると共に、この型の型合せ面(P.L 面)に段差を無くした平面形状の基板供給セット面113 を設ける。また、前記型合せ面と合致する型の側面位置110aに対してポットブロック140 を接合分離自在に配置すると共に、この型合せ面とポットブロック140 とを接合させた状態でポットブロック140 内の溶融樹脂材料をキャビティ114 内へ直接注入する。更に、型110 の型締と型の側面位置にポットブロック140 を接合させた後に、前記キャビティ114 を含む型の型合せ面及び前記ポット141 内に構成される空間部を真空減圧した状態で、電子部品の樹脂封止成形を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体チップ等の比較的小型の電子部品を樹脂材料にて封止成形するための方法と、この方法を実施するために用いられる電子部品の樹脂封止成形装置に関するものであり、特に、電子部品の樹脂封止成形用型におけるポットブロックを、該型の側面位置に対して接合分離自在に配置して構成した樹脂封止成形型を用いる場合の改善に関するものである。
半導体チップ等の比較的小型の電子部品(以下、電子部品と略称する。)を樹脂材料にて封止成形した半導体パッケージ(以下、パッケージと略称する。)には、近年、特に、その高機能化が要求されている。具体的には、例えば、所謂、マップ型の大型基板等のように、その高集積化と高信頼性及び軽薄短小化が強く求められている。
このため、パッケージを成形する場合においては、高集積化された被樹脂封止成形品の品質を保持した状態で、その外形を可能な限り軽薄短小化するように樹脂封止成形しなければならないことになる。
このような樹脂封止成形時において被樹脂封止成形品であるパッケージの品質を保持するためには、電子部品を封止するための樹脂材料と電子部品が装着されたリードフレームや基板等(以下、基板と略称する。)との接着性(若しくは、密着性)を高めることが重要となる。
ところで、基板上の電子部品を樹脂封止成形する場合は、基板を樹脂封止成形型の型合せ面(パーティングライン面。以下、P.L 面と略称する。)に設けられたキャビティ部の所定位置に供給セットし、次に、P.L 面を閉じ合わせる型締めを行い、次に、キャビティ内に溶融樹脂材料を注入充填させることにより、そのキャビティ形状に対応して成形されるパッケージ内に電子部品を封止することが行われている。
また、P.L 面には基板を嵌装セットするための凹所(基板の厚みに対応して設けられる所要深さのクリアランス)が設けられているが、基板における各部位の厚みは一様ではなく、特に、大型の基板にはその各部位の厚みに顕著な厚薄のバラツキがある。また、P.L 面にはそのような大型基板の多数枚を同時に嵌装セットするように設けられていることから、各大型基板に対して型締め圧力を同時に加えたとしても、各大型基板に対する型締め状態は一様ではないため、例えば、各大型基板とP.L 面との間に樹脂材料の一部が流出してその基板面とP.L 面とに樹脂バリを形成することがある。逆に、この樹脂バリ形成を防止する目的で各基板に型締圧力を加える場合において、その型締圧力が過大であったときは各基板上の半導体素子や配線を傷付けると云った弊害が発生する。
従って、このような基板の厚みのバラツキが成形品の品質を著しく低下させる要因となっている。
更に、P.L 面に設けられるキャビティ部や溶融樹脂材料の移送用通路等は型内空間部として構成されるため、この型内空間部に残留する空気や水分及び樹脂材料の加熱溶融時に発生したガス類が溶融樹脂材料中に混入し、その結果、これがパッケージ内のボイド(気泡)として形成され、更には、基板とパッケージとの接着性を弱める要因となる等の問題がある。このため、キャビティ内への溶融樹脂材料注入に先行して、型内空間部の真空引き(減圧)を行うことにより、型内空間部内に残留する空気等を外部へ積極的に排除することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、電子部品の樹脂封止成形に用いられる樹脂材料の有効利用率を向上させることを主たる目的として、溶融樹脂の射出シリンダ(樹脂材料供給用のポット)を樹脂封止成形用型のP.L 面と合致する該型の側面位置に対して接合分離させるように構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平05−008250号公報 特開昭59−052842号公報
前記したキャビティ内への溶融樹脂材料注入に先行して、型内空間部の真空引きを行うもの(特許文献1)においては、型内空間部内に残留する空気等を外部へ積極的に排除することにより、該残留空気等の存在に基因してパッケージ内にボイドを形成することが防止されると共に、基板とパッケージとの接着性を低下させることがない等の作用効果を期待することができる。
また、前記した溶融樹脂の射出シリンダ(ポット)を樹脂封止成形用型のP.L 面と合致する該型の側面位置に対して接合分離させるように構成したもの(特許文献2)においては、溶融樹脂材料を移送するための樹脂通路を短縮することにより、樹脂材料の有効利用率を向上させることができる。
しかしながら、両者に示されるような型構造においては、P.L 面に多数枚の基板を供給セットした状態でそれらの電子部品の樹脂封止成形を行うものであるため、前述したように、各基板の肉厚に厚薄の違いがあることに基因して、各基板の夫々に対する型締圧力を均等化することができないため、各基板面とP.L 面とに樹脂バリを形成し、或は、各基板上の半導体素子や配線を傷付けると云った弊害を確実に防止することができない。
また、両者においては、P.L 面に供給セットした多数枚の基板に対する型締圧力の調整若しくは設定作業がきわめて面倒であるのみならず、型締圧力を加える面積が多数枚の基板供給部位に対応して広くなるため型締圧力の増大化と、これに関連して、装置の全体形状の大型化を招来すると云った問題がある。
そこで、本発明は、型構造若しくは装置全体の構造を簡略化すると共に、電子部品の樹脂封止成形時において各基板面とP.L 面とに樹脂バリが形成されるのを効率良く防止し、また、各基板上の半導体素子や配線を傷付けると云った弊害を確実に防止し、更に、成形されるパッケージ内にボイドが形成されるのを確実に防止することができる電子部品の樹脂封止成形方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
本発明の電子部品の樹脂封止成形方法は、開閉自在に設けられた型における基板の供給セット面の形状を基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成すると共に、この供給セット面の所定位置に電子部品を装着した樹脂封止成形前の基板を供給してセットする樹脂封止前基板の供給工程と、前記型面を閉じ合わせて型締めを行う際にその型面間に設けた成形用のキャビティ内に前記樹脂封止前基板上の電子部品とその所要周辺部を嵌装させると共に、この状態で前記基板面に対して前記型による所要の型締圧力を加える型締工程と、前記型締工程後に前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させてそのキャビティ内に嵌装した電子部品及びその所要周辺部を樹脂材料にて封止し且つその樹脂封止成形体と前記基板とを密着一体化させる樹脂封止成形工程と、前記樹脂封止成形工程後に前記型を開いて前記樹脂封止成形後の基板を取り出す樹脂封止済基板の取出工程とを含む電子部品の樹脂封止成形方法であって、前記した型締工程時の型合せ面と合致する型の側面位置に対して前記した樹脂封止成形工程時における溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置することにより、前記型締工程時に、前記キャビティ内への溶融樹脂材料を前記した型の側面位置から直接注入するように設定されており、更に、前記した型の型締工程及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合工程の終了後に前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧工程を行うことを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形方法は、前記した樹脂封止前基板の供給工程が前記型面間に単数枚の樹脂封止成形前の基板を供給するように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形方法は、前記した樹脂封止前基板の供給工程がこの樹脂封止前基板の端面と前記型の側面位置とを合致させるように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形方法は、前記型面間に単数枚の樹脂封止成形前基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記型構造単位に加えられる前記型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、電子部品の樹脂封止成形用型に設けられた成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させると共に、前記型面を閉じ合わせて前記基板面に前記型による型締圧力を加え、更に、この型締状態において前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させることによりそのキャビティ内に嵌装した前記電子部品を樹脂材料にて封止する電子部品の樹脂封止成形装置であって、前記した型における基板の供給セット面の形状が前記基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成されており、また、前記した型の型合せ面と合致する型の側面位置に対して溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置すると共に、前記型合せ面と前記ポットブロックとを接合させることによりこのポットブロック内の溶融樹脂材料を前記キャビティ内へ直接注入することができるように構成されており、更に、前記した型の型締後及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合後に前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧機構が配設されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した型の型合せ面に単数枚の基板供給部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させる樹脂封止前基板の供給時に、その樹脂封止前基板の端面と前記した型の側面位置とを合致させる樹脂封止前基板の供給機構が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記型面間に単数枚の基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記した型締時に、前記型構造単位に加えられる型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように構成したことを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した型の型合せ面、前記した型の側面とポットブロックとの接合面及びポットとこれに嵌装されるプランジャとの嵌合面にシール機能を備えた樹脂コーティング層を施して構成したことを特徴とする。
また、本発明の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した減圧機構における吸気用開口が、前記したポットブロックのポット部と、前記した型締時に前記ポット部と前記した型の成形用キャビティとの間に設けられる溶融樹脂材料の注入経路に接続されたエアベント部と、前記キャビティと型の外部との間に設けられる排気経路に接続されたエアベント部との各々に連通して構成されていることを特徴とする。
本発明による電子部品の樹脂封止成形方法及び装置を採用することにより、従来のような複雑な構造の型を備えた電子部品の樹脂封止成形装置を用いる必要がないため、装置の操作性若しくは作業性を向上させることができると共に、その実用化が容易となる。
また、本発明によれば、基板の厚みのバラツキに影響されることなく基板表面への樹脂バリ形成を効率良く且つ確実に防止することができる。更に、成形されるパッケージ内にボイドが形成されるのを効率良く且つ確実に防止することができるため、高品質性及び高信頼性を備えた電子部品の樹脂封止成形品を成形することができる。
特に、本発明は、型の型締後及び型の側面位置に対するポットブロックの接合後において、減圧機構により、キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定することができるので、従前の真空減圧機構において採用されていたOリング等のゴムシール材から成るシール部材を不要とすることができる。このため、この種シール部材を用いる場合においてみられる劣化時の交換作業を省略化することができるのみならず、ランニングコストを抑えることができると云った利点がある。
また、本発明によれば、樹脂成形用のキャビティ部以外のP.L 面を平面形状として形成することにより、基板面に対して型締圧力を均等に加えることができる。
更に、本発明の樹脂封止成形装置は簡易な構造を採用することができるため、全体的な装置の形状を小型化することができると共に、型及び装置のメンテナンス作業を容易に行うことができ、更には、廃棄樹脂量の発生を抑制して省資源に貢献することができる。
請求項1に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法は、開閉自在に設けられた型における基板の供給セット面の形状を基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成すると共に、この供給セット面の所定位置に電子部品を装着した樹脂封止成形前の基板を供給してセットする樹脂封止前基板の供給工程と、前記型面を閉じ合わせて型締めを行う際にその型面間に設けた成形用のキャビティ内に前記樹脂封止前基板上の電子部品とその所要周辺部を嵌装させると共に、この状態で前記基板面に対して前記型による所要の型締圧力を加える型締工程と、前記型締工程後に前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させてそのキャビティ内に嵌装した電子部品及びその所要周辺部を樹脂材料にて封止し且つその樹脂封止成形体と前記基板とを密着一体化させる樹脂封止成形工程と、前記樹脂封止成形工程後に前記型を開いて前記樹脂封止成形後の基板を取り出す樹脂封止済基板の取出工程とを含んでいる。そして、前記した型締工程時の型合せ面と合致する型の側面位置に対して前記した樹脂封止成形工程時における溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置することにより、前記型締工程時に前記キャビティ内への溶融樹脂材料を前記した型の側面位置から直接注入するように設定されており、更に、前記した型の型締工程及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合工程の終了後に前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧工程を行うように設定されている。
また、請求項5に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、電子部品の樹脂封止成形用型に設けられた成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させると共に、前記型面を閉じ合わせて前記基板面に前記型による型締圧力を加え、更に、この型締状態において前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させることによりそのキャビティ内に嵌装した前記電子部品を樹脂材料にて封止する電子部品の樹脂封止成形装置であって、前記した型における基板の供給セット面の形状が前記基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成されており、また、前記した型の型合せ面と合致する型の側面位置に対して溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置すると共に、前記型合せ面と前記ポットブロックとを接合させることによりこのポットブロック内の溶融樹脂材料を前記キャビティ内へ直接注入することができるように構成されており、更に、前記した型の型締後及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合後に、前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧機構が配設されている。従って、請求項1に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実行することが可能な各手段を備えている。
このような各本発明によれば、型の型合せ面に、従来のような基板位置決め用等の段差が設けられていないため、基板の厚みとその嵌装セット用凹所との関係を考慮する必要がなく、また、この型合せ面に供給される基板の各部位に対して型締圧力を均等に加えることが可能となる。更に、この型締圧力は、例えば、厚みにバラツキが存在する同一種類の基板や、厚みが異なる他の基板の樹脂封止成形を行う場合においても、それらの各基板における各部位に対して均等に加えられることになる。
従って、同一種類の基板における厚みのバラツキについて適正に且つ簡易に対応することができるのみならず、被樹脂封止成形品が変更されて異なる種類の基板の樹脂封止成形を行う場合においても、これに適正に且つ簡易に対応することができるため、高品質性及び高信頼性を備えた電子部品の樹脂封止成形品を成形することができる。
特に、各本発明によれば、型の型締後及び型の側面位置に対するポットブロックの接合後において、減圧機構により、キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定することができるので、従前の真空減圧機構において採用されていたOリング等のゴムシール材から成るシール部材を不要とすることができる。このため、この種シール部材を用いる場合においてみられる劣化時の交換作業を省略化することができるのみならず、ランニングコストを抑えることができると云った利点がある。
また、請求項9に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した型の型合せ面、前記した型の側面とポットブロックとの接合面及びポットとこれに嵌装されるプランジャとの嵌合面に、シール機能を備えた樹脂コーティング層を施して構成されている。従って、この場合は、従前のようなシール部材を用いることなく、前記した各部位におけるシール作用・効果をより効率良く且つ確実に行うことができる。
また、請求項10に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した減圧機構における吸気用開口が、前記したポットブロックのポット部と、前記した型締時に前記ポット部と前記した型の成形用キャビティとの間に設けられる溶融樹脂材料の注入経路に接続されたエアベント部と、前記キャビティと型の外部との間に設けられる排気経路に接続されたエアベント部との各々に連通して構成されている。従って、この場合は、前記した各部位からの吸気作用・効果をより効率良く且つ確実に行うことができる。その結果、前記成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を迅速に真空減圧状態に設定することが可能となる。
請求項2に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法は、前記した樹脂封止前基板の供給工程が、前記型面間に、単数枚の樹脂封止成形前の基板を供給するように設定されている。
また、請求項6に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した型の型合せ面に、単数枚の基板供給部が設けられている。従って、請求項2に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実行することが可能な各手段を備えている。
このような各本発明によれば、前記した同一の型面間に複数枚の樹脂封止成形前の基板を同時に供給セットする従来のものと較べて、型及びこれを用いる樹脂封止成形装置の全体形状を小型化することができる。
また、このように、同一の型面間に複数枚の基板を同時に供給セットする場合は、前述したように、各基板には個別に異なる厚みのバラツキを有していることから、例えば、各基板面への樹脂バリ形成を防止する目的で各基板に型締圧力を加える場合において、その型締圧力が過大であったときは各基板上の半導体素子や配線を傷付けると云った弊害が発生することになり、逆に、その型締圧力が不足するときは各基板上の樹脂バリ形成を一様に且つ確実に防止することができないと云った弊害が発生することになる。
しかしながら、型面間に単数枚の樹脂封止成形前の基板を供給することによって、その基板に厚みのバラツキがあっても、前記した複数枚の基板を供給する場合に較べて、その厚みのバラツキによる影響は最小限に抑えられることから、樹脂封止成形前の基板に対する型締圧力の選定や設定作業を簡易に行うことができる。
請求項3に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法は、前記した樹脂封止前基板の供給工程が、この樹脂封止前基板の端面と前記型の側面位置とを合致させるように設定されている。
また、請求項7に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記した成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させる樹脂封止前基板の供給時に、その樹脂封止前基板の端面と前記した型の側面位置とを合致させる樹脂封止前基板の供給機構が設けられている。従って、請求項3に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実行することが可能な各手段を備えている。
このような各本発明によれば、前記樹脂封止前基板の端面と前記型の側面位置との間に間隙が生じないので、前記した樹脂封止成形工程時において、前記間隙に充填された溶融樹脂材料が残存して硬化成形されると云った弊害を防止することができる。更に、この間隙に充填された溶融樹脂材料の一部が基板の底面側に浸入してその基板面に樹脂バリを形成する等の弊害を効率良く且つ確実に防止することができる。
請求項4に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法は、前記型面間に単数枚の樹脂封止成形前基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記型構造単位に加えられる前記型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように設定されている。
また、請求項8に記載の電子部品の樹脂封止成形装置は、前記型面間に単数枚の基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記した型締時に、前記型構造単位に加えられる型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように構成されている。従って、請求項4に記載の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実行することが可能な各手段を備えている。
このような各本発明によれば、積層配置方向への装置形状が積層配置する複数の型構造単位の大きさに対応して大きくなるが、複数枚の基板は積層した状態で配置されるから、このときの型締圧力は単数枚の型締圧力に必要な圧力と実質的に同じとなる。
従って、同一の型面間に複数枚の樹脂封止成形前の基板を供給セットするように設定されている従来の型構造のように、基板の供給セット数に対応して拡大する型面積に対応した型及び装置の大型化と高い型締圧力を設定する等の必要がない。また、増加する複数の型構造単位に対応して型締圧力を順次に高く設定する必要がないため、従来の型構造と較べて、型及び装置の全体的な形状を小型化することができる。更に、各基板における電子部品を同一の成形条件下において同時に樹脂封止成形することができるため、均等で、しかも、高品質性・高信頼性備えた製品を高能率生産することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
なお、図1は、本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実施するための樹脂封止成形装置の要部を示している。
また、図2は、前記樹脂封止成形装置における樹脂封止成形部の要部を概略的に示しており、型開きされた各型の型合せ面(P.L 面)における所定位置に樹脂封止成形前基板を供給セットすると共に、ポット内に樹脂材料を供給する場合の説明図である。
また、図3は、各型の型合せ面への樹脂封止成形前基板の供給セット状態と、ポット内への樹脂材料供給状態を示している。
また、図4は、各型の型締め状態を示している。
また、図5は、型締めした各型の側面位置にポットブロックの前端面を接合させた状態と、各型の型面間及びポットブロックのポット内に構成される空間部に残留する空気等を型の外部へ強制的に排出している状態を示している。
また、図6は、ポット内の樹脂材料を加圧移送する状態を示している。
また、図7は、樹脂封止成形後において各型を型開きすると共に、ポットブロックを後退させた状態を示している。
また、図8は、減圧機構による他の真空減圧状態を示す説明図である。
図1は樹脂封止成形装置の全体構成を概略的に示しており、また、図2はこの樹脂封止成形装置における樹脂封止成形部の要部を拡大して示しており、以下、同各図を参照しながら、この樹脂封止成形装置の構成を説明する。
この樹脂封止成形装置は、基板上の電子部品を樹脂封止成形するための樹脂封止成形部100 と、樹脂封止成形前の基板を前記樹脂封止成形部の後述する所定位置に搬送供給し且つ樹脂封止成形済の基板を前記樹脂封止成形部から取出して搬出するための基板供給取出機構200 と、樹脂材料を前記樹脂封止成形部の後述する所定位置に搬送供給するための樹脂材料搬送供給機構300 とを含んでいる。
また、前記した樹脂封止成形部100 は、電子部品を樹脂封止成形するための型110 と、この型を型開き及び型締めするための型開閉機構120 と、前記型110 を型締めした状態においてその型に所要の型締圧力を加えるためのプレス機構130 と、前記型110 の側方に配置した樹脂材料供給用のポットブロック140 と、このポットブロック140 を前記型110 の型合せ面(P.L 面)と合致する該型の側面位置110aに対して接合分離自在となるように配設したポットブロックの往復駆動機構150 とを含んでいる。
また、前記した型110 は、少なくとも一組以上の型構造単位を含んでおり、図例においては、一の型111 と二の型112 とから構成される型構造単位の二組を上下方向へ積層配置して構成した場合を示している。
また、前記一の型111 の型面、即ち、型合せ面(P.L 面)には基板400 の供給セット面113 が設けられている。この供給セット面113 は、電子部品(図示なし)を装着した一枚の基板400 を供給セットするための単数枚の基板供給部となる。即ち、前記した一組の型構造単位における基板400 の供給セット面113 には、一枚の基板400 のみが供給され且つセットされることになる。更に、前記基板400 の供給セット面113 には、従来の型面において凹部等の形状として設けられていた基板位置決め用の段差が設けられていない。従って、前記基板の供給セット面113 は、平面形状として形成されている。そして、この一の型111 の供給セット面113 に対向して配設される前記二の型112 の型面には、樹脂成形用のキャビティ114 が設けられている。また、このキャビティ114 と型の前記側面位置110aとは溶融樹脂材料の移送用通路115 を介して連通されている。
また、前記一の型111 の型面(基板供給セット面113 )の所定位置に所要の形状及び数の基板位置決め用のピン116 を立設すると共に、このピン116 の位置及び数に対応する前記二の型112 の各位置に前記ピンを嵌入させるためのピン穴(図示なし)を配設することによって、基板400 を前記供給セット面113 の所定位置に案内し且つその位置に確実に供給セットするように設けてもよい。
なお、前記した所定位置とは、基板端部400aと型の前記側面位置110aとが完全に合致される位置を云う。この場合、樹脂封止前基板の端面と型の側面位置との間に間隙が生じないので、樹脂封止成形工程時において、溶融樹脂材料の一部が基板の底面側に浸入してその基板面に樹脂バリを形成する等の弊害を効率良く且つ確実に防止することができる。
また、前記した型開閉機構120 は、上下方向へ積層(重畳)して配置された前記二組の型構造単位(型110 )を同時に型開きまたは型締めするための機構であり、図例においては、油圧や空圧或は電動等の適宜な駆動機構によって、前記一の型111 または二の型112 の一方側を上下方向へ移動させるように構成された場合を示している。
なお、この型開閉機構120 は、これに替えて、所謂、ラック・ピニオン機構、或は、クランク機構等を利用した適宜な型開閉機構を採用することができる。
また、前記したプレス機構130 は、前記型110 を型締めした状態においてその型に所要の型締圧力を加えるための機構であり、このプレス機構130 には、油圧や空圧或は電動等の適宜な押圧手段が設けられている。
なお、例えば、前記した型開閉機構120 とプレス機構130 とを同じ駆動源として構成してもよく、また、この型開閉機構120 とプレス機構130 との両機能を併有することによってこの両機構(120・130)を兼用する構成としてもよい。
また、前記したポットブロック140 は、前記型110 の側方に配置されており、前記往復駆動機構150 によって前記型110 の型合せ面(P.L 面)と合致する該型の側面位置110aに対して接合分離自在となるように設けられている。
このポットブロック140 には、前記した上下二組の型構造単位(型110 )の数とその配設位置とに対応して配置された樹脂材料供給用のポット141 と、このポット141 内に供給された樹脂材料を加圧するためのプランジャ142 と、このプランジャ142 を往復動させる適宜な往復駆動機構(図示なし)と、前記ポット141 内に供給された樹脂材料301 を加熱溶融化するための適宜なヒータ(図示なし)が嵌装されている。
従って、この構成によれば、前記ポットブロックの往復駆動機構150 によってポットブロック140 の全体を前記型110 の型合せ面と合致する位置に対して接合するように前進させることができると共に、この位置から分離するように後退させることができる。更に、前記プランジャの往復駆動機構によってプランジャ142 を後退させることにより、前記したポット141 の開口前端部内を樹脂材料301 を供給するためのスペースとすることができる(図2参照)と共に、この位置から前記プランジャ142 を前進させることによって前記ポット141 に供給された樹脂材料301 を加圧することができる。
また、前記型構造単位における一の型111 と二の型112 との型合せ面(P.L 面)と、前記ポットブロック140 におけるポット141 とを接合して連通させる(図5参照)と共に、前記ヒータにてポット141 内の樹脂材料301 を加熱溶融化し且つこれをプランジャ142 にて加圧することにより、このポット141 内の溶融樹脂材料を、直接、前記した樹脂移送用通路115 を通して前記キャビティ114 内に注入充填させることができる。
また、前記した基板供給取出機構200 は、係止チャックその他の適宜な係止機構(図示なし)を備えた基板供給取出部材201 を介して、樹脂封止成形前の基板400 を前記樹脂封止成形部100 の所定位置、即ち、型開きされた上下二組の型構造単位における一の型111 と二の型112 との間の夫々に搬入すると共に、この基板400 を前記した一の型111 の基板供給セット面113 に供給セットすることができるように設けられている。更に、この基板供給取出機構200 は、前記係止機構を介して、樹脂封止成形後に型開きされた前記基板供給セット面113 から樹脂封止成形後の基板402 (樹脂封止成形品となる。図7参照)を係止して取り出すと共に、この基板402 を前記上下二組の型構造単位における一の型111 と二の型112 との間の夫々から外部に搬出して次工程側へ移送することができるように設けられている。
従って、この構成によれば、樹脂封止成形前の基板400 を樹脂封止成形部100 の所定位置に供給セットすることができると共に、樹脂封止成形後の基板402 を前記樹脂封止成形部100 の外部に取り出すことができる。
また、前記した樹脂材料搬送供給機構300 は、樹脂材料搬送供給部材302 を介して、樹脂材料301 を前記した樹脂封止成形部100 の所定位置、即ち、ポットブロック140 及びプランジャ142 を所要の位置にまで後退させて(図1〜2参照)、そのポット141 の開口前端部に設けられるスペース内に供給することができるように設けられている。
なお、この樹脂材料搬送供給部材302 には、前記上下二組の型構造単位(型110 )の数とその配設位置とに対応して配置された樹脂材料投入用の穴部と、この穴部内に投入された樹脂材料301 を押し出して前記ポット141 内に供給するための押出部材等が設けられている。
従って、このような構成によれば、前記ポットブロック140 を所要の位置にまで後退させて、ポットブロック140 におけるポット141 内の夫々に樹脂材料301 を供給することができる。
また、前記した型の型合せ面(P.L 面)、前記した型の側面位置110aとポットブロック140 前端面との接合面、及び、ポット141 とこれに嵌装されるプランジャ142 との嵌合面等には、シール機能を備えた樹脂コーティング層、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等による表面処理が施されている。
従って、この構成によれば、従前のようなOリング等のシール部材を用いることなく、前記した各部位におけるシール作用・効果をより効率良く且つ確実に行うことができる。
また、前記した型の型合せ面(P.L 面)及びポット141 内に構成される空間部を迅速に真空減圧状態に設定することができる減圧機構500 が配設されている。
この減圧機構500 は、前記した型110 の型締工程及び前記した型の側面位置110aに対するポットブロック140 の接合工程の終了後において、前記した成形用キャビティ114 を含む型の型合せ面及びポット141 内に構成される空間部を迅速に真空減圧状態に設定するように設けられている。
即ち、前記ポット141 と真空源(図示なし)側とは適宜な吸気経路(図示なし)を介して連通されており、前記真空源を作動させると、ポット141 内は減圧されてその内部に残留している空気等は前記吸気経路を通して外部へ強制的に吸引排除されるように設けられている。
また、型の型締時に前記ポット141 部と前記型のキャビティ114 との間に設けられる溶融樹脂材料の注入経路(図例では、樹脂移送用通路115 部)に接続されたエアベント501 部と、前記型のキャビティ114 と型の外部との間に設けられる排気経路に接続されたエアベント502 部との各々には、前記真空源側と適宜な吸気経路(図示なし)を介して連通された吸気用開口503 が接続されている。
従って、この場合は、前記型110 の型締工程後、及び、型110 の側面位置110aに対するポットブロック140 の接合工程の終了後においても、前記した各部位からの吸気作用・効果を効率良く且つ確実に行うことができるため、前記キャビティ114 を含む型の型合せ面(P.L 面)及びポット141 内に構成される空間部を迅速に真空減圧状態に設定することが可能となる。
前記実施例における電子部品の樹脂封止成形は、例えば、次のようにして行われる。
まず、図1及び図2に示す上下二組の型構造単位(型110 )の型開き状態において、前記基板供給取出機構200 を介して、樹脂封止成形前の基板400 を一の型111 と二の型112 との間の夫々に搬入すると共に、この基板400 を前記一の型111 の基板供給セット面113 に供給セットする。
次に、または、これと並行して、ポットブロックの往復駆動機構150 によってポットブロック140 の全体を型110 の側面位置110aから後退させると共に、プランジャの往復駆動機構によってプランジャ142 を後退させてポット141 の開口前端部内に樹脂材料301 を供給するための所要のスペースを構成して、このスペース内に、前記した樹脂材料搬送供給部材302 を介して、樹脂材料301 を供給する(図2参照)。
次に、前記型開閉機構120 によって上下二組の型構造単位(型110 )の型締めを行う。 次に、または、これと並行して、往復駆動機構150 によってポットブロック140 の全体を型の側面位置110aへ前進させ、且つ、その前端面を型の側面位置110aに接合させる(図5参照)。
前記した型110 の型締後、及び、型の側面位置110aに対するポットブロック140 の接合後において前記減圧機構500 における真空源を作動させると、型の型合せ面(P.L 面)に残存する空気等(例えば、大気中の空気・水分のみならず、樹脂材料の加熱溶融時に発生したガス等)は、溶融樹脂材料の注入経路である樹脂移送用通路115 部及び前記排気経路に接続されたエアベント501・502を通して型の外部へ強制的に且つ迅速に吸引排除されることになる。また、これと同時に、ポット141 内に残存する空気等は、ポット141 内と接続された吸気経路を通して型の外部へ強制的に且つ迅速に吸引排除される。
また、図5に示すように、前記した上下二組の型構造単位(型110 )の完全な型締めが行われると、この各型構造単位(型110 )に対して前記プレス機構130 における押圧手段による押圧力を加えて、積層配置された各型構造単位の夫々に対して、同時に且つ均等な型締圧力を加えることができる。
次に、所要のキュアタイムが経過した後に、往復駆動機構150 によってポットブロック140 を型110 の側面位置110aから離れる方向へ後退移動させる(図7参照)。
次に、または、これと並行して、上下二組の型構造単位(型110 )に対するプレス機構130 の押圧手段による型締圧力を解除すると共に、前記型開閉機構120 を介して、この上下二組の型構造単位を型開きする(図7参照)。
次に、前記した基板供給取出機構200 の係止機構を介して、型開きされた前記基板供給セット面113 から樹脂封止成形後の基板402 (樹脂封止成形品)を係止して取り出すと共に、この基板402 を外部に搬出して次工程側へ移送する。
図8は、前記した減圧機構500 による他の真空減圧状態を示している。
図8に示す構成は前記した実施例のものと較べて次の点において異なっている。
まず、この種のパッケージにおいては、その厚み寸法が薄く成形されるように設定されているから、キャビティ114 内への樹脂充填作用を効率良く行う必要がある。従って、これを目的として、前記した溶融樹脂材料の注入経路に複数の樹脂移送用通路115 を配設した(図例では、2個のゲートを並設した場合を示している)こと、その複数の樹脂移送用通路115 を連通させるための樹脂通路の機能を備え且つ各樹脂移送用通路115 部の残留空気等を排除するためのエアベント504 を連通させたこと、このエアベント504 に前述したと同様の吸気用開口503 を接続したこと、ポットブロック140 の前端面に、前記各樹脂移送用通路115 と連通させるための適宜な樹脂通路143 を配設したこと、更に、この樹脂通路143 の終端部に吸気用開口144 を形成したこと、そして、この吸気用開口144 を開閉するためのピン145 を所定の時期に開閉させるためのバネ部材及び押動部材から成る開閉手段146 等を配設したことである。
また、図8に示す実施例の場合は、前記した構成に基づいて、次のような作用効果を得ることができる。
即ち、型110 の型締後及び型の側面位置110aに対するポットブロック140 の接合後において前記減圧機構500 における真空源を作動させると、前実施例のものと同様に、ポットブロック140 のポット141 部、型110 の各樹脂移送用通路115 (注入経路のエアベント501 )部及びエアベント502 (排気経路)部内の残留空気等が強制的に外部へ吸引排除される。このとき、樹脂通路143 の終端部に形成した吸気用開口144 は、図8(1) に示すように、その開閉手段146 を介して、開いた状態に設定されており、従って、この樹脂通路143 内に残留する空気等も同時に且つ強制的に外部へ吸引排除されることになる。
次に、図8(2) に示すように、ポット141 内の樹脂材料301 をプランジャ142 にて加圧すると、この樹脂材料は型による加熱作用を受けていることとも相俟って、加熱溶融化されながらポットブロック前端面の樹脂通路143 から型の各樹脂移送用通路115 を通してキャビティ114 内へ順次に注入充填される。このとき、樹脂通路143 の終端部に形成した吸気用開口144 は、図8(3) に示すように、その開閉手段146 を介して、閉じた状態に設定されており、従って、この樹脂通路143 内を移送される溶融樹脂材料がこの吸気用開口144 を通して外部へ流出するのを効率良く防止することができるように設けられている。
なお、その他の構成とその作用効果等は前実施例と実質的に同一である。このため、説明の重複を避けるため、前記実施例と実質的に同一である構成部分については前記実施例のものと同じ符号を付している。
図8に示す実施例において、前記した減圧機構500 による真空減圧工程の時期や時間等の管理や、樹脂通路143 の吸気用開口144 を開閉する時期や時間等の管理は、電子部品の樹脂封止成形工程における成形条件等に基づいて適宜に設定されるものである。
例えば、ポット141 部の真空減圧作用は、少なくとも、型締工程後からキャビティ内への溶融樹脂材料注入開始前までの間において行えば良い。
また、各樹脂移送用通路115 (注入経路のエアベント501 )部及びエアベント502 (排気経路)部内の真空減圧作用は、少なくとも、型締工程後からキャビティ内への溶融樹脂材料注入完了時までの間において行えば良い。
また、樹脂通路143 における吸気用開口144 の開閉作用は、常態では開いた状態とし、プランジャ142 の前動作用、或は、溶融樹脂材料の移送時間と距離等に関連付けて、溶融樹脂材料が樹脂通路143 の吸気用開口144 に到達する前に、これを閉状態に切り換えることができるように設けられておれば良い。
以上のように、本発明は、型構造若しくは装置全体の構造を簡略化することができると共に、電子部品の樹脂封止成形時において各基板面とP.L 面に樹脂バリが形成されるのを効率良く防止することができ、また、各基板上の半導体素子や配線を傷付けると云った弊害を確実に防止することができるのみならず、成形されるパッケージ内にボイドが形成されるのを確実に防止することができる。
このため、本発明によれば、樹脂封止成形装置の操作性若しくは作業性を向上させることができ、また、基板の厚みのバラツキに影響されることなく基板表面への樹脂バリ形成を効率良く且つ確実に防止することができるので、高品質性及び高信頼性を備えた電子部品の樹脂封止成形品を成形することができる。更に、樹脂封止成形装置に簡易な構造を採用することができるため、全体的な装置の形状を小型化することができると共に、型及び装置のメンテナンス作業を容易に行うことができ、更には、廃棄樹脂量の発生を抑制して省資源に貢献することができると云った優れた実用的な効果を奏するものである。
本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法及び装置は、半導体装置に用いられる基板上の電子部品を樹脂封止成形する場合に有用である。
本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法を実施するための樹脂封止成形装置の要部を示す一部切欠縦断正面図である。 図1の樹脂封止成形装置における樹脂封止成形部の要部を概略的に示す一部切欠縦断正面図であって、型開きされた各型の型合せ面(P.L 面)における所定位置に樹脂封止成形前基板を供給セットすると共に、ポット内に樹脂材料を供給する場合の説明図である。 図2に対応する樹脂封止成形部であって、各型の型合せ面への樹脂封止成形前基板の供給セット状態と、ポット内への樹脂材料供給状態を示している。 図3に対応する樹脂封止成形部の一部切欠縦断正面図であり、各型の型締め状態を示している。 図4に対応する樹脂封止成形部の一部切欠縦断正面図であり、型締めした各型の側面位置にポットブロックの前端面を接合させた状態と、各型の型面間及びポットブロックのポット内に構成される空間部に残留する空気等を型の外部へ強制的に排出している状態を示している。 図5に対応する樹脂封止成形部の一部切欠縦断正面図であり、ポット内の樹脂材料を加圧移送する状態を示している。 図6に対応する樹脂封止成形部の一部切欠縦断正面図であり、樹脂封止成形後において各型を型開きすると共に、ポットブロックを後退させた状態を示している。 減圧機構による他の真空減圧状態を示す説明図であり、図8(1) は樹脂加圧前の状態を、また、図8(2) は樹脂加圧状態を、また、図8(3) は樹脂成形後の状態を示す樹脂封止成形部の一部切欠横断平面図である。
符号の説明
100 樹脂封止成形部
110 型
110a 型の側面位置
111 一の型
112 二の型
113 セット面
114 キャビティ
115 樹脂移送用通路
116 位置決めピン
120 型開閉機構
130 プレス機構
140 ポットブロック
141 ポット
142 プランジャ
150 往復駆動機構
200 基板供給取出機構
201 基板供給取出部材
300 樹脂材料搬送供給機構
301 樹脂材料
302 樹脂材料搬送供給部材
400 樹脂封止成形前の基板
400a 基板端部
402 樹脂封止成形後の基板(樹脂封止成形品)
500 減圧機構
501 エアベント
502 エアベント
503 吸気用開口
504 エアベント
P.L 型合せ面

Claims (10)

  1. 開閉自在に設けられた型における基板の供給セット面の形状を、基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成すると共に、この供給セット面の所定位置に電子部品を装着した樹脂封止成形前の基板を供給してセットする樹脂封止前基板の供給工程と、
    前記型面を閉じ合わせて型締めを行う際に、その型面間に設けた成形用のキャビティ内に前記樹脂封止前基板上の電子部品とその所要周辺部を嵌装させると共に、この状態で前記基板面に対して前記型による所要の型締圧力を加える型締工程と、
    前記型締工程後に、前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させてそのキャビティ内に嵌装した電子部品及びその所要周辺部を樹脂材料にて封止し、且つ、その樹脂封止成形体と前記基板とを密着一体化させる樹脂封止成形工程と、
    前記樹脂封止成形工程後に、前記型を開いて前記樹脂封止成形後の基板を取り出す樹脂封止済基板の取出工程とを含む電子部品の樹脂封止成形方法であって、
    前記した型締工程時の型合せ面と合致する型の側面位置に対して、前記した樹脂封止成形工程時における溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置することにより、前記型締工程時に、前記キャビティ内への溶融樹脂材料を前記した型の側面位置から直接注入するように設定されており、
    更に、前記した型の型締工程及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合工程の終了後に、前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧工程を行うことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  2. 請求項1に記載の電子部品の樹脂封止成形方法であって、
    前記した樹脂封止前基板の供給工程が、前記型面間に、単数枚の樹脂封止成形前の基板を供給するように設定されていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子部品の樹脂封止成形方法であって、
    前記した樹脂封止前基板の供給工程が、この樹脂封止前基板の端面と前記型の側面位置とを合致させるように設定されていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  4. 請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の電子部品の樹脂封止成形方法であって、
    前記型面間に単数枚の樹脂封止成形前基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記型構造単位に加えられる前記型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように設定されていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  5. 電子部品の樹脂封止成形用型に設けられた成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させると共に、前記型面を閉じ合わせて前記基板面に前記型による型締圧力を加え、更に、この型締状態において前記キャビティ内に溶融樹脂材料を充填させることにより、そのキャビティ内に嵌装した前記電子部品を樹脂材料にて封止する電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記した型における基板の供給セット面の形状が、前記基板位置決め用の段差を無くして平面形状に形成されており、
    また、前記した型の型合せ面と合致する型の側面位置に対して、溶融樹脂材料注入用のポットブロックを接合分離自在に配置すると共に、前記型合せ面と前記ポットブロックとを接合させることにより、このポットブロック内の溶融樹脂材料を前記キャビティ内へ直接注入することができるように構成されており、
    更に、前記した型の型締後及び前記した型の側面位置に対するポットブロックの接合後に、前記した成形用キャビティを含む型の型合せ面及びポット内に構成される空間部を真空減圧状態に設定する減圧機構が配設されていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
  6. 請求項5に記載の電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記した型の型合せ面に、単数枚の基板供給部が設けられていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
  7. 請求項5に記載の電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記した成形用のキャビティ内に基板上に装着された電子部品を嵌装させる樹脂封止前基板の供給時に、その樹脂封止前基板の端面と前記した型の側面位置とを合致させる樹脂封止前基板の供給機構が設けられていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
  8. 請求項5に記載の電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記型面間に単数枚の基板が供給された型構造単位を複数単位として積層配置することにより、前記した型締時に、前記型構造単位に加えられる型締圧力が積層配置した前記各型構造単位に対して同時に加えられるように構成したことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
  9. 請求項5に記載の電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記した型の型合せ面、前記した型の側面とポットブロックとの接合面及びポットとこれに嵌装されるプランジャとの嵌合面に、シール機能を備えた樹脂コーティング層を施して構成したことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
  10. 請求項5又は請求項9に記載の電子部品の樹脂封止成形装置であって、
    前記した減圧機構における吸気用開口が、前記したポットブロックのポット部と、前記した型締時に前記ポット部と前記した型の成形用キャビティとの間に設けられる溶融樹脂材料の注入経路に接続されたエアベント部と、前記キャビティと型の外部との間に設けられる排気経路に接続されたエアベント部との各々に連通して構成されていることを特徴とする電子部品の樹脂封止成形装置。
JP2006108865A 2006-04-11 2006-04-11 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置 Pending JP2007281365A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006108865A JP2007281365A (ja) 2006-04-11 2006-04-11 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
EP07740818A EP2006897A1 (en) 2006-04-11 2007-04-02 Method of resin encapsulation molding for electronic part and resin encapsulation molding apparatus for electronic part
KR1020087025408A KR20090006096A (ko) 2006-04-11 2007-04-02 전자 부품의 수지 밀봉 성형 방법 및 전자 부품의 수지 밀봉 성형 장치
PCT/JP2007/057382 WO2007119644A1 (ja) 2006-04-11 2007-04-02 電子部品の樹脂封止成形方法および電子部品の樹脂封止成形装置
TW096112055A TW200746324A (en) 2006-04-11 2007-04-04 Method of resin encapsulation molding for electronic part and resin encapsulation molding apparatus for electronic part

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006108865A JP2007281365A (ja) 2006-04-11 2006-04-11 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007281365A true JP2007281365A (ja) 2007-10-25

Family

ID=38682481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006108865A Pending JP2007281365A (ja) 2006-04-11 2006-04-11 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007281365A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101643451B1 (ko) 수지 밀봉 장치 및 수지 밀봉 방법
JP4084844B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
US5435953A (en) Method of molding resin for sealing an electronic device
TWI667119B (zh) Resin sealing method and resin sealing device
TW201022003A (en) Resin sealing compression molding method for electronic component and device therefor
JP6151610B2 (ja) モールド金型及び樹脂モールド装置並びに樹脂モールド方法
WO2015159743A1 (ja) 樹脂モールド金型および樹脂モールド方法
JP4855026B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
JP2007281364A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
JP2007095804A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
WO2007077909A1 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4886344B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形装置
JP5511724B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
JP2008087356A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
JP2007305859A (ja) 樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法
JP2007281365A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び装置
JP3581816B2 (ja) フリップチップの樹脂注入方法
JP3751325B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法
JP4102534B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法
WO2007119644A1 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法および電子部品の樹脂封止成形装置
JP2622773B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法
KR100822523B1 (ko) 전자부품의 수지밀봉 성형 방법 및 장치
KR100815013B1 (ko) 전자부품의 수지밀봉 성형 방법 및 장치
JP2007281366A (ja) 電子部品の樹脂封止成形装置
JP2007281367A (ja) 電子部品の樹脂封止成形装置