JP2007281241A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで除電を行うことが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】例えば、ダイシング工程の洗浄処理において、洗浄に伴い帯電したテープ付半導体ウエハ200を、搬送アーム210によって洗浄ステージ230から一定の高さh1まで持ち上げ、この状態で除電手段70により半導体ウエハWを表面側から除電する。この高さh1は、半導体ウエハWが静電破壊に達しない範囲で、できるだけ大きい値とし、例えば10mm程度である。除電が完了した後は、テープ付半導体ウエハ200を、十分に搬送が可能な高さに達するまで更に上昇させ、次の工程へ搬送する。
【選択図】図7
【解決手段】例えば、ダイシング工程の洗浄処理において、洗浄に伴い帯電したテープ付半導体ウエハ200を、搬送アーム210によって洗浄ステージ230から一定の高さh1まで持ち上げ、この状態で除電手段70により半導体ウエハWを表面側から除電する。この高さh1は、半導体ウエハWが静電破壊に達しない範囲で、できるだけ大きい値とし、例えば10mm程度である。除電が完了した後は、テープ付半導体ウエハ200を、十分に搬送が可能な高さに達するまで更に上昇させ、次の工程へ搬送する。
【選択図】図7
Description
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、半導体ウエハのダイシング工程を含んだ半導体装置の製造方法に適用して有効な技術に関するものである。
特開2001−168067号公報(特許文献1)には、スピナー洗浄後に半導体チップに静電気不良が生じないようにイオンブロー部を設けたダイシング装置が示されている。イオンブロー部は、ターンテーブルの中央の凹部に設置され、ターンテーブルからダイシングテープを解離する直前に起動され、ダイシングテープに帯電した静電気を除電する。実開平1−160838号公報(特許文献2)には、ワークの離脱時にステージ本体及びワークの隙間にイオン化エアーを流してワークをステージ本体から浮上させるとともに、ワークに帯電した電荷を瞬時に中和する真空吸着ステージが示されている。すなわち、ステージ本体の上面にワークが吸着固定されている場合には、ワークに帯電した電荷がステージ本体に引き付けられて安定しているため除電効果が低いが、ワークの離脱と除電とを同時に行うと除電効果を高められる。
特開2002−66865号公報(特許文献3)には、搬送中、切削(ダイシング)中に発生した半導体ウエハの帯電を除去する切削装置が示されている。具体的には、切削装置に含まれる搬出入手段や切削手段や洗浄手段などといった各手段に、イオン化エアー噴出手段を配設するというものである。特開2004−198668号公報(特許文献4)には、真空チャンバ内を減圧した時に、真空チャンバと一体となって設けられた基板保持テーブルが変形しないように構成した基板組立装置が示されている。この文献4の中では、静電チャックによって吸着された基板を基板保持テーブルから外す際に、静電チャックの電圧を切断し、イオナイザを用いて除電することが記載されている。
特開2001−168067号公報
実開平1−160838号公報
特開2002−66865号公報
特開2004−198668号公報
近年、半導体デバイスの高集積化が進み、益々静電耐圧のマージンが低下している。これに伴い、半導体デバイスの各工程では、半導体デバイスに加わるサージを可能な限り除去することが強く求められている。こうした中、例えば、半導体ウエハのダイシング工程では、半導体ウエハのカット後に行われる洗浄および乾燥処理によって、半導体ウエハに強い帯電が生じることが知られている。半導体ウエハが帯電すると、大気放電や接触放電などによって半導体ウエハが破壊される恐れがあり、この対策として、例えば、特許文献1〜4のような技術を用いて除電を行うことが考えられる。
特許文献1,2の技術は、イオナイザのエアーを吹き上げる機構をステージ内に備え、半導体ウエハの離脱とウエハ裏面からの除電(すなわちダイシングテープの除電)を行うようなものである。このような技術では、装置コストが増大する恐れや、ウエハを直接除電する訳ではないため場合によってはウエハ自体の除電効率が低下する可能性などがある。特許文献3,4の技術に関しては、具体的な除電方法についての記載はなく、単純にイオン化エアーを吹き付けるだけでは必ずしも十分または効率的に除電が行えるとは限らない。
そこで、本発明の目的は、低コストで除電を行うことが可能な半導体装置の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、効率的に除電を行うことが可能な半導体装置の製造方法を提供することにある。本発明の前記ならびにそれ以外の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による半導体装置の製造方法は、半導体装置をステージ上に搭載し、この半導体装置に対して所望の処理を行い、その後、この半導体装置をステージ上から一定の高さだけ持ち上げた状態で、半導体装置におけるステージと反対側の面に向けて除電を行うものとなっている。ここで、前述した所望の処理の際には、半導体装置に帯電が生じるものとし、また、前述した半導体装置を持ち上げる際には、半導体装置よりも高い位置に導体の部材が存在するものとする。
そうすると、この導体の部材と半導体装置の間の容量、および半導体装置とステージ(一般的には導体を含む)の間の容量の関係により、半導体装置を持ち上げるに従いその帯電圧が上昇し、半導体装置におけるステージと異なる面の方に多くの電荷が配分される。そこで、この帯電圧が半導体装置の静電耐圧に達しない範囲で、なるべく高い位置まで半導体装置を持ち上げて、半導体装置におけるステージと反対側の面に向けて除電を行う。これによって、高い除電効率を実現でき、また、例えば半導体装置のステージ側の面に向けて除電を行う場合に比べて容易化および低装置コスト化を図ることができる。
また、このような構成において、更に除電効率を高めるために、半導体装置を持ち上げた状態で、更に、半導体装置のステージ側の面に向けた除電を加えてもよい。これによって、半導体装置の両面に配分された電荷を両面から除電することができる。なお、この場合、原理上は、半導体装置の一方の面と他方の面の電荷配分が均等となる位置まで半導体装置を持ち上げ、この状態で除電を行う方法が最も効率的となる。ただし、この高さは、半導体装置が静電破壊に達する高さを超えることもあり、この場合、半導体装置の静電耐圧に達しない範囲で、なるべく高い位置に半導体装置を持ち上げて除電する方法が最適となる。
また、前述した半導体装置の帯電が生じ得る処理としては、例えば、洗浄ステージ上で洗浄水を用いた洗浄および乾燥を行う処理が挙げられ、中でも代表的なものとして、ダイシング工程後の洗浄および乾燥処理が挙げられる。このような場合、通常、洗浄および乾燥処理後に、半導体装置の搬送のため、半導体装置におけるステージと反対側の面の方向から搬送アームを用いて半導体装置を持ち上げるような処理が行われ、この搬送アームが導体の部材に該当することになる。また、半導体装置を持ち上げる高さは、実験による目安としては、静電破壊のマージンを考慮して、例えば、3mm〜12mm程度である。なお、半導体装置のステージと異なる面に向けて除電を行う際には、例えば、搬送アームにイオナイザ等を取り付ければよく、ステージ側の面に向けて除電を行う際には、ステージ内にイオナイザ等を組み込めばよい。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
帯電した半導体装置をステージ上から持ち上げる際に、半導体装置が静電破壊に達しない範囲で、できるだけ高い位置まで持ち上げ、この状態でステージと反対側の半導体装置の面に向けて除電を行うことで、高い除電効率を実現でき、また低コスト化を実現することが可能となる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理工程の一例を示す工程フロー図である。図1では、まず、ウエハプロセス工程において、半導体ウエハに対して膜形成やパターンニングなどを行い、半導体ウエハ上に複数の半導体チップを形成する(S101)。次いで、ダイシング工程において、半導体ウエハを切断し、個々の半導体チップに分離する(S102)。続いて、ダイボンディング工程およびワイヤボンディング工程において、個々の半導体チップおよびその外部パッドをリードフレームに接続する(S103,S104)。その後、半導体チップ(およびリードフレームの一部)を樹脂等で封止し、リードフレームの他の一部となる外部リードを切断および成形する(S105)。このようにして製造された半導体チップが、検査工程等を経て出荷される。
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理工程の一例を示す工程フロー図である。図1では、まず、ウエハプロセス工程において、半導体ウエハに対して膜形成やパターンニングなどを行い、半導体ウエハ上に複数の半導体チップを形成する(S101)。次いで、ダイシング工程において、半導体ウエハを切断し、個々の半導体チップに分離する(S102)。続いて、ダイボンディング工程およびワイヤボンディング工程において、個々の半導体チップおよびその外部パッドをリードフレームに接続する(S103,S104)。その後、半導体チップ(およびリードフレームの一部)を樹脂等で封止し、リードフレームの他の一部となる外部リードを切断および成形する(S105)。このようにして製造された半導体チップが、検査工程等を経て出荷される。
図2は、図1のダイシング工程で使用されるダイシング装置の構成例を示す平面図である。図3は、図2のダイシング装置で処理される半導体ウエハの構成例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図2に示すダイシング装置は、例えば、ローダ部20と、受渡部21と、ダイシング部22と、洗浄部23などから構成される。ローダ部20は、テープ付半導体ウエハ200をロードし、受渡部21との間でテープ付半導体ウエハ200の授受を行う。ここで、テープ付半導体ウエハ200は、図3(a),(b)に示すように、テープTP上の中心部分に半導体ウエハWが接着され、テープTP上の周辺部分にリングRGが接着された構成となっている。
受渡部21は、搬送アーム(搬送手段)210などを含み、これを用いてテープ付半導体ウエハ200を搬送し、ローダ部20、ダイシング部22および洗浄部23との間でテープ付半導体ウエハ200の受け渡しを行う。なお、詳細は後述するが、搬送アーム210は、テープ付半導体ウエハ200を着脱するための4つの吸着パッド210aや1つのクランプ機構210bを備えている。ダイシング部22は、カットステージ220、ブレード221およびスピンドル222などを含み、半導体ウエハWの切断を行う。洗浄部23は、洗浄ステージ230などを含み、半導体ウエハWの洗浄および乾燥を行う。
図4は、図1のダイシング工程における詳細な処理の一例を示す処理フロー図である。図5は、図2のダイシング装置の一部を示す側面図であり、図4の処理フローの動作概要を説明する図である。図1のダイシング工程では、図4に示すように、まず、図2のローダ部20にテープ付半導体ウエハ200が搬入される(S401)。この際に、テープ付半導体ウエハ200は、図5に示すように、カセット20a内に複数枚搭載された状態で搬入される。次いで、テープ付半導体ウエハ200をカセット20aから取り出し、図2のカットステージ220上に搬送する。この際には、図5に示すように、クランプ機構210bでテープ付半導体ウエハ200のリングRGを横方向からクランプし、一旦受渡部21に引き出した後、吸着パッド210aでリングRGを縦方向から吸着し、この状態で搬送アーム210をカットステージ220上に移動し、吸着を解除する。
このようにしてカットステージ220上に搬送されたテープ付半導体ウエハ200は、カットステージ220によって吸着固定された状態で切断され、個々の半導体チップ毎に分離される(S402)。この際、図2のスピンドル222で保持された2対のブレード221がYZ平面上で高速に回転し、純水の供給やカットステージ220の移動を伴いながら半導体ウエハWがテープTPを残した状態でX方向およびY方向に切断される。そして、個々の半導体チップ毎に分離されたテープ付半導体ウエハ200は、純水や切断屑が付着した状態で搬送アーム210の吸着パッド210aによって吸着され、搬送アーム210の移動によって洗浄ステージ230上に搬送され、吸着が解除される。
その後、テープ付半導体ウエハ200は、洗浄ステージ230によって吸着固定され、切断屑などの洗浄および乾燥が行われた後(S403)、搬送アーム210を用いて図2の受渡部21に一旦搬送され、搬送アーム210のクランプ機構210bを用いてローダ部20のカセット20a内に搬出される(S404)。ここで、S403の洗浄および乾燥の際には、特に、半導体ウエハWに強い帯電が生じることが知られており、半導体ウエハW(個々の半導体チップ)に静電破壊を生じさせないことが重要となる。そこで、本実施の形態1においては、例えば図6のような処理を行う。
図6は、図4のウエハ洗浄における詳細な処理の一例を示す処理フロー図である。図7は、図2の洗浄部の側面図を図6の処理に対応させて示したものであり、(a)〜(c)は、それぞれ異なる段階の処理内容に対応したものである。図6では、まず、搬送アーム210によって搬送されたテープ付半導体ウエハ200が、洗浄ステージ230上に吸着固定される(S601)。次いで、洗浄ステージ230を例えば800rpm程度で回転させながら、テープ付半導体ウエハ200に純水を噴出して洗浄する(S602)。続いて、洗浄ステージ230を例えば2500rpm程度で回転させながら、ドライエアを供給してテープ付半導体ウエハ200をスピン乾燥する(S603)。
乾燥後、搬送アーム210の吸着パッド210aを、テープ付半導体ウエハ200のリングRGに吸着する(S604)。この段階は、図7(a)に対応する。次いで、洗浄ステージ230の吸着を解除後(S605)、搬送アーム210によって、テープ付半導体ウエハ200をある一定の高さまで持ち上げる(S606)。そして、この一定の高さまで持ち上げた状態で、半導体ウエハの表面側(主面側)から除電を行う(S607)。この段階は、図7(b)に対応する。
図7(b)では、テープ付半導体ウエハ200が吸着パッド210aで吸着された状態で搬送アーム210により洗浄ステージ230から高さh1だけ持ち上げられ、この状態で、半導体ウエハW上部の除電手段70を起動している。除電手段70は、代表的なものとして、イオン化エアーを生成し、それを噴出する方式のもの(所謂イオナイザ)や、軟X線を照射することで、その周囲にイオン化エアーを生成する方式のものなどが挙げられる。その取り付け位置は、半導体ウエハWを表面側から除電可能な位置にあればよく、例えば、図2の洗浄ステージ230の上部(Z方向)付近に設置したり、または、搬送アーム210に設置してもよい。搬送アーム210に設置すると、洗浄部23以外の箇所で搬送アーム210を使用する際にも、必要に応じて除電処理を行うことができる。
このようにして、除電を所定の時間行った後は、搬送を容易にするため、テープ付半導体ウエハ200を更に上昇させ(S608)、その後、搬送アームを横方向(X方向など)に移動させてテープ付半導体ウエハ200を受渡部21に搬送する。この段階は、図7(c)に対応する。このように、テープ付半導体ウエハ200をある一定の高さまで上昇させて、その状態で半導体ウエハWの表面側から除電を行うことで、除電に際しての容易性の向上や、低コスト化や、除電効率の向上などの効果が得られる。以下、その理由について説明する。
図8は、本発明に関する実験において、半導体ウエハWに静電破壊が生じた場合の破壊箇所を示すものであり、(a)は側面図、(b)は平面図である。図9は、図8において、半導体ウエハの高さとその帯電圧の関係を示すグラフである。まず、図9に示すように、洗浄ステージ230を基準として半導体ウエハWの高さh1を増大させるにしたがい、半導体ウエハWの帯電圧(マイナス)が増加する。この帯電圧Vは、例えば、10mmの高さでは−3000V程度であり、30mmの高さではマイナス数万Vに達する。この帯電圧Vがある一定の大きさを超えると放電が発生し、これに伴い静電破壊が発生する。本実験においては、30mmの高さでも放電が発生し、静電破壊が生じる結果となった。図8(a),(b)は、このようにして半導体ウエハWを大きく上昇させることで静電破壊に至った場合の破壊箇所を示しており、その静電破壊箇所AAは、搬送アーム210に取り付けられたクランプ機構210bの直下の部分となった。なお、クランプ機構210bと半導体ウエハWの高さh2は、8mm程度である。
静電破壊箇所AAでは、例えば、図10および図11に示すようなデバイス破壊が発生する。図10は、半導体ウエハ内の各半導体チップの構成例を示す概略図である。図11は、静電破壊が発生した半導体チップの破壊箇所の一例を示すものであり、(a)は回路図、(b)は(a)のデバイス断面図である。図10に示すように、半導体ウエハW内の各半導体チップCPは、その表面(主面)上に、導体である複数の外部パッドPDが備わっており、それ以外の箇所は、パッシベーション膜などの絶縁膜で覆われている。なお、本発明に関する実験で用いた半導体チップCPは、フラッシュメモリチップであり、このようなチップの場合、図示はしないが、電圧トリミングやメモリ救済等のための導体ヒューズも表面上に備わっている。
帯電した半導体チップCPにおいて放電が発生すると、例えば、図11(a)に示すように、外部パッドPD(I/O)と出力回路OUTの電源VCCまたはグラウンドGNDとの間でサージ電流が流れる。そうすると、出力回路OUT内のMOSトランジスタMP,MNにおいて、図11(b)に示すように、例えば、拡散層DFとウエル層(well)との間の接合破壊が発生する。なお、デバイス破壊現象に関しては、勿論、他にも様々なものが考えられ、例えば、入力回路のゲート酸化膜破壊や、静電保護回路の破壊や、メタル配線層のマイグレーションなどが挙げられる。
図12は、このような実験結果に基づいて、静電破壊のメカニズムと図6の処理フローを用いることによる各種効果を説明する図であり、(a)は、図2の洗浄部の静電構造を示す側面図、(b)は、(a)の等価回路図である。図12(a)では、洗浄後に半導体ウエハWを持ち上げた際の任意の時点の状態が示されており、その静電構造に伴う主要な部材としては、洗浄ステージ230と、テープTP上に接着された半導体ウエハWおよびリングRGと、搬送アーム210およびそれに取り付けられた吸着バッド210aやクランプ機構210bが挙げられる。洗浄ステージ230は、例えば表面がアルマイト処理による絶縁被膜で覆われた金属であるが、この金属の部分はグラウンドGNDと考えられる。テープTPや吸着パッド210bは絶縁体であり、半導体ウエハWは、半導体、導体および絶縁体によって構成されるが、表面上は外部パッドの部分のみが導体であり、残りは絶縁体である。搬送アーム210およびクランプ機構210bは、洗浄ステージ230と同様に表面が絶縁被膜で覆われた金属であり、この金属の部分はグラウンドGNDと考えられる。
したがって、このような静電構造は、図12(b)のような等価回路で表すことができる。すなわち、図12(b)の等価回路は、クランプ機構210bのグラウンドGNDと半導体ウエハWの間に容量C1を有し、洗浄ステージ230のグラウンドGNDと半導体ウエハWの間に容量C2を有するものとなっている。容量C1は、大気の容量とクランプ機構210b表面の絶縁被膜の容量を含み、容量C2も、大気の容量と洗浄テーブル230表面の絶縁被膜の容量を含む。この図12(b)の等価回路を用いて静電破壊のメカニズムを説明すると以下のようになる。
(1)まず、洗浄および乾燥(図6のS602,S603に該当)に伴い半導体ウエハWに帯電(マイナス)が生じ、洗浄ステージ230と半導体ウエハWを剥離した際(図6のS605に該当)に、半導体ウエハW内の電荷Qが半導体ウエハWの両面に配分される。ここで、半導体ウエハWの表面(主面)に配分された電荷をQ1、半導体ウエハWの裏面に配分された電荷をQ2とし、Q=Q1+Q2である。
(2)半導体ウエハWの帯電圧Vは、V=Q/(C1+C2)[なおQとC1は一定]であり、半導体ウエハWの上昇に伴いC2が小さくなるにしたがって上昇する。そうすると、C2の電界強度E2(=V/d2)[d2はC2の端子間距離]に比べてC1の電界強度E1(=V/d1)[d1はC1の端子間距離]の方が相対的に大きくなっていき、E1がC1の絶縁耐圧(大気および絶縁被膜の電界強度の許容値)を超えた際に半導体ウエハWとクランプ機構210bの間で放電が発生する。これによって、半導体ウエハWに前述したような静電破壊が発生する。
(3)そこで、容量C1の絶縁耐圧に達する前であり、半導体ウエハWの帯電圧Vがデバイスの静電耐圧に達する前となる半導体ウエハWの高さh1にて除電が必要となる。この高さh1は、半導体ウエハWの上昇と言える最低の高さを例えば3mm程度として、この値よりも大きく、また、放電によって半導体ウエハWが静電破壊に至る可能性が極めて高い例えば30mm程度よりも小さい範囲である。更に、安全性のため、図9の結果と半導体ウエハWの静電耐圧を考慮すると、8mm(Vが約−2000V)〜12mm(Vが約−5000V)程度の高さが望ましい。
(4)また、この除電に際しては、前述した特許文献1,2の技術のように半導体ウエハWの裏面側から行うよりも、半導体ウエハWの表面側から行った方が容易であり、また、洗浄ステージ230等にイオナイザを組み込む必要がないため装置コストの低減が図れる。さらに、半導体ウエハWの裏面側は、実際にはテープTPが装着されているため、より直接的に半導体ウエハWの除電を行うためには、表面側から行った方がよい。
(5)ここで、半導体ウエハWの表面側から除電を行う場合、できるだけ半導体ウエハWの表面側に電荷を配分させて除電を行うと、除電効率が高められ、除電時間を短縮できる。半導体ウエハWの表面側に配分される電荷はQ1(=C1/(C1+C2)×Q)であり、半導体ウエハWの上昇に伴いC2が小さくなるにしたがい大きくなる。すなわち、半導体ウエハWの表面側からの除電を効率的に行うためには、半導体ウエハWをできるだけ上昇させた方がよい。
(6)したがって、前記(3)および(5)より、デバイスの静電耐圧に達する前の半導体ウエハWの高さh1であり、その中でもできるだけ高い位置で除電を行うことが望ましい。例えば、図9の例に基づくと、図6のS606の処理において半導体ウエハWを10mm程度上昇させて停止し、この状態でS607における除電を行えばよい。
(実施の形態2)
図13および図14のそれぞれは、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法において、図7(b)とは異なる処理内容の一例を示す図である。本実施の形態2の製造方法は、前述した図6および図7と同様に半導体ウエハWを高さh1だけ持ち上げた状態で、図6および図7とは異なり、半導体ウエハWの両面に向けて除電を行うものである。
図13および図14のそれぞれは、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法において、図7(b)とは異なる処理内容の一例を示す図である。本実施の形態2の製造方法は、前述した図6および図7と同様に半導体ウエハWを高さh1だけ持ち上げた状態で、図6および図7とは異なり、半導体ウエハWの両面に向けて除電を行うものである。
図13では、例えば、半導体ウエハWの上部に備わった除電手段70に加えて、半導体ウエハWの下部にも除電手段70aが備わっている。この除電手段70aは、半導体ウエハWの裏面に向けて除電を行うものであり、実際には、洗浄ステージ230の近傍や、もしくは前述した特許文献1,2のように洗浄ステージ230内に組み込まれる。図14では、例えば、半導体ウエハWの側面付近に除電手段70bが備わっており、これによって、半導体ウエハWの側面から半導体ウエハWの両面に向けて斜め方向から除電が可能となっている。
このような製造方法を用いると、実施の形態1で述べたような製造方法に比べて更に除電効率が高められる。すなわち、前述した図12での説明から判るように、半導体ウエハWの両面に向けて除電を行う際に、最も効率的(短時間)なのは、図12(b)の容量C1と容量C2が等しくなる場合(すなわち、半導体ウエハWの表面に配分された電荷Q1と裏面に配分された電荷Q2が等しくなる場合)である。したがって、除電効率の面からは、この条件を満たす位置まで半導体ウエハWを上昇させて除電を行うことが望ましい。
ただし、実際上は、この条件を満たす位置が、半導体ウエハWが静電破壊に至る位置よりも高い位置か低い位置かによって、半導体ウエハWを持ち上げる最適な高さh1が異なる。すなわち、低い位置であれば、その位置で除電を行えばよいが、高い位置であれば、実施の形態1と同様に、静電破壊に達する前のできるだけ高い位置で除電を行う必要がある。この場合、半導体ウエハWの裏面側に向けた除電処理の労力を、可能な限り表面側からの除電処理に分担させることによって効率化を図ることになる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、これまでの説明では、ダイシング工程の洗浄部における除電方式について説明を行ったが、帯電した半導体装置(パターンが形成された半導体ウエハ)を取り外す際に、図12のように半導体装置の上部と下部に容量が生じるような静電構造となる各種工程に対しても、同様に適用可能である。また、半導体装置の製造工程内では、洗浄装置を用いて半導体装置を洗浄水にて洗浄後、乾燥させるような工程が幾つか含まれる場合があるが、この洗浄水と半導体装置の摩擦によって半導体装置が帯電する現象が一般に知られており、このような洗浄工程に対して適用することも有益となる。
本発明による半導体装置の製造方法は、特に、ダイシング工程に含まれる洗浄処理に適用して有益なものであり、これに限らず、半導体ウエハをステージから取り外す際に除電を行う必要がある各種工程に対して広く適用可能である。
20 ローダ部
20a カセット
200 テープ付半導体ウエハ
21 受渡部
210 搬送アーム
210a 吸着パッド
210b クランプ機構
22 ダイシング部
220 カットステージ
221 ブレード
222 スピンドル
23 洗浄部
230 洗浄ステージ
70,70a,70b 除電手段
C1,C2 容量
CP 半導体チップ
D ドレイン
DF 拡散層
G ゲート
GND グラウンド
MP,MN MOSトランジスタ
OUT 出力回路
PD 外部パッド
RG リング
S ソース
TP テープ
VCC 電源
W 半導体ウエハ
p−sub p型半導体基板
well ウエル層
20a カセット
200 テープ付半導体ウエハ
21 受渡部
210 搬送アーム
210a 吸着パッド
210b クランプ機構
22 ダイシング部
220 カットステージ
221 ブレード
222 スピンドル
23 洗浄部
230 洗浄ステージ
70,70a,70b 除電手段
C1,C2 容量
CP 半導体チップ
D ドレイン
DF 拡散層
G ゲート
GND グラウンド
MP,MN MOSトランジスタ
OUT 出力回路
PD 外部パッド
RG リング
S ソース
TP テープ
VCC 電源
W 半導体ウエハ
p−sub p型半導体基板
well ウエル層
Claims (12)
- 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)半導体装置の一方の面がステージの面と対面する形で前記半導体装置を前記ステージ上に搭載する工程、
(b)前記ステージ上に搭載された前記半導体装置に対して所望の処理を行う工程、
(c)前記(b)工程の完了後、前記半導体装置を前記ステージから一定の高さまで持ち上げる工程、
(d)前記一定の高さまで持ち上げられた前記半導体装置に対して、前記半導体装置の他方の面に向けて除電を行う工程、
ここで、前記(c)工程の際に、前記半導体装置の他方の面より更に高い位置には、導体を含んだ部材が存在し、
前記一定の高さは、前記半導体装置が静電破壊に達しない範囲で、できるだけ大きい値である。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程では、前記一定の高さまで持ち上げられた前記半導体装置に対して、更に、前記半導体装置の一方の面に向けても除電を行う。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記一定の高さは、3mmよりも大きい値である。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程では、前記半導体装置を液体で洗浄後、乾燥する処理が行われる。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記導体を含んだ部材は、前記半導体装置を、前記半導体装置の他方の面と対面する形で保持し、前記ステージ上から持ち上げる動作を行う搬送手段である。 - 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)テープ上に半導体ウエハおよびリングを接着したテープ付半導体ウエハを準備する工程、
(b)前記テープ付半導体ウエハをカットステージ上に搭載し、前記半導体ウエハを切断して複数の半導体チップに分割する工程、
(c)前記切断後の前記テープ付半導体ウエハを洗浄ステージ上に搬送し、前記洗浄ステージによって前記テープ付半導体ウエハを前記テープの側から吸着する工程、
(d)前記洗浄ステージ上に吸着された前記テープ付半導体ウエハに対して洗浄処理および乾燥処理を行う工程、
(e)前記洗浄処理および前記乾燥処理が行われた前記テープ付半導体ウエハの上部に搬送アームを配置し、前記搬送アームが備える吸着部材で前記リングを吸着し、前記テープ付半導体ウエハと前記洗浄ステージとの吸着を解除する工程、
(f)前記搬送アームで前記テープ付半導体ウエハの前記リングを吸着した状態で、前記搬送アームを上昇させ、前記テープ付半導体ウエハが前記洗浄ステージから一定の高さに到達した際に前記搬送アームの上昇を停止する工程、
(g)前記一定の高さに到達した前記テープ付半導体ウエハに対して、前記半導体ウエハの上部の方向から前記半導体ウエハに向けて除電を行う工程、
ここで、前記一定の高さは、前記半導体ウエハが静電破壊に達しない範囲で、できるだけ大きい値である。 - 請求項6記載の半導体装置の製造方法において、
前記一定の高さは、3mmよりも大きい値である。 - 請求項6記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程の後に、前記テープ付半導体ウエハを搬送するのに十分な高さとなるまで、前記搬送アームを用いて前記テープ付半導体ウエハを再度上昇させる工程を備える。 - 請求項6記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程は、前記搬送アームに取り付けられたイオン化エアーを生成する手段を用いて行われる。 - 請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
前記一定の高さは、8mm〜12mmである。 - 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)半導体装置の一方の面がステージの面と対面する形で前記半導体装置を前記ステージ上に搭載する工程、
(b)前記ステージ上に搭載された前記半導体装置に対して所望の処理を行う工程、
(c)前記(b)工程の完了後、前記半導体装置を前記ステージから一定の高さまで持ち上げる工程、
(d)前記一定の高さまで持ち上げられた前記半導体装置に対して、前記半導体装置の一方の面と他方の面に向けて除電を行う工程、
ここで、前記(c)工程の際に、前記半導体装置の他方の面より更に高い位置には、導体を含んだ部材が存在し、
前記一定の高さは、前記半導体装置の一方の面に配分される電荷と前記半導体装置の他方の面に配分される電荷がほぼ等しくなる値である。 - 請求項11記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体装置の一方の面に向けた除電は、前記ステージ内に組み込まれたイオン化エアーを生成する手段を用いて行われる。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006106286A JP2007281241A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006106286A JP2007281241A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007281241A true JP2007281241A (ja) | 2007-10-25 |
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ID=38682380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006106286A Pending JP2007281241A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007281241A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102024730A (zh) * | 2009-09-21 | 2011-04-20 | 东京毅力科创株式会社 | 载置机构、带划片框架的晶片的搬送方法 |
JP2018006761A (ja) * | 2017-08-03 | 2018-01-11 | 株式会社ニコン | 物体交換方法、物体交換システム、露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法 |
-
2006
- 2006-04-07 JP JP2006106286A patent/JP2007281241A/ja active Pending
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