JP2007281113A - 遅延調整素子のレイアウト方法 - Google Patents

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泰大 小田
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Abstract

【課題】従来のレイアウト方法では、グローバル配線において電源電圧の降下が発生する問題があった。
【解決手段】本発明にかかるレイアウト方法は、電源配線によって分割される複数の部分領域毎に機能回路を形成する基本セルが配置される半導体装置において基本セル間の信号配線に遅延調整素子を挿入するレイアウト方法であって、複数の部分領域毎に配置される基本セル間の信号の遅延量に基づき遅延調整素子を配置して第1の配置情報を取得し、第1の配置情報に基づき複数の部分領域毎に遅延調整素子の消費電力の合計値を計算し、複数の部分領域のうち消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内の遅延調整素子を、複数の部分領域のうち消費電力の合計値が所定値以下となる第2の部分領域に配置変更するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は遅延調整素子のレイアウト方法に関し、特に回路が消費する電流による電源配線の電圧降下を考慮した遅延調整素子のレイアウト方法に関する。
近年、大規模集積回路のレイアウト設計には、自動レイアウトツールが多く用いられている。この自動レイアウトツールは、チップレイアウトの概略を設定するフロアプランと回路図とに基づき、半導体素子及びその配線を自動的に行うものである。
一方、大規模集積回路では、プロセスの微細化と動作電源電圧の低電圧化とに伴い、信号の遅延が顕著になってきた。信号遅延は、配線の寄生抵抗、寄生容量、ゲートの寄生容量等に起因して発生する。この信号遅延による誤動作を防止するために、一般的にクロックツリーシンセシス(Clock Tree Synthesis:CTS)が構成される。CTSは、例えばクロック信号配線に挿入される信号の遅延量を設定するCTSセル(例えば、クロックバッファ)をツリー状に配置したものである。CTSは、チップ内、あるいは回路ブロック内のクロック信号の位相を最適化する。これによって、タイミング誤差による回路の誤動作を防ぐことが可能である。このCTSは、回路の基本動作を行う基本回路のレイアウトが完了した後に行われる。
また、大規模集積回路では、回路規模の増大、動作周波数の向上に伴い、回路の消費電流が増大している。そのため、チップ内の電源配線では、消費される電流と電源配線の寄生抵抗によって、電源電圧の低下(IRドロップ)が発生する。近年の大規模集積回路は電源電圧が低電圧化しているため、このIRドロップが発生すると、回路が動作しない、あるいは回路動作が不安定になる問題がある。そこで、IRドロップを考慮したレイアウト方法が特許文献1(従来例)に開示されている。
従来のレイアウト方法によってレイアウトされた半導体装置の一部分の概略図を図5に示す。従来のレイアウト方法は、基本セルを1次元に配列したロウを設定する。そして、このロウ毎に電圧降下を計算し、電圧降下量が予め設定される許容値以下となるようにロウ間で基本セルを移動する。その後、CTSセルの配置を行う。
ここで、CTSセルの配置について、さらに詳細に説明する。CTSセルの配置は、予め設定される内部領域毎に行われる。内部領域は、領域の周囲に沿うようにしてグローバル電源配線G−VDDとグローバル接地配線G−VSSとが配線される。グローバル電源配線G−VDD及びグローバル接地配線G−VSSは、複数の内部領域に電源を供給する配線である。また、内部領域は、複数のロウを有している。ロウは、内部領域に電源を供給するローカル電源配線L−VDDとローカル接地配線L−VSSとによって挟まれる領域として設定される。ローカル電源配線L−VDD及びローカル接地配線L−VSSは、それぞれグローバル電源配線G−VDD及びグローバル接地配線G−VSSからビアを介して分岐した配線である。また、ローカル電源配線L−VDD及びローカル接地配線L−VSSは、グローバル配線よりも細い配線である。
従来のレイアウト方法においては、まず、内部領域内でCTSセルを配置する領域Aを設定する。続いて、領域A内のロウ毎の消費電流を計算し、消費電流の少ないロウを有する領域C設定する。その後、この領域C内のロウにCTSセルを配置する。このとき配置したCTSセルの数がそのロウの許容値を上回った場合、領域Cから許容値を上回ったロウを有する領域Dを除いた領域Eを設定する。そして、領域Dに配置されたCTSセルを領域Eに移動する。
従って、従来のレイアウト方法によれば、内部領域内の基本セルとCTSセルとが消費する電流の偏りを低減することが可能である。また、内部領域内でのIRドロップを抑制することが可能である。
特開2002−217300号公報
しかしながら、一般的にCTSセルは、クロックタイミング制約に対してクロック信号の遅延のマージンが少ない領域に集中して配置される傾向がある。つまり、CTSセルが配置される領域は、チップ内の所定の領域に偏る。つまり、グローバル電源配線G−VDDでのIRドロップが領域によって偏る。
これに対して、従来のレイアウト方法は、内部領域内でのCTS配置を最適化しているのみである。つまり、従来のレイアウト方法は、内部領域内のローカル電源配線で発生するIRドロップを抑制するのみである。従って、従来のレイアウト方法では、グローバル電源配線のIRドロップの偏りについては抑制することができない問題がある。
本発明にかかるレイアウト方法は、電源配線によって分割される複数の部分領域毎に機能回路を形成する基本セルが配置される半導体装置において基本セル間の信号配線に遅延調整素子を挿入するレイアウト方法であって、前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき前記遅延調整素子を配置して第1の配置情報を取得し、前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を計算し、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の部分領域に配置変更するものである。
また、上記レイアウト方法は、前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき、前記基本セル間に前記遅延調整素子を挿入した第1の配置情報を生成し、前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を電力計算部で計算し、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の領域に配置変更した第2の配置情報を生成するプログラムによってコンピュータに実行させることが可能である。
あるいは、前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき、前記基本セル間に前記遅延調整素子を挿入した第1の配置情報を生成するレイアウト実行部と、前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を計算する電力計算部と、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内を検索する判定部と、前記第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の領域に配置変更した第2の配置情報を生成する再配置部とを有する自動配置配線装置によっても実現可能である。
本発明にかかるレイアウト方法によれば、基本セル間の信号遅延に基づき配置された遅延調整素子の消費電力を部分領域毎に計算する。ここで、部分領域内に配置された遅延調整素子の消費電力の合計が所定値を上回っていた場合、遅延調整素子の消費電力の合計が所定値を上回っていた部分領域内の遅延調整素子を、遅延調整素子の消費電力の合計が所定値を下回っている部分領域に配置変更する。これによって、各部分領域の消費電力は所定値以下となり、また各部分領域間の消費電力の差は低減される。
つまり、本発明にかかるレイアウト方法によれば、部分領域間の消費電力差を低減することで、所定の電源配線への電力の集中を避けることが可能である。これによって、電源配線への電力集中によって発生する電源配線の電圧降下の低減と、エレクトロマイグレーション(EM)の低減とが可能である。
本発明によれば、グローバル配線における消費電力の偏りを抑制することが可能である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態にかかる半導体装置1の概略図を図1に示す。図1に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1は、チップの外周付近にパッド10を有し、内部に機能回路領域11を有している。機能回路領域11は、例えば複数の部分領域12を有している。部分領域12は、機能回路領域11に格子状に配列される。この部分領域12についてさらに詳細に説明する。ここでは、一例として機能回路領域11のうち、図1の破線で囲まれる領域2について説明する。領域2の拡大図を図2に示す。
図2に示すように領域2は、部分領域12が4行(行列A〜D)4列(列a〜d)で配列されている。部分領域12は、複数の部分領域12に電源を供給するグローバル配線によって囲まれている。本実施の形態においては、部分領域12は、複数の部分領域12に電源電圧を供給するグローバル電源配線G−VDD、あるいは複数の部分領域12に接地電圧を供給するグローバル電源配線G−VSSに囲まれている。図2では、便宜的にグローバル電源配線G−VDDとグローバル接地配線G−VSSとをずらして示し、4辺ある辺のうち2辺がグローバル電源配線G−VDDとなり、他の2辺がグローバル接地配線G−VSSとなるように部分領域12を示す。また、図示しないが、部分領域12の内部の各回路には、グローバル配線から分岐したローカル配線によって電源が供給されている。ローカル配線は、グローバル配線よりも細く、積層される配線においてグローバル配線よりも下層に形成され、グローバル配線とビアを介して接続される。
また、部分領域12は、それぞれ図示しない機能回路(例えば、基本セル)がレイアウトされる領域であり、基本セルに供給されるクロックのタイミングを調整するする遅延調整素子(例えば、CTS(Clock Tree Synthesis)セル)を有している。それぞれの部分領域12に配置されるCTSセルの個数は、例えば基本セルに供給されるクロックをどれだけ調整するかに応じて決定される。CTSセルは、クロックが伝播するクロック配線に挿入され、クロックの遅延時間の制御、あるいはクロックの伝達を制御する。CTSセルは、例えばクロックバッファであっても良く、又はクロックを通過させるか否かを制御するクロック制御回路であっても良い。CTSセルでクロックの時間差又は位相差を制御することで、各基本セルの同期動作が可能になる。
ここで、CTSセルの配置について説明する。CTSセルの配置は、一般的に基本セルのレイアウトが完了した後に行われる。CTSセルは、基本セルのレイアウトと基本セル間の信号遅延を考慮し、例えば各基本セルに到達するクロックのタイミングバラツキが大きな領域に多く配置される。CTSセルは、クロック配線に挿入されるため、一般的に出力をハイレベルからロウレベル、あるいはロウレベルからハイレベルに遷移させる動作(トグル動作)を常に繰り返す。そのため、CTSセルの消費電力は、半導体装置に配置されるセルの中でも多くなる。従って、所定の部分領域にCTSセルが集中した場合、その部分領域の消費電力が他の部分領域よりも大きくなり、グローバル配線に流れる電流量が局所的に大きくなる。これによって、例えば局所的に電源電圧が大きく降下することがある。
そこで、本実施の形態では、CTSセルの消費電力が多い部分領域に配置されるCTSセルを他の部分領域に移動させる。本実施の形態のCTSセルのレイアウト方法について詳細に説明する。以下の説明では、例えば列Aかつ行aに配置される部分領域12を部分領域12Aaと示す。
一例として図2に示す場合について説明する。図2に示すように、本実施の形態の半導体装置1では、初期のCTSセル設計段階で部分領域12Cbに他の部分領域よりも多くのCTSセルが配置される。そのため部分領域12Cbの消費電力は他の部分領域よりも多くなる。そこで、本実施の形態では、部分領域12Cbに配置されるCTSセルのうちの一つを他の領域(例えば、部分領域12Cc)に移動させる。
ここで、本実施の形態のCTSセルのレイアウトフローについて説明する。図3に本実施の形態のレイアウトのフローチャートを示す。ここで、本実施の形態のCTSセルのレイアウトは、例えばコンピュータ等で自動配置配線ツールを用いてCTSセルを配置する方法であって、コンピュータにCTSセルの配置を行わせるプログラムを用いて行う。
本実施の形態のCTSセルのレイアウトは、基本セルのレイアウトが完了した後で実行される。CTSセルのレイアウトが開始されると、まず基本セルがレイアウトされたレイアウト情報を解析し、基本セル配置情報F1と電源配線情報F2を生成する(ステップS1)。続いて、基本セル配置情報F1と電源配線情報F2とに基づき、基本セル間のクロックの遅延時間を算出し、CTSセルをいずれのクロック配線に挿入するかを解析し、必要なCTSセルを生成する。このCTSセルの情報は、CTSセル挿入情報F3として出力される。(ステップS2)。次に、CTSセル挿入情報F3と基本セル配置情報F1とに基づき、基本セル配置情報F1とチップレイアウト上でのCTSセルの配置情報が記述された第1の配置情報(例えば、CTSセル配置情報F4)を生成する(ステップS3)。このCTSセル配置情報F4には、CTSセル間の配線の太さや長さ情報とCTSセル間の接続情報とが記述される。また、CTSセル配置情報F4は、基本セル間の信号遅延を考慮したCTSセルの配置情報である。CTSセル配置情報F4とCTSセル毎の電力/トグル情報F5とクロックトグル率情報F6とに基づきCTSセル毎の電力計算を行い、CTSセル毎の電力情報F7を生成する(ステップS4)。
ここで、CTSセル毎の電力/トグル情報F5とクロックトグル率情報F6とは、予め準備される情報である。CTSセル毎の電力/トグル情報F5には、CTSセルの種類毎に1回のトグル動作で消費される電力の情報が記述されている。例えば、配線の単位面積あたりの容量値をCline、CTSセル間の配線長をLline、次段に接続されるCTSセルの入力容量をCinとした場合に、Cline×Lline+Cinという式が記述される。また、クロックトグル率情報F6には、クロックのトグル率情報が記述され、例えばクロックの遷移周期(周波数の逆数)が記述される。ステップS4では、CTSセル配置情報F4から各CTSセルに対応したCline、Lline、Cinを抽出し、CTSセル毎の電力/トグル情報F5とクロックトグル率情報F6とに基づきCTSセル毎の消費電力を算出する。
一方、電源配線情報F2と電力上限値情報F8とに基づきチップ上の部分領域に関する情報を抽出し、部分領域区切り情報F9と部分領域毎の電力上限値情報F10とを生成する(ステップS5)。電力上限値情報F8には、例えば、グローバル配線の単位面積あたりに流すことが可能な電流量が記述されている。電力上限値情報F8は予め準備されたものである。また、部分領域区切り情報F9は、例えばチップ上の各部分領域の座標が記述されており、部分領域の面積あるいは外形に関する情報である。部分領域毎の電力上限値情報F10は、例えば各内部領域に配置されたCTSセルの消費電力の上限値の情報が記述される。
続いて、CTSセル毎の電力情報F7と部分領域区切り情報F9とに基づき部分領域毎のCTSセルの消費電力の合計値を計算し、部分領域毎の電力情報F11を生成する(ステップS6)。部分領域毎の電力情報F11には、部分領域毎のCTSセルの消費電力の合計値が記述される。
次に、部分領域毎の電力情報F11と所定値(例えば、部分領域毎の電力上限値情報F10)とを比較し、各部分領域でのCTSセルの消費電力の合計値が部分領域毎の電力上限値情報F10に記述された上限値以下であるかを判断する(ステップS7)。ステップS7で全ての部分領域において、CTSセルの消費電力の合計値が部分領域毎の電力上限値情報F10に記述された対応する上限値以下である場合(OKの枝)、クロックスキューを計算する(ステップS8)。クロックスキューとは、各基本セルに到達するクロック信号のずれ(相対的な遅延時間)を規定するものである。ステップS8で計算されたクロックスキューが規格値の範囲内であればCTSレイアウトを終了する(ステップS9のOKの枝)。
ステップS7又はステップS8の判断フローにおいて、それぞれの条件を満たせなかった場合(各ステップのNGの枝)、条件を満たせなかった部分領域のCTSセルの再配置を行う(ステップS10)。ステップS10では、ステップS7、S9の条件を満たせなかった部分領域(仮に第1の部分領域とする)に配置されているCTSセルのいずれかを他の領域(仮に第2の部分領域)に配置変更する。この第1の部分領域と第2の部分領域とは、互いに隣接する部分領域でも良く、離れた位置にある部分領域でも良い。また、第2の部分領域は、CTSセルの消費電力が少ない領域であることが好ましい。ステップS10では、CTSセルを再配置した第2の配置情報(例えば、第2のCTSセル配置情報)を生成し、ステップS10が実行される前のCTSセル配置情報F4を第2のは位置情報で上書きする。
その後、ステップS4からステップS9をステップS9の条件を満たすまで繰り返し行う。ここで、繰り返し計算を何回行ってもレイアウトが定まらない場合を想定し、ステップS4からステップS9の繰り返し計算の回数に予め制限を設けておくと良い。この場合、CTSセルを挿入したレイアウトの情報と共にワーニングメッセージを出力すると良い。
上記説明より、本実施の形態のレイアウト方法によれば、領域内に配置されるCTSセルの消費電力の合計値が大きい部分領域に配置されるCTSセルを、CTSセルの消費電力の合計値が小さい部分領域に移動させる。これによって、部分領域間の消費電力の差を低減することで、グローバル配線に流れる電流量の偏りを低減することが可能である。これによって、グローバル配線で発生する電源電圧降下が平均化されるため、局所的に大きな電源電圧降下を防止することが可能である。また、電源電圧降下が平均化されることで、電源電圧降下量を小さくすることが可能である。つまり、局所的に大きな電源電圧降下に起因した回路の誤動作を防ぐことが可能である。
また、グローバル配線に流れる電流量の偏りを低減することで、グローバル配線に局所的に大電流が流れることが無くなる。配線に大電流が流れると、エレクトロマイグレーション(EM)が発生する。EMが発生すると、配線の断線、あるいは配線の劣化等の問題がおきる。従来のレイアウト方法では、部分領域内のローカル配線での電流の偏りは低減できたが、グローバル配線における電流の偏りは防止することができなかった。しかしながら、本実施の形態のレイアウト方法によれば、グローバル配線に流れる電流量の偏りを低減することが可能であり、EMの発生を防止することが可能である。
一方、従来のレイアウト方法では、ロウ毎に基本セルとCTSセルの消費電力を計算していたが、本実施の形態のレイアウト方法では、部分領域内のCTSセルの消費電力のみを計算の対象とする。これによって、本実施の形態のレイアウト方法は、従来のレイアウト方法に比べ、電力計算における計算量を削減することができる。近年の大規模集積回路においては、回路規模が増大しているため、基本セルとCTSセルとの消費電力をすべて計算していたのでは、計算に莫大な時間を要することになる。これに対し、本実施の形態のレイアウト方法によれば、CTSセルの消費電力のみを計算対象とすることで、現実的な時間で計算を行うことが可能である。
ここで、上記のCTSのレイアウトは、コンピュータ等の演算装置を用いて実行する、あるいは上記CTSのレイアウトを実行するプログラムをコンピュータで実行することで行う。一例として、上記CTSのレイアウトを実行する自動配置配線装置3について説明する。本実施の形態の自動配置配線装置3のブロック図を図4に示す。図4に示すように、自動配置配線装置3は、レイアウト実行部31、記憶部32、部分領域分割部33、電力計算部34、判定部35、再配置部36を有している。
レイアウト実行部31は、レイアウト解析部311、CTS生成部312、CTSセル配置部313、レイアウト情報記憶部314を有している。レイアウト解析部311は、入力される基本セルレイアウト情報FSに基づき、図3のステップS1を実行する。CTS生成部312は、図3のステップS2を実行する。CTSセル配置部313は、図3のステップS3を実行する。レイアウト情報記憶部314は、基本セル配置情報F1、電源配線情報F2、CTS挿入情報F3を記憶する。なお、レイアウト情報記憶部314は、後述する記憶部32に含まれる構成でも良い。
記憶部32は、CTSセル配置情報記憶部321、基本設定情報記憶部322、領域情報記憶部323を有している。CTSセル配置情報記憶部321は、CTSセル配置情報F4を記憶する。基本設定情報記憶部322は、CTSセル毎の電力/トグル情報F5、クロックトグル率情報F6、電力上限値情報F8を記憶する。領域情報記憶部323は、部分領域区切り情報F9、部分領域毎の電力上限値情報F10を記憶する。部分領域分割部33は、図3のステップS5を実行する。
電力計算部34は、CTSセル電力計算部341、CTSセル毎の電力情報記憶部342、部分領域電力計算部343、部分領域毎の電力情報記憶部344を有している。CTSセル電力計算部341は、図3のステップS4を実行する。CTSセル毎の電力情報記憶部342は、CTSセル毎の電力情報F7を記憶する。部分領域電力計算部343は、図3のステップS6を実行する。部分領域毎の電力情報記憶部344は、部分領域毎の電力情報F11を記憶する。なお、CTSセル毎の電力情報記憶部342と部分領域毎の電力情報記憶部344とは、記憶部32に含まれる構成としても良い。
判定部35は、電力判定部351は、電力判定部351、クロックスキュー計算部352、スキュー判定部353を有している。電力判定部351は、図3のステップS7を実行する。クロックスキュー計算部352は、図3のステップS8を実行する。スキュー判定部353は、図3のステップS9を実行する。また、スキュー判定部353は、判定がOKであった場合、基本セル配置情報及びCTSセル配置情報が記述された基本セル/CTSセルレイアウト情報FEを出力する。
再配置部36は、図3のステップS10を実行する。また、再配置部36は、CTSセルの再配置後の配置情報で、CTSセル配置情報記憶部321に記憶されたCTSセル配置情報F4を上書きする。
上記説明より、本実施の形態の自動配置配線装置3によれば、上記説明のCTSのレイアウトのフローチャート(図3参照)を実行することが可能である。これによって、グローバル配線に流れる電流に偏りのないレイアウトを実現することが可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、グローバル配線の単位面積、あるいは単位距離あたりに接続されるCTSセルの個数を設定し、グローバル配線に接続されるCTSセルの個数を均一化することも可能である。
実施の形態1にかかる半導体装置の概略図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の領域2の拡大図である。 実施の形態1にかかるレイアウト方法のタイミングチャートを示す図である。 実施の形態1にかかる自動配置配線装置のブロック図である。 従来のレイアウト方法によって生成される半導体装置のレイアウトの概略図である。
符号の説明
1 半導体装置
3 自動配置配線装置
10 パッド
11 機能回路領域
12 部分領域
31 レイアウト実行部
311 レイアウト解析部
312 CTS生成部
313 CTSセル配置部
314 レイアウト情報記憶部
32 記憶部
321 CTSセル配置情報記憶部
322 基本設定情報記憶部
323 領域情報記憶部
33 部分領域分割部
34 電力計算部
341 CTSセル電力計算部
342 CTSセル毎の電力情報記憶部
343 部分領域電力計算部
344 部分領域毎の電力情報記憶部
35 判定部
351 電力判定部
352 クロックスキュー計算部
353 スキュー判定部
36 再配置部
F1 基本セル配置情報
F2 基本セル配置情報
F2 電源配線情報
F3 CTSセル挿入情報
F4 CTSセル配置情報
F5 CTSセル毎の電力/トグル情報
F6 クロックトグル率情報
F7 CTSセル毎の電力情報
F8 電力上限値情報
F9 部分領域区切り情報
F10 部分領域毎の電力上限値情報
F11 部分領域毎の電力情報
FS 基本セルレイアウト情報
FE 基本セル/CTSセルレイアウト情報
G−VDD グローバル電源配線
G−VSS グローバル接地配線

Claims (9)

  1. 電源配線によって分割される複数の部分領域毎に機能回路を形成する基本セルが配置される半導体装置において基本セル間の信号配線に遅延調整素子を挿入するレイアウト方法であって、
    前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき前記遅延調整素子を配置して第1の配置情報を取得し、
    前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を計算し、
    前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の部分領域に配置変更するレイアウト方法。
  2. 前記複数の部分領域は、それぞれ同電位の前記電源配線によって分割されることを特徴とする請求項1に記載のレイアウト方法。
  3. 前記電源配線は、前記複数の部分領域に電源を供給することを特徴とする請求項1に記載のレイアウト方法。
  4. 前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とは互いに隣接した部分領域であることを特徴とする請求項1に記載のレイアウト方法。
  5. 前記所定値は、前記複数の部分領域毎に設定される前記遅延調整素子の消費電力の合計の上限値であることを特徴とする請求項1に記載のレイアウト方法。
  6. 前記遅延調整素子は、前記基本セルに接続されるクロック配線に挿入されるクロックバッファあるいはクロック制御回路であることを特徴とする請求項1に記載のレイアウト方法。
  7. 電源配線によって分割される複数の部分領域毎に機能回路を形成する基本セルが配置される半導体装置において基本セル間の信号配線への遅延調整素子の挿入をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき、前記基本セル間に前記遅延調整素子を挿入した第1の配置情報を生成し、
    前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を電力計算部で計算し、
    前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の部分領域に配置変更した第2の配置情報を生成するプログラム。
  8. 電源配線によって分割される複数の部分領域毎に機能回路を形成する基本セルが配置される半導体装置において基本セル間の信号配線への遅延調整素子の挿入を実行する自動配置配線装置であって、
    前記複数の部分領域毎に配置される前記基本セル間の信号の遅延量に基づき、前記基本セル間に前記遅延調整素子を挿入した第1の配置情報を生成するレイアウト実行部と、
    前記第1の配置情報に基づき前記複数の部分領域毎に前記遅延調整素子の消費電力の合計値を計算する電力計算部と、
    前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が所定値以上となる第1の部分領域内を検索する判定部と、
    前記第1の部分領域内の前記遅延調整素子を、前記複数の部分領域のうち前記消費電力の合計値が前記所定値以下となる第2の部分領域に配置変更した第2の配置情報を生成する再配置部とを有する自動配置配線装置。
  9. 前記再配置部は、前記第2の配置情報で、前記第1の配置情報を上書きすることを特徴とする請求項8に記載の自動配置配線装置。
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