JP2007280038A - 商品情報提供の評価方法 - Google Patents

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裕 安藤
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Abstract

【課題】 消費者の嗜好やニーズ等にマッチするデザインのメディアで商品情報がタイムリーに消費者に提供されるように支援する。
【解決手段】 制御部11が、商品提供者が意図する商品情報提供方法に係る情報と消費者が期待する商品情報提供方法に係る情報とをマトリックス形式で重ねて表示することにより商品提供者の意図と商品消費者の期待との乖離を可視化し、さらに、商品提供者側と消費者側の商品兵法提供メディアのデザインイメージをイメージマップ上に重ねて表示することにより両者のイメージに関する乖離を可視化する。
【選択図】 図30

Description

本発明は、商品情報をメディアにより提供する方法やメディアのデザインを評価する技術に関し、これら提供方法やデザインについて商品提供者側と商品消費者側との乖離を可視化処理する技術に関する。
なお、本発明は、有体物の商品のみならず、サービスに代表される無体物の商品をも対象とすることができる。また、本発明における消費者は、実際に商品を購入した者のみならず、購入に至らずとも購入する可能性のある者(潜在的な消費者)をも含む概念である。
商品を販売する企業等の商品提供者は、自己が販売する商品の情報を様々なメディアを用いて提供している。
例えば、新聞の折り込みチラシ、テレビCM、インターネットでの情報の提供、ダイレクトメール、展示会の開催、電話による営業、販売担当者との直接的な営業などといった様々な種類のメディアを用いて、商品提供者は商品の情報を提供し、消費者はこられメディアから商品情報を得て商品購入を検討する。
このような商品情報の提供方法として、メディアに施されたデザインは消費者が商品に関して抱くイメージ(印象)に大きな影響を与える要素であり、消費者に購買意欲を高める印象を与えるデザインであることが重要である。
このようなメディアのデザイン制作で、商品、プレゼンテーション資料、ウェブページ等の画像の描画・着色を支援するアプリケーションソフトウェアが多数開発されている。
これらの多くは、実際の着色をアプリケーションの使用者に委ねており、デザイン制作に不慣れな使用者はイメージを的確に表すことが困難である。
また、対話型配色支援装置が提案されており、この装置では、デザイン制作者が画像を編集する際に、背景、文字又はグラフ等の配色の適正度を数値表示、絵表示又は量表示等により使用者に示すことができる。また、デザイン制作者が目標とするイメージに対して適正度が高い配色を候補パレットとして提示することができる(特許文献1参照。)。
また、デザイン制作において、デザイン制作の目標となるイメージと実際のデザインのイメージとを容易に把握・修正することを可能にするデザイン制作支援方法が提案されている(特許文献2参照)。
この方法は、デザイン制作の際に目標となるイメージに関する文字情報を目標イメージとして決定する目標イメージ決定工程と、実際に制作されたデザインを取り込んで、そのデザインのイメージに関する文字情報をデザインイメージとして求めるデザインイメージ評価工程と、実際のデザインからユーザ(消費者)が受けるイメージに関する文字情報をユーザイメージ情報として取得するユーザイメージ取得行程との内の少なくとも2つの工程を有し、イメージに関する文字情報を表示画面の領域に割り当てたイメージマップ画面上に、目標イメージ情報とデザインイメージ情報とユーザイメージ情報との内の少なくとも2つを重ね合わせて表示する。
特開平8−249441号公報 特開2004−102734号公報
従来、実際のデザインの適正度を求めるためには、デザイン制作の前に目標となるイメージを予め想定しておく必要があった。
すなわち、デザイン制作者又は制作の依頼主は、企業戦略又は商品販売戦略から他社商品に対する独自性を打ち出すために必要なイメージはどのようなものであるのか、プレゼンテーションの内容に沿った資料が必要とするイメージはどのようなものであるのか、情報が氾濫するインターネットにおいて独自性を有するウェブページを提示するために必要なイメージとはどのようなものであるのか、等を的確に把握して、デザイン制作の目標となるイメージを予め決定しておかなければならない。デザイン制作の流れにおいて最も困難な作業は、この目標となるイメージ自体を決定することにあった。
しかしながら、従来では、デザイン制作の目標となるイメージを決定するために必要な指標を提示することはできなかった。そのため、デザイン制作者や制作の依頼主が、目標となるイメージを適切に決定・修正することが困難であった。
また、デザインの制作は、デザイン制作者の主観的なイメージに頼るところが多く、実際に制作したデザインと目標とするイメージとの相違をデザイン制作者自身が客観的に判断することは困難であった。さらに、通常、デザイン制作を依頼する依頼主はデザインの制作に対する専門知識を持っておらず、制作されたデザインのイメージと目標とするイメージとの相違を認識することは極めて難しかった。
すなわち、実際のデザインのイメージと目標とするイメージとの相違を視覚的に明確に示すことができず、デザイン作成者や依頼主は、実際のイメージがどの程度目標とするイメージに近いのか、又は相違するのか、又はその相違はどの程度なのか、等を容易に把握することができなかった。そのため、デザインを修正するための方向性を見出せない場合があった。
商品情報の提供を考察すると、その情報提供のメディアから受けるイメージに密接な関係があり、消費者の購買意欲を高めるためには、商品情報が好適なデザインのメディアによって提供されることが重要である。
商品情報の提供メディアの種類としては、例えば、新聞の折り込みチラシ、テレビCM、インターネットでの情報の提供、ダイレクトメール、展示会の開催、電話による営業、販売担当者との直接的な営業など、消費者に特定の商品に係る情報を提供するための様々な方法があり、購買意欲を高めるには消費者の嗜好やニーズ等にマッチしたイメージを与えるデザインのメディアによって商品情報が提供されることが重要である。
また、商品情報の提供は商品の購買に係る購買プロセスに密接な関係があり、消費者の購買意欲を高めるためには、必要な情報がタイムリーに提供されることが重要である。
商品の購買プロセスには、例えば、購買しようとする商品の一般的な情報の収集、当該商品の仕様等に関する詳細な情報の収集、当該商品と他の商品との比較、当該商品の価格の検討など、商品に応じた幾つかの段階があり、これら段階において消費者が欲する商品情報が提供されることが重要である。
さらにまた、上記に加えて、商品情報の提供はその情報提供のメディアに密接な関係があり、消費者の購買意欲を高めるためには、商品情報が好適なメディアによって提供されることが重要である。
すなわち、消費者の購買意欲を高めるためには、商品情報が好適なメディアによってタイムリーに提供されることが重要である。
しかしながら、上記のような着想は新規であり、このような着想に基づいて消費者の購買意欲を高めるための技術は未だ開発されていなかった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、商品情報が好適なメディアによってタイムリーに提供される、また、商品情報提供メディアのデザイン制作におけるイメージの決定、評価及び修正を容易となるように支援することを目的としている。
本発明は、商品提供者が提供する商品情報について評価に資する情報を可視化処理する処理をコンピュータに行わせる商品情報提供の評価プログラム、当該可視化処理を行う評価装置、当該コンピュータにより実施される評価方法として実現される。
本発明の一態様である商品情報提供の評価方法は、コンピュータの記憶手段が、購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報とのうち少なくとも2種類の情報、及び、商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージに関する情報である目標イメージ情報と、実際のデザインが有する物理的特徴量に基づくイメージに関する情報であるデザインイメージ情報と、実際のデザインから消費者が受けるイメージに関する情報であるユーザイメージ情報と、のうち少なくとも2種類の情報を保持し、 コンピュータの表示機能が、オペレータによる選択操作に応じて、前記保持された意図情報と期待情報と実用情報との少なくとも2つを、購買プロセスの段階毎に商品情報提供メディアの種類を対応付けたマトリックス形式で同一画面上に重ねて表示して、商品情報の提供方法間の乖離を可視化するプロセス表示処理、または、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を割り当てたイメージマップ画面と重ね合わせて、前記目標イメージ情報、前記デザインイメージ情報及び前記ユーザイメージ情報のうち少なくとも2つを、イメージマップ画面の領域のうちそれらの各情報が割り当てられた領域に表示して、当該情報間の乖離を可視化するイメージ表示処理を行う。
これにより、購買プロセスにおける商品情報の提供方法について、商品提供者の意図と消費者の期待や実用との乖離が可視化され、商品情報が好適なメディアによってタイムリーに提供されるかを評価することができ、さらには、商品情報提供メディアについて商品提供者と消費者とのデザインイメージの乖離が可視化され、商品情報提供メディアのデザインが消費者の嗜好等にマッチしているかを評価することができ、延いては、商品情報を提供する方法に購買意欲を高めるための改良を施すことができる。
ここで、本発明では、上記プロセス表示処理で、各情報毎に購買プロセスの段階間で商品情報提供メディアの種類を結んだ導線を前記マトリックス上に表示するようにしてもよい。
これにより、購買プロセスの段階毎に、例えば、商品提供者が商品情報の提供のために最も投資するメディアを結んだ導線(商品提供者の意図を表す導線で、購買への発展を想定した想定購買導線)、商品消費者が商品情報を最も必要と感じるメディアを結んだ導線(商品消費者の期待を表す導線で、購買心理を表す購買心理導線)、商品消費者が商品情報を最も実際に利用したメディアを結んだ導線(商品消費者の実用を表す導線で、これも購買心理を表す購買心理導線)を重ねて表示することで、商品情報の提供方法間の乖離がより明確化される。
また、本発明では、プロセス表示処理で、導線間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示するようにしてもよい。
これにより、例えば、乖離の程度を数値によって指定することにより、導線間の乖離が指定値より大きな部分には「GAP」等といった文字や記号を表示する、或いは、他の表示部分とは異なる色彩で表示するといった方法でマーク付けされ、商品情報の提供方法間の乖離がより明確化される。
また、本発明では、イメージ表示処理で、表示した情報間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示するようにしてもよい。
これにより、上記と同様に「GAP」等といった文字や記号を表示ことで、イメージに係る情報間の乖離がより明確化される。
また、本発明では、イメージ表示処理で、イメージマップ画面上の領域が指定されることによって、デザインイメージ情報をその指定された領域に割り当てられた情報に修正するために必要な情報を提示するようにしてもよい。
また、本発明では、目標イメージ情報は、オペレータにデザインのイメージを表す複数の情報から少なくとも1つの情報を選択させ、その選択された情報に基づいて決定されるようにしてもよい。
また、本発明では、デザインイメージ情報は、デザイン各部の色彩に関する物理的特徴量を抽出し、それらの物理的特徴量の組み合わせに基づいて求めるようにしてもよい。
また、本発明では、ユーザイメージ情報は、ユーザにデザインのイメージを表す複数の情報から少なくとも1つの情報を選択させ、その選択された情報に基づいて取得されるようにしてもよい。
また、本発明では、イメージマップ画面は、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を所定の傾向をもって割り当て、その所定の傾向の変化を示す座標軸を含むようにしてもよい。
また、本発明では、複数の消費者(ユーザ)をその性格を表す因子に基づいてクラスタ化したユーザ情報を保持し、上記イメージ表示処理又はプロセス表示処理では、ユーザクラスタ毎に表示するようにしてもよい。
本発明では、評価の対象とする消費者は単数又は複数であってもよいが、このように独立した消費者ではなく、趣味や嗜好等が共通する複数の消費者をその因子に基づいてクラスタ化して扱うようにしてもよい。或る商品が購入されるか否かは消費者の趣味や嗜好が大きく影響することから、消費者をその因子に基づいてクラスタ化して扱うことにより、商品提供者が自己の商品を販売するターゲットとなるクラスタを絞り込んで、戦略性をもった評価を行うことができる。
ここで、商品の購買に係る購買プロセスに含まれる段階(意図、期待、実用の接点)としては、購買しようとする商品の一般的な情報の収集、当該商品の仕様等に関する詳細な情報の収集、当該商品と他の商品との比較、当該商品の価格の検討などが挙げられるが、これは商品の種類や特性、消費者層などといった現実的な様々な要因によって設定されるものであり、特に限定はない。
また、商品情報の提供メディアの種類としては、例えば、新聞の折り込みチラシ、テレビCM、インターネットでの情報の提供、ダイレクトメール、展示会の開催、電話による営業、販売担当者との直接的な営業など、消費者に特定の商品に係る情報を提供するための方法であれば特に限定はない。
本発明によると、商品情報提供メディアについて、デザイン制作の目標となるイメージ、実際のデザインが持つイメージ及びデザインから消費者(ユーザ)が受けるイメージの乖離を一目して明確に把握することができるとともに、商品情報に関する商品提供者の意図と消費者の意図や実際の利用の乖離を一目して明確に把握することができる。これにより、商品情報提供メディアのデザインや提供時期を消費者の嗜好やニーズ等にマッチしたものとして、消費者の購買意欲を高めることができる。
本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
図1には本発明の全体的な概要を示してあり、同図を参照して、先ず本発明でなされる処理の概要を説明する。
本発明の解析処理は、消費者(ユーザ)に係る部分100、メディアの購買プロセスにおける乖離に係る部分200、メディアのデザインに係る部分300を含んでいる。
なお、必要に応じて、メディアの購買プロセスに係る部分200をMPGF(Media Process Gap Finding)、メディアのデザインに係る部分300をMIGF(Media Image Gap Finding)と記す。
また、本発明に主に係る部分は、MPGF200と消費者モデルに係る部分100である。
消費者モデルに係る部分100では、消費者モデル分析モジュール101により、消費者から回収したクラスタ化のためのアンケート回答(例えば、パーソナリティ、行動特性、商品に対する価値観等の因子についての回答)102を、消費者モデルDB103を参照して、因子分析やクラスタ分析等といった公知の方法でデータ解析104をし、当該解析により複数の消費者をその因子でクラスタ化した消費者モデル105を特定する。
消費者モデル105は、例えば、パーソナリティ、行動特性、商品に対する価値観等の因子に基づいて類似する消費者を代表するモデル情報であり、クラスタ化した消費者を心理的価値観で説明する情報として利用できる。
後述する実施例では、消費者から回収したアンケート結果やデータ解析結果はユーザ情報として記録され、個々人の消費者やクラスタ化した消費者(消費者モデル)に係るMPGF処理やMIGF処理に利用される。
なお、利便性のために、消費者モデル毎のプロフィール106を作成してもよい。また、既に商品購入をした等のことでパーソナリティ等を把握している顧客についても、顧客DB107に顧客属性や購買履歴情報等を記録しておき、これら情報をRFM分析、相関分析、クラスタ分析等といった公知の方法でデータ解析108をし、当該解析により複数の顧客をその因子でクラスタ化した購買モデル109を生成し、これら顧客の情報や購買モデル情報を上記の消費者や消費者モデルとして利用してもよい。
MPGF処理に係る部分200では、メディアアクセス分析モジュール201により、商品提供者から取得したAP×RPマトリックスデータ202及び消費者によるアンケート回答から取得したAP×RPマトリックスデータ203をMPGF-DB204に記録し、これら記録した情報をMPGF分析やGAP分析等でデータ解析205して、マトリックス状のコミュニケーションモデル206を生成する。
商品提供者から取得したAP×RPマトリックスデータ202は、購買プロセスの段階毎に企業(商品提供者)が特定の商品について情報を提供するためにメディア種別に投資した(または、投資しようとしている)程度(金額、回数等)を含み、企業が意図する商品情報の提供方法を表している。
消費者のアンケート回答から取得したAP×RPマトリックスデータ203は、購買プロセスの段階毎に消費者が特定の商品について情報を取得するために利用するであろう(または、利用した)メディア種別を含み、消費者が商品購入を検討するために期待している商品情報の提供方法を表している。
AP×RPマトリックスは、商品情報を提供する各メディア(アクセスポイント:AP)と購買プロセスの各段階(リレーショナルポイント:RP)を2軸としたマトリックス情報であり、AP×RPマトリックスの交点には、AP×RPマトリックスデータ202ではメディア毎に商品提供者が意図する投資量が数値で記録され、AP×RPマトリックスデータ203ではメディア毎に消費者が期待する程度が数値で記録される。
また、データ解析205では、AP×RPマトリックスデータ202の所定の投資量点をプロセス段階間で結んだ導線(想定購買導線)と、AP×RPマトリックスデータ203の所定の期待量点をプロセス段階間で結んだ導線(想定心理導線)を分析する処理も行う。想定購買導線は商品提供者が意図する程度を端的に表す導線、想定心理導線は消費者が期待する程度を端的に表す導線であり、分析時に設定した程度(好ましくは最大の範囲)に応じて、これら導線が生成される。
コミュニケーションモデル206は、AP×RPマトリックスデータ202のマトリックスとAP×RPマトリックスデータ203のマトリックスとを画面上に重ね表示したモデルであり、これによって、商品提供者が意図する商品情報提供方法と消費者が期待する(或いは、実用した)商品提供情報との乖離が可視化される。
また、コミュニケーションモデル206には想定購買導線と想定心理導線も表示され、更には、これら導線間の乖離が所定以上の部分には「GAP」等といったマーク表示がされる。なお、データ解析205において、設定された乖離量に基づいてマーク表示する部分が特定され、所定のマーク表示がなされる。
MIGF処理に係る部分300では、特定商品の情報提供のためのメディア制作物データ301と、消費者によるアンケート回答から取得した特定商品に対するイメージ(感性語による表現や、色彩の選択による表現等)を表すデータ302をMIGF-DB303に記録し、これら記録した情報を嗜好分析、制作物H・T解析、MIGF分析等でデータ解析304してメディア制作物のイメージを表す情報と消費者の好むイメージを表す情報とを解析し、これらイメージを表す情報をイメージマップ上に重ねたコミュニケーションモデル305を生成する。
コミュニケーションモデル305は、イメージを感性語(形容詞)、単色、複数色を組み合わせた配色、カップの形状等に対応付けて表現した公知のコンセプト情報マトリックス(例えば、日本カラーデザイン研究所)を用い、商品情報提供のためのメディア制作物が有するイメージから取得した感性語や配色等の情報と、アンケート回答から取得した消費者が好むイメージの感性語や配色等の情報とを、例えば「柔らかい」―「硬い」と「暖かい」―「冷たい」との2軸表現のイメージマップ上に重ねたモデルである。このモデルを画面表示することで、商品提供者が商品情報の提供のために用いるメディアのデザインと、消費者が好む(或いは、当該商品に合う)イメージとの乖離が視覚化される。
上記のMPGF処理200により生成されるコミュニケーションモデル206と、MIGF処理300により生成されるコミュニケーションモデル305とをクロス分析等でデータ解析400することで、MPGFモデルとMIGFモデルとを連携させて、消費者の嗜好に合ったデザイン及び種類のメディアによってタイムリーに商品情報を提供し得るかを評価することができ、延いては、メディアの種類の変更やメディアのデザインの変更により、消費者の嗜好や期待により合致した方法で商品情報を提供することができる。
<購買プロセス装置の構成>
図2には本実施例に係るシステムの概要を示してあり、本例のシステムは、ネットワーク3を介して接続されるマネジメントサーバ1とクライアントコンピュータ2とを有している。
なお、マネジメントサーバ1は、プロセッサやメモリ等といった公知のコンピュータハードウエアを有しており、当該ハードウエアにより本発明に係る評価プログラムを実行することで、後述するように、本発明に係る諸機能が構成される。すなわち、マネジメントサーバ1が、商品の購買に係る購買プロセスにおいて商品提供者が提供する商品情報と、当該購買プロセスにおいて商品の消費者が欲する商品情報との乖離を可視化処理する評価装置を構成している。
マネジメントサーバ1は、図3のように、後述する諸機能による処理を実行する制御部11、記憶部12、オペレータからの操作入力を受け付ける入力部13、オペレータに提示する情報を画面表示等する出力部14、ネットワークインターフェース部15を備えている。
制御部11は、記憶部12に保存された本例に係るプログラムを読み出して実行し、また、処理に必要なデータを入力部13やネットワーク3から取り込み、記憶部12に格納する。また、制御部11は、処理に必要な場合には、記憶部12に保持されたデータを読み出して処理を行い、さらに、処理結果を再び記憶部12に格納し、必要に応じて出力部14やネットワーク3に出力する。
記憶部12は、本例に係るプログラム及び入力部13やネットワーク3から取り込まれる各種データを格納及び保持し、また、本例の処理に必要とされるイメージ表現データベース、イメージ評価データベース、デザインデータベース、デザイン評価データベース、イメージ表現用データベース、意図情報データベース、期待情報データベース、実用情報データベース、ユーザ情報データベース等のデータベースを格納及び保持する。記憶部12としては、主として半導体メモリが用いられるが、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどの記憶装置を用いることもできる。
記憶部12は保持する各々のデータベースの内容及び使用方法については後述するが、イメージ表現データベース、イメージ評価データベース、デザインデータベース、デザイン評価データベース、イメージ表現用データベースは、主にMIGF処理に係る部分300によるMIGF処理に利用され、また、意図情報データベース、期待情報データベース、実用情報データベースは、主にMPGF処理に係る部分200によるMPGF処理に利用され、また、ユーザ情報データベースは、主に消費者モデルに係る部分100によるユーザクラスタ化処理に利用される。
入力部13は、オペレータが処理に必要なデータを入力する際に用いられる。入力部13としては、例えば、キーボード等の文字入力装置やマウス、ライトペン等のポインティングデバイスを用いることができる。また、紙などの記録媒体に作成された既存のプレゼンテーション資料等を電子データとして読み込む場合には、スキャナ等の画像読取装置、音声等を入力する場合にはデジタル信号への変換が可能な音声入力装置を用いることができる。
出力部14は、処理に必要なデータの入力を促す入力画面、制御部11での処理結果を示す出力画面等を表示する。出力部14としては、例えば、ディスプレイ、プリンタ等の画像出力装置を用いることができる。
なお、クライアントコンピュータ2もマネジメントサーバ1と同様の構成を有するものとしてもよく、また、クライアントコンピュータ2においても、ネットワーク3を介することによって、マネジメントサーバ1の記憶部12に保存されているプログラムを実行し、データを適宜読み出して利用することができる。
<MIGF処理の説明>
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行されるデザインイメージ評価処理(MIGF処理300)を図4〜図22を参照して説明する。
クライアントコンピュータ2はネットワーク3を介してそれぞれマネジメントサーバ1と接続されて通信を行い、いずれもオペレータ(デザイン評価者やデザイン制作者)の端末としても機能することができる。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
また、マネジメントサーバ1の出力部14にはMIGF処理、MPGF処理、ユーザクラスタ化処理を選択して起動させるメインメニューが表示され、オペレータが入力部13から所望の処理を選択指示することで選択した処理が実行される。
MIGF処理は、目標イメージ決定工程、デザインイメージ評価工程、ユーザイメージ取得工程、イメージ提示・修正工程を含んでおり、プログラムの処理が開始されると、図4のように、制御部11はMIGF処理のメインメニュー画面10を出力部14に表示させ、オペレータに対して所望の処理を選択するように促す。ここで、メインメニュー画面10においては、マウスポインタ5が表示され、所望の処理を示す画面位置をクリックすることによって、各処理の実行が開始される。
メインメニュー画面10には、対象となっているデザインの識別番号を入力するボックス16が設けられており、以下の処理において対象となるデータベース等はこのボックス16に入力された番号で識別されることとなる。
例えば、ボックス16に識別番号として"9"を入力し、目標イメージ決定ボタン20が表示されている位置にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって、デザインの識別番号は9となり、目標イメージ決定工程に処理が実行される。
<目標イメージ決定工程>
目標イメージ決定工程では、対象となるデザインに必要とされるイメージに関する情報(以下、目標イメージ情報という)が定められる。目標イメージ決定工程では、まず、制御部11は、図5に示すような目標イメージ入力画面10−1を出力部14に表示させる。目標イメージ入力画面10−1は、デザインのイメージを表現する複数の情報を提示して、オペレータからデザイン制作の目標となるイメージにあった情報を選択させるものである。
ここで、デザインのイメージを表現する情報は、デザインのイメージを端的に表現する形容詞(感性語)群からなる文字情報、複数の色彩を組み合わせたカラーパレット群からなる色彩情報等を、デザイン制作の対象に応じて適宜選択して用いることができる。これらの情報は、イメージ表現データベースとして予め記憶部12に保存しておくことによって、適宜読み出して用いることができる。以下の説明では、イメージ表現データベースは、図6に示すように、感性語である形容詞の群からなる文字情報を用いたものとする。
次に、オペレータが入力部13を用いて、デザインに要求されるイメージに沿った情報を選択する。
例えば、図5に示すように、形容詞が列挙表示された目標イメージ入力画像10−1にマウスポインタ5を表示し、オペレータが、入力部13としてマウスを用い、デザインに要求されるイメージに合う形容詞に付設されたチェックボックス28にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって選択する。選択されたチェックボックス28には、チェックマークを表示させる。選択が終了すると、オペレータがマウスポインタ5を決定ボタン29の位置に移動させ、マウスをクリックすることによって、選択された形容詞の文字情報が記憶部12に保存される。図6の例では、「行動的な」及び「素直な」という文字情報が選択され、記憶部12に保存される。
なお、イメージを表現する情報の選択方法は、これに限られるものではなく、オペレータの入力が容易に行える方法であれば他の方法を用いてもよい。
次に、選択された情報に基づいて、デザイン制作の目標イメージ情報が定められる。目標イメージ情報の決定には、イメージ評価データベースが用いられる。イメージ評価データベースには、図7に示すように、イメージ表現データベースに含まれる情報に対して目標イメージ情報が関連付けて保持されている。例えば、イメージ表現データベースに含まれる感性語(形容詞)に対して、目標イメージ情報としてイメージを表現する幾つかの語句(モダン、ナチュラル等)が重みで対応付けられている。
制御部11は、選択された情報(感性語)を記憶部12から読み出し、イメージ評価データベースを参照することによって、その情報に関連付けられた目標イメージ情報を抽出する。抽出された目標イメージ情報は、デザインの識別番号に関連付けて記憶部12に保存される。
例えば、選択された文字情報(感性語)が「素直な」であった場合、図7のイメージ評価データベースによると、目標イメージ情報として「ナチュラル」が0.9、「プリティ」が0.1の割合で選ばれる。
目標イメージ情報が選定されると、制御部11は目標イメージ決定工程を終了する。
なお、目標イメージ決定工程の処理は、これに限られるものではない。例えば、デザインの対象がプレゼンテーション資料、ウェブページ、新商品の外観又は企業のブランドロゴ等のように複数の色彩が施されたものである場合、複数の色彩の組み合わせであるカラーパレット群をイメージ表現データベースとして登録しておき、それらを目標イメージ入力画面に列挙表示して、依頼主に選択させることによって、選択されたカラーパレットに関連付けられた目標イメージ情報を選定することもできる。
<デザインイメージ評価工程>
デザインイメージ評価ボタン22がクリックされると、デザインイメージ評価工程の処理が実行される。
デザインイメージ評価工程においては、実際のデザインのイメージに関する情報(以下、デザインイメージ情報という)が抽出される。
まず、実際のデザインをデータとして取り込み、記憶部12に格納及び保持する。制御部11は、図8に示すようなデザイン取込画面10−2を出力部14に表示して、オペレータに対してデザインに関するデータの入力を促す。
例えば、オペレータは商品情報を提供するウェブページをデザインし、それを予めネットワーク3上にアップロードしておく。次に、デザイン取込画面10−2のURL入力ボックス30にそのウェブページのURLを入力し、デザイン取込画像10−2上に表示されたマウスポインタ5をウェブデザイン取込ボタン32に移動させて、マウスをクリックすることによって、デザインイメージ評価の対象となるウェブページの取得先を指定する。制御部11は指定を受けると、ネットワーク3を介して、指定されたURLからウェブページの画像データを取り込む。取り込まれた画像データは、図9に示すように、画像データの識別情報(例えばURL)と関連付けられてデザインデータベースとして記憶部12に順次蓄積される。
なお、デザインの識別番号に対して、未だデザインデータベースが生成されていない場合には、デザインの識別番号に関連付けて新たなデザインデータベースを生成する。一方、既にデザインの識別番号に対するデザインデータベースが存在している場合には、既存のデザインデータベースに対して画像データの識別情報及び画像データが付加的に蓄積される。
また、デザイン制作の対象がプレゼンテーション資料、新商品の広告等である場合には、スキャナ等の画像データの読取装置を用いて、画像データを取り込むことも好適である。この場合、デザイン取込画面10−2の画像取込ボタン34をクリックすることによって、既存の画像読取ツールを起動するようにすることが好ましい。
例えば図10に示す商品情報を提供するためのウェブページの画像が取り込まれた場合、取り込まれた画像データが人間に与えるイメージの評価を行う。デザインのイメージ評価には、特願2002−18752号等の既存の評価手段を用いることができる。
すなわち、制御部11は取り込んだ画像データを記憶部12から読み出し、図10に示すように領域分割する。領域分割には、既存の画像領域分割ツールを用いることができる。次に、面積、位置、大きさ、色平均、他の領域との色差等の物理的特徴量を分割された領域毎に抽出する。
一方、物理的特徴量の組み合わせに対してデザインイメージ情報を関連付けてデザイン評価データベースとして記憶部12に格納及び保持する。例えば、図11に示すように、背景領域、背景領域を除く最も大きな領域を持つメイン領域及びメイン領域に対してアクセントとなるアクセント領域の各領域の色彩(図中ではハッチングで示す)の組を生成し、それらの色彩の組から人間が受けるイメージを表すデザインイメージ情報(上記と同じくイメージを表現する幾つかの語句(モダン、ナチュラル等))を関連付けて保存しておく。
このデザイン評価データベースに基づいて、実際の画像データの背景領域、メイン領域及びアクセント領域から平均色を抽出し、その平均色の組み合わせからデザインイメージ情報を抽出することができる。抽出されたデザインイメージ情報(ナチュラル、カジュアル等)は、図9に示すように、画像データの識別番号及び評価対象となった画像データと関連付けられてデザインデータベースとして記憶部12に格納及び保持される。
例えば、図10の画像データの背景領域、メイン領域及びアクセント領域の各領域から平均色を抽出すると、図11のデザイン評価データベースに基づいて、「ナチュラル」というデザインイメージ情報を求めることができる。
なお、画像データから得られた物理的特徴量そのものをデザインイメージ情報とすることも好適である。例えば、画像データの背景領域、メイン領域及びアクセント領域の平均色の組み合わせ自体をカラーパレットとしてデザインイメージ情報としてもよい。
デザインイメージが選定されると、制御部11はデザインイメージ評価工程を終了する。
<ユーザイメージ取得工程>
ユーザイメージ取得工程ボタン24がクリックされると、ユーザイメージ取得工程に処理が実行される。
ユーザイメージ取得工程では、デザインイメージ評価工程で取り込まれた画像データについてユーザ(商品消費者)が抱くイメージ(以下、ユーザイメージ情報という)の取得を行う。
まず、制御部11は、画像データ選択画面10−3を出力部14に表示させ、デザインイメージ評価工程で取り込まれた画像データのうちイメージ取得の対象となる画像データの選択を促す。
画像データ選択画面10−3は、図12に示すように、記憶部12のデザインデータベースに保持されている画像データに関する情報を画面上に列挙して表示し、いずれの画像データに対するユーザイメージ情報を取得するか、を選択させるものが好適である。ただし、画像データ選択画面10−3の態様はこれに限られるものではなく、デザインデータベースに保持されている画像データの選択が可能であればよい。
画像データに対するイメージの入力を行うユーザ(或いは、ユーザからのアンケート回答を入力するオペレータ)は、マウス等の入力部13を用いて、画像データ選択画面10−3の画像データに関する各情報に設けられたチェックボックス40へマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって情報を選ぶ。次に、選択決定ボタン42にマウスポインタ5を移動させてマウスをクリックすることにより、画像データの選択を決定する。
ここでは、ユーザ(消費者)に直接イメージを入力させるようにしているので、制御部11は、図13に示すようなユーザイメージ入力画面10−4を出力部14に表示させ、画像データを見たユーザが受けるイメージの入力を促す。
ユーザイメージ入力画面10−4は、選択された画像データの内容を表示する領域43と、デザインのイメージを表現する情報を列挙表示する領域44とに分割される。
制御部11は、記憶部12に保持されているデザインデータベースから、上記の選択された画像データを読み出し、その画像データを画像データ表示領域43に画像形成して表示する。例えば、ウェブページの画像データが選択された場合、図13のように、デザインデータベースからその画像データのURLを読み出し、そのURLからその画像データを取り込んでディスプレイ上に表示する。
さらに、制御部11は、記憶部12に保持されているイメージ表現データベースからデザインのイメージを表現する情報を読み出し、イメージ表現表示領域44に表示させる。 イメージ表現データベースに含まれるイメージを表現する情報は、目標イメージ決定工程と同様に、デザインのイメージを表現する複数の形容詞、色彩の組からなるカラーパレットを含む色彩情報等から画像データの種類に応じて適宜選択して用いることが好適である。ここでは、イメージ情報データベースは複数の形容詞群からなる文字情報を含むものとする。
次に、ユーザは、画像データ表示領域43に表示された画像のデザインを見たときに感ずるイメージに合った情報を入力部13を用いて選択する。
例えば、図13のように、形容詞が列挙されたイメージ表現表示領域44にマウスポインタ5を表示しておき、ユーザはマウスを用いて、デザインから受けるイメージに合致する形容詞に設けられたチェックボックス46にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックして選択する。選択されたチェックボックス46にはチェックマークを表示させる。スクロールボタン48上にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることにより形容詞の表示を適宜変更することができる。形容詞の選択が終了すると、マウスポインタ5を決定ボタン47の位置まで移動させてマウスをクリックすることによって、選択された形容詞の文字情報が記憶部12に保存される。
例えば、図13では、「行動的な」及び「しゃれた」という文字情報が選択され、記憶部12に保存される。
ユーザのイメージを取得する方法はこれに限られるものではない。すなわち、ユーザが画像データのデザインに対するイメージを容易に入力できるものであればよい。
次に、選択された情報に基づいて、ユーザイメージ情報が定められる。ユーザイメージ情報の決定には、目標イメージ決定工程で用いられたイメージ評価データベースが使用される。
制御部11は、選択された情報を記憶部12から読み出し、イメージ評価データベースを参照することによって、選択された情報の組に関連付けられたユーザイメージ情報を抽出する。例えば、文字情報「しゃれた」が選択された場合、図7のイメージ評価データベースでは、ユーザイメージ情報として「エレガント」が1.0の割合で選ばれる。
抽出されたユーザイメージ情報は、図4に示すように、画像データと関連付けられてユーザイメージ情報データベースとして記憶部12に保存される。
なお、未だユーザイメージ情報データベースが生成されていない場合には、デザインの識別番号毎にユーザイメージ情報データベースを生成する。一方、デザインの識別番号に対してユーザイメージ情報データベースが存在している場合には、既存のユーザイメージ情報データベースに画像データ及びユーザイメージ情報が付加される。
ユーザイメージ情報が選定されると、制御部11はユーザイメージ取得工程を終了する。
なお、ユーザイメージ情報を表す情報は本実施例のように形容詞の文字情報に限られない。例えば、目標イメージ決定工程と同様に、色彩の組からなるカラーパレット群の中からユーザイメージ情報を選択させる態様も好適である。
さらに、上記工程を複数のユーザに行わせ、同一の画像データに対する複数のユーザからのユーザイメージ情報を取得することも好適である。これによって、画像データに対して幅広く客観的なイメージの評価を得ることができる。
すなわち、個人のユーザからイメージ情報をアンケート形式等で取得し、当該個人ユーザ毎のユーザ情報と目標イメージ情報やデザインイメージ情報をと同一画面上に重ね表示することで、或るメディアデザインについて当該個人ユーザの嗜好等と目標イメージやデザインイメージとの乖離を容易に評価することができる。そして、各個人ユーザ(ユーザ情報)をそれぞれ識別可能な態様で複数画面表示することでとするようにすれば、幅広く客観的なイメージの評価を行うことができる。
なお、後述するように、複数のユーザをそれらの属性情報としてクラスタ化した消費者モデルを生成し、消費者モデル毎のユーザ情報と目標イメージ情報やデザインイメージ情報をと同一画面上に重ね表示するようにすれば、或るメディアデザインについて当該消費者モデルの嗜好等と目標イメージやデザインイメージとの乖離を容易に評価することができる。
<イメージ提示・修正工程>
イメージ提示・修正工程ボタン26がクリックされると、イメージ提示・修正工程の処理が実行される。
イメージ提示・修正工程は、目標イメージ決定工程で求めた目標イメージ情報、デザインイメージ評価工程で求めたデザインイメージ情報、及び、ユーザイメージ取得工程で求めたユーザイメージ情報の表示を行う。
まず、制御部11は、表示選択画面10−5を出力部14に表示させ、いずれの情報の表示を行うかをオペレータに選択させる。
表示選択画面10−5では、図15に示すように、表示の対象となるデザインの識別番号を入力ボックス54に入力する。また、チェックボックス50を選択して、決定ボタン52をクリックすることによって、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報の中から表示する情報を選択する。
次に、表示する情報の入力を受けた制御部11は、図16に示すようなイメージマップ画面10−6上に目標イメージ情報、デザインイメージ情報又はユーザイメージ情報を表示する。
イメージマップ画面10−6は、複数の領域に分割されており、各々の領域に領域識別番号が付与されている。一方、記憶部12には、イメージ表示用データベースとして、図17に示すように領域識別番号毎にイメージを表現する情報(プリティ等のイメージを表現する語)が対応付けられて保持されている。
制御部11は、イメージ表示用データベースを参照することによって、目標イメージ情報、デザインイメージ情報又はユーザイメージ情報に対応付けられている領域識別番号を抽出する。そして、抽出された領域識別番号が付与されたイメージマップ画面10−6上の領域に対応する各情報を表示する。
ここで、イメージマップ画面10−6に座標軸を設けて、その座標軸に沿ってイメージが所定の傾向で変化していくように領域識別番号を割り付けることが好適である。
例えば、図16に示すイメージマップ画面10−6の例では、"暖かい"から"冷たい"までのデザインの暖かさの程度を表すX座標62aと、"柔らかい"から"硬い"までのデザインの硬さを表すY座標62bと、の二つの直交座標を設け、それぞれのイメージの変化に沿ってイメージを表す情報(語)が割り当てられている。
なお、イメージマップ画面10−6上への情報の割り当て方法はこれに限られるものではなく、対象とするデザインの種類に応じて座標軸の設定を変更することが好ましい。
上記においておいて目標イメージ情報が選択された場合、図18に示すように、デザイン識別番号に関連付けられた目標イメージ情報がイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示される。
一方、上記においてデザインイメージ情報が選択された場合、図19に示すように、デザイン識別番号に関連付けられたデザインデータベースに含まれるデザインイメージ情報68がイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示される。このとき、デザインデータベースに含まれる画像データ毎に情報の表示色を変更する等して、表示された情報の識別を容易にすることが好ましい。また、各々のデザインイメージ情報の代わりに、又は、各々のデザインイメージ情報と併せて、それらに対応する画像データ自体を表示することも好適である。
一方、上記においてユーザイメージ情報が選択された場合、図20に示すように、デザイン識別番号に関連付けられたユーザイメージ情報データベースに含まれるユーザイメージ情報がイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示される。このとき、ユーザイメージ情報データベースに含まれる画像データ毎に情報の表示色を変更する等して、表示された情報の識別を容易にすることが好ましい。
さらに、上記において、目標イメージ情報とデザインイメージ情報の両方が選択された場合、図21に示すように、デザイン識別番号に関連付けられた目標イメージ情報及びデザインイメージ情報の両方がイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示される。同様に、目標イメージ情報とユーザイメージ情報の両方が選択された場合、デザインイメージ情報とユーザイメージ情報の両方が選択された場合、又は目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報の全てが選択された場合にも各々の情報をイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示する。
このように、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報を1つのイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示することによって、オペレータ(例えばデザイン制作者)がデザイン制作の目標となるイメージ、実際のデザインが有するイメージ、及び、実際のデザインからユーザが受け取るイメージの乖離を視覚的に比較しながら確認することができる。このとき、イメージマップ画面10−6上では、各々の情報がイメージ傾向を示す座標軸に沿って表示されるため、目標となるイメージ、実際のデザインのイメージ及びユーザの受け取るイメージがどの程度乖離しているか、その乖離はどのような傾向であるのか、等を明確に把握することができる。
このような表示により、商品情報に対する商品提供者(企業等)と消費者品との広告メディアのデザインイメージの乖離を可視化して把握することが容易となる。
好ましくは、オペレータが入力部13から入力した乖離の程度を示す基準値を制御部11に設定しておき、制御部11が、イメージマップ画面10−6上の情報間の離間程度(例えば座標値距離)を基準値と比較して、イメージマップ画面10−6上の基準値以上の離間のある情報間に乖離を明示するための表示を行うようにする。
例えば、図22には、ユーザイメージ情報69a、目標イメージ情報69b、デザインイメージ情報69cを1つのイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示しているが、デザインイメージ情報69cと他の情報69a、69bとが大きく離間しているので、これらの間に「GAP」マーク70を表示して、デザインイメージがユーザイメージや目標イメージと乖離していることを一見して容易に評価できるようにする。
なお、乖離の大きな情報間を明示するマークは、他の態様のマークであってもよく、また、これら情報間の領域の色を変えたりハイライト表示したりといった方法であってもよく、要は、画面上で離間部分(乖離部分)を識別できる態様であればよい。
さらに、同一のデザインに対して複数のユーザからのユーザイメージ情報を取得しておくことによって、イメージマップ画面10−6上においてユーザイメージ情報の分布傾向を容易に確認することもできる。また、目標イメージ情報やデザインイメージ情報と、ユーザイメージ情報の分布傾向の一致又は相違を一見して確認することができる。
なお、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報として形容詞ではなくカラーパレットを用いた場合には、イメージマップ画面10−6上の各領域にカラーパレットを対応付けておき、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報に対応する領域にカラーパレットを表示してもよい。
さらに、本実施例では、目標イメージ情報の修正を行うことやデザインイメージの修正に役立つ情報の提示を行うこともできる。イメージマップ画面10−6上の目標イメージ修正ボタン64又はデザインイメージ修正情報提示ボタン65にマウスポインタ5を移動させてマウスをクリックすることによって、修正処理が実行される。
目標イメージ情報の修正が指示されると、制御部11は目標イメージ情報の設定処理を開始する。
オペレータは、イメージマップ画面10−6上に表示されたデザインイメージ情報やユーザイメージ情報を参照しながら、イメージマップ画面10−6上の領域にマウスポインタ5を移動させてマウスをクリックする。制御部11は、マウスポインタ5の位置を取得し、イメージ表現用データベースを参照することによって、その領域に割り当てられたイメージを表現する情報を新たな目標イメージ情報として設定する。ここで、設定された新たな目標イメージ情報の確認を容易にするために、目標イメージ情報を表示する領域66を設けて目標イメージ情報を表示させることも好適である。
上記目標イメージ情報の設定方法を用いれば、例えば、ユーザ(消費者)が商品に対して抱くウェブ広告デザインをデザインイメージ情報としてイメージマップ画面10−6上に重ね合わせて表示しておき、商品提供者が企画している(或いは実施している)当該商品のウェブデ広告ザインの目標イメージをユーザの抱くデザインイメージに近付けたいときには、ユーザの抱くウェブ広告デザインのデザインイメージ情報が表示された領域を指定することによって適切な目標イメージ情報を容易に設定することができる。
また、イメージマップ画面10−6に設けられたデザインイメージ修正情報提示ボタン65にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって、オペレータがデザインイメージ情報の修正に必要な情報を提示することもできる。例えば、イメージマップ画面10−6の各領域に割り当てられたイメージに相応しいデザインの背景領域、メイン領域及びアクセント領域の色彩の組み合わせを予めデータベース化しておき、目標イメージ情報が表示された領域に対応する色彩の組をイメージマップ画面10−6に重ね合わせて表示させることが好適である。デザインを表示された色彩の組み合わせに変更することで、目標イメージに近付けることができる。
このように、目標イメージ情報の修正やデザイン修正の支援情報の提示を同一のイメージマップ画面10−6上において行うことによって、目標とするイメージ、実際のデザインのイメージ、ユーザが受け取るイメージを視覚的に確認しながら作業を行うことができる。
すなわち、本実施例によれば、商品情報を提供するメディアのデザイン制作の目標となるイメージ、実際のメディアのデザインが有するイメージ及び実際のメディアのデザインからユーザが受けるイメージの一致や相違を同一のイメージマップ画面上で確認することができる。
図23には、上記MIGF処理による具体例を示してある。
例えば、イメージマップ画面10−6に示すようにユーザ(消費者)が求める商品情報提供メディア(例えば、ダイレクトメール:DM)のデザインイメージの表現、又は、商品提供者が意図する商品情報提供メディアのデザインイメージの表現が「快適」や「くつろぎ」である場合には、当該イメージマップ画面10−6の「快適」や「くつろぎ」に対応する領域(ナチュラルやエレガント)が上記のMIGF処理で特定されて画面表示される。
上記のようなイメージマップには、領域毎にその領域のイメージ情報を具体化する配色、フォント、モチーフ等が対応付けられており、当該公知の対応付け情報(例えば、日本カラーデザイン研究所による)を用いることで、上記デザインイメージの表現を具現化した商品情報提供メディアを制作することができる。
すなわち、上記特定された領域に設定されているイメージを表す情報「ナチュラル」には同図の10aで示す配色パレットが予め対応付けられ、同「エレガント」には同図の10bで示す配色パレットが予め対応付けられており、また、イメージマップ画面10−6の各領域に対応付けて、同図の10cで示すフォントや同図の10dで示すモチーフが予め設定されている。
したがって、商品情報提供メディアにデザインイメージ表現「快適」「くつろぎ」を具現化するには、当該メディアを同図の10aや10bで示す配色、同図の10cで示すフォント、同図の10dで示すモチーフを用いて当該商品情報提供メディアを制作すればよい。
<MPGF処理の説明>
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行されるメディアプロセス評価処理(MPGF処理200)を図24〜図30を参照して説明する。
クライアントコンピュータ2はネットワーク3を介してそれぞれマネジメントサーバ1と接続されて通信を行い、いずれもオペレータ(商品提供者等のプロセス評価者)の端末としても機能することができる。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
また、マネジメントサーバ1の出力部14にはMIGF処理を選択して起動させるメインメニューが表示され、オペレータが入力部13から選択指示することでMPGF処理が実行される。
MPGF処理プログラムが開始されると、図24に示すように、制御部11はMPGF処理のメインメニュー画面20を出力部14に表示させ、オペレータに対して所望の処理を選択するように促す。ここで、メインメニュー画面20においては、マウスポインタが表示され、所望の処理を示す画面位置をクリックすることによって、各処理の実行が開始される。
メインメニュー画面20には、評価対象となっている商品の識別番号を入力するボックス71が設けられており、以下の処理において対象となるデータベース等はこのボックス71に入力された番号で識別されることとなる。
また、メインメニュー画面20にはチェックボックス72が設けられており、当該チェックボックスには購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報の処理を選択する「意図」チェックボックス、購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報の処理を選択する「期待」チェックボックス、購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報の処理を選択する「実用」チェックボックスが含まれている。
また、本実施例の制御部11は、上記選択された意図情報、期待情報、実用情報毎に購買プロセスの段階間で商品情報提供メディアの種類を結んだ導線を後述するAP×RPマトリックス上に表示する機能を有しているが、当該導線を描くメディア投資量やメディア利用度の程度(%)をオペレータが指定入力するためのボックス73が設けられている。
なお、ボックス73を空欄として無指定とすることで、制御部11が行う導線の生成・表示処理を省くことができる。
したがって、オペレータが入力部13によりボックス71に商品識別番号を入力して決定ボタン74を選択することで、制御部11によるMPGF処理が開始され、当該選択操作において、オペレータにより、「意図」チェックボックスがチェックされていれば意図情報データベース(記憶部12)に記憶された意図情報を用いたAP×RPマトリックスを生成し、「期待」チェックボックスがチェックされていれば期待情報データベース(記憶部12)に記憶された期待情報を用いたAP×RPマトリックスを生成し、「実用」チェックボックスがチェックされていれば実用情報データベース(記憶部12)に記憶された実用情報を用いたAP×RPマトリックスを生成する。
そして、複数の情報が選択されている場合には、制御部11は、それぞれ生成した複数のAP×RPマトリックスを出力部14で同一画面上に重ねて表示して、これら各情報に基づく商品情報の提供方法間の乖離を可視化する。
図25には、AP×RPマトリックスの概要を示してある。
同図に例示したAP×RPマトリックスは、商品情報を提供する各メディア(Access Point:AP)を横軸とし購買プロセスの各段階(Relational Point:RP)を縦軸としたマトリックス情報であり、AP×RPマトリックスの交点には、商品提供者が商品情報提供メディアに意図する投資量、又は、消費者が商品情報提供メディアの利用を期待する程度、又は、消費者が商品情報提供メディアを実際に利用した程度が表される。
なお、AP×RPマトリックスは、図25に例示のマトリックスと軸の関係を違えて、図27に示すように、商品情報提供メディア(AP)を縦軸とし購買プロセスの各段階(RP)を横軸としたマトリックスであってもよい。
また、本実施例では、意図情報を用いたAP×RPマトリックス、期待情報を用いたAP×RPマトリックス、実用情報を用いたAP×RPマトリックスのそれぞれにおいて、上記の導線も生成されて表示され、これら導線間の隔たりが大きな部分には導線間の乖離を示すマーク「GAP」が表示される。
図25に例示は、意図情報を用いた導線(想定購買導線)を含むAP×RPマトリックスと、期待情報を用いた導線(購買心理導線)を含むAP×RPマトリックスとを重ね表示した状態であり、予め制御部11に設定した値以上の導線間隔部分に乖離マーク「GAP」が表示されている。
AP×RPマトリックスを構成する購買プロセスの段階や商品情報提供メディアの種類は、意図情報のAP×RPマトリックス、期待情報のAP×RPマトリックス、実用情報のAP×RPマトリックスで共通であり、これらの相違は商品提供者の意図に係る情報か、消費者(ユーザ)の期待に係る情報か、消費者の実状に係る情報かである。
図26にはAP×RPマトリックスを構成する購買プロセスの段階や商品情報提供メディアの種類について詳しく例示してあり、当該零時は商品「自動車」に関するAP×RPマトリックスである。
AP×RPマトリックスを構成する商品情報提供メディアの種類としては、例えば、パブリック手段による情報伝達メディア、インターネットによる情報伝達メディア、DM・カタログによる情報伝達メディア、イベント開催による情報伝達メディア、見積り作業による情報伝達メディア、電話による情報伝達メディア、営業担当者による情報伝達メディア、口コミによる情報伝達メディア、文書による情報伝達メディア等がある。
さらに、パブリック手段による情報伝達メディアとして、例えば、新聞・折込、雑誌、テレビCM、街頭ポスター等があり、インターネットによる情報伝達メディアとして、例えば、自社の提供サイト、他社の提供サイト、ネット販売サイト、掲示板サイト、電子メール、携帯電話のWebサイト等があり、DM・カタログによる情報伝達メディアとして、例えば、郵送するダイレクトメール、カタログ、販売店のチラシ等があり、イベント開催による情報伝達メディアとして、例えば、展示会、ショールーム、販売店の展示場等があり、見積り作業による情報伝達メディアとして、例えば、ユーザに提示する見積りや提案書等があり、電話による情報伝達メディアとして、例えば、コールセンターの設置等があり、営業担当者による情報伝達メディアとして、例えば、営業担当者による面談、営業担当者による電話対応、営業担当者による電子メールの送付等があり、口コミによる情報伝達メディアとして、例えば、家族によるアドバイス等があり、文書による情報伝達メディア等として、例えば、ユーザに提示する契約書等がある。
一方、AP×RPマトリックスを構成する購買プロセスの段階としては、例えば、注目、興味喚起、商品理解、購入検討、購入、活用支援等がある。
注目の段階は購入しようとする商品に係る一般的な情報を収集する時期に相当し、興味喚起の段階は商品自体に関する一般的な情報を収集する時期に相当し、商品理解の段階は消費者が興味を持った商品の仕様等の詳しい情報を収集する時期に相当し、購入検討の段階は他の競合商品との比較や商品価格の折衝をする時期に相当し、購入の段階は購入する商品を選定した意思を決定する時期に相当し、活用支援の段階は購入した商品の修理依頼等をする時期に相当する。
なお、活用支援の段階は購買後のプロセス段階であるが、本例では、次回の商品購入の際の布石となる等の意味合いから購買プロセスとして含めている。
また、上記の例では、購入に至る時間を追って購買プロセスの各段階を設定しているが、これら段階の並びは意図、期待、実用のAP×RPマトリックス間で統一されていれば特に順序は問わない。
制御部11によるMPGF処理を開始するに先だって、記憶部12の意図情報データベースには商品に関して商品提供者から取得された上記のようにマトリックス形式の購買プロセス段階情報及びメディア種別情報に対応付けた投資量情報が記憶され、記憶部12の期待情報データベースには商品に関して消費者から取得された上記のようにマトリックス形式の購買プロセス段階情報及びメディア種別情報に対応付けた利用可能性情報が記憶され、記憶部12の実用情報データベースには商品に関して消費者から取得された上記のようにマトリックス形式の購買プロセス段階情報及びメディア種別情報に対応付けた実際の利用情報が記憶され、制御部11は上記のメニュ20による選択指示に応じて、該当するデータベースから同一商品に係る情報を取り出してそれぞれのAP×RPマトリックスを生成表示するMPGF処理を行う。
ここで、意図情報データベース、期待情報データベース、実用情報データベースに記憶される上記AP×RPマトリックス情報は、制御部11が、ネットワーク3を介して商品提供者や消費者から取得する、商品提供者や消費者から回収したアンケート用紙を入力部13で読み取って記載内容を解析して取得する等の方法でマネージメントサーバ1が取得することができる。
すなわち、マネージメントサーバ1は、商品を特定して、商品提供者から購買プロセスの各段階でどのようなメディアにどの程度投資する意図があるかの情報を取得し、消費者から購買プロセスの各段階でどのようなメディアの利用を期待しているかの情報を取得し、消費者から購買プロセスの各段階でどのようなメディアの利用を実際にしたかの情報を取得して各データベースに記憶する。
なお、本発明では、意図と期待と実用の3者間の乖離の他、意図と期待の乖離、意図と実用の乖離、期待と実用の乖離といった2者間の乖離も可視化表示することができ、このような2者間の乖離だけを処理する場合には、上記データベースは対応する2種類の情報を記憶していれば足りる。
図27には、制御部11が生成して出力部14の画面に表示されるAP×RPマトリックスのより具体的な一例を示してある。
図示のAP×RPマトリックスは、商品「自動車」に関するのもであり、横軸に購買プロセスの各段階、縦軸に商品情報提供メディア種別を配した構成である。購買プロセス段階とメディア種別とのマトリックス交点(マトリックス桝目)には、当該メディアに関する程度を示す数値が表示され、意図情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は商品提供者の当該メディアに対する投資程度を表し、期待情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は消費者ユーザの当該メディアに対する利用可能性の程度を表し、実用情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は消費者ユーザの当該メディアの実際の利用程度を表している。
また、図示の例では、制御部11は、程度の指標となる表示76,77,78を出力部14に画面表示し、各指標表示の態様(色分け、ハイライト、網掛け等の他と視覚的に識別可能な態様)と同じ態様で対応する程度のマトリックス桝目を表示する。
すなわち、数値で表される程度が40%以上のマトリックス桝目は指標表示76と同じ態様で表示し、同じく程度が20%〜40%のマトリックス桝目は指標表示77と同じ態様で表示し、同じく程度が20%以下のマトリックス桝目は指標表示78と同じ態様で表示する。これにより、意図情報、期待情報、実用情報のAP×RPマトリックスを画面に重ね表示した場合、同じ程度の投資、期待、実用の間での乖離が視覚的に明確となる。
さらに、図27の例では、制御部11は、最も高い程度のマトリックス桝目を購買プロセスの段階間で結んだ導線79をAP×RPマトリックス上に表示し、購買プロセスに各段間で意図や期待等が大きい商品情報提供メディアの種類を導線の形式で表示する。なお、制御部11は、導線表示する程度を設定することで、中程度や低程度といったように他の程度の導線を生成して表示するようにしてもよいが、意図や期待等の程度を比較するには高程度の桝目を繋ぐ導線が好ましい。
図28〜図30には同じ「OA機器」を商品としたとAP×RPマトリックスの画面表示例を示してあり、図27は意図情報のAP×RPマトリックス、図28は期待情報のAP×RPマトリックス、図29は意図情報と期待情報を重ね表示したAP×RPマトリックスである。
AP×RPマトリックス横軸の購買プロセスには注目、興味喚起、商品理解、購入検討、購入、活用支援、普及の各段階が設定されており、同縦軸の商品情報提供メディアにはパブリック、インターネット、企業Web、ダイレクトメール、営業、カタログ、フェアー、電話、商品サービス、コールセンタが設定されている。
図示の例では、制御部11は、マトリックス桝目は程度を表す数値を非表示として空欄とし、最高程度の桝目を繋いだ導線を表示している。
図28の意図情報AP×RPマトリックスではOA機器を販売する企業(商品提供者)が顧客が必要としているであろうと意図した商品情報提供方法を想定購買導線80として表示し、図28の期待情報AP×RPマトリックスでは同OA機器を購入しようとする消費者が購入に至るために期待する商品情報提供方法を購買心理導線81として表示している。
そして、オペレータによる入力部13からの重ね表示指示に応じて、制御部11が、これら意図情報と期待情報とのAP×RPマトリックスを画面に重ねて表示することで、図30に示すように、AP×RPマトリックス上に想定購買導線80と購買心理導線81を表示し、さらに、これら想定購買導線80と購買心理導線81との間で所定の大きさ以上の乖離がある部分に「GAP」マーク83を表示する。
例えば、オペレータが入力部13から入力した乖離の程度を示す基準値を制御部11に設定しておき、制御部11が、AP×RPマトリックス上の導線間の離間程度(例えば座標値距離)を基準値と比較して、AP×RPマトリックス上の基準値以上の離間のある導線間位置に乖離を明示するための表示(例えば、「GAP」マーク83)を行うようにする。
なお、乖離の大きな導線間を明示するマークは、他の態様のマークであってもよく、また、これら導線間の領域の色を変えたりハイライト表示したりといった方法であってもよく、要は、画面上で離間部分(乖離部分)を識別できる態様であればよい。
したがって、商品提供者が意図する商品情報提供方法と消費者が期待する商品情報提供方法との間の乖離が可視化されて一目して評価することができる。
なお、実用情報のAP×RPマトリックスについても同様であり、実用情報の導線を含めた任意の組合せを選択することで、制御部11により同様な画面表示がなされる。
また、個人のユーザから商品情報提供方法に係る期待や実用の情報をアンケート形式等で取得し、当該個人ユーザ毎の期待情報や実用情報と意図情報をと同一画面上に重ね表示することで、或る商品について当該個人ユーザの期待や実用と商品提供者の意図との乖離を容易に評価することができる。そして、各個人ユーザ(期待情報や実用情報)をそれぞれ識別可能な態様で複数画面表示することでとするようにすれば、幅広く客観的な評価を行うことができる。
なお、後述するように、複数のユーザをそれらの属性情報としてクラスタ化した消費者モデルを生成し、消費者モデル毎の期待情報や実用情報と商品提供者の意図情報とを同一画面上に重ね表示するようにすれば、消費者モデルと商品提供者との商品情報提供方法乖離を容易に評価することができる。
<消費者モデル処理の説明>
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行される消費者モデルに係る処理100を図31〜図35を参照して説明する。
当該処理では、複数の消費者をその因子(パーソナリティ、行動特性、商品に対する考え方(価値観)等)に基づいてクラスタ化する処理、及び、生成したユーザクラスタ(消費者モデル)を上記MIGF処理やMPGF処理における期待情報や実用情報の主体であるユーザとして用いさせる処理を行う。
クライアントコンピュータ2はネットワーク3を介してそれぞれマネジメントサーバ1と接続されて通信を行い、いずれもオペレータの端末としても機能することができる。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
また、後述するようにユーザ個人の情報はマネジメントサーバ1が記憶部12のユーザ情報データベースに自動的に記憶するが、ユーザをクラスタ化する処理は個々のユーザ情報取得に応じてマネジメントサーバ1が自動的に行ってもよく、また、オペレータに指示に応じてマネジメントサーバ1が処理を開始するようにしてもよい。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータ指示に応じてマネジメントサーバ1がユーザクラスタ化処理を行うものとする。
まず、上記のMIGF処理やMPGF処理で説明したように、ユーザから取得した商品情報提供メディアのイメージに関する情報はユーザイメージ情報データベース、ユーザから取得した商品情報提供メディアの期待に関する情報は期待情報データベース、ユーザから取得した商品情報提供メディアの実際の利用に関する情報は実用情報データベースとしてそれぞれ記憶部12に記憶される。
本実施例では、これらのデータベース情報を取得するに際して、ユーザはアンケートに回答する方法で自己の因子情報及び属性情報もマネージメントサーバ1に提供しており、マネージメントサーバ1はユーザから取得したユーザイメージ情報、期待情報、実用情報(すなわち、プロセスやイメージに関する調査回答)に対応付けて、当該ユーザの因子情報及び属性情報を記憶部12のユーザ情報データベースに記憶する。
すなわち、図33に示すように、マネージメントサーバ1は、ユーザイメージ情報、期待情報、実用情報(調査回答)を取得したユーザ個々をユーザIDで識別してユーザイメージ情報データベース、期待情報データベース、実用情報データベースに記録し、また、そのユーザ個々をユーザIDで識別してその因子寄与度及び個人属性情報(年齢、性別、家族構成等)をユーザ情報データベースに記憶する。
なお、因子寄与度はユーザのパーソナリティ等を表す因子情報であり、本例では、後述するように、各因子毎の度合い(%)としている。
ここで、図32(a)には一例として、商品を自動車とした消費者モデルの概要を示してある。
消費者モデル103は複数のユーザをその因子に基づいてクラスタ化するためのモデルであり、商品毎に因子寄与度が異なる幾つかのモデルセットを予め定義しで、本例ではユーザ情報データベースに予め記憶されている。
図32(a)には、商品を自動車とした消費者モデルセットを示してあり、当該セット内の各モデルはクラスタ番号で識別され、因子寄与度を総括的に表す特性(カーマニア等)が付与されている。
各消費者モデルには因子及びその寄与度(%)が規定されており、例えば特性がカーマニアの消費者モデルでは、パーソナリティに関する因子及び寄与度として主体性(寄与度:70〜90%)、協調性(寄与度:20〜30%)等、行動特性に関する因子及び寄与度として情報取得の重視度(30〜40%)、情報伝達の重視度(70〜80%)等、商品に対する考え方に関する因子及びその寄与度として機能的価値の重視度(80〜90%)、情緒的価値の重視度(10〜20%)等、といったように、これら因子及び寄与度でモデル化した消費者の性格を規定している。
一方、ユーザ個々からアンケート回答として取得する因子情報は、上記消費者モデルを定義する因子に対応して、例えば図32(b)に示すような内容である。
例えば、商品が自動車では、パーソナリティに関する因子として、主体性の質問(決めたことは側実行する)、協調性の質問(合い的気持ち良く合わせられる)等、行動特性に関する因子として、情報取得重視度の質問(情報は早く知りたい)等、商品に対する考え方に関する因子として、機能的価値重視度の質問(スピードは出したい方だ)等、といった各因子についての質問に「はい」又は「いいえ」で各ユーザに回答してもらって、各ユーザから因子情報を取得する。
なお、ここでは、説明を簡明にするために簡単な例を用いているが、例えば、主体性の質問事項を複数設定して、これら質問の内の7割に「はい」と回答したユーザは、主体性の因子寄与度が70%とすればよく、他の因子についても同様とすればよい。
したがって、ユーザからのアンケート回答に基づいて制御部11が因子分析処理を行い、その処理結果として、図33に示すように、ユーザ(ユーザID)毎に因子寄与度(パーソナリティに関する主体性寄与度や協調性寄与度等、行動特性に関する情報取得重視度寄与度や個人重視度寄与度等、商品に対する考え方に関する機能的価値重視度寄与度や自己表現重視度寄与度等)がユーザ情報データベースに記録される。なお、本例では、アンケートに年齢や性別等の個人属性情報も取得して記録している。
これにより、イメージやプロセス及び因子情報についてサーバ1にアンケート回答を寄せた各ユーザは、イメージやプロセスに関する回答内容(調査回答)と因子寄与度とが対応付けて記録され、更に、制御部11によるクラスタ化処理で、因子寄与度に基づいて各商品(自動車、OA機器等)毎に予め用意されている消費者モデルでグループ化される。
すなわち、消費者モデルを指定することで、当該消費者モデルに含まれる各ユーザから取得したイメージやプロセスに関する回答内容を特定することができ、MPGF処理やMIGF処理において、趣味や嗜好等が共通或いは類似する消費者層について分析することができる。
図34は、制御部11がクラスタ化処理を行い、その結果をMIGF処理やMPGF処理に適用する概念を示している。
クラスタ化処理では、個々人のユーザ(消費者)から取得した情報を、公知の因子分析及びクラスタ分析、更には、プロフィール作成処理して、上記のようなクラスタを生成する。そして、図35に示すように、嗜好、状況、心理、行動等といった因子要因で特性付けた消費者モデル(クラスタ:CLUS−1〜9)にユーザを分類して、そのクラスタデータをMIGF処理やMPGF処理に適用して、各消費者モデル(クラスタ:CLUS−1〜9)毎の、商品情報提供手段に対するイメージ、商品情報提供手段に対する時期的な期待、商品情報提供手段の時期的な利用を明らかにして、商品提供者の意図との乖離を視覚的にする。
ここで、ユーザがクライアント2から送信したユーザイメージ情報、期待情報、実用情報をマネージメントサーバ1が取得する場合には、例えば、クライアント2の画面にユーザがユーザイメージ情報や期待情報等とともに自己の因子情報や属性情報を入力する欄を設けたアンケート入力画面を表示し、当該画面入力情報をマネージメントサーバ1に送信すればよい。
また、ユーザから回収したアンケート用紙を入力部13で読み取ってユーザイメージ情報、期待情報、実用情報をマネージメントサーバ1が取得する場合には、アンケート用紙にユーザがユーザイメージ情報や期待情報等とともに自己の因子情報や属性情報を記入する欄を設けておけばよい。
マネジメントサーバ1の出力部14にはクラスタ化処理を選択して起動させるメインメニューが表示され、オペレータが入力部13から選択指示することでユーザのクラスタ化に係る処理が実行される。
ユーザのクラスタ化に係る処理プログラムが開始されると、図31に示すように、制御部11はユーザクラスタ処理のメインメニュー画面30を出力部14に表示させ、オペレータに対して所望の処理を選択するように促す。ここで、メインメニュー画面30においては、マウスポインタが表示され、所望の処理を示す画面位置をクリックすることによって、各処理の実行が開始される。
メインメニュー画面30には、評価対象となっている商品の識別番号を入力するボックス91が設けられており、各処理において対象となるデータベース等はこのボックス91に入力された番号で識別されることとなる。
また、メインメニュー画面30にはチェックボックス92が設けられており、当該チェックボックスには、個々人のユーザをその因子情報に基づいてクラスタ化する処理を選択する「クラスタ化」チェックボックス、クラスタ化したユーザデータをMIGF処理やMPGF処理のユーザとして用いさせる「適用」チェックボックスが含まれている。
すなわち、本実施例では、MIGF処理やMPGF処理は基本的には個々人のユーザを主体とした処理を行うが、オペレータが「適用」チェックボックスをチェックして「決定」ボタン94を選択することで、後述するようにクラスタ化されたユーザ情報がこれら処理の主体に適用される。
また、メインメニュー画面30にはユーザクラスタを指定する番号を入力するボックス93が設けられている。
したがって、ユーザ情報データベースに記憶されている個々人のユーザ情報をクラスタ化する場合には、「クラスタ化」チェックボックス92をチェックし、「決定」ボタン94を選択することで、マネジメントサーバ1が当該処理を開始する。
なお、マネジメントサーバ1は当該処理を行うと、各クラス他を識別するクラスタ番号やそのクラスタの特性情報(例えば、カーマニア)、更には、当該ユーザ情報を取得した商品を識別する番号等を出力部14からオペレータに通知し、オペレータ当該情報を用いてクラスタ化したユーザデータをMIGF処理やMPGF処理に適用させる。
マネジメントサーバ1は、個々人のユーザ情報をクラスタ化する処理を行うと、当該消費者モデルでクラスタ化されたユーザ情報(イメージやプロセスに関する調査回答)をMPGF処理やMIGF処理に用いるために一旦保持する。
したがって、クラスタ番号や消費者モデル特性を指定すると、当該クラスタに含まれる個々のユーザから取得したイメージ情報や期待情報等を処理に利用することができる。
なお、本実施例では、マネジメントサーバ1が、個々人のユーザ情報を公知の因子分析処理やクラスタ化処理して、クラスタに含まれる個々人のイメージ情報や期待情報等をクラスタ毎のイメージ情報や期待情報等として纏める処理を行い、当該クラスタ毎のイメージ情報や期待情報等を分析情報としてクラスタデータに記憶している。
したがって、個々人のイメージ情報や期待情報等をクラスタ毎のイメージ情報や期待情報等として纏める処理は、必要に応じて行うようにしてもよいが、予めクラスタ毎にそのイメージ情報や期待情報等を用意しておくようにすれば、その後の処理を迅速に行うことができる。
一方、クラスタ化したユーザデータをMIGF処理やMPGF処理に適用させる場合には、上記のようにMIGF処理やMPGF処理を開始させる際に、「適用」チェックボックス92をチェックし、ボックス91に商品識別番号を入力し、ボックス93に適用するクラスタ番号を入力して、「決定」ボタン94を選択することで、マネジメントサーバ1が当該処理を開始する。
すなわち、マネジメントサーバ1が、指定された商品について、指定されたクラスタデータ(特に取得したイメージや期待情報等)を適用して、MIGF処理やMPGF処理を実行する。したがって、趣味や嗜好等で特徴付けされたユーザクラスタ(消費者モデル)のイメージ情報や期待情報等がMIGF処理やMPGF処理に適用されて、より消費者のニーズにあったイメージの商品情報メディアの評価・制作や、より消費者のニーズにあった商品情報メディアの提供方法の評価・改良が可能となる。
すなわち、オペレータが消費者モデルを決めてMPGF処理やMIGF処理を開始すると、当該指定された消費者モデルに含まれる個々のユーザのプロセスやイメージに関する取得情報(調査回答)が特定され、これら取得情報をMPGF処理やMIGF処理して結果を画面に表示する。
例えば、MPGF処理では、消費者モデルに含まれる複数の回答に基づいて、回答頻度の最高点を結んだ導線を当該消費者モデルの購買プロセスとして採用し、また、MIGF処理では、消費者モデルに含まれる複数の回答に基づいて、イメージスケール上でのこれら回答が偏った位置をユーザイメージとして採用して、上記のように画面表示すればよい。
図36には、MPGF処理に関して消費者モデルを利用した他の表示態遥の一例を示してある。
本例は、制御部11が、期待の程度(例えば、DMでの情報提供を消費者が望む程度)を縦軸とし、購買プロセスの各段階を横軸として、MPGF処理の結果を消費者モデル(clus1〜9)毎の折れ線グラフで出力部14に画面表示するものである。このような表示態様とすることで、各消費者モデルがどのような時期にダイレクトメール(DM)による商品情報を期待しているかを一目で評価することができる。
本発明の実施例に係る処理の概要を説明する図である。 本発明の実施例に係るシステム構成を示す図である。 本発明の実施例に係るマネジメントサーバ(評価装置)の構成を示す図である。 本発明の実施例に係るMIGF処理のメインメニュー画面を示す図である。 本発明の実施例に係る目標イメージ入力画面を示す図である。 本発明の実施例に係るイメージ表現データベースを説明する図である。 本発明の実施例に係るイメージ評価データベースを説明する図である。 本発明の実施例に係るデザインイメージ評価画面を示す図である。 本発明の実施例に係るデザインデータベースを説明する図である。 本発明の実施例に係るウェブページ(商品情報提供メディア)の例を示す図である。 本発明の実施例に係るデザイン評価データベースを説明する図である。 本発明の実施例に係る商品情報提供メディアの画像データ選択画面を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザイメージ入力画面を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザイメージ情報データベースを説明する図である。 本発明の実施例に係る表示選択画面を示す図である。 本発明の実施例に係るイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係るイメージ表示用データベースを説明する図である。 本発明の実施例に係る目標イメージ情報を重ね合わせて表示したイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係るデザインイメージ情報及び画像データを重ね合わせて表示したイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザイメージ情報を重ね合わせて表示したイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係る目標イメージ情報、デザインイメージ情報及び画像データを重ね合わせて表示したイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザイメージ情報、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及び画像データを重ね合わせて乖離表示マークを表示したイメージマップ画面を示す図である。 本発明の実施例に係るデザイン制作の概念を説明する図である。 本発明の実施例に係るMPGF処理のメインメニュー画面を示す図である。 本発明の実施例に係るAP×RPマトリックスを説明する図である。 本発明の実施例に係る購買プロセス及び商品情報提供メディアを説明する図である。 本発明の実施例に係るAP×RPマトリックスを示す図である。 本発明の実施例に係る意図情報のAP×RPマトリックス画面を示す図である。 本発明の実施例に係る期待情報のAP×RPマトリックス画面を示す図である。 本発明の実施例に係る意図情報と期待情報を重ねたAP×RPマトリックス画面を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザクラスタ化処理のメインメニュー画面を示す図である。 本発明の実施例に係る消費モデル及びモデル化アンケートの一例を説明する図である。 本発明の実施例に係る消費者モデル、因子寄与度、調査回答の関係を説明する図である。 本発明の実施例に係るユーザクラスタ化処理並びにMIGF処理及びMPGF処理の関係を示す図である。 本発明の実施例に係るユーザクラスタ(消費者モデル)の一例を示す図である。 本発明の実施例に係るMPGF処理の他の表示態様を示す図である。
符号の説明
1:マネジメントサーバ(評価装置)、 11:制御部、
12:記憶部、 13:入力部、
14:出力部、 100:ユーザクラスタ化処理工程、
200:MPGF処理工程、 300:MIGF処理工程、

Claims (19)

  1. 商品提供者が提供する商品情報について評価に資する情報を可視化処理する方法であって、
    コンピュータの記憶手段が、購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報とのうち少なくとも2種類の情報、及び、商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージに関する情報である目標イメージ情報と、実際のデザインが有する物理的特徴量に基づくイメージに関する情報であるデザインイメージ情報と、実際のデザインから消費者が受けるイメージに関する情報であるユーザイメージ情報と、のうち少なくとも2種類の情報を保持し、
    コンピュータの表示機能が、オペレータによる選択操作に応じて、前記保持された意図情報と期待情報と実用情報との少なくとも2つを、購買プロセスの段階毎に商品情報提供メディアの種類を対応付けたマトリックス形式で同一画面上に重ねて表示して、商品情報の提供方法間の乖離を可視化するプロセス表示処理、または、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を割り当てたイメージマップ画面と重ね合わせて、前記目標イメージ情報、前記デザインイメージ情報及び前記ユーザイメージ情報のうち少なくとも2つを、イメージマップ画面の領域のうちそれらの各情報が割り当てられた領域に表示して、当該情報間の乖離を可視化するイメージ表示処理を行うことを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  2. 請求項1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの表示機能が、前記プロセス表示処理で、各情報毎に購買プロセスの段階間で商品情報提供メディアの種類を結んだ導線を前記マトリックス上に表示することを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  3. 請求項2に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの表示機能が、前記プロセス表示処理で、導線間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの表示機能が、前記イメージ表示処理で、表示した情報間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの表示機能が、前記イメージ表示処理で、前記イメージマップ画面上の領域が指定されることによって、前記デザインイメージ情報をその指定された領域に割り当てられた情報に修正するために必要な情報を提示することを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの記憶手段が保持する前記目標イメージ情報は、オペレータにデザインのイメージを表す複数の情報から少なくとも1つの情報を選択させ、その選択された情報に基づいて決定されることを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの記憶手段が保持する前記デザインイメージ情報は、デザイン各部の色彩に関する物理的特徴量を抽出し、それらの物理的特徴量の組み合わせに基づいて求めることを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    コンピュータの記憶手段が保持する前記ユーザイメージ情報は、消費者にデザインのイメージを表す複数の情報から少なくとも1つの情報を選択させ、その選択された情報に基づいて取得されることを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価方法において、
    前記イメージマップ画面は、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を所定の傾向をもって割り当て、その所定の傾向の変化を示す座標軸を含むことを特徴とする商品情報提供の評価方法。
  10. 商品提供者が提供する商品情報について評価に資する情報を可視化する処理をコンピュータに行わせる商品情報提供の評価プログラムであって、
    購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報とのうち少なくとも2種類の情報、及び、商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージに関する情報である目標イメージ情報と、実際のデザインが有する物理的特徴量に基づくイメージに関する情報であるデザインイメージ情報と、実際のデザインから消費者が受けるイメージに関する情報であるユーザイメージ情報と、のうち少なくとも2種類の情報を保持する機能と、
    オペレータによる選択操作に応じて、前記保持された意図情報と期待情報と実用情報との少なくとも2つを、購買プロセスの段階毎に商品情報提供メディアの種類を対応付けたマトリックス形式で同一画面上に重ねて表示して、商品情報の提供方法間の乖離を可視化するプロセス表示処理、または、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を割り当てたイメージマップ画面と重ね合わせて、前記目標イメージ情報、前記デザインイメージ情報及び前記ユーザイメージ情報のうち少なくとも2つを、イメージマップ画面の領域のうちそれらの各情報が割り当てられた領域に表示して、当該情報間の乖離を可視化するイメージ表示処理を行う機能とを、
    コンピュータに構成することを特徴とする商品情報提供の評価プログラム。
  11. 請求項10項に記載の商品情報提供の評価プログラムにおいて、
    前記プロセス表示処理では、各情報毎に購買プロセスの段階間で商品情報提供メディアの種類を結んだ導線を前記マトリックス上に表示することを特徴とする商品情報提供の評価プログラム。
  12. 請求項11に記載の商品情報提供の評価プログラムにおいて、
    前記プロセス表示処理では、導線間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価プログラム。
  13. 請求項10乃至12のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価プログラムにおいて、
    前記イメージ表示処理では、表示した情報間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価プログラム。
  14. 請求項10乃至13のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価プログラムにおいて、
    前記イメージ表示処理では、前記イメージマップ画面上の領域が指定されることによって、前記デザインイメージ情報をその指定された領域に割り当てられた情報に修正するために必要な情報を提示することを特徴とする商品情報提供の評価プログラム。
  15. 商品提供者が提供する商品情報について評価に資する情報を可視化処理する商品情報提供の評価装置であって、
    購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報と、当該購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報とのうち少なくとも2種類の情報、及び、商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージに関する情報である目標イメージ情報と、実際のデザインが有する物理的特徴量に基づくイメージに関する情報であるデザインイメージ情報と、実際のデザインから消費者が受けるイメージに関する情報であるユーザイメージ情報と、のうち少なくとも2種類の情報を保持する機能と、
    オペレータによる選択操作に応じて、前記保持された意図情報と期待情報と実用情報との少なくとも2つを、購買プロセスの段階毎に商品情報提供メディアの種類を対応付けたマトリックス形式で同一画面上に重ねて表示して、商品情報の提供方法間の乖離を可視化するプロセス表示処理、または、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を割り当てたイメージマップ画面と重ね合わせて、前記目標イメージ情報、前記デザインイメージ情報及び前記ユーザイメージ情報のうち少なくとも2つを、イメージマップ画面の領域のうちそれらの各情報が割り当てられた領域に表示して、当該情報間の乖離を可視化するイメージ表示処理を行う機能とを、
    有することを特徴とする商品情報提供の評価装置。
  16. 請求項15項に記載の商品情報提供の評価装置において、
    前記プロセス表示処理では、各情報毎に購買プロセスの段階間で商品情報提供メディアの種類を結んだ導線を前記マトリックス上に表示することを特徴とする商品情報提供の評価装置。
  17. 請求項16に記載の商品情報提供の評価装置において、
    前記プロセス表示処理では、導線間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価装置。
  18. 請求項15乃至17のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価装置において、
    前記イメージ表示処理では、表示した情報間の乖離が所定以上の部分に乖離状態を示すマークを画面表示することを特徴とする商品情報提供の評価装置。
  19. 請求項15乃至18のいずれか1項に記載の商品情報提供の評価装置において、
    前記イメージ表示処理では、前記イメージマップ画面上の領域が指定されることによって、前記デザインイメージ情報をその指定された領域に割り当てられた情報に修正するために必要な情報を提示することを特徴とする商品情報提供の評価装置。
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