JP4529058B2 - 配信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配信システムに関し、特に、多数の顧客に対して広告メールを送信した場合のレスポンス率の予測精度を高めることができるようにする配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、登録した顧客に対して広告メールを配信するサービスが各種確立されている。このような広告メール配信サービスにおいては、郵送によるダイレクトメールに取り入れられているデータマイニングによる分析手法が取り入れられている。
【0003】
データマイニングは、大容量のデータに隠された因果関係やパターンを探索したり、モデル化するための高度な手法であり、複雑なデータ間の関係づけを可能にし、人工知能、データ工学等の分野においてここ数年注目を浴びている意思決定支援手法である。
【0004】
なお、このデータマイニングは、様々な適用分野があり、例えば、過去の購買記録から考えて、顧客が次に買いそうな商品は何か、クレジットカードの不正処理がいつ起こるか、顧客がライバル会社に流れたのはなぜか、また、どうすれば取り戻せるか、或いは購買パターンによって顧客を絞り込む最適な方法は何か、ということについての解法を支援する。
【0005】
ところで、データマイニングの手法を用いて広告メールを送信する顧客を絞り込む場合、アセスメントチャートと呼ばれるグラフを作成することにより、顧客からのレスポンス率を予測することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアセスメントチャートの作成方法でレスポンス率を予測し、広告メールを配信すると、必ずしも予測レスポンス率を充分高くすることができないという課題があった。
【0007】
また、従来のアセスメントチャートの作成方法は、単一のコンテンツを配信するためのものであって、複数のコンテンツから、顧客毎に最適なコンテンツを選択し、配信するといった場合、正確なレスポンス率を予測するアセスメントチャートを作成できないという課題があった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、レスポンス率の予測精度を高めることができるようにするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の配信システムは、コンピュータである、データマイニングサーバ、メールサーバ、およびWebサーバがネットワークを介して接続されることによって構成される。前記データマイニングサーバは、顧客の識別情報、デモグラフィック情報、および電子メールアドレスを含む情報を顧客情報として記憶する顧客情報データベースに前記顧客情報が記憶されている顧客の中から、コンテンツのテスト送信の対象になる顧客をランダムに第1のCPUの情報処理によって選択する選択手段と、前記選択手段により選択された顧客に関する前記顧客情報に含まれる前記電子メールアドレスを前記第1のCPUの制御に応じて前記メールサーバに送信する送信手段とを備え、前記メールサーバは、前記データマイニングサーバから送信されてきた前記電子メールアドレスに基づいて、前記テスト送信の対象になる顧客が使用する情報処理端末に対して、それぞれの前記情報処理端末が1つのコンテンツを受信するように、アクセス先としての前記Webサーバを指定する情報を含む複数のコンテンツを第2のCPUの制御に応じて送信する送信手段を備える。また、前記Webサーバは、前記メールサーバにより送信されたコンテンツを受信した前記情報処理端末から、前記コンテンツに含まれる情報に基づいてアクセスが行われた場合、アクセスしてきた前記情報処理端末の顧客の識別情報を含む情報を、前記メールサーバにより送信されたコンテンツに対するレスポンス情報として第3のCPUの制御に応じて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記レスポンス情報を前記第3のCPUの制御に応じて前記データマイニングサーバに送信する送信手段とを備え、前記データマイニングサーバは、さらに、前記Webサーバから送信されてきた前記レスポンス情報に含まれる顧客の識別情報より特定される顧客に関する前記顧客情報と、前記レスポンス情報に含まれる顧客の識別情報より特定される顧客の、各コンテンツに対する前記レスポンス情報とから構成されるデータを分析用データとして前記第1のCPUによる情報処理によって分析用データベースに記憶させる記憶制御手段と、前記第1のCPUによる情報処理によって、前記分析用データベースに記憶されている前記分析用データを学習用データと評価用データに分割し、前記学習用データに対して、前記Webサーバに対するアクセスをターゲットとする予測分析を行うことによって学習パラメータを算出することをコンテンツの種類毎に行い、所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記学習用データに基づいて算出された第1の学習パラメータと、他のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記学習用データに基づいて算出された第2の学習パラメータを、前記所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記評価用データに適用して、前記第1の学習用パラメータを適用して求めた第1の予測値と前記第2の学習用パラメータを適用して求めた第2の予測値とを含む予測値を算出し、前記所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記評価用データから、前記第1の学習用パラメータを適用することによって最大の前記第1の予測値が求められた前記評価用データを抽出することと、前記第2の学習用パラメータを適用することによって最大の前記第2の予測値が求められた前記評価用データを抽出することとを、それぞれのコンテンツを前記所定のコンテンツとして行い、抽出した複数の前記評価用データを合成し、合成した前記評価用データを、前記第1の予測値と前記第2の予測値とを含む予測値の最大値が高い顧客のデータ順にソートする情報処理手段とを備え、前記データマイニングサーバの前記選択手段は、前記情報処理手段によるソート結果に基づいて、前記予測値により表されるレスポンスの予測確率が高い順に、顧客全体のうちの所定の割合の顧客を、コンテンツの本送信の対象になる顧客として選択する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した広告メール配信システムの構成例を示すブロック図である。メールサーバ1は、広告メールを、登録した顧客のパーソナルコンピュータ7−1乃至7−3,8−1乃至8−3に対して、インターネットに代表されるネットワーク3を介して送信する。顧客情報データベース2は、広告メールを配信する顧客に関する情報を記憶する。
【0020】
図2は、この顧客情報データベース2の構成例を表している。図2のデータベースの例では、デモグラフィック情報、製品/サービス購入・利用履歴、及び人柄データなどのプロファイル項目が、顧客IDによって識別される顧客毎に登録されている。
【0021】
図2のデータベースの例では、デモグラフィック情報が「氏名」、「電話番号」、「住所コード」、「性別」、「年齢」、「家族コード」及び「年収コード」等とされ、一部コード化された項目から構成されている。なお、このデモグラフィック情報は、基本属性を示す情報であり、いわゆる名寄せ情報にも使われる情報である。
【0022】
また、製品/サービス購入・利用履歴は、行動履歴に対応するもので、「製品コード」、「購入日時」及び「製品コード」等とされ、一部コード化された項目から構成されている。
【0023】
そして、人柄データは、顧客内的情報に対応されるものであり、「質問1」、「質問2」、「質問3」、・・・というように、各種質問と、その回答情報により構成されている。
【0024】
メールサーバ1が送信する広告メールには、URL(Uniform Resource Locator)が付加されており、広告メールを視聴した顧客は、そのURLに基づいて、Webサーバ4に記憶されているWebページにアクセスすることができる。あるいはまた、広告メールには、電子メールの返信先として、Webサーバ4が記述されている。Webサーバ4は、メールサーバ1が送信した広告メールに対するレスポンス(アクセス)に関する情報を記憶し、データマイニングサーバ5に通知する。
【0025】
データマイニングサーバ5は、Webサーバ4から通知されたレスポンス情報に基づいて分析用データベース6を制御し、データマイニングによる規則抽出処理を行う。具体的には、データマイニングサーバ5は、図2のデータベースの例のように構成された顧客データベースから、特定の商品又はサービスに対する有望顧客のピックアップを行うことができる。特定の商品又はサービスに対する顧客の有望度について説明する。
【0026】
有望度は、特定の商品又はサービスに対する顧客の関心や需要等を示す指標となるもの(期待値)で、例えば計算式などによる規則抽出により求めることができる。
【0027】
有望度Fの算出式には、簡易なものとして、数値化されたデータ項目に係数を掛け合わせた(1)式のように示される線形結合式がある。
【0028】
F=a×Q1+b×Q2+c×Q3+d×Q4+e×Q5+・・・
・・・(1)
ここで、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,・・・は顧客プロファイルデータ、a,b,c,d,e,・・・は特定の商品又はサービスに対して設定された定数(係数)である。
【0029】
なお、有望度Fの算出式はこのような線形結合式によって表現されるものに限定されるものではなく、非線形の様々な計算式によって表現することもできる。例えば、シグモイド関数を用いたニューラルネットワークモデルがその一つである。
【0030】
また、下記に示すような条件式(IF文)によるルール形式によっても有望度を導き出すことができる。
【0031】
IF(Q1>a AND Q2>b AND Q3>c AND Q4>d AND Q5>e)THEN F =X
なお、線形モデルによる統計手法は、判別分析、ロジスティック回帰、クラスター分析等が該当し、「なぜ」「どのように」といった疑問の返答に適している。
【0032】
また、非線形モデルの一つであるツリーモデル(帰納方式とも呼ばれる)は、データからディシジョンツリー(決定木)を構成している。このモデルは、重要な変数を選び、不要な予測要素を削除する場合に適している。
【0033】
そして、非線形モデルであるニューラルネットワークは、履歴データをもとに未来の結果を予測することができ、「何が」という疑問の返答に適している。
【0034】
データマイニングサーバ5は、このような計算式等により、データマイニング手法を採用して、特定の商品又はサービスに対する各顧客の有望度を算出する。
【0035】
データマイニングサーバ5は、特定の商品又はサービスについて顧客の各々に対し求めた有望度に基づいて、その商品又はサービスの潜在顧客をピックアップする。例えば、これにより、効率良くマーケティングを行うことができる。例えば、特定の商品又はサービスの購入を望む顧客に対して広告用のメール等を送付するなどといったことが可能になる。
【0036】
また、有望度の算出式は、任意の方法で作成することもできる。例えば、顧客から得た各種情報に基づいて、その情報間に存在する関係から有望度の算出式を作成することもできる。一般には顧客のプロファイルデータと予測したい顧客の嗜好等の関係に対応する変数(ターゲット変数)が既知であるデータセット(学習用データベース)に対して、上述のモデルを適用して各種のパラメータを獲得することができる。
【0037】
図3は、メールサーバ1の構成例を示している。CPU(Central Processing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22に記憶されているプログラム、または、記憶部28からRAM(Random Access Memory)23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM23にはまた、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0038】
CPU21、ROM22、およびRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インタフェース25も接続されている。 入出力インタフェース25には、キーボード、マウスなどよりなる入力部26、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部27、ハードディスクなどより構成される記憶部28、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部29が接続されている。通信部29は、CPU21からの指令に基づいて顧客情報データベース2から顧客情報を取得し、取得した顧客に対し、記憶部28に記憶されている広告メールをネットワーク3を介して送信する。
【0039】
入出力インタフェース25にはまた、必要に応じてドライブ30が接続され、磁気ディスク31、光ディスク32、光磁気ディスク33、或いは半導体メモリ34などが適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部28にインストールされる。
【0040】
図4は、データマイニングサーバ5の構成例を示すブロック図である。CPU41乃至半導体メモリ54を有するデータマイニングサーバ5は、CPU21乃至半導体メモリ34を有するメールサーバ1と基本的に同様の構成とされ、同一の名称のブロックは同一の機能を有するので、その説明は、適宜省略する。
【0041】
記憶部48は、様々な分析用プログラムを記憶し、CPU41に対して、分析処理に必要な分析用プログラムを提供する。
【0042】
通信部49は、ネットワーク3と接続されており、Webサーバ4からレスポンス情報を受信する。また、通信部49は、CPU41が分析処理により、広告メールを送信することを選択した顧客に関する情報をメールサーバ1に対して通知する。
【0043】
図5は、パーソナルコンピュータ7−1乃至7−3,8−1乃至8−3の構成例を示すブロック図である。CPU61乃至半導体メモリ74を有するパーソナルコンピュータ7−1乃至7−3,8−1乃至8−3は、CPU21乃至半導体メモリ34を有するメールサーバ1と基本的に同様の構成とされ、同一の名称のブロックは同一の機能を有するので、その説明は、省略する。
【0044】
上述したような構成の広告メール配信システムを利用して、顧客からのレスポンス率(数)を向上させることができる。レスポンス率を向上させるためには、データマイニングサーバ5が、メールサーバ1から通知された顧客情報に基づいてレスポンスする可能性の高い顧客を選択し、選択した顧客に対してのみ広告メールを送信すればよい。しかし、その場合、メールサーバ1が送信する広告メールの全体数が減少するため、全体のレスポンス数も減少する。そのため、本発明を適用した広告メール配信システムにおいては、メールサーバ1は、特定の情報に関して複数の文章を作成し、データマイニングサーバ5による、レスポンス率およびレスポンス数をともに向上させることができるような顧客分析に基づいて、広告メールを送信する。
【0045】
始めに、図6のフローチャートを参照して、データマイニングサーバ5が分析処理を行う顧客情報を取得するためのテスト送信について説明する。
【0046】
ステップS1において、メールサーバ1は、顧客情報データベース2から取得した顧客情報を、ネットワーク3を介してデータマイニングサーバ5に対して通知する。
【0047】
ステップS2において、データマイニングサーバ5は、メールサーバ1から通知された顧客情報から、テスト送信の対象となる顧客をランダムに選択し、分析用データベース6に記憶させる。なお、データマイニングサーバ5が選択するテスト送信の対象となる顧客が使用する端末は、パーソナルコンピュータ7−1乃至7−3である(パーソナルコンピュータ7−1乃至7−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、単にパーソナルコンピュータ7と称する)。
【0048】
ステップS3において、データマイニングサーバ5は、メールサーバ1に対して、ステップS2の処理で選択したテスト送信の対象となる顧客に関する情報(パーソナルコンピュータ7のメールアドレス等)をネットワーク3を介して送信する。
【0049】
ステップS4において、メールサーバ1は、データマイニングサーバ5から通知されたテスト送信の対象の顧客に対して通信部29から広告メールを送信する。
【0050】
図7乃至図11は、テスト送信に利用する広告メールの例を示しており、メールサーバ1の記憶部28に記憶されている。データ収集処理においては、3種類のテスト送信が実施され、テスト送信1に対して5種類(図7および図8)、テスト送信2に対して5種類(図9および図10)、テスト送信3に対して3種類(図11)の、広告メールがそれぞれ設定されている。
【0051】
テスト送信1は、「会議室リニューアル」に関する広告メールであり、図7(A)のメールA1は「安らぎ」を、図7(B)のメールB1は「刺激」を、図7(C)のメールC1は「ふれあい」を、図8(A)のメールD1は「おしゃれ」を、図8(B)のメールE1は「儲ける」を、それぞれキャッチコピーとした文章構成とされている。それぞれのメールには、リニューアルした会議室へアクセスするためのURLが記述されており、パーソナルコンピュータ7で広告メールを閲覧した顧客は、URLをクリックするだけで、Webサーバ4に記憶されているWebページにアクセスすることができる。
【0052】
テスト送信1は、上述した5種類の広告メールを、それぞれランダムに抽出した2万人に対して、合計で10万人に対して送付することで実施される。
【0053】
テスト送信2は、「映画情報(cinema 情報)のWebページリニューアル」に関する広告メールであり、図9(A)のメールA2は「流行」を、図9(B)のメールB2は「本物」を、図9(C)のメールC2は「便利」を、図10(A)のメールD2は「安らぎ」を、図10(B)のメールE2は「刺激」を、それぞれキャッチコピーとした文章構成とされている。それぞれのメールには、リニューアルした映画情報のWebページにアクセスするためのURLが記述されており、パーソナルコンピュータ7で広告メールを閲覧した顧客は、URLをクリックするだけで、Webサーバ4に記憶されているWebページにアクセスすることができる。
【0054】
テスト送信2は、上述した5種類の広告メールを、それぞれランダムに抽出した1.5万人に対して、合計で7.5万人に対して送付することで実施される。
【0055】
テスト送信3は、「雑誌情報(magazine 情報 )のWebページリニューアル」に関する広告メールであり、図11(A)のメールA3は「安らぎ」を、図11(B)のメールB3は「操る」を、図11(C)のメールC3は「備える」を、それぞれキャッチコピーとした文章構成とされている。それぞれのメールには、リニューアルした雑誌情報のWebページにアクセスするためのURLが記述されており、パーソナルコンピュータ7で広告メールを閲覧した顧客は、URLをクリックするだけで、Webサーバ4に記憶されているWebページにアクセスすることができる。
【0056】
テスト送信3は、上述した3種類の広告メールを、それぞれランダムに抽出した2万人に対して、合計で6万人に対して送付することで実施される。
【0057】
図6の説明に戻り、ステップS5において、Webサーバ4は、パーソナルコンピュータ7のうちのレスポンスがあった顧客の情報(レスポンス情報)を記憶する。
【0058】
ステップS6において、Webサーバ4は、データマイニングサーバ5に対してレスポンス情報をネットワーク3を介して送信する。レスポンス情報には、レスポンスした顧客の登録ID、メールアドレス等の情報が含まれている。
【0059】
ステップS7において、データマイニングサーバ5は、Webサーバ4から通知されたレスポンス情報に基づいて、テスト送信した顧客のうちのレスポンスがあった顧客を識別し、その顧客情報(顧客プロファイル)を分析する。データマイニングサーバ5の顧客プロファイルの分析処理については後述する。
【0060】
図12乃至図14は、テスト送信1乃至テスト送信3のレスポンス結果の例を示している。図12乃至図14では、それぞれのキャッチコピーの広告メールについて、広告メールをテスト送信した人数、広告メールを受信した顧客のうちのWebページにアクセスした人数(レスポンス数)、およびレスポンス率((レスポンス数)÷(テスト送信した人数))を示している。
【0061】
図12に示すテスト送信1のレスポンス結果においては、テスト送信1の全体の送信数は102563、レスポンス数は1024、レスポンス率は1.00%となっている。
【0062】
図13に示すテスト送信2のレスポンス結果においては、テスト送信2の全体の送信数は76644、レスポンス数は660、レスポンス率は0.86%となっている。
【0063】
図14に示すテスト送信3のレスポンス結果においては、テスト送信3の全体の送信数は61517、レスポンス数は389、レスポンス率は0.63%となっている。
【0064】
次に、データマイニングサーバ5の顧客プロファイルの分析処理について説明する。データマイニングサーバ5は、Webサーバ4から通知されたレスポンス情報を、テスト送信の対象として選択した顧客情報と対応させて分析用データベース6に学習用データベースとして記憶させ、各キャッチコピー毎に、レスポンスがあった顧客(レスポンス者)のプロファイルを各種データマイニング手法により分析する。そして、データマイニングサーバ5は、分析した結果に基づいて、まだ広告メールを送信していない顧客(パーソナルコンピュータ8−1乃至8−3(以下、パーソナルコンピュータ8−1乃至8−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、パーソナルコンピュータ8と称する)の顧客)に対して、どのキャッチコピーの広告メールを送信することが、最もレスポンス率を向上させるのに適しているかを判断する。
【0065】
図15のフローチャートを参照して、データマイニングサーバ5の学習パラメータの算出処理について説明する。
【0066】
ステップS21において、CPU41は、顧客データベースからランダムにサンプリングすることで学習用データとし、学習用データベースに記憶させるとともに、レスポンス情報をターゲット変数(従属変数)とする。
【0067】
ステップS22において、CPU41は、顧客の特性を予測する変数となる独立変数を作成する。例えば、CPU41は、学習用データベースと顧客データベースとの共通項目から独立変数とするプロファイル項目を抽出する。そして、CPU41は、抽出したプロファイル項目に対して、データの抜け、異常値等を補正する欠損値処理をし、さらに、プロファイル項目に対して編集や合成などの変数加工を施し、最終的な独立変数を作成する。
【0068】
ステップS23において、CPU41は、学習用データベースを規則発見用のデータ(学習用データ)と、規則評価用の評価用データに分割する。
【0069】
ステップS24において、CPU41は、学習モデルを選択し、学習用データに適用する。
【0070】
図16は、ステップS24の処理でCPU41が学習用データに対して適用する学習モデルの例を示している。
【0071】
図16(A)に示す学習モデル1は、CPU41がテスト送信1で使用した各広告メール毎に適用する学習モデルを表す。この学習モデルは、カスケード接続型のディシジョンツリーであり、ディシジョンツリーが2段階に分けて適用される。CPU41は、2種類の分析手法で学習を実行し、第1段目のディシジョンツリーによる分析で、各広告メールに対するレスポンス率を予測し、レスポンス率が低いと予測された顧客に対して、再び、第2段目のディシジョンツリーによる分析で、レスポンス率を予測する。これにより、予測レスポンス率が低い顧客に対する予測精度を向上させることができる。
【0072】
図16(B)に示す学習モデル2は、CPU41がテスト送信2で使用した各広告メール毎に適用する学習モデルを表す。この学習モデルは、ディシジョンツリーと、ニューラルネットワークのアンサンブル型とされている。CPU41は、ディシジョンツリーとニューラルネットワークのそれぞれの分析手法から得られた予測レスポンス率を、1:1の割合で荷重結合することにより、どちらかの分析手法で予測精度の悪い部分を、他方の分析手法で補うことができる。
【0073】
図16(C)に示す学習モデル3は、CPU41がテスト送信3で使用した各広告メール毎に適用する学習モデルを表す。この学習モデルは、始めに変数の選択に工夫を加え、それに対してニューラルネットワークによる分析手法を適用するものである。
【0074】
図15の説明に戻り、ステップS25において、CPU41は、評価用データに対して学習モデル(学習パラメータ)を適用し、その適用結果から、最も有効な学習モデル(学習パラメータ)を選択する。なお、評価用データに学習パラメータを適用した結果から、評価用データのアセスメントチャートを作成することができる。
【0075】
ステップS26において、CPU41は、ステップS25の処理による評価結果に基づいて学習パラメータを決定し、保存する。以上の処理は、全ての広告メールに対して行われる。
【0076】
次に、図17のフローチャートを参照して、図15のフローチャートの処理で選択した学習パラメータを用いて予測レスポンス率を算出するデータマイニングサーバ5の処理について説明する。データマイニングサーバ5は、学習用データベースから抽出した学習パラメータを本送信の対象となる顧客データベースに適用し、それぞれの広告メールを送信した場合の予測レスポンス率を顧客毎に算出し、レスポンス率を向上させるには、どの広告メールを送信するのが最も効果的かを判断する。
【0077】
ステップS41において、CPU41は、デモグラフィック情報から名寄せ処理を行う。すなわち、同一の顧客が異なる顧客とならないように整合し、必要に応じて、別人であっても、同一の家族であれば、家族毎にグループ分けが行われる。
【0078】
ステップS42において、CPU41は、学習用データベースにおける処理と同様に、顧客データベースからプロファイル項目を抽出し、欠損値処理、および変数加工を施し、学習用データベースで作成した独立変数と同一の独立変数を作成する。
【0079】
ステップS43において、CPU41は、図15のステップS26の処理で保存しておいた学習パラメータを、顧客データベースに適用する。
【0080】
ステップS44において、CPU41は、それぞれの顧客毎に、各広告メールを送信した場合の予測レスポンス率を算出し、最も高い予測レスポンス率が得られた広告メールを記憶部48に記憶させる。
【0081】
図18は、図17のステップS44の処理でデータマイニングサーバ5が算出した予測レスポンス率の例を示している。図18の例においては、コンテンツ(広告メール)A,B,Cを、顧客X,Y,Zのそれぞれに対して送信した場合の予測レスポンス率が算出されて、示されている。
【0082】
顧客Xに対してコンテンツAを送信した場合の予測レスポンス率は3.5%と、コンテンツBを送信した場合の予測レスポンス率は5.7%と、コンテンツCを送信した場合の予測レスポンス率は2.8%と、それぞれ算出されている。この場合、データマイニングサーバ5は、顧客Xに対して送信するコンテンツとして、予測レスポンス率が最も高いコンテンツBを選択する。
【0083】
また、顧客Yに対してコンテンツAを送信した場合の予測レスポンス率は4.5%と、コンテンツBを送信した場合の予測レスポンス率は1.2%と、コンテンツCを送信した場合の予測レスポンス率は0.5%と、それぞれ算出されているため、データマイニングサーバ5は、顧客Yに対して送信するコンテンツとして、予測レスポンス率が最も高いコンテンツAを選択する。
【0084】
さらに、顧客Zに対してコンテンツAを送信した場合の予測レスポンス率は0.3%と、コンテンツBを送信した場合の予測レスポンス率は0.8%と、コンテンツCを送信した場合の予測レスポンス率は1.3%と、それぞれ算出されているため、データマイニングサーバ5は、顧客Zに対して送信するコンテンツとして、予測レスポンス率が最も高いコンテンツCを選択する。
【0085】
同様の方法により、データマイニングサーバ5は、本送信の対象(パーソナルコンピュータ8−1乃至8−3)となるそれぞれの顧客に対して、最もレスポンスが期待される広告メールを選択する。
【0086】
図19は、データマイニングサーバ5がテスト送信の分析結果に基づいて選択した、本送信のそれぞれの広告メール毎の送信数の例を示している。
【0087】
図19(A)は、本送信1における各広告メール毎の送信数を示している。なお、本送信1において、メールサーバ1は、第1段目のディシジョンツリー(図16(A))の結果から抽出した顧客(高レスポンスが予測される顧客)に対して送信する本送信を本送信A1と、2段目のディシジョンツリー(図16(A))の結果から抽出した顧客(低レスポンスが予測される顧客)に対して送信する本送信を本送信B1とに分けて送信する。
【0088】
図19(B)は、本送信2における各広告メール毎の送信数を示している。なお、本送信2においては、メールサーバ1は、最もレスポンスが期待される広告メールを選択して送信する本送信の他に、本送信2の比較として、送信する広告メールをランダムに選択して送信するランダム送信2とに分けて送信する。
【0089】
図19(C)は、本送信3における各広告メール毎の送信数を示している。なお、本送信3においては、メールサーバ1は、各広告メール毎に、本送信3の対象者を、予測レスポンス率の高いグループ(本送信A3)と、低いグループ(本送信B3)に分けて送信する。また、メールサーバ1は、本送信3の比較として、送信する広告メールをランダムに選択して送信するランダム送信3に分けて送信する。
【0090】
次に、図20のフローチャートを参照して、本送信によるデータ収集処理について説明する。
【0091】
ステップS61において、データマイニングサーバ5は、メールサーバ1に対して本送信の顧客情報をネットワーク3を介して通知する。データマイニングサーバ5が送信する顧客情報には、それぞれの顧客毎に、最も高い予測レスポンス率が得られた広告メールを指定する情報などが含まれている。
【0092】
ステップS62において、メールサーバ1は、データマイニングサーバ5からの通知に基づいて、パーソナルコンピュータ8に対して最も高い予測レスポンス率が得られた広告メールを送信する。広告メールを受信した顧客は、広告メールに記述されているURLで指定されるWebページの閲覧を希望する場合、URLをクリックするだけでWebサーバ4にアクセスすることができる。
【0093】
ステップS63において、Webサーバ4は、パーソナルコンピュータ8からのレスポンス情報(アクセス情報)を記憶する。
【0094】
ステップS64において、Webサーバ4は、データマイニングサーバ5に対して、レスポンス情報をネットワーク3を介して通知する。
【0095】
ステップS65において、データマイニングサーバ5は、Webサーバ4から通知されたレスポンス情報を分析し、より高い予測レスポンス率が得られるようにするための手順を解析する。データマイニングサーバ5の分析処理については後述する。
【0096】
図21乃至図23は、データマイニングサーバ5が分析するテスト送信の結果、および本送信の結果の例を示す図である。
【0097】
図21には、各広告メール毎に、テスト送信1の送信数、テスト送信1に対するレスポンス数、およびレスポンス率が、本送信A1(第1段目のディシジョンツリーから抽出した顧客)の送信数、本送信A1に対するレスポンス数、およびレスポンス率、本送信B1(第2段目のディシジョンツリーから抽出した顧客)の送信数、本送信B1に対するレスポンス数、およびレスポンス率、並びに、本送信1の全体の送信数、本送信1に対する全体のレスポンス数、およびレスポンス率とともに、それぞれ示されている。
【0098】
図21の例においては、テスト送信1の全体の送信数が102563、テスト送信1に対するレスポンス数が1024、レスポンス率が1.00%とされ、本送信A1(高レスポンス率が予測される顧客)の全体の送信数が13429、本送信A1に対するレスポンス数が404、レスポンス率が3.01%とされ、本送信B1(低レスポンス率が予測される顧客)の全体の送信数が58053、本送信B1に対するレスポンス数が336、レスポンス率が0.58%とされ、本送信1の全体の送信数が71482、本送信1に対するレスポンス数が740、レスポンス率が1.04%とされている。
【0099】
図22には、各広告メール毎に、テスト送信2の送信数、テスト送信2に対するレスポンス数、およびレスポンス率が、本送信2の送信数、本送信2に対するレスポンス数、およびレスポンス率、並びに、ランダム送信2の送信数、ランダム送信2に対するレスポンス数、およびレスポンス率とともに、それぞれ示されている。
【0100】
図22の例においては、テスト送信2の全体の送信数が76644、テスト送信2に対するレスポンス数が660、レスポンス率が0.86%とされ、本送信2の全体の送信数が71820、本送信2に対するレスポンス数が969、レスポンス率が1.35%とされ、ランダム送信2の全体の送信数が25581、ランダム送信2に対するレスポンス数が250、レスポンス率が0.98%とされている。
【0101】
図23には、各広告メール毎に、テスト送信3の送信数、テスト送信3に対するレスポンス数、およびレスポンス率が、本送信A3(高レスポンスが予測される顧客に対する本送信)の送信数、本送信A3に対するレスポンス数、およびレスポンス率、本送信B3(低レスポンスが予測される顧客に対する本送信)の送信数、本送信B3に対するレスポンス数、およびレスポンス率、ランダム送信3の送信数、ランダム送信3に対するレスポンス数およびレスポンス率、並びに、本送信3の全体の送信数、本送信3に対する全体のレスポンス数、およびレスポンス率とともに、それぞれ示されている。
【0102】
図23の例においては、テスト送信3の全体の送信数が61517、テスト送信3に対するレスポンス数が389、レスポンス率が0.63%とされ、本送信A3(高レスポンス率が予測される顧客)の全体の送信数が26368、本送信A3に対するレスポンス数が461、レスポンス率が1.75%とされ、本送信B3(低レスポンス率が予測される顧客)の全体の送信数が55386、本送信B3に対するレスポンス数が308、レスポンス率が0.56%とされ、ランダム送信3の全体の送信数が30774、ランダム送信3に対するレスポンス数が249、レスポンス率が0.81%とされ、本送信3の全体の送信数が81754、本送信3に対するレスポンス数が769、レスポンス率が0.94%とされている。
【0103】
図21乃至図23に示すレスポンス結果と、予め算出した予測レスポンス率に基づいてアセスメントチャートを作成することができる。
【0104】
また、図21乃至図23に示す結果より、各広告メール毎のレスポンス率の差を、最低の値を示すレスポンス率と最高の値を示すレスポンス率の比により表すことができる。テスト送信1において、最高のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「ふれあい」(1.30%)であり、最低のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「安らぎ」(0.76%)であるため、レスポンス率の比は、
1.30÷0.76=1.71
となる。
【0105】
また、テスト送信2において、最高のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「便利」(1.54%)であり、最低のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「刺激」(0.61%)であるため、レスポンス率の比は、
1.54÷0.61=2.56
となる。
【0106】
さらに、テスト送信3において、最高のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「操る」(0.71%)であり、最低のレスポンス率を示す広告メールのキャッチコピーは、「安らぎ」(0.49%)であるため、レスポンス率の比は、
0.71÷0.49=1.42
となる。以上の結果より、顧客に対して送信する広告メールのキャッチコピーの違いにより、レスポンス率に違いがあることが判る。
【0107】
レスポンス率が高いキャッチコピーの順に並べた場合、図22のテスト送信2において、「便利」、「安らぎ」、「本物」、「流行」、「刺激」の順となり、図22のランダム送信2においても、同様に、「便利」、「安らぎ」、「本物」、「流行」、「刺激」の順となる。また、図23のテスト送信3において、「操る」、「備える」、「安らぎ」の順となり、図23のランダム送信3においても、同様に、「操る」、「備える」、「安らぎ」の順となることから、レスポンス率の順位が変化しないことがわかり、これによってもキャッチコピーの違いによって、レスポンス率の差が生じることが示されている。
【0108】
図24乃至図29は、テスト送信1における各広告メール毎に対応するレスポンス者のプロファイルと、そのレスポンス率を示している。図24においては、顧客プロファイルを「年齢・性別」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。図25においては、顧客プロファイルを「職業」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。図26においては、顧客プロファイルを「収入」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。図27においては、顧客プロファイルを「ドメイン」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。図28においては、顧客プロファイルを「趣味」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。図29においては、顧客プロファイルを「過去にアクセスしたインフォマシャールレスポンス」のグループに分け、それぞれのグループに対するキャッチコピー毎のレスポンス率が示されている。
【0109】
キャッチコピーの違いによって、レスポンス者のプロファイルに差異が出ないとした場合、どのプロファイルのグループに対しても、レスポンス率が最も高いキャッチコピーは、総合結果で最もレスポンス率が高いキャッチコピー(図24においては「ふれあい」)と一致する。しかし、図24の「10代男性」と「20代男性」の各キャッチコピー毎のレスポンス率を高い順に並べて比較した場合、「10代男性」の場合、「刺激」、「おしゃれ」、「儲ける」、「ふれあい」、「安らぎ」となり、「20代男性」の場合、「ふれあい」、「刺激」、「儲ける」、「おしゃれ」、「安らぎ」の順となり、キャッチコピーの違いによって、レスポンス者のプロファイルに差異が出ることが示されている。
【0110】
本送信の顧客毎にそれぞれのコンテンツに対する予測レスポンス率が算出されているため、データマイニングサーバ5は、その値とレスポンス結果を用いて、アセスメントチャートを作成することができる。
【0111】
図30は、本送信A1(図21)のレスポンス結果に基づいてデータマイニングサーバ5により作成されたアセスメントチャートを示す図である。
【0112】
図31は、本送信B1(図21)のレスポンス結果に基づいてデータマイニングサーバ5により作成されたアセスメントチャートを示す図である。
【0113】
図32は、本送信2(図22)のレスポンス結果に基づいてデータマイニングサーバ5により作成されたアセスメントチャートを示す図である。
【0114】
図33は、本送信3(図23)のレスポンス結果に基づいてデータマイニングサーバ5により作成されたアセスメントチャートを示す図である。
【0115】
これらの図において、縦軸はトルツメレスポンス率を示し、横軸は予測レスポンス率が高い値を示す順に顧客全体を並べた場合の上位からの数の全体に対する比率を表している。
【0116】
図34は、本送信2とランダム送信2(図34(A))、本送信3とランダム送信3(図34(B))の結果を比較した図である。
【0117】
図34(A)は、5種類の広告メールを、予測レスポンス率に基づいて最適送信した場合、ランダム送信した場合と比べて、どのくらいレスポンス率が向上しているかを示す図である。ランダム送信2の平均レスポンス率(0.98%)(図22)を基準とすると、最適送信(本送信)との比は、(本送信のレスポンス率)÷(0.98)で表される。図34においては、横軸は、予測レスポンス率が高い値を示す順に顧客全体を並べた場合の上位からの数の全体に対する比率を示しており、縦軸は、レスポンス率の比を示している。なお、本送信2のレスポンス率は、図32のアセスメントチャートより、また、本送信3のレスポンス率は、図33のアセスメントチャートより、それぞれ取得したものである。
【0118】
図34(A)に示されるように、上位10%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は4.65%(図32)であり、ランダム送信2との比は、図34(A)に示されるように、
4.65÷0.98=4.75(倍)
となり、上位30%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は2.92%(図32)であり、ランダム送信2との比は、
2.92÷0.98=2.98(倍)
となり、上位50%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は2.16%(図32)であり、ランダム送信2との比は、図34(A)に示されるように、
2.16÷0.98=2.20(倍)
となり、上位100%(本送信2の総合レスポンス率)の顧客を抽出した場合、レスポンス率は1.35%(図32)であり、ランダム送信2との比は、図34(A)に示されるように、
1.35÷0.98=1.38(倍)
となる。
【0119】
図34(B)においても同様に、ランダム送信3の平均レスポンス率(0.81%)(図23)を基準とし、向上率を算出すると、上位10%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は3.14%(図33)であり、ランダム送信3との比は、
3.14÷0.81=3.88(倍)
となり、上位30%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は1.82%(図33)であり、ランダム送信3との比は、
1.82÷0.81=2.25(倍)
となり、上位50%の顧客を抽出した場合、レスポンス率は1.34%(図33)であり、ランダム送信3との比は、
1.34÷0.81=1.65(倍)
となり、上位100%(本送信3の総合レスポンス率)の顧客を抽出した場合、レスポンス率は0.94%(図33)であり、ランダム送信3との比は、
0.94÷0.81=1.16(倍)
となる。
【0120】
上述したように、複数の広告メールを最適送信することは、ランダム送信する場合に比べて、高いレスポンス率を得ることができる。
【0121】
図24乃至図29で示すように、顧客プロファイルによって、レスポンス率に差異が生ずるため、データマイニングサーバ5は、顧客プロファイルと予測レスポンス率に基づいて、例えば、図35に示すようなレスポンスパターン(原理を示すパターンであり、図24乃至図29の数値に具体的に対応しているものではない)を求めることができる。
【0122】
図35は、コンテンツAに関する顧客プロファイルと予測レスポンス率の関係(レスポンスパターン)の例を示しており、データマイニングサーバ5は、取得したいレスポンス率を閾値として設定し、閾値以上のレスポンス率を示す顧客プロファイルに対応する顧客(斜線部Aに対応する顧客)を選択し、選択した顧客のみに、メールサーバ1からコンテンツAを送信することにより、送信する顧客数を制限しつつ、閾値以上のレスポンス率を確保することができる。
【0123】
なお、コンテンツAは、上述したような広告メールや、Webページ上に表示されるバナー広告などにより構成される。後述するコンテンツB、コンテンツC、コンテンツD、およびコンテンツEにおいても同様とする。
【0124】
コンテンツを1種類しか用意しない場合、図35に示されるような1つのレスポンスパターンしか得られない。しかしながら、同様のコンテンツを若干変更して、複数のコンテンツを用意することで、例えば、図36に示されるような複数のレスポンスパターンを得ることができる。
【0125】
図36は、コンテンツA、コンテンツB、およびコンテンツCのレスポンスパターンを示しており、データマイニングサーバ5は、取得したいレスポンス率を閾値として設定し、閾値以上のレスポンス率を示す顧客プロファイルに対応する顧客のみに、メールサーバ1からコンテンツA、コンテンツB、およびコンテンツCのそれぞれコンテンツを送信する。図36の例においては、斜線部Aに該当する顧客に対してコンテンツAが、斜線部Bに該当する顧客に対してコンテンツBが、斜線部Cに該当する顧客に対してコンテンツCが、それぞれメールサーバ1から送信される。これにより、送信する顧客数を制限しつつ、閾値以上のレスポンス率を確保することができる。
【0126】
図37のフローチャートを参照して、データマイニングサーバ5がレスポンスパターンに設定した閾値に基づいて、それぞれの顧客に送信するコンテンツを選択する処理について説明する。なお、データマイニングサーバ5は、テスト送信の結果を取得しているものとする。
【0127】
ステップS81において、CPU41は、テスト送信の結果に基づいてレスポンス者のプロファイル分析を行う。
【0128】
ステップS82において、CPU41は、それぞれの顧客の予測レスポンス率を算出する。CPU41は、例えば、図15および図17のフローチャートの処理を実行することにより予測レスポンス率を算出する。
【0129】
ステップS83において、CPU41は、ステップS81の処理で取得したレスポンス者のプロファイル情報、およびステップS82の処理で取得した予測レスポンス率から、例えば、図35または図36に示すようなレスポンスパターンを作成する。
【0130】
ステップS84において、CPU41は、データマイニングサーバ5の管理者が入力部46を操作することにより入力した所定のレスポンス率を閾値として設定する。
【0131】
ステップS85において、CPU41は、ステップS84の処理で設定した閾値以上のレスポンス率が予測される顧客を選択し、選択した顧客毎にメールサーバ1から送信するコンテンツを選択する。図35の例においては、CPU41は、斜線部Aに該当する顧客に対してコンテンツAをメールサーバ1から送信する。また、図36の例においては、CPU41は、斜線部Aに該当する顧客に対してコンテンツAを、斜線部Bに該当する顧客に対してコンテンツBを、斜線部Cに該当する顧客に対してコンテンツCを、それぞれメールサーバ1から送信する。
【0132】
ステップS86において、CPU41は、顧客情報を記憶部48に記憶させる。記憶部48に記憶される顧客情報には、顧客毎に送信することを選択したコンテンツの情報、および顧客IDなどの情報が含まれる。
【0133】
ステップS87において、CPU41は、ステップS86の処理で記憶部48に記憶させた顧客情報を通信部49からメールサーバ1に送信する。
【0134】
次に、図38のフローチャートを参照して、顧客情報に基づいてコンテンツを送信するメールサーバ1の処理について説明する。
【0135】
ステップS101において、CPU21は、通信部29において、データマイニングサーバ5から送信されてきた顧客情報を受信する。
【0136】
ステップS102において、CPU21は、ステップS101の処理で受信した顧客情報に含まれている顧客IDから、顧客毎のメールアドレスを顧客情報データベース2に問い合わせることにより取得する。
【0137】
ステップS103において、CPU21は、データマイニングサーバ5から送信されてきた顧客情報により指定されている顧客毎のコンテンツ(閾値以上の予測レスポンス率が得られたコンテンツ)を選択し、通信部29から、ネットワーク3を介してパーソナルコンピュータ8に送信する。
【0138】
以下、図39乃至図41を参照して、複数のコンテンツがある場合に、データマイニングサーバ5が、メールサーバ1から送信する全体の顧客数を制限しつつ、レスポンス率およびレスポンス数を向上させるコンテンツと顧客の選択方法について説明する。
【0139】
図39は、コンテンツAおよびコンテンツDに関する顧客プロファイルと予測レスポンス率の関係(レスポンスパターン)を示している。図39の例においては、2つのレスポンスパターンが示す顧客プロファイルの大部分が重複しているが、レスポンス率の最大値が異なっている。この場合、データマイニングサーバ5は、全顧客に対してコンテンツA(コンテンツDではなく)をメールサーバ1から送信することにより、送信する全体の顧客数を制限しつつ、レスポンス率およびレスポンス数を向上させることができる。
【0140】
図40は、コンテンツBおよびコンテンツCに関する顧客プロファイルと予測レスポンス率の関係(レスポンスパターン)を示している。図40においては、2つのレスポンスパターンが示す顧客プロファイルの一部分が重複しており、レスポンス率の最大値が近似している。図40のレスポンスパターンを示すコンテンツBおよびコンテンツCを送信する場合、データマイニングサーバ5は、2つのレスポンスパターンの交点を示す顧客プロファイルP1から左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してはコンテンツBを、右側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してはコンテンツCを、それぞれメールサーバ1から送信する。
【0141】
図41は、コンテンツA、コンテンツB、コンテンツC、コンテンツD、およびコンテンツEに関する顧客プロファイルと予測レスポンス率の関係(レスポンスパターン)を示している。図41のレスポンスパターンを示すコンテンツから、送信するコンテンツを選択する場合、データマイニングサーバ5は、コンテンツAとコンテンツBのレスポンスパターンの交点を示す顧客プロファイルP1、およびコンテンツBとコンテンツCのレスポンスパターンの交点を示す顧客プロファイルP2で顧客プロファイルを分割し、顧客プロファイルP1から左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツAを、顧客プロファイルP1から顧客プロファイルP2の間の範囲に対応する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツBを、顧客プロファイルP2から右側の顧客プロファイルに対応する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツCを、それぞれメールサーバ1から送信する。
【0142】
図42のフローチャートを参照して、レスポンスパターンを顧客プロファイルにより分割し、それぞれの顧客に送信するコンテンツを選択するデータマイニングサーバ5の処理について説明する。なお、データマイニングサーバ5は、テスト送信の結果を取得しているものとする。
【0143】
ステップS111乃至S113の処理は、図37のステップS81乃至S83の処理と同様の処理である。すなわち、これらの処理により、テスト送信の結果に基づき、レスポンスパターンが作成される。
【0144】
ステップS114において、CPU41は、レスポンスパターンが重複する部分に対応する顧客に対して、最大レスポンス率をとるコンテンツを選択する。図39のレスポンスパターンの例においては、データマイニングサーバ5は、全顧客に対してコンテンツAを送信することを選択する。また、図40のレスポンスパターンの例においては、データマイニングサーバ5は、顧客プロファイルP1から左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してはコンテンツBを、右側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してはコンテンツCを、それぞれ送信することを選択する。さらに、図41のレスポンスパターンの例においては、データマイニングサーバ5は、顧客プロファイルP1から左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツAを、顧客プロファイルP1から顧客プロファイルP2の間の範囲に対応する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツBを、顧客プロファイルP2から右側の顧客プロファイルに対
する顧客に対しては、その範囲で最大のレスポンス率を示すコンテンツCを、それぞれ送信することを選択する。
【0145】
ステップS115において、CPU41は、ステップS114の処理で顧客毎にどのコンテンツを送信するかを選択した情報を含む顧客情報を記憶部48に記憶させる。
【0146】
ステップS116において、CPU41は、ステップS115の処理で記憶部48に記憶させた顧客情報を通信部49からメールサーバ1に対して送信する。
【0147】
顧客情報を受信したメールサーバ1の処理は、上述した図38のフローチャートと同様の処理となるので、その説明は省略する。
【0148】
次に、図43乃至図45を参照して、ターゲット変数が1種類の場合のアセスメントチャートの作成方法について説明する。データマイニングサーバ5は、予測する変数(ターゲット変数)を従属変数、顧客のプロファイルデータを独立変数として、従属変数に対する予測を行う。予測アルゴリズムは、ディシジョンツリー、ニューラルネットワーク、回帰分析といった各種アルゴリズムが適用される。なお、従属変数(ターゲット変数)は、各コンテンツ(広告メールを含む)に対するレスポンス情報により構成され、独立変数の顧客のプロファイルデータは、性別、年齢、および職業などのデモグラフィック情報や、趣味、生活スタイル、および過去の様々なコンテンツに対するレスポンス情報などにより構成される。
【0149】
図43は、分析データに独立変数(顧客プロファイル)とターゲット変数(レスポンス結果)が含まれており、分析データを学習用データと評価用データに分割し、学習用データから学習パラメータを算出するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。
【0150】
図44は、評価用データに学習パラメータを適用し、それぞれの顧客に対する予測値(予測レスポンス率)を算出するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。
【0151】
図45は、顧客毎に算出された予測値に基づいて、予測値の高い顧客順に並べて、アセスメントチャートを作成するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。
【0152】
次に、図46のフローチャートを参照して、データマイニングサーバ5による評価用データのアセスメントチャート作成処理について説明する。
【0153】
ステップS131において、CPU41は、分析データを学習用データと評価用データに分割する(図43の処理1)。
【0154】
ステップS132において、CPU41は、学習用データに対して予測分析を行い、学習パラメータを算出する(図43の処理2)。予測分析で用いられる学習モデルは、例えば、図16に示すような学習モデルである。
【0155】
ステップS133において、CPU41は、ステップS132の処理で算出した学習パラメータを評価用データに適用して、予測値を算出する(図44の処理3)。
【0156】
ステップS134において、CPU41は、予測値が高い顧客順にソートする(図45の処理4)。
【0157】
ステップS135において、CPU41は、予測値に対する正解、または不正解(正反応割合)を算出し、グラフ化し、アセスメントチャートを作成する(図45の処理5)。
【0158】
図47は、このようにして作成されるアセスメントチャートの例を示す図である。アセスメントチャートは、縦軸をトルツメレスポンス率と、横軸を高レスポンス率が期待される顧客順にソートした場合の上位からの割合として作成される。すなわち、図47の例においては、データマイニングサーバ5は、予測レスポンス率が高い上位5%の顧客を選択して広告メールを送信した場合、100%のレスポンス率が得られることを示しており、また、予測レスポンス率が高い上位10%の顧客を選択して広告メールを送信した場合、90%弱のレスポンス率が得られることを示している。さらに、図47は、データマイニングサーバ5が顧客全体に対して広告メールを送信するとした場合、25%のレスポンス率が得られることを示している。
【0159】
以上においては、ターゲット変数が1個であったが、ターゲット変数が複数存在する場合、アセスメントチャートの作成は困難となる。本発明では、次のようにしてアセスメントチャートが作成される。
【0160】
図48乃至図51は、ターゲット変数が複数ある場合の、データマイニングサーバ5のアセスメントチャートの作成処理を説明する図である。
【0161】
図48は、学習パラメータA,B,Cを算出するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。分析データA,B,Cのそれぞれには、独立変数(顧客プロファイル)とターゲット変数(予測レスポンス率)が含まれており、分析データAは学習用データAと評価用データAに分割され、学習用データAから学習パラメータAが生成される。分析データBは学習用データBと評価用データBに分割され、学習用データBから学習パラメータBが生成される。分析データCは学習用データCと評価用データCに分割され、学習用データCから学習パラメータCが生成される。
【0162】
図49は、予測値X,Y,Zを算出するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。評価用データAに学習パラメータA,B,Cが適用され、それぞれの顧客に対する予測値(予測レスポンス率)A,B,Cを含む予測値Xが生成される。評価用データBに学習パラメータA,B,Cが適用され、それぞれの顧客に対する予測値(予測レスポンス率)A,B,Cを含む予測値Yが生成される。評価用データCに学習パラメータA,B,Cが適用され、それぞれの顧客に対する予測値(予測レスポンス率)A、B、Cを含む予測値Zが生成される。
【0163】
図50は、予測値が最大となる評価用データを合成するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。評価用データAに関して、顧客毎に算出された予測値に基づいて予測値Xの中の予測値Aが最大となる評価用データが抽出される。評価用データBに関して、顧客毎に算出された予測値に基づいて予測値Yの中の予測値Bが最大となる評価用データが抽出される。評価用データCに関して、顧客毎に算出された予測値に基づいて予測値Zの中の予測値Cが最大となる評価用データが抽出される。そして、抽出された評価用データが合成される。
【0164】
図51は、合成した評価用データを、予測値の高い顧客順にソートして、ターゲット変数の正解、または不正解を算出してグラフ化し、アセスメントチャートを作成するデータマイニングサーバ5の処理を説明する図である。
【0165】
次に、図52のフローチャートを参照して、ターゲット変数が複数ある場合のデータマイニングサーバ5のアセスメントチャート作成処理について説明する。なお、ターゲット変数は、ターゲット変数A、ターゲット変数B、およびターゲット変数Cの3種類があるものとする。
【0166】
ステップS151において、CPU41は、分析データAを学習用データAと評価用データAに、分析データBを学習用データBと評価用データBに、分析データCを学習用データCと評価用データCに、それぞれ分割する(図48の処理1)。
【0167】
ステップS152において、CPU41は、学習用データAから学習パラメータAを、学習用データBから学習パラメータBを、学習用データCから学習パラメータCを、それぞれ算出する(図48の処理2)。
【0168】
ステップS153において、CPU41は、ステップS152の処理で算出した学習パラメータA,B,Cを評価用データAに、それぞれ適用して、予測値X(評価用データAに含まれる予測値A,B,Cを含む)を算出する(図49の処理3)。
【0169】
ステップS154において、CPU41は、ステップS152の処理で算出した学習パラメータA,B,Cを評価用データBに、それぞれ適用して、予測値Y(評価用データAに含まれる予測値A,B,Cを含む)を算出する(図49の処理3)。
【0170】
ステップS155において、CPU41は、ステップS152の処理で算出した学習パラメータA,B,Cを評価用データCに、それぞれ適用して、予測値Z(評価用データAに含まれる予測値A,B,Cを含む)を算出する(図49の処理3)。
【0171】
ステップS156において、CPU41は、評価用データA,B,Cから、それぞれのターゲット変数に対する予測値が最大値となる評価用データのみを抽出する(図49の処理4)。すなわち、CPU41は、評価用データAからコンテンツAの予測値が最大となるデータを、評価用データBからコンテンツBの予測値が最大となるデータを、評価用データCからコンテンツCの予測値が最大となるデータを、それぞれ抽出する。ターゲット変数が0または1の2値である場合、予測値X,Y,Zは、0乃至1のいずれかの値となる。
【0172】
ステップS157において、CPU41は、ステップS156の処理で抽出した評価用データを合成する(図51の処理5)。
【0173】
ステップS158において、CPU41は、ステップS157の処理で合成した評価用データを、算出された最大予測値が高い顧客順にソートする(図51の処理6)。
【0174】
ステップS159において、CPU41は、ターゲット変数の正解、または不正解(正反応割合)を算出し、グラフ化し、アセスメントチャートを作成する(図51の処理7)。
【0175】
データマイニングサーバ5は、複数のターゲット変数がある場合に、上述した方法でアセスメントチャートを作成し、予測値を算出することにより、個々の評価用データから算出することに比べて、予測値を向上させることができる。
【0176】
次に、図53乃至図56を参照して、ターゲット変数が複数存在する場合において、以上のような処理により作成されるアセスメントチャートの例について説明する。
【0177】
図53は、ターゲット変数がコンテンツAのレスポンスである場合(ターゲット変数が1種類の場合)のアセスメントチャートを示している。この例は、データマイニングサーバ5が高レスポンス率が期待される上位10%の顧客を選択して広告メールを送信するとした場合、約1.85%のレスポンスが得られることを示している。
【0178】
図54は、ターゲット変数がコンテンツBのレスポンスである場合(ターゲット変数が1種類の場合)のアセスメントチャートを示している。この例は、データマイニングサーバ5が高レスポンス率が期待される上位10%の顧客を選択して広告メールを送信するとした場合、約3.3%のレスポンスが得られることを示している。
【0179】
図55は、ターゲット変数がコンテンツCのレスポンスである場合(ターゲット変数が1種類の場合)のアセスメントチャートを示している。この例は、データマイニングサーバ5が高レスポンス率が期待される上位10%の顧客を選択して広告メールを送信するとした場合、約2.4%のレスポンスが得られることを示している。
【0180】
図56は、ターゲット変数がコンテンツA,B,Cのレスポンスである場合(ターゲット変数が複数ある場合)に、図52のフローチャートに示す処理で作成したアセスメントチャートの例を示している。この例においては、データマイニングサーバ5は、高レスポンス率が期待される上位10%の顧客を選択して広告メールを送信するとした場合、約4.0%のレスポンスが得られることを示しており、コンテンツA,B,Cのそれぞれ個別のアセスメントチャート(図53乃至図55)より、高い予測レスポンス率が得られることが判る。
【0181】
以上においては、データマイニングサーバ5は、メールサーバ1からコンテンツ(広告メール)をテスト送信し、その分析結果に基づいて顧客毎に各コンテンツ毎の予測レスポンス率を算出し、本送信において最もレスポンスが期待されるコンテンツを選択し、送信することとしたが、データマイニングサーバ5は、予測レスポンス率などの分析結果を利用して、コンテンツの送信料金(広告料金)を決定することができる。なお、コンテンツは、Webページに表示されるバナー広告や、広告メールなどにより構成される(以下、広告コンテンツと称する)。
【0182】
例えば、データマイニングサーバ5は、テスト送信のレスポンス結果(例えば、図12乃至図14)に基づいて広告料金を決定したり、テスト送信の結果に基づいてレスポンスパターンを作成し、取得したいレスポンス率を閾値として設定し、その閾値以上のレスポンス率が予測される顧客のみに広告コンテンツを送信する(図35および図36)ことにより広告料金を決定したり、または、コンテンツが複数ある場合に、レスポンスパターンから、レスポンス率およびレスポンス数を予測して広告コンテンツを送信する(図39乃至図41)ことにより、広告料金を決定したりすることができる。なお、データマイニングサーバ5は、アセスメントチャートからレスポンス数およびレスポンス率を予測して広告価格を決定することもできる。
【0183】
図57のフローチャートを参照して、データマイニングサーバ5がテスト送信のレスポンス結果に基づいて広告料金を決定する処理について説明する。
【0184】
ステップS171において、CPU41は、Webサーバ4から送信されてきたテスト送信の結果を取得する。
【0185】
ステップS172において、CPU41は、ステップS171の処理で取得したテスト送信の結果より、レスポンス率を算出する。テスト送信のレスポンス率は、例えば、図12乃至図14に示されるように、各広告コンテンツ毎に算出される。
【0186】
ステップS173において、CPU41は、記憶部48に記憶されている広告コンテンツ毎のレスポンス率と広告価格の対応表に基づいて広告価格を決定する。そのため、データマイニングサーバ5の管理者は、広告コンテンツ毎の予測レスポンス率と広告価格の対応表を記憶部48に予め登録しておく必要がある。
【0187】
次に、図58のフローチャートを参照して、テスト送信の結果から予測したレスポンス率に応じて広告価格を決定するデータマイニングサーバ5の処理について説明する。
【0188】
ステップS181において、CPU41は、Webサーバ4から送信されてきたテスト送信の結果を取得する。
【0189】
ステップS182において、CPU41は、テスト送信の結果から顧客毎の予測レスポンス率を算出する。CPU41が実行する処理は、例えば、図15および図17に示す処理である。
【0190】
ステップS183において、CPU41は、ステップS182の処理で算出した予測レスポンス率と、分析した顧客プロファイルに基づいて、レスポンスパターンを作成する。CPU41が作成するレスポンスパターンは、例えば、図35および図36に示すようなレスポンスパターンである。
【0191】
ステップS184において、CPU41は、入力部41からデータマイニングサーバ5の管理者が入力した予測レスポンス率に基づいて、ステップS183の処理で作成したレスポンスパターンに、閾値となる予測レスポンス率を設定する。例えば、図35および図36の例においては、それぞれの図に示すように閾値Tが設定される。
【0192】
ステップS185において、CPU41は、記憶部48に予め記憶されている予測レスポンス率と広告価格の対応表から、閾値の予測レスポンス率に対応する広告価格を決定する。そのため、データマイニングサーバ5の管理者は、予測レスポンス率と広告価格の対応表を記憶部48に予め登録しておく必要がある。
【0193】
次に、図59のフローチャートを参照して、テスト送信の結果から予測したレスポンス率と予測レスポンス数に応じて広告価格を決定するデータマイニングサーバ5の処理について説明する。
【0194】
ステップS201乃至S203の処理は、図58のステップS181乃至S183の処理と同様の処理である。すなわち、テスト送信の結果に基づいて予測レスポンス率が算出され、それに基づいて、レスポンスパターンが作成される。なお、ステップS203の処理で作成されるレスポンスパターンは、例えば、図39乃至図41のレスポンスパターンとする。
【0195】
ステップS204において、CPU41は、顧客毎に送信する広告コンテンツを選択する。例えば、ステップS203の処理で作成されるレスポンスパターンが図39に示すレスポンスパターンである場合、CPU41は、全顧客にコンテンツAを送信することを選択する。また、例えば、ステップS203の処理で作成されるレスポンスパターンが図40に示すレスポンスパターンである場合、CPU41は、顧客プロファイルP1の左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してコンテンツBを、顧客プロファイルP1の右側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してコンテンツCを、それぞれ送信することを選択する。
【0196】
さらに、例えば、ステップS203の処理で作成されるレスポンスパターンが図41に示すレスポンスパターンである場合、CPU41は、顧客プロファイルP1の左側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してコンテンツAを、顧客プロファイルP1から顧客プロファイルP2の間の顧客プロファイルに対応する顧客に対してコンテンツBを、顧客プロファイルP2の右側の顧客プロファイルに対応する顧客に対してコンテンツCを、それぞれ送信することを選択する。
【0197】
ステップS205において、CPU41は、ステップS204の処理で選択した広告コンテンツに基づいて、全体の予測レスポンス数および予測レスポンス率を算出する。
【0198】
ステップS206において、CPU41は、記憶部48に記憶されている予測レスポンス数および予測レスポンス率と、広告価格との対応表から、ステップS205の処理で算出した予測レスポンス数および予測レスポンス率に対応する広告価格を決定する。そのため、データマイニングサーバ5の管理者は、予測レスポンス数および予測レスポンス率と、広告価格の対応表を記憶部48に予め登録しておく必要がある。
【0199】
図60は、データマイニングサーバ5がアセスメントチャートに基づいて広告価格を決定する処理を説明するフローチャートである。
【0200】
ステップS221において、CPU41は、Webサーバ4から送信されてきたテスト送信の結果を取得する。
【0201】
ステップS222において、CPU41は、テスト送信の結果に基づいてアセスメントチャートを作成する。CPU41は、ターゲット変数が1種類の場合、図46のフローチャートの処理を実行することによりアセスメントチャートを作成し、また、ターゲット変数が複数ある場合、図52のフローチャートを実行することによりアセスメントチャートを作成する。
【0202】
ステップS223において、CPU41は、データマイニングサーバ5の管理者からの予測レスポンス数や予測レスポンス率などの入力に対応する広告価格を決定する。そのため、データマイニングサーバ5の管理者は、予測レスポンス数および予測レスポンス率と、広告価格の対応表を記憶部48に予め登録しておく必要がある。
【0203】
データマイニングサーバ5の管理者は、例えば、広告価格をレスポンス数に正比例させる場合、1レスポンスあたりの広告単価をP円とすると、
(広告価格)=(予測レスポンス数)×P
となるような広告価格の対応表を記憶部48に記憶させる。
【0204】
以上においては、メールサーバ1とデータマイニングサーバ5を別の装置により構成されるとしたが、メールサーバ1とデータマイニングサーバ5の2つの機能を有する1つの装置としても良い。
【0205】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0206】
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば、汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0207】
この記録媒体は、図3乃至図5に示すように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク31,51,71(フロッピディスクを含む)、光ディスク32,52,72(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク33,53,73(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ34,54,74などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM22,42,62や、記憶部28,48,68に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0208】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0209】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0210】
【発明の効果】
本発明の配信システムによれば、多数の顧客に対してコンテンツを送信した場合の予測レスポンス率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した広告メール配信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の顧客情報データベースのデータベース例を説明する図である。
【図3】図1のメールサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1のデータマイニングサーバの構成を示すブロック図である。
【図5】図1のパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】テスト送信によるデータ収集処理を説明するフローチャートである。
【図7】テスト送信1に利用する広告メールの例を示す図である。
【図8】テスト送信1に利用する広告メールの他の例を示す図である。
【図9】テスト送信2に利用する広告メールの例を示す図である。
【図10】テスト送信2に利用する広告メールの他の例を示す図である。
【図11】テスト送信3に利用する広告メールの例を示す図である。
【図12】テスト送信1のレスポンス結果を説明する図である。
【図13】テスト送信2のレスポンス結果を説明する図である。
【図14】テスト送信3のレスポンス結果を説明する図である。
【図15】データマイニングサーバの処理を説明するフローチャートである。
【図16】学習モデルの例を示す図である。
【図17】データマイニングサーバの他の処理を説明するフローチャートである。
【図18】予測レスポンス率の例を説明する図である。
【図19】本送信における広告メールの送信数を説明する図である。
【図20】本送信によるデータ収集処理を説明するフローチャートである。
【図21】本送信1の結果を説明する図である。
【図22】本送信2の結果を説明する図である。
【図23】本送信3の結果を説明する図である。
【図24】顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図25】他の顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図26】さらに他の顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図27】顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図28】他の顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図29】さらに他の顧客プロファイル毎のレスポンス率を説明する図である。
【図30】本送信A1の結果のアセスメントチャートを示す図である。
【図31】本送信B1の結果のアセスメントチャートを示す図である。
【図32】本送信2の結果のアセスメントチャートを示す図である。
【図33】本送信3の結果のアセスメントチャートを示す図である。
【図34】本送信の結果を説明する図である。
【図35】レスポンスパターンを示す図である。
【図36】他のレスポンスパターンを示す図である。
【図37】データマイニングサーバのさらに他の処理を説明するフローチャートである。
【図38】メールサーバの処理を説明するフローチャートである。
【図39】さらに他のレスポンスパターンを示す図である。
【図40】レスポンスパターンを示す図である。
【図41】他のレスポンスパターンを示す図である。
【図42】データマイニングサーバの処理を説明するフローチャートである。
【図43】アセスメントチャートの作成方法を説明する図である。
【図44】アセスメントチャートの作成方法を説明する図43に続く図である。
【図45】アセスメントチャートの作成方法を説明する図44に続く図である。
【図46】データマイニングサーバの他の処理を説明するフローチャートである。
【図47】アセスメントチャートの例を示す図である。
【図48】アセスメントチャートの作成方法を説明する図である。
【図49】アセスメントチャートの作成方法を説明する図48に続く図である。
【図50】アセスメントチャートの作成方法を説明する図49に続く図である。
【図51】アセスメントチャートの作成方法を説明する図50に続く図である。
【図52】データマイニングサーバのさらに他の処理を説明するフローチャートである。
【図53】他のアセスメントチャートの例を示す図である。
【図54】さらに他のアセスメントチャートの例を示す図である。
【図55】アセスメントチャートの例を示す図である。
【図56】他のアセスメントチャートの例を示す図である。
【図57】データマイニングサーバの処理を説明するフローチャートである。
【図58】データマイニングサーバの他の処理を説明するフローチャートである。
【図59】データマイニングサーバのさらに他の処理を説明するフローチャートである。
【図60】データマイニングサーバの処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 メールサーバ, 2 顧客情報データベース, 4 Webサーバ, 5 データマイニングサーバ, 6 分析用データベース, 21 CPU, 22 ROM, 23 RAM, 24 バス, 25 入出力インタフェース, 26 入力部, 27 出力部, 28 記憶部, 29 通信部, 30 ドライブ,31 磁気ディスク, 32 光ディスク, 33 光磁気ディスク, 34半導体メモリ, 41 CPU, 42 ROM, 43 RAM, 44 バス, 45 入出力インタフェース, 46 入力部, 47 出力部, 48 記憶部, 49 通信部, 50 ドライブ, 51 磁気ディスク, 52 光ディスク, 53 光磁気ディスク, 54 半導体メモリ
Claims (1)
- コンピュータである、データマイニングサーバ、メールサーバ、およびWebサーバがネットワークを介して接続されることによって構成される配信システムにおいて、
前記データマイニングサーバは、
顧客の識別情報、デモグラフィック情報、および電子メールアドレスを含む情報を顧客情報として記憶する顧客情報データベースに前記顧客情報が記憶されている顧客の中から、コンテンツのテスト送信の対象になる顧客をランダムに第1のCPUの情報処理によって選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された顧客に関する前記顧客情報に含まれる前記電子メールアドレスを前記第1のCPUの制御に応じて前記メールサーバに送信する送信手段と
を備え、
前記メールサーバは、
前記データマイニングサーバから送信されてきた前記電子メールアドレスに基づいて、前記テスト送信の対象になる顧客が使用する情報処理端末に対して、それぞれの前記情報処理端末が1つのコンテンツを受信するように、アクセス先としての前記Webサーバを指定する情報を含む複数のコンテンツを第2のCPUの制御に応じて送信する送信手段
を備え、
前記Webサーバは、
前記メールサーバにより送信されたコンテンツを受信した前記情報処理端末から、前記コンテンツに含まれる情報に基づいてアクセスが行われた場合、アクセスしてきた前記情報処理端末の顧客の識別情報を含む情報を、前記メールサーバにより送信されたコンテンツに対するレスポンス情報として第3のCPUの制御に応じて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記レスポンス情報を前記第3のCPUの制御に応じて前記データマイニングサーバに送信する送信手段と
を備え、
前記データマイニングサーバは、さらに、
前記Webサーバから送信されてきた前記レスポンス情報に含まれる顧客の識別情報より特定される顧客に関する前記顧客情報と、前記レスポンス情報に含まれる顧客の識別情報より特定される顧客の、各コンテンツに対する前記レスポンス情報とから構成されるデータを分析用データとして前記第1のCPUによる情報処理によって分析用データベースに記憶させる記憶制御手段と、
前記第1のCPUによる情報処理によって、前記分析用データベースに記憶されている前記分析用データを学習用データと評価用データに分割し、前記学習用データに対して、前記Webサーバに対するアクセスをターゲットとする予測分析を行うことによって学習パラメータを算出することをコンテンツの種類毎に行い、所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記学習用データに基づいて算出された第1の学習パラメータと、他のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記学習用データに基づいて算出された第2の学習パラメータを、前記所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記評価用データに適用して、前記第1の学習用パラメータを適用して求めた第1の予測値と前記第2の学習用パラメータを適用して求めた第2の予測値とを含む予測値を算出し、前記所定のコンテンツの前記分析用データを分割して得られた前記評価用データから、前記第1の学習用パラメータを適用することによって最大の前記第1の予測値が求められた前記評価用データを抽出することと、前記第2の学習用パラメータを適用することによって最大の前記第2の予測値が求められた前記評価用データを抽出することとを、それぞれのコンテンツを前記所定のコンテンツとして行い、抽出した複数の前記評価用データを合成し、合成した前記評価用データを、前記第1の予測値と前記第2の予測値とを含む予測値の最大値が高い顧客のデータ順にソートする情報処理手段と
を備え、
前記データマイニングサーバの前記選択手段は、前記情報処理手段によるソート結果に基づいて、前記予測値により表されるレスポンスの予測確率が高い順に、顧客全体のうちの所定の割合の顧客を、コンテンツの本送信の対象になる顧客として選択する
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