JP2007273925A - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2007273925A
JP2007273925A JP2006101197A JP2006101197A JP2007273925A JP 2007273925 A JP2007273925 A JP 2007273925A JP 2006101197 A JP2006101197 A JP 2006101197A JP 2006101197 A JP2006101197 A JP 2006101197A JP 2007273925 A JP2007273925 A JP 2007273925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic solution
butyl rubber
electrolytic
capacitor
electrode foil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006101197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Hatanaka
一裕 畑中
Tadashi Ozawa
正 小澤
Junko Fujisawa
順子 藤澤
Shunzo Suematsu
俊造 末松
Kenji Tamamitsu
賢次 玉光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP2006101197A priority Critical patent/JP2007273925A/ja
Publication of JP2007273925A publication Critical patent/JP2007273925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 長寿命特性を有し、さらに低インピーダンス特性、良好な低温特性を有する電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 本発明の電解コンデンサは、ジシアナミドをアニオンとする塩と、20〜80wt%のスルホランを含む電解液と、封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴム、圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴム、マグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いるか、もしくは封口体の貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備え、さらに前記電解液は75wt%以下のγ-ブチロラクトンを含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は電解コンデンサに関し、さらに詳しくは長寿命特性および低インピーダンス特性を有する電解コンデンサに関する。
電解コンデンサは、高純度のアルミニウム箔に化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施してアルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔をアジピン酸水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔とを、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
ここで、コンデンサ素子に含浸される高電導度を有する電解コンデンサ駆動用の電解液として、γ−ブチロラクトンを溶媒とし、溶質として環状アミジン化合物を四級化したカチオンであるイミダゾリニウムカチオンをカチオン成分とし、フタル酸イオンなどの酸の共役塩基をアニオン成分とした塩、さらに高電導度特性を示す四弗化アルミニウムアニオンをアニオン成分とした塩を溶解させたものが用いられている。
一方、コンデンサの中では寿命特性に難点がある電解コンデンサに対しては長寿命化には強い要求がある。このような電解コンデンサの寿命の劣化は電解液の溶媒が封口部材を通して蒸散してしまうことが大きな要因となっている。そこで、不揮発性であるイオン性液体を電解コンデンサ用電解液として用いて長寿命化を図る試みがある(特許文献1)。
特開2005−353568号公報
しかしながら、このようなイオン性液体を電解コンデンサ用電解液として用いてみると寿命試験においてインピーダンスが上昇し、長寿命特性を得ることができないことが判明した。そこで、本発明は従来にない長寿命特性とともに高電導度特性を有する電解コンデンサ用電解液を提供することを目的とする。
本発明者らは、ジシアナミドをアニオンとするイオン性液体を用いた場合に、寿命特性が劣化する原因の究明を行った。その結果、電解コンデンサの製造工程で含まれる3wt%以下の水分、さらには0.2〜0.3wt%でもジシアナミドアニオンの分解によるものと思われるが、ジシアナミドアニオンの減少によって電解液の電導度は低下し、寿命特性が劣化することが分かった。
そこで、この電導度の低下を抑制する検討を行った結果、20〜80wt%のスルホランを含有させ、封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴム、圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴム、マグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いるか、もしくは封口体の貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備えると、寿命試験中の電導度の低下が抑制され、さらに初期および低温での電導度も高く保たれることが判明した。加えて、寿命試験後の静電容量の安定性も良好である。
さらに、75wt%以下のγ-ブチロラクトンを含有させると、四弗化アルミニウムをアニオンとする塩を含む電解液より高電導度を有する電解液が得られる。
以上のように、本発明に用いる電解コンデンサ用電解液は、下記一般式(1)で示されるジシアナミドをアニオンとする塩、20〜80wt%のスルホランからなる。
さらに、上記電解コンデンサ用電解液は、前記電解液において75wt%以下のγ-ブチロラクトンを含有する。
そして、本発明の電解コンデンサは水を含有する前記電解コンデンサ用電解液を用い、封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴム、圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴム、マグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いるか、もしくは封口体の貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備えることを特徴とする。
ここで、水の含有率は0.1wt%〜3wt%、好ましくは0.1〜1wt%、さらに好ましくは0.1〜0.5wt%である。
以上のように、本発明のジシアナミドをアニオンとする塩と20〜80wt%のスルホランを含む電解液と、封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴム、圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴム、マグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いるか、もしくは封口体の貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備える電解コンデンサは、従来にない長寿命特性、および高電導度を有する。また、これらの封口構造の良好な封止性と本発明に用いる電解液の特性との相乗作用によって四級アンモニウム塩にみられる漏液特性は良好である。さらに、前記電解液に75wt%以下のγ-ブチロラクトンを含有すると、従来にない高電導度特性および低温特性を有することができる。
そして、これらの電解コンデンサ用電解液を用いた電解コンデンサは、電解コンデンサの製造工程中の吸湿によって3wt%以下の水分を含有しても、寿命試験中にインピーダンス特性が劣化することがない。さらに静電容量も従来に比べて安定である。
本発明の電解コンデンサは以下のようにして作製する。陽極電極箔と陰極電極箔をセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。また陽極電極箔、陰極電極箔には陽極引出し手段及び陰極引出し手段であるリード線がそれぞれ接続されている。これらのリード線はそれぞれの箔と接続する接続部と接続部と連続した丸棒部、及び丸棒部に溶接された外部接続部より構成されている。
陽極電極箔は、純度99%以上のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電気化学的にエッチングして拡面処理した後、アジピン酸アンモニウム等の水溶液中で化成処理を行い、その表面に陽極酸化皮膜層を形成したものを用いる。
そして、電解液を含浸したコンデンサ素子を有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部に、リード線を導出する貫通孔を有する封口体を挿入し、さらに外装ケースの端部を加締めることにより電解コンデンサの封口を行う。
そして、本発明の第一の電解コンデンサにおいては、封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴムを用いる。過酸化物加硫に用いる加硫剤としてはケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類などを挙げることができる。具体的には、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス−t−ブチルパーオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシルヘキシン−3、t−ブチルパーオキシクメン、α、α´ビス(ターシャーリーブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンなどを挙げることができる。
また、本発明の第二の電解コンデンサにおいては、封口体として圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴムを用いる。圧縮永久歪(105℃×70時間)が30を越えると封口体の貫通孔のリード線の締め付け度合いが低下し、封口体の貫通孔とリード線の密封性が低下するので、漏液防止効果が低減する。ここで、圧縮永久歪はJISK6262に準じ、圧縮した状態で105℃、70時間保持した前後の歪率(Cs)である。
さらに、本発明の第三の電解コンデンサにおいては、封口体としてマグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いる。マグネシウム化合物としては、酸化マグネシウム、珪酸マグネシウムを挙げることができる。添加量はブチルゴム100部に対して、1〜20部添加すると好適である。そして、ブチルゴムとしては、ブチルゴムポリマーとしてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体、あるいはイソブチレンとイソプレンとの共重合体を用い、過酸化物架橋、あるいは樹脂架橋したゴムを用いることができる
さらに、本発明の第四の電解コンデンサについて、以下に説明する。封口体の貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備えている。
このチューブは電極引き出し手段の丸棒部の外周にチューブを装着し、このチューブ付きの丸棒部を封口体の貫通孔に挿入して備えることができる。また、封口体に設けられた貫通孔の中にチューブを装着し、このチューブ内に、電極引き出し手段の丸棒部を挿入して備えることもできる。
このような可撓性材料からなるチューブを備えることによって、気密性を向上させることができる。すなわち、チューブ付きの丸棒部を封口体の貫通孔内に挿入する場合にも、貫通孔に装着されたチューブ内に電極引き出し手段の丸棒部を挿入する場合にも、このチューブが貫通孔と接着剤等により接着されていないため、電極引き出し手段の押圧力により、チューブがその挿入方向に伸びるため、応力が拡散してチューブと丸棒部との密着性が向上し、結果として電解コンデンサの気密性が向上する。
そして、電極引き出し手段の丸棒部にチューブが装着された状態で、チューブの内径が電極引き出し手段の丸棒部の外径よりも小さくする、チューブの外径が貫通孔の径よりも大きくする、また、貫通孔の開口端部のうち、前記電極引き出し手段の挿入側の開口端部の径がその中央部の径よりも大きくする。このような手段をとることにより、丸棒部、チューブ、貫通孔のそれぞれの接触領域の全面に亘って確実に密着させることができるので、さらに気密性は向上する。
さらに、前記の封口体を水分透過性の低い、例えば硬質材料からなる第1の封口部材と、その外周に装着された可撓性材料からなる第2の封口部材とから構成することによって、第1の封口部材の良好な気密性と、第1の封口部材の寸法に若干のばらつきがある場合でも、その外周に配設される可撓性材料からなる第2の封口部材の弾性によって寸法誤差を吸収できるので、封口手段の外周面と外装ケースの開口部の内周面とを確実に密着させることができることとの双方の相乗作用によって気密性を向上させることができる。
以上の可撓性材料としては、ゴム、フッ素樹脂、収縮チューブ、ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ナイロン、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリ−4−メチルペンテン−1(結晶性ポリオレフィン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体を挙げることができる。
そして、封口体は、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ナイロン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリスルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリオキシベンジレンポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートを含む樹脂材料のグループ、アルミニウム、タンタル、マグネシウム、銅、ニッケル、チタン、またはこれらの合金を含む金属材料のグループ、硬質ゴム、セラミック、ガラス、の中から選択された水分透過性の低い材料より構成することができる。ここで、金属材料を使用する場合には、リード端子1やコンデンサ素子2との間の絶縁を確保する目的で、この金属材料の表面に、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂等からなる樹脂フィルムや酸化皮膜等の絶縁層が形成される。また、これらの材料は前記の硬質材料としても用いることができる。
さらに、本発明に用いるチューブ、封口体を耐アルカリ性樹脂から構成することによって、環状アミジン化合物に特有の強塩基性の水酸化物溶液が生成されたとしても、封口手段の劣化を防止することができる。耐アルカリ性樹脂としては、フッ素樹脂あるいはポリエチレンから選択された材料を用いることができ、フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体),PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体),ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体),ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体),PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)の中から選択された材料を用いることができる。
本発明に用いる電解液は、スルホランを含むものであるが、含有量は電解液中、20〜80wt%、好ましくは30〜70wt%である。この範囲内では、寿命試験後のインピーダンス特性が良好である。さらに、低温特性が向上し、寿命試験後の静電容量変化が低減する。また、20〜50wt%の範囲では初期のインピーダンス特性、低温特性が良好である。なお、スルホランの含有率が20wt%未満では、所望の寿命特性を得ることができなかったものの、インピーダンス特性は良好であった。
さらに、前記電解液は、γ-ブチロラクトンを含むものであるが、含有量は電解液中、75wt%以下、好ましくは20〜70wt%である。この範囲の下限以上では高電導度が得られ、上限以下では低温特性が向上する。また、20wt%以下であると寿命特性が向上する。
さらに、本発明の電解液は、水を含むものであるが、含有量は電解液中、0.1〜3wt%、好ましくは0.1〜1wt%、さらに好ましくは0.1〜0.5wt%である。この範囲未満に含水率を抑えることは工程上困難であり、この範囲を越えると寿命特性が低下する。
本発明のスルホラン、γ-ブチロラクトンを含有するものであるが、これらの溶媒の他に以下の溶媒を用いることができる。すなわち、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジメチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N─メチル─2─ピロリドン等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)などが代表として挙げられる。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、ジシアナミドをアニオンとする塩を用いるものであるが、イオン性液体となるカチオンとしては、下記式で示される非対称のカチオンを用いることができる。


R1、R2はアルキル基、好ましくは、R1がメチル基、R2がエチル基、ブチル基


R1〜R4はアルキル基、好ましくは、R1がペンチル基でR2〜R4がエチル基、R1がヘキシル基でR2〜R4がエチル基またはブチル基


R1〜R4はアルキル基、好ましくは、R1がプロピル基、ブチル基、またはヘキシル基でR2がメチル基


R1〜R4はアルキル基、好ましくは、R1〜R3がヘキシル基でR2がデシル基
なかでも、電導度、漏液特性の良好な1−エチル−3−メチルイミダゾリウムがもっとも好適である。
また、電解コンデンサの寿命特性を安定化する目的で、ニトロフェノール、ニトロ安息香酸、ニトロアセトフェノン、ニトロベンジルアルコール、2−(ニトロフェノキシ)エタノール、ニトロアニソール、ニトロフェネトール、ニトロトルエン、ジニトロベンゼン等の芳香族ニトロ化合物、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、酸性リン酸エステル化合物等のリン系化合物を添加することができる。
また、電解コンデンサの安全性向上を目的として、電解液の耐電圧向上を図ることができる非イオン性界面活性剤、多価アルコールと酸化エチレン及び/または酸化プロピレンを付加重合して得られるポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル化合物、ポリビニルアルコールを添加することもできる。
また、本発明の電解コンデンサ用電解液に、硼酸、多糖類(マンニット、ソルビット、ペンタエリスリトールなど)、硼酸と多糖類との錯化合物、コロイダルシリカ等を添加することによって、さらに耐電圧の向上をはかることができる。
また、漏れ電流の低減の目的で、オキシカルボン酸化合物等を添加することができる。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。コンデンサ素子は陽極電極箔と陰極電極箔をセパレータを介して巻回して形成する。また陽極電極箔、陰極電極箔には陽極引出し用のリード線、陰極引出し用のリード線がそれぞれ接続されている。
これらのリード線は、電極箔に当接する接続部とこの接続部と一体に形成した丸棒部、および丸棒部の先端に固着した外部接続部からなる。また、接続部および丸棒部は99%のアルミニウム、外部接続部は銅メッキ鉄鋼線(以下CP線という)からなる。このリード線の、少なくとも丸棒部の表面には、リン酸アンモニウム水溶液による化成処理により酸化アルミニウムからなる陽極酸化皮膜が形成されている。このリード線は、接続部においてそれぞれステッチや超音波溶接等の手段により両極電極箔に電気的に接続されている。
陽極電極箔は、純度99.9%のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電気化学的にエッチングして拡面処理した後、アジピン酸アンモニウムの水溶液中で化成処理を行い、その表面に陽極酸化皮膜層を形成したものを用いる。
そして、電解液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口部に封口体を装着するとともに、外装ケースの端部に絞り加工を施して外装ケースを密封する。封口体は、リード線をそれぞれ導出する貫通孔を備えている。
ここで用いた電解コンデンサ用電解液は、電解液A:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアナミド25wt%、スルホラン45wt%、γ-ブチロラクトン30wt%、電解液B:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアナミド100wt%、電解液C:1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム四弗化アルミニウム25wt%、スルホラン45wt%、γ-ブチロラクトン30wt%である。
そして、実施例1においては封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴムを用いる。比較例としてイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーをキノイド加硫したブチルゴムを用いた。
実施例2においては封口体として圧縮永久歪(105℃×70時間)が20のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴムを用いる。
実施例3においては封口体として酸化マグネシウムを15部添加した、イソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴムを用いる。
実施例4においては、PTFEからなる封口ゴムの貫通孔にPTFEからなるチューブを備えた封口体及び、従来から用いているブチルゴムからなる封口体を用いた。そして、比較例としてイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーをキノイド加硫したブチルゴムを用いた。
以上のように構成した電解コンデンサの定格は、35WV−47μFである。
以上の電解コンデンサの特性を(表1)に示す。なお、これらの電解コンデンサを作製後の電解液の含水率は0.3wt%であった。

ΔCap:静電容量変化率
(表1)からわかるように、実施例の電解コンデンサの寿命試験後のインピーダンスは、比較例2より格段に安定している。また、インピーダンス、低温特性、試験後の静電容量変化率も比較例2,3より良好である。また、比較例1よりも寿命特性は良好である。さらに漏液特性は良好である。

Claims (6)

  1. 陽極電極箔と陰極電極箔とセパレータを巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装ケースの開口部を封口する封口体を備え、前記電解液としてジシアナミドをアニオンとする塩と、20〜80wt%のスルホランとを含む電解液を用い、かつ前記封口体としてイソブチレンとイソプレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤として過酸化物を添加した過酸化物部分架橋ブチルゴムを用いた電解コンデンサ。
  2. 陽極電極箔と陰極電極箔とセパレータを巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装ケースの開口部を封口する封口体を備え、前記電解液としてジシアナミドをアニオンとする塩と、20〜80wt%のスルホランとを含む電解液を用い、かつ前記封口体として圧縮永久歪(105℃×70時間)が30以下のイソブチレンとイソプレンとの共重合体からなるブチルゴムポリマーに架橋剤としてアルキルフェノールホルマリン樹脂を添加した樹脂架橋ブチルゴムを用いた電解コンデンサ。
  3. 陽極電極箔と陰極電極箔とセパレータを巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装ケースの開口部を封口する封口体を備え、前記電解液としてジシアナミドをアニオンとする塩と、20〜80wt%のスルホランとを含む電解液を用い、かつ前記封口体としてマグネシウム化合物を添加したブチルゴムを用いた電解コンデンサ。
  4. 陽極電極箔と陰極電極箔とセパレータを巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装ケースの開口部を封口する貫通孔を有する封口体を備え、前記電解液としてジシアナミドをアニオンとする塩と、20〜80wt%のスルホランとを含む電解液を用い、かつ前記貫通孔に可撓性材料からなるチューブを備えた電解コンデンサ。
  5. 75wt%の以下のγ-ブチロラクトンを含有する電解液を用いた請求項1〜4記載の電解コンデンサ。
  6. 電解液中の水分含有率が3.0wt%以下の電解液を用いた請求項1〜5記載の電解コンデンサ。
JP2006101197A 2006-03-31 2006-03-31 電解コンデンサ Pending JP2007273925A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006101197A JP2007273925A (ja) 2006-03-31 2006-03-31 電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006101197A JP2007273925A (ja) 2006-03-31 2006-03-31 電解コンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007273925A true JP2007273925A (ja) 2007-10-18

Family

ID=38676368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006101197A Pending JP2007273925A (ja) 2006-03-31 2006-03-31 電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007273925A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010070875A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 日本ケミコン株式会社 エステル架橋ゴム及びその製造方法、エステル架橋ゴムを製造するための硬化性ゴム組成物及びヒドロキシル変性共重合体、エステル架橋ゴムを含有する成形体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010070875A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 日本ケミコン株式会社 エステル架橋ゴム及びその製造方法、エステル架橋ゴムを製造するための硬化性ゴム組成物及びヒドロキシル変性共重合体、エステル架橋ゴムを含有する成形体
JP2010143951A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Nippon Chemicon Corp エステル架橋ゴム及びその製造方法、エステル架橋ゴムを製造するための硬化性ゴム組成物及びヒドロキシル変性共重合体、エステル架橋ゴムを含有する成形体。

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI399771B (zh) 電解電容器
KR101112019B1 (ko) 전해콘덴서
JP4900456B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ
WO2004042757A1 (ja) 電解コンデンサ
JP4707538B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液及びそれを用いた電解コンデンサ
JP2007273925A (ja) 電解コンデンサ
JP2007273928A (ja) 電解コンデンサ
JP2020072132A (ja) 電解コンデンサの製造方法
WO2004042758A1 (ja) 電解コンデンサ
JP2006165001A (ja) アルミニウム電解コンデンサ
WO2004042759A1 (ja) 電解コンデンサ用電解液およびそれを用いた電解コンデンサ
WO2019194092A1 (ja) 電解コンデンサ
JP2004165209A (ja) 電解コンデンサ
JP2003249422A (ja) アルミ電解コンデンサ及びその製造方法
JP2004247418A (ja) 電解コンデンサ
JP4449305B2 (ja) アルミ電解コンデンサ
JP2007273926A (ja) 電解コンデンサ
JP4844185B2 (ja) チップ型アルミ電解コンデンサの製造方法
JP2007273923A (ja) 電解コンデンサ
JP2004165212A (ja) 電解コンデンサ
JP2022039173A (ja) 電解コンデンサ
JP5123136B2 (ja) 巻回型電解コンデンサおよびその製造方法
JP2000114117A (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
JP2000294465A (ja) 電解コンデンサ
JP2022057741A (ja) 電解コンデンサ