JP2007273059A - リール - Google Patents

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Abstract

【課題】固着部が破断しにくいリールを得る。
【解決手段】リールプレート72をリールハブ62に固着させる固着部63において、押え部63Aの厚みT(mm)と押え部63Aの基部の厚みt(mm)との関係が、0.5≦t/T≦1を満足させることで、固着部63をクラックが生じにくい形状、もしくは、仮にクラックが生じたとしても固着部63が破断しにくい形状とすることができた。また、固着部63を破断しにくい形状とすることで、リールハブ62にガラス繊維などの強化剤を混入することで懸念される押え部63Aの基部の破断などの問題はなくなり、リールハブ62の剛性を向上させることができる。さらに、固着部63を破断しにくくすることで、リールハブ62に記録テープを巻回したときの巻締まり力に対して変形しにくくすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻装されるリールに関する。
データストレージ用途の記録メディアは、近年様々な形態のものが市場に出回っている。これらは、ポータブル形態であるために、1つのメディアだけでデータストレージをすべて行うものは稀で、たとえばサーバーのバックアップなどはその容量だけでなく、リスク分散、高速アクセスのためのメディア使い分けなどの理由により、いくつかのメディアを同時に使用している場合が多い。それはメディアの種類がいくつにも分かれている場合ばかりではなく、企業や顧客のデータをまとめて1種類のメディアで何千巻もの磁気テープカートリッジを自動搬送装置を用いて使用する場合もある。
これらのように、多数個のメディアを使用する場合には普通、頻繁にメディアの出し入れが行われる。あるユーザーのデータでは、5〜10年間に1000〜5000回ものメディアの出し入れが行われることもあるという。
このように頻繁にドライブとライブラリーとの間でメディアが出し入れされると、メタルプレートにはその回数だけ力が加わることになり、メタルプレートを押さえる部分にクラックが入る(疲労破壊)ことも起こり得る。
メタルプレートをインサート成形によって形成する方式でない場合、通常、特許文献1のようにカシメ用のボス部を形成し、この部分を溶かしてメタルプレートを押さえ込む。耐久時にクラックが入る部分はほとんど決まってこのボス部であり、クラックが入る力と回数(S−N)は、材料や形状によって異なる。
また、クラックが仮に入っても、そのクラックが伝播するかしないかは、ガラス繊維が入っている場合と入っていない場合とで異なり、一般にガラス繊維が入っているほうが伝播は早く、ボス部が折れるという現象まで至りやすい。ボス部が折れた場合、メタルプレートがドライブの磁石面に付着してしまい、リールをドライブギアにひきつける力が極めて低くなり、安定したテープ走行が得られない場合がある。
特開2004−348839号公報
そこで、本発明は、ガラス繊維等の強化剤を使用した樹脂で成形し、かしめ部が破断しにくいリールを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のリールは、強化剤が添加された樹脂で成形され、記録テープが巻回されたハブと、前記ハブと一体成形された第1フランジと、前記ハブに溶着された第2フランジと、前記ハブの底面に設けられ、ドライブ装置側の回転シャフトに磁着可能なリールプレートと、前記ハブに設けられ、前記リールプレートに形成された貫通孔を貫通し、成形後に溶融して前記リールプレートを固着させる固着部と、を備え、前記固着部が、前記貫通穴を貫通する芯部と、前記芯部から張り出し前記リールプレートの表面に接触する押え部と、で構成され、前記押え部の厚みT(mm)と押え部の基部の厚みt(mm)との関係が、以下の式1を満足することを特徴とする。
0.5≦t/T≦1 ・・・・(式1)
請求項1に記載のリールでは、ハブに設けられた固着部の押え部の厚みTと押え部の基部の厚みtの関係において、式1を満足させることで、固着部をクラックが生じにくい形状、もしくは、仮にクラックが生じたとしても固着部が破断しにくい形状とすることができる。
また、固着部を破断しにくい形状とすることで、ハブにガラス繊維などの強化剤を混入することで懸念される押え部の基部の破断などの問題はなくなり、該強化剤を混入してハブの剛性を向上させることができる。さらに、固着部を破断しにくくすることで、ハブに記録テープを巻回したときの巻締まり力に対して変形しにくくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリールにおいて、前記貫通孔の周縁部にザグリ部を設け、前記ザグリ部の内周壁に前記押え部が当接し、押え部の上面とリールプレートの上面が面一であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、貫通孔の周縁部にザグリ部を設け、該ザグリ部内に固着部を形成することで、リールプレートの表面から固着部が突出しないようにすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のリールにおいて、前記ハブの外周面と前記固着部との水平離間距離Lが、12mm以上45mm未満であることを特徴とする。
ハブに記録テープを巻回したとき、ハブが収縮し、リールプレートが固着された部分が変形する。つまり、通常、記録テープを巻回す前にリールプレートを固着させるため、ハブの変形によりリールプレートがハブの底面から押されて剥離する方向の力を受けることとなる。
このため、請求項3に記載の発明では、ハブの外周面と固着部との水平離間距離Lを、12mm以上45mm未満としている。リールプレートの変形量は、ハブの基部近傍が一番大きいため、固着部の位置をハブの位置から離すことで、固着部に作用する力を小さくすることができる。したがって、Lはさらに、35mm以上である方が好ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のリールにおいて、前記ハブの径方向内側、かつ前記リールプレートの径方向外側に円筒壁を形成し、前記円筒壁と前記ハブとを連結する連結部がハブの端部より軸方向内側に設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、記録テープTの巻量を低減できる低容量タイプのリールのことであり、円筒壁とハブとを連結する連結部を設けることで、ハブを強化し、また、ハブの端部より軸方向内側に該連結部を設けることで、ハブの倒れ込みを抑え、記録テープの巻締まりによるハブの変形を防止している。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のリールにおいて、前記固着部の芯部の根元に、前記貫通孔の周縁部が面接する台座が突設されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、固着部の芯部の根元に、貫通孔の周縁部が面接する台座を突設させることで、ハブとリールプレートの間には隙間を設けることができる。記録テープの巻締まりにより、リールプレートが固着された部分が変形するが、ハブとリールプレートの間に隙間を設けることで、該隙間によって変形分を吸収することができ、固着部に作用する応力を緩和することができる。
以上のように、本発明によれば、固着部が破断しにくいリールを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジに備えたリールついて、図1〜図3を基に説明する。なお、説明の便宜上、図1、図2で示す矢印A方向を記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向とし、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印A方向と直交する矢印B方向を右方向(右側)とする。
まず最初に、記録テープカートリッジ10について説明する。図1、図2で示すように、記録テープカートリッジ10は、樹脂製の上ケース20と下ケース40とが、互いにその周壁24、44を突き合わせるとともに、超音波溶着等により接合されてなる略矩形箱状に形成されており、その内部には、情報記録再生媒体である磁気テープ等の記録テープTを巻装した単一のリール60が回転可能に収容されている。
図3に示すように、リール60は、円筒状のリールハブ62と、リールハブ62の上端外周から径方向に張出した上フランジ64とが樹脂材により一体成形され、上フランジ64と略同形状の下フランジ66がリールハブ62の下端に超音波溶着等により接合されている。そして、リールハブ62の外周面に記録テープTが巻装されている。
また、リールハブ62の下フランジ66側は、中央に透孔68Aが穿設された底壁68により閉塞され、その底壁68の下面外周部に、リール60を回転駆動するためのリールギア70が環状に刻設されている。そして、そのリールギア70の径方向内側には、透孔68Aよりも若干大きめな透孔72Aが穿設された環状金属板のリールプレート72が、超音波溶着等によるかしめ(後述する)により取り付けられている。ここで、リールプレート72の材質はSUS430であり、表面にメッキ処理をしていないことが好ましい。また、下ケース40の中央には円形状の開孔50が穿設され、リール60の下面に環状に設けられたリールギア70、リールプレート72等が、その開孔50から露出するようになっている。
したがって、このリール60は、リールプレート72がドライブ装置の回転シャフト(図示省略)に設けられたマグネット(図示省略)で吸着され、リールギア70がその回転シャフトに設けられた駆動ギア(図示省略)に噛合されることにより、回転駆動される。なお、リールギア70の径方向外側の下フランジ66には環状溝74が設けられており、不使用時(記録テープカートリッジ10がドライブ装置に装填されないとき)には、開孔50の周縁部に立設されたリブ54が、その環状溝74に嵌入されることで、防塵が図れるようになっている。
また、図1及び図2に示す上ケース20の天板22内面と、下ケース40の底板42内面には、それぞれ内壁としての遊動規制壁26、46が、開孔50と同軸的な円筒状に部分的に立設されており、それらの各端部が周壁24、44と連設されることで、リール60の設置空間と、それより外側の空間とを仕切っている。つまり、遊動規制壁26、46の内部にリール60が収容される収容空間が形成され、リール60は、その遊動規制壁26、46によってガタつかないように保持されている。
また、リールハブ62の内側に臨む底壁68の上面外周部にもリールギア76が環状に刻設されており、そのリールハブ62の内側に挿設する制動部材80の制動ギア86と噛合するようになっている。この制動部材80は、記録テープカートリッジ10の不使用時に、リール60の回転を防止するために設けられるものであって、下面外周部に制動ギア86が環状に刻設された円板状に形成されている。
制動部材80の上面には、平面視略U字状の柱状凸部(以下、U字状凸部という)84が開放側を対向させて立設されており、上ケース20の天板22の内面中央に2本並んで突設された係止ピン34が、それぞれそのU字状凸部84の内面に挿入されることによって、制動部材80の回転が阻止されるようになっている。
そして、上ケース20の天板22の内面中央で係止ピン34の外側には環状突起36が突設され、かつ、制動部材80の上面でU字状凸部84の外側には環状溝82が設けられており、コイルばね78は、その環状突起36の内側(又は外側)に一端が嵌入され、環状溝82内に他端が嵌入されて、上ケース20と制動部材80との間で保持されるようになっている。
したがって、そのコイルばね78によって制動部材80が下方に向かって付勢され、その制動ギア86がリールギア76に噛合することにより、不使用時において、リール60が不用意に回転しないようになっている。また、制動部材80の下面中央には、透孔68Aに挿通可能な略円柱状突起88が突設されている。
したがって、記録テープカートリッジ10の使用時にあっては、ドライブ装置の回転シャフト中央に設けられた係合部材(図示省略)により、コイルばね78の付勢力に抗して、突起88を介して制動部材80が押し上げられ、制動ギア86がリールギア76から離間して両者の噛合が解除されるようになっており、これによって、リール60が回転可能となるように構成されている。
また、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向前側の1つの隅角部である右前隅角部における周壁24、44の一部がそれぞれ斜めに切り欠かれて開口12が形成されている。この開口12はリール60に巻装された記録テープTを外部に引き出すためのものであり、記録テープカートリッジ10の不使用時には、記録テープTの先端(自由端)部分に取り付けられた略矩形状のリーダーブロック90が、その隅角部に係止保持されて開口12を閉塞するようになっている。
すなわち、その隅角部(開口12)近傍の上ケース20の天板22内面と、下ケース40の底板42内面には、それぞれリーダーブロック90の外形状に合致した嵌合壁28、48が突設され、更に、その上ケース20の天板22の前壁24A側が、その前壁24Aと平行に細長く切り欠かれて、前壁24Aの一部を板ばね状とした係止部25とされている。
したがって、リーダーブロック90は、その係止部25の弾性変形を利用して、平面視略円弧状に屈曲形成された先端部90Aが係止部25先端の突起(図示省略)に係止され、上面部90B及び下面部90Cがそれぞれ嵌合壁28、48に嵌合されることにより、右側面部90Dが外部に露出した状態で、上ケース20及び下ケース40に係止保持されて、開口12を閉塞するようになっている。なお、嵌合壁28、48の内側には、遊動規制壁26、46と一体の内壁26A、46Aが突設されており、開口12閉塞時には、その内壁26A、46Aにリーダーブロック90の左側面部が当接するようになっている。
また、リーダーブロック90の先端部90Aには、ドライブ装置側の引出部材(図示省略)が係合する平面視略U字状の凹部92が形成されており、開口12近傍の上ケース20と下ケース40には、その凹部92と平面視でほぼ同形状となる凹部32、52が、それぞれ凹部92と対応する位置に形成されている。
したがって、リーダーブロック90を引き出す際、ドライブ装置側の引出部材は、凹部32、52によって凹部92と容易に係合でき、その係合状態のままドライブ装置の巻取リール(図示省略)側へ移動させることにより、リーダーブロック90及び記録テープTを記録テープカートリッジ10から引き出すことができる。
そして、その係合状態のまま巻取リールのリールハブ(図示省略)に設けられている嵌入部にリーダーブロック90を嵌入させることにより、ドライブ装置側の巻取リールに記録テープTが巻装可能となる構成であり、リーダーブロック90の曲面状に形成された後面部90Eが、そのリールハブの外周面の一部となる構成である。
また、リーダーブロック90の左側面部の略中央にも平面視略U字状の凹部94が形成されており、弾性を有する合成樹脂製の固着ピン96が、記録テープTの先端部分を挟み込みながら、この凹部94に嵌合されることにより、記録テープTの先端にリーダーブロック90が固着されるようになっている。
また、下ケース40において、開口12近傍の右壁の内側には、内部に位置規制用穴56Aが形成された袋部56が突設され、左前隅角部の内側には、内部に長穴状の位置規制用穴58Aが形成された袋部58が遊動規制壁46とは離間して突設されている。これら位置規制用穴56A、58Aは、記録テープカートリッジ10がドライブ装置内に完全に装填された後、ピン等の位置決め部材(図示省略)が挿入する穴であり、矢印B方向に沿った一直線上に配置されている。
なお、下ケース40の底板42外面において、位置規制用穴56A、58Aの周囲は、他の部分よりも平滑に仕上げられた光沢面56B、58Bとされており、この光沢面56B、58Bがドライブ装置内における記録テープカートリッジ10の高さ方向の基準面とされている。
また、記録テープカートリッジ10への記録可・不可が設定されるライトプロテクト14が、上ケース20と下ケース40の各前壁24A、44Aの内側に設けられた円筒状の支持部23、43に、上下の軸部16が枢支されることにより、回転自在に設けられている。そして、上ケース20の前壁24Aには、そのライトプロテクト14を操作する操作部18と、記録可・不可を表示する表示部15を露出させる開孔30が穿設されている。その他、上ケース20の天板22外面には、ラベルエリア38が形成されている。
以上のような構成の記録テープカートリッジ10において、次に、その作用について説明する。この記録テープカートリッジ10は、不使用時(保管時や運搬時等)にあっては、開口12がリーダーブロック90によって閉塞されている。そして、記録テープカートリッジ10を使用する際には、前壁24A、44A側を先頭にして、矢印A方向に沿って、記録テープカートリッジ10をドライブ装置内へ装填する。
すると、記録テープカートリッジ10は、所定高さ下降して、袋部56、58に形成された位置規制用穴56A、58Aに、ドライブ装置の位置決め部材(図示省略)がそれぞれ挿入され、更に光沢面(基準面)56B、58Bによって高さ方向が規定されて、ドライブ装置内において、精度よく位置決めされる。
その後、ドライブ装置の引出部材がリーダーブロック90と係合して、そのリーダーブロック90をケースから引き出すが、上記の通り、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内において精度よく位置決めされているので、引出部材は確実にリーダーブロック90の凹部92と係合できる。こうして、記録テープカートリッジ10から引き出されたリーダーブロック90はドライブ装置側の図示しない巻取リールのリールハブに収容される。
他方、ドライブ装置側の回転シャフトが上昇し、その中央に設けられた係合部材が突起88を介して制動部材80を押し上げ、制動ギア86とリールギア76との噛合を解除する。そして、マグネットがリールプレート72を吸着し、駆動ギアがリールギア70と噛合することにより、リール60を巻取リールと同期して回転駆動する。これにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次記録テープカートリッジ10内から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生が行われる。
記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、まず、記録テープTがリール60に巻き戻される。そして、リーダーブロック90が係止部25に係止され、開口12を閉塞すると、回転シャフトが下降して、駆動ギアとリールギア70との噛合が解除され、係合部材による制動部材80の押圧が解除される。すると、コイルばね78の付勢力により、制動ギア86がリールギア76と噛合し、リール60の不用意な回転が防止される。
その後、記録テープカートリッジ10が上昇移動することにより、位置規制用穴56A、58Aから位置決め部材が抜き出され、記録テープカートリッジ10のドライブ装置に対する位置決め状態が解除される。そして、記録テープカートリッジ10は図示しないイジェクト機構によって、矢印A方向とは反対方向に移動させられることにより、ドライブ装置内から完全に排出される。
以上のような記録テープカートリッジ10において、次に、本発明に係るリール60の要旨について、図2〜図4(A)、(B)を基に詳細に説明する。
本発明では、超音波用着等によって環状金属板のリールプレート72をリールハブ62の底壁68の露出面側に固着している。図2及び図4(A)に示すように、リールプレート72には、φ約2.8mmの貫通孔73を等間隔に3つ設けており、リールプレート72の表面(露出面側)の貫通孔73の周縁部には、内径寸法D1;φ約3.8mm、深さH1;約0.4mmのザグリ部73Aを凹設している。一方、リールハブ62の底壁68側には、貫通孔73に挿通可能な略円柱状のボス62Aを形成しており、該ボス62Aの外径寸法D2はφ約2.5mm、高さH2は約2.0mmとしている。
また、リールプレート72の表面には、図示はしないが、超音波溶着機に備えられた略円柱状のホーン(超音波発信器)が当接可能となっており、ホーンによって振動と圧力が与えられる。このホーンがボス62Aに当接すると、ボス62Aの接触面には摩擦熱が発生し、該摩擦熱によってボス62Aは瞬間的に昇温して溶融する。
これにより、図4(B)に示すように、リールプレート72の表面に面接する押え部63A(後述する)が形成され、該押え部63Aによってリールプレート72は抜け止めされて、リールプレート72がリールハブ62に固着されるが、このようにして固着されたリールプレート72がリールハブ62から容易に剥がれることがないようにする必要がある。
なお、超音波溶着として、ブランソン社製のシリーズ2000を使用し、本発明による溶着条件は、出力;約1110W、空気圧;600±10KPa、トリガーフォース;約84N、周波数;約20kHz、ホーンの振幅;約50%である。
このような条件で、ボス62Aを溶融させるが、溶融した状態で、ボス62Aは、貫通孔73を貫通する芯部63Bと、芯部63Bから張り出しリールプレート72の表面に面接する押え部63Aと、で構成される固着部63となって、リールプレート72をリールハブ62に固着させる。
そして、本発明では、該固着部63において、押え部63Aの厚みT(mm)と押え部63Aの基部の厚みt(mm)との関係が、以下の式1を満足させるようにしている。
0.5≦t/T≦1 ・・・・(式1)
なお、ここでは、ボス62Aの溶かし量が1.10mmのとき、t/T=0.9となり、t/T=0.5にするためには、ボス62Aの溶かし量は0.75mmであった。なお、押え部63Aはリールプレート72の表面から突出させないようにする。
また、リールプレート72の貫通孔73はφ約2.8mmであり、ボス62Aの外径寸法D2はφ約2.5mmである。つまり、図4(A)に示すように、貫通孔73とボス62Aとの間には、クリアランスが生じることとなるが、図4(B)に示すように、超音波溶着によってボス62Aを溶融させることで、該クリアランスはなくなる。これにより、リールプレート72の水平方向でのガタツキをできることができると共に、ボス62Aにおいて、疲労破壊を起こしにくくすることができる。
また、超音波溶着により、ボス62Aを溶融させ、リールプレート72の表面に面接する押え部63Aを形成し、かつ0.5≦t/T≦1となるようにすることで、押え部63Aの基部とリールプレート72のザグリ部73Aのエッジの上面側との間にはクリアランスが生じることとなる。記録テープカートリッジ10を何度もドライブ装置に装填していると、リールプレート72のザグリ部73Aのエッジとボス62Aとの接触部分からクラックが入る(疲労破壊)ことがある。このため、ザグリ部の上面側との間にクリアランスを設けることで、該疲労破壊を防止することができる。
ところで、リールプレート72がリールハブ62から剥がれるかどうかは、吸着するマグネットの吸着力によって異なるが、一般的に記録テープカートリッジ10のドライブ装置で使用されているマグネットを用いた。すなわち、リールプレート72は、透孔72Aを除く面積が630mm2であるが、該リールプレート72をマグネットに対して1mmの位置まで平行に近づけた場合の引っ張り力がavgで20Nのマグネットを使用し、テストに対して可・不可は10千回の繰り返しテストでリールプレート72がリールハブ62から剥がれるかどうかで確認した。
テスト環境は23℃/45%で行い、リール60には記録テープを巻かない状態で実施した。使用した樹脂は、PCにGF(ガラス繊維)20%を混入させたものを使用し、再生材は使用していない。そして、溶着条件を変えることによってt/Tの値を変えていった。この結果、t/Tが0.4までは7千〜11千回に対して、0.5では10.5千回〜14千回、1.0では30千回〜75千回であった。このことから、t/Tが0.5以上の場合、10.5千回以上の繰り返し応力に耐えられる強度を得ることが分かった。
つまり、固着部63の押え部63Aの厚みTと押え部63Aの基部の厚みtの関係において、式1を満足させることで、固着部63をクラックが生じにくい形状、もしくは、仮にクラックが生じたとしても固着部63が破断しにくい形状とすることができる。
また、固着部63を破断しにくい形状とすることで、リールハブ62にガラス繊維などの強化剤を混入することで懸念される押え部63Aの基部の破断などの問題はなくなり、リールハブ62の剛性を向上させることができる。さらに、固着部63を破断しにくくすることで、リールハブ62に記録テープTを巻回したときの巻締まり力に対して変形しにくくすることができる。なお、ここでは、強化剤として、ガラス繊維を用いたが、樹脂の機械的特性を強化することができれば良いため、ガラス繊維に限らず、カーボン繊維であっても良い。
次に、図5で示すリール100について説明する。このリール100は、記録テープTの巻量を低減できる低容量タイプのリールである。したがって、リール60(図3参照)と同等の機能を有する部分については、同じ符号を付して説明を省略する。
図5で示すように、リール100は、リールハブ102の径がリール60のリールハブ62よりも大径とされ、記録テープT(図1参照)の巻量を低減できる構成とされている。すなわち、リール60のリールハブ62の内径が約48mmであるのに対し、リール100のリールハブ102の内径は約87.7mmとされている。そのため、以下の説明においては、低容量タイプのリール100を通常のリール60と区別するために「ハブ大リール100」とし、通常のリール60を「ハブ小リール60」とする。
ハブ大リール100は、ハブ小リール60のリールハブ62と、少なくとも内径が等しい円筒壁104を有している。すなわち、ハブ小リール60の内径も円筒壁104の内径も共に約48mmとされている。この円筒壁104は、ハブ小リール60のリールハブ62と同等の機能を有し、制動部材80やコイルばね78を内側に収容できる構成とされている。したがって、その高さもハブ小リール60のリールハブ62の高さと同じになっている。
また、ハブ大リール100のリールハブ102は、円筒壁104と環状連結部106によって連結されている。すなわち、この環状連結部106は、円筒壁104の外周面とリールハブ102の内周面とを一体に連結しており、リールハブ102の倒れ込みを抑え、記録テープTの巻締まりによるリールハブ102の変形を防止している。
また、円筒壁104の外周面と環状連結部106の上下面との間には、補強リブ114、116がそれぞれ等間隔に、かつ上下同位置となるように、複数個配設されている。これら補強リブ114、116は、上面側と下面側とでは、その大きさが異なっており、上面側の補強リブ114の方が下面側の補強リブ116よりも大きく形成されている。これら補強リブ114、116は、円筒壁104と環状連結部106との連結強度を向上させるようになっている。
また、底壁68、円筒壁104、環状連結部106、リールハブ102、上フランジ108が樹脂材で一体成形されており、樹脂材で成形された下フランジ110がリールハブ102の下端部118に超音波溶着等により接合されるようになっている。
その他、ハブ大リール100の上フランジ108及び下フランジ110の外径は、ハブ小リール60の上フランジ64及び下フランジ66の外径と同一(共に約103mm)とされている。換言すれば、ハブ小リール60のリールハブ62に巻回される記録テープTの最大巻径と、ハブ大リール100のリールハブ102に巻回される記録テープTの最大巻径は同一とされている。
したがって、記録テープカートリッジ10(図1参照)において、ドライブ装置の引出部材がリーダーブロック90の凹部92に係合するパス角度が変動するような不具合はない。このため、ハブ大リール100を有する記録テープカートリッジ10でも、ハブ小リール60を有する記録テープカートリッジ10でも、同じドライブ装置で記録・再生することが可能となる。
このハブ大リール100において、本発明の要旨について図5を基に説明する。
本発明では、図5に示すように、リールハブ102の外周面と、リールプレート72を固着する固着部63との水平離間距離Lを、12mm以上45mm未満としている。
リールハブ102に記録テープTを巻回したとき、リールハブ102が収縮し、リールプレート72が固着された部分が変形する。つまり、通常、記録テープTを巻回す前にリールプレート72を固着させるため、リールハブ102の変形によりリールプレート72がリールハブ102の底面から押されて剥離する方向の力を受けることとなる。
リールプレート72の変形量は、リールハブ102の基部近傍が一番大きいため、固着部63の位置をリールハブ102の位置から離すことで、固着部63に作用する力を小さくすることができる。このため、本発明では、リールハブ102と固着部63との水平離間距離Lを、12mm以上45mm未満としており、さらに好ましくは35mm以上とする。
なお、本実施例では、リールハブ62、102の底壁68の露出面側にリールプレート72を全面に渡って面接触させるようにしたが、図6に示すように、ボス62Aの芯部63Bの根元に台座120を設け、該台座120にリールプレート72の貫通孔73の周縁部を面接させるようにしても良い。これにより、リールハブ62、102とリールプレート72の間に隙間を設ける。
記録テープTの巻締まりにより、リールプレート72が固着された部分が変形するが、リールハブ62、102とリールプレート72の間に隙間を設けることで、該隙間によって変形分を吸収することができ、固着部63に作用する応力を緩和することができる。
なお、上記実施例では、リールハブ62(102)と上フランジ64(108)が一体成形され、下フランジ66(110)がリールハブ62(102)に溶着されるリール60(100)について説明したが、リールハブ62(102)と下フランジ66(110)が一体成形され、上フランジ64(108)が溶着されるリール(図示省略)の場合であっても同様である。
本発明の実施の形態に係るリールを備えた記録テープカートリッジの上方から見た概略分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るリールを備えた記録テープカートリッジの下方から見た概略分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るリールの断面図である。 本発明の実施の形態に係るリールの要旨を説明する拡大図であり、(A)は溶着前の断面図、(B)は、溶着後の断面図である。 本発明の実施の形態に係るリールの低容量タイプを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るリールの変形例を示す図であり、(A)は溶着前の断面図、(B)は、溶着後の断面図である。
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
60 リール
62 リールハブ(ハブ)
63B 芯部(固着部)
63 固着部
63A 押え部(固着部)
64 上フランジ(第1フランジ)
66 下フランジ(第2フランジ)
72 リールプレート
73A ザグリ部
73 貫通孔
100 リール
102 リールハブ(ハブ)
104 円筒壁
106 環状連結部(連結部)
108 上フランジ(第1フランジ)
110 下フランジ(第2フランジ)
120 台座

Claims (5)

  1. 強化剤が添加された樹脂で成形され、記録テープが巻回されたハブと、
    前記ハブと一体成形された第1フランジと、
    前記ハブに溶着された第2フランジと、
    前記ハブの底面に設けられ、ドライブ装置側の回転シャフトに磁着可能なリールプレートと、
    前記ハブに設けられ、前記リールプレートに形成された貫通孔を貫通し、成形後に溶融して前記リールプレートを固着させる固着部と、
    を備え、
    前記固着部が、前記貫通穴を貫通する芯部と、前記芯部から張り出し前記リールプレートの表面に接触する押え部と、で構成され、前記押え部の厚みT(mm)と押え部の基部の厚みt(mm)との関係が、以下の式1を満足することを特徴とするリール。
    0.5≦t/T≦1 ・・・・(式1)
  2. 前記貫通孔の周縁部にザグリ部を設け、前記ザグリ部の内周壁に前記押え部が当接し、押え部の上面とリールプレートの上面が面一であることを特徴とする請求項1に記載のリール。
  3. 前記ハブの外周面と前記固着部との水平離間距離Lが、12mm以上45mm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリール。
  4. 前記ハブの径方向内側、かつ前記リールプレートの径方向外側に円筒壁を形成し、前記円筒壁と前記ハブとを連結する連結部がハブの端部より軸方向内側に設けられたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のリール。
  5. 前記固着部の芯部の根元に、前記貫通孔の周縁部が面接する台座が突設されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のリール。
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