JP2009099208A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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賢二 竹ノ下
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清夫 森田
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Abstract

【課題】不使用時にリーダー部材が保持部から離脱しないように構成されたケースを、金型の構成が複雑化することなく成形できるようにする。
【解決手段】上ケース14と下ケース16とで構成され記録テープTが巻装されたリール20を単一で収容するケース12と、記録テープTの端部に直接又はリーダーテープを介して取り付けられ両端に鍔部36が形成されたリーダー部材30と、ケース12に形成されリーダー部材30を引き出すための開口18と、上ケース14及び下ケース16に取り付けられ開口18の近傍でリーダー部材30の鍔部36を保持する保持部40と、上ケース14及び下ケース16に形成されリーダー部材30の鍔部36の互いに対向する内面側で鍔部36にオーバーラップする張出部と、を有する記録テープカートリッジ10とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻装されたリールをケース内に単一で収容してなる記録テープカートリッジに関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体(データバックアップ)として使用されている磁気テープ等の記録テープをリールに巻装し、そのリールを上ケースと下ケースとで構成されたケース内に単一で収容してなる記録テープカートリッジが知られている。この記録テープの先端には、ドライブ装置の引出部材が引き出すリーダー部材が固着されており、そのリーダー部材の一例としては、記録テープが直接又はリーダーテープを介して固着される本体部の両端にフランジ部を備えた略アレイ状のリーダーピンがある。
このリーダーピンは、開口近傍における上ケース及び下ケースに形成された凹状の保持部にフランジ部が収容され、バネ等でそのフランジ部が押さえられることにより、ケースの高さ方向を軸方向として保持される。したがって、落下等により、その開口近傍に衝撃が加えられて、上ケースと下ケースとが互いに離隔するように撓み変形する(いわゆる口開きする)と、保持部からフランジ部が外れて、リーダーピンが傾いたり、保持部から離脱するおそれがあった。
このような現象が起きると、ドライブ装置の引出部材がリーダーピンに対するチャック不良を起こし、システムエラーとなってしまう問題が生じる。そのため、保持部に、リーダーピンのフランジ部が係止されるアンダーカット溝、即ちフランジ部が入り込む凹溝を形成し、保持部からリーダーピンのフランジ部が外れるのを防止した記録テープカートリッジが従来に提案された(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなアンダーカット溝は、金型にスライド機構を設けて成形する必要があるなど、金型の構成が複雑になったり、金型が高価になったりする問題がある。また、保持部付近の形状は複雑であるため、金型にスライド機構を設けて成形すると、形状の安定化が図り難くなり、トラブルが発生しやすくなる問題もある。
特開2001−148179号公報
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、不使用時にリーダー部材が保持部から離脱しないように構成されたケースを、金型の構成が複雑化することなく成形できるようにした記録テープカートリッジを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の記録テープカートリッジは、上ケースと下ケースとで構成され、記録テープが巻装されたリールを単一で収容するケースと、前記記録テープの端部に直接又はリーダーテープを介して取り付けられ、両端に鍔部が形成されたリーダー部材と、前記ケースに形成され、前記リーダー部材を引き出すための開口と、前記上ケース及び前記下ケースに取り付けられ、前記開口の近傍で前記リーダー部材の鍔部を保持する保持部と、前記上ケース及び前記下ケースに形成され、前記リーダー部材の鍔部の互いに対向する内面側で、該鍔部にオーバーラップする張出部と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、不使用時に、落下等により開口近傍に衝撃が加えられて、上ケースと下ケースとが互いに離隔するように撓み変形しても(いわゆる口開きしても)、リーダー部材は、鍔部の内面側にオーバーラップする張出部により、その鍔部が押さえられるので、保持部から離脱するおそれがない。また、この張出部は、通常上ケースや下ケースと一体成形される場合には、いわゆるアンダーカット部となって金型の構成が複雑化するが、本発明では張出部と上下方向で対向する保持部が、上ケース及び下ケースとは別体で成形され、上ケース及び下ケースに取り付けられる構成になっているため、アンダーカット部にならない。したがって、金型の構成が複雑化することがなく、金型が高価になることもない。また、これにより、張出部付近の形状を安定化できるので、トラブルの発生を防止することができる。
また、請求項2に記載の記録テープカートリッジは、請求項1に記載の記録テープカートリッジにおいて、前記保持部が金属製であることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、リーダー部材が保持される開口近傍において、落下等に対する耐衝撃性を向上させることができる。したがって、リーダー部材の保持部からの離脱をより一層防止することができる。
また、本発明に係る請求項3に記載の記録テープカートリッジは、上ケースと下ケースとで構成され、記録テープが巻装されたリールを単一で収容するケースと、前記記録テープの端部に直接又はリーダーテープを介して取り付けられ、両端に鍔部が形成されたリーダー部材と、前記ケースに形成され、前記リーダー部材を引き出すための開口と、前記上ケース及び前記下ケースの何れか一方に形成され、前記リーダー部材の鍔部の互いに対向する内面側で、該鍔部にオーバーラップする張出部と、前記張出部が形成されている前記上ケース及び前記下ケースの何れか一方に別体として取り付けられるとともに、前記張出部が形成されていない前記上ケース及び前記下ケースの何れか他方に別体として取り付けられるか又は一体として形成され、前記開口の近傍で前記リーダー部材の鍔部を保持する保持部と、を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、不使用時に、落下等により開口近傍に衝撃が加えられて、上ケースと下ケースとが互いに離隔するように撓み変形しても(いわゆる口開きしても)、リーダー部材は、鍔部の内面側にオーバーラップする張出部により、その傾倒が抑制されるので、保持部から離脱し難くできる。また、この張出部は、通常上ケースや下ケースと一体成形される場合には、いわゆるアンダーカット部となって金型の構成が複雑化するが、本発明では張出部が形成されている上ケース又は下ケースにおいて、その張出部と上下方向で対向する保持部が、その上ケース又は下ケースと別体で成形され、その上ケース又は下ケースに取り付けられる構成になっているため、アンダーカット部にならない。したがって、金型の構成が複雑化することがなく、金型が高価になることもない。また、これにより、張出部付近の形状を安定化できるので、トラブルの発生を防止することができる。
また、請求項4に記載の記録テープカートリッジは、請求項3に記載の記録テープカートリッジにおいて、別体として取り付けられる前記保持部が金属製であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、リーダー部材が保持される開口近傍において、落下等に対する耐衝撃性を向上させることができる。したがって、リーダー部材の保持部からの離脱をより一層防止することができる。
以上のように、本発明によれば、不使用時にリーダー部材が保持部から離脱しないように構成されたケースを、金型の構成が複雑化することなく成形できる記録テープカートリッジを提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、その説明の便宜上、図1において、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)とし、矢印A及び矢印Bと直交する矢印C方向を上方向(上側)とする。
図1、図2で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、ポリカーボネート(PC)等の合成樹脂製の上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やビス止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、リール20が1つだけ回転可能に収容される。このリール20は、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ22と、その下端部に設けられる下フランジ26とが一体成形され、上フランジ24がリールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成されている。そして、そのリールハブ22の外周面に、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTの幅方向の端部が保持されている。
また、リールハブ22の底壁28の下面には、リールギア(図示省略)が環状に形成されており、下ケース16の中央部には、そのリールギアを外部に露出させるためのギア開口46が穿設されている。このギア開口46から露出されるリールギアが、ドライブ装置の回転シャフト(図示省略)に形成された駆動ギア(図示省略)に噛合されて回転駆動されることにより、ケース12内において、リール20がケース12に対して相対回転可能とされる。
また、底壁28の下面におけるリールギアの径方向内側には、磁性材料でできた環状金属板であるリールプレート(図示省略)がインサート成形等により固着されており、ドライブ装置の回転シャフトに設けられた環状のマグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されるようになっている。更に、リール20は、上ケース14及び下ケース16の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口46と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁48によってガタつかないように保持されている。
また、ケース12の右壁12Bには、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置の引出部材(図示省略)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン30が、直接又はリーダーテープ(図示省略)を介して固着されている。
リーダーピン30は、図3で詳細に示すように、円柱状の本体部32と、その本体部32の両端に、本体部32の直径よりも大径で、かつ一体に形成された円板状のフランジ部(鍔部)36と、を有しており、本体部32には、記録テープTが取り付けられるエリアを規定する小フランジ部34が一体に形成されている。この小フランジ部34の直径は、本体部32の直径よりも大きく、かつフランジ部36の直径と同じか、それよりも小さく形成されている。
そして、この小フランジ部34は、フランジ部36よりも薄く形成されており、小フランジ部34とフランジ部36との間が、ドライブ装置の引出部材のフック(図示省略)等に係止される環状溝35とされている。この小フランジ部34を設けることにより、記録テープTを引き出す際に、フック等が記録テープTに接触して傷付けることがない構成である。なお、フランジ部36の外面36Aは、曲率の小さい凸曲面とされている。
また、図2、図4、図5で示すように、ケース12の開口18の近傍には、ケース12内においてリーダーピン30を位置決めして保持する上下一対の保持部40が一体的に取り付けられるようになっている。この保持部40は、略矩形平板状に、例えばアルミニウム等の金属材料で成形されており、上ケース14の天板14A外面に形成された被取付部としての凹部15と、下ケース16の底板16A外面に形成された被取付部としての凹部17に、それぞれかしめ等の固着手段によって取り付けられる(固着される)ようになっている。
各凹部15、17には平面視略「U」字状の切欠部15A、17Aが形成されており、保持部40の矢印B方向側(記録テープTの引出側)における周縁部略中央には、その切欠部15A、17Aの開放側の幅Lと同じ幅Lのテーパー部40Aが形成されている(図4参照)。したがって、保持部40を各凹部15、17に取り付ける(固着する)と、開口18の近傍には、記録テープTの引出側が開放され、リーダーピン30のフランジ部36の外面36Aが保持される平面視略「U」字状の凹部41が形成される(図5参照)。これにより、直立状態のリーダーピン30のフランジ部36が、その凹部41の開放側から凹部41内に出入可能とされる。
また、上ケース14及び下ケース16に取り付けられた保持部40と上下方向で対向する張出部44(後述)と、前壁12Aとの間の上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、図2で示すような略「コ」字状とされた板バネ38を収容する溝部39が形成されている(図4、図5参照)。すなわち、板バネ38の基部38Aの上下端部が、この溝部39内に固定配置されるようになっている。
そして、この板バネ38の二股状の先端部38Bが、リーダーピン30の上下フランジ部36の外周面36Cにそれぞれ係合(圧接)して、リーダーピン30を凹部41(保持部40)に保持するようになっている。なお、リーダーピン30が凹部41(保持部40)に出入する際には、板バネ38の先端部38Bは、適宜弾性変形して、リーダーピン30の移動を許容する構成である。
また、開口18は、ドア50によって開閉される。このドア50は、図1、図2で示すように、開口18を閉塞可能な大きさの略矩形板状に形成され、ケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア50の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部64が形成されている。
また、ドア50の後端部中央には、シャフト52が突設されており、そのシャフト52には、コイルバネ58が挿嵌されている。そして、シャフト52の後端には、そのコイルバネ58を脱落防止とする拡開部54が形成されている。また、下ケース16には、そのシャフト52に挿嵌されたコイルバネ58の後端を係止する係止部62を有する支持台60が突設されている。
したがって、ドア50は、シャフト52が支持台60上に摺動自在に支持されるとともに、コイルバネ58の後端が係止部62に係止されることにより、そのコイルバネ58の付勢力によって、常時開口18の閉塞方向へ付勢される構成である。なお、開口18の開放時、シャフト52を支持する支持台66を支持台60の後方側に更に突設しておくことが好ましい。
また、ドア50の前端部には、開閉操作用の凸部56が外方に向かって突設されている。この凸部56が、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填に伴い、そのドライブ装置側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっている。これにより、ドア50がコイルバネ58の付勢力に抗して開放される構成である。
次に、開口18近傍の構成について、更に詳細に説明する。なお、開口18近傍の構成は上下共に同じ構成であるため、主に図4〜図10で示す下ケース16側について説明する。保持部40は、上ケース14及び下ケース16とは別体の金属材料で成形され、かしめ等の固着手段により、その上ケース14の天板14A外面及び下ケース16の底板16A外面にそれぞれ形成された凹部15、17に、一体的に取り付けられる(固着される)ようになっており、その天板14A及び底板16Aの一部を構成するようになっている。
図4〜図10で示すように、凹部15、17の深さFは保持部40の厚さHと同一とされ、その凹部15、17には、固着ピン15B、17Bが複数本(図示のものは4本)、所定間隔を隔てて(図示のものは各凹部15、17におけるコーナー部近傍に)突設されている。そして、保持部40には、各固着ピン15B、17Bを挿通可能な貫通孔40Bが複数(図示のものは4個)穿設されている。各貫通孔40Bの内周面には、外方側の内径が内方側(凹部15、17に接触する面側)の内径よりも大径となる段差部40Cが形成されており、内方側の内径は、固着ピン15B、17Bの外径と同一か、それよりも若干大径とされている。
ここで、図6〜図10で示す下ケース16側を例に採り、その固着(取付)方法を説明すると、保持部40を凹部17に取り付けるためには、まず図6、図9で示すように、保持部40を凹部17に嵌合させる。このとき、図7で示すように、固着ピン17Bを貫通孔40Bに挿通させる。なお、固着ピン17Bの長さ(高さ)は、貫通孔40Bに挿通されたときに、下ケース16の底板16A外面(下面)から所定量下方へ突出する長さ(高さ)とされている。
保持部40を凹部17に嵌合し、貫通孔40Bから固着ピン17Bの先端部を突出させたら、その貫通孔40Bから突出している固着ピン17Bの先端部を潰してかしめる。すると、かしめられた固着ピン17Bの先端部は、貫通孔40Bの段差部40Cに係止され、これによって、保持部40が凹部17に固着される(取り付けられる)。なお、かしめたときに、底板16A外面(下面)から突出する固着ピン17Bの一部は、固着後に適宜削られるようになっており、底板16A外面(下面)の平面性は確保されるようになっている。
こうして、上ケース14及び下ケース16に保持部40が一体的に取り付けられる(固着される)が、この保持部40が取り付けられることにより、上記したように、リーダーピン30のフランジ部36の外面36A(図3参照)を保持する平面視略「U」字状の凹部41が形成される。そして、その凹部41(保持部40)と高さ方向(上下方向)に所定間隔を隔てた対向位置には、リーダーピン30(フランジ部36)を凹部41(保持部40)に保持したときに、互いに対向するフランジ部36の内面36B側に、非接触で所定量オーバーラップする張出部44が形成されている。
すなわち、凹部41(保持部40)と張出部44との間の間隔W(図11(A)参照)は、フランジ部36の厚さD(図3参照)よりも広く形成されており、凹部41(保持部40)に保持されたフランジ部36の内面36Bと張出部44の外面44Bとの間には、所定のクリアランスが形成されるようになっている。なお、張出部44の記録テープTの引出側略中央には、環状溝35部分の本体部32を許容する平面視略「U」字状の切欠部44Aが形成されている。
また、図4〜図6で示すように、記録テープTの引出側とは反対側の切欠部17A周りには、フランジ部36の外周面36Cが対向(当接)する平面視略「U」字状の内壁面42が形成されており、この内壁面42の高さ方向先端部(上端部)から記録テープTの引出側へ張出部44が一体に延設されている。したがって、この張出部44は、上ケース14及び下ケース16と一体成形されている場合には、いわゆるアンダーカット部となって金型が複雑化するが、ここでは保持部40が、上ケース14及び下ケース16とは別体で成形され、後から取り付けられる構成とされているため、金型が複雑化するおそれがない。
また、図11で示すように、張出部44の切欠部44A側における周面で、かつフランジ部36が挿入される側は、面取り加工又はフィレット加工(R加工)により、所定角度のテーパー面44Cとされている。これにより、リーダーピン30が傾いた状態で、凹部41(保持部40)に戻されても(図11(A)参照)、そのフランジ部36が張出部44に干渉しないで(スタックしないで)収容される構成である(図11(B)参照)。
つまり、これにより、リーダーピン30は、張出部44があっても安定して着脱可能となる構成である。なお、切欠部44A側の周面には、直線部44Dを残すことが望ましい。このような直線部44Dを残すと、張出部44の強度を確保することができる(張出部44の強度を損なわないようにできる)。
以上のような構成の記録テープカートリッジ10において、次に、その作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、不使用時(保管時や運搬時等、ドライブ装置に装填されないとき)には、開口18がドア50によって閉塞されている。そして、記録テープTがリール20のリールハブ22に巻装されている。
記録テープTを使用する際には、前壁12Aを先頭にして、記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿って、ドライブ装置内へ装填する。すると、まず、そのドライブ装置側に設けられた開閉部材が、ドア50の凸部56に係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部56をコイルバネ58の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部56が突設されているドア50は、右壁12Bに沿って、溝部64内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
こうして、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に所定深さ装填され、開口18が完全に開放されると、記録テープカートリッジ10は所定高さ下降し、ドライブ装置の位置決め部材(図示省略)が、下ケース16に形成された位置決め用の穴部(図示省略)に相対的に挿入される。これにより、記録テープカートリッジ10がドライブ装置内における所定位置に正確に位置決めされ、ドア50のそれ以上の摺動(後方への移動)が規制される。
また、記録テープカートリッジ10の下降動作によって、回転シャフトが相対的にギア開口46から進入し、駆動ギアをリールギアに噛合させる。そして、駆動ギアとリールギアとが完全に噛合した状態で、リールプレートが、駆動ギアの内側に設けられた環状のマグネットの磁力によって吸着・保持されることにより、リール20は、駆動ギアに対するリールギアの噛合が維持されつつ、ケース12内で、そのケース12に対して相対回転可能となる。
一方、開放された開口18からは、ドライブ装置に設けられた引出部材がケース12内に進入し、凹部41(保持部40)に位置決め保持されたリーダーピン30を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内において正確に位置決めされているので、引出部材は確実にリーダーピン30の環状溝35にそのフックを係止させることができる。
こうして、開口18から抜き出されたリーダーピン30は、巻取リール(図示省略)に収容される。そして、その巻取リールとリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって情報の記録や再生が行われる。
情報の記録や再生が終了した記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、まず、回転シャフトが逆回転することにより、記録テープTがリール20に巻き戻される。そして、記録テープTがリール20に最後まで巻き戻されると、リーダーピン30が凹部41(保持部40)に保持される。なお、このとき、板バネ38の先端部38Bは適宜弾性変形して、リーダーピン30の凹部41(保持部40)への収容を許容する。そして、張出部44が、フランジ部36の内面36B側で、そのフランジ部36に平面視で所定量オーバーラップする。
その後、記録テープカートリッジ10は所定高さ上昇し、位置決め部材が位置決め用の穴部から抜き出されるとともに、回転シャフトがギア開口46から抜き出され、リールギアに対する駆動ギアの噛合が解除される。そして、記録テープカートリッジ10は、イジェクト機構(図示省略)によって矢印A方向とは反対方向に移動される。すると、この移動に伴って、ドア50はコイルバネ58の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。こうして、開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置内から完全に排出される。
ここで更に、保持部40及び張出部44の作用について説明する。図11(B)で示すように、リーダーピン30は、本体部32の上下両端部に設けられたフランジ部36が、それぞれ保持部40(凹部41)と張出部44の間に入り込んだ状態で、その凹部41に保持される。したがって、開口18付近に落下等により衝撃が加えられ、その開口18付近が口開きするように(上ケース14と下ケース16が互いに離隔するように)撓み変形しようとしても、その撓み変形をリーダーピン30によって抑制することができる。
つまり、開口18付近が口開きするように撓み変形すると、リーダーピン30のフランジ部36の内面36B側に、張出部44の外面44B側が圧接するので、その口開きを、リーダーピン30によって抑制することができる。また、これにより、リーダーピン30のフランジ部36が、張出部44によって押さえられることになるので、リーダーピン30の凹部41(保持部40)からの離脱が防止される。
また、ドライブ装置に装填されない不使用時において、張出部44が、平面視略「U」字状の切欠部44Aによって、リーダーピン30の本体部32を許容するとともに、フランジ部36の内面36B側において、常にそのフランジ部36に所定量オーバーラップするので、リーダーピン30は、その傾倒が防止され、凹部41(保持部40)からの離脱が防止される。したがって、リーダーピン30(フランジ部36)を押さえる板バネ38を省略することもできる。
また、リーダーピン30のフランジ部36に非接触でオーバーラップする張出部44は、いわゆるアンダーカット部にならないように成形される。つまり、張出部44に上下方向で対向する保持部40が、ケース12とは別体で成形され、後からケース12に取り付けられる(固着される)構成になっている。したがって、ケース12を成形する金型にスライド機構を設ける必要がなく、金型の構成が複雑化することがない。つまり、金型の構成を簡略化することができ、金型が高価になる不具合が生じない。
また、これにより、複雑な形状である開口18近傍の形状を安定化することができ、トラブルの発生を防止することができる。また更に、保持部40が別体で成形できることから、その保持部40を金属材料で成形することが可能となる。保持部40が金属材料で成形されると、開口18近傍の剛性(強度)を向上させることができるので、落下等により開口18近傍に衝撃が加えられたときのリーダーピン30の保持部40からの離脱をより一層防止することができる。
なお、張出部44は、上ケース14及び下ケース16の両方に設けられることが望ましいが、上ケース14又は下ケース16のどちらか片方のみに設けられる構成としてもよい。その場合、少なくとも張出部44が形成される上ケース14又は下ケース16の保持部40を別体とすればよい。つまり、張出部44が形成されていない上ケース14又は下ケース16の保持部40は、その天板14A又は底板16Aと一体成形してもよいし、別体としてもよい。
張出部44が、上ケース14又は下ケース16のどちらか片方のみに設けられる構成の場合でも、開口18付近に落下等により衝撃が加えられ、その開口18付近が口開きするように(上ケース14と下ケース16が互いに離隔するように)撓み変形しようとした際には、リーダーピン30の傾倒を抑制することができるので、そのリーダーピン30を凹部41(保持部40)から離脱し難くできる。
なお、張出部44(切欠部44A)の形状は、図示の形状に限定されるものではなく、本体部32を許容でき、かつフランジ部36の内面36B側に、非接触で所定量オーバーラップできるような形状に形成されていればよい。また、保持部40の形状も、平面視略矩形状に限定されるものではなく、例えば図12(A)で示すように、平面視略「D」字形状に形成したり、例えば図12(B)で示すように、平面視略ホームベース形状(五角形状)等に形成してもよい。
更に、保持部40の材質は、金属に限定されるものではなく、また、上ケース14及び下ケース16に保持部40を固着するための固着手段も、かしめに限定されるものではない。すなわち、図13、図14で示すように、例えば保持部40を上ケース14及び下ケース16と同じ樹脂材(例えばPC)で成形し、超音波溶着によって取り付ける(固着する)構成にしてもよい。
この場合、保持部40の所定位置に突設されたエネルギーダイレクター45を、底板16Aの凹部17(天板14Aの凹部15も同様)に当接しつつ、ホーン(図示省略)から発生される超音波で溶融すればよい。これにより、保持部40を凹部17に取り付ける(固着する)ことができる。なお、樹脂製とされた保持部40を樹脂製とされた上ケース14や下ケース16に固着する場合、熱溶着等によって固着してもよい。
以上、説明したように、張出部44と上下方向(高さ方向)で対向する保持部40を、上ケース14や下ケース16と別体で成形し、上ケース14や下ケース16の成形後に取り付ける構成としたので、上ケース14や下ケース16にアンダーカット部が形成されない。したがって、金型の形状が複雑にならず、低コストでケース12(上ケース14や下ケース16)を製造することができる。
また、保持部40を上ケース14や下ケース16と別体にしたので、保持部40の材質変更が可能となり、例えば保持部40を金属材料で成形すると、開口18近傍の剛性(強度)を向上させることができる。したがって、落下等により開口18近傍に衝撃が加えられたときのリーダー部材(リーダーピン30)の保持部40からの離脱をより一層防止することができる。
記録テープカートリッジの概略斜視図 記録テープカートリッジの概略分解斜視図 リーダーピンの概略正面図 かしめによって固着する前の凹部と保持部を上方から示す概略斜視図 かしめによって固着した後の凹部と保持部を上方から示す概略斜視図 かしめによって固着する前の凹部と保持部を下方から示す概略斜視図 凹部の固着ピンを保持部の貫通孔に挿通させた状態を示す概略斜視図 かしめによって固着した後の凹部と保持部を下方から示す概略斜視図 かしめによって固着する前の凹部と保持部を示す概略正面図 かしめによって固着した後の凹部と保持部を示す概略正面図 (A)リーダーピンが傾いて保持部へ戻された状態を示す概略側断面図、(B)リーダーピンが保持部に保持された状態を示す概略側断面図 保持部の別の形状を示す概略底面図 溶着によって固着する前の凹部と保持部を示す概略正面図 溶着によって固着した後の凹部と保持部を示す概略正面図
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 上ケース
15 凹部
15A 切欠部
15B 固着ピン
16 下ケース
17 凹部
17A 切欠部
17B 固着ピン
18 開口
20 リール
30 リーダーピン(リーダー部材)
36 フランジ部(鍔部)
36A 外面
36B 内面
36C 外周面
38 板バネ
40 保持部
40A テーパー部
40B 貫通孔
40C 段差部
41 凹部
42 内壁面
44 張出部
45 エネルギーダイレクター
50 ドア
T 記録テープ

Claims (4)

  1. 上ケースと下ケースとで構成され、記録テープが巻装されたリールを単一で収容するケースと、
    前記記録テープの端部に直接又はリーダーテープを介して取り付けられ、両端に鍔部が形成されたリーダー部材と、
    前記ケースに形成され、前記リーダー部材を引き出すための開口と、
    前記上ケース及び前記下ケースに取り付けられ、前記開口の近傍で前記リーダー部材の鍔部を保持する保持部と、
    前記上ケース及び前記下ケースに形成され、前記リーダー部材の鍔部の互いに対向する内面側で、該鍔部にオーバーラップする張出部と、
    を有することを特徴とする記録テープカートリッジ。
  2. 前記保持部が金属製であることを特徴とする請求項1に記載の記録テープカートリッジ。
  3. 上ケースと下ケースとで構成され、記録テープが巻装されたリールを単一で収容するケースと、
    前記記録テープの端部に直接又はリーダーテープを介して取り付けられ、両端に鍔部が形成されたリーダー部材と、
    前記ケースに形成され、前記リーダー部材を引き出すための開口と、
    前記上ケース及び前記下ケースの何れか一方に形成され、前記リーダー部材の鍔部の互いに対向する内面側で、該鍔部にオーバーラップする張出部と、
    前記張出部が形成されている前記上ケース及び前記下ケースの何れか一方に別体として取り付けられるとともに、前記張出部が形成されていない前記上ケース及び前記下ケースの何れか他方に別体として取り付けられるか又は一体として形成され、前記開口の近傍で前記リーダー部材の鍔部を保持する保持部と、
    を有することを特徴とする記録テープカートリッジ。
  4. 別体として取り付けられる前記保持部が金属製であることを特徴とする請求項3に記載の記録テープカートリッジ。
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