JP2007272825A - 電力営業支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 現時点における電力供給先全体の電力負荷変動パターンを踏まえた上で、負荷変動をできるだけ小さくするために優先的に獲得すべき新規需要家候補を複数の新規需要家候補の中から自動的に選択可能に構成される電力営業支援システムを提供する。
【解決手段】 入力手段2から新規需要家候補の業種に関する第3情報と想定最大電力値に関する第4情報が入力されると、演算手段が、第3情報と同一業種の電力負荷変動パターン(第1情報)を記憶手段3から読み出すとともに、第4情報に基づいて補正を行うことで、当該需要家候補の電力負荷変動パターン(第5情報)を算出する。次に、供給先全体の電力負荷変動パターン(第2情報)を記憶手段3から読み出して第5情報と合算して全体の電力負荷変動パターンを算出し、これに基づいて指標値を各需要家候補毎に算出する。算出された指標値が最大となる新規需要家候補を選択し、出力手段5に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、需要家に対して電力を供給する事業者(一般的には電気事業者が該当する)が新規需要家を獲得すべく営業活動を行う際の支援を行う電力営業支援システムに関する。
従来、一般家庭等の小口電力需要家、或いは工場やビル等の大口電力需要家に対する電力の供給は、予め認可された既存の電力会社(いわゆる、一般電気事業者)に限られていたが、最近の規制緩和により、大口電力需要家だけでなく契約電力50kW以上の中小規模電力需要家に対しても電力売買が自由化されたことで、届出を行った新規参入事業者(いわゆる、特定規模電気事業者)が上記需要家に対して電力の小売を行うことが可能となった。
ところで、電力はその性質上貯蔵が困難なため、負荷変動状態に合わせて電力を供給しなければならず、電気事業者は、年間を通して当該電気事業者の電力供給先全体の最大負荷を達成するピーク時に合わせた供給能力を必要とされる。
しかしながら、年間の最大負荷に合わせた供給能力を保有することにより、低負荷時には供給能力に対する供給電力の割合が低くなるため、売電による収入に対して設備維持に係るコストが大きくなる。
このため、新規参入事業者は、新たな需要家を獲得する際、電力供給先全体の負荷変動をできるだけ小さくなるよう(即ち、負荷率をできるだけ向上させるよう)に需要家を選択することが戦略的行動として考えられる。このような考えの下、新たな需要家を複数組み合わせることで高負荷率を実現することを目的とし、このような需要家の組み合わせを自動的に選択可能に構成される合成負荷率向上装置が提供されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−115452号公報
特許文献1に記載の合成負荷率向上装置によれば、複数の顧客の中から選択されたコア顧客の電力負荷変動パターンに対し、コア顧客以外の顧客の電力負荷変動パターンを合成することで負荷率が向上する顧客を自動的に選択することができる。
しかしながら、上記特許文献1の方法は、新規需要家(顧客)を獲得することによって現時点で既に獲得している電力供給先全体の電力負荷変動パターンに与える影響については考慮されていない。又、各顧客毎に電力負荷データを必要とするため、全体として膨大なデータを要するとともに、そもそも新規参入事業者が新規需要家に関する詳細な電力負荷データを保有するのは困難が伴う場合がある。
本発明は、現時点における電力供給先全体の電力負荷変動パターンを踏まえた上で、新規参入事業者が負荷変動をできるだけ小さくするために優先的に獲得すべき新規需要家候補を複数の新規需要家候補の中から単純なデータ処理によって自動的に選択可能に構成される電力営業支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る電力営業支援システムは、コンピュータのデータ処理によって電力供給に係る営業支援を行う電力営業支援システムであって、業種毎の典型的な電力負荷変動パターンに関する第1情報、及び現時点における電力供給先全体の電力負荷変動パターンに関する第2情報が記憶される記憶手段と、新規需要家候補に関する情報であって、業種に関する第3情報、及び想定電力量に関する第4情報が入力可能に構成される入力手段と、前記入力手段によって入力された情報と前記記憶手段に格納される情報とを用いて所定の演算を行う演算手段と、前記演算手段による演算結果が出力される出力手段と、を備え、前記入力手段より、複数の前記新規需要家候補に関する前記第3情報、及び前記第4情報が入力されると、前記演算手段が、前記記憶手段より前記第3情報が示す業種と同一業種の前記第1情報を読み出すとともに、前記第4情報の値に応じた補正を行うことで前記新規需要家候補夫々に対する電力負荷変動パターンを第5情報として算出し、前記記憶手段より前記第2情報を読み出すとともに、当該第2情報に対して前記第5情報を前記新規需要家候補毎に合算することで、当該新規需要家候補が電力供給先となった場合の電力供給先全体の想定電力負荷変動パターンを第6情報として前記新規需要家候補毎に算出し、前記第6情報に基づいて、電力供給先全体の負荷変動の大きさに与える影響度を含む指標値を前記新規需要家候補毎に算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補を第1候補として選択して前記出力手段に出力することを第1の特徴とする。
上記第1の特徴構成によれば、第1候補として選択された新規需要家候補は、入力された複数の候補の中で供給先全体の負荷変動の大きさに与える影響度の観点から最も優れた新規需要家候補である。従って、当該候補に対して優先的に営業活動を行うことによって、需要家として獲得した後の電力負荷変動パターンを最も良好なものにすることができる。
又、業種毎に電力負荷変動パターンが登録されており、各新規需要家候補の電力負荷変動パターンは登録された業種毎のパターンを補正して算出する構成であるため、予め各需要家候補毎の電力負荷変動パターンを必ずしも必要とせず、限られた情報に基づいて優先的に獲得すべき需要家候補を自動選択することができる。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1の特徴構成に加えて、前記電力負荷変動パターンは、日毎、月毎、季節毎、又はその他の所定期間毎に、一日の電力負荷変動を表す情報を一年分集約して構成されることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴構成によれば、一日単位の短期的な電力負荷変動特性と、年間を通しての長期的な電力負荷変動特性との両方を考慮した上で、負荷変動の大きさに与える影響度の観点から最も優れた新規需要家候補を選択することができる。
このとき、一日の電力負荷変動を表す情報としては、0時から24時までの1時間毎の需要電力量の変動を用いるものとして構わない。又、一年分の集約する方法としては、各月(1月〜12月)毎に代表的な一日の電力負荷変動パターン、或いは各月の電力負荷変動パターンの平均値を利用するものとしても構わないし、季節毎に同様の値を算出して利用するものとしても構わないし、一年に渡る毎日の電力負荷変動パターンを利用するものとしても構わない。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1又は第2の特徴構成に加えて、前記第6情報が示す最大電力値に対する平均電力値の割合で定義される負荷率を用いて前記指標値を算出することを第3の特徴とする。
上記第3の特徴構成によれば、負荷率が最大になる新規需要家候補が出力手段より選択出力される構成とすることで、他の新規需要家候補と比較して供給先全体の電力負荷変動パターンの負荷率を最も良好な値にする新規需要家候補が選択されるため、当該新規需要家候補に対して優先的に営業活動を行うことによって、顧客として獲得した後の負荷率を最も良好にすることができる。
又、このように選択された新規需要家候補が実際に顧客として獲得できた場合、供給先全体の電力負荷変動パターンの負荷率は高水準値を示すこととなり、このことは負荷変動に伴う凹凸が少ない、即ち比較的フラットな電力負荷変動パターンであることを表している。このため、更に新たな新規需要家候補を顧客として獲得する場合においても、凹凸が大きく変動の激しい電力負荷変動パターンと比較して、当該顧客の電力負荷変動パターンを積み上げた後の全体の負荷変動を抑制しやすい。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1〜第3の何れか一の特徴構成に加えて、前記第4情報が、前記新規需要家候補の想定最大需要電力値に関する情報であることを第4の特徴とする。
上記第4の特徴構成によれば、当該新規需要家候補が実際に供給先となった場合に、供給先全体の電力負荷変動パターンを最も大きく押し上げる要因となる情報である最大需要電力値として、第1情報に基づいて算出されたものではなく実際に入力された値を利用することができる。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1〜第4の何れか一の特徴構成に加えて、前記記憶手段が、供給先全体に対して供給可能な最大電力値に関する第7情報を記憶しており、前記演算手段が、前記新規需要家候補毎に前記第6情報を算出すると、前記第7情報を前記記憶手段から読み出して、当該第7情報を超過する電力量の一年間に渡る総計である超過電力量を算出するとともに、前記第7情報より一年間に渡る供給可能総電力量を算出して、前記供給可能総電力量に対する前記超過電力量の比率を用いて前記指標値を補正することを第5の特徴とする。
上記第5の特徴構成によれば、供給先全体の想定電力負荷変動パターンが示す負荷率のみならず、事業者の最大供給能力を考慮した上で新規需要家候補の優先順位付け(或いは、最優先候補の選択出力)を自動的に行うことができる。例えば、負荷率から前記供給可能総電力量に対する前記超過電力量の比率に所定の係数を乗じた値を差し引いて得られる算出値を指標値とし、この係数を超過電力量の許容程度に応じて変更可能に構成することで、事業者の営業方針に合った新規需要家候補を自動的に選択することができる。このとき、特に最大電力値が最大供給能力を超える新規需要家候補については獲得しない営業方針による場合には、係数を無限大とすることで、当該方針に合致したシステム提供が可能となる。特に、第4の特徴構成に示されるように、新規需要家候補の最大需要電力値を第4情報として入力可能にすることで、当該新規需要家候補が新たな供給先となった場合における超過電力量を入力された第4情報に基づいて算出できるため、実際に当該新規需要家候補を獲得した場合に生じる超過電力量に近い値を算出可能である。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1〜第5の何れか一の特徴構成に加えて、前記演算手段が、前記第1候補が電力供給先となった場合の前記第2情報に対して、前記第1候補を除く前記新規需要家候補毎に算出された前記第5情報を合算することで、新たな前記第6情報を前記新規需要家候補毎に算出し、当該算出された新たな前記第6情報に基づいて前記新規需要家候補毎に指標値を算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補を前記第1候補の次点の候補として選択して前記出力手段に出力することを第6の特徴とする。
上記第6の特徴構成によれば、入力された複数の新規需要家候補に対して、順次優先順位付けを行うことができるため、営業担当者はこの優先順位に従って営業活動を行うことで、無作為に営業活動を行う場合と比較して、顧客獲得後における供給先全体の電力負荷変動パターンを良好なものにすることができる。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1〜第6の何れか一の特徴構成に加えて、前記入力手段より、複数の新規需要家候補に関する前記第3情報、及び前記第4情報が入力されると、前記演算手段が、任意の2以上の前記新規需要家候補群を選択するとともに、当該選択された前記新規需要家候補群に属する前記新規需要家候補が示す前記第5情報全てを前記第2情報に合算することで、当該新規需要家候補群が電力供給先となった場合の電力供給先全体の想定電力負荷変動パターンを第8情報として前記新規需要家候補群毎に算出し、前記第8情報に基づいて、前記新規需要家候補群毎に前記指標値を算出するとともに、当該指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補群を第1候補群として選択し、前記第2情報に対して、前記第1候補群に属する前記新規需要家候補に関する前記第5情報を、前記新規需要家候補毎に合算して前記第6情報を算出するとともに、当該第6情報に基づいて前記新規需要家候補毎に指標値を算出して、当該指標値の大きさの順に前記第1候補群に属する前記新規需要家候補の優先順位を決定して前記出力手段に出力することを第7の特徴とする。
上記第7の特徴構成によれば、同時に複数の新規需要家候補の獲得を目指す場合に、事業者にとって最適な新規需要家候補の組み合わせを自動的に提示することができる。例えば指標値の観点からは単独で顧客として獲得するよりも、複数の候補を組み合わせて顧客として獲得した場合の方が好ましい場合に、営業担当者に対して有為な情報を与えることができる。又、第1候補群として選択された新規需要家候補の中でも、更に優先順位付けを行うことができるため、営業担当者は当該順位に従って営業活動を行うことで、無作為に営業活動を行う場合と比較して、実際に顧客として獲得した後の供給先全体の電力負荷変動パターンを良好なものにすることができる。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第7の特徴構成に加えて、前記演算手段が、前記第1候補群に属する全ての前記新規需要家候補が電力供給先となった場合の前記第2情報に対して、前記第1候補群を除く前記新規需要家候補群に属する前記新規需要家候補が示す前記第5情報全てを合算することで、新たな前記第8情報を前記新規需要家候補群毎に算出し、当該算出された新たな前記第8情報に基づいて前記新規需要家候補群毎に指標値を算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補群を前記第1候補群の次点の候補として選択することを第8の特徴とする。
上記第8の特徴構成によれば、入力された複数の新規需要家候補に対して、同時に複数の新規需要家候補の獲得を目指す場合に、順次優先順位付けを行うことができるため、営業担当者はこの優先順位に従って営業活動を行うことで、無作為に営業活動を行う場合と比較して、顧客獲得後における供給先全体の電力負荷変動パターンを良好なものにすることができる。
又、本発明に係る電力営業支援システムは、上記第1〜第8の何れか一の特徴構成に加えて、前記出力手段が、前記新規需要家候補毎に前記第6情報と前記指標値を合わせて出力可能に構成されることを第9の特徴とする。
上記第9の特徴構成によれば、新規需要家候補を新たに顧客として獲得できた場合に供給先全体の想定電力負荷変動パターン及び指標値を視覚的に確認することができるため、需要家候補毎にこれらを出力し、想定電力負荷変動パターンを相互比較することで、今後の営業活動に参酌することができる。
本発明の構成によれば、第1候補として選択された新規需要家候補は、入力された複数の候補の中で供給先全体の負荷変動の大きさに与える影響度の観点から最も優れた新規需要家候補であるため、当該候補に対して優先的に営業活動を行うことによって、需要家として獲得した後の電力負荷変動パターンを最も良好なものにすることができる。
本発明に係る電力営業支援システム(以下、適宜「本発明システム」と呼称する)は、需要家に対して電力を供給する事業者(一般的には「電気事業者」、特に「特定規模電気事業者」に代表される新規参入事業者)が新たに電力需要家を獲得する際、既に獲得済の需要家(電力供給先)全体が示す電力負荷変動パターンを考慮して、複数の新規需要家候補の中から負荷変動をできるだけ小さくするために優先的に獲得すべき新規需要家候補をコンピュータのデータ処理によって自動的に選択可能に構成される。以下に、本発明システムの各実施形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
以下に図1〜図6を参照して本発明システムの第1の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と呼称する)について説明を行う。図1は、本実施形態における本発明システムの概略構成図である。
図1に示される本発明システム1は、入力手段2、記憶手段3、演算手段4、及び出力手段5を備えて構成される。まず、本発明システム1の利用者(例えば特定規模電気事業者の営業担当者)は、入力手段2を操作することで現時点における新規需要家候補に関する情報(具体的には、新規需要家候補が属する業種に関する情報(以下では、「第3情報」と称する)、及び年間を通して予想される想定最大需要電力値に関する情報(以下では、「第4情報」と称する))を入力する。このとき、新規需要家候補が複数存在する場合、これら全ての候補に関する情報を入力するものとする。以下では、複数の新規需要家候補に関する第3情報、及び第4情報が入力手段2から入力されたものとして説明を行う。尚、入力手段2は、例えばキーボード、タッチパネル、マウス等の情報入力用インターフェースで構成される。
記憶手段3には、予め各業種毎に登録された典型的な電力負荷変動パターンに関する情報(以下では「第1情報」と称する)が格納されている。又、現時点において、当該事業者が既に電力供給先として獲得済の需要家全体の電力負荷変動パターンに関する情報(以下では「第2情報」と称する)が格納されている。この電力負荷変動パターンに関する説明は後述する。
上記第2情報は、新規に需要家を獲得した場合や、逆に既締結の需要家が契約解除になることで電力供給先ではなくなった場合等のように、当該事業者の電力供給先全体の電力負荷変動パターンが変化した場合には、新たな情報に更新可能に構成されていることが好ましい。又、第1情報においても、新たな業種が登録されたり、既に登録されている業種の電力負荷変動パターンの見直しを行うことができるように、内容の追記、或いは更新が可能であることが好ましい。尚、記憶手段3は、ハードディスクや不揮発性半導体メモリ等のコンピュータの外部記憶装置で構成される。
演算手段4は、入力手段2から入力された第3情報、及び第4情報と、記憶手段3に格納されている第1情報、及び第2情報とに基づいて、後述する演算を行うことで、入力手段2から入力された複数の新規需要家候補の中から、当該事業者が優先的に顧客として獲得に動くべき新規需要家候補を自動的に選択し、出力手段5に出力する。尚、演算手段4は、演算用ハードウェア資源(例えばCPU、メモリ等)、及び演算用ソフトウェア資源(例えばOS、各種ドライバ、データベース管理ソフト等)で構成される。又、出力手段5は、表示用ディスプレイ、プリンタ等のコンピュータの情報出力用インターフェースで構成される。
以下において、演算手段4で行われる演算処理内容について詳細に説明を行う。尚、演算手段4は、後述するように複数の演算処理を各別に実行するソフトウェア手段によって構成されており、図1内では、演算手段4が行う各演算処理に対応してステップS1〜ステップS4と呼称している。以下では、各ステップ名を記載して説明を行う。
入力手段2より複数の新規需要家候補に関する第3情報、及び第4情報が入力されると、これらの中から一の新規需要家候補を任意に選択するとともに、当該選択された新規需要家候補の第3情報に示される業種と同一業種の第1情報を記憶手段3から読み出す。
図2は、記憶手段3に格納されている第1情報の一例であり、図2では、業種i1、i2の2業種について図示している。横軸は時刻を、縦軸は需要電力量を夫々表している。各業種とも、春夏秋冬の4季について、24時間における電力負荷変動パターンが登録されている。
この第1情報の導出方法について、例えば図2(a)に示される業種i1を例に挙げて説明する。業種i1に該当する複数の電力需要家の電力負荷変動パターンを全て合算するとともに、最大電力値がP1となるように全体的に縮小処理を行う。このとき、業種i1に該当する複数の電力需要家の電力負荷変動パターンに関する情報は、各季(12月〜2月、3月〜5月、6月〜8月、及び9月〜11月)の代表的な一日の電力負荷変動パターンを利用するものとしても構わないし、各季毎に当該季に属する全ての日、或いは代表的な数日における電力負荷変動パターンの平均値を利用するものとしても構わない。業種i2についても同様の処理を行うことで、図2(b)に示される第1情報を導出し、これらを記憶手段3に格納する。このとき、図2(b)では、業種i2の最大電力値を業種i1の最大電力値と同一のP1となるように縮小処理を行うものとしているが、必ずしも同一値にする必要はない。又、第1情報の導出に利用する電力負荷変動パターンは、前年の実績を利用するものとしても構わないし、過去数年間の実績値の平均を利用するものとしても構わない。
尚、第1情報を導出する際には、当該事業者の電力供給先となっている需要家から取得した電力負荷変動パターンを利用する以外にも、他の事業者から電力供給を受けている需要家の情報を利用しても良い。
一の新規需要家候補(以下では「候補X1」と記載する)の第3情報が業種i1を示しており、第4情報がある値PX1を示している場合、演算手段4は、候補X1と同一業種の第1情報を読み出すとともに、読み出された第1情報が示す電力負荷変動パターンに対して最大電力値がPX1になるように補正処理を行う(ステップS1)。このとき、全ての時間帯における電力値に対して均一に拡大、或いは縮小処理を行う(即ち、補正係数としてPX1/P1を乗じる処理を行う)ことで補正するものとして構わない。このようにして得られた候補X1の想定電力負荷変動パターン(以下では「第5情報」と称する)が算出される。このようにして算出された第5情報の例を図3に示す。図3では、PX1がP1より小さい場合を例として、業種i1の電力負荷変動パターン全体に対して縮小処理を行うことで、最大電力値がPX1となるように補正している。
次に、このようにして算出された第5情報に基づいて、候補X1が新たに電力供給先として加わった場合における電力供給先(需要家)全体の総電力負荷変動パターン(以下では「第6情報」と称する)を算出する。
図4は、記憶手段3に格納されている第2情報の一例である。第2情報も、上記第1情報と同様、横軸は時刻を、縦軸は需要電力量を夫々表しており、春夏秋冬の4季について、24時間における電力負荷変動パターンが登録されている。この第2情報は、当該事業者の供給先である全需要家の電力負荷変動パターンを全て合算することで算出される。このとき、第1情報と同様、各季(12月〜2月、3月〜5月、6月〜8月、及び9月〜11月)の代表的な一日の変動パターンを利用するものとしても構わないし、各季毎に当該季に属する全ての日、或いは代表的な数日における電力負荷変動パターンの平均値を利用するものとしても構わない。更には、第2情報の導出に利用する電力負荷変動パターンは、前年の実績を利用するものとしても構わないし、過去数年間の実績値の平均を利用するものとしても構わない。図4に示される例によれば、領域d3に示される夏季(6月〜8月)において年間を通して最大電力PMを達成していることが分かる。
演算手段4は、第5情報を算出すると、記憶手段3より読み出した上記第2情報に合算することで、第6情報を算出する(ステップS2)。このように算出された第6情報の一例を図5に示す。
演算手段4は、算出された第6情報が示す全体の想定電力負荷変動パターンより、年間の負荷率を算出する(ステップS3)。このとき、図6に示されるように、第6情報が示す最大電力値PM1を年間に渡って供給した場合の総電力量(図6の外周長方形領域A1の面積)に対する、年間想定電力量(図6の斜線部領域A2の面積)の割合を算出することで、前記負荷率を算出する。負荷率が高いことは、負荷変動に伴う凹凸が少ない、即ち比較的フラットな電力負荷変動パターンであることを表しており、このことは、更に新たな新規需要家候補を顧客として獲得する場合に、凹凸が大きく変動の激しい電力負荷変動パターンと比較して、当該顧客の電力負荷変動パターンを積み上げた後の全体の負荷変動を抑制しやすい、即ち、負荷変動を抑えたまま更に新たな顧客を獲得しやすい状況下であることを表しており、事業者にとって高効率な供給形態であることを表している。
尚、負荷率の算出方法は、上記の他に、年間想定電力量の年間に渡る平均値(平均電力値)A3を算出するとともに、最大電力値PM1に対する当該平均値A3の比率を算出することで負荷率を算出するものとしても良い。
このようにして、候補X1を新規需要家として獲得した場合の供給先全体の想定電力負荷変動パターンが示す負荷率が算出されると、以下同様の方法で、入力手段2より入力された全ての新規需要家候補について負荷率を算出する。そして、算出された負荷率が最も高い値を示す新規需要家候補を選択し、出力手段5に出力する(ステップS4)。
このようにして選択された新規需要家候補は、新たに事業者の電力供給先として獲得した場合に、供給先全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率が最も高い需要家候補であるため、営業担当者(本発明システム1の利用者)は出力手段5から出力されたこの新規需要家候補を優先的に顧客として獲得しに行くことで、獲得後の供給先全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率を最も良好にすることができる。
<第2の実施形態>
以下に、図7〜図8を参照して本発明システムの第2の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と呼称する)について説明を行う。尚、本実施形態は、第1の実施形態と比較して、演算手段4の演算ステップが一部異なるものであり、他の構成要素については同一であるため、その説明を省略する。
図7は、本実施形態における演算手段4aが行う演算処理を説明するためのブロック図である。図7に示されるように、本実施形態では、第1の実施形態におけるステップS1〜ステップS4の演算処理の後、更に演算処理を引き続き行う構成である。
ステップS4によって複数の新規需要家候補の中から第6情報が示す負荷率が最大となる新規需要家候補(上記「候補X1」とする)が選択されると、当該候補を供給先として確定した場合の供給先全体の電力負荷変動パターン(新たな第2情報)を算出し、候補X1以外の新規需要家候補の中から任意に選択された一の新規需要家候補(以下では「候補X2」と記載する)の第5情報を合算することで、新たな第6情報を算出する(ステップS5)。
尚、新規需要家候補夫々の第5情報は、ステップS1で求められているため、この情報を演算手段4内のメモリ或いは記憶手段3に格納しておくことで、当該情報を読み出して利用する構成とすることができる。
こうして算出された新たな第6情報が示す全体の想定電力負荷変動パターンより、年間の負荷率を確定候補(X1)以外の全ての新規需要家候補について算出し(ステップS6)、最大の負荷率を示す候補を候補X1の次点の候補として選択する(ステップS7)。以下、ステップS7で選択された候補を供給先として確定した場合の供給先全体の電力負荷変動パターン(更に新たな第2情報)を算出し、以下同様にS5〜S7のステップを繰り返す。このとき、入力された新規需要家候補全ての優先順位付けが完了するまで当該処理を繰り返し行うものとしても構わないし、所定数の優先順位付けが完了した次点で当該処理が終了するものとしても構わない。
このように構成されることで、複数の新規需要家候補に対して自動的に優先順位付けを行うことができるため、営業担当者は当該優先順位に従って営業活動を行うことで、無作為に営業活動を行う場合と比較して、実際に顧客として獲得した後の供給先全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率を高水準値にすることができる。
又、更にこのとき、事業者の最大供給能力を示す情報(以下では「第7情報」と称する)が記憶手段3に格納されており、演算手段4aによって全体の想定電力負荷変動パターンが示す最大電力値と当該第7情報に記載された最大供給能力との比較が行われる構成であっても構わない。
このとき、新規需要家候補が電力供給先となった場合の電力供給先全体の想定電力負荷変動パターンである第6情報が示す年間を通した最大電力が、第7情報に示される最大供給能力を超過した時点で、上記S5〜S7の各ステップにかかる演算処理を終了するものとしても構わない。
又、ステップS3、或いはステップS6によって優先順位付けを行う際に利用した指標値(負荷率)を、想定電力負荷変動パターンが示す最大電力値が最大供給能力を超過することで発生する超過電力量に基づいて補正を行うものとすることができる。以下に、この指標値の算出方法について説明する。
図8は、ステップS3、或いはステップS6における指標値の算出について説明するための図である。尚、図8において事業者の最大供給能力がICで表されている。図8に示される第6情報より、年間を通した最大電力がPM1であり、この最大電力PM1は最大供給能力ICを上回っていることが分かる。この場合、当該事業者の最大供給能力ICを上回る電力供給を必要とする時間帯においては、当該事業者の供給能力だけでは供給先全体に電力を供給することができないため、他事業者からの電力融通を必要とする。従って、当該需要家候補を顧客として獲得した場合、負荷率の点から見れば当該事業者に対して優れた候補であっても、他の事業者からの電力融通を要するという点から見れば、当該期間においては電力融通に際して追加的支出を必要とするため、場合によっては一概に優れた候補とは言えない可能性がある。
このため、新規需要家候補の優先順位を決定する指標値を、負荷率と、当該需要家候補を供給先として獲得した場合の供給可能最大電力量に対する超過電力量の比率によって算出し、超過電力量が供給可能最大電力量を大きく上回る新規需要家候補においては、その優先順位が自動的に下がるように設定する。このとき、供給可能最大電力量とは、最大供給能力(最大出力)ICを一年間維持し続けたとした場合に、需要家に対して供給することのできる総電力量を指し、図8における面積S2に相当する。又、超過電力量とは最大供給能力を超える電力量の一年間に渡る総計を指し、図8における面積S1に相当する。この場合、負荷率f、及び係数tを用いて、指標値bを下記の数1によって定義するものとする。
(数1)
b=f−t(S1/S2)
このとき、超過電力量が発生しない需要家候補の場合(即ち図8において、PM1<ICの場合)は、負荷率fをそのまま指標値として採用するものとして良い。又、係数tは、超過電力量の許容程度に応じて事業者が適宜設定可能に構成されるものとして良い。例えば、最大供給能力を超える需要家候補については顧客として想定しない事業者の場合には、上記係数tを∞(無限大)と設定することで当該事業者の営業方針に応じた需要家候補を自動選択可能に構成される。
このように構成されることで、供給先全体の想定電力負荷変動パターンが示す負荷率のみならず、事業者の最大供給能力を考慮した上で新規需要家候補の優先順位付け(或いは、最優先候補の選択出力)を自動的に行うことができる。
尚、新規発電所の建設や発電出力の変更等で当該事業者の最大供給能力が変更される場合には、適宜第7情報が更新可能に構成されることが好ましい。
<第3の実施形態>
以下に、図9及び図10を用いて本発明システムの第3の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と呼称する)について説明を行う。尚、本実施形態は、上述の各実施形態と比較して、演算手段4の演算ステップが一部異なるものであり、他の構成要素については同一であるため、その説明を省略する。
図9及び図10は、本実施形態における演算手段4bが行う演算処理を説明するためのブロック図である。図9に示されるように、本実施形態では第1の実施形態におけるステップS1の演算処理の後、ステップS8〜ステップS13の各ステップにかかる演算処理が行われる構成である。
演算手段4bは、ステップS1によって各新規需要家候補に関する第5情報が算出された後、任意の2以上の新規需要家候補で構成される新規需要家候補群を選択し、当該新規需要家候補群に属する全ての第5情報を第2情報に合算することで全体の想定電力負荷変動パターン(以下、「第8情報」と呼称する)を算出する(ステップS8)。この第8情報は、選択された新規需要家候補群に属する全ての新規需要家候補が顧客として新たに供給先となった場合に想定される全体の電力負荷変動パターンを表している。
尚、このときに選択される新規需要家候補群としては、例えば予め属する候補数が定められており(例えば需要家候補数を2又は3とする等)、当該候補数を満たす全ての組み合わせから任意に選択されるものとしても構わないし、各新規需要家候補の第5情報が示す最大電力値の合計値が所定の範囲に収まるような組み合わせから任意に選択されるものとしても構わない。後者の場合、新規需要家候補群を決定づける目安として第5情報が示す最大電力値を利用しているに過ぎないため、各新規需要家候補が最大電力を達成する時間帯、季節等に関係なく、単純に数値のみを合計するものとして構わない。
演算手段4bは、ステップS8によって算出された第8情報が示す全体の想定電力負荷変動パターンより、年間の負荷率を算出する(ステップS9)。このようにして、ある候補群を全て新規需要家として獲得した場合の供給先全体の想定電力負荷変動パターンが示す負荷率が算出されると、以下同様の方法で、全ての新規需要家候補群について負荷率を算出する。そして、算出された負荷率が最も高い値を示す新規需要家候補群を選択する(ステップS10)。尚、ステップS10で選択された新規需要家候補群を「第1候補群」と呼称する。
このステップS10によって選択された第1候補群は、入力手段2より入力された新規需要家候補の内、複数の候補をまとめて顧客として獲得しに行く場合に、獲得後の供給先全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率を最も良好にすることができる候補の組み合わせである。従って、例えばステップS10によって選択された第1候補群Y1に新規需要家候補X3、X4、X5の3候補が属する場合、他の新規需要家候補に先駆けてまずこれらの3候補に対する営業を優先的に行うことが営業担当者にとって好ましい。
このように構成されることで、負荷率の観点からは単独で顧客として獲得するよりも、複数の候補を組み合わせて顧客として獲得した場合の方が好ましい場合に、営業担当者に対して有為な情報を与えることができる。例えば、候補X2単独では、顧客として獲得後の全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率はさほど良好ではない場合であっても、候補X2、候補X3、及び候補X4の3候補を組み合わせることで、電力負荷変動パターンが示す凹凸を互いに埋め合わせられて全体の負荷率が良好になる場合等に有用である。
ステップS11〜ステップS13は、ステップS10によって選択された新規需要家候補群に属する各新規需要家候補に対して優先順位付けを行う演算処理ステップであり、ステップS2〜ステップS4の内容に相当する。
即ち、演算手段4は、選択された新規需要家候補群に属する新規需要家候補毎に第6情報を算出(第2情報に第5情報を合算)し(ステップS11)、当該算出された第6情報に基づいて再度負荷率を算出する(ステップS12)。そしてステップS12によって算出された負荷率が最も高い値を示す新規需要家候補を第1候補(以下では「候補X3」とする)とする(ステップS13)。
次に、この候補X3を供給先として確定した場合の供給先全体の電力負荷変動パターン(新たな第2情報)を算出し、需要家候補群Y1に属する候補X3以外の新規需要家候補の中から任意に選択された一の新規需要家候補の第5情報を合算することで、新たな第6情報を算出する(ステップS15)。こうして算出された新たな第6情報が示す全体の想定電力負荷変動パターンより、年間の負荷率を確定候補(X3)以外の新規需要家候補について算出し(ステップS15)、最大の負荷率を示す候補を候補X3の次点の候補として選択する(ステップS16)。以下、ステップS16で選択された候補を供給先として確定した場合の供給先全体の電力負荷変動パターン(更に新たな第2情報)を算出し、以下同様にS14〜S16のステップを繰り返すことで、需要家候補群Y1に属する全ての需要家候補に対する優先順位付けを行うことができる。
このように構成されることで、選択された需要家候補群の中において、更に優先順位付けが行われるため、営業担当者は当該順位に従って営業活動を行うことで、無作為に営業活動を行う場合と比較して、実際に顧客として獲得した後の供給先全体の電力負荷変動パターンが示す負荷率を高水準値にすることができる。
尚、ステップS10によって第1候補群が決定された後、各ステップS11〜ステップS16が行われることで、第1候補群に属する各候補間の優先順位付けが行われた後、更に第1候補群の次点の候補群を同様に選択する構成としても構わない。この場合は、ステップS10によって決定された第1候補群に属する全ての需要家候補が供給先として確定したとして第2情報を新たに算出し、第1候補群を除く全ての候補群に対してステップS8及びステップS9を行うことで、次点の新規需要家候補群を選択するものとする。
又、本実施形態においても、第2の実施形態で上述したように、事業者の最大供給能力を考慮して指標値を算出するものとしても構わない。
<第4の実施形態>
以下に、図11を参照して、本発明システムの第4の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と呼称する)について説明を行う。
図11に示される本発明システム1aは、クライアント端末20a、20b、・・・と、管理サーバ10とで構成される。各クライアント端末20a、20b、・・・は、電気通信回線30を介して管理サーバ10に接続可能に構成される。各クライアント端末は、ノートPC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等の携帯型情報端末で構成されることが好ましいが、デスクトップ型のコンピュータでも構成可能である。
管理サーバ10は、電気通信回線30を介して情報が入力され、或いは電気通信回線30に対して情報を出力する情報入出力手段11と、記憶手段3、及び演算手段4を備える。クライアント端末20aより第3情報或いは第4情報が入力されると、電気通信回線30を介して情報入出力手段11に与えられ、当該情報が演算手段4に送られる。演算手段4は、当該情報を用いて上述の演算を行い、算出結果を情報入出力手段11に与え、電気通信回線30を介してクライアント端末20aに返す。
更に、例えば営業先で新規需要家候補X1との契約が成立した場合、クライアント端末20aより需要家X1との契約が成立した旨の情報を入力する。管理サーバ10は、当該情報を受け付けると、需要家X1が示す電力負荷変動パターンについては既に確定したものと判断し、記憶手段3に当該情報を与えることで、記憶手段3に格納される第2情報の更新を行う。これによって、供給先全体の電力負荷変動パターンを外出先から逐次更新することができる。又、第2情報が更新されることによって演算結果が変化する可能性があるため、外出先から上記演算処理を可能に構成されることで、常に最新の演算結果を確認することができ、最新の優先順位に従って営業活動を行うことができる。
尚、本実施形態における管理サーバ10に搭載される演算手段4は、第2の実施形態における演算手段4a、或いは第3の実施形態における演算手段4bであっても構わない。
<他の実施形態>
以下に、他の実施形態について説明する。
〈1〉 上述の各実施形態では、典型的な電力負荷変動パターンを業種毎に第1情報として記憶手段に格納するとともに、第3情報として新規需要家候補の属する業種を入力手段2より入力する構成としたが、これは分類の単位を病院、工場、商店等のいわゆる「業種」という単位に厳密に限定することを意味するものではなく、あらゆる新規需要家候補の電力負荷変動パターンを数種類の異なる典型例に分類化する際の一分類単位に過ぎない。即ち、いわゆる「業種」よりも細かい単位で分類するものとしても構わない。
〈2〉 上述の各実施形態では、入力手段2より、年間を通して予想される新規需要家候補の想定最大需要電力値を第4情報として入力するものとしたが、その他の例としては、例えば最小需要電力値や年間の平均需要電力値等の情報を入力するものとしても良い。いずれにしても、典型例として記憶手段3に格納されている第1情報が示す電力負荷変動パターンを当該新規需要家候補の電力負荷変動パターンに補正する際に利用可能な情報が第4情報として入力される構成であれば良い。しかしながら、第4情報として最大需要電力が入力されることで、当該新規需要家候補の最大需要電力値として、第1情報から算出された値ではなく、直接入力された値を利用することができるため、最小需要電力等の他の情報に比べて実際に当該新規需要家候補が示す電力変動負荷パターンに近い値を算出することができる。
〈3〉 上述の各実施形態では、記憶手段3に格納される第1情報、及び第2情報に示される電力負荷変動パターンを、一季節(12月〜2月、3月〜5月、6月〜8月、及び9月〜11月)毎に一変動パターンが記載される構成としたが、各月毎に一変動パターンを記載する(即ち12種類の電力負荷変動パターンを第1、及び第2情報として記載する)ものとしても構わないし、更には365日分の電力負荷変動パターンを記載する構成としても構わない。365日分の情報が記載される場合は、より厳密な指標値比較が行えるため、優先的に獲得すべき新規需要家候補を更に的確に選択することができるが、情報量が膨大化するため、演算手段4における演算処理に時間を要する可能性がある。このため、記憶手段3には、業種毎に365日分の電力負荷変動パターンが登録されている場合でも、演算処理の時間短縮のために全365日分の情報を利用せずに、上述した季節ごとの4種類の変動パターン、或いは各月の12種類の変動パターンを利用して演算を行うものとしても構わないし、より厳密な指標値評価を行うことができるように演算方法の切替指示が利用者によって行える構成であっても構わない。
〈4〉 上述の各実施形態において、出力手段5、或いはクライアント端末20a、20b、・・・に対して、各新規需要家候補毎に算出した第6情報(電力供給先全体の想定電力負荷変動パターン)、及び指標値を合わせて出力可能に構成されるものとして構わない。このように構成されることで、新規需要家候補を新たに顧客として獲得できた場合に供給先全体の想定電力負荷変動パターン及び指標値を視覚的に確認することができるため、需要家候補毎にこれらを出力し、想定電力負荷変動パターンを相互比較することで、今後の営業活動に参酌することができる。尚、その他の電力負荷変動パターンを示す各情報(第1、第2、第5、第8情報)についても適宜出力可能に構成されるものとして構わない。
本発明システムの第1の実施形態における概略構成図 記憶手段に格納されている第1情報の一例 演算手段によって算出された第5情報の一例 記憶手段に格納されている第2情報の一例 演算手段によって算出された第6情報の一例 演算手段によって行われる負荷率算出についての説明図 本発明システムの第2の実施形態における演算手段が行う演算処理を説明するためのブロック図 演算手段によって行われる指標値算出についての説明図 本発明システムの第3の実施形態における演算手段が行う演算処理を説明するためのブロック図 本発明システムの第3の実施形態における演算手段が行う演算処理を説明するためのブロック図 本発明システムの第3の実施形態における概略構成図
符号の説明
1、1a: 本発明システムの概略構成図
2: 入力手段
3: 記憶手段
4、4a、4b: 演算手段
5: 出力手段
10: 管理サーバ
11: 情報入出力手段
20a、20b、・・・: クライアント端末
30: 電気通信回線

Claims (9)

  1. コンピュータのデータ処理によって電力供給に係る営業支援を行う電力営業支援システムであって、
    業種毎の典型的な電力負荷変動パターンに関する第1情報、及び現時点における電力供給先全体の電力負荷変動パターンに関する第2情報が記憶される記憶手段と、
    新規需要家候補に関する情報であって、業種に関する第3情報、及び想定電力量に関する第4情報が入力可能に構成される入力手段と、
    前記入力手段によって入力された情報と前記記憶手段に格納される情報とを用いて所定の演算を行う演算手段と、
    前記演算手段による演算結果が出力される出力手段と、を備え、
    前記入力手段より、複数の前記新規需要家候補に関する前記第3情報、及び前記第4情報が入力されると、
    前記演算手段が、
    前記記憶手段より前記第3情報が示す業種と同一業種の前記第1情報を読み出すとともに、前記第4情報の値に応じた補正を行うことで前記新規需要家候補夫々に対する電力負荷変動パターンを第5情報として算出し、
    前記記憶手段より前記第2情報を読み出すとともに、当該第2情報に対して前記第5情報を前記新規需要家候補毎に合算することで、当該新規需要家候補が電力供給先となった場合の電力供給先全体の想定電力負荷変動パターンを第6情報として前記新規需要家候補毎に算出し、
    前記第6情報に基づいて、電力供給先全体の負荷変動の大きさに与える影響度を含む指標値を前記新規需要家候補毎に算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補を第1候補として選択して前記出力手段に出力することを特徴とする電力営業支援システム。
  2. 前記電力負荷変動パターンは、日毎、月毎、季節毎、又はその他の所定期間毎に、一日の電力負荷変動を表す情報を一年分集約して構成されることを特徴とする請求項1に記載の電力営業支援システム。
  3. 前記第6情報が示す最大電力値に対する平均電力値の割合で定義される負荷率を用いて前記指標値を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力営業支援システム。
  4. 前記第4情報が、前記新規需要家候補の想定最大需要電力値に関する情報であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電力営業支援システム。
  5. 前記記憶手段が、供給先全体に対して供給可能な最大電力値に関する第7情報を記憶しており、
    前記演算手段が、前記新規需要家候補毎に前記第6情報を算出すると、前記第7情報を前記記憶手段から読み出して、当該第7情報を超過する電力量の一年間に渡る総計である超過電力量を算出するとともに、前記第7情報より一年間に渡る供給可能総電力量を算出して、前記供給可能総電力量に対する前記超過電力量の比率を用いて前記指標値を補正することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電力営業支援システム。
  6. 前記演算手段が、
    前記第1候補が電力供給先となった場合の前記第2情報に対して、前記第1候補を除く前記新規需要家候補毎に算出された前記第5情報を合算することで、新たな前記第6情報を前記新規需要家候補毎に算出し、当該算出された新たな前記第6情報に基づいて前記新規需要家候補毎に指標値を算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補を前記第1候補の次点の候補として選択して前記出力手段に出力することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電力営業支援システム。
  7. 前記入力手段より、複数の新規需要家候補に関する前記第3情報、及び前記第4情報が入力されると、
    前記演算手段が、
    任意の2以上の前記新規需要家候補群を選択するとともに、当該選択された前記新規需要家候補群に属する前記新規需要家候補が示す前記第5情報全てを前記第2情報に合算することで、当該新規需要家候補群が電力供給先となった場合の電力供給先全体の想定電力負荷変動パターンを第8情報として前記新規需要家候補群毎に算出し、
    前記第8情報に基づいて、前記新規需要家候補群毎に前記指標値を算出するとともに、当該指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補群を第1候補群として選択し、
    前記第2情報に対して、前記第1候補群に属する前記新規需要家候補に関する前記第5情報を、前記新規需要家候補毎に合算して前記第6情報を算出するとともに、当該第6情報に基づいて前記新規需要家候補毎に指標値を算出して、当該指標値の大きさの順に前記第1候補群に属する前記新規需要家候補の優先順位を決定して前記出力手段に出力することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電力営業支援システム。
  8. 前記演算手段が、
    前記第1候補群に属する全ての前記新規需要家候補が電力供給先となった場合の前記第2情報に対して、前記第1候補群を除く前記新規需要家候補群に属する前記新規需要家候補が示す前記第5情報全てを合算することで、新たな前記第8情報を前記新規需要家候補群毎に算出し、当該算出された新たな前記第8情報に基づいて前記新規需要家候補群毎に指標値を算出するとともに、前記指標値が最も大きい値を示す前記新規需要家候補群を前記第1候補群の次点の候補として選択することを特徴とする請求項7に記載の電力営業支援システム。
  9. 前記出力手段が、前記新規需要家候補毎に前記第6情報と前記指標値を合わせて出力可能に構成されることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の電力営業支援システム。
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