<コンテンツ表示システムの実施形態>
本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態は、表示装置、制御装置及び通信装置を含み、前記表示装置は、コンテンツを表示可能な表示手段を具備し、前記制御装置は、前記コンテンツの表示に係るスケジュールを設定するスケジュール設定手段と、前記設定されたスケジュールに従って前記表示手段に前記コンテンツが表示されるように前記コンテンツに対応するコンテンツデータに基づいて前記表示装置を制御する表示制御手段と、前記通信装置に対し前記表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを供給する供給手段とを具備し、前記通信装置は、前記供給される関連データを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツが表示される期間の少なくとも一部において所定種類の端末装置に対し無線タグに係るデータ通信方式に従って前記記憶された関連データを送信する第1送信手段とを具備する。
本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態には、例えばプラズマディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置等の表示装置が備わり、その表示画面部を含む表示手段に、例えば、広告、ニュース、プロモーションビデオ又は各種サービスメニュー等に係る映像又は画像等の各種コンテンツが表示される。尚、本発明に係る「コンテンツ」とは、これら例示されたものに限らず表示手段に表示可能な視覚情報を包括する広い概念である。
コンテンツ表示システムには、例えば、パーソナルコンピュータ若しくはワークステーション等の各種コンピュータシステム、各種コントローラ又は各種処理ユニット等の形態を採り得る制御装置が備わる。
制御装置では、例えばCPU(Central Processing Unit)若しくはMPU(Micro Processing Unit)又はこれら制御ユニットにより上位に制御される各種プロセッサ若しくは各種処理ユニット等の形態を採り得るスケジュール設定手段により、コンテンツの表示に係るスケジュールが設定される。ここで、「スケジュール」とは、例えば表示手段に表示すべきコンテンツの名称、データの所在及びデータファイル名並びにそのようにして指定されるコンテンツの表示開始時刻、表示終了時刻、表示期間又は表示順序等を規定する情報である。スケジュール設定手段は、例えば、外部からネットワークや各種記録媒体等を介して供給されるデータやコマンド或いは例えば何らかの入力手段を介した人為的な入力操作等に基づいて係るスケジュールを設定する。
例えばCPU若しくはMPU又はこれら制御ユニットにより上位に制御される各種プロセッサ若しくは各種処理ユニット等の形態を採り得る表示制御手段は、係る設定されたスケジュールに従って表示手段にコンテンツが表示されるように、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、DVD、BD(Blu ray Disc)、フラッシュメモリ又はバッファメモリ等に格納された、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)等の規格に準拠した各種映像データ又は例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)等に準拠した各種静止画像データ等のコンテンツデータに基づいて表示装置を制御する。
一方、コンテンツ表示システムには、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)等無線タグに係る通信方式に従って、コンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを送信可能な、例えばアンテナ及びコントローラユニット等を適宜含む第1送信手段を備えた、例えば無線タグ又はRFIDリーダライタ等の通信装置が備わる。
ここで、「関連データ」とは、コンテンツの内容に関連付けられたデータを包括する概念であり、例えばコンテンツの詳細内容に関する映像情報、画像情報又は文字情報等の各種情報に関するデータ、或いはこれらデータの所在を表すURL等のデータ等を含む趣旨である。係る関連データは、コンテンツが表示手段に表示される期間の少なくとも一部において、所定種類の端末装置に対し、前述した無線タグに係る通信方式に従って送信される。
ここで、「所定種類の端末装置」とは、第1送信手段から無線タグに係る通信方式に従って関連データが送信されることに鑑みれば、少なくとも係る通信方式を介して関連データの受信が可能に構成された、例えば、無線タグ或いは無線タグを読み取る機構等を備える携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistance)或いはこれらに準じた各種端末装置等を指す。尚、「コンテンツが表示される期間の少なくとも一部」とは、通信装置が例えばバッテリ等自発的な電源を備えていれば、例えばこれら期間の全てであってもよいし、端末装置が近接した場合に端末装置から供給される電波に誘導されて生じる起電力を利用する場合には、これら端末装置が近在する期間であってもよく、少なくとも端末装置側で関連データが要求される場合には関連データが遅滞無く提供可能であるように送信される趣旨である。
従って、第1送信手段から送信される関連データは、本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態が設置される、例えば駅構内、役所、公共施設、イベントホール、映画館、病院、会社、講堂、繁華街又は遊戯施設等の場所に存在する不特定多数のユーザ等により、端末装置を介して受信され得る。この結果、コンテンツの詳細内容、例えばコンテンツが広告であれば例えば広告そのものや製品又は商品等に関する詳細情報等が不特定多数の視聴者に提供される。或いは、このようなコンテンツの詳細内容を提供し得る例えば広告主等のクライアントに対応するウェブサイトやサーバ装置等へ速やかに視聴者を誘導することができる。またコンテンツが広告以外の形態を採る場合であっても、例えば病院、役所又は警察等といった各種サービス施設に関するサービス情報、施設情報、フロア情報等が容易にして取得され得る。更にこれら施設に対応するウェブサイトやサーバ装置への誘導が可能となる。即ち、本発明に係る関連データ等コンテンツの内容に関連付けられたデータを取得するための前段階としてネットワーク上のサーバにアクセスすると言った非効率な過程は不要であり、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
ここで特に、表示手段に表示されるコンテンツは設定されたスケジュールに従って一定又は不定の周期で、或いは一定又は不定の期間毎に切り替えられる或いは切り替えることが可能であるため、通信装置によって提供可能な関連データが単一であれば、必然的に表示されるコンテンツに対応する数量の通信装置が必要となって非効率である。
そこで、本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態では特に、制御装置に、例えばCPU若しくはMPU又はこれら制御ユニットにより上位に制御される各種プロセッサ若しくは各種処理ユニット等の形態を採り得る供給手段が備わり、係る供給手段の作用によって、表示手段に表示されるコンテンツに対応する関連データが、例えばコンテンツと同様に設定されたスケジュールに従って、或いはコンテンツの表示に同期して通信装置に供給される。
この供給された関連データは、通信装置に備わる例えばICメモリ等の第1記憶手段に記憶され、上述した如く端末装置との通信に供される。従って、本発明のコンテンツ表示システムにおいて通信装置から送信される関連データは、表示手段に表示されるコンテンツに応じて可変であり、常に表示手段に表示されるコンテンツに対応する関連データが視聴者に供されることとなる。即ち、本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態によれば、コンテンツの内容に関する情報が効率的に提供されるのである。
本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態の一の態様では、前記制御装置は、前記スケジュールに対応するスケジュールデータ、前記コンテンツデータ及び前記関連データのうち少なくとも一部を記憶する少なくとも一つのサーバ装置と共にネットワークに収容され、且つ該サーバ装置から該ネットワークを介して前記スケジュールデータ、前記コンテンツデータ及び前記関連データを取得する取得手段を更に具備し、前記スケジュール設定手段は、前記取得されたスケジュールデータに基づいて前記スケジュールを設定し、前記表示制御手段は、前記取得されたコンテンツデータに基づいて前記表示手段を制御し、前記供給手段は、前記取得された関連データを供給する。
この態様によれば、制御装置は、スケジュールデータ、コンテンツデータ及び関連データのうち少なくとも一部を記憶する、例えばパーソナルコンピュータやワークステーション等の形態を採り得る少なくとも一つのサーバ装置と共にネットワークに収容される。ここで、「ネットワーク」とは、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信網又はこれらLANやWANを適宜介する若しくは介さない電話回線、ADSL(Asymmetry Digital Subscriber Line)回線若しくは光ケーブル等の通信網を介して接続されるインターネット等の広域通信網等を包括する概念である。
制御装置は、例えばCPU若しくはMPU又はこれら制御ユニットにより上位に制御される各種プロセッサ若しくは各種処理ユニット等の形態を採り得る取得手段の作用により、係るサーバ装置から係るネットワークを介してこれらのデータを取得する。前述したスケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段は夫々これらネットワークを介して取得されたデータに基づいてその動作を行うように構成される。従って、この態様によれば、制御装置側の負荷は著しく低減され、効率的である。
尚、この場合、スケジュールデータ、コンテンツデータ及び関連データは、全てが同一のサーバ装置から提供されてもよいし、一部が相互に異なるサーバ装置から提供されてもよい。より具体的には、例えば基幹となるサーバ装置からスケジュールデータ及び関連データが提供され、係るスケジュールデータによって規定されるスケジュールに、コンテンツデータの所在を示すURL等の情報が含まれ、係るURLに基づいてネットワーク上に存在する別のサーバ装置からコンテンツデータが取得されてもよい。この場合、この基幹となるサーバ装置が特定の業者により運用され、例えばリモートキャストBB(登録商標)等のブロードバンドネットワークを利用したコンテンツ配信サービスが提供されてもよい。即ち、本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態は、コンテンツ配信サービスを提供するためのコンテンツ配信システムの一部として構成されていてもよい。
尚、この態様では、前記関連データは、前記ネットワーク上のアドレスを表すデータを含んでもよい。この場合、関連データによって表される、ネットワーク上のアドレスを表す例えばURL等のデータによって、端末装置がネットワークを介してコンテンツの詳細内容を容易に取得可能となるため好適である。
制御装置がネットワークに収容されてなる本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態の一の態様では、前記制御装置は、前記スケジュールデータ、前記コンテンツデータ及び前記関連データを記憶する第2記憶手段を更に具備する。
この態様によれば、スケジュールデータ、コンテンツデータ及び関連データが、例えばRAM、HDD、DVD又はBD等の各種形態を採り得る第2記憶手段に記憶されるため、例えば予めコンテンツの表示期間外等比較的余裕のある時間帯等にこれらをネットワークを介して取得し記憶しておくこと等によって、スケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段に係る動作が効率的に行われる。
本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態の他の態様では、前記通信装置は、前記端末装置から前記無線タグに係るデータ通信方式に従って送信されるデータを受信する受信手段を更に具備し、前記第1送信手段は、前記受信されたデータに基づいて前記関連データを送信する。
この態様によれば、通信装置は、端末装置から無線タグに係るデータ通信方式に従って送信される、例えばユーザID若しくはパスワード等の認証情報又は端末装置側で記憶している商品若しくはアイテムに関する情報、或いは定期乗車券等に係る期間情報、路線情報又は識別情報等に対応するデータ等を受信する、例えばアンテナ及びコントローラユニット等を適宜含む受信手段を備える。
第1送信手段からは、この受信されたデータに基づいて、例えば、然るべき認証処理の結果認証がなされた場合に限って関連データが送信される。或いは例えば表示されるコンテンツに対応する関連データが複数ある場合等に、例えば端末装置から送信されるデータに応じて適切な一又は多の関連データが選択され送信される。従って、例えば特定のユーザに対し関連データを送信したり、或いは端末装置側の要求度が比較的高い関連データを送信したりといった、実践上極めて有益な効果が奏される。
本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態の他の態様では、前記関連データの送信を促す旨の入力が可能な入力装置を更に具備する。
この態様によれば、例えばタッチパネル入力装置、キーボート、キースイッチ、マウス等のポインティングデバイス或いは各種操作ボタン等の形態を採り得る入力装置から、関連データの送信を促す旨の入力が可能であるため、例えば係る入力に応じて第1送信手段から関連データが送信されるようにシステムを構成することも可能であり、また例えば関連データが一コンテンツにつき複数設定されている場合であっても所望の関連データを選択することが容易にして可能となる。即ち実践上極めて有益である。
尚、この態様では、前記表示されるコンテンツは、前記関連データに対応付けられた視覚情報を含み、前記入力装置は、前記表示画面部上で前記視覚情報の選択がなされた場合に、該選択に係る選択位置を検出可能なタッチパネル入力装置を含んでもよい。
表示手段に表示されるコンテンツは少なくとも視覚に訴求する情報であるから(無論、音声その他の情報が含まれていてもよい)、コンテンツ中に関連データに対応付けられた、例えば関連データの送信が可能であることを表すアイコン、マーク又はソフトウェア的なボタン等の視覚情報を含めることが可能である。
一方、そのような視覚情報は、入力装置の一例たる、表示画面部上で視覚情報の選択がなされた場合に選択に係る選択位置を検出可能な、例えば表示画面部の少なくとも一部に重ねて配置されたタッチパネル入力装置から適宜選択可能であり、ユーザ側の操作感覚としては、タッチパネル入力装置の存在を特段意識することなく、例えばタッチパネル入力装置のパネル部分を指等の身体的手段又はペンやスティックなどの棒状手段などによって押したり或いはパネル部分に触れずとも視覚情報に対応する位置にこれら身体的手段又は棒状手段等をかざしたりすることによって、表示されているコンテンツ上で選択を行うことができる。従って、不特定多数のユーザに対してコンテンツを視聴させ且つコンテンツの詳細内容に繋がる或いは広告主又はクライアントのビジネス機会に繋がる関連データを送信するといった一連の操作が極めて簡便に行われ得、実践上極めて有益な効果が提供される。
尚、タッチパネル入力装置の構成としては、例えば赤外線等を利用した光学式のタッチパネル装置、画面上で選択部分が押圧された場合の圧力に基づいて選択位置を検出する感圧式のタッチパネル装置或いは画面上における選択部分の電圧変化により選択位置を検出する静電式のタッチパネル装置等公知である各種方式が利用可能である。
<コンテンツ表示システム用制御装置の実施形態>
本発明のコンテンツ表示システム用制御装置に係る実施形態は、コンテンツを表示可能な表示手段を具備する表示装置並びに前記表示手段に表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを記憶する第1記憶手段及び前記コンテンツが表示される期間の少なくとも一部において所定種類の端末装置に対し無線タグに係るデータ通信方式に従って前記記憶された関連データを送信する第1送信手段を具備する通信装置を備えたコンテンツ表示システムにおいて前記表示装置及び前記通信装置を制御するコンテンツ表示システム用制御装置であって、前記コンテンツの表示に係るスケジュールを設定するスケジュール設定手段と、前記設定されたスケジュールに従って前記表示手段に前記コンテンツが表示されるように前記コンテンツに対応するコンテンツデータに基づいて前記表示装置を制御する表示制御手段と、前記通信装置に対し前記表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを供給する供給手段とを具備する。
本発明のコンテンツ表示システム用制御装置に係る実施形態によれば、上述した本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態における制御装置と同等の各手段の作用により、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
<コンテンツ表示方法の実施形態>
本発明のコンテンツ表示方法に係る実施形態は、コンテンツを表示可能な表示手段を具備する表示装置並びに制御装置及び通信装置を含むコンテンツ表示システムにおけるコンテンツ表示方法であって、前記制御装置において、前記コンテンツの表示に係るスケジュールを設定するスケジュール設定工程と、前記設定されたスケジュールに従って前記表示手段に前記コンテンツが表示されるように前記コンテンツに対応するコンテンツデータに基づいて前記表示装置を制御する表示制御工程と、前記通信装置に対し前記表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを供給する供給工程とを具備し、前記通信装置において、前記供給される関連データを記憶する第1記憶工程と、前記コンテンツが表示される期間の少なくとも一部において所定種類の端末装置に対し無線タグに係るデータ通信方式に従って前記記憶された関連データを送信する第1送信工程とを具備する。
本発明のコンテンツ表示方法に係る実施形態によれば、上述した本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態における各手段と同等の各工程における動作により、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
<コンテンツ表示システム用制御方法の実施形態>
本発明のコンテンツ表示システム用制御方法に係る実施形態は、コンテンツを表示可能な表示手段を具備する表示装置並びに前記表示手段に表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを記憶する第1記憶手段及び前記コンテンツが表示される期間の少なくとも一部において所定種類の端末装置に対し無線タグに係るデータ通信方式に従って前記記憶された関連データを送信する第1送信手段を具備する通信装置を備えたコンテンツ表示システムにおいて前記表示装置及び前記通信装置を制御するコンテンツ表示システム用制御方法であって、前記コンテンツの表示に係るスケジュールを設定するスケジュール設定工程と、前記設定されたスケジュールに従って前記表示手段に前記コンテンツが表示されるように前記コンテンツに対応するコンテンツデータに基づいて前記表示装置を制御する表示制御工程と、前記通信装置に対し前記表示されるコンテンツの内容に関連付けられた所定種類の関連データを供給する供給工程とを具備する。
本発明のコンテンツ表示システム用制御方法に係る実施形態によれば、上述した本発明のコンテンツ表示システム用制御装置に係る実施形態における各手段と同等の各工程における動作により、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
<コンピュータプログラムの実施形態>
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態は、コンピュータシステムを上記いずれかに記載のスケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体或いはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等コンピュータシステムに着脱可能な固体型記憶装置から、当該コンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、例えば、通信手段等を介してコンピュータシステムにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態における制御装置を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
以上説明したように、本発明のコンテンツ表示システムに係る実施形態によれば、表示装置が表示手段を具備し、制御装置がスケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段を具備し、通信装置が第1記憶手段及び第1送信手段を具備するので、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
以上説明したように、本発明のコンテンツ表示システム用制御装置に係る実施形態によれば、スケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段を具備するので、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
以上説明したように、本発明のコンテンツ表示方法に係る実施形態によれば、スケジュール設定工程、表示制御工程、供給工程、第1記憶工程及び第1送信工程を備えるのでコンテンツに関する情報が効率的に提供される。
以上説明したように、本発明のコンテンツ表示システム用制御方法に係る実施形態によれば、スケジュール設定工程、表示制御工程及び供給工程を具備するので、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
以上説明したように、本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、コンピュータシステムを上記いずれかのスケジュール設定手段、表示制御手段及び供給手段として機能させるため、コンテンツに関する情報が効率的に提供される。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以下、適宜図面を参照して、本発明の好適な一実施例について説明する。
<実施例の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の一実施例に係るコンテンツ配信システムの構成について説明する。ここに、図1は、コンテンツ配信システム10の模式図である。
図1において、コンテンツ配信システム10は、例えばインターネット等の広域ネットワークたるネットワーク20に収容された、コンテンツサーバ11及びコンテンツ表示システム100を備える。コンテンツ配信システム10は、運営業者11Aにより運営されるシステムであり、例えば駅構内、イベントホール、映画館、病院、会社、講堂、繁華街又は戯施設等の場所に設置されたコンテンツ表示システム100を介して広告等に係る映像コンテンツを不特定多数の視聴者に提供することが可能に構成されたシステムである。
コンテンツサーバ11は、運営業者11Aに所有されるサーバ装置であり、本発明に係る「サーバ装置」の一例である。コンテンツサーバ11には、コンテンツ表示システム100において表示すべきコンテンツに係る、後述するコンテンツデータ、関連データ及びスケジュールデータ等が格納されており、これらの各種データを適宜コンテンツ表示システム100にネットワーク20を介して供給することが可能に構成されている。
コンテンツ表示システム100は、コントローラ110、PDP(Plasma Display Panel)120及び無線タグリーダライタ130を備える、本発明に係る「コンテンツ表示システム」の一例である。
コントローラ110は、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムであり、コンテンツ表示システム10の動作を制御することが可能に構成された、本発明に係る「制御装置」及び「コンテンツ表示システム用制御装置」の一例である。コントローラ110は、例えばCD−ROM等の記録媒体を介して供給される、本発明に係る「コンピュータプログラム」の一例たるアプリケーションプログラムに従って、本発明に係る「コンテンツ表示用制御方法」の一例たる後述する表示制御処理を実行することが可能に構成されている。尚、コントローラ110の詳細な構成については後述する。
PDP120は、不特定多数の視聴者にコンテンツを提供可能な程度に比較的大きい表示領域を有するプラズマディスプレイ装置であり、本発明に係る「表示装置」の一例である。尚、PDP120の詳細な構成については後述する。
無線タグリーダライタ130は、例えば135kHz帯、13.56MHz帯或いは2.45GHz帯といった、無線タグに係る通信方式に割り当てられた無線帯域を使用してデータの非接触通信を行うことが可能に構成された、本発明に係る「通信装置」の一例である。無線タグリーダライタ130は、図示せぬバッテリ等の自発電源を有しており、係る電源からの電力供給によって常時データ通信を実行することが可能に構成されている。尚、本実施例では無線タグリーダライタ130が本発明に係る「通信装置」の一例として採用されているが、例えば無線タグリーダライタ130の代わりに無線タグが備わっていてもよい。この場合、無線タグは無線タグリーダライタ130と同様に自発電源を有していてもよいし、例えば通信対象たる無線タグリーダライタ等から供給される電波等によって生じる誘導起電力を電源とする、自発電源を有さない構成を有していてもよい。
ここで、図2を参照して、コンテンツ表示システム100の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、コンテンツ表示システム100のブロック図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図2において、コントローラ110は、制御部111、記憶装置112及び通信部113を備える。制御部111は、例えばCPU等の演算処理装置を備えたユニットであり、後述する表示制御処理において、本発明に係る「スケジュール設定手段」、「表示制御手段」及び「供給手段」の夫々一例として機能することが可能に構成されている。
記憶装置112は、例えばHDD等の比較的大容量の記憶装置であり、本発明に係る「第2記憶手段」の一例である。記憶装置112には、例えば前述したコンテンツサーバ11から取得したスケジュールデータ112a、コンテンツデータ112b及び関連データ112cが記憶されている。
スケジュールデータ112aは、コンテンツ表示システム100におけるコンテンツの表示スケジュールを規定するデータであり、本実施例では特にXML(eXtensible Markup Language)で記述されたXMLデータの構成を採る。
コンテンツデータ112bは、表示すべきコンテンツに係る映像データであり、例えばMPEG等の動画圧縮規格に準拠した映像データである。
関連データ112cは、予めコンテンツ毎に設定された、コンテンツの詳細内容に関するデータであり、例えば、ネットワーク20においてコンテンツが対応する広告の広告主に関するウェブサイトのURLを表すデータや、コンテンツには表示されない詳細な映像情報、画像情報又は文字情報等に係るデータ等の形態を採り得る。
PDP120は、表示制御部121、表示画面部122及びタッチパネル部123を備える。
表制御部121は、コントローラ110の制御部111によって上位に制御される映像表示用の処理ユニットである。
表示画面部122は、PDP120の映像表示領域を規定する表示パネルユニットであり、本発明に係る「表示手段」の一例である。
タッチパネル部123は、カバー部、電極部及び制御部等(いずれも不図示)を備えた本発明に係る「入力装置」の一例である。タッチパネル部123は、赤外線を利用した、本発明に係る「タッチパネル入力装置」の一例たる光学式の入力装置であり、表示画面部122上で後述するメニュー等の選択がなされた場合に、当該選択動作に係る選択位置を検出することが可能に構成されている。より具体的には、タッチパネル部123は、PDP120における表示画面部122を囲うフレーム部分において、上辺(又は下辺)及び左辺(又は右辺)に夫々複数設置されたLED素子(発光部)と、これら各辺に複数設置されたLED素子の各々と対をなすように対向して下辺(又は上辺)及び右辺(又は左辺)に夫々複数設置された受光素子を備える。
タッチパネル部123の動作時には、指やペン等によって接触及び非接触の別を問わず指示選択がなされた場合に、該当する部分における赤外光の受光が妨げられる。この際、いずれの受光部の受光が妨げられたかにより、上辺及び下辺に設置されたLED素子と受光素子との対により水平位置が、また右辺及び下辺に設置されたLED素子と受光素子との対により垂直位置が夫々検出される。
この特定された位置の座標は、位置座標データとして表示制御部121を介してコントローラ110に出力される構成となっている。尚、本実施例では、タッチパネル部123はPDP120の一部として構成されているが、タッチパネル入力装置としてPDP120とは別個に構成されていてもよい。この場合、例えば表示制御部121とは相異なる制御ラインを介してコントローラ110と電気的に接続されていてもよい。
尚、本発明に係る「タッチパネル入力装置」の態様は、本実施例に係る赤外光等を利用した非接触検出が可能な(但し接触しても検出は可能である)ものに限定されず、例えば、表画面部122と重ねて配置された光透過性のスクリーンに電極を形成して、押圧位置の電圧変化に基づいて押圧位置の検出を行う静電方式のタッチパネル入力装置や、表示画面部122の下部に設置された圧力検出部により押圧位置の圧力変化を検出して押圧位置の検出を行う感圧方式のタッチパネル入力装置等接触検出が可能な装置であってもよく、表示画面部122上で接触及び非接触の別を問わず選択位置の検出が可能である限りにおいてその態様は何ら限定されない。
無線タグリーダライタ130は、制御部131、送受信部132及びメモリ133を備える。
制御部131は、無線タグリーダライタ130の動作を制御する制御ユニットであり、本発明に係る「第1送信手段」の一例である。制御部131は、コントローラ110と電気的に接続されており、コントローラ110の制御部111によってその動作が上位に制御される構成となっている。
送受信部132は、アンテナ等を含み、制御部131と共に本発明に係る「第1送信手段」の一例として機能するように構成された送受信ユニットである。送受信部132は、制御部131によって上位に制御され、制御部131によって制御される送信タイミングでデータの送信を実行することが可能に構成されている。
メモリ133は、コントローラ110から供給される関連データを記憶するICメモリであり、本発明に係る「第1記憶手段」の一例である。無線タグリーダライタ130においては、このメモリ133に記憶されたデータが制御部131による制御に従って送受信部132を介して送信される。
<実施例の動作>
上記構成の下、コンテンツ表示システム100では、コントローラ110の制御部111によって表示制御処理が実行される。ここで、図3を参照して、本実施例の動作として、表示制御処理の詳細について説明する。ここに、図3は、表示制御処理のフローチャートである。尚、係る表示制御処理は、コンテンツ表示システム100の起動時に実行されるものとする。
図3において、始めに制御部111は、ネットワーク20を介してコンテンツサーバ11にアクセスし、現在時刻を取得する(ステップA10)。また、この際、コンテンツサーバ11との間で所定の認証処理が実行される。
コンテンツサーバ11によって認証され且つ現在時刻をコンテンツサーバ11と同期させると、制御部111は、コンテンツサーバ11からコンテンツ表示システム100に対応するスケジュールデータを取得し、表示スケジュールを解析する(ステップA11)。次に、制御部111は、表示スケジュールを解析した結果、現在有効なスケジュールが存在するか否かを判別する(ステップA12)。
ここで、図4を参照して、表示スケジュールの詳細について説明する。ここに、図4は、表示スケジュールを規定するスケジュールデータ112aの模式図である。
図4において、本実施例に係るスケジュールデータ112aは、第1コンテンツ指定部200と第2コンテンツ指定部300とを備える。
第1コンテンツ指定部200は、第1コンテンツ記述部210を備えており、係る第1コンテンツ記述部210において、コンテンツとして後述するメニューが指定されている。即ち、より具体的には、コンテンツとして、「menu1.xml」なるXMLデータファイルの実行が指定されている。
一方、第2コンテンツ指定部300は、ループ処理記述部310、第2コンテンツ指定部320、送信データ記述部330及び受信処理ファイル記述部340を備える。
ループ処理記述部310では、時刻「10:00」から「18:00」までの期間について、第2コンテンツ指定部320によって指定されるコンテンツをループ処理する旨が記述されている。
第2コンテンツ記述部320では、「movie1.mpg」から「movie8.mpg」までの相互に異なる8種類の映像データによって規定される8種類の映像コンテンツが指定されている。また、図面の煩雑化を防ぐ目的から符号は省略するが、各コンテンツ記述部320の前段の記述として、各コンテンツの実行時間を記述するデュレーション記述部があり、係るデュレーション記述部において、各コンテンツの実行時間が1時間と指定されている。即ち、第2コンテンツ指定部300では、「movie1.mpg」から「movie8.mpg」によって規定される相互に異なる8種類のコンテンツを、時刻「10:00」から「18:00」までの期間について、1時間毎に切り替えて実行する旨が指定されている。
各第2コンテンツ記述部320には、夫々個別に送信データ記述部330及び受信処理ファイル記述部340が対応している。
送信データ記述部330では、後述するコンテンツ実行処理において無線タグリーダライタ130の送受信部132を介して送信すべきデータが指定される。本実施例では、「movie1.mpg」から「movie8.mpg」に対応する各映像コンテンツに対して夫々「data1」から「data8」までの8種類のデータファイルが指定されている。
受信処理ファイル記述部340では、後述するコンテンツ実行処理において無線タグリーダライタ130の送受信部132を介してデータが受信された場合に実行すべき受信処理ファイル名が記述される。本実施例では、全て「no」、即ち係る受信処理ファイルが存在しないこと、言い換えれば送受信部132を介してデータが受信されても無視してよいことが記述されている。
図3に戻り、現時点で有効なスケジュールが存在しない場合(ステップA12:NO)、処理はステップA11に戻され、スケジュールの解析が繰り返されると共に、有効なスケジュールが存在する場合(ステップA12:YES)、制御部111は、コンテンツを実行すべきタイミングか否かを判別する(ステップA13)。ここで、スケジュールデータ112aでは、上述したように第1コンテンツ指定部200と第2コンテンツ指定部300とがあり、いずれもコンテンツを指定する部分であるが、これ以降の説明では、第1コンテンツ指定部200によって指定されるコンテンツを「メニュー」と表現し、第2コンテンツ指定部200によって指定されるコンテンツを「コンテンツ」と表現することとする。即ち、「コンテンツを実行すべきタイミング」とは、上述したスケジュールデータ112aにおいて第2コンテンツ指定部300に係るコンテンツを実行すべきタイミングを指す。
コンテンツを実行すべきタイミングであれば(ステップA13:YES)、制御部111は後述するコンテンツ実行処理を実行し、コンテンツを実行すべきタイミングでない場合(ステップA13:NO)、制御部111は更にメニューを実行すべきタイミングであるか否かを判別する(ステップA14)。メニューを実行すべきタイミングでもない場合(ステップA14:NO)、スケジュールデータ112aの構成に鑑みれば何らかの解析エラーである可能性が高いため、制御部111は処理をステップA11に戻して一連の処理を繰り返す一方、メニューを実行すべきタイミングである場合(ステップA14:YES)、制御部111は、後述するメニュー実行処理を実行する。コンテンツ実行処理又はメニュー実行処理が実行されると、処理はステップA11に戻され、一連の処理が繰り返される。
次に、図5を参照してコンテンツ実行処理の詳細について説明する。ここに、図5は、コンテンツ実行処理のフローチャートである。
図5において、制御部111は、コンテンツXMLを解析する(ステップB10)。ここで解析されるコンテンツXMLとは、即ちスケジュールデータ112aにおける第2コンテンツ指定部300であり、例えば、コンテンツ指定部300によって最初に指定されるコンテンツは、「movie1.mpg」なる映像コンテンツである。また、ステップB10に係る処理では更に、送信データが解析され、「movie1.mpg」によって規定される映像コンテンツに対応する送信データが「data1」なるデータであることが解析される。
コンテンツXMLの解析が終了すると、処理は相互に並列する二つの処理に分岐する。即ち一方はコンテンツを再生する処理であり、他方は送信データを送信する処理である。先ず送信データに係る処理から説明する。
即ち、制御部111は、送信データを取得する(ステップB11)。ここで、送信データとは、無線タグリーダライタ130の送受信部132を介して送信すべきデータであり、即ちコントローラ110の記憶装置112に記憶された関連データ112cを指す。制御部111は、送信データとして指定されたデータを関連データ112cの中から選択し、取得する。
続いて、制御部111は、無線タグリーダライタ130を初期化する(ステップB12)。即ち制御部111は、無線タグリーダライタ130の制御部131を制御してメモリ133のメモリ内容を消去し、新たにメモリ133に選択された関連データを書き込む。
メモリ133に関連データが書き込まれると、制御部111は、制御部131を制御し、送受信部132を介して関連データを送信する(ステップB13)。
関連データの送信処理を終えると、制御部111は、送信エラーが発生したか否かを判別する(ステップB14)。ここで、送信エラーとは、関連データの送信自体が失敗した場合の他に、送信された関連データが何ら受信されない状態のまま所定のタイムアウト時間が経過した場合等を含むものとして規定される。
送信エラーが生じた場合(ステップB14:YES)、制御部111は送信エラー処理を実行する(ステップB15)。送信エラー処理では、例えば関連データの送信自体が失敗したことによる送信エラーの場合、予め設定された回数再送信が行われる。予め設定された回数の再送信の結果、送信が失敗した場合には、例えば「送信エラー」等の送信メッセージがPDP120の表示画面部122に表示されるように表示制御部121が制御される。また、再試行の結果送信が成功した場合、或いは前述したタイムアウト時間が経過した場合には、何ら処理がなされないまま処理が次ステップに移行する。
送信エラーが発生しなかったか(ステップB14:NO)又は送信エラー処理が実行された場合、制御部111は、受信が必要であるか否かを判別する(ステップB16)。受信が必要であるか否かは、スケジュールデータ112aの受信処理ファイル記述部340に記述されており、本実施例では全てのコンテンツにつき受信データは不要であり、無視されるように設定されている。従って、ステップB16に係る処理では、受信が不要であると判断され(ステップB16:NO)、処理はステップB13に戻される。これ以降、一連の処理が繰り返される。
ここで、図6を参照して、受信データが必要である場合について説明する。ここに、図6は、スケジュールデータ112aの他の模式図である。尚、同図において、図4と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図6において、第2コンテンツ指定部301の一部が示される。図6に係る第2コンテンツ指定部301は、受信処理ファイル記述部340が受信処理ファイル記述部341である点において図4に係る第2コンテンツ指定部300と相違している。
受信処理ファイル記述部341には、「rx1」なる受信処理ファイル名が記述されている。即ち、この場合、「movie1.mpg」によって規定される映像コンテンツに対し、送信データ「data1」及び受信処理ファイル「rx1」が対応する。
図5に戻り、受信が必要である場合(ステップB16:YES)、制御部111は、受信エラーが発生したか否かを判別する(ステップB17)。ここで、受信エラーとは、例えば何らかのデータの受信が必要であるにもかかわらず何らのデータも受信されないまま所定のタイムアウト時間が経過した場合や、受信データ正常に受信されない場合等を指す。
受信エラーが発生した場合(ステップB17:YES)、制御部111は、受信エラー処理を実行する(ステップB18)。ここで、受信エラー処理とは、例えば「データが正常に受信されませんでした」等データの受信が失敗した旨を表す表示が行われるように表示制御部121を制御する処理等を指す。受信エラー処理が実行されると、処理はステップB13に戻される。
データが正常に受信された場合(ステップB17:NO)、図6に示された受信処理ファイルに従って受信データ処理が行われる(ステップB19)。例えば、予め受信データとしてIDやパスワード等認証データが受信されるように設定されている場合には、受信処理ファイルとして所定の認証処理の実行ファイルが指定されており、係る認証処理が受信データ処理として実行される。受信データ処理が終了すると、処理はステップB13に戻され、一連の処理が繰り返される。
一方、このような無線タグリーダライタ130を介したデータの送受信と並行して、コンテンツの表示が行われる。即ち、コンテンツXMLが解析されると、制御部111は、表示すべきコンテンツのファイルバスを取得する(ステップB20)。ここで、表示すべきコンテンツは、スケジュールデータ112aの第2コンテンツ指定部300における第2コンテンツ記述部320に記述されており、制御部111は、係る第2コンテンツ記述部320の記述に従って、記憶装置112のコンテンツデータ112bの中から例えば、「movie1.mpg」等のコンテンツデータを取得する。
コンテンツデータを取得すると、制御部111は、表示制御部121を制御してコンテンツを再生する(ステップB21)。コンテンツの再生が開始されると、制御部111は、再生終了タイミングであるか否かを判別する(ステップB22)。再生終了タイミングではない場合(ステップB22:NO)、制御部111はコンテンツの再生を継続すると共に、再生終了タイミングである場合には(ステップB22:YES)、無線タグリーダライタ130からの関連データの送受信を一旦停止せしめ(ステップB23)、次に表示すべきコンテンツの有無を判別する(ステップB24)。
即ち、本実施例では、前述したループ処理記述部310によって記述されるループ処理時間内であれば、「movie1.mpg」から「movie8.mpg」によって規定される相互に異なる8種類のコンテンツのいずれかが表示されるため、ステップB24に係る判別処理は「YES」となる。
次に、表示すべきコンテンツが存在する場合には(ステップB24:YES)、制御部111は処理をステップB10まで戻し、一連の処理を繰り返す。即ち、新たなコンテンツの表示と、新たに表示されるコンテンツに対応する関連データの送信とが実行される。このような経過を経て、表示すべきコンテンツが無いと判別された場合、即ち、本実施例ではループ処理時間が終了した場合、コンテンツ実行処理が終了する。
次に、図7を参照して、メニュー実行処理について説明する。ここに、図7はメニュー実行処理のフローチャートである。
始めに、制御部111は、メニューXMLを解析する(ステップC10)。メニューXMLとは、即ちスケジュールデータ112aにおける第1コンテンツ指定部200において、第1コンテンツ記述部210として記述された部分であり、本実施例では「menu1.xml」なるXMLデータファイルを指す。メニューXMLには、メニューの背景、ボタン数及び階層構造等の概観並びにボタンにリンクしたコンテンツの動作等が記述されている。
メニューXMLを解析すると、制御部111は、メニューXMLに従ってメニューを表示するための表示用データを生成し、PDP120の表示制御部121を制御して表示画面部122にコンテンツの一つとしてメニュー画面を表示させる(ステップC11)。
メニュー画面が表示されると、制御部111は、メニューの表示終了タイミングであるか否かを判別する(ステップC12)。係る判別は、スケジュールデータ112aの記述に基づいて行われる。メニューの表示終了タイミングであれば(ステップC12:YES)、制御部111は、メニュー実行処理を終了する。
一方、メニューの表示終了タイミングではない場合(ステップC12:NO)、制御部111は、タッチパネル部123を介した選択操作がなされたか否かを判別する(ステップC13)。
ここで、図8を参照して、タッチパネル操作とコンテンツとの関係について説明する。ここに、図8は、メニューXML400の模式図である。
図8において、メニューXML400には、ボタン位置記述部410が備わる。ボタン位置記述部410には、表示画面部122の表示領域において個々のボタンに対応する領域を規定する座標データが記述されており、例えば、基準となるx座標及びy座標並びに幅(width)及び高さ(height)の情報を含んでなる。
個々のボタン領域には、それらが操作(タッチパネルを介した操作)された場合に表示すべきコンテンツ並びに係る表示すべきコンテンツに対応する送信データ及び受信データが指定されており、例えば、「x=100、y=10、width=230、height=90」なるボタン領域(対応するボタンを「第1ボタン」とする)には、表示すべきコンテンツとして「movie1.mpg」なるデータによって規定される映像コンテンツが割り当てられている。従ってこの場合、送信されるべきデータは、関連データ112cのうち「data1」として規定されるデータである。
図7に戻り、タッチパネル操作がなされていない場合には(ステップC13:NO)、処理はステップC12に戻され、一連の処理が繰り返される。タッチパネル操作がなされた場合には(ステップC13:YES)、制御部111は、タッチパネル部123から操作がなされた表示画面部122上の位置に関するデータを取得すると共に、係る位置に対応するボタンが操作されたものとして、係るボタンに対応するコンテンツを実行すべくコンテンツ実行処理を実行する。例えば、表示画面部122上でタッチパネル部123を介して第1ボタンが操作された場合には、制御部111は、表示画面部112に「movie1.mpg」なるデータによって規定される映像コンテンツを表示する。
尚、このようにメニュー実行処理に言わばコンテンツ実行処理が割り込む形で実行される場合には、図5に示すコンテンツ実行処理におけるステップB24に係る処理において、次に表示すべきコンテンツは無いものと判別されコンテンツ実行処理が終了する。即ち、処理がメニュー実行処理に復帰する。処理がメニュー実行処理に復帰すると、処理はステップC12に戻され、一連の処理が繰り返される。
次に、図9を参照し、コントローラ110でこのような表示制御処理が実行されることによって奏される効果について説明する。ここに、図9は、コンテンツ配信システム10の動作概念図である。尚、図1と重複する箇所については同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図9において、上述した表示制御処理が行われる過程において、PDP120にはコンテンツが表示され、また無線タグリーダライタ130からは表示されるコンテンツに対応する関連データが無線タグに係る通信方式に従って送信される。
ここで、無線タグ又は無線タグリーダライタ或いはそれに準じる機能を有する端末装置13(例えば、携帯電話機、PDA等)を所有する不特定多数のユーザ13Aが、PDP120に表示されたコンテンツを視聴する(図示点線A参照)。
このPDP120には、例えば広告等訴求性の高いコンテンツが表示されており、ユーザ13Aは、例えばPDP120にコンテンツの一部として示される「詳細情報配信中!」、「お手持ちの携帯電話でアクセスできます」、「アクセスしてくれた方に抽選で電子マネー進呈中」又は「画面横のタグに携帯電話をかざすだけでOK」と言った表示に促され、或いはPDP120周囲に配置された無線タグリーダライタ130の存在を発見し、無線タグリーダライタ130を介して関連データを取得する(図示点線B参照)。
こうして取得された関連データは、例えば、ネットワーク20において、PDP120に表示中のコンテンツを提供するクライアント12Aのウェブサイト(即ち、ウェブサイトを制御するクライアントサーバ12)に対応するURL等を表すデータであり、端末装置13を介して関連データを取得したユーザ13Aは、係るデータに基づいて、速やかにクライアントサーバ12にアクセスし(図示点線C参照)、コンテンツの詳細情報、例えば、コンテンツに出演している俳優、女優、タレント又はアイドル等の情報や、製品、商品又はサービス等に関する情報を得ることが可能となる。
このように、本実施例に係るコンテンツ表示システム100によれば、PDP120にコンテンツを表示するのに同期して、係るコンテンツに対応する関連データが無線タグリーダライタ130へ供給され、係る関連データがコンテンツの表示に同期して不特定多数のユーザに提供される。この際、コンテンツと関連データとは、例えば予めコンテンツサーバ11から提供されるスケジュール等に基づいて常に相互に同期が図られており、例えば一個の無線タグリーダライタ130から多様なコンテンツに対応する関連データを送信することが可能となっている。従って、コンテンツに関する情報を実質的に無限なく且つ訴求性を低下させることなく効率的にユーザに提供することが可能となっている。即ち、コンテンツに関する情報を効率的に提供することが可能なのである。
尚、無線タグリーダライタ130から送信すべき関連データの内容は、コンテンツ表示システム100の用途によって多様な形態を採り得、図9に例示するクライアントサーバ12へのアクセスに係るデータに限定されない。例えば、本実施例では、コンテンツは広告であり、街中の様々な場所に設置されたコンテンツ表示システム100を介して多様なクライアントの広告が配信されている。即ち、コンテンツ表示システム100の所有者は、運営業者11Aであるが、例えば病院、役所、金融機関又は遊戯施設等、ユーザに対しサービスを提供すべきサービス提供者がコンテンツ表示システム100を使用して、自身の提供するサービスについての情報をコンテンツとして配信してもよい。この場合、クライアント自身がコンテンツ表示システムの所有者であってもよい。
例えば病院を例に採れば、各種健康診断及び各種検診に関する日程、期間、料金、検診科目等の詳細内容に係る情報や、実際に係るサービスを予約するための予約フォームの表示と言った、一画面では表示しきれない、更に言えばPDP120に表示することによって訴求性や注目度が低下しかねない情報を、訴求性の低下を招くことなく、確実に且つ速やかにユーザに提供することが可能となる。
また、本実施例では、ユーザ13Aは端末装置13を介して関連データを受け取るのみの構成であるが、既に述べたように、端末装置13を介してユーザ13A側の情報をコンテンツ表示システム100に提供し、コンテンツ表示システム100側で受信されたこれらの情報に基づいて関連データが送信されてもよい。例えば、駅構内にコンテンツ表示システム100を設置し、PDP120の画面全体に「遅延証明発行中しています」等と表示させ、無線タグリーダライタ130は、ユーザ13Aの定期券等に記録された路線情報、区間情報或いは期限情報等に適宜基づいて必要な遅延証明等に関する情報を関連データとして送信してもよい。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うコンテンツ表示システム、コンテンツ表示システム用制御装置、コンテンツ表示方法、コンテンツ表示システム用制御方法及びコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…コンテンツ配信システム、11…コンテンツサーバ、11A…運営業者、12…クライアントサーバ、12A…クライアント、13…端末装置、13A…ユーザ、20…ネットワーク、100…コンテンツ表示システム、110…コントローラ、111…制御装置、112…記憶装置、112a…スケジュールデータ、112b…コンテンツデータ、112c…関連データ、113…通信部、120…PDP、121…表示制御部、122…表示画面部、123…タッチパネル部、130…無線タグリーダライタ、131…制御部、132…送受信部、133…メモリ。