JP2007272054A - 光導波路構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を安価に小さくすることができる光導波路構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、光フィルタが設置された光フィルタ設置溝を有する光導波路構造体の製造方法に関する。本発明による製造方法は、光導波路(2a)を備えた光導波路基板(2)を形成する工程と、光導波路(2a)を横切るように光導波路基板(2)に光フィルタ設置溝(10)を形成する工程と、光フィルタ設置溝(10)に接着剤(16)を塗布する工程と、光フィルタ設置溝(10)に光フィルタ(6)を挿入する工程と、光フィルタ設置溝(10)に光フィルタ(6)を固定するために接着剤(16)を硬化させる工程を有する。光フィルタ設置溝(10)は、光導波路基板(2)の上面(3)に形成され、接着剤(16)を硬化させる工程は、光導波路基板(2)を上下逆にして行われる。
【選択図】図4

Description

本発明は、光導波路構造体に関し、更に詳細には、光導波路を横切る光フィルタを有する光導波路構造体に関する。
従来から、光導波路を横切る光フィルタを有する光導波路構造体が用いられている。光フィルタは、光フィルタ設置溝に接着剤によって固定されている。光フィルタを光フィルタ設置溝に固定する工程は、一般的には、光導波路基板に光フィルタ設置溝を形成し、光フィルタ設置溝に接着剤を塗布し、光フィルタを光フィルタ設置溝に挿入して、接着剤を硬化させることによって行われる。
光フィルタ設置溝の幅は、光フィルタの組立てのために、光フィルタの幅よりも大きく形成される。従って、光フィルタは、その両側に配置される接着剤からアンバランスな表面張力を受ける傾向があり、その場合、光フィルタが光フィルタ設置溝の深さ方向に対して傾いたまま接着剤が硬化する。光フィルタが傾いていると、光フィルタによって光を反射させたときの光の伝搬損失が大きくなる。
光フィルタ設置溝に対する光フィルタの傾きを防止するために、接着剤の硬化前、光フィルタをガイド部材に押し当てることによって、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾きを防止し、光フィルタをガイド部材に押し当てたまま接着剤を硬化させる方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−39527号公報
従来技術において、ガイド部材なしに、光フィルタを傾けずに保持できるほど光フィルタ設置溝の幅を狭く製造することは不可能であった。また、光フィルタ設置溝の幅を光フィルタの幅よりも大きくした場合、多数の光導波路基板に対して、光フィルタの両側に配置される接着剤の量を安定的に均一にすることは不可能であり、その結果、上述したように、光フィルタは、その両側に配置される接着剤からアンバランスな表面張力を受ける。従って、ガイド部材がなければ、光フィルタを光フィルタ設置溝に対して傾けずに光フィルタ設置溝に安定的に固定することは不可能であった。
また、従来技術のようにガイド部材を利用して光フィルタの傾きを防止するには、ガイド部材を高精度に作成する必要があると共に、光フィルタをガイド部材に押し当てた状態を維持する必要がある。これらを行うには、手間と時間がかかり、光導波路構造体のコストを増大させる。
従って、本発明の目的は、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を安価に小さくすることができる光導波路構造体及びその製造方法を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、光フィルタが設置された光フィルタ設置溝を有する光導波路構造体の本発明による製造方法は、光導波路を備えた光導波路基板を形成する工程と、光導波路を横切るように光導波路基板に光フィルタ設置溝を形成する工程と、光フィルタ設置溝に接着剤を塗布する工程と、光フィルタ設置溝に光フィルタを挿入する工程と、光フィルタ設置溝に光フィルタを固定するために接着剤を硬化させる工程と、を有し、光フィルタ設置溝は、光導波路基板の上面に形成され、接着剤を硬化させる工程は、光導波路基板を上下逆にして行われることを特徴としている。
このように構成された本発明により製造方法によれば、接着剤を硬化させるとき、光導波路基板を上下逆にして行われるので、光導波路基板のフィルタ溝がある面が下向きになり、接着剤によるアンバランスな表面張力に対向する重力が光フィルタに働き、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を小さくすることができる。しかも、従来技術の製造方法と本発明による製造方法との違いは、光フィルタ接着剤を硬化させるときに、光導波路基板の姿勢を上下逆になるように変えることだけなので、安価に光導波路構造体を製造することができる。
また、本発明の製造方法の実施形態において、好ましくは、接着剤の硬化前の粘度は、100〜3,500mPa・sである。
また、上記目的を達成するために、本発明による光導波路構造体は、上述した製造方法のいずれかを用いて製造される。
また、上記目的を達成するために、本発明による光導波路構造体は、光導波路基板と、光導波路基板に設置された光フィルタとを有する光導波路構造体であって、光導波路基板は、光フィルタを設置するための光フィルタ設置溝を有し、光フィルタは、それに当接させて光フィルタを位置決めするガイド部材を用いることなしに、接着剤によって光フィルタ設置溝に固定され、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度は、0.1〜0.5度であることを特徴としている。
このように構成された光導波路構造体は、安価に光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を小さくすることができる光導波路構造体である。即ち、従来の方法で製造された光導波路構造体では、接着剤を硬化させる前、光フィルタは、光フィルタ設置溝の底面と光フィルタの両側に配置された接着剤とによって支持されていたので、光フィルタに接着剤のアンバランスな表面張力が働くと、光フィルタが光フィルタ設置溝の底面を中心に傾く傾向があり、それにより、接着剤を硬化させたときに、光フィルタが光フィルタ設置溝に対して傾いたまま固定されていた。そのため、光フィルタを光フィルタ設置溝に対して傾かないように位置決めするガイド部材を用いていた。しかしながら、本発明による光導波路構造体においては、接着剤の硬化前、光フィルタがその両側に配置された接着剤によって支持され、それにより、光フィルタに働く重力が接着剤のアンバランスな表面張力に対抗し、光フィルタ設置溝に対する光フィルタの傾き角度を小さくすることができ、最終的に、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を0.1〜0.5度にすることができる。従って、従来技術で使用されていたガイド部材を用いる必要がないので、本発明による光導波路構造体は、安価に光フィルタの傾き角度を小さくすることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明による光導波路構造体は、光導波路基板、光フィルタ及び接着剤を有する光導波路構造体であって、光導波路基板は、光フィルタ設置溝を有し、光フィルタは、その両側に配置された接着剤のみによって、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度が、0.1〜0.5度になるように光フィルタ設置溝内に支持されることを特徴としている。
このように構成された光導波路構造体は、安価に光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を小さくすることができる光導波路構造体である。即ち、従来の方法で製造された光導波路構造体では、接着剤を硬化させる前、光フィルタは、光フィルタ設置溝の底面と光フィルタの両側に配置された接着剤とによって支持されていたので、光フィルタに接着剤のアンバランスな表面張力が働くと、光フィルタが光フィルタ設置溝の底面を中心に傾く傾向があり、それにより、接着剤を硬化させたときに、光フィルタが光フィルタ設置溝に対して傾いたまま固定されていた。本発明による光導波路構造体においては、接着剤の硬化前、光フィルタがその両側に配置された接着剤のみによって支持されるので、光フィルタに働く重力が接着剤のアンバランスな表面張力に対抗し、光フィルタ設置溝に対する光フィルタの傾き角度を小さくすることができ、最終的に、光フィルタがその両側に配置された接着剤のみに支持された状態で、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を0.1〜0.5度にすることができる。従って、従来技術で使用されていたガイド部材を用いる必要がないので、本発明による光導波路構造体は、安価に光フィルタの傾き角度を小さくすることができる。
本発明の光導波路構造体において、好ましくは、接着剤の硬化前の粘度は、100〜3,500mPa・sである。
また、本発明の光導波路構造体において、好ましくは、光フィルタ設置溝の幅が光フィルタの厚さよりも2.5〜3.5μm大きい。
以上説明した通り、本発明により、光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度を安価に小さくすることができる。
最初、図1〜図3を参照して、本発明による製造方法によって製造される光導波路構造体の一例を説明する。図1は、光導波路構造体の平面図であり、図2は、図1の光導波路構造体の正面図である。
図1及び図2に示すように、光導波路構造体1は、光導波路2aを備えた光導波路基板2と、光導波路2aに光学的に接続された光ファイバー4と、光導波路2aを横切るように配置された光フィルタ6とを有している。
光導波路基板2は、シリコン、高分子材料等で作られ且つ光伝搬方向Aに延びる基板2bと、基板2bの光伝搬方向中央部2cの上に積層された光導波路2aとを有している。基板の光伝搬方向両端部2d、2eは、そこに形成された光ファイバー設置溝8によって光ファイバー4を支持している。光導波路2aの上面3の光伝搬方向中央部2fには、光フィルタ6を設置するための光フィルタ設置溝10が形成され、この光フィルタ設置溝10は、光導波路2aを貫いて基板2bまで延びている。また、基板2bの中央部2cと両端部2d、2eとの間には、凹部12が設けられている。
光導波路2aは、光伝搬方向Aの一方の端部2gから延びる第1のコア14aと、他方の端部2hから延びる第2のコア14b及び第3のコア14cとを有し、これらのコア14a、14b、14cは、光フィルタ設置溝10のところで互いに出会っている。また、これらのコア14a、14b、14cのそれぞれと光学的に接続されるように、3本の光ファイバー4が基板2bの両端部2d、2eの光ファイバー設置溝8に接着剤(図示せず)で固定されている。
光フィルタ6は、光フィルタ設置溝10に接着剤16(図3参照)によって固定されており、第1の波長λ1(例えば、1310nm)の光を透過し、第2の波長λ2(例えば、1550nm)の光を反射する誘電体多層膜フィルタである。第1のコア14aと第2のコア14bとは、第1のコア14aに入射した第1の波長λ1の光が光フィルタ6を透過して第2のコア14bに伝搬されるように配置されている。また、第2のコア14bと第3のコア14cとは、第2のコア14bに入射した第2の波長λ2の光が光フィルタ6で反射して第3のコア14cに伝搬されるように配置されている。第3のコア14cに接続された光ファイバーには、受光器18が接続されている。
図3は、光フィルタ及び光フィルタ設置溝の拡大図である。図3では、光フィルタ6の傾斜状態の説明をするために、光フィルタ6が光フィルタ設置溝10の深さ方向Bに対して傾斜角度αで傾いた状態を示している。例えば、光フィルタ設置溝10の幅WGは18〜36μmであり、その深さDGは155〜300μmであり、光フィルタ6の厚さWFは14〜32μmである。光フィルタ6を光フィルタ設置溝10に組立て機械によって挿入するために、光フィルタ設置溝10の幅WGは、光フィルタ6の厚さWFよりも2.5〜3.5μm大きいことが好ましい。光フィルタ設置溝10の幅WGが21.5μmであり、その深さDGが200μmであり、光フィルタ6の厚さWFが18μmであるとき、物理的な最大傾斜角度αは1.0度になる。後述するように、本発明による製造方法を使用した場合、傾斜角度αは、0.1〜0.5度の範囲内に入る。
次に、図4を参照して、光フィルタが設置された光フィルタ設置溝を有する光導波路構造体の本発明による製造方法の一例を説明する。図4は、本発明による光導波路構造体の製造方法を説明する概略図であり、光導波路基板2の詳細を省略して示している。
まず、図4では省略しているが、光導波路2aを備えた光導波路基板2を形成し、光導波路2aを横切るように光導波路基板2に光フィルタ設置溝10を形成する。詳細には、シリコン、高分子材料等で作られた基板2bを準備し、光ファイバー設置溝8を、フォトリソグラフィにより作成したレジストパターンに従って異方性エッチングを施すことによって形成する。次いで、光ファイバー設置溝8を形成した基板2bに光導波路2aを形成する。具体的には、光導波路2aを高分子材料で形成する場合には、スピン塗布や鋳型などによりクラッド層及びその上のコア層を形成した後、フォトリソグラフィ、反応性イオンエッチングなどのプロセス加工や、型押し等の機械加工を施してコア層から矩形断面の光導波路コア14a、14b、14cを形成し、更に、上記と同様の方法により光導波路コア14a、14b、14cを覆うようにクラッド層を形成して、光導波路2aを形成する。また、光導波路2aを石英で形成する場合には、火炎堆積法やCVD法などにより基板2bの上に石英層を形成し、ドライエッチングなどのプロセス加工により矩形断面の石英コア14a、14b、14cにした後、コア14a、14b、14cを覆うようにクラッド層を形成して、光導波路2aを形成する。次いで、ダイシング加工等により、凹部12及び光フィルタ設置溝10を形成する。光フィルタ設置溝10は、好ましくは、光導波路基板2の上面3に形成される。
次いで、図4の(a)に示すように、光フィルタ設置溝10に接着剤16を塗布する。接着剤16は、例えば、信越化学製熱硬化型樹脂「X38−423」(粘度3,500mPa・s)、信越化学製紫外線硬化型樹脂「KJC7810」(粘度2,150mPa・s)である。
次いで、図4の(b)及び(c)に示すように、光フィルタ設置溝10に光フィルタ6を上方から挿入する。この段階では、光フィルタ6は、光フィルタ設置溝10の底面10a及び光フィルタ6の両側に配置された接着剤16によって支持されている。この状態では、図3に示すように、塗布した接着剤16の量が光フィルタ6の両側において完全に等量でないため、光フィルタ6に接着剤16のアンバランスな表面張力が作用し、光フィルタ6が傾いてしまう。
次いで、図4の(d)に示すように、光導波路基板2を上下逆にして、台20で支持する。光導波路基板2を上下逆にしたとき、光フィルタ6が接着剤16にぶら下がる姿勢になる。即ち、接着剤16の硬化前、光フィルタ6は、光フィルタ6の両側に配置された接着剤16によって支持されている。また、この状態では、下向きの重力が作用している光フィルタ6が接着剤16によって支持されるので、接着剤16による表面張力のアンバランスが重力によってキャンセルされ、光フィルタ6はほぼ垂直方向の姿勢をとる。接着剤16の粘性により、光フィルタ6は光フィルタ設置溝10から落下しない。
次いで、接着剤16を硬化させ、光フィルタ6を光フィルタ設置溝10に固定する。接着剤16が熱効果型樹脂の場合、ベーク炉で加熱して硬化させる。信越化学製熱効果型樹脂X38−423を使用する場合、80度のベーク炉で2時間ベークすることが好ましい。また、接着剤16が紫外線硬化型樹脂の場合、下方から紫外線を照射する。信越化学製紫外線硬化型樹脂「KJC7810」を使用する場合、50mWの紫外線を60秒照射することが好ましい。
最後に、光ファイバー4を光ファイバー設置溝8に接着剤(図示せず)で固定する。
次に、接着剤16を硬化させたときの光フィルタ6の傾き角度αに関する本発明による製造方法と従来技術による製造方法の比較例を説明する。本発明による製造方法では、光導波路基板2を光導波路方向Aに延びる軸線を中心に180度回転させて(即ち、上下逆にして)接着剤16を硬化させた場合(以下、「180度実装」と称する。)と、90度回転させて接着剤16を硬化させた場合(以下、「90度実装」と称する。)とについて、光フィルタの傾き角度αを測定した。従来技術による製造方法では、光導波路基板を回転させないので、以下、従来技術による製造方法を「0度実装」と称する。これらの場合における傾き角度αの測定結果を表1に示す。
Figure 2007272054
なお、傾斜角度の測定は、接着剤16を硬化させた後、光フィルタ6及び光フィルタ設置溝10の部分を光伝搬方向Aにダイシングすることによって切り出し、金属顕微鏡(視野倍率100倍)によって得られた画像を用いて、光フィルタ設置溝10の深さ方向Bに対する光フィルタ6の傾斜角度αを測定した。表1から明らかに分かるように、本発明による製造方法(90度実装、180度実装)は、従来技術の製造方法(0度実装)と比較して、光フィルタ6の傾き角度が小さい光導波路構造体を製造することができた。特に、180度実装の場合、傾き角度αを0.1〜0.5度にすることができた。
次に、図1に示した光導波路構造体において、波長1550nmの光を第2のコアから入射して光フィルタで反射させて第3のコアに伝搬させたときの反射光の損失に関する実験を行った。この損失は、第2のコア14bから入力した光のパワーと第3のコア14cに接続された受光器18で受光した光のパワーとの差から、導波路2aの伝搬損失、導波路のコア14b、14cの曲り損失、光ファイバー6と光導波路2aとの間の結合損失、接着剤16及び光フィルタ6内での透過損失を差し引いたものとし、この損失を、入力した光のパワーに対するデシベル値で表した。デシベル値が0に近ければ近いほど、損失が少ないことを意味する。
図5は、接着剤硬化時の光導波路基板の回転角度に対する上記反射光の損失を示すグラフである。光導波路基板の回転角度は、0度(0度実装)、90度(90度実装)、及び180度(180度実装)について実験を行った。なお、接着剤16の粘度は、3,500mPa・sで行った。図5から分かるように、0度実装(従来技術による製造方法)では、反射光の損失が小さい場合と反射光の損失が大きい場合とがあり、反射光の損失のばらつきが大きかった。これに対し、90度実装及び180度実装(本発明による製造方法)では、0度実装の場合と比較して、全体的に反射光の損失が小さくなり且つばらつきが小さくなった。特に、180度実装は、反射光の損失が少なく且つばらつきが小さかった。
また、図6は、180度実装時における反射光の損失の、接着剤の粘性による違いを示すグラフである。図6から分かるように、接着剤の粘度は、100〜3,500mPa・sであることが好ましかった。
なお、粘度の測定は、JIS-Z8803「粘度測定方法」の円すい−平板形回転粘度計による粘度測定方法に従って測定した。具体的には、株式会社東京計器製造所製のE型粘度計(形式VPU-3B)を使用し、25℃の環境条件で測定した値を採用した。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、光フィルタ設置溝10に接着剤16を塗布する工程の後、光フィルタ設置溝10に光フィルタ6を挿入する工程を行ったけれども、接着剤16に気泡等が入らなければ、それらの工程を逆に行ってもよい。
また、本発明の実施形態において、180度実装を行うことが最も好ましいが、光フィルタ6の傾き角度が許容範囲内にあれば、光導波路基板2を光伝搬方向Aの軸線周りに任意の角度、例えば、90度回転させることも本発明の範囲内である。
本発明による製造方法を用いて製造した光導波路構造体の平面図である。 図1の光導波路構造体の正面図である。 図1の光導波路構造体の光フィルタ及び光フィルタ設置溝の正面拡大図である。 本発明による製造方法を説明する図である。 接着剤硬化時の光導波路基板の回転角度に対する反射光の損失を示すグラフである。 180度実装時における反射光の損失の、接着剤の粘度による違いを示すグラフである。
符号の説明
1 光導波路構造体
2 光導波路基板
2a 光導波路
3 上面
6 光フィルタ
10 光フィルタ設置溝
16 接着剤
α 傾き角度
DG 光フィルタ設置溝の深さ
WF 光フィルタの厚さ
WG 光フィルタ設置溝の幅

Claims (7)

  1. 光フィルタが設置された光フィルタ設置溝を有する光導波路構造体の製造方法であって、
    光導波路を備えた光導波路基板を形成する工程と、
    光導波路を横切るように光導波路基板に光フィルタ設置溝を形成する工程と、
    光フィルタ設置溝に接着剤を塗布する工程と、
    光フィルタ設置溝に光フィルタを挿入する工程と、
    光フィルタ設置溝に光フィルタを固定するために接着剤を硬化させる工程と、を有し、
    前記光フィルタ設置溝は、光導波路基板の上面に形成され、
    接着剤を硬化させる前記工程は、光導波路基板を上下逆にして行われることを特徴とする製造方法。
  2. 接着剤の硬化前の粘度は、100〜3,500mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2項の製造方法を用いて製造された光導波路構造体。
  4. 光導波路基板と、光導波路基板に設置された光フィルタとを有する光導波路構造体であって、
    前記光導波路基板は、光フィルタを設置するための光フィルタ設置溝を有し、
    光フィルタは、それに当接させて光フィルタを位置決めするガイド部材を用いることなしに、接着剤によって光フィルタ設置溝に固定され、
    光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度は、0.1〜0.5度であることを特徴とする光導波路構造体。
  5. 光導波路基板、光フィルタ及び接着剤を有する光導波路構造体であって、
    前記光導波路基板は、光フィルタ設置溝を有し、
    光フィルタは、その両側に配置された接着剤のみによって、前記光フィルタ設置溝の深さ方向に対する光フィルタの傾き角度が0.1〜0.5度になるように前記光フィルタ設置溝内に支持されることを特徴とする光導波路構造体。
  6. 接着剤の硬化前の粘度は、100〜3,500mPa・sであることを特徴とする請求項4又は5に記載の光導波路構造体。
  7. 前記光フィルタ設置溝の幅が前記光フィルタの厚さよりも2.5〜3.5μm大きいことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の光導波路構造体。
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