JP2007271024A - 食い込み式管接続構造、管継手、弁、閉鎖弁、冷凍サイクル装置、及び給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る食い込み式管接続構造は、接続管5を挿入する配管接続口16を有する継手本体1と、継手本体1に締結される締結部材と、環状の食い込み式スリーブ3とを備えている。そして、配管接続口16の締結部材側に形成されたテーパ孔17における小径部17aの内周面の軸線に対する傾斜角度を、大径部17bのそれより大きくする。
【選択図】図7
Description
また、本発明に係る弁は、少なくとも一つの管接続部を有し、この少なくとも一つの管接続部には上記食い込み式管接続構造が用いられたものである。この弁によれば、管接続部からの漏れを低減することができるとともに、管接続作業の作業性を向上させることができる。
以下、この発明の実施の形態1に係る食い込み式管接続構造を用いた食い込み式管継手について、図1〜図10に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る食い込み式管継手の接続状態の部分断面図である。図2は同管継手における継手本体の部分断面図であり、図3は同管継手における締結部材としての締結ナットの部分断面図であり、図4は図2におけるテーパ孔部分の拡大図である。図5は、図3における食い込み式スリーブ部分の拡大図である。図6は、同管継手による配管の接続工程図であって、(a)は接続管を配管接続口に挿入して締結ナットを締結始めた状態図であり、(b)は締結ナットの締結により食い込み式スリーブがテーパ孔に当接した状態図であり、(c)は締結ナットの締結完了状態図である。図7は、同管継手による配管の接続工程の拡大図であって、(a)は食い込み式スリーブの先端部が所定量食い込んだときの状態図であり、(b)は食い込み式スリーブの先端部の食い込み完了時の状態図である。図8は、食い込み式スリーブの先端部の食い込み完了時の他の態様の状態図である。図9は、同管継手におけるテーパ孔の小径部のテーパ長さによる食い込み式スリーブの先端部の食い込み量の相違を説明する図面であり、図10は、同管継手におけるテーパ孔の小径部の傾斜角度による食い込み式スリーブの先端部の食い込み量の相違を説明する図面である。
テーパ孔17は、当接する食い込み式スリーブ3の先端部3aを接続管5の外周部に食い込ませるようにガイドする小径部17aと、当接する食い込み式スリーブ3のテーパ外周面33を押圧密着させて食い込み式スリーブ3のテーパ外周面33をシールする大径部17bとを有している。小径部17aにおける内周面の軸心に対する傾斜角度α1は、食い込み式スリーブの3の先端部3aの食い込み角度を大きくするために、大径部17bにおける内周面の軸心に対する傾斜角度α2に比し大きく形成されている。ただし、この傾斜角度α1を大きくしすぎると、食い込み式スリーブ3の先端部3aを曲げるのに必要な力が大きくなりすぎるという問題がある。具体的な角度としては、α1は25°〜35°、より好ましくは30°〜35°、α2は15°〜25°、より好ましくは20°〜25°とされている。また、テーパ孔17における小径部17aの形状、寸法等は、食い込み式スリーブ3の先端部3aが接続管5に食い込むときの先端部3aの曲がり部が小径部17aに接触するように設定されているのが好ましい。また、小径部17aの形状、寸法等は、先端部3aが接続管5の外周部に所定量食い込んだ後に、テーパ外周面33がテーパ孔17の大径部17bに接して変形されるように設定されることが好ましい。なお、先端部3aが接続管5の外周部に所定量食い込む前に、テーパ外周面33がテーパ孔17の大径部17bに接するように設定されている場合は、先端部3aの接続管5の外周部への食い込み量が不足している状態で、食い込み式スリーブ3の変形が困難になるという不具合が生ずる。
(1)本実施の形態に係る食い込み式管接続構造及びこれを用いた食い込み式管継手は、食い込み式スリーブ3の先端部3aの当接するテーパ孔17の小径部17aの内周面が軸心に対し大きい傾斜角度α1に形成されているので、食い込み式スリーブ3の先端部3aの食い込み角度を大きくすることができる。なお、この明細書において、食い込み角度とは、先端部3aが食い込む場合における食い込み方向の軸心に対する角度をいうものとする。このため、従来よりも接続管5を先の方に押す力が減少する。この結果、接続管5の先端5aが配管接続口16の最奥部16aまで挿入されないで、接続管5の先端5aと配管接続口16の最奥部16aとの間に空間が存在する場合において、接続管5が先のほうへ逃げにくくなり、シール性能を向上させることができる。
次に、実施の形態2に係る食い込み式管接続構造及びこれを用いた食い込み式管継手について、図11〜図13に基づき説明する。なお、図11は、本発明の実施の形態2に係る食い込み式管継手の継手本体のテーパ孔部の断面図である。図12は、同管継手による配管の接続工程図であって、(a)は接続管を配管接続口に挿入して締結ナットを締結始めた状態図であり、(b)は締結ナットの締結完了状態図である。図13は、同管継手のテーパ孔の中間部の内周面の長さによる食い込み式スリーブの先端部の食い込み量の相違を説明する図面であり、(a)は中間部の内周面の長さの短い場合の説明図であり、(b)は中間部の内周面の長さの長い場合の説明図である。なお、これら図面において、実施の形態1と同一の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
次に、実施の形態3に係る食い込み式管接続構造及びこれを用いた食い込み式管継手について、図14〜図17に基づき説明する。なお、図14は、本発明の実施の形態3に係る食い込み式管継手の継手本体のテーパ孔部の断面図である。図15は、同食い込み式管継手の食い込み式スリーブ周りの断面図である。図16は、同管継手による配管の接続工程図であって、(a)は接続管を配管接続口に挿入して締結ナットを締結始めた状態図であり、(b)は締結ナットの締結完了状態図である。図17は、食い込み式スリーブにおける中間部の内周面の長さによる先端部の食い込み量の相違を説明する図面であり、(a)は中間部の内周面の長さが短い場合の説明図であり、(b)は中間部の内周面の長さが長い場合の説明図である。なお、これら図において、実施の形態1と同一の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
次に、実施の形態4に係る食い込み式管接続構造及びこれを用いた食い込み式管継手について、図18に基づき説明する。ここで、図18は、実施の形態4に係る食い込み式管継手における配管の接続工程図であって、(a)は締結ナットが螺合開始直後の状態図であり、(b)は食い込み式スリーブがテーパ孔に当接した状態図であり、(c)は締結ナットの締結完了状態図である。なお、これら図において、実施の形態1と同一の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
次に、実施の形態5に係る食い込み式管接続構造及びこれを用いた食い込み式管継手について、図19に基づき説明する。図19は、本発明の実施の形態5に係る食い込み式管継手による配管の接続工程図であって、(a)は接続管を配管接続口に挿入して食い込み式スリーブが締結ナットにより押圧されていない状態図であり、(b)は締結ナットの締結により食い込み式スリーブがテーパ孔に当接した状態図であり、(c)は締結ナットの締結完了状態図である。この図において、実施の形態1と同一の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
次に、実施の形態6について図20に基づき説明する。図20は、実施の形態6に係る閉鎖弁の接続状態の断面図である。
次に、実施の形態7について図21に基づき説明する。図21は、実施の形態7に係る食い込み式異径管継手の接続状態の部分断面図である。
次に、実施の形態8に係る冷凍サイクル装置について図22に基づき説明する。この冷凍サイクル装置はプロパン等のHC冷媒を使用する分離型空気調和機であって、図22にその概略配管システムを示す。この図に示すように、この分離型空気調和機は、1台の室外ユニット81に対し1台の室内ユニット82を接続するものであって、室外ユニット81の出入口には閉鎖弁83が取り付けられ、室内ユニット82の出入口に管継手84が取り付けられている。そして、この閉鎖弁83と管継手84との間に連絡配管85が接続されている。また、この閉鎖弁83及び管継手84の連絡配管の接続部には、実施の形態1に係る食い込み式管接続構造が採用されている。したがって、閉鎖弁83としては前述の実施の形態6に係るような閉鎖弁60が用いられ、管継手84としては実施の形態1のような食い込み式管継手が用いられている。
次に、実施の形態9に係る冷凍サイクル装置について図23に基づき説明する。この冷凍サイクル装置はプロパン等のHC冷媒を使用する分離型空気調和機であって、図23にその概略配管システムを示す。この図に示すように、この分離型空気調和機は、1台の室外ユニット91に対し複数台(この場合4台)の室内ユニット92を接続するものであって、室外ユニット91の出入口には閉鎖弁93が取り付けられている。この閉鎖弁93に対し現地配管施工により主連絡配管94が接続されるとともに、この主連絡配管94に対し分岐管95が現地配管施工により分岐接続される。分岐管95は、異径管継手96を用いて主連絡配管94に接続されている。このようにして、各室内ユニット92は、この分岐管95及び主連絡配管94を介して室外ユニット91に対し並列に接続されている。
次に、実施の形態10に係る冷凍サイクル装置について図24に基づき説明する。この冷凍サイクル装置は二酸化炭素などの自然冷媒を使用するヒートポンプ式給湯装置であって、冷凍サイクルを構成する凝縮器の凝縮熱を給湯熱源とするものである。図24にその概略配管システムを示す。このヒートポンプ式給湯装置における冷媒回路は、図24において実線矢印のように冷媒を循環させるものであって、圧縮機101、冷媒の凝縮熱を給湯用水に放熱する水用熱交換器102、膨張弁103、外気を熱源とする熱源用熱交換器104とが順次接続されたものである。そして、この冷媒回路中には二酸化炭素からなる冷媒が充填され、超臨界冷凍サイクルで運転されることにより、外気から熱を汲み上げて水用熱交換器102で給湯用水を加熱している。
次に、実施の形態11に係る冷凍サイクル装置について図25に基づき説明する。この冷凍サイクル装置は、実施の形態10の場合と同様に、二酸化炭素などの自然冷媒を使用するヒートポンプ式給湯装置であって、冷凍サイクルを構成する凝縮器の凝縮熱を給湯熱源とするものである。しかし、実施の形態10と比較すると、ユニットの構成が異なり、さらに貯湯タンクを複数個にした点において相違するものである。
上記各実施の形態は、次のように変形することもできる。
(1)実施の形態2〜5に係る各管接続構造は、実施の形態7の異径管継手70及び実施の形態6のような閉鎖弁60を含め各種の管継手及び弁に適用することができる。これらの場合においても、管接続部の漏れを低減するとともに、管接続作業の作業性を向上させることができる。
(4)実施の形態8及び9に示す冷凍サイクル装置では、冷媒はHC冷媒を使用しているが、他の冷媒に変更してもよい。同様に、実施の形態10及び11において、二酸化炭素を冷媒として使用しているが他の冷媒を使用してもよい。
Claims (21)
- 接続すべき接続管を挿入する配管接続口を有する継手本体と、中央部に接続管を貫通させる貫通孔を有する環状の食い込み式スリーブと、食い込み式スリーブを継手本体側に押圧するように継手本体に締結される締結部材とを備え、
前記食い込み式スリーブは、外周面が継手本体側に先細となるテーパ外周面を有し、
前記継手本体は、配管接続口の締結部材側に、締結部材により押圧される食い込み式スリーブを当接させるための、締結部材側に向けて拡大するテーパ孔を有し、
該テーパ孔は、当接する食い込み式スリーブの先端部を接続管の外周部に食い込ませるようにガイドする小径部と、当接する食い込み式スリーブのテーパ外周面を押圧密着させて食い込み式スリーブのテーパ外周面をシールする大径部とを有し、
さらに、このテーパ孔の小径部は、大径部に比し、内周面の軸心に対する傾斜角度が大きく形成されている
ことを特徴とする食い込み式管接続構造。 - 前記テーパ孔は、内周面の傾斜角度の大きい小径部と内周面の傾斜角度の小さい大径部との間に、これら内周面の傾斜角度よりさらに傾斜角度の小さい内周面を有する中間部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の食い込み式管接続構造。
- 接続すべき接続管を挿入する配管接続口を有する継手本体と、中央部に接続管を貫通させる貫通孔を有する環状の食い込み式スリーブと、食い込み式スリーブを継手本体側に押圧するように継手本体に締結される締結部材とを備え、
前記食い込み式スリーブは、外周面が継手本体側に先細となるテーパ外周面を有し、
前記継手本体は、配管接続口の締結部材側に、締結部材により押圧される食い込み式スリーブを当接させるための、締結部材側に向けて拡大するテーパ孔を有し、
前記テーパ外周面は、軸心に対する傾斜角度がテーパ孔の内周面の傾斜角度より小さい先端部と、軸心に対する傾斜角度が先端部より大きく、かつテーパ孔の内周面の傾斜角度より小さい後側部とを有し、この後側部は、先端部との間に半径方向の段差を介在させることにより大径に形成されていることを特徴とする食い込み式管接続構造。 - 前記食い込み式スリーブは、締結部材に一体に形成されるとともに、接続管に食い込む前に締結部材からの軸方向の押圧力により締結部材から分離されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造。
- 前記締結部材は継手本体に螺合される締結ナットであり、前記食い込み式スリーブは、径方向に架け渡された薄肉連結部を介して締結ナットの内壁に連結された、締結ナットとの一体物から加工された構造であることを特徴とする請求項4記載の食い込み式管接続構造。
- 前記食い込み式スリーブは、継手本体に一体に形成されるとともに、前記締結部材からの軸方向の押圧力により継手本体から分離されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造。
- 前記締結部材は、継手本体に螺合される締結ナットであり、前記食い込み式スリーブは、独立物体として加工されたものであって、軸心に略平行な接合面で継手本体の配管接続口の端部に接合されて継手本体と一体化されたものであることを特徴とする請求項6記載の食い込み式管接続構造。
- 少なくとも二方向に管接続部を有し、少なくとも一つの管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする管継手。
- 二方向に管接続部を有し、一方の管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられ、他方の管接続部はロー付けにより配管が接続されるように構成されていることを特徴とする管継手。
- 二方向に管接続部を有し、双方の管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする管継手。
- 前記二方向に設けられた管接続部は、異径の接続管を接続するように構成されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の管継手。
- 少なくとも一つの管接続部を有し、この少なくとも一つの管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする弁。
- 少なくとも一つの管接続部を有し、この少なくとも一つの管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする閉鎖弁。
- 冷媒回路は冷媒配管を取り外し可能に接続する少なくとも一つの管接続部を有し、この少なくとも一つの管接続部には請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒回路に封入される冷媒が二酸化炭素等の高圧ガス冷媒であることを特徴とする請求項14記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒回路に封入される冷媒がプロパン等のHC冷媒であることを特徴とする請求項14記載の冷凍サイクル装置。
- 超臨界冷凍サイクルで運転されることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
- ヒートポンプ式給湯装置に構成されていることを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
- 給湯用水の水回路における管接続部には、請求項1〜7のいずれか1項に記載の食い込み式管接続構造が用いられていることを特徴とする給湯装置。
- 接続管を挿入する配管接続口を有し、この配管接続口の締結部材側に、締結部材側に向けて拡大するテーパ孔を有する継手本体と、中央部に接続管を貫通させる貫通孔を有するとともに、外周面が継手本体側に先細となるテーパ外周面を有する食い込み式スリーブと、食い込み式スリーブを継手本体側に押圧するように継手本体に締結される締結部材とを準備し、接続すべき接続管に締結部材及び食い込み式スリーブを外装するとともに接続管の端部を継手本体の配管接続口に挿入し、次いで、継手本体のテーパ孔に食い込み式スリーブの先端部を当接させ、次に、前記締結部材を締結させながら食い込み式スリーブの先端部を所定角度で所定量接続管に食い込ませ、その後に食い込み式スリーブのテーパ外周面をテーパ孔に押圧密着させることを特徴とする食い込み式管接続方法。
- 請求項20記載の食い込み式管接続方法を適用して現地配管工事を行うことを特徴とする現地配管接続方法。
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