JP2007270987A - 鞍乗り型車両用エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧の制御によって変速比を切換える油圧式自動変速機をエンジン本体に内蔵せしめて鞍乗り型車両に搭載される鞍乗り型車両用エンジンにおいて、油圧制御ユニットの保護のための特別の対策を不要とする。
【解決手段】油圧式自動変速機の油圧を制御する複数の制御弁から成る油圧制御ユニット98が、エンジン本体11の一部を構成するクランクケース29の上部に取付けられる。【選択図】 図5

Description

本発明は、油圧の制御によって変速比を切換える油圧式自動変速機をエンジン本体に内蔵せしめて鞍乗り型車両に搭載される鞍乗り型車両用エンジンに関する。
油圧式自動変速機を有するエンジンが鞍乗り型車両に搭載され、前記エンジンのクランクケースの側面に、油圧式自動変速機の油圧を制御するための複数の制御弁を複数層に積層して成る油圧制御ユニットが取付けられるようにしたものが、特許文献1で知られている。
特開2003−90260号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたもののように、クランクケースの側面に油圧制御ユニットを取付ける構成では、鞍乗り型車両の走行に伴って地面から飛散する飛散物に対して油圧制御ユニットを保護するための対策が必要となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、油圧制御ユニットの保護のための特別の対策を不要とした鞍乗り型車両用エンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、油圧の制御によって変速比を切換える油圧式自動変速機をエンジン本体に内蔵せしめて鞍乗り型車両に搭載される鞍乗り型車両用エンジンにおいて、前記油圧式自動変速機の油圧を制御する複数の制御弁から成る油圧制御ユニットが、前記エンジン本体の一部を構成するクランクケースの上部に取付けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記エンジン本体が、シリンダ軸線を傾斜させて鞍乗り型車両に搭載され、前記油圧制御ユニットが、シリンダ軸線の傾斜方向とは反対側で前記クランクケースの上部に取付けられることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記クランクケースの一側上部に、電気的に制御される制御弁を含む前記油圧制御ユニットおよび他の電装品が集中して配置され、前記エンジン本体の他側外方に排気管が配置されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記クランクケースが、上部ケース半体および下部ケース半体が上下に分割可能に結合されて成ることを特徴とする。
さらに請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記油圧制御ユニットは、前記複数の制御弁が上下に複数層に積層されて成ることを特徴とする。
なお実施例の始動用モータ47およびシフト用モータ80が本発明の電装品に対応する。
請求項1記載の発明によれば、油圧制御ユニットがクランクケースの上部に取付けられるので、鞍乗り型車両の走行に伴って地面から飛散する飛散物が油圧制御ユニットに当たることはクランクケースによって防止されることになり、油圧制御ユニット保護のための特別の対策が不要となる。
また請求項2記載の発明によれば、シリンダ軸線の傾斜方向とは反対側に油圧制御ユニットが配置されることにより、シリンダブロック側からの放熱による影響が油圧制御ユニットに及ぶことを回避することができる。
請求項3記載の発明によれば、電気的に制御される制御弁を含む油圧制御ユニットおよび他の電装品をクランクケースの一側上部に集中して配置することで、配線の集中簡素化および軽量化を図ることができ、しかも排気管がエンジン本体の他側外方に配置されるので、排気管からの放熱による影響が油圧制御ユニットおよび電装品に及ぶことを回避することができる。
請求項4記載の発明によれば、クランクケースが上下に分割されるものであるので、クランクケースの割り面の制約を受けることなく、油圧制御ユニットを上部ケース半体に安定して取付けることができる。
さらに請求項5記載の発明によれば、複数の制御弁を上下に複数層に積層して成る油圧制御ユニットをクランクケースの上部に取り付けるので、各層を下から順に組付けるようにしてクランクケースの上部に油圧制御ユニットを取り付けることができ、油圧制御ユニットのクランクケースへの組付け性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の一実施例を示すものであり、図1は鞍乗り型車両の側面図、図2はエンジン本体の側面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5矢視図、図6は油圧制御ユニットの構成を示す回路図、図7は図1の7矢視図、図8は図7の8−8線断面図である。
先ず図1において、この荒地走行用である鞍乗り型車両が備える車体フレームFの前部には左右一対の前輪WF…が懸架され、前記車体フレームFの後部には左右一対の後輪WR…が懸架される。両前輪WF…および両後輪WR…間で前記車体フレームFにはたとえば2気筒であるエンジンEのエンジン本体11が搭載されており、前記エンジンEからの動力を両前輪WF…および両後輪WR…に伝達するための前後輪駆動軸12が、前記エンジン本体11の下部を車体フレームFの前後方向に沿う軸線を有して貫通し、前後輪駆動軸12の前端から出力される動力が前部駆動軸13、ユニバーサルジョイント14および前部差動装置15を介して両前輪WF…に伝達され、前後輪駆動軸12の後端から出力される動力がユニバーサルジョイント16、後部駆動軸17および前部差動装置18を介して両後輪WR…に伝達される。
前記車体フレームFには、該車体フレームFの大部分および前記エンジンEを覆う車体カバー19が取付けられており、この車体カバー19上に乗車用シート20が設けられる。またエンジン本体11におけるシリンダヘッド31の後部側壁に各気筒毎のスロットルボディ21…が接続され、両スロットルボディ21…の上流端は、エンジン本体11の上方かつ乗車用シート20の前方に配置されて前記車体カバー19で覆われるエアクリーナ22に共通に接続される。しかも両スロットルボディ21…には燃料噴射弁23…が付設される。一方、シリンダヘッドの前部側壁には各気筒毎の排気管24,25の上流端が接続されており、それらの排気管24,25は、鞍乗り型車両の進行方向前方を向いた状態で前記エンジン本体11の右側方を通過するように湾曲して形成されており、両排気管24,25の下流端は、それらの排気管24,25に共通な共通排気管26を介して排気マフラー27に接続され、排気マフラー27はエンジン本体11の後方に配置される。
図2および図3において、エンジン本体11は、軸線を車幅方向(図2の紙面に垂直な方向)に沿わせたクランク軸28を回転自在に支承するクランクケース29と、該クランクケース29の上部に結合されるシリンダブロック30と、該シリンダブロック30の上部に結合されるシリンダヘッド31と、シリンダヘッド31の上部に結合されるヘッドカバー32とを備え、シリンダブロック30に設けられた一対のシリンダボア33,33に摺動可能に嵌合されるピストン34,34が、コネクティングロッド42,42およびクランクピン43,43を介してクランク軸28に連接される。しかも前記両シリンダボア34…の軸線すなわちシリンダ軸線CLは、エンジン本体11を鞍乗り型車両に搭載した状態では前上がりとなるように傾斜している。
前記クランクケース29は、前記クランク軸28の回転軸線に直交する平面で結合される上部および下部ケース半体29a,29bが相互に結合されて成り、前記シリンダブロック30および上部ケース29aは一体に形成される。また鞍乗り型車両の進行方向前方を向いた状態でクランクケース29の左側には、エンジン本体11の一部を構成する第1および第2のクランクケースカバー35,36が複数ずつのボルト38…,39…(図2参照)でそれぞれ締結されており、鞍乗り型車両の進行方向前方を向いた状態でクランクケース29の右側には、エンジン本体11の一部を構成する第3クランクケースカバー37が複数のボルト40…(図3参照)で締結される。また前記クランクケース29の下部にはオイルパン41が締結される。
第1クランクケースカバー35およびクランクケース29間には、発電機44が収容されるものであり、クランクケース29の左側壁を回転自在に貫通するクランク軸28の一端に前記発電機44のアウターロータ45が固定され、発電機44のインナーステータ46は第1クランクケースカバー35に固定される。
またクランクケース29の上部には、図2で示すように始動用モータ47が取付けられており、この始動用モータ47から動力が伝達される歯車48が一方向クラッチ49を介して前記アウターロータ45に連結される。
クランクケース29の右側壁を回転自在に貫通するクランク軸28の他端は第3クランクケースカバー37で回転自在に支承されており、このクランク軸28の他端部にはトルクコンバータ51が装着される。
前記クランク軸28の後方でクランクケース29には、クランク軸28と平行な軸線を有する第1メイン軸52が回転可能に支承されており、第1メイン軸52を相対回転可能に同軸に貫通する第2メイン軸53の両端がクランクケース29および第3クランクケースカバー37で回転自在に支承される。しかも第1および第2メイン軸53,54の軸線はクランクケース29における割り面すなわち上部および下部ケース半体29a,29bの結合面上に配置される。また第1および第2メイン軸52,53の後方斜め下には、第1および第2メイン軸52,53と平行な軸線を有するカウンタ軸54が配置されており、このカウンタ軸54は、第2クランクケースカバー36およびクランクケース29で回転自在に支承される。
クランクケース29および第3クランクケースカバー37間で、第1メイン軸52には伝動筒軸55が相対回転可能に装着されており、該伝動筒軸55には、クランク軸28からの回転動力が、前記トルクコンバータ51、該トルクコンバータ51を介してクランク軸28に連結される駆動ギヤ56、該駆動ギヤ56に噛合する被動ギヤ57およびダンパばね58を介して動力が伝達される。また伝動筒軸55および第1メイン軸52間には油圧の作用に応じて接続状態となる第1の油圧クラッチ59が設けられ、伝動筒軸55および第2メイン軸53間には、被動ギヤ57を第1の油圧クラッチ59との間に挟む位置に配置される第2の油圧クラッチ60が、油圧の作用に応じて接続状態となるようにして設けられる。
第1および第2の油圧クラッチ59,60とともに油圧式自動変速機63を構成する歯車変速機構64は、第1および第2メイン軸52,53とカウンタ軸54との間には、択一的な確立を可能とした複数変速段の歯車列が設けられて成るものであり、この実施例では、第1メイン軸52およびカウンタ軸54間に、第1速用歯車列G1、第3速用歯車列G3および後進用歯車列GRが設けられ、第2メイン軸53およびカウンタ軸54間に、第2速用歯車列G2および第4速用歯車列G4が設けられる。
図4を併せて参照して、第1速用歯車列G1は、第1メイン軸52に一体に設けられる第1速用駆動歯車65と、軸方向位置を一定としてカウンタ軸54に相対回転自在に支承されて第1速用駆動歯車65に噛合する第1速用被動歯車66とから成り、第3速用歯車列G3は、第1メイン軸52に一体に設けられる第3速用駆動歯車67と、軸方向位置を一定として前記カウンタ軸54に相対回転自在に支承されるとともに第3速用駆動歯車67に噛合する第3速用被動歯車68とから成る。後進用歯車列GRは、第1速用駆動歯車65と、第1速用駆動歯車65に噛合する第1後進アイドル歯車69と、第1後進アイドル歯車69と一体に形成される第2後進アイドル歯車70と、軸方向位置を一定としてカウンタ軸54に相対回転自在に支承されるとともに第2後進アイドル歯車70に噛合する後進用被動歯車71とから成り、一体の第1および第2後進アイドル歯車69,70は、第1メイン軸52、第2メイン軸53およびカウンタ軸54と平行な軸線を有してクランクケース29に両端部が支持された後進アイドル軸72で回転自在に支承されている。しかも第1および第2後進アイドル歯車69,70の軸線すなわち後進アイドル軸72の軸線は、図2で示すように、カウンタ軸54よりも前方に配置される。
また第2速用歯車列G2は、軸方向位置を一定として第2メイン軸53に相対回転自在に支承される第2速用駆動歯車73と、制限された範囲での軸方向スライド作動を可能としつつ相対回転不能として前記カウンタ軸54に支承されるとともに第2速用駆動歯車73に噛合する第2速用被動歯車74とから成り、第4速用歯車列G4は、軸方向位置を一定として第2メイン軸53に相対回転自在に支承される第4速用駆動歯車75と、軸方向位置を一定として前記カウンタ軸54に相対回転自在に支承されて第4速用駆動歯車75に噛合する第4速用被動歯車76とから成る。
第1および第3速用被動歯車66,68間でカウンタ軸54には、第1シフタ77がスプライン結合されており、この第1シフタ77は、第1速用被動歯車66に係合して第1速用歯車列G1を確立する位置と、第3速用被動歯車68に係合して第3速用歯車列G3を確立する位置と、第1および第3速用被動66,68のいずれにも係合しない中間位置とを切換えてカウンタ軸54の軸方向に移動可能である。また第2速用駆動歯車73および第4速用駆動歯車75間で第2メイン軸53には、第2シフタ78がスプライン結合されており、この第2シフタ78は、第2速用駆動歯車73に係合して第2速用歯車列G2を確立する位置と、第4速用駆動歯車75に係合して第4速用歯車列G4を確立する位置と、第2および第4速用駆動歯車73,75のいずれにも係合しない中間位置とを切換えて第2メイン軸53の軸方向に移動可能である。さらに第2速用歯車列G2の第2速用被動歯車74は、第2速用駆動歯車73との噛合状態を保持しつつ、後進用被動歯車71に係合する位置ならびに後進用被動歯車車97との係合を解除する位置間で軸方向に移動可能であり、第2シフタ78が第2および第4速用駆動歯車73,75のいずれにも係合しない中間位置にあるときに第2速用被動歯車74を後進用被動歯車71に係合する位置まで移動させることのより後進用歯車列GRが確立する。
而して第1の油圧クラッチ89が動力伝達状態にあって第1メイン軸52にクランク軸28から動力が伝達されているときには、第1速用歯車列G1、第3速用歯車列G3および後進用歯車列GRのうち択一的に確立した歯車列を介して第1メイン軸52からカウンタ軸54に動力が伝達され、第2の油圧クラッチ60が動力伝達状態にあって第2メイン軸53にクランク軸28から動力が伝達されているときには、第2変速用歯車列G2および第4変速用歯車列G4のうち択一的に確立した歯車列を介して第2メイン軸53からカウンタ軸54に動力が伝達される。
ところで前記第1シフタ77、第2シフタ78および第2速用被動歯車74を軸方向に駆動する動力は、クランクケース29の上部に取付けられるシフト用モータ80(図2参照)によって得られる。
図2で明示するように、前記カウンタ軸54の下後方にはカウンタ軸54と平行な軸線を有する伝動軸81が配置されており、この伝動軸81は、第2クランクケースカバー36と、クランクケース29に取付けられた支持筒82とで回転自在に支承される。しかもクランクケース29および第2クランクケースカバー36間でカウンタ軸54に固定された駆動歯車83が前記伝動軸81に固定された被動歯車84に噛合しており、伝動軸81カウンタ軸54に連動、連結される。
図5を併せて参照して、エンジン本体11におけるクランクケース29の下部を前後に貫通する前後輪駆動軸12は、車幅方向に沿うエンジン本体11の中心C近傍に配置されるものであり、前記伝動軸81に一体に設けられる駆動傘歯車85が、前記前後輪駆動軸12に固定される被動傘歯車86に、前記伝動軸81の軸線よりも後方で噛合する。
ところで、前記前駆輪駆動軸12は、エンジン本体11の後端から前方に向けてエンジン本体11に挿入されて該エンジン本体11を貫通するものであり、該前後輪駆動軸12の前部は、図2で示すように、ボールベアリング89を介してクランクケース29に支承され、前記ボールベアリング89の外方で前後輪駆動軸12およびクランクケース29間には環状のシール部材90が介装される。
一方、クランクケース29の後端には、前記被動傘歯車86よりも大径である開口部91が前後輪駆動軸12を挿入せしめるべく設けられる。一方、前後輪駆動軸12の後部を貫通せしめる円筒部93aを有する軸受け保持部材93が複数のボルト95でクランクケース29に締結される。
しかも被動傘歯車86は、前後輪駆動軸12の後端から相対回転不能として前後輪駆動軸12に嵌装されるものであり、前記保持部材93で保持されるボールベアリング92の内輪92aと、前後輪駆動軸12の外周に設けられて後方に臨む環状の受け段部12aとの間に被動傘歯車86が挟持される。さらに前記ボールベアリング92の外方で軸受保持部材93の円筒部93aおよび前後輪駆動軸12間には環状のシール部材94が介装される。
図6において、油圧式自動変速機63における第1および第2の油圧クラッチ59,60の油圧は、電気的に制御される制御弁を含む複数の制御弁から成る油圧制御ユニット98で制御されるものであり、この実施例で前記油圧制御ユニット98は、第1〜第5制御弁101,102,103,104,105を備える。
油圧源100に通じる共通油路106の途中に介設される第1制御弁101は、通電電流に応じて出力油圧を変化させることにより作動油供給開始時の油圧上昇を緩やかにするリニアソレノイド弁である。第2制御弁102は、前記油圧源100および第1制御弁101間で前記共通油路106に接続される常開型電磁弁である。
また第3制御弁103は、第1の油圧クラッチ59に通じる個別油路107ならびに第2の油圧クラッチ60に通じる個別油路108を、前記共通油路106の下流端に択一的に切り換えて接続する切換弁であり、第2制御弁102の開弁時に油圧源100の油圧がパイロット室109に作用したときには第2の油圧クラッチ60に通じる個別油路108を前記共通油路106に連通させるとともに第1の油圧クラッチ59に通じる個別油路107を解放油路110に連通せしめ、第2制御弁102の閉弁時にパイロット室109の油圧が解放されるのに応じて第1の油圧クラッチ59に通じる個別油路107を前記共通油路106に連通させるとともに第2の油圧クラッチ60に通じる個別油路108を解放油路111に連通せしめる。
第4制御弁104は、前記個別油路108の油圧が高いときに前記解放油路110の油圧を解放する切換弁であり、第5制御弁105は前記個別油路107の油圧が高いときに前記解放油路111の油圧を解放する切換弁である。また前記解放油路110,111の中間部には、第4および第5制御弁104,105の閉弁時に解放油路110,111の油圧を徐々に解放する排出口112,113が設けられている。
図7および図8を併せて参照して、前記油圧制御ユニット98は、第1〜第5制御弁101〜105を上下に複数層に積層されてクランクケース29の上部すなわち上部ケース半体29の上部に取付けられる。
而して油圧制御ユニット98は、第1制御弁101の弁ハウジング114、第2制御弁102の弁ハウジング115、第3制御弁103の弁ハウジング116、ならびに第4および第5制御弁104,105に共通な弁ハウジング117が、上方から順に積層されるとともに相互に結合された状態でクランクケース29の上部に取付けられるものであり、エンジン本体11内の油圧源100からの油圧を導く油路118が弁ハウジング115に接続される。
しかもエンジン本体11のシリンダ軸線CLは前上がりに傾斜しているのであるが、前記油圧制御ユニット98は、シリンダ軸線CLの傾斜方向とは反対側すなわちシリンダブロック30の後方側でクランクケース29の上部に取付けられている。
しかも油圧制御ユニット98、始動用モータ47およびシフト用モータ80は、図5で明示するように、鞍乗り型車両の進行方向前方を向いた状態でクランクケース29の一側(この実施例では左側)上部に集中して配置されるのに対して、エンジン本体11の他側外方に排気管24,25が配置される。
次にこの実施例の作用について説明すると、歯車変速機構64のカウンタ軸54に連動、連結されるとともに該カウンタ軸54と平行な軸線を有する伝動軸81がカウンタ軸54の下後方に配置され、車幅方向に沿うエンジン本体11の中心C近傍に配置されて車両の前後方向に延びる前後輪駆動軸12に固定される被動傘歯車86が、エンジン本体11内で伝動軸81の軸線の後方で該伝動軸81に設けられた駆動傘歯車85に噛合するので、歯車変速機構64への被動傘歯車86の干渉を、エンジン本体11の大型化を回避するとともに歯車変速機構64の構成部品の配置上の自由度を高めつつ回避することができる。
またエンジン本体11の後端から前方に向けてエンジン本体11に挿入されてエンジン本体11を貫通する前後輪駆動軸12の前部が、エンジン本体11の前端にボールベアリング89を介して軸支され、前後輪駆動軸12の後部を貫通せしめる軸受保持部材93が着脱可能としてエンジン本体11に取付けられ、前後輪駆動軸12の後端から該前後輪駆動軸12に相対回転不能に嵌装される被動傘歯車86が、前後輪駆動軸12および前記軸受保持部材93間に介装されるようにして該軸受保持部材93で保持されるボールベアリング92と、前後輪駆動軸12の外周に設けられる環状の受け段部12aとの間に挟持されるので、エンジン本体11に前後輪駆動軸12を挿入した後、被動傘歯車86を前後輪駆動軸12に容易に組付けることができる。
さらに歯車変速機構64は、第1メイン軸51およびカウンタ軸54間の伝達経路の途中に第1および第2後進アイドル歯車69,70が介装される後進用歯車列GRを備えており、第1および第2後進アイドル歯車69,70の回転軸線が伝動軸81よりも前方に配置されるので、被動傘歯車86の第1および第2後進アイドル歯車69,70への干渉を、特別な工夫を施すことなく容易に回避することができる。
また油圧の制御によって変速比を切換える油圧式自動変速機63がエンジン本体11に内蔵されるのであるが、この油圧式自動変速機63の油圧を制御する第1〜第5制御弁101〜105から成る油圧制御ユニット98が、エンジン本体11の一部を構成するクランクケース29の上部に取付けられるので、鞍乗り型車両の走行に伴って地面から飛散する飛散物が油圧制御ユニット98に当たることはクランクケース29によって防止されることになり、油圧制御ユニット98保護のための特別の対策が不要となる。
しかも油圧制御ユニット98は、第1〜第5制御弁101〜105が上下に複数層に積層されて成るものであり、各層を下から順に組付けるようにしてクランクケース29の上部に油圧制御ユニット98を取り付けることができることにより、油圧制御ユニット98のクランクケース29への組付け性を高めることができる。
またエンジン本体11のシリンダ軸線CLは傾斜しており、油圧制御ユニット98が、シリンダ軸線CLの傾斜方向とは反対側でクランクケース29の上部に取付けられるので、シリンダブロック30側からの放熱による影響が油圧制御ユニット98に及ぶことを回避することができる。
また第1〜第5制御弁101〜105のうち第1および第2制御弁101,102は電気的に制御される弁であり、油圧制御ユニット98と、始動用モータ47およびシフト用モータ80とがクランクケース29の一側上部に集中して配置されるので、配線の集中簡素化および軽量化を図ることができ、さらにエンジン本体11の他側外方に排気管24,25が配置されるので、排気管24,25からの放熱による影響が油圧制御ユニット98、始動用モータ47およびシフト用モータ80に及ぶことを回避することができる。
さらにクランクケース29が、上部ケース半体29aおよび下部ケース半体29bが上下に分割可能に結合されて成るものであり、油圧制御ユニット98が上部ケース半体29aの上部に取付けられるので、クランクケース29の割り面の制約を受けることなく、油圧制御ユニット98を上部ケース半体29aに安定して取付けることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
鞍乗り型車両の側面図である。 エンジン本体の側面図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図2の5矢視図である。 油圧制御ユニットの構成を示す回路図である。 図1の7矢視図である。 図7の8−8線断面図である。
符号の説明
11・・・エンジン本体
24,25・・・排気管
29・・・クランクケース
29a・・・上部ケース半体
29b・・・下部ケース半体
47・・・電装品である始動用モータ
63・・・油圧式自動変速機
80・・・電装品であるシフト用モータ
98・・・油圧制御ユニット
101〜105・・・制御弁
CL・・・シリンダ軸線

Claims (5)

  1. 油圧の制御によって変速比を切換える油圧式自動変速機(63)をエンジン本体(11)に内蔵せしめて鞍乗り型車両に搭載される鞍乗り型車両用エンジンにおいて、前記油圧式自動変速機(63)の油圧を制御する複数の制御弁(101〜105)から成る油圧制御ユニット(98)が、前記エンジン本体(11)の一部を構成するクランクケース(29)の上部に取付けられることを特徴とする鞍乗り型車両用エンジン。
  2. 前記エンジン本体(11)が、シリンダ軸線(CL)を傾斜させて鞍乗り型車両に搭載され、前記油圧制御ユニット(98)が、シリンダ軸線(CL)の傾斜方向とは反対側で前記クランクケース(29)の上部に取付けられることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両用エンジン。
  3. 前記クランクケース(29)の一側上部に、電気的に制御される制御弁(101,102)を含む前記油圧制御ユニット(98)および他の電装品(47,80)が集中して配置され、前記エンジン本体(11)の他側外方に排気管(24,25)が配置されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両用エンジン。
  4. 前記クランクケース(29)が、上部ケース半体(29a)および下部ケース半体(29b)が上下に分割可能に結合されて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鞍乗り型車両用エンジン。
  5. 前記油圧制御ユニット(98)は、前記複数の制御弁(101〜105)が上下に複数層に積層されて成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鞍乗り型車両用エンジン。
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