JP2007269288A - 二輪車の衝撃吸収構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造を提供することを課題とする。
【解決手段】衝撃吸収構造10は、車体フレーム17からハンドルポスト12に平行に延長して形成する支柱30と、この支柱30の上端に固定した第1支持板32に載せて固定すると共に計器としての速度計42を内蔵している衝撃吸収部材40とからなる。
【効果】衝撃吸収構造10は、車体フレーム17からハンドルポスト12に平行に延びている支柱30の上部に、衝撃吸収部材40を取付けるため、乗員の前方移動を極力抑えることができる。よって、衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二輪車の衝撃吸収構造の改良に関する。
衝撃を吸収する衝撃吸収構造には各種の形式のものが実用化されている。その一つとして、二輪車の車体から突出させた衝撃吸収部材を潰すことで衝撃を吸収する二輪車の衝撃吸収構造が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−264869公報(図1)
特許文献1の図1において、二輪車の衝撃吸収構造20は、フロントカバー18aに取付けると共に先端を前輪13から前方に寸法L1だけ突出して形成する断面コ字形の枠体21と、この枠体21の空間24に配置する衝撃吸収体25とからなり、この衝撃吸収体25は、潰れ特性の異なる上側衝撃吸収部材26と下側衝撃吸収部材27の二部材で構成する。
二輪車が障害物に衝突したときに発生する衝撃力は、衝撃吸収体25が潰れることで吸収される。この衝撃吸収体25は二種の衝撃吸収部材26、27で構成するので、衝撃吸収体25の潰れ具合を好適に決めることができる。
しかし、特許文献1の衝撃吸収構造20は、二輪車のフロントに設けたため、衝突時に、乗員の前方への移動を抑制すること、及び乗員にかかる衝撃を吸収することに対応できない虞がある。そこで、衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造が求められる。
本発明は、衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、二輪車が物体に衝突したときに、乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造において、この衝撃吸収構造は、車体フレームからハンドルポストに平行に延びている支柱と、この支柱の上部に取付けられると共に計器を内蔵している衝撃吸収部材とからなることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、衝撃吸収部材は、二輪車の前下方へ突出していることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、衝撃吸収部材の前面を、カバーで覆ったことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、衝撃吸収部材に、ヘッドランプが装着されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、支柱は、上部が前後に揺動可能になるように、下端が車体フレームに連結されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、支柱は、一定の外力を受けたときに上昇するように、上昇可能に車体フレームに連結されていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、一定の外力を受ける部材は、膝当てパッドであることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車体フレームからハンドルポストに平行に延びている支柱の上部に、衝撃吸収部材を取付けるため、乗員の前方移動を極力抑えることができる。よって、衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造を提供することができる。
請求項2に係る発明では、衝撃吸収部材を二輪車の前下方へ突出させたため、乗員の頭部にかかる衝撃を吸収することができ、且つ乗員の頭部の移動を抑制することができる。
請求項3に係る発明では、衝撃吸収部材の前面を、カバーで覆ったことを特徴とする。カバーは、二輪車の前下方へ突出している衝撃吸収部材の形状に沿うように装着されるため、二輪車の外観を向上させることができる。
請求項4に係る発明では、衝撃吸収部材に、ヘッドランプが装着されていることを特徴とする。そのため、ヘッドランプを装着するための新たな金具類を準備する必要がない。よって、二輪車の低コスト化を実現することができる。
請求項5に係る発明では、支柱は、上部が前後に揺動可能になるように、下端を車体フレームに連結した。衝突時に乗員がのめった際、乗員は衝撃吸収部材により密着することができるため、衝撃吸収が強化される。すなわち、乗員に対する衝撃吸収性能を高めることができる。
請求項6に係る発明では、支柱は、一定の外力を受けたときに上昇するように、上昇可能に車体フレームに連結した。これにより、支柱の上部に設けた衝撃吸収部材を好ましい高さへ移動させることができるため、外力が作用してから衝撃吸収部材が上昇するまでの所要時間を縮めることができる。そのため、応答性の良好な衝撃吸収構造を提供することができる。
請求項7に係る発明では、一定の外力を受ける部材は、膝当てパッドである。乗員の移動に伴って膝当てパッドが押されると、衝撃吸収部材は、移動した乗員の上半身に追従する。そのため、膝当てパッドと連動して乗員の上半身の衝撃を吸収することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、請求項1に係る発明は主として図1で説明し、請求項2に係る発明は主として図4で説明し、請求項3に係る発明は主として図5で説明し、請求項4に係る発明は主として図6で説明し、請求項5に係る発明は主として図7で説明し、請求項6に係る発明は主として図8で説明し、請求項7に係る発明は主として図9で説明する。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図、図2は図1の2矢視図である。
衝撃吸収構造10は、図2に示すとおりに、二輪車11のハンドルポスト12に固定した第1支持材13、13と、これらの第1支持材13、13及びハンドルポスト12を挟むと共にU字形に形成する第2支持材14と、この第2支持材14と第1支持材13、13とを結合する2本のボルト15、15と、図1に示すとおりに、第2支持材14に下端を挿入すると共に下端からハンドルポスト12に平行に延長して形成する支柱30と、この支柱30と第2支持材14とを固定する2本のボルト31、31と、支柱30の上端に固定する第1支持板32と、この第1支持板32に載せて複数本のボルト33・・・(・・・は複数を示す。以下同様)で固定する衝撃吸収部材40と、この衝撃吸収部材40に内蔵する計器としての速度計42とからなる。
16はハンドル、17は車体フレーム、18はフロントフォーク、19は前輪、21はカバー、22はフロントカバーである。
衝撃吸収部材40の詳細構造を次に説明する。
図2に戻って、衝撃吸収部材40は、略六角形に形成すると共に図表裏方向に延びている衝撃吸収部材本体41と、この衝撃吸収部材本体41に内蔵する速度計42とからなる。
23、23は2個のナットである。
なお、衝撃吸収部材本体41の形状は略六角形としたが、四角形、八角形などの多角形で形成することができるため、他の形状に変更することは差し支えない。
以上の構成からなる衝撃吸収構造10の作用を次に説明する。
図3は本発明に係る二輪車の衝撃吸収構造の作用図である。
(a)は衝突前の状態を示す。
(b)は衝突時の状態を示し、衝撃吸収部材40は、乗員の前方移動により生じる衝撃荷重を受けて、白抜き矢印で示すように図左方向にL1だけ圧縮される。この圧縮により、衝撃を吸収することができる。また、乗員の前方移動を抑えることができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材40の圧縮作用だけでなく、支柱30の曲げ変形によっても対応することができる。
このように、衝撃吸収構造10は、車体フレーム17からハンドルポスト12に平行に延びている支柱30の上部に、衝撃吸収部材40を取付けるため、乗員の前方移動を極力抑えることができる。よって、衝突時における乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造を提供することができる。
次に衝撃吸収部材40の変更実施例を説明する。
図4は図1の変更実施例を示す要部側面図であり、図1と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。主たる変更点は、衝撃吸収部材を二輪車の前下方へ突出させたことである。これについて以下に詳細に説明する。
(a)において、衝撃吸収構造10Bは、ハンドルポスト12に固定した第2支持材14に挿入すると共にハンドルポスト12に平行に延長して形成する支柱30と、この支柱30の上端に固定すると共に二輪車11の前下方へ突出するように形成する第2支持板34と、この第2支持板34に取付ける衝撃吸収部材40Bとからなり、この衝撃吸収部材40Bは、二輪車11の前下方へ突出するように形成する衝撃吸収部材本体41と、この衝撃吸収部材本体41に内蔵する計器としての速度計42とを備えることを特徴とする。
48・・・は複数本のボルトである。
(b)は(a)の作用図であり、衝撃吸収部材40Bは、白抜き矢印(1)のように乗員の移動により生じる衝撃荷重と、白抜き矢印(2)のように乗員の頭部の移動により生じる衝撃荷重とを受ける。そのため、衝撃吸収部材40Bの後部は図左方向へ圧縮され、衝撃吸収部材40Bの上部は図下方向へ圧縮される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材40Bの圧縮作用だけでなく、支柱30の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造10Bは、衝撃吸収部材40Bを二輪車11の前下方へ突出させたため、乗員の頭部にかかる衝撃を吸収することができ、且つ乗員の頭部の移動を抑制することができる。
図5は図4の変更実施例を示す側面図であり、図1及び図4と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。
衝撃吸収構造10Cは、衝撃吸収部材40Bの衝撃吸収部材本体41の前面を、フロントカバー22で覆うように構成することを特徴とする。
24はシート、25は後輪、26はメインスタンドである。
衝撃吸収構造10Cは、衝撃吸収部材本体41の前面を、カバーで覆ったことを特徴とする。カバーは、二輪車11の前下方へ突出している衝撃吸収部材本体41の形状に沿うように装着されるため、二輪車11の外観を向上させることができる。
図6は図4の更なる変更実施例を示す要部側面図であり、図1及び図4と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。
衝撃吸収構造10Dは、衝撃吸収部材40Bの衝撃吸収部材本体41の先端の下部に、ヘッドランプ51がランプ支持材52を介して複数本のボルト53・・・で装着される構造であることを特徴とする。
衝撃吸収部材40Bに衝突により生じる衝撃荷重がかかると、図4(b)に示すように衝撃吸収部材40Bの後部は図左方向へ圧縮され、衝撃吸収部材40Bの上部は図下方向へ圧縮される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材40Bの圧縮作用だけでなく、支柱30の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造10Dは、衝撃吸収部材40Bに、ヘッドランプ51が装着されていることを特徴とする。そのため、ヘッドランプ51を装着するための新たな金具類を準備する必要がない。よって、二輪車11の低コスト化を実現することができる。
図7は本発明に係る別の二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図であり、図1と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。主たる変更点は、支柱を揺動可能にハンドルポストに取付けたことである。これについて以下に詳細に説明する。
(a)において、衝撃吸収構造60は、ハンドルポスト12に固定した第2支持材14に下端を回転用ピン61で揺動可能に取付ける支柱62と、この支柱62の上端に固定した支持板63に載せて取付ける衝撃吸収部材64と、ハンドル16に固定すると共にハンドル16から前方に延長して円弧状に形成する案内部材65とからなり、衝撃吸収部材64に衝突によって生じる衝撃が加わることで支柱62は揺動し、衝撃吸収部材64が二輪車11の前下方へ移動することを特徴とする。
加えて、衝撃吸収部材64は、二輪車11の前下方へ突出するように形成する衝撃吸収部材本体66と、この衝撃吸収部材本体66に内蔵する計器としての速度計67とを備える。
さらに、案内部材65に支柱62の揺動範囲を制限する長穴69を設け、この長穴69にスライド用ピン71を差込み、このスライド用ピン71を支柱62に固定する。
そして、引張コイルばね72は、衝撃吸収部材64が衝突によって生じる衝撃を受けて前下方へ移動した後に衝突前の位置に復帰するために、ハンドル16と支柱62との間につる巻き状に成形して設ける。
なお、引張コイルばね72は、例えばオイルダンパーで代用することができるため、他の機構に変更することは差し支えない。
73・・・、74・・・は複数本のボルトである。また、速度計67の構成は速度計42(図2参照)と同様であるため、説明を省略する。
なお、支柱62の揺動範囲を制限する機構は、案内部材65に設けた長穴69と支柱62に固定したスライド用ピン71とで構成したが、ガイドレールとローラ、棒とパイプで構成することができるため、他の機構に変更することは差し支えない。
衝撃吸収部材64に矢印(1)のような外力が加わると、支柱62は矢印(2)のように揺動する。この揺動でスライド用ピン71は長穴69に沿って、図左方向へ進む。それにつれて、引張コイルばね72は伸びていくことになる。
(b)は(a)の作用図であり、衝撃吸収部材64が衝突によって生じる衝撃荷重を受けると、支柱62は長穴69の左端まで進んで止まる。衝撃吸収部材64は支柱62と共に二輪車11の前下方へ移動する。このとき、引張コイルばね72は最も伸びた状態になる。
この状態で、乗員の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(3)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材64の後部が図左方向へ圧縮することで吸収される。また、乗員の頭部の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(4)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材64の上部が図下方向へ圧縮することで吸収される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材64の圧縮作用だけでなく、支柱62の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造60は、支柱62の上部が前後に揺動可能になるように、支柱62の下端を車体フレームと一体のハンドルポスト12に連結した。衝突時に乗員がのめった際、乗員は衝撃吸収部材64により密着することができるため、衝撃吸収が強化される。すなわち、乗員に対する衝撃吸収性能を高めることができる。
図8は本発明に係る更に別の二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図であり、図1と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。主たる変更点は、衝突によって生じる衝撃を受けたとき、支柱が上方へ移動するように構成したことである。これについて以下に詳細に説明する。
(a)において、衝撃吸収構造80は、ハンドルポスト12の上部に固定した第1支持材81に固定すると共にハンドルポスト12に平行に設ける収納部材82と、この収納部材82に収納する支柱83と、この支柱83の上端に固定した支持板84に載せて取付ける衝撃吸収部材85と、支柱83の下端に固定する突起部材86と、収納部材82の内底面87と支柱83の外底面88との間に介在させると共につる巻き状に成形する圧縮コイルばね89と、ハンドルポスト12に固定した第2支持材91に回転用ピン92で揺動可能に取付けると共にくの字形に形成する揺動部材93と、この揺動部材93の上端に圧縮コイルばね89を圧縮した状態で突起部材86を押さえるために設ける爪部94と、揺動部材93の下端に設ける衝突受け部材95とからなり、この衝突受け部材95に衝突によって生じる衝撃が加わることで揺動部材93が揺動し、この揺動によって爪部94が突起部材86を解放し、支柱83が圧縮コイルばね89の伸長作用で上方へ移動することを特徴とする。
加えて、衝撃吸収部材85は、二輪車11の前下方へ突出した構造を有する衝撃吸収部材本体96と、この衝撃吸収部材本体96に内蔵する計器としての速度計97とを備える。
99、99は第1補強材、104・・・は複数本のボルトであり、105は突起部材86の移動に必要な長穴である。
衝突受け部材95に矢印(1)のような外力がかかると、この衝突受け部材95を備えた揺動部材93が回転用ピン92を中心に矢印(2)のように図反時計回りに揺動する。この揺動によって、爪部94が突起部材86の拘束を解放し、圧縮コイルばね89の圧縮状態を解く。これにより、支柱83は圧縮コイルばね89に押し上げられ、矢印(3)のように上方へ移動する。支柱83の移動と共に衝撃吸収部材85は矢印(4)のように上方へ移動する。
(b)は(a)の作用図であり、衝撃吸収部材85が上方へH1だけ移動した状態を示す。この状態で、乗員の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(5)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材85の後部が図左方向へ圧縮することで吸収される。また、乗員の頭部の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(6)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材85の上部が図下方向へ圧縮することで吸収される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材96の圧縮作用だけでなく、支柱83の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造80は、支柱83は、一定の外力を受けたときに上昇するように、上昇可能に車体フレームと一体のハンドルポスト12に連結した。これにより、支柱83の上部に設けた衝撃吸収部材85を好ましい高さへ移動させることができるため、外力が作用してから衝撃吸収部材85が上昇するまでの所要時間を縮めることができる。そのため、応答性の良好な衝撃吸収構造を提供することができる。
図9は図8の変更実施例を示す要部側面図であり、図1と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。主たる変更点は、衝突によって生じる衝撃をヘッドパイプに揺動可能に取付けた膝当てパッドで受けたときに、支柱が上方へ移動するように構成したことである。これについて以下に詳細に説明する。
(a)において、衝撃吸収構造110は、ハンドルポスト12の下部に固定した第1支持材111に下端をボルト112で揺動可能に取付ける支持部材113と、この支持部材113の上部の図右方向に固定する第2支持材114と、この第2支持材114の先端に固定する第3支持材115と、この第3支持材115に固定する膝当てパッド116と、支持部材113の上部の図左方向に固定する第1連結部材117と、この第1連結部材117に第1連結用ピン118で揺動可能に取付けるリンク119と、このリンク119に第2連結用ピン121で揺動可能に取付けると共にくの字形に形成するレバー122と、ハンドルポスト12の中間部に固定する第2連結部材123と、レバー122の中間部に設けた屈曲部124を揺動可能に支持するために第2連結部材123に取付ける第3連結用ピン125と、レバー122の先端で支持すると共にハンドルポスト12に平行に設ける支柱126と、この支柱126の上端に固定した支持板127に載せて取付ける衝撃吸収部材128とからなり、膝当てパッド116を押すことで支持部材113、リンク119及びレバー122が揺動し、膝当てパッド116と連動して支柱126を上方へ移動させる構造であることを特徴とする。
加えて、衝撃吸収部材128は、二輪車11の前下方へ突出した構造を有する衝撃吸収部材本体129と、この衝撃吸収部材本体129に内蔵する計器としての速度計131と
を備える。
133は座金、134は第4支持材、135は第5支持材、136、136は第1補強材、137は第1支柱支持材、142・・・は複数本のボルトである。
膝当てパッド116を矢印(1)のように押すことで、支持部材113が矢印(2)のように図反時計回りに揺動し、この支持部材113に連結されたリンク119が矢印(3)のように図左下方向へ移動する。この移動したリンク119に押されて、レバー122が第3連結用ピン125を中心に矢印(4)のように揺動し、支柱126を矢印(5)のように上方へ移動させる。この支柱126の移動と共に衝撃吸収部材128は矢印(6)のように上方へ移動する。
(b)は(a)の作用図であり、衝撃吸収部材128が上方へH2だけ移動した状態を示す。この状態で、乗員の上半身の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(7)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材128の後部が図左方向へ圧縮することで吸収される。また、乗員の頭部の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(8)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材128の上部が図下方向へ圧縮されることで吸収される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材129の圧縮作用だけでなく、支柱126の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造110は、一定の外力を受ける部材を、膝当てパッド116とし、乗員の移動に伴って膝当てパッド116が押されると、衝撃吸収部材128は、移動した乗員の上半身に追従する。そのため、膝当てパッド116と連動して乗員の上半身の衝撃を吸収することができる。
図10は図9の変更実施例を示す要部側面図であり、図1と共通部分については、符号を流用して説明を省略する。主たる変更点は、衝突によって生じる衝撃をヘッドパイプに揺動可能に取付けた膝当てパッドで受けたときに、衝撃吸収部材の前部が揺動して上方へ移動するように構成したことである。これについて以下に詳細に説明する。
(a)において、衝撃吸収構造150は、ハンドルポスト12の下部に固定した第1支持材151に下端をボルト152で揺動可能に取付ける支持部材153と、この支持部材153の上部の図右方向に固定する第2支持材154と、この第2支持材154の先端に固定する第3支持材155と、この第3支持材155に固定する膝当てパッド156と、支持部材153の上部の図左方向に固定する第1連結部材157と、ハンドルポスト12の上部に取付けた第4支持材158に固定すると共にハンドルポスト12に平行に設ける支柱159と、この支柱159の上端に固定した第1支持板161に載せて取付けると共に計器としての速度計162を内蔵する衝撃吸収部材163と、この衝撃吸収部材163の先端の下面を支持する第2支持板167と、この第2支持板167に固定した第2連結部材169と第1連結部材157とを繋ぐために一端を第2連結用ピン171で他端を第3連結用ピン172で揺動可能に取付けるリンク173とからなり、膝当てパッド156を押すことで支持部材153、リンク173が揺動し、膝当てパッド156と連動して衝撃吸収部材163を上方へ移動させる構造であることを特徴とする。
174は座金、175、175は第5支持材、176・・・、177・・・、178・・・は複数本のボルトである。
膝当てパッド156を矢印(1)のように押すことで、支持部材153がボルト152を中心として矢印(2)のように図反時計回りに揺動する。この揺動により、支持部材153に連結されたリンク173が矢印(3)のように衝撃吸収部材163を上方へ移動させることができる。
(b)は(a)の作用図であり、衝撃吸収部材163がH3だけ上方へ移動した状態を示す。この状態で、乗員の上半身の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(4)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材163の後部が図左方向へ圧縮することで吸収される。また、乗員の頭部の移動により生じる衝撃荷重が白抜き矢印(5)のように作用し、この荷重は衝撃吸収部材163の上部が図下方向へ圧縮することで吸収される。これらの圧縮作用により、乗員の頭部の移動の抑制と乗員の頭部にかかる衝撃吸収を行うことができる。
なお、以上の衝撃吸収機能は、衝撃吸収部材163の圧縮作用だけでなく、支柱159の曲げ変形によっても対応することができる。
よって、衝撃吸収構造150は、一定の外力を受ける部材を、膝当てパッド156とし、乗員の移動に伴って膝当てパッド156が押されると、衝撃吸収部材163は、移動した乗員の上半身に追従する。そのため、膝当てパッド156と連動して乗員の上半身の衝撃を吸収することができる。
本発明の衝撃吸収構造は二輪車に好適である。
本発明に係る二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図である。 図1の2矢視図である。 本発明に係る二輪車の衝撃吸収構造の作用図である。 図1の変更実施例を示す要部側面図である。 図4の変更実施例を示す側面図である。 図4の更なる変更実施例を示す要部側面図である。 本発明に係る別の二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図である。 本発明に係る更に別の二輪車の衝撃吸収構造の要部側面図である。 図8の変更実施例を示す要部側面図である。 図9の変更実施例を示す要部側面図である。
符号の説明
10、10B、10C、10D、60、80、110、150…衝撃吸収構造、11…二輪車、12…ハンドルポスト、17…車体フレーム、21…カバー、22…フロントカバー、30、62、83、126、159…支柱、40、40B、64、85、128、163…衝撃吸収部材、41、66、96、129…衝撃吸収部材本体、42、67、97、131、162…速度計(計器)、51…ヘッドランプ、65…案内部材、82…収納部材、86…突起部材、89…圧縮コイルばね、93…揺動部材、94…爪部、95…衝突受け部材、116、156…膝当てパッド、119、173…リンク、122…レバー。

Claims (7)

  1. 二輪車が物体に衝突したときに、乗員の前方移動を抑制し、且つ乗員にかかる衝撃を吸収することができる二輪車の衝撃吸収構造において、
    この衝撃吸収構造は、車体フレームからハンドルポストに平行に延びている支柱と、この支柱の上部に取付けられると共に計器を内蔵している衝撃吸収部材とからなることを特徴とする二輪車の衝撃吸収構造。
  2. 前記衝撃吸収部材は、前記二輪車の前下方へ突出していることを特徴とする請求項1記載の二輪車の衝撃吸収構造。
  3. 前記衝撃吸収部材の前面を、カバーで覆ったことを特徴とする請求項2記載の二輪車の衝撃吸収構造。
  4. 前記衝撃吸収部材に、ヘッドランプが装着されていることを特徴とする請求項2記載の二輪車の衝撃吸収構造。
  5. 前記支柱は、上部が前後に揺動可能になるように、下端が車体フレームに連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の二輪車の衝撃吸収構造。
  6. 前記支柱は、一定の外力を受けたときに上昇するように、上昇可能に車体フレームに連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の二輪車の衝撃吸収構造。
  7. 前記一定の外力を受ける部材は、膝当てパッドであることを特徴とする請求項6記載の二輪車の衝撃吸収構造。
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