JP2007267132A - 同期タイミング検出回路及びその制御方法 - Google Patents

同期タイミング検出回路及びその制御方法 Download PDF

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薫 小林
Shigeru Takegishi
滋 竹岸
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Abstract

【課題】 従来の同期タイミング検出回路では、受信信号のS/N比が低い場合には相関ピークの誤検出を招きやすいという問題点があり、受信信号に応じて常に最適な相関しきい値を設定して相関ピークを確実に検出し、同期タイミングの検出精度を向上させる同期タイミング検出回路及びその制御方法を提供する。
【解決手段】 デフォルトしきい値生成回路58が、一定期間の相関検出値の平均値に、同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータK1又はK2を乗算してデフォルト相関しきい値を生成し、相関しきい値調整回路59が、ピーク検出期間において相関検出値とデフォルト相関しきい値とを比較して、デフォルト相関しきい値より大きい相関検出値の内、1stピークと2ndピークの値の加重平均を算出して最終相関しきい値を生成し、相関ピーク検出部54に最終相関しきい値を設定する同期タイミング検出回路及びその制御方法である。
【選択図】 図11

Description

本発明は、SS(Spectrum Spread;スペクトラム拡散)方式を採用した微弱無線機における同期タイミング検出回路に係り、特にS/N(Signal/Noise;信号/雑音)比が低くても相関ピークを確実に検出して同期タイミングの検出精度を向上させることができる同期タイミング検出回路及びその制御方法に関する。
スペクトラム拡散通信方式を用いて親機/子機間で微弱電力でデータの送受信を行う高周波無線機には、親機において受信初期の同期タイミング検出を行うための相関検出を行う手段として、マッチドフィルタを用いた同期タイミング検出回路を備えたものがある。
従来の同期タイミング検出回路について図19を用いて説明する。図19は、従来の同期タイミング検出回路の概略構成ブロック図である。
図19に示すように、従来の同期タイミング検出回路の相関検出を行う部分は、マッチドフィルタ回路210,220と、相関値検出回路230と、相関しきい値保存メモリ240と、相関ピーク検出回路250とから構成される。
マッチドフィルタ回路210は、キャリア復調された受信信号のI成分(実数成分)を入力して相関検出データを出力するものである。同様に、マッチドフィルタ回路220は、キャリア復調信号のQ成分(虚数成分)を入力して相関検出データを出力するものである。マッチドフィルタの構成については、後で詳細に説明する。
相関値検出回路230は、マッチドフィルタ回路210,220からの相関検出データに基づいて、ベクトル和を算出して相関検出値を出力するものである。
また、相関しきい値保存メモリ240は、予め設定されている相関しきい値を記憶するものであり、制御部(図示せず)からの相関しきい値指定信号によって指定された相関しきい値を相関ピーク検出回路250に出力するものである。
相関ピーク検出回路250は、相関値検出回路230から入力された相関検出値の中から、予め設定された区間での相関ピークを検出するものである。その際、相関ピーク検出回路250は、相関しきい値保存メモリ240から入力された特定の相関しきい値と、相関値検出回路230からの相関検出値とを比較して、相関検出値が相関しきい値以上であった場合に相関ピークを検出したとして、相関ピーク検出信号を出力するようになっている。
ここで、マッチドフィルタ回路の構成について図20を用いて説明する。図20は、一般的なマッチドフィルタ回路の構成図である。
図20に示すように、マッチドフィルタ回路は、入力されたサンプルデータを1クロック遅延する複数の遅延素子91-1〜91-N-1と、キャリア復調データと逆拡散用のデータ(逆拡散符号)とを乗算する複数の乗算器92-1〜92-Nと、乗算結果を1データ分加算する複数の加算器93とから構成されている。
上記マッチドフィルタ回路においては、入力されたキャリア復調データは、遅延素子91で1クロック遅延されて順次後段の遅延素子91に出力され、それと共に各遅延素子91が出力する信号はタップ出力されて、乗算器92で、各タップ毎に与えられた逆拡散符号の1チップ(C1〜CN)と乗算され、乗算結果は加算器93に出力されて、順次加算されることにより、各タイミングにおける相関検出データが得られるようになっている。
つまり、キャリア復調データの、各タップから出力される値と逆拡散符号の値が一致すると、乗算後のデータは全て同一極性となるため、相関出力データにはその極性のピーク値が発生することになる。
次に、従来の同期タイミング検出回路における相関ピークの検出について図21を用いて説明する。図21は、従来の同期タイミング検出回路における相関検出特性と相関しきい値を示す説明図である。
図21に示すように、上述したマッチドフィルタ回路による相関検出特性は、受信データの拡散符号と乗算器92で乗算される逆拡散符号が一致した場合にピークが発生する。従来の相関検出回路の相関ピーク検出回路250は、予め制御部から指定された特定の相関しきい値と、相関値検出回路230からの相関検出値とを比較して、相関検出値が相関しきい値以上の場合に相関ピークを検出していた。
尚、相関ピーク検出におけるしきい値の設定に関する従来技術としては、平成11年7月21日公開の特開平11−196026号「スペクトル拡散受信方法および装置」(出願人:株式会社リコー、発明者:如澤俊明)がある。
この従来技術は、相関出力が初期しきい値より大なる場合、比較判定回路により相関ピークを判定して、同期捕捉期間から同期追跡時間に移行し、相関ピークに基づいて、しきい値を再設定して更新するものであり、しきい値を最適値に変え、相関ピーク以外のピークノイズを検出せず誤判定を防止するものである。
特開平11−196026号公報
しかしながら、従来の同期タイミング検出回路では、受信信号のS/N比が低くなって雑音の割合が大きくなると、マッチドフィルタ回路の各タップ出力の極性が安定しなくなり、相関検出値がバラついたり、ピーク値が小さくなって、相関ピークの誤検出を招く恐れがあるという問題点があった。
また、画一的な相関しきい値では、無線機の個体差に応じた相関検出を行うことはできず、誤検出の恐れがあるという問題点があった。
S/N比が低い場合の相関検出について図22を用いて説明する。図22は、S/N比が低い場合の相関検出特性の例を示す説明図である。
図22に示すように、低S/N比の場合には、相関ピーク値が大きくバラつき、(a)に示すように、高いピーク値を持つ相関ピークが検出されることもあれば、(b)に示すように、ピーク値が低くなって設定されている相関しきい値に達しないこともある。つまり、低S/N比では、場合によって相関ピーク値が相関しきい値に達したり達しなかったりするため、正確な相関ピーク検出が行えないことがある。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、受信信号に応じて常に最適な相関しきい値を設定して、S/N比や個体差にかかわらず相関ピークを確実に検出し、同期タイミングの検出精度を向上させることができる同期タイミング検出回路を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、スペクトラム拡散された受信信号と拡散符号との相関検出値を求める相関値検出部と、相関値検出部から入力された相関検出値が、設定された検出しきい値より大きい場合に相関ピークを検出し、それに基づいて同期タイミングを検出する相関ピーク検出部とを備えた同期タイミング検出回路であって、予め設定された一定期間において、相関値検出部からの相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出するデフォルトしきい値算出部と、予め設定された相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、相関検出部から入力された相関検出値とデフォルトしきい値算出部から入力されたデフォルトしきい値とを比較して、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として相関ピーク検出部に設定する相関しきい値調整部とを備えたことを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、上記同期タイミング検出回路において、デフォルトしきい値算出部が、平均値に乗ずるパラメータの値を、非同期状態においては5〜6とし、同期状態ではそれより小さくすることを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、上記同期タイミング検出回路において、相関しきい値調整部が、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出することを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、上記同期タイミング検出回路において、相関しきい値調整部が、ピーク検出期間において、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値が2未満であった場合に、デフォルトしきい値を検出しきい値とすることを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、スペクトラム拡散された受信信号と、拡散符号との相関検出値を求め、相関検出値が、設定された検出しきい値より大きい場合に相関ピークを検出して、相関ピークに基づいて同期タイミングを検出する同期タイミング検出回路における制御方法であって、予め設定された一定期間における相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出し、相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、相関検出値とデフォルトしきい値とを比較して、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、抽出した相関検出値の中で、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として設定することを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、上記同期タイミング検出回路の制御方法であって、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出することを特徴としている。
本発明によれば、予め設定された一定期間において、相関値検出部からの相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出するデフォルトしきい値算出部と、予め設定された相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、相関検出部から入力された相関検出値とデフォルトしきい値算出部から入力されたデフォルトしきい値とを比較して、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として相関ピーク検出部に設定する相関しきい値調整部とを備えた同期タイミング検出回路としており、同期/非同期の状態に応じてデフォルトしきい値を変えることにより、検出しきい値の算出に用いるピークを確実に検出することができ、また、最新の通信状態に応じて常に最適な検出しきい値に更新して相関ピークを検出することができ、同期タイミングの検出精度を向上させることができる効果がある。
また、本発明によれば、デフォルトしきい値算出部が、平均値に乗ずるパラメータの値を、非同期状態においては5〜6とし、同期状態ではそれより小さくする上記同期タイミング検出回路としているので、連続受信をしている非同期状態では、第1のしきい値を平均相関値に比べて十分大きく設定して、ノイズ成分でピークを検出しないようにすると共に、相関ピークの発生タイミングが予想できる同期状態では、第1のしきい値を小さく設定して、その期間では小さいピークでも逃さないようにして確実に相関ピークを検出することができる。
また、本発明によれば、相関しきい値調整部が、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出する上記同期タイミング検出回路としているので、S/N比や装置の個体差に応じて加重平均の割合を変えることにより、個々の装置の状態に応じて最適な検出しきい値を設定することができ、同期タイミングの検出精度を向上させることができる効果がある。
また、本発明によれば、相関しきい値調整部が、ピーク検出期間において、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値が2未満であった場合に、デフォルトしきい値を検出しきい値とする上記同期タイミング検出回路としているので、S/N比が低い場合等、デフォルトしきい値よりも大きいピークが1又は0の場合でも、検出しきい値を設定できる効果がある。
また、本発明によれば、スペクトラム拡散された受信信号と、拡散符号との相関検出値を求め、相関検出値が、設定された検出しきい値より大きい場合に相関ピークを検出して、相関ピークに基づいて同期タイミングを検出する同期タイミング検出回路における制御方法であって、予め設定された一定期間における相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、前記平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出し、相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、前記相関検出値と前記デフォルトしきい値とを比較して、前記デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、抽出した相関検出値の中で、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として設定する同期タイミング検出回路の制御方法としているので、同期/非同期の状態に応じてデフォルトしきい値を変えることにより、検出しきい値の算出に用いるピークを確実に検出することができ、また、最新の通信状態に応じて常に最適な検出しきい値に更新して相関ピークを検出することができ、同期タイミングの検出精度を向上させることができる効果がある。
また、本発明によれば、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出する上記同期タイミング検出回路の制御方法としているので、S/N比や装置の個体差に応じて加重平均の割合を変えることにより、個々の装置の状態に応じて最適な検出しきい値を設定することができ、同期タイミングの検出精度を向上させることができる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る同期タイミング検出回路は、受信信号に応じて相関しきい値を生成して相関ピーク検出回路に供給する最適相関しきい値調整部を備え、最適相関しきい値調整部が、まず、同期/非同期の状態に応じて受信信号の相関検出値に基づいてデフォルト相関しきい値を算出し、次に、当該デフォルトしきい値を越えたピークの内、ピーク値の大きいものから順に第1ピークと第2ピークを求め、第1ピークと第2ピークの値を特定の割合で加重平均した値を最終相関しきい値として相関ピーク検出回路に出力するものであり、デフォルト相関しきい値を同期/非同期の状態に応じて設定すると共に、相関検出値が入力される度に更新し、更にそれに基づいてピークが検出される度に最終相関しきい値を更新するので、常に受信信号に応じて適切な相関しきい値を設定して相関ピークを検出することができ、S/N比や微弱無線機の個体差にかかわらず精度のよい相関検出を行うことができるものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る同期タイミング検出回路を備えた微弱無線機(本装置)の信号処理部の構成ブロック図である。尚、本装置の基本的な構成は従来と同様であり、信号処理部の他、無線通信を行う無線部と、装置全体の制御を行う制御部とを備えている(図示省略)。
図1に示すように、本装置の信号処理部は、A/D(Analog/Digital)変換部1と、キャリア復調部(親機)2と、キャリア復調部(子機)3と、キャリア周波数ズレ検出部4と、同期タイミング検出部5と、キャリアデータ生成部6と、受信データ復号部7と、DBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying;差動2相位相変調)変調部8と、拡散変調部9と、D/A(Digital/Analog)変換部10と、AGC(Auto Gain Control;自動利得制御)部11と、D/A変換部12と、相関ピーク閾値テーブル13とから構成されている。
図1の装置では、親機/子機に共通な部分と、親機のみで用いられる部分とを両方備えており、装置が親機として用いられるか子機として用いられるかによってセレクタを切り替えるようになっている。尚、本装置の信号処理部の構成及び動作については、特願2005−059348において詳細に説明されている。但し、本装置の同期タイミング検出部(同期タイミング検出回路)の構成及び動作は上記出願案件とは一部異なっている。
信号処理部は、大きく分けて送信部と受信部とから成るが、まず、親機及び子機に共通となる送信部の構成について説明する。
信号処理部の送信部は、図1の下の部分に示されており、DBPSK変調部8と、拡散変調部9と、D/A変換部10とを備えている。
DBPSK変調部8及び拡散変調部9の構成及び動作について図2を用いて説明する。図2は、DBPSK変調部8及び拡散変調部9の構成ブロック図である。
図2に示すように、DBPSK変調部8は、差動符号化部(差動符号化)81と、BPSK変調部(BPSK変調)82と、波形整形部(波形整形)83と、キャリア変調部(キャリアMOD)84とを備えている。
差動符号化部81は、制御部(図示せず)から入力された送信データの差動符号化を行い、その結果を拡散変調部9に出力する。
拡散変調部9は、差動符号化された送信データに対して拡散変調を行う。拡散変調方式は、ここではDS−SS(直接拡散型スペクトラム拡散)としている。
BPSK変調部82は、拡散変調部9から出力された拡散変調信号に対して、レベル変換を行う。
波形整形部83は、レベル変換された送信データに対して送信スプリアスを除去して波形整形を行う。
キャリア変調部84は、波形整形された送信データに対してキャリアデータを乗算することにより、変調を行う。ここで乗算するキャリアデータは、後述するキャリアデータ生成部6から入力されるデータであり、親機として動作する場合、このデータは、後述するキャリア周波数のズレ補正を行ったものとなる。子機として動作する場合、このデータは、デフォルトキャリアデータとなる。
次に、本装置の信号処理部の受信部について図1を用いて説明する。
信号処理部の受信部は、図1の上の部分に示されており、A/D変換部1と、キャリア復調部(親機)2と、キャリア復調部(子機)3と、キャリア周波数ズレ検出部4と、同期タイミング検出部5と、キャリアデータ生成部6と、受信データ復号部7と、AGC部11と、D/A変換部12と、相関ピーク閾値テーブル13とを備えている。
受信部の各構成部分について説明する。
A/D変換部1は、無線部で受信されたアナログ中間波信号の受信IF(Intermediate Frequency)を、デジタル信号に変換して、キャリア復調部(親機)2又はキャリア復調部(子機)3に出力する。A/D変換部1は、親機/子機で共通であるが、動作周波数が異なっている。キャリア復調部2又は3への出力の選択は、制御部(図示せず)からの制御によって行われるものである。
キャリア復調部(親機)2の構成及び動作について図3を用いて説明する。図3は、キャリア復調部(親機)2の構成ブロック図である。
図3に示すように、キャリア復調部(親機)2は、受信データをキャリア復調するものであり、キャリアMOD部(キャリアMOD)21と、ダウンサンプル部(ダウンサンプル)22とを備えている。
キャリアMOD部21は、A/D変換された受信データからキャリア成分を除去するものであり、親機/子機の同期確立前の状態では、親機において、キャリアの周波数成分のズレ量が把握されていないので、キャリアデータ生成部6からデフォルトのキャリアデータを取得してキャリア復調を行う。具体的には、受信データにデフォルトのキャリアデータを乗算して復調を行う。
また、同期確立後は、キャリアMOD部21は、キャリア周波数ズレ検出部4で検出されたズレ量に基づいて、キャリアデータ生成部6で生成された補正後のキャリアデータを用いてキャリア復調を行う。補正後のキャリアデータは、キャリアデータ生成部6からキャリア復調部(親機)2に出力されるようになっている。
キャリアデータは、90度位相の違う2種類のデータ、すなわち同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)の複素データであるため、キャリア復調後のデータはI成分とQ成分とに分かれる。
また、ダウンサンプル部22は、後段ブロックの処理周波数に合わせて、ダウンサンプリング処理を行う。
次に、キャリア復調部(子機)3について図4を用いて説明する。図4は、キャリア復調部(子機)3の構成ブロック図である。
キャリア復調部(子機)3は、親機と同様に、A/D変換されたデータをキャリア復調するものであるが、ここで用いられるキャリアデータは、予め記憶されたデフォルトデータとなっている。図3に示すように、キャリア復調部(子機)3は、MODデータテーブル31と、キャリアMOD部(キャリアMOD)32と、I,Q成分セレクタ33とを備えている。
MODデータテーブル31は、デフォルトのキャリアデータを記憶しており、キャリアMOD部32にキャリアデータを出力する。
キャリアMOD部32は、デフォルトのキャリアデータを受信データに乗算してキャリア復調を行う。
I,Q成分セレクタ33は、キャリア復調後のデータをI成分とQ成分に分けて受信データ復号部7及びAGC部11に出力する。
次に、キャリア周波数ズレ検出部4について図5を用いて説明する。図5は、キャリア周波数ズレ検出部4の構成ブロック図である。
図5に示すように、キャリア周波数ズレ検出部4は、親機のみで機能するブロックであって、子機から受信した拡散符号が検出された後、次回の受信時までにキャリア周波数のズレをオフライン処理で検出してキャリアデータ生成部6に出力するものであり、バッファ(Buff)41と、逆拡散部(逆拡散)42と、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)部(FFT)43と、周波数ズレ推定部(周波数ズレ推定)44とを備えている。
バッファ41は、複数のシフトレジスタで構成され、同期タイミング検出部5で子機の拡散符号を待ち受けている間、常にキャリア復調データをシフトし続け、同期タイミング検出部5から子機の拡散符号が検出されたことを示す同期検出信号が入力されると、シフトレジスタへのデータシフト処理を停止して、その時点でのキャリア復調データをホールドする。
逆拡散部42は、制御部から拡散符号の入力を受けて、ホールドされたキャリア復調データに対して逆拡散処理を行って、子機との間のキャリア周波数ズレを表す正弦波成分を取り出す。
FFT部43は、正弦波成分に対して高速フーリエ演算処理(FFT)を行って、正弦波の周波数成分を算出する。
周波数ズレ推定部44は、FFT部43からの周波数成分を分析して、デフォルトのキャリア周波数からのズレ量を算出し、数値データとしてキャリアデータ生成部6に出力する。
次に、同期タイミング検出部5について図6を用いて説明する。図6は、同期タイミング検出部5の構成ブロック図である。
図6に示すように、同期タイミング検出部5は、親機のみで機能するブロックであり、本装置の特徴部分である。
本装置の同期タイミング検出部5は、従来と同様の部分として、遅延検波部(遅延検波)51と、マッチドフィルタ52と、相関値検出部(相関値検出)53と、相関ピーク検出部(相関ピーク検出)54と、遅延検波処理部(遅延検波処理)55と、逆拡散用データテーブル56とを備えている。
また、本装置の特徴部分として、最適相関しきい値調整部(最適相関しきい値調整)57を備えている。
本装置の特徴部分である最適相関しきい値調整部57は、制御部から、同期/非同期フラグと、同期状態であれば同期信号とを入力して、相関値検出部53からの相関検出値に基づいて、受信信号に応じて最適な相関しきい値を算出し、相関ピーク検出部54に出力して設定するものである。最適相関しきい値調整部57の具体的な構成及び動作については後述する。
同期タイミング検出部5は、同期が確立されていない非同期状態と、同期確立後とでは動作が内容が変わるので、各構成部分の説明は、非同期状態/同期状態のそれぞれについて動作を交えて行うものとする。最適相関しきい値調整部57の動作も非同期状態/同期状態で異なるが、後で説明する。
まず、非同期状態における同期タイミング検出部5について図7を用いて説明する。図7は、非同期状態における同期タイミング検出部の機能構成ブロック図である。
図7に示すように、非同期状態においては、キャリア復調部(親機)2からのキャリア復調データは、遅延検波部51を経てマッチドフィルタ52に入力される。
一方、遅延検波処理部55では、制御部(図示せず)から出力された正規の拡散符号データを遅延検波されたキャリア復調データに合わせて遅延検波して、更に逆拡散用にレベル変換し、逆拡散データテーブル56に記憶しておく。
そして、マッチドフィルタ52では、遅延検波されたキャリア復調データを逆拡散用データテーブル56に記憶されたデータで逆拡散し、逆拡散後のそれぞれのデータを拡散符号1周期分加算して、相関検出データを出力する。
相関値検出部53は、各データの相関値を検出するために、I成分データの加算値とQ成分データの加算値のベクトル和(=√(I2+Q2))を求め、相関ピーク検出部54が、最適相関しきい値調整部から入力された相関しきい値を参照して、相関ピーク値の位置を検出して、同期検出信号を出力する。そして、相関ピーク値の位置より、受信データ列の先頭を算出する。
相関ピーク検出部54は、相関値検出部53からの検出結果が、最適相関しきい値調整部から入力された最終相関しきい値以上のピーク値を検出した場合に、子機からの拡散符号が確認できたものとして、同期検出信号を出力する。同期検出信号は、キャリア周波数ズレ検出部4での当該データの範囲の特定や、制御部での以降の間欠送受信タイミングの特定に使用する信号である。
次に、同期状態における同期タイミング検出部5について図8を用いて説明する。図8は、同期状態における同期タイミング検出部の機能構成ブロック図である。
図8に示すように、同期状態においては、既にキャリア周波数ズレを補正しているため、キャリア復調データに対して遅延検波を行う必要がなく、キャリア復調データは、遅延検波部51をスキップして直接マッチドフィルタ52に入力される。
したがって、拡散符号も遅延検波処理を行う必要がなく、正規の拡散符号をそのまま逆拡散用データテーブル56に記憶し、マッチドフィルタ52では、キャリア復調データを逆拡散用データテーブル56に記憶されたデータで逆拡散する。
相関値検出部53及び相関ピーク検出部54の動作は、非同期時と同様であるが、相関ピーク検出部54に設定される相関しきい値は、非同期時の相関しきい値とは異なっている。
次に、キャリアデータ生成部6について図9を用いて説明する。図9は、キャリアデータ生成部6の構成ブロック図である。
図9に示すように、キャリアデータ生成部6は、周波数ズレ補正部(周波数ズレ補正)61と、正弦波データテーブル62と、キャリアデータ生成処理部(キャリアデータ生成処理)63とから構成されている。この内、周波数ズレ補正部61は、親機のみで機能するブロックである。
正弦波データテーブル62には、キャリアデータを生成するための基礎となる正弦波データが記憶されている。
親機のキャリアデータ生成部6においては、周波数ズレ補正部61が、キャリア周波数ズレ検出部4からの周波数ズレ推定値(非同期時)又は受信データ復号部7からの周波数ズレ検出値(同期時)に基づいて周波数ズレを補正する補正値を算出する処理を行い、キャリアデータ生成処理部63が、正弦波データテーブル62に記憶されている正弦波データを周波数ズレ補正部61からの補正値で補正して、キャリアデータを生成し、キャリア復調部(親機)2と、送信部のDBPSK変調部8に出力する。
子機のキャリアデータ生成部6では、周波数ズレの補正を行わず、正弦波データテーブル62のデータに基づいてキャリアデータ生成処理部63がキャリアデータを生成する。
次に、受信データ復号部7について、図10を用いて説明する。図10は、受信データ復号部7の構成ブロック図である。
図10に示すように、受信データ復号部7は、逆拡散部(逆拡散)71と、遅延検波部(遅延検波)72と、BPSK復調部(BPSK復調)73と、相関値確認部(相関値確認)74と、周波数ズレ検出部(周波数ズレ検出)75とを備えている。
この内、周波数ズレ検出部75は、親機でのみ機能するものであり、他の部分は親機/子機で共通の部分である。
また、親機の受信データ復号部7は、同期保持状態又は送受信状態の時にのみ起動し、非同期状態では起動しない。
受信データ復号部7では、逆拡散部71で、制御部から入力される拡散符号データでキャリア復調データを逆拡散し、遅延検波部72で逆拡散データを遅延検波し、BPSK復調部73で遅延検波されたデータをBPSK復調して、復号データを得る。復号データは受信信号として制御部に出力される。
また、相関値確認部74は、逆拡散部71において逆拡散されたデータと、相関ピーク閾値テーブル13から出力されるデータの相関を取り、その結果を相関有無検出信号として出力する。
更に、周囲の環境等の影響により、同期状態においてもキャリア周波数のズレが再度発生することもある。そのため、親機として動作する場合には、周波数ズレ検出部75が、連続的又は定期的に遅延検波後の受信データをモニタし、周波数ズレを検出して、結果をキャリアデータ生成部6に出力する。
次に、本装置の特徴部分である同期タイミング検出部5の最適相関しきい値調整部57について具体的に説明する。図11は、本装置の同期タイミング検出部5の概略構成ブロック図である。
図11に示すように、本装置の同期タイミング検出回路の相関検出を行う部分は、マッチドフィルタ回路52aと、マッチドフィルタ回路52bと、相関値検出回路53(図6,7,8に示した相関値検出部53と同等)と、相関ピーク検出回路54(図6,7,8に示した相関ピーク検出部54と同等)と、最適相関しきい値調整部57とから構成されている。
更に、最適相関しきい値調整部57は、デフォルトしきい値生成回路58と、相関しきい値調整回路59とを備えている。尚、請求項に記載した「デフォルトしきい値算出部」は、デフォルトしきい値生成回路58に相当し、「相関しきい値調整部」は相関しきい値調整回路59に相当している。
デフォルトしきい値生成回路58は、相関値検出回路53から出力される相関検出値に基づいて、暫定的なしきい値であるデフォルト相関しきい値を生成する回路である。デフォルト相関しきい値は、相関しきい値調整回路59で最終相関しきい値を算出する際に用いられるピークを検出するために用いられる。デフォルトしきい値生成回路58の具体的な構成については後述する。
また、相関しきい値調整回路59は、デフォルトしきい値生成回路58から入力されるデフォルト相関しきい値を用いて、受信信号の相関検出値から通常複数の相関ピークを抽出し、これらのピーク値の加重平均を求めて最終相関しきい値とし、最終相関しきい値を相関ピーク検出回路54に出力し、設定するものである。尚、請求項に記載された「検出しきい値」は、最終相関しきい値に相当する。相関しきい値調整回路59の具体的な構成については後述する。
ここで、上記最適相関しきい値調整部57における相関しきい値の算出方法の概略について図11を用いて説明する。
本装置では、同期/非同期にかかわらず、相関しきい値を2段階で算出して設定するものであり、まず、第1の相関しきい値としてデフォルト相関しきい値を算出し、次にデフォルト相関しきい値によって検出されたピークを用いて第2の相関しきい値としての最終相関しきい値を算出し、相関ピーク検出回路54に出力、設定するようにしている。
更に、同期/非同期の状態に応じて、デフォルトしきい値の算出パラメータを変えて、同期/非同期状態でより適切なデフォルトしきい値を設定できるようにしている。
また、装置の個体差にも対応できるよう、最終相関しきい値算出時のパラメータも可変としている。
また、制御部(図示せず)は、同期状態にあるか否かを示す「同期/非同期フラグ」をデフォルトしきい値生成回路58及び相関しきい値調整回路59に出力し、更に、デフォルト相関しきい値を算出する際の出力タイミングをデフォルトしきい値生成回路58に出力し、同期状態においては、同期信号を相関しきい値調整回路59に出力する。
更に、デフォルトしきい値生成回路58にデフォルトしきい値を生成する際の算出パラメータK1、K2を与え、相関しきい値調整回路59に最終相関しきい値を生成する際の算出パラメータN、Mを与える。
デフォルト相関しきい値の算出方法、及び最終相関しきい値の算出方法について説明する。
まず、非同期時には、子機から送られる信号を、親機は連続受信で待ち受けている。そこで、デフォルトしきい値生成回路58は、ある程度長い期間(500msec〜1sec程度)について、相関値検出回路53から入力される相関検出値の平均値を算出し、当該算出値に特定のパラメータK1を乗じた値をデフォルト相関しきい値として相関しきい値調整回路59に出力する。非同期時においては、パラメータK1は、5≦K1≦6の値とするのが好ましい。
つまり、非同期状態においては、デフォルトしきい値生成回路58は、まず一定期間の相関検出値の平均を算出して、ノイズ成分においてピーク検出されないように、更にその5,6倍の値をデフォルト相関しきい値(D_TH)とするものである。
また、同期時には、デフォルトしきい値生成回路58は、非同期時と同様に一定期間の相関検出値の平均値を算出するが、平均値に乗ずるパラメータK2の値を異なるものとしている。同期時のデフォルト相関しきい値を算出するためのパラメータK2は、非同期時のパラメータK1に比べて小さく設定されており、K2≒2(2倍程度)とするのが好ましい。これは、同期時には相関ピークが発生するタイミングがわかっているので、例えばS/N比が低い場合であっても、その期間に現れるピークを逃さないようにするためである。
そして、相関しきい値調整回路59は、非同期時には、入力されたデフォルト相関しきい値に基づいて、相関値検出回路53から入力される相関値を一定期間チェックし、デフォルト相関しきい値よりも相関値が大きいものについて、1番値が大きい1stピークと、2番目に値が大きい2ndピークを検出する。
そして、相関しきい値調整回路59は、一定期間の検出終了後、1stピークと2ndピークを加重平均し、1stピークと2ndピークの中間にある値を最終的な最終相関しきい値(TH)として相関ピーク検出回路54に出力する。
最終相関しきい値の算出方法は、例えば、1stピークと2ndピークとの差(1stピークの値−2ndピークの値)に、パラメータN,Mの比(N/M)を乗算し、それを2ndピークの値に加算することにより算出される(但しM>Nとする)。
このように算出することにより、最終相関しきい値は1stピークと2ndピークとの間の値となり、検出したい相関ピークである1stピークは確実に検出し、それ以外の2ndピーク以下のノイズピークは検出されないことになる。
この場合、N/Mの値が1/2の場合に、1stピークと2ndピークのちょうど中間値が最終相関しきい値となり、N/M>1/2であれば、最終相関しきい値は1stピーク寄りの大きい値になり、N/M<1/2であれば2ndピーク寄りの小さい値となる。これにより、例えば、装置の個体差やS/N比に応じた最終相関しきい値の微調整が可能となるものである。
このようにして算出された最終相関しきい値は、次回のデータ受信時の相関ピーク検出回路54の相関しきい値として用いられるものである。つまり、本装置では、常に最新の受信状態に基づいて算出された最終相関しきい値に基づいて相関ピークが検出されることになり、相関ピークの誤検出を無くして確実に検出し、同期タイミングの検出精度を向上させることができるものである。
また、同期時には、親機、子機共に同期捕捉用信号を間欠送受信しており、親機においては相関ピークが発生するタイミングが認識されている。そこで、相関しきい値調整回路59は、相関ピークが予想されるタイミングを中心に、非同期時に比べて短い期間(ピーク検出期間)について、相関検出値と、デフォルト相関しきい値とを比較し、1stピークと2ndピークとを検出する。以下、1stピークと2ndピークとを用いた最終相関しきい値の算出方法は、非同期の場合と同様であり、N,M(M>N)の値を任意に設定することにより、1stピークと2ndピークの間にある任意の値を最終相関しきい値とすることができる。尚、ピーク検出期間は予め相関しきい値調整回路59に設定されている。
また、弱電界でピーク値が小さく、1回しかデフォルト相関しきい値を越えなかった場合には、デフォルト相関しきい値をそのまま最終相関しきい値として相関ピーク検出回路54に出力する。これにより、受信レベルが低くても、確実に適切なしきい値を設定することができるものである。
次に、非同期時の動作シミュレーション波形について図12及び図13を用いて説明する。図12は、非同期時(高S/N比)における相関検出値とデフォルト相関しきい値の関係を示す説明図であり、図13は、非同期時(低S/N比)における相関検出値とデフォルト相関しきい値の関係を示す説明図である。
図12(a)示すように、デフォルト相関しきい値は、ノイズ成分における特定期間の平均値(Average)の5〜6倍の値に設定される。図12の例では5倍となっている。デフォルト相関しきい値を平均値の5〜6倍とすることにより、ノイズ成分でピークを検出しないようにしている。
子機からの信号があった場合、(b)に示すように、高S/N比においては拡散符号の自己相関値も大きくなるため、自己相関値がデフォルト相関しきい値以上となる場合が多いが、これらのピークは2ndピークとして検出されることになる。そして、上述したように、本装置では、最終相関しきい値は1stピークと2ndピークの間に設定されるので、自己相関値によって誤って相関ピークが検出されてしまうことはない。
また、図13(a)に示すように、低S/N比の場合であっても、デフォルト相関しきい値を算出する際には、AGC(Auto Gain Control;自動振幅制御)が働いているため、ノイズ成分の振幅はほぼ一定であり、相関検出値の平均値もほぼ一定となっている。上述したように、非同期時には、デフォルト相関しきい値の値は平均値の5倍程度とする。
そして、(b)に示すように、子機から信号があった場合、低S/N比では拡散符号の自己相関部分はノイズに埋もれてしまい、2ndピークとしては検出されない。
更に、1stピークの値も小さく、ばらつきも大きくなる。このため、本装置では、上述したように、ピークを検出する度に最終相関しきい値を更新して次の受信時の相関しきい値として用いるようにしており、常に最新の受信状態に基づいて相関ピーク検出部54に相関しきい値を設定して、S/N比が低くても相関ピークの検出を確実に行うことができるようにしている。
次に、デフォルトしきい値生成回路58の構成について図14を用いて説明する。図14(a)は、デフォルトしきい値生成回路58の構成ブロック図であり、(b)は、平均値算出回路110の構成ブロック図である。
図14(a)に示すように、デフォルトしきい値生成回路58は、平均値算出回路110と、マルチプレクサ120と、乗算器130とから構成されている。
平均値算出回路110は、制御部(図示せず)から与えられる一定期間について、相関値検出回路53から入力される相関検出値の平均値を算出するものである。平均値算出回路110の具体的な構成については後述する。
マルチプレクサ120は、制御部から入力される同期/非同期フラグに応じて、デフォルト相関しきい値を算出するためのパラメータK1又はK2を出力するものである。上述したように、同期/非同期フラグが「非同期」の場合には、パラメータK1(5〜6程度)を出力し、「同期」の場合にはパラメータK2(2程度)を出力する。
乗算器130は、平均値算出回路110から出力された相関検出値の平均値に、マルチプレクサ120から出力されるパラメータ(K1又はK2)を乗算し、乗算結果をデフォルト相関しきい値として相関ピーク検出回路54に出力するものである。これにより、デフォルト相関しきい値を、非同期時には平均値の5〜6倍の値とし、同期時には平均値の2倍程度の値とすることができるものである。
平均値算出回路110の具体的な構成例について図14(b)を用いて説明する。
図14(b)に示すように、平均値算出回路110は、入力された相関検出値を、それまで積算した相関検出値に加算する加算器111と、積算された相関検出値を1クロック遅延して加算器111とラッチ回路113に出力する遅延素子112と、遅延素子112からの積算結果を記憶して、制御部から与えられる出力タイミング(例えば500msecごと又は1secごと)に従ってn回積算された積算結果を出力するラッチ回路113と、積算結果に1/nを乗算する1/n処理回路114とから構成されている。制御部には、予め一定期間に相当する出力タイミングが設定されているものである。
上記構成の平均値算出回路110では、相関値検出回路53から入力された相関検出値は、加算器111でそれまでの積算結果に加算され、遅延素子112で遅延されて、ラッチ回路113に入力される。ラッチ回路113は、入力された積算結果を一旦記憶し、次の積算結果が入力されると、積算結果を更新して最新の積算結果を保持する。
そして、制御部から出力タイミングが与えられると、ラッチ回路113は、保持していた積算結果を出力する。ここでは、n回積算されるものとする。そして、1/n処理回路114で、n回積算された相関検出値に1/nを乗じて相関検出値の平均値を算出する。
このようにして一定期間の相関検出値の平均値が算出されるものである。
次に、相関しきい値調整回路59について図15を用いて説明する。図15は、相関しきい値調整回路59の構成ブロック図である。
図15に示すように、相関しきい値調整回路59は、相関検出動作制御回路15と、デフォルトしきい値超過値検出回路16と、ピーク検出回路17と、最終相関しきい値演算回路18とから構成されている。
相関検出動作制御回路15は、制御部から、同期/非同期フラグと、同期時には同期信号の入力を受けて、最終相関しきい値を算出するためのピーク検出の期間(以下、「ピーク検出期間」とする)の開始及び終了を指示するモード判定フラグを、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18に出力するものである。モード判定フラグが「1」の場合にはピーク検出期間中であり、「0」の場合にはピーク検出期間外であることを示している。
具体的には、相関検出動作制御回路15は、予め同期状態におけるピーク検出期間と非同期状態におけるピーク検出期間の時間とを保持しており、制御部から入力される同期/非同期フラグ及び同期信号に応じて、ピーク検出期間の開始及び終了を指示する。上述したように、同期状態においては相関ピークが検出される位置がわかっているので、ピーク検出期間は誤検出を防ぐために短い期間としている。
非同期時には、相関検出動作制御回路15は、デフォルトしきい値超過値検出回路16からの超過検出信号の入力があった場合に、モード判定フラグを「1」として、ピーク検出期間の開始を指示し、内部に設けられた判定モードカウンタ(図示せず)によって予め設定された非同期状態における検出期間をカウントし、検出期間が経過すると、カウンタ値をリセットして、モード判定フラグを「0」とし、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18に検出期間の終了を指示する。
一方、同期時には、相関検出動作制御回路15は、制御部から同期信号が入力されると、内部クロック(図示せず)により時間をカウントし、同期信号入力時点から予め設定された時間が経過した時にモード判定フラグを「1」として、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間の開始を指示し、予め設定された同期状態における検出期間が経過すると、モード判定フラグを「0」として、ピーク検出期間の終了を指示するようになっている。
デフォルトしきい値超過値検出回路16は、比較器によって構成され、相関値検出回路53からの相関検出値と、デフォルトしきい値生成回路58からのデフォルト相関しきい値とを比較し、相関検出値がデフォルト相関しきい値を越えた場合に、「超過有無検出信号」を「1」として出力するものである。尚、相関検出値がデフォルト相関しきい値を越えない場合には、「超過有無検出信号」を「0」として出力する。
ピーク検出回路17は、当該検出期間での1stピーク及び2ndピークの値を保持するラッチ回路を備えており、デフォルトしきい値超過値検出回路16からの「超過有無検出信号」が「1」になったときの相関検出値をラッチして、内部に記憶した1stピーク及び2ndピークと比較し、入力された相関検出値が記憶された1stピーク又は2ndピークよりも大きい場合に、記憶されたピーク値を更新すると共に、最終相関しきい値演算回路18に出力するものである。尚、ピーク検出回路17に保持されたピーク値は、次回のピーク検出期間にデフォルト相関しきい値が入力されると、デフォルト相関しきい値で更新されるようになっている。
最終相関しきい値演算回路18は、ピーク検出回路17からの1stピーク及び2ndピークを入力して記憶しておき、相関検出動作制御回路15からのモード判定フラグが「0」となってピーク検出期間終了の指示が入力されると、制御部から設定された最終相関しきい値算出用パラメータN,Mに基づいて、1stピークと2ndピークの加重平均を算出して、最終相関しきい値として相関ピーク検出回路54に出力するものである。
次に、デフォルトしきい値生成回路58における処理について、図16を用いて説明する。図16は、デフォルトしきい値生成回路58における処理を示すフローチャート図である。
図16に示すように、デフォルトしきい値生成回路58は、相関値検出回路53からの相関検出値(Corr)が入力されると(200)、平均値算出回路110が相関検出値の平均値を算出し(202)、マルチプレクサ120が制御部からの同期/非同期フラグ(SYNC)を参照して(204)、同期中であるか否かを判断する(206)。
同期中でなければ(Noの場合)、乗算器130が、処理202で算出された平均値にパラメータK1を乗じてデフォルトしきい値(D_TH)を算出する(210)。K1は5〜6程度の値である。
また、同期中であれば(Yesの場合)、乗算器130が、平均値にパラメータK2を乗じてデフォルトしきい値(D_TH)を算出する(212)。K2は2程度の値である。
そして、算出されたデフォルト相関しきい値を出力し(220)、処理200に戻る。
このようにしてデフォルトしきい値生成回路58の処理が行われるものである。これにより、相関検出値が入力される度にデフォルト相関しきい値も更新され、その時の装置の状態や通信状態に応じて、より最適な最終相関しきい値を算出することができるものである。
次に、非同期時の相関しきい値調整回路59における処理について図17用いて説明する。図17は、非同期時の相関しきい値調整回路59の処理を示すフローチャート図である。
図17に示すように、相関しきい値調整回路59は、非同期時には、まず、相関検出動作制御回路15が、内部に保持している判定モードフラグ(DET_FLG)を「0」に設定し、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間でないことを指示する((DET_FLG)=0)(300)。
そして、デフォルトしきい値生成回路58からのデフォルト相関しきい値(D_TH)と相関値検出回路53からの相関検出値(Corr)がデフォルトしきい値超過値検出回路16に入力されると(302)、相関しきい値調整回路59は、ピーク検出回路17に保持されている1stピーク及び2ndピークを、いずれもデフォルト相関しきい値で更新する(304)。
そして、デフォルトしきい値超過値検出回路16が、入力された相関検出値がデフォルト相関しきい値以上であるか否か(Corr≧D_TH?)を判断し(306)、相関検出値がデフォルト相関しきい値未満であれば(Noの場合)、処理302に戻って再びデフォルト相関しきい値及び相関検出値を入力する。
また、処理306で、相関検出値が、デフォルト相関しきい値以上であれば(Yesの場合)、相関検出動作制御回路15は、判定モードフラグを「1」に設定して((DET_FLG)=1)、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間の開始を指示し、更に判定モードカウンタを起動して、検出期間の計時を開始する(308)。つまり、非同期時には、相関しきい値調整回路59は、デフォルト相関しきい値以上となる相関検出値が入力されてから一定期間ピーク検出を行うようになっている。
そして、相関検出動作制御回路15は、カウンタがタイムアップしたか否かを判断し(310)、タイムアップしていなければ(Noの場合)、まだピーク検出期間であるとして、デフォルトしきい値超過値検出回路16がデフォルト相関しきい値及び相関検出値を入力して(312)、入力された相関検出値とデフォルト相関しきい値とを比較し(314)、相関検出値がデフォルト相関しきい値未満であれば、処理310に移行する。
また、処理314において、相関検出値がデフォルト相関しきい値以上であれば、ピーク検出回路17は、入力された相関検出値をラッチして、記憶されている1stピークの値と比較し(316)、相関検出値の方が大きければ、2ndピークの値をそれまでの1stピーク値で更新すると共に(2 nd =1 st)、1stピークの値を相関検出値で更新して(1st=Corr)(318)、処理310に戻る。
また、処理316で相関検出値が1stピーク未満であれば、ピーク検出回路17は、相関検出値を2ndピークの値と比較し(320)、相関検出値の方が大きければ、2ndピークの値を相関検出値で更新して(2nd=Corr)(322)、処理310に戻る。
処理320で相関検出値が2ndピーク未満であった場合には、ピーク値の更新はせず、処理310に戻る。
尚、ピーク検出回路17で検出されたピーク値は、最終相関しきい値演算回路18に出力されて、最終相関しきい値演算回路18で保持される。
そして、処理310で、非同期時のピーク検出期間が終了してカウンタタイムアップとなった場合には、相関検出動作制御回路15は、判定モードカウンタを初期化し、判定モードフラグを「0」として((DET_FLG)=0)、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間の終了を指示する(330)。
最終相関しきい値演算回路18は、ピーク検出期間の終了指示が入力されると、保持している1stピーク及び2ndピークの値と、予め設定されたパラメータN,Mを用いて最終相関しきい値(TH)を生成する(332)。ここでは、1stピークと2ndピークの差に係数N/Mを乗じて、2ndピークの値に加算することで(TH=(1st-2nd)*N/M+(2nd))最終相関しきい値を算出している。そして、算出された最終相関しきい値を相関ピーク検出回路54に出力する(334)。
このようにして、非同期時における相関しきい値調整回路59の処理が行われるものである。
次に、同期時の相関しきい値調整回路59における処理について図18を用いて説明する。図18は、同期時の相関しきい値調整回路59の処理を示すフローチャート図である。
図18に示すように、相関しきい値調整回路59は、同期時には、相関検出動作制御回路15が、判定モードフラグ(DET_FLG)を「0」に設定して((DET_FLG)=0)、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間ではないことを指示する(400)。そして、制御部からの同期信号が入力されると、内部クロックに基づいて計時を開始する(402)。
そして、デフォルトしきい値超過値検出回路16がデフォルトしきい値生成回路58からのデフォルト相関しきい値(D_TH)を入力すると(404)、相関しきい値調整回路59は、ピーク検出回路17に保持されている1stピーク及び2ndピークを、いずれもデフォルト相関しきい値で更新する(406)。
そして、相関検出動作制御回路15は、内部クロックによるカウント値がピーク検出開始のタイミングになったか否か(検出期間開始?)を判断し(408)、開始タイミングになっていない場合(Noの場合)には、処理404に移行して、デフォルト相関しきい値の入力を行う。
また、処理408でカウント値がピーク検出開始のタイミングになった場合(Yesの場合)には、相関検出動作制御回路15は、判定モードフラグ(DET_FLG)を「1」に設定し((DET_FLG)=1)、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間の開始を指示する(410)。
そして、相関検出動作制御回路15は、ピーク検出期間が終了したか否かを判断し(414)、終了していなければ(Noの場合)、まだピーク検出期間であるとして、デフォルトしきい値超過値検出回路16がデフォルト相関しきい値(D_TH)及び相関検出値(Corr)を入力して(416)、入力された相関検出値とデフォルト相関しきい値とを比較し(418)、相関検出値がデフォルト相関しきい値未満であれば、処理414に移行する。
また、処理418において、相関検出値がデフォルト相関しきい値以上であれば、ピーク検出回路17は、入力された相関検出値をラッチして、記憶されている1stピークの値と比較し(420)、相関検出値の方が大きければ、2ndピークの値をそれまでの1stピーク値で更新すると共に(2 nd =1 st)1stピークの値を相関検出値で更新して(422)、処理414に戻る。
また、処理420で相関検出値が1stピーク未満であれば、ピーク検出回路17は、相関検出値を2ndピークの値と比較し(424)、相関検出値の方が大きければ、2ndピークの値を相関検出値で更新して(426)、処理414に移行する。
処理426で相関検出値が2ndピーク未満であった場合には、ピーク値の更新はしない。
尚、ピーク検出回路17で検出されたピーク値は、最終相関しきい値演算回路18に出力されて、最終相関しきい値演算回路18で保持される。
そして、処理414で、相関検出動作制御回路15が内部クロックによるカウント値によって、同期時のピーク検出期間を終了したと判断した場合(Yesの場合)には、相関検出動作制御回路15は、判定モードフラグを「0」にして、デフォルトしきい値超過値検出回路16及び最終相関しきい値演算回路18にピーク検出期間の終了を指示する(428)。
最終相関しきい値演算回路18は、ピーク検出期間の終了指示が入力されると、保持している1stピーク及び2ndピークと、予め設定されたパラメータN,Mを用いて最終相関しきい値(TH)を算出する(430)。算出方法は、非同期時と同様である。
そして、最終相関しきい値演算回路18は、算出された最終相関しきい値を相関ピーク検出回路54に出力する(434)。
このようにして、同期時における相関しきい値調整回路59の処理が行われるものである。
本発明の実施の形態に係る同期タイミング検出回路及びその制御方法によれば、同期タイミング検出部5に、相関ピーク検出部54に最適な相関しきい値を設定する最適相関しきい値調整部57を設け、最適相関しきい値調整部57のデフォルトしきい値生成回路58が、予め設定された一定期間について相関検出値の平均値を算出し、当該平均値に、同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータK1又はK2を乗算してデフォルト相関しきい値を生成し、最適相関しきい値調整部57の相関しきい値調整回路59が、ピーク検出期間において相関検出値とデフォルト相関しきい値とを比較して、デフォルト相関しきい値より大きい相関検出値の内、最も大きい1stピークと2番目に大きい2ndピークの値の加重平均を算出して最終相関しきい値を生成し、相関ピーク検出部54に最終相関しきい値を出力して設定するようにしているので、デフォルト相関しきい値の値を同期/非同期に応じて変えて、適切な値とすることができ、また、ピークを検出する度に最終相関しきい値を更新して常に最新の状態に応じた最終相関しきい値を設定することができ、相関ピークの検出を確実に行って同期タイミングの検出精度を向上させることができる効果がある。
また、本同期タイミング検出回路及びその制御方法によれば、デフォルトしきい値生成回路58におけるK1を5〜6、K2を2程度としているので、非同期時にはデフォルト相関しきい値を平均値の5〜6倍として、ノイズ成分でピークを検出しないようにし、同期時にはデフォルト相関しきい値を平均値の2倍程度として、S/N比が低い場合であっても、ピーク検出が予想される期間内では小さいピークも検出できるようにする効果がある。
また、本同期タイミング検出回路及びその制御方法によれば、相関しきい値調整回路59における1stピークと2ndピークの加重平均を算出する際のパラメータを可変としているので、S/N比や装置の個体差に応じて最終相関しきい値を最適な値に調節することができ、相関ピークの誤検出を防ぐことができる効果がある。
本発明は、S/N比や装置の個体差にかかわらず、相関ピークを確実に検出して同期タイミングを検出精度を向上させることができる同期タイミング検出回路及びその制御方法に適している。
本発明の実施の形態に係る同期タイミング検出回路を備えた微弱無線機(本装置)の信号処理部の構成ブロック図である。 DBPSK変調部8及び拡散変調部9の構成ブロック図である。 キャリア復調部(親機)2の構成ブロック図である。 キャリア復調部(子機)3の構成ブロック図である。 キャリア周波数ズレ検出部4の構成ブロック図である。 同期タイミング検出部5の構成ブロック図である。 非同期状態における同期タイミング検出部の機能構成ブロック図である。 同期状態における同期タイミング検出部の機能構成ブロック図である。 キャリアデータ生成部6の構成ブロック図である。 受信データ復号部7の構成ブロック図である。 本装置の同期タイミング検出部5の概略構成ブロック図である。 非同期時(高S/N比)における相関検出値とデフォルト相関しきい値の関係を示す説明図である。 非同期時(低S/N比)における相関検出値とデフォルト相関しきい値の関係を示す説明図である。 (a)は、デフォルトしきい値生成回路58の構成ブロック図であり、(b)は、平均値算出回路110の構成ブロック図である。 相関しきい値調整回路59の構成ブロック図である。 デフォルトしきい値生成回路58における処理を示すフローチャート図である。 非同期時の相関しきい値調整回路59の処理を示すフローチャート図である。 同期時の相関しきい値調整回路59の処理を示すフローチャート図である。 従来の同期タイミング検出回路の概略構成ブロック図である。 一般的なマッチドフィルタ回路の構成図である。 従来の同期タイミング検出回路における相関検出特性と相関しきい値を示す説明図である。 S/N比が低い場合の相関検出特性の例を示す説明図である。
符号の説明
1…A/D変換部、 2…キャリア復調部(親機)、 3…キャリア復調部(子機)、 4…キャリア周波数ズレ検出部、 5…同期タイミング検出部、 6…キャリアデータ生成部、 7…受信データ復号部、 8…DBPSK変調部、 9…拡散変調部、 10…D/A変換部、 11…AGC部、 12…D/A変換部、 13…相関ピーク閾値テーブル、 15…相関検出動作制御回路、 16…デフォルトしきい値超過値検出回路、 17…ピーク検出回路、 18…最終相関しきい値演算回路、 21…キャリアMOD部、 22…ダウンサンプル部、 31…MODデータテーブル、 32…キャリアMOD部、 33…I,Q成分セレクタ、 41…バッファ部、 42…逆拡散部、 43…FFT部、 44…周波数ズレ推定部、 51…遅延検波部、 52…マッチドフィルタ、 53…相関検出部(相関値検出回路)、 54…相関ピーク検出部(相関ピーク検出回路)、 55…遅延検波処理部、 56…逆拡散用データテーブル、 57…最適相関しきい値調整部、 58…デフォルトしきい値生成回路、 59…相関しきい値調整回路、 61…周波数ズレ補正部、 62…正弦波データテーブル、 63…キャリアデータ生成処理部、 71…逆拡散部、 72…遅延検波部、 73…BPSK復調部、 74…相関値確認部、 75…周波数ズレ検出部、 81…差動符号化部、 82…BPSK変調部、 83…波形整形部、 84…キャリアMOD部、 91…遅延素子、 92…乗算器、 93…加算器、 110…平均値算出回路、 120…マルチプレクサ、 130…乗算器、 111…加算器、 112…遅延素子、 113…ラッチ回路、 114…1/n処理回路、 210,220…マッチドフィルタ回路、 230…相関値検出回路、 240…相関しきい値保存メモリ、 250…相関ピーク検出回路

Claims (6)

  1. スペクトラム拡散された受信信号と拡散符号との相関検出値を求める相関値検出部と、
    前記相関値検出部から入力された相関検出値が、設定された検出しきい値より大きい場合に相関ピークを検出し、それに基づいて同期タイミングを検出する相関ピーク検出部とを備えた同期タイミング検出回路であって、
    予め設定された一定期間において、前記相関値検出部からの相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、前記平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出するデフォルトしきい値算出部と、
    予め設定された相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、前記相関検出部から入力された相関検出値と前記デフォルトしきい値算出部から入力されたデフォルトしきい値とを比較して、前記デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として前記相関ピーク検出部に設定する相関しきい値調整部とを備えたことを特徴とする同期タイミング検出回路。
  2. デフォルトしきい値算出部が、平均値に乗ずるパラメータの値を、非同期状態においては5〜6とし、同期状態ではそれより小さくすることを特徴とする請求項1記載の同期タイミング検出回路。
  3. 相関しきい値調整部が、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の同期タイミング検出回路。
  4. 相関しきい値調整部が、ピーク検出期間において、デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値が2未満であった場合に、デフォルトしきい値を検出しきい値とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の同期タイミング検出回路。
  5. スペクトラム拡散された受信信号と、拡散符号との相関検出値を求め、前記相関検出値が、設定された検出しきい値より大きい場合に相関ピークを検出して、前記相関ピークに基づいて同期タイミングを検出する同期タイミング検出回路における制御方法であって、
    予め設定された一定期間における相関検出値の平均値を算出し、入力された同期/非同期の状態を示すデータを参照して、前記平均値に同期/非同期の状態に応じて異なるパラメータを乗じてデフォルトしきい値を算出し、相関ピークを検出すべきピーク検出期間において、前記相関検出値と前記デフォルトしきい値とを比較して、前記デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値を抽出し、抽出した相関検出値の中で、最も大きい値と、2番目に大きい値の間の値を検出しきい値として設定することを特徴とする同期タイミング検出回路の制御方法。
  6. デフォルトしきい値よりも大きい相関検出値の内、最も大きい値と2番目に大きい値を特定の割合で加重平均して検出しきい値を算出することを特徴とする請求項5記載の同期タイミング検出回路の制御方法。
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