JP2007266790A - 移動体通信システムにおけるデータ伝送方法およびシステム - Google Patents

移動体通信システムにおけるデータ伝送方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】基地局間データ転送を高速化できる新たなデータ伝送方法およびシステムを提供する。
【解決手段】基地局11に蓄積された未送信データを複数のルートを通して転送する。基地局11が移動局14あるいはゲートウェイ15を宛先とする未送信パケットを保持し、未送信パケットの一部分を移動局14あるいはゲートウェイ15へ、未送信データの他の部分をハンドオーバ先の基地局12へそれぞれ伝送し、基地局12が受信した他の部分を移動局14あるいはゲートウェイ15へ伝送する。
【選択図】図4

Description

本発明は移動体通信システムに係り、特にデータ通信中の移動局に関する基地局間ハンドオーバ時のデータ伝送方法およびシステムに関する。
パケット伝送方式、たとえばHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やEUDCH (Enhanced Uplink Dedicated Channel)などの高速パケット伝送方式を採用した移動体通信システムなどでは、ハンドオーバ(以下、適宜「HO」と略記する。)時におけるデータ損失の防止や通信断絶時間の最小化などが重要な技術的課題となっている。たとえば、特開2004−282652号公報(特許文献1)には基地局制御装置を有する移動通信システムが開示されており、高速パケット通信中に基地局間ハンドオーバが発生すると、基地局制御装置が現在の基地局からハンドオーバ先の基地局へパケットデータを転送することでハンドオーバ時のデータロスを回避している。
また、現在、3GPP LTEでは基地局間のデータ転送に基づいたハンドオーバ技術が提案されている(非特許文献1参照)。以下、図面を参照しながら、基地局間データ転送を用いたハンドオーバ技術について簡単に説明する。
図1は一般的な移動体通信システムを概略的に示すネットワーク構成図である。ここでは、説明を簡略にするために、2つの基地局(BTS)11および12はネットワーク13を介して相互に接続可能であり、移動局(MS)14は基地局11を主基地局(Serving BTS)とし、そのセル1からターゲット基地局12のセル2へ移動中であるとする。
基地局11、基地局12およびゲートウェイ15はネットワーク13を通して通信可能であり、移動局14は主基地局およびゲートウェイ15を通してインターネット16に対してデータパケットの送受信を行っている。以下、基地局間の通信はインターフェースXUBを通して行われ、基地局とゲートウェイ15との間の通信はインターフェースXUを通して行われるものとする。
1)下りパケット伝送
図2(A)は基地局間データ転送を用いた従来のハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図、(B)は主基地局に保管された未送信パケットの転送順を示す模式図である。まず、移動局14が基地局11から基地局12へのハンドオーバの必要を判定し(S20)、その時点で基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信されていたものとする(S21)。ここで、Nは0以上の整数、データパケットD(x)のxは送信側で付与されたシーケンス番号であり、xが大きいほど後側の(通常、より新しい)パケットとなる(以下同様)。
ここで、主基地局11はD(N−1)までのパケットを移動局14に送信完了した状態であり、D(N)・・・D(N+7)はまだ移動局14に送信を開始していない状態、あるいはD(N)・・・D(N+7)の中に完全に送信完了されたパケットが存在しない状態である。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると(S22)、基地局11とターゲット基地局12との間でハンドオーバが決定される(S23)。ハンドオーバが決定され、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令が主基地局11から移動局14へ送信されると(S24)、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートし(S25)、基地局11に蓄積されているデータパケットD(N)・・・D(N+7)をこの順序でインターフェースXUBを通して基地局12へ順次転送する。
ハンドオーバ始動時間ATに到達すると、移動局14は新たな主基地局である基地局12との間で物理層の同期を確立し(S26)、同期が確立されると基地局12は転送されたパケットD(N)・・・D(N+7)を順次移動局14へ送信し始める。その間、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S27)。
このように、ハンドオーバ時に基地局11に保管された未送信下りデータパケットは、ハンドオーバ先の基地局12へ転送され、そこから移動局14へ送信されるので、ハンドオーバ時のデータ損失を抑制することができる。
2)上りパケット伝送
移動局14からゲートウェイ15へ送信される上りパケットについても、ハンドオーバ時に主基地局に保管された未送信パケットは、主基地局からターゲット基地局へ転送される。以下、上りパケットの場合を簡単に説明する。
図3は基地局間データ転送を用いた従来のハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は現時点の主基地局である基地局11へ上りパケットD(N)・・・D(N+7)を送信し(S30)、これらのパケットが基地局11で完全に受信されなかったものとする。たとえば、移動局14が1つの上りパケットD(N)を基地局11へ送信する場合、それを複数の部分に分解してそれぞれ基地局11へ送信するが、全ての部分が基地局11で完全に受信されるとは限らない。完全に受信されないと、そのパケットD(N)を組み立てることができないので、基地局11は、シーケンス番号順にパケットを送信するために、完全に受信されたD(N+1)以降のパケットもゲートウェイ15へ送信せずに保持する。そして、基地局11は、これら受信パケットの状態を移動局14へ通知して、完全に受信されなかったパケットを再度受信する。
しかしながら、主基地局11へ不完全送信した直後に、移動局が基地局11から基地局12へのハンドオーバの必要を判定し(S31)、ハンドオーバ(HO)要求を主基地局11へ送信すると(S32)、基地局11は受信パケットを保管してハンドオーバ制御を開始する。ます基地局11とターゲット基地局12との間でハンドオーバが決定されると(S33)、基地局11はハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令が移動局14へ送信されると(S34)、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートする(S35)。基地局11は保管した受信パケット列と受信パケット状態とをインターフェースXUBを通して基地局12へ順次転送する(S36)。
以下、図3に示すように、完全受信パケットを長方形で、不完全(部分的)受信パケットを台形で表示するものとする。ここでは、パケットD(N)、D(N+6)およびD(N+7)が完全に受信できなかったパケットであるとし、これらが台形で図示されている。パケットD(N)が不完全であったために、それ以降のパケットもゲートウェイ15へ送信されることなく基地局11に保管されていたものである。
HO始動時間に到達すると、移動局14は新たな主基地局である基地局12との間で物理層の同期を確立する(S37)。移動局14との同期が確立されると、基地局12は受信パケット状態を移動局へ通知し(S38)、これに応じて移動局14はパケットD(N)、D(N+6)およびD(N+7)を基地局12へ送信する(S39)。全ての受信パケットが完全になると、基地局12は上りパケットD(N)・・・D(N+7)をゲートウェイ15へ送信する(S40)。その間、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S41)。
このように、ハンドオーバ時に基地局11に保管された未送信上りデータパケットは、ハンドオーバ先の基地局12へ転送され、基地局12で不完全なパケットを移動局14から再受信し、ゲートウェイ15へ送信されるので、ハンドオーバ時のデータ損失を抑制することができる。
特開2004−282652号公報 3GPP TR 23.882 V0.10.0 (2006-01) 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; 3GPP System Architecture Evolution: Report on Technical Options and Conclusions (Release 7)
しかしながら、図2に示す従来のデータ伝送手順では、ハンドオーバが決定されると、現在の主基地局である基地局11は下りパケットD(N)・・・D(N+7)を移動局14へ送信せずにインターフェースXUBを通して基地局12へ転送する。このために、移動局14は、新たな基地局12との間に同期が確立しても、全ての下りパケットが基地局12へ転送されて基地局12から下りパケットの送信が開始されるまで全くデータを受信することができなくなり、その間、通信は中断状態となる。基地局間のインターフェースXUBの帯域幅が狭いほどパケットの転送に時間がかかり通信の中断期間を長くなる。通信の中断期間は無線サービスの品質に直接関係する要因であり、特に使用者の使用感に大きな影響がある。
また、図3に示す従来のデータ伝送手順では、ハンドオーバ時に基地局11に保管された未送信上りデータパケットは、ハンドオーバ先の基地局12へ転送された後、不完全なパケットを完全にしてからゲートウェイ15へ送信される。したがって、移動局14にとっては、新たな基地局12との間に同期が確立しても、全ての上りパケットが新たな主基地局12へ転送され、かつ、基地局12で不完全パケットの再受信(S40)が完了して上りパケットの送信が開始されるまで、実質的にデータが送信されていない状態となり、その間、通信は中断状態となる。基地局間のインターフェースXUBの帯域幅が狭いほどパケットの転送に時間がかかり通信の中断期間を長くなる。通信の中断期間は無線サービスの品質に直接関係する要因であり、特に使用者の使用感に大きな影響がある。
上述した通信の中断期間を短くするには基地局間のデータ転送をできるだけ高速にすることが必要である。しかしながら、このためだけに基地局間のインターフェースXUBの帯域幅を広くして転送速度を上昇させることは、ネットワーク資源の有効活用の観点からも望ましくものではなく、無線通信事業者にとっても大きなコスト負担となる。
そこで、本発明の1つの目的は、基地局間で転送されるデータ量を削減できる新たなデータ伝送方法およびシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、ハンドオーバ時の通信中断期間を短縮できる移動体通信システムおよびそのためのデータ伝送方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、ハンドオーバ時の通信品質を向上させることできる移動体通信システムおよびそのためのデータ伝送方法を提供することにある。
本発明によれば、基地局に蓄積された未送信データを複数のルートを通して転送することで、結果的に基地局間データ転送を高速化できる。すなわち、移動体通信システムにおける第1局と第2局との間で基地局を介してデータを伝送する方法であって、1つの基地局が第1局あるいは第2局を宛先とする未送信データを保持し、基地局が未送信データの一部分を宛先局へ、未送信データの他の部分を他の基地局へそれぞれ伝送し、当該他の基地局が未送信データの他の部分を宛先局へ伝送することを特徴とする。
基地局は、未送信データの系列における少なくとも2つの異なる位置からそれぞれ順次伝送することで一部分と他の部分とに振り分けることができ、たとえば未送信データの系列の先頭側の位置から宛先局へ順次伝送し、あるいは、未送信データの系列の後尾側の位置から他の基地局へ順次伝送することができる。この未送信データの系列の後尾側の位置は、基地局と宛先局との間のデータ伝送速度と基地局と他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて設定することができる。
また、基地局は、第1局のデータ伝送のための接続が基地局から他の基地局へ切り替わるタイミングを制御してもよい。このタイミングが時間的に接近したときに未送信データの残存部分があれば、当該残存部分を他の基地局へ伝送する。このタイミングは、基地局と第1局との間のデータ伝送速度と基地局と他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて設定可能である。
本発明によれば、基地局に蓄積された未送信データの一部を宛先局へ、他の部分を他の基地局を介して当該宛先局へ伝送することで、基地局間のデータ転送量を削減できる。したがって、複数のハンドオーバ処理が並行する場合でも基地局間のデータ転送時間が長くなる事態を回避でき、ハンドオーバ時の通信中断期間の短縮および通信品質の向上を達成できる。
たとえば未送信データのうち一部を現在の主基地局から移動局へ送信すると共に、残りの未送信データをハンドオーバ先の基地局へ転送する。あるいは、未送信データのうち一部を現在の主基地局から外部ネットワークとの境界となる中央局へ送信すると共に、残りの未送信データをハンドオーバ先の基地局へ転送してから前記中央局へ送信する。このように複数のインターフェースを活用することで基地局間インターフェースのデータ転送量を低減できる。
さらに、未送信データのうち一部は旧主基地局から移動局へ既に送信されているので、新たな主基地局は移動局へ残りの未送信データを送信すればよい。したがって、全体として未送信データの移動局への送信を高速化でき、ハンドオーバ時の通信断絶期間が短縮され、ハンドオーバ時の通信品質を向上させることができる。
また、本発明の一実施例によれば、主基地局に蓄積された複数の未送信パケットを複数のインターフェースに振り分ける際に、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局へ送信し、大きい順に新たな主基地局へ転送する。シーケンス番号が小さいパケットほど早期に送信する必要があるので直接移動局へ送信され、シーケンス番号が大きいパケットほど時間的に余裕があるので新たな主基地局を介して移動局へ送信される。
未送信パケットを振り分ける際、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局へ送信し、これと並行して大きい順に新たな主基地局へ転送することにより、全ての未送信パケットを確実に送信あるいは転送することができる。一般に、主基地局から移動局への無線インターフェースの伝送速度と基地局間インターフェースの伝送速度とが常に一定であるとは限らない。これらの伝送速度の差の変動は、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局へ、大きい順に新たな主基地局へそれぞれ伝送することにより自動的に吸収することができ、全ての未送信パケットを欠落することなく送信あるいは転送することができる。
本発明の他の実施例によれば、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局へ送信し大きい順に新たな主基地局へ転送する際、移動局の接続器誓えタイミングであるハンドオーバ始動時が近づいても未送信パケットが残存していると、新たな主基地局へ送信するシーケンス番号の順番を逆転させ、移動局へ既に送信したシーケンス番号に続いて小さい順に転送を開始する。このようにハンドオーバ始動時間が迫ってくると転送順を小さい順に逆転させることで、早期に送信する必要があるパケットを新たな主基地局へ転送することができ、ハンドオーバ時の通信断絶期間を短縮することができ、ハンドオーバ時の通信品質を向上させることできる。
本発明の別の実施例によれば、主基地局から移動局への無線インターフェースの伝送速度と基地局間インターフェースの伝送速度とをそれぞれ監視し、これらの伝送速度に基づいてハンドオーバ始動時間あるいは未送信パケットの振り分け方を調整する。すなわち、伝送速度が大きい方により多くのパケットを振り分ける。特に、ハンドオーバ始動時間が近づいた時に新たな主基地局へ送信するシーケンス番号の順番を逆転させる場合、無線インターフェースの伝送速度の方が大きい場合には、より多くのパケットを直接移動局へ送信し、基地局間インターフェースの伝送速度の方が大きい場合には、より多くのパケットを新たな主基地局へ転送する。このようにインターフェースの伝送速度に基づいて最も適したパケットの振り分けを行うことができ、その結果、ハンドオーバ時の高速データ転送、通信断絶期間の短縮、通信品質の向上を達成することができる。
1.第1実施形態
図4(A)は本発明の第1実施形態によるハンドオーバ時のデータ転送方法を概略的に示す移動体通信システムの部分的な構成図である。ここでは、図1と同様に、移動局14は、基地局11を主基地局(Serving基地局)としてゲートウェイ15を通してデータパケットを受信中であり、かつ、基地局11から基地局12(Target基地局)へハンドオーバを実行するものとする。なお、基地局間のデータ転送はインターフェースXUBにより行われ、各基地局とゲートウェイ15との間のデータ転送はインターフェースXUにより行われる。
まず、ゲートウェイ15は、各移動局の位置登録管理を行っており、どの基地局を主基地局として通信中であるかを把握している。したがって、インターネット16から移動局14宛のパケットが到着すると、そのパケットにシーケンス番号を付与し現在の主基地局を介して移動局14へ転送することができる。また、移動局14に対する基地局11から基地局12へのハンドオーバが決定されると、ゲートウェイ15は移動局14に対する主基地局を基地局12にするように位置登録情報を更新する。
図4(A)に示すように、ハンドオーバ発生前に、現在の主基地局である基地局11は、ゲートウェイ15からパケットD(N)、D(N+1)、・・・D(N+7)を受信したが、未だ送信していないものとする(S101)。説明を簡単にするために、8個のパケットD(N)〜D(N+7)を例示しているが、もちろん個数を限定する必要はなく、一般的に複数のパケットが蓄積されていても同様である。なお、データパケットD(x)のxはゲートウェイ15で付与されたシーケンス番号であり、xが大きいほど後側の(通常、より新しい)パケットとなる。
ハンドオーバが決定されると、現在の主基地局11は、蓄積されている未送信データパケットD(N)〜D(N+7)を移動局送信用の第1の部分とターゲット基地局12への転送用の第2の部分とに振り分け、第1の部分を無線インターフェースを通して移動局14へ伝送し(S102)、第2の部分を基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ伝送する(S103)。
データパケットの振り分け方として、たとえばデータパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14への送信を開始し(すなわち、D(N)、D(N+1)・・・)、最も大きいシーケンス番号から降順にターゲット基地局12への転送を開始する(すなわち、D(N+7)、D(N+6)・・・)という方式を採用することができる。このようなデータ伝送が行われている最中に、移動局14は新たな主基地局12との間で同期を確立する。この同期確立後に、移動局14は実際に基地局11から無線受信したパケットに後続するパケット(ここでは、D(N+4)、D(N+5)・・・)を新たな主基地局12から無線受信する(S104)。
基地局11において未送信データパケットをどのように振り分けるかは、後述する実施例で説明するようにいくつかの方法があるが、いずれにしても基地局11から移動局14へのルートと、基地局11から基地局12を通して移動局14へ至るルートとの2つの伝送ルートを利用することで、ハンドオーバ時の未送信データパケットを基地局11から移動局14へ高速伝送することができる。したがって、ハンドオーバ時の高速データ転送、通信中断期間の短縮、通信品質の向上を達成することができる。
2.第2実施形態
図4(B)は本発明の第2実施形態によるハンドオーバ時のデータ転送方法を概略的に示す移動体通信システムの部分的な構成図である。ここでは、図1と同様に、移動局14は、基地局11を主基地局(Serving基地局)としてゲートウェイ15を通してデータパケットを送信中であり、かつ、基地局11から基地局12(Target基地局)へハンドオーバを実行するものとする。なお、基地局間のデータ転送はインターフェースXUBにより行われ、各基地局とゲートウェイ15との間のデータ転送はインターフェースXUにより行われる。
まず、ゲートウェイ15は、各移動局の位置登録管理を行っており、どの基地局を主基地局として通信中であるかを把握している。また、移動局14に対する基地局11から基地局12へのハンドオーバが決定されると、ゲートウェイ15は移動局14に対する主基地局を基地局12にするように位置登録情報を更新する。
図4(B)に示すように、ハンドオーバ発生前に、移動局14はパケットD(N)、D(N+1)、・・・D(N+7)を順次送信する(S111)。ただし、主基地局11で受信されたパケットには、いくつか不完全な受信パケットが存在するものとする。ここでは、パケットD(N)、D(N+6)およびD(N+7)が不完全な受信パケットであるとし、以下、不完全受信パケットはD*(N)のようにアスタリスクを付加して教示し、図面ではシーケンス番号に台形の枠を付加して表示する。
なお、説明を簡単にするために、8個のパケットD(N)〜D(N+7)を例示しているが、もちろん個数を限定する必要はなく、一般的に複数のパケットが蓄積されていても同様である。なお、データパケットD(x)のxはゲートウェイ15で付与されたシーケンス番号であり、xが大きいほど後側の(通常、より新しい)パケットとなる。
ハンドオーバが決定されると、現在の主基地局11は、蓄積されている未送信データパケットD*(N)、D(N+2)〜D(N+5)、D*(N+6)、D*(N+7)を自局から伝送すべき第1の部分とターゲット基地局12へ転送すべき第2の部分とに振り分ける。第1の部分については、移動局14から不完全受信のパケットを再度受信し(S112)、完全な受信パケットが揃えばゲートウェイ15へ順次送信する(S113)。他方、第2の部分は基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される(S114)。基地局12は、移動局14との同期が確立した後、不完全受信のパケットを移動局14から再度受信し(S115)、完全な受信パケットが揃えばゲートウェイ15へ順次送信する(S116)。
データパケットの振り分け方として、たとえばデータパケットの最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11から伝送すべきパケットをチェックし(すなわち、D*(N)、D(N+1)・・・)、最も大きいシーケンス番号から降順にターゲット基地局12への転送を開始する(すなわち、D*(N+7)、D*(N+6)・・・)という方式を採用することができる。
図4(B)において、基地局11は、最も小さいシーケンス番号から昇順に不完全受信パケットの有無をチェックし、不完全受信パケットが存在すれば移動局14から当該パケットを再受信する。ここでは不完全受信パケットD*(N)が存在するので、移動局14から当該パケットが再送される。基地局11はそれを受信して完全な受信パケット(ここではD(N)、D(N+1)、D(N+3))が揃えば、順にゲートウェイ15へ送信する。
他方、基地局11は、最も大きいシーケンス番号から降順にターゲット基地局12への転送を開始する。ここでは受信パケットD*(N+7)、D*(N+6)・・・が順次基地局12へ転送される。基地局12は、受信したパケット列に対して最も小さいシーケンス番号から昇順に不完全受信パケットの有無をチェックし、不完全受信パケットが存在すれば移動局14から当該パケットを受信する。ここでは不完全受信パケットD*(N+6)およびD*(N+7)が存在するので、移動局14からこれらのパケットが再送される。基地局12はそれらを受信して完全な受信パケット(ここでは、D(N+3)〜D(N+7))が揃えば、その順にゲートウェイ15へ送信する。
基地局11において未送信データパケットをどのように振り分けるかは、後述する実施例で説明するようにいくつかの方法があるが、いずれにしても基地局11から直接ゲートウェイ15へのルートと、基地局11から基地局12を通してゲートウェイ15へ至るルートとの2つの伝送ルートを利用することで、ハンドオーバ時の未送信データパケットを基地局11からゲートウェイ15へ高速伝送することができる。したがって、ハンドオーバ時の高速データ転送、通信中断期間の短縮、通信品質の向上を達成することができる。
3.第1実施形態の実施例の概要
図5(a)は従来の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(b)は本発明の第1実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(c)は本発明の第2実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケット転送順、(d)は本発明の第3実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(e)は本発明の第4実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケット転送順、をそれぞれ示す模式図である。
図5(a)に示すように、従来では未送信のデータパケットD(N)〜D(N+7)がこの順序で基地局間インターフェースXUBを通して転送されていた。これに対して、本発明の実施例による伝送手順の概略を次に説明する。
3.1)第1実施例
図5(b)に示すように、本発明の第1実施例によれば、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印201の方向)に移動局14へ無線インターフェースを通して送信され、最も大きいシーケンス番号から降順(矢印202の方向)に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。
シーケンス番号の若いパケットが早く移動局14へ送信されるために、通信の中断期間を短くすることができる。また、比較的時間に余裕がある大きいシーケンス番号から降順に基地局12へ転送されるために、データ損失および通信の中断を回避することができる。一般に、無線インターフェースの伝送速度と基地局間インターフェースの伝送速度とは常に一定であるとは限らない。これらの伝送速度の差の変動は、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局14へ、大きい順にターゲット基地局12へそれぞれ伝送することにより自動的に吸収することができ、全ての未送信パケットを欠落することなく移動局へ到達させることができる。
3.2)第2実施例
図5(c)に示すように、本発明の第2実施例によれば、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順(矢印201の方向)に移動局14への送信が開始され、最も大きいシーケンス番号から降順(矢印202の方向)に基地局12への転送が開始される。ただし、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきても未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、移動局14へ次に送信されるべきパケットのシーケンス番号からの昇順(矢印203の方向)に切り替える。図5(c)に示す例では、移動局14へ送信したパケットD(N)、D(N+1)に後続するパケットD(N+2)から基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。
基地局11と移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度が予想より低下した場合には、ハンドオーバ始動時間ATが差し迫っても未送信パケットが残っている場合がある。その場合には、シーケンス番号の若いパケットを早く移動局14へ送信することで通信の中断期間を短くすることが望ましい。そこで、第2実施例では、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順(矢印203の方向)に切り替えて基地局12へ転送する。なお、ハンドオーバ始動時間の算出およびその接近検出の具体例については後述する。
3.3)第3実施例
図5(d)に示すように、本発明の第3実施例によれば、移動局14への送信は、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順(矢印201の方向)に開始され、基地局12への転送は、算出された転送開始点TSPのパケットから昇順(矢印204の方向)に開始される。
転送開始点TSPは、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBとをモニタし、これらの伝送速度RAIRおよびRXUBと伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて算出することができる。図5(d)では転送開始点TSPがD(N+3)となっている。伝送速度の検出あるいは予測方法および転送開始点の計算方法については後述する。
特に、無線インターフェースの伝送速度RAIRと基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBとが共に低下している場合には、できるだけシーケンス番号の若いパケットが早く移動局14へ送信されることが通信の中断を回避するために望ましい。第3実施例によれば、移動局14への送信順および基地局12への転送順が共に未送信パケットのシーケンス番号の昇順であるために、シーケンス番号の若いパケットが早く移動局14へ送信されることとなり、通信の中断期間を短くすることができる。また伝送順がいずれもシーケンス番号の順番であるから、受信する側の制御も簡単になる。
3.4)第4実施例
図5(e)に示すように、本発明の第4実施例によれば、移動局14への送信は、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順(矢印201の方向)に開始され、基地局12への転送は、算出された転送開始点のパケットから昇順(矢印204の方向)に開始される。転送開始点については第3実施例と同様である。
ただし、ハンドオーバ始動時間が迫ってきても移動局14へ送信すべき未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、移動局14へ次に送信されるべきパケットのシーケンス番号からの昇順(矢印205の方向)に切り替える。図5(e)に示す例では、移動局14へ送信したパケットD(N)、D(N+1)に後続するパケットD(N+2)〜D(N+4)が基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。
基地局11と移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度が予想より低下した場合には、転送開始点の計算通りにパケット送信が進まないことがあり、ハンドオーバ始動時間が差し迫っても、移動局14へ送信すべき未送信パケットが残存する。その場合には、シーケンス番号の若いパケットを早く移動局14へ送信することで通信の中断期間を短くすることが望ましい。そこで、第4実施例では、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順(矢印205の方向)に切り替えて基地局12へ転送する。なお、ハンドオーバ始動時間の算出およびその接近検出の具体例については後述する。
3.5)第5実施例
上述した各実施例により基地局11から移動局14および基地局12への未送信パケットの伝送が早く完了すると、基地局11は、ハンドオーバを実行するハンドオーバ命令(AT=NOW)を移動局14へ送信し、当初設定されたハンドオーバ始動時間ATを繰り上げることができる。これによって、ハンドオーバ完了を早めることができ、中断時間を更に短縮し、通信品質を向上させることができる。
3.6)変形例
第1実施例の変形例として、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRが基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBと比べて大きく低下した場合には、第1実施例とは逆に、早期に送信すべきパケットから順に基地局間インターフェースXUBを通して迂回送信してもよい。すなわち、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印201の方向)に基地局間インターフェースXUBを通して転送し、最も大きいシーケンス番号から降順(矢印202の方向)に無線インターフェースを通して移動局14へ送信することもできる。
第2実施例の変形例として、ハンドオーバ始動時間が迫ってきても移動局14へ送信すべき未送信パケットが残存している場合には、基地局12への転送は、移動局14への送信が到達するであろう転送開始点のパケットから昇順(矢印203の方向)に開始されてもよい。転送開始点については第3実施例と同様である。
第4実施例の変形例として、ハンドオーバ始動時間が迫ってきても移動局14へ送信すべき未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、転送開始点直下のシーケンス番号からの降順(矢印205の反対方向)に切り替えることもできる。
4.基地局の構成
図6は本発明による移動体通信システムの基地局を示す概略的ブロック図である。上述した基地局11および12は基本的に同一の機能構成を有し、図示されていない他の基地局も同様である。以下、本発明に関係する機能的構成を中心に説明する。
基地局は下りのデータパケットDD(N)〜DD(N+M)、上りのデータパケットDU(N)〜DU(N+L)、その他パケットを格納するためのバッファ部301を有し、バッファ部301はバッファ管理テーブル302に基づいて制御部303により管理される。
制御部303はハンドオーバ制御部304および振分制御部305を含み、ハンドオーバ制御部304および振分制御部305は連携し、バッファ管理テーブル302を用いてパケットの送信および受信スケジューリングや後に詳しく説明する各実施例による未送信パケットの振分および伝送順序の制御を実行する。
基地局と移動局との間の無線通信は無線送受信器306により行われ、無線送受信器306は制御部303により制御される。また、ゲートウェイ15との間の通信はXUインターフェース307を通して、他の基地局との通信はXUBインターフェース308を通して、それぞれ実行される。
振分制御部305は、後述するように、無線インターフェースの伝送速度RAIRおよび基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを設定し、図示されていないタイマに設定する。
制御部303は無線送受信器306を制御して、移動局との間でのパケットの送受信に要した時間や無線インターフェースのチャネル品質の変化状態等を用いて無線インターフェースの伝送速度RAIRを推定することができる。また、制御部303はXUBインターフェース308を制御して、相手側基地局との間で適宜あるいは周期的に送受信されたパケットの送信時間及び受信時間などを用いて、当該相手側基地局(ここでは基地局12)との間の基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBを推定することができる。
5.第1実施例
図7は本発明の第1実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は、現在の主基地局11との電波強度が弱くなるとハンドオーバの必要を判定し(S401)、新しい接続可能な基地局を検索する。検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S403)。このとき、基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信され、バッファ部301に格納されているものとする(S402)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S404)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、モニタした伝送速度RAIRおよびRXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを計算し、それを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S405)。この時点をT1とすれば、移動局14および基地局11では、時点T1でハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートする(S406)。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ命令が移動局14へ送信されると、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S407)。これと並行して、振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14へ無線インターフェースを通して送信を開始する(S408)。ここでは、データパケットD(N+7)〜D(N+4)が基地局12へ転送され、データパケットD(N)〜D(N+3)が移動局14へ送信されている。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップするときに、移動局14へ送信できた最後のパケットの次のシーケンス番号(ここでは、N+4)を基地局12へ通知する(S409)。これによって、新たな主基地局12はどのパケットから移動局14へ送信すべきかを知ることができる。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S410)。その後、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新し(S411)、基地局12の制御部303は残りのパケットD(N+4)〜D(N+7)を移動局14へ送信する(S412)。ゲートウェイ15から新たなパケットD(N+8)以降が到着すると、新たな主基地局12は、パケットD(N+7)に続いてパケットD(N+8)以降を移動局14へ送信する。
5.1)ハンドオーバ始動時間AT
第1実施例においてハンドオーバ始動時間ATは次のように設定することができる。上述したように未送信データパケットD(N)〜D(N+7)はハンドオーバ始動時間AT内で移動局14および基地局12へすべて伝送される。したがって、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の総量をBとすれば、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBとを用いて、ハンドオーバ始動時間ATは、AT=m×B/(RAIR+RXUB)で計算することができる。ただし、mはマージンを示す定数である。
なお、ハンドオーバ始動時間ATは、このような計算ではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
5.2)インターフェースの伝送速度
無線インターフェースの伝送速度RAIRは、基地局11の制御部303が無線送受信器306を制御し、選択した移動局へパケットを送信し、その移動局からの応答パケットを受信するまでに要した時間を測定し、あるいは当該移動局からの例えばハンドオーバ要求の発信時間と受信時間との差を用いて、現時点での伝送速度を検出することができる。
あるいは、これら検出された時間データと、当該無線インターフェースのチャネル品質CQIの最近の変化状態とを用いて、無線インターフェースの次の時点での伝送速度を予測することも可能である。たとえば、次式で計算することができる。
AIR(n) =RAIR(n-1) + k1*(CQI(n) - CQI(n-1))。
ここで、RAIR(n)は現時点nで予想される未来時間区間n〜n+1の伝送速度、R(n-1)は過去時間区間n−1〜nに測定された伝送速度、CQI(n)は現時点nで無線送受信器306から報告されたチャネル品質情報、CQI(n-1)は1つ前の時点n−1で報告されたチャネル品質情報、k1はシステムパラメータである。
基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBは、制御部303がXUBインターフェース308を制御し、相手側基地局との間で適宜あるいは周期的に送受信されたパケットの送信時間及び受信時間などを用いて予測することができる。たとえば、次式で計算することができる。
XUB = k2* S/[T(HORes)-T(HOReq)]。
k2はシステムパラメータ、Sはハンドオーバ要求とハンドオーバ応答の合計ビット数、T(HORes)はハンドオーバ応答が当該基地局11に到着した時間、T(HOReq)はハンドオーバ要求が当該基地局11から送信された時間である。
6.第2実施例
図8は本発明の第2実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は、現在の主基地局11との電波強度が弱くなるとハンドオーバの必要を判定し(S401)、新しい接続可能な基地局を検索する。検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S403)。このとき、基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信され、バッファ部301に格納されているものとする(S402)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S404)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、モニタした伝送速度RAIRおよびRXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを計算し、それを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S405)。この時点をT1とすれば、移動局14および基地局11では、時点T1でハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートする(S406)。なお、ハンドオーバ始動時間ATの計算方法は上記5.1)で説明したとおりであるが、このような計算だけではなく所定の固定値に設定されてもよい。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ命令が移動局14へ送信されると、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S407)。これと並行して、振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14へ無線インターフェースを通して送信を開始する(S408)。
基地局11の振分制御部305は、現時刻とハンドオーバ始動時間ATとの差およびバッファ部301の残存している未送信データパケットの量をチェックする。たとえば、ハンドオーバ始動時間ATより所定時間前の時点T2を接近時と設定することができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきた時点T2になっても、未送信パケットが所定量以上残存している場合には(S501)、バッファ管理テーブル302を制御して基地局12へ転送されるパケットの順番を、移動局14へ次に送信されるべきパケットのシーケンス番号からの昇順に切り替える(S502)。これによって、時点T2以降、基地局11は残りの未送信データパケットD(N+2)〜D(N+5)を基地局12へ転送する。シーケンス番号の若いパケットは、既に基地局11から移動局14へ送信されているので、シーケンス番号の大きいD(N+3)〜D(N+5)は、送信に失敗しても、ハンドオーバ始動時間ATを過ぎた時点T3までの間に通信を中断することなく転送することができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップするときに、移動局14へ送信できた最後のパケットの次のシーケンス番号(ここでは、N+2)を基地局12へ通知する(S503)。これによって、基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14へどのパケットから送信すべきかを知ることができる。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S504)。その後、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新し(S505)、基地局12のハンドオーバ制御部304は残りの未送信データパケットD(N+2)〜D(N+7)を移動局14へ送信する(S506)。ゲートウェイ15から新たなパケットD(N+8)以降が到着する(S507)と、新たな主基地局12は、パケットD(N+7)に続いてパケットD(N+8)以降を移動局14へ送信する。
このように、第2実施例では、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順に切り替えて基地局12へ転送するので、一方のインターフェースの伝送速度が低下しても、データ損失が無くまた通信を中断することもない。
7.第3実施例
図9は本発明の第3実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は、現在の主基地局11との電波強度が弱くなるとハンドオーバの必要を判定し(S401)、新しい接続可能な基地局を検索する。検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S403)。このとき、基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信され、バッファ部301に格納されているものとする(S402)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S404)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、モニタした伝送速度RAIRおよびRXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを計算し、それを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S405)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、このような計算だけではなく所定の固定値に設定されてもよい。移動局14および基地局11では、時点T1でハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートする(S601)。
また、基地局11の振分制御部305は、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBと、伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて、無線インターフェースにより移動局14へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点を算出する(S602)。
転送開始点が決定すると(ここでは、送信パケット予想数=4)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14へ無線インターフェースを通して送信を開始する(S603)。これと並行して、基地局11の振分制御部305は、送信パケット予想数の次のパケットからシーケンス番号の昇順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S604)。ここでは、データパケットD(N)〜D(N+3)がこの順序で移動局14へ送信され、パケットD(N+4)〜D(N+7)がこの順序で基地局12へ転送される。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップするときに、移動局14へ送信できた最後のパケットの次のシーケンス番号(ここでは、N+4)を基地局12へ通知する(S605)。これによって、新たな主基地局12はどのパケットから移動局14へ送信すべきかを知ることができる。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S606)。その後、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新し(S607)、基地局12の制御部303は残りのパケットD(N+4)〜D(N+7)を移動局14へ送信する(S608)。ゲートウェイ15から新たなパケットD(N+8)以降が到着すると(S609)、新たな主基地局12は、パケットD(N+7)に続いてパケットD(N+8)以降を移動局14へ送信する。
7.1)転送開始点TSP
無線インターフェースにより移動局14へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点TSPは、等しい時間内でXUBインターフェースと無線インターフェースとを通して全ての未送信パケットを伝送すべきであるから、全伝送速度に対する無線インターフェースの伝送速度の割合として次のように計算することができる:
TSP=r×B×RAIR/(RAIR+RXUB
ただし、rはマージンを示す定数、Bは未送信データパケットの総量である。
上記転送開始点TSPを求める式は、次のように可変のハンドオーバ始動時間ATを前提にして計算されたものである。
AT×RAIR+AT×RXUB=r×B
AT=r×B/(RAIR+RXUB
つまり、ここでのハンドオーバ始動時間ATは無線インターフェースとXUBインターフェースとを通して未送信パケットの一部(r×B)をハンドオーバ始動時間ATまでに伝送すべきである。
しかしながら、ハンドオーバ始動時間ATが固定の場合は、転送開始点TSPは以下のように計算することもできる。
TSP=q×B×RAIR×AT
ただし、qはマージンを示す定数である。
7.2)ハンドオーバ始動時間AT
上記転送開始点TSPは、等しい時間内でXUBインターフェースと無線インターフェースとを通して全ての未送信パケットを伝送すべきであるという条件で計算されたが、この条件以外で転送開始点が決定された場合には、ハンドオーバ始動時間ATを次のように設定することもできる。すなわち、転送開始点以上のパケットはXUBインターフェースで基地局12へ転送され、転送開始点未満のパケットは無線インターフェースで移動局14へ送信されるのであるから、それぞれの伝送時間の大きい方を選択することでハンドオーバ始動時間ATを設定する。具体的には、図5(d)において、XUBインターフェースで基地局12へ転送されるべき転送開始点以上のパケット量をC、無線インターフェースで移動局14へ送信されるべき転送開始点未満のパケット量をDとすると、AT=max(C/RXUB,D/RAIR)で設定することができる。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、このような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
8.第4実施例
図10は本発明の第4実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は、現在の主基地局11との電波強度が弱くなるとハンドオーバの必要を判定し(S401)、新しい接続可能な基地局を検索する。検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S403)。このとき、基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信され、バッファ部301に格納されているものとする(S402)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S404)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、モニタした伝送速度RAIRおよびRXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを計算し、それを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S405)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、このような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。移動局14および基地局11では、時点T1でハンドオーバ始動時間ATのタイマがスタートする(S602)。なお、ハンドオーバ始動時間ATの計算方法は上記5.1)で説明したとおりである。
また、基地局11の振分制御部305は、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBと、伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて、無線インターフェースにより移動局14へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点を算出する(S602)。なお、転送開始点の計算方法は上記7.1)で説明したとおりである。
転送開始点が決定すると(ここでは、送信パケット予想数=4)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14へ無線インターフェースを通して送信を開始する(S603)。これと並行して、基地局11の振分制御部305は、送信パケット予想数の次のパケットからシーケンス番号の昇順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S604)。ここでは、データパケットD(N)、D(N+1)がこの順序で移動局14へ送信され、パケットD(N+4)、D(N+5)がこの順序で基地局12へ転送される。
基地局11の振分制御部305は、現時刻とハンドオーバ始動時間ATとの差およびバッファ部301の残存している未送信データパケットの量をチェックする。たとえば、ハンドオーバ始動時間ATより所定時間前の時点T2を接近時と設定することができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきた時点T2になっても、未送信パケットが所定量以上残存している場合には(S701)、バッファ管理テーブル302を制御して基地局12へ転送されるパケットの順番を、移動局14へ次に送信されるべきパケットのシーケンス番号からの昇順に切り替える(S702)。これによって、時点T2以降、基地局11は残りの未送信データパケットD(N+2)、D(N+3)、D(N+6)およびD(N+1)を基地局12へ順次転送する。シーケンス番号の若いパケットは、既に基地局11から移動局14へ送信されているので、シーケンス番号のより大きいパケットD(N+2)以降は、ハンドオーバ始動時間ATを過ぎても(ここでは時点T3)、通信を中断することなく転送することができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップするときに、移動局14へ送信できた最後のパケットの次のシーケンス番号(ここでは、N+2)を基地局12へ通知する(S703)。これによって、新たな主基地局12はどのパケットから移動局14へ送信すべきかを知ることができる。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S704)。その後、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新し(S705)、基地局12の制御部303は残りのパケットD(N+2)〜D(N+7)を移動局14へ順次送信する(S706)。ゲートウェイ15から新たなパケットD(N+8)以降が到着すると(S707)、新たな主基地局12は、パケットD(N+7)に続いてパケットD(N+8)以降を移動局14へ送信する。
上述したように、第4実施例によれば、無線インターフェースにより移動局14へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点TSPを計算するが、無線インターフェースの伝送速度が予想より低下して転送開始点の計算通りにパケット送信が進まない場合には、ハンドオーバ始動時が接近した時点で基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順に切り替えて基地局12へ転送する。これにより、シーケンス番号の若いパケットを早く移動局14へ送信し、通信の中断期間を短くすることができる。
9.第5実施例
図11は本発明の第5実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は、現在の主基地局11との電波強度が弱くなるとハンドオーバの必要を判定し(S401)、新しい接続可能な基地局を検索する。検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S403)。このとき、基地局11にはゲートウェイ15から移動局14宛のパケットD(N)・・・D(N+7)が受信され、バッファ部301に格納されているものとする(S402)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S404)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、モニタした伝送速度RAIRおよびRXUBを用いてハンドオーバ始動時間ATを計算し、それを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S405)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、このような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。この時点で移動局14および基地局11はハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S406)。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ命令が移動局14へ送信されると、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S407)。これと並行して、振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に移動局14へ無線インターフェースを通して送信を開始する(S408)。ここでは、データパケットD(N+7)〜D(N+4)が基地局12へ転送され、データパケットD(N)〜D(N+3)が移動局14へ送信されている。
基地局11の振分制御部305は、バッファ部301内の未送信データD(N)〜D(N+7)がすべて移動局14あるいは基地局12へ伝送されたか否かをチェックする。ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップする前に、全ての未送信パケットの伝送が完了した場合には、ハンドオーバ制御部304は、即座にハンドオーバを実行する命令であるハンドオーバ命令(AT=NOW)を移動局14へ送信する(S801)。また、振分制御部305は、ハンドオーバ命令(AT=NOW)を送信するときに、基地局12へ移動局14に送信できた最後のパケットの次のシーケンス番号(ここでは、N+4)を通知する(S802)。
ハンドオーバ命令(AT=NOW)を受信すると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S803)。言い換えれば、ハンドオーバ命令(AT=NOW)によってハンドオーバ始動時間ATが繰り上げられたことになる(S804)。
移動局14と基地局12との同期が確立すると、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新し(S805)、基地局12の制御部303は残りのパケットD(N+4)〜D(N+7)を移動局14へ送信する(S806)。ゲートウェイ15から新たなパケットD(N+8)以降が到着すると(S807)、新たな主基地局12は、パケットD(N+7)に続いてパケットD(N+8)以降を移動局14へ送信する。
このように第5実施例によれば、ハンドオーバ命令(AT=NOW)を移動局14へ送信し、当初予定されていたハンドオーバ始動時間を繰り上げることができ、ハンドオーバ完了を早めることができる。
図11では、上述した第1実施例の手順を例示したが、図9に示す第3実施例の手順を用いても同様であり、未送信パケットの高速伝送により当初のハンドオーバ始動時間ATを繰り上げることができる。
10.第2実施形態の実施例の概要
本発明の第2実施形態によれば、図4(B)に例示したように、基地局11に保管された不完全受信パケットを含む保管パケット列は、基地局11から直接ゲートウェイ15へのルートと、基地局11から基地局12を通してゲートウェイ15へ至るルートとの2つの伝送ルートを利用してゲートウェイ15へ高速伝送することができる。基地局11に保管された未送信データパケットを2つの伝送ルートに振り分ける方法は、第1実施形態で示した図5の各実施例と同様に考えることができる。
図12(a)は従来の上り未送信パケットの転送順、(b)は本発明の第6実施例によるデータ転送方法の上り未送信パケットの転送順、(c)は本発明の第7実施例によるデータ転送方法の上り未送信パケット転送順、をそれぞれ示す模式図である。
図12(a)に示すように、従来では未送信の上りデータパケットD(N)〜D(N+7)はこの順序で基地局間インターフェースXUBを通してハンドオーバ先の基地局12へ転送されていた。これに対して、本発明の実施例による伝送手順の概略を次に説明する。
10.1)第6実施例
図12(b)に示すように、本発明の第6実施例によれば、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印901の方向)に移動局14から無線インターフェースを通して不完全受信パケットが再送され、完全受信パケットが揃うとゲートウェイ15へ送信される。
他方、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順(矢印902の方向)に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。基地局12は、受信したパケット列に対して最も小さいシーケンス番号から昇順に不完全受信パケットの有無をチェックし、不完全受信パケットが存在すれば移動局14から当該パケットを再受信する。基地局12はそれらを受信して完全な受信パケットが揃えば、その順にゲートウェイ15へ送信する。
シーケンス番号の若い不完全受信パケットが早く移動局14から再送されるために、通信の中断期間を短くすることができる。また、比較的時間に余裕がある大きいシーケンス番号から降順に基地局12へ転送されるために、データ損失および通信の中断を回避することができる。一般に、無線インターフェースの伝送速度と基地局間インターフェースの伝送速度とは常に一定であるとは限らない。これらの伝送速度の差の変動は、未送信パケットのシーケンス番号の小さい順に移動局14へ、大きい順にターゲット基地局12へそれぞれ伝送することにより自動的に吸収することができ、全ての未送信パケットを欠落することなく移動局へ到達させることができる。
10.2)第7実施例
図12(c)に示すように、本発明の第7実施例によれば、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印901の方向)に移動局14から無線インターフェースを通して不完全受信パケットが再送され、完全受信パケットが揃うとゲートウェイ15へ送信される。他方、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順(矢印902の方向)に基地局12への転送が開始される。
ただし、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきても未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、残存している未送信パケットの最も小さいシーケンス番号からの昇順(矢印903の方向)に切り替える。図12(c)に示す例では、移動局14から不完全受信パケットD(N)に対する再送がありデータパケットD(N)〜D(N+2)がゲートウェイ15へ発送されているとすれば、D*(N+3)以降のパケットD*(N+3)、D(N+4)およびD(N+5)が基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。
基地局11と移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度が予想より低下した場合には、ハンドオーバ始動時間ATが差し迫っても未送信パケットが残っている場合がある。その場合には、シーケンス番号の若い不完全受信パケットを早く処理して通信の中断期間を短くすることが望ましい。そこで、第7実施例では、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順(矢印903の方向)に切り替えて基地局12へ転送する。
10.3)第8実施例
図12(d)に示すように、本発明の第8実施例によれば、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印901の方向)に移動局14から無線インターフェースを通して不完全受信パケットが再送され、完全受信パケットが揃うとゲートウェイ15へ送信される。他方、基地局12への転送は、算出された転送開始点TSPのパケットから昇順(矢印904の方向)に開始される。
転送開始点TSPは、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBとをモニタし、これらの伝送速度RAIRおよびRXUBと伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて算出することができる。図12(d)では転送開始点TSPがD(N+6)となっている。転送開始点の計算方法については後述する。
特に、無線インターフェースの伝送速度RAIRと基地局間インターフェースXUBの伝送速度RXUBとが共に低下している場合には、できるだけシーケンス番号の若いパケットから早くゲートウェイ15へ送信されることが通信の中断を回避するために望ましい。第8実施例によれば、ゲートウェイ15への送信順および基地局12への転送順が共に未送信パケットのシーケンス番号の昇順であるために、シーケンス番号の若いパケットが早くゲートウェイ15へ送信されることとなり、通信の中断期間を短くすることができる。また伝送順がいずれもシーケンス番号の順番であるから、受信する側の制御も簡単になる。
10.4)第9実施例
図12(e)に示すように、本発明の第9実施例によれば、不完全受信パケットを含む未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に(矢印901の方向)に移動局14から無線インターフェースを通して不完全受信パケットが再送され、完全受信パケットが揃うとゲートウェイ15へ送信される。他方、基地局12への転送は、算出された転送開始点TSPのパケットから昇順(矢印904の方向)に開始される。なお、転送開始点TSPについては第8実施例と同様である。
ただし、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきても未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、残存している未送信パケットの最も小さいシーケンス番号からの昇順(矢印905の方向)に切り替える。図12(e)に示す例では、移動局14から不完全受信パケットD(N)に対する再送がありデータパケットD(N)〜D(N+1)がゲートウェイ15へ発送されているとすれば、D(N+2)以降のパケットD(N+2)、D*(N+3)、D(N+4)およびD(N+5)が基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送される。
基地局11と移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度が予想より低下した場合には、転送開始点の計算通りにパケット送信が進まないことがあり、ハンドオーバ始動時間ATが差し迫っても未送信パケットが残っている場合がある。その場合には、シーケンス番号の若い不完全受信パケットを早く処理して通信の中断期間を短くすることが望ましい。そこで、第9実施例では、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順(矢印905の方向)に切り替えて基地局12へ転送する。
10.5)変形例
第7実施例の変形例として、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきても未送信パケットが残存している場合には、基地局12への転送は、算出された転送開始点TSPのパケットから昇順(矢印903の方向)に開始されてもよい。転送開始点については第8実施例と同様である。
第9実施例の変形例として、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきても未送信パケットが残存している場合には、基地局12へ転送されるパケットの順番を、転送開始点TSP直下のシーケンス番号からの降順(矢印905の反対方向)に切り替えることもできる。
第6実施例から第9実施例では、主基地局である基地局11でシーケンス順に完全受信パケットが揃うまで、不完全受信パケットと共に完全受信パケットも未送信パケットとして保管されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。第6実施例から第9実施例の変形例として、移動局14から最初に受信したパケットに完全受信パケットがあれば、それらをシーケンス順でなくともゲートウェイ15へ順次送信し、後で再送されて完全になったパケットをゲートウェイ15へ送信する方式であっても本発明は適用可能である。この方式の場合、ゲートウェイ15が基地局11および12から受信したパケット列をシーケンス順に並び換える。
11.第6実施例
図13は、本発明の第6実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。移動局14は現在の主基地局11に対してデータパケットD(N)・・・D(N+7)を送信する(S1000)。主基地局11は、すべてのパケットを完全に受信できず、以下、データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)およびD*(N+7)が不完全に受信されたものとする。この場合、基地局11の制御部303は、受信状態通知(status report)を移動局14へ送信し(S1001)、不完全受信パケットが順次移動局14から再送されて完全受信パケットとなるまで、これらデータパケットD*(N)、D(N+2)、D*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)、D*(N+6)、D*(N+7)をバッファ部301に保管する(以下、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)と記す)。
このとき、移動局14は現在の主基地局11との電波強度が弱くなったことを検出し、ハンドオーバの必要を判定したとする(S1002)。ハンドオーバ判定をした移動局14は、新しい接続可能な基地局を検索し、検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S1003)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S1004)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令(HOコマンド)を移動局14へ送信する(S1005)。この時点で移動局14および基地局11ではハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S1006)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、既に述べたような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせると、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S1007、S1010)。
これと並行して、移動局14は、不完全受信と判定された未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11へ無線インターフェースを通して再送する(S1008、1011)。こうして、まず基地局11がパケットD(N)を完全受信すると(S1008)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N)〜D(N+2)をゲートウェイ15へ送信する(S1009)。次に、パケットD(N+3)を完全受信すると(S1011)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N+3)〜D(N+5)をゲートウェイ15へ送信する(S1012)。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S1013)。基地局12との同期が確立すると、移動局14は新たな主基地局12に対して、残りの不完全受信パケットD*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局12へ無線インターフェースを通して再送する(S1014)。未送信パケットD(N+6)、D(N+7)を完全受信すると、基地局12の制御部303はこれらをゲートウェイ15へ送信する(S1015)。また、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S1016)。以後、移動局14からのパケットD(N+8)は、基地局12へ送信され(S1017)、完全受信されていればゲートウェイ15へ転送される。
上述したように、基地局11から直接ゲートウェイ15へのルートと、基地局11から基地局12を通してゲートウェイ15へ至るルートとの2つの伝送ルートを利用することで、ハンドオーバ時の未送信データパケットをゲートウェイ15へ高速伝送することができる。さらに、ハンドオーバ時のXUBインターフェースのパケット転送量を削減できるので、多数のハンドオーバ処理が重なっても高速データ転送が可能となり、通信中断期間の短縮、通信品質の向上を達成することができる。
12.第7実施例
図14は、本発明の第7実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。ここでは、移動局14が現在の主基地局11に対してデータパケットD(N)・・・D(N+7)を送信する(S1000)。主基地局11は、すべてのパケットを完全に受信できず、以下、データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)およびD*(N+7)が不完全に受信されたものとする。この場合、基地局11の制御部303は、受信状態通知(status report)を移動局14へ送信し(S1001)、不完全受信パケットが順次移動局14から再送されて完全受信パケットとなるまで、これらデータパケットD*(N)、D(N+2)、D*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)、D*(N+6)、D*(N+7)をバッファ部301に保管する(以下、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)と記す)。
このとき、移動局14は現在の主基地局11との電波強度が弱くなったことを検出し、ハンドオーバの必要を判定したとする(S1002)。ハンドオーバ判定をした移動局14は、新しい接続可能な基地局を検索し、検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S1003)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S1004)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令を移動局14へ送信する(S1005)。この時点で移動局14および基地局11ではハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S1006)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、既に述べたような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせると、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD(N)〜D(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する。ここでは、まず未送信データパケットD*(N+7)が転送され(S1007)、続いてD*(N+6)が転送される(S1008)。
これと並行して、移動局14は、不完全受信と判定された未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11へ無線インターフェースを通して再送する(S1009)。
これによってパケットD(N)を完全受信すると(S1009)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N)〜D(N+2)をゲートウェイ15へ送信する(S1010)。この時点では未送信パケットD*(N+3)が完全受信となっていないので、未送信パケットD(N)〜D(N+2)がゲートウェイ15へ送信される。
基地局11の振分制御部305は、現時刻とハンドオーバ始動時間ATとの差に基づいてハンドオーバ始動時間ATが迫っているかどうかをチェックし、その時のバッファ部301の残存している未送信データパケットの量をチェックする(S1101)。ハンドオーバ始動時間が迫っているかどうかの判断基準としては、たとえばハンドオーバ始動時間ATより所定時間前の時点T2を用いることができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきた時点T2になっても、未送信パケットが所定量以上残存している場合には(S1101)、バッファ管理テーブル302を制御して基地局12へ転送されるパケットの順番を残存する未送信パケットの最も小さいシーケンス番号からの昇順に切り替える(S1102)。ここでは、未送信パケットD(N)〜D(N+2)は既にゲートウェイ15へ送信されるので、時点T2以降、基地局11は残りの未送信データパケットD*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)を基地局12へ順次転送する。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S1103)。基地局12との同期が確立すると、移動局14は新たな主基地局12に対して、残りの不完全受信パケットD*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局12へ無線インターフェースを通して再送する。不完全受信パケットD*(N+3)が基地局12へ再送されると(S1104)、基地局12の制御部303は未送信パケットD(N+3)〜D(N+5)をゲートウェイ15へ送信し(S1105)、同様に、不完全受信パケットD*(N+6)、D*(N+7)が基地局12へ再送されると(S1107)、基地局12の制御部303は未送信パケットD(N+6)、D(N+7)をゲートウェイ15へ送信する(S1108)。また、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S1106)。以後、移動局14からのパケットD(N+8)は、基地局12へ送信され(S1109)、完全受信されていればゲートウェイ15へ転送される。
上述したように、第7実施例によれば、ハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順に切り替えて基地局12へ転送することで、シーケンス番号の若い不完全受信パケットか先に処理されるので、通信の中断期間を短くすることができる。
13.第8実施例
図15は、本発明の第8実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。移動局14は現在の主基地局11に対してデータパケットD(N)・・・D(N+7)を送信する(S1000)。主基地局11は、すべてのパケットを完全に受信できず、以下、データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)およびD*(N+7)が不完全に受信されたものとする。この場合、基地局11の制御部303は、受信状態通知(status report)を移動局14へ送信し(S1001)、不完全受信パケットが順次移動局14から再送されて完全受信パケットとなるまで、これらデータパケットD*(N)、D(N+2)、D*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)、D*(N+6)、D*(N+7)をバッファ部301に保管する(以下、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)と記す)。
このとき、移動局14は現在の主基地局11との電波強度が弱くなったことを検出し、ハンドオーバの必要を判定したとする(S1002)。ハンドオーバ判定をした移動局14は、新しい接続可能な基地局を検索し、検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S1003)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S1004)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令(HOコマンド)を移動局14へ送信する(S1005)。この時点で移動局14および基地局11ではハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S1006)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、既に述べたような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせると、基地局11の振分制御部305は、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBと、伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて、移動局14から無線インターフェースを通して完全受信してゲートウェイ15へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点TSPを算出する。
転送開始点の計算方法について次のようになる。転送開始点TSPは、基地局11とゲートウェイ15との間のXUインターフェースによりゲートウェイへ送信できるであろうパケット予想数である。等しい時間内でXUBインターフェースとXUインターフェースとを通して全ての未送信パケットを伝送すべきであるから、無線インターフェースを通して移動局14からの再送を考慮して転送開始点TSPを計算することができる。この場合は可変のハンドオーバ始動時間ATを前提とし、そのATまではXUインターフェースとXUBインターフェースを通して未送信パケットを伝送すべきである。
しかし、ATが固定の場合はTSPは以下のように計算することができる。
TSP=fNEXTGAP(q×RAIR×AT)
ただし、qはマージンを示す定数、RAIRは無線インターフェースの上り予想伝送速度、fNEXTGAP(x)はxの関数であり、移動局14から受信されたデータパケットのデータ量xを与えたときにゲートウェイ15に送信できないパケットの最初シーケンス番号を返す。
転送開始点TSPが決定すると(ここでは、送信パケット予想数=6)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して転送開始点TSP以降の未送信データパケット(ここではD*(N+6)、D*(N+7))の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S1201、S1204)。
これと並行して、移動局14は、不完全受信と判定された未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11へ無線インターフェースを通して再送する(S1202、S1205)。こうして、まず基地局11がパケットD(N)を完全受信すると(S1202)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N)〜D(N+2)をゲートウェイ15へ送信する(S1203)。次に、パケットD(N+3)を完全受信すると(S1205)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N+3)〜D(N+5)をゲートウェイ15へ送信する(S1206)。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S1207)。基地局12との同期が確立すると、移動局14は新たな主基地局12に対して、残りの不完全受信パケットD*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局12へ無線インターフェースを通して再送する(S1208)。未送信パケットD(N+6)、D(N+7)を完全受信すると、基地局12の制御部303はこれらをゲートウェイ15へ送信する(S1209)。また、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S1210)。以後、移動局14からのパケットD(N+8)は、基地局12へ送信され(S1211)、完全受信されていればゲートウェイ15へ転送される。
このように第8実施例によれば、転送開始点TSPを予測し、ゲートウェイ15への送信順および基地局12への転送順を共に未送信パケットのシーケンス番号の昇順にすることで、シーケンス番号の若いパケットが早くゲートウェイ15へ送信されることとなり、通信の中断期間を短くすることができる。また伝送順がいずれもシーケンス番号の順番であるから、受信する側の制御も簡単になる。
14.第9実施例
図16は、本発明の第9実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。移動局14は現在の主基地局11に対してデータパケットD(N)・・・D(N+7)を送信する(S1000)。主基地局11は、すべてのパケットを完全に受信できず、以下、データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)およびD*(N+7)が不完全に受信されたものとする。この場合、基地局11の制御部303は、受信状態通知(status report)を移動局14へ送信し(S1001)、不完全受信パケットが順次移動局14から再送されて完全受信パケットとなるまで、これらデータパケットD*(N)、D(N+2)、D*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)、D*(N+6)、D*(N+7)をバッファ部301に保管する(以下、未送信データパケットD(N)〜D(N+7)と記す)。
このとき、移動局14は現在の主基地局11との電波強度が弱くなったことを検出し、ハンドオーバの必要を判定したとする(S1002)。ハンドオーバ判定をした移動局14は、新しい接続可能な基地局を検索し、検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S1003)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S1004)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令(HOコマンド)を移動局14へ送信する(S1005)。この時点で移動局14および基地局11ではハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S1006)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、既に述べたような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせると、基地局11の振分制御部305は、移動局14との間の無線インターフェースの伝送速度RAIRと、基地局12との間のインターフェースXUBの伝送速度RXUBと、伝送すべき未送信パケットの総量Bとに基づいて、移動局14から無線インターフェースを通して完全受信してゲートウェイ15へ送信できるだろうパケット予想数である転送開始点TSPを算出する。転送開始点の計算方法については、すでに説明したとおりである。
転送開始点TSPが決定すると(ここでは、送信パケット予想数=6)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して転送開始点TSP以降の未送信データパケット(ここではD*(N+6)、D*(N+7))の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S1301、S1302)。
これと並行して、移動局14は、不完全受信と判定された未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11へ無線インターフェースを通して再送する(S1303)。こうして、基地局11がパケットD(N)を完全受信すると(S1303)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N)〜D(N+2)をゲートウェイ15へ送信する(S1304)。
また、基地局11の振分制御部305は、現時刻とハンドオーバ始動時間ATとの差に基づいてハンドオーバ始動時間ATが迫っているかどうかをチェックし、その時のバッファ部301の残存している未送信データパケットの量をチェックする。ハンドオーバ始動時間が迫っているかどうかの判断基準としては、たとえばハンドオーバ始動時間ATより所定時間前の時点T2を用いることができる。
基地局11の振分制御部305は、ハンドオーバ始動時間ATが迫ってきた時点T2になっても、未送信パケットが所定量以上残存している場合には(S1305)、バッファ管理テーブル302を制御して基地局12へ転送されるパケットの順番を残存する未送信パケットの最も小さいシーケンス番号からの昇順に切り替える(S1306)。ここでは、未送信パケットD(N)〜D(N+2)は既にゲートウェイ15へ送信されるので、時点T2以降、基地局11は残りの未送信データパケットD*(N+3)、D(N+4)、D(N+5)を基地局12へ順次転送する。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S1307)。基地局12との同期が確立すると、移動局14は新たな主基地局12に対して、残りの不完全受信パケットD*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局12へ無線インターフェースを通して再送する。不完全受信パケットD*(N+3)が基地局12へ再送されると(S1308)、基地局12の制御部303は未送信パケットD(N+3)〜D(N+5)をゲートウェイ15へ送信し(S1309)、同様に、不完全受信パケットD*(N+6)、D*(N+7)が基地局12へ再送されると(S1311)、基地局12の制御部303は未送信パケットD(N+6)、D(N+7)をゲートウェイ15へ送信する(S1312)。また、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S1310)。以後、移動局14からのパケットD(N+8)は、基地局12へ送信され(S1313)、完全受信されていればゲートウェイ15へ転送される。
上述したように、第9実施例によれば、転送開始点TSPを予測し、ゲートウェイ15への送信順および基地局12への転送順を共に未送信パケットのシーケンス番号の昇順にすることで、シーケンス番号の若いパケットが早くゲートウェイ15へ送信されることとなり、通信の中断期間を短くすることができる。さらにハンドオーバ始動時が接近すると、基地局12へ転送されるパケットの順番をシーケンス番号の小さい順に切り替えて基地局12へ転送することで、シーケンス番号の若い不完全受信パケットか先に処理されるので、通信の中断期間を短くすることができる。
15.変形例
上述した第6実施例から第9実施例では、主基地局である基地局11でシーケンス順に完全受信パケットが揃うまで、不完全受信パケットと共に完全受信パケットも未送信パケットとして保管されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。移動局14から最初に受信したパケットに完全受信パケットがあれば、それらをシーケンス順でなくともゲートウェイ15へ順次送信し、後で再送されて完全になったパケットをゲートウェイ15へ送信する方式であっても本発明は適用可能である。この方式の場合、ゲートウェイ15が基地局11および12から受信したパケット列をシーケンス順に並び換える。以下、図13に示す第6実施例の変形例として、この方式を説明する。その他第7〜第9実施例の場合も同様の変形例として適用可能である。
図17は、本発明の第6実施例の変形例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。まず、移動局14は現在の主基地局11に対してデータパケットD(N)・・・D(N+7)を送信する(S1000)。主基地局11は、すべてのパケットを完全に受信できず、以下、データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)およびD*(N+7)が不完全に受信されたものとする。この場合、基地局11の制御部303は、受信状態通知(status report)を移動局14へ送信し(S1001)、不完全受信パケットが順次移動局14から再送されるのを待つと共に、完全受信パケットD(N+1)、D(N+2)、D(N+4)、D(N+5)をゲートウェイ15へ送信する(S1401)。したがって、不完全受信パケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)がバッファ部301に保管される。この変形例では、これらバッファ部301に保管されている不完全受信パケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)を未送信データパケットと呼ぶ。
このとき、移動局14は現在の主基地局11との電波強度が弱くなったことを検出し、ハンドオーバの必要を判定したとする(S1002)。ハンドオーバ判定をした移動局14は、新しい接続可能な基地局を検索し、検索の結果、基地局12への新規接続を基地局11に対してハンドオーバ要求する(S1003)。
移動局14がハンドオーバ(HO)要求を主基地局である基地局11へ送信すると、基地局11とターゲット基地局12のハンドオーバ制御部304は移動局14に対するハンドオーバの相互調整を行ない、ハンドオーバを決定する(S1004)。
ハンドオーバが決定されると、基地局11のハンドオーバ制御部304は、ハンドオーバ始動時間ATを設定したハンドオーバ命令(HOコマンド)を移動局14へ送信する(S1005)。この時点で移動局14および基地局11ではハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせる(S1006)。なお、ハンドオーバ始動時間ATは、既に述べたような計算だけではなく、所定の固定値に設定されてもよい。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマをスタートさせると、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も大きいシーケンス番号から降順に基地局間インターフェースXUBを通して基地局12へ転送を開始する(S1007、S1010)。
これと並行して、移動局14は、不完全受信と判定された未送信データパケットD*(N)、D*(N+3)、D*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局11へ無線インターフェースを通して再送する(S1008、1011)。こうして、まず基地局11がパケットD(N)を完全受信すると(S1008)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N)をゲートウェイ15へ送信する(S1009)。次に、パケットD(N+3)を完全受信すると(S1011)、基地局11の振分制御部305は、バッファ管理テーブル302を制御して完全受信したパケットD(N+3)をゲートウェイ15へ送信する(S1012)。ゲートウェイ15には、完全受信パケットD(N+1)、D(N+2)、D(N+4)、D(N+5)が既に送信されているので(S1401)、この時点で、ゲートウェイ15には上りパケットD(N)〜D(N+5)が揃ったことになる。
ハンドオーバ始動時間ATのタイマがタイムアップすると、移動局14はターゲット基地局12との間で物理層の同期を確立する(S1013)。基地局12との同期が確立すると、移動局14は新たな主基地局12に対して、残りの不完全受信パケットD*(N+6)、D*(N+7)の最も小さいシーケンス番号から昇順に基地局12へ無線インターフェースを通して再送する(S1014)。未送信パケットD(N+6)、D(N+7)を完全受信すると、基地局12の制御部303はこれらをゲートウェイ15へ送信する(S1015)。また、ゲートウェイ15は基地局11および12からの通知により移動局14の主基地局を基地局11から基地局12へ更新する(S1016)。以後、移動局14からのパケットD(N+8)は、基地局12へ送信され(S1017)、完全受信されていればゲートウェイ15へ転送される。
このように、主基地局である基地局11は移動局14から完全受信したパケットをゲートウェイ15へ送信し、基地局11に残った不完全受信パケットの一部をハンドオーバ先の基地局12へ転送する。したがって、基地局11から直接ゲートウェイ15へ送信するルートと、基地局11から基地局12を通してゲートウェイ15へ至るルートとの2つの伝送ルートを利用することで、ハンドオーバ時の未送信データパケットをゲートウェイ15へ高速伝送することができる。特に、ハンドオーバ前に主基地局11からゲートウェイ15へ完全受信パケットが送信されているので、ハンドオーバ時のXUBインターフェースのパケット転送量を大幅に削減でき、多数のハンドオーバ処理が重なっても高速データ転送が可能となり、通信中断期間の短縮、通信品質の向上を達成することができる。
16.移動局
図18は本発明による移動体通信システムにおける移動局の一例を示すブロック図である。ここでは本発明に関連する部分のみを図示している。
移動局は、基地局と無線インターフェースを通して通信するための無線送受信器1301を有し、送信データおよび受信データはバッファ部1302に格納され、バッファ部1302は管理テーブル1303を用いて制御部1304により制御される。制御部1304は機能的にハンドオーバ制御部1305を含み、上述した各実施例における送受信動作、ハンドオーバ判定、ハンドオーバ命令の実行、ハンドオーバ始動時間ATのタイマ管理、新たな基地局との同期確立などの制御を実行する。
たとえば、図4(A)に示す第1実施形態でのパケット受信では、基地局11からパケットD(N)〜D(N+3)を受信し、ハンドオーバ後に新たな主基地局12からD(N+4)、D(N+5)〜D(N+7)を受信する。したがって、ハンドオーバの前後でこれら受信パケットをバッファ部1302に保管する必要がある。
また、図4(B)に示す第2実施形態では、基地局11から受信状態通知(status report)を受信すると、制御部1305はその中で不完全受信とされたパケットを基地局11へ再送するが、基地局12にハンドオーバした後は、既に再送したパケットを除いたものを基地局12へ再送する。すなわち、ハンドオーバの前後で移動局14は異なる基地局へ不完全受信のパケットを再送することになる。
なお、移動局14としては、通信機能および情報処理機能を有する携帯装置であり、たとえば携帯電話、携帯情報端末などである。
本発明は基地局間インターフェースを有する移動体通信システム一般に適用可能である。
一般的な移動体通信システムを概略的に示すネットワーク構成図である。 (A)は基地局間データ転送を用いた従来のハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図、(B)は主基地局に保管された未送信パケットの転送順を示す模式図である。 基地局間データ転送を用いた従来のハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 (A)は本発明の第1実施形態によるハンドオーバ時のデータ転送方法を概略的に示す移動体通信システムの部分的な構成図、(B)は本発明の第2実施形態によるハンドオーバ時のデータ転送方法を概略的に示す移動体通信システムの部分的な構成図である。 (a)は従来の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(b)は本発明の第1実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(c)は本発明の第2実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケット転送順、(d)は本発明の第3実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケットの転送順、(e)は本発明の第4実施例によるデータ転送方法の基地局間インターフェースにおける未送信パケット転送順、をそれぞれ示す模式図である。 本発明による移動体通信システムの基地局を示す概略的ブロック図である。 本発明の第1実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第3実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第4実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第5実施例によるハンドオーバおよび下りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 (a)は従来の上り未送信パケットの転送順、(b)は本発明の第6実施例によるデータ転送方法の上り未送信パケットの転送順、(c)は本発明の第7実施例によるデータ転送方法の上り未送信パケット転送順、をそれぞれ示す模式図である。 本発明の第6実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第7実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第8実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第9実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の第10実施例によるハンドオーバおよび上りデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明による移動体通信システムにおける移動局の一例を示すブロック図である。
符号の説明
11、12 基地局
13 ネットワーク
14 移動局
15 ゲートウェイ
N〜N+7 未送信データパケットのシーケンス番号

Claims (21)

  1. 移動体通信システムにおける第1局と第2局との間で基地局を介してデータを伝送する方法において、
    1つの基地局が前記第1局あるいは前記第2局を宛先局とする未送信データを保持し、
    前記基地局が前記未送信データの一部分を前記宛先局へ、前記未送信データの他の部分を他の基地局へ、それぞれ伝送し、
    前記他の基地局が前記未送信データの他の部分を前記宛先局へ伝送する、
    ことを特徴とするデータ伝送方法。
  2. 前記基地局は、前記未送信データの系列における少なくとも2つの異なる位置からそれぞれ順次伝送することで前記一部分と前記他の部分とに振り分けることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
  3. 前記基地局は、前記未送信データの系列の先頭側の位置から前記宛先局へ順次伝送することを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送方法。
  4. 前記基地局は、前記未送信データの系列の後尾側の位置から前記他の基地局へ順次伝送することを特徴とする請求項2または3に記載のデータ伝送方法。
  5. 前記基地局は、前記基地局と前記宛先との間のデータ伝送速度と前記基地局と前記他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて、前記未送信データの系列の後尾側の位置を設定することを特徴とする請求項4に記載のデータ伝送方法。
  6. 前記基地局は、前記第1局のデータ伝送のための接続が前記基地局から前記他の基地局へ切り替わるタイミングを制御することを特徴とする請求項1−5のいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
  7. 前記タイミングが時間的に接近したときに前記未送信データの残存部分があれば、当該残存部分の先頭から順に前記他の基地局へ伝送することを特徴とする請求項6に記載のデータ伝送方法。
  8. 前記タイミングは、前記基地局と前記第1局との間のデータ伝送速度と前記基地局と前記他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて設定されることを特徴とする請求項6または7に記載のデータ伝送方法。
  9. 前記第1局が移動局であり、前記未送信データは前記第1局から前記第2局への上り伝送データであることを特徴とする請求項1−8のいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
  10. 前記第1局が移動局であり、前記未送信データは前記第2局から前記第1局への下り伝送データであることを特徴とする請求項1−8のいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
  11. 複数の基地局を有し、第1局と第2局との間で基地局を介してデータを伝送するシステムにおいて、
    各基地局は、前記第1局あるいは前記第2局を宛先局とする未送信データを保持するための保持手段と、前記未送信データの一部分を前記宛先局へ、前記未送信データの他の部分を他の基地局へ、それぞれ伝送するための制御手段と、を有し、前記他の基地局が前記未送信データの他の部分を前記宛先局へ伝送することを特徴とするデータ伝送システム。
  12. 移動体通信システムにおける第1局と第2局との間に介在してデータを伝送する基地局において、
    前記第1局あるいは前記第2局を宛先局とする未送信データを保持する保持手段と、
    前記未送信データの一部分を前記宛先局へ、前記未送信データの他の部分を他の基地局へ、それぞれ伝送するための制御手段と、
    を有することを特徴とする基地局。
  13. 前記制御手段は、前記未送信データの系列における少なくとも2つの異なる位置からそれぞれ順次伝送することで前記一部分と前記他の部分とに振り分けることを特徴とする請求項12に記載の基地局。
  14. 前記制御手段は、前記未送信データの系列の先頭側の位置から前記宛先局へ順次伝送することを特徴とする請求項13に記載の基地局。
  15. 前記制御手段は、前記未送信データの系列の後尾側の位置から前記他の基地局へ順次伝送することを特徴とする請求項13または143に記載の基地局。
  16. 前記制御手段は、自局と前記宛先局との間のデータ伝送速度と、自局と前記他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて、前記未送信データの系列の後尾側の位置を設定することを特徴とする請求項15に記載の基地局。
  17. 前記制御手段は、前記第1局のデータ伝送のための接続が自局から前記他の基地局へ切り替わるタイミングを制御することを特徴とする請求項12−16のいずれか1項に記載の基地局。
  18. 前記タイミングが時間的に接近したときに前記未送信データの残存部分があれば、当該残存部分の先頭から順に前記他の基地局へ伝送することを特徴とする請求項17に記載の基地局。
  19. 前記タイミングは、自局と前記第1局との間のデータ伝送速度と、自局と前記他の基地局との間のデータ伝送速度とに基づいて設定されることを特徴とする請求項17または18に記載の基地局。
  20. 移動体通信システムにおける第1局と第2局との間に介在してデータを伝送する基地局の機能をコンピュータに実現するためのプログラムにおいて、
    前記第1局あるいは前記第2局を宛先局とする未送信データを保持するステップと、
    前記未送信データの一部分を前記宛先局へ、前記未送信データの他の部分を他の基地局へ、それぞれ伝送するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  21. 前記未送信データの系列における少なくとも2つの異なる位置からそれぞれ順次伝送することで前記一部分と前記他の部分とに振り分けることを特徴とする請求項20に記載のプログラム。

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