JP2007266500A - タッチアップcmp用スラリーおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに金属膜を研磨できるタッチアップCMP用スラリーを提供する。
【解決手段】 水と、平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと、平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと、窒素原子を含まない2価以上の有機酸と、窒素含有ヘテロ環化合物とを含有し、pH8以上12以下であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、タッチアップCMP用スラリーおよび半導体装置の製造方法に関する。
近年、LSIの高性能化、高集積化に伴なって配線は、より微細になるとともに、比誘電率が2.5未満の低誘電率絶縁材料(Low−k膜)の導入が急速に進んでいる。特に、Cuダマシン配線は、酸化剤を含有するスラリーを用いたCMPにより形成されるため、コロージョンを極力低減することが望まれている。
Cuのコロージョンを防止するために、酸化剤(酸化性酸)を含まないタッチアップCMP用スラリーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかるスラリーは、平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと2価以上の有機酸とを含有し、pHが8以上12以下に調整される。バリア膜/配線材料膜の研磨速度比は5/1以上であり、バリア膜/絶縁膜の研磨速度比は10/1以上であることが記載されている。しかしながら、酸化剤が含有されないために、配線材料としてのCu膜の研磨速度が小さく、20nm/min以下にとどまっている。
なお、シリコン酸化膜を大きな速度で研磨するには、コロイダルシリカよりも酸化セリウムが適切であることが示されている(例えば、特許文献2参照)。平均粒径が10〜80nmの非焼成酸化セリウム粒子を用いることによって、表面精度を維持しつつ十分な研磨速度を確保できるが、金属膜の研磨については着目されていない。
特開2005−129951号公報 特許第2746861号公報
本発明は、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに金属膜を研磨できるタッチアップCMP用スラリーを提供することを目的とする。また本発明は、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに実用的な速度で金属膜を研磨してダマシン配線を形成し、高い信頼性を有する半導体装置を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるタッチアップCMP用スラリーは、水と、
平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと、
平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと、
窒素原子を含まない2価以上の有機酸と、
窒素含有ヘテロ環化合物とを含有し、
pH8以上12以下であることを特徴とする。
本発明の一態様にかかる半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部および前記絶縁膜の上に金属を堆積して金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に堆積された前記金属膜を除去して前記凹部内に前記金属を残置することにより、前記絶縁膜を露出する工程とを具備し、
前記金属膜の除去は、前述のタッチアップCMP用スラリーを用いたCMPにより行なわれることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに金属膜を研磨できるタッチアップCMP用スラリーが提供される。本発明の他の態様によれば、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに実用的な速度で金属膜を研磨してダマシン配線を形成し、高い信頼性を有する半導体装置を製造する方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、平均一次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカが研磨粒子として含有される。スクラッチの原因となる粗大粒子(二次粒子の凝集体)の形成の懸念が少ないことから、コロイダルシリカを用いる。フュームドシリカは、一次粒子径のばらつきが大きいことに加えて、粗大粒子が形成されやすいので粒子径を制御することができない。アルミナは、粗大粒子が生成しやすく、しかも絶縁膜の研磨速度が小さい。仮に、フュームドシリカやアルミナの平均一次粒子径を制御できたとしても、研磨後の表面のディッシングやスクラッチを抑制することができない。
研磨粒子の一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により求めることができる。まず、粒子の最長長さ(dm)と、この最長長さを垂直に二分する長さ(dp)とを測定し、これら2つの長さの平均値((dm+dp)/2)を一次粒子径とする。100個の粒子について一次粒子径を求め、その平均を平均一次粒子径とする。コロイダルシリカの平均一次粒子径が5nm未満の場合には、30nm/min以上という実用的な研磨速度で、金属膜および絶縁膜を研磨することができない。一方、60nmを越えると、CMP後の金属膜表面に、許容し得ない程度にスクラッチやディッシングが発生する。なお、コロイダルシリカの会合度は、1〜3が好ましい。
上述したようなコロイダルシリカは、0.5wt%以上6wt%以下の濃度でスラリー中に含有されることが好ましい。コロイダルシリカの含有量が0.5wt%以上の場合には、40nm/minという大きな速度で、金属膜および絶縁膜を研磨することが可能である。一方、コロイダルシリカの含有量が6wt%以下の場合には、CMP後の金属膜に発生するスクラッチを5個/cm2未満に抑制するとともに、ディッシングを20nm未満に低減することができる。
タッチアップCMPにおいては、絶縁膜上の金属膜を研磨して除去し、凹部としての溝内に残置することによって、絶縁膜が露出される。このとき、露出される絶縁膜が金属膜と同等の速度で研磨されないと、金属のディッシングや絶縁膜のエロージョンといった欠陥が生じる。こうした不都合を避けるために、タッチアップCMPにおいては、バリアメタルおよび配線材料膜を含む金属膜と同様の速度で絶縁膜も研磨されることが求められる。
通常、金属膜の研磨は、酸化剤により表面を酸化させた後、研磨粒子でこの酸化物を削り取ることによって行なわれる。したがって、タッチアップCMP用スラリーには酸化剤が必須とされ、従来、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、硝酸第二鉄、硝酸二アンモニウムセリウム、硫酸鉄、オゾン、および過ヨウ素酸カリウムといった化合物が酸化剤として配合されてきた。
こうした化合物は、金属膜のコロージョンを促進し、ひいては金属膜のディッシングを促進するおそれがある。酸化剤を含有しないスラリーを用いてタッチアップCMPを行なえば、酸化剤に起因したこうした問題は回避される。しかしながら、この場合には、実用的な速度で金属膜を研磨することができない。
本発明者らは、非焼成酸化セリウムが、金属膜のコロージョンを引き起こすことなく金属の酸化剤として作用できることを見出した。非焼成酸化セリウムを含有するスラリーが1stポリッシュ後の被処理面に接し、CMP負荷を受けると非焼成酸化セリウムが酸化剤として作用する。非焼成酸化セリウムは粒子であり、スラリー中に分散されて存在するため、ある程度のCMP負荷が与えられることによって金属膜の表面を酸化する。CMP負荷が与えられない場合には、非焼成酸化セリウムは酸化剤としてほとんど作用しないので、金属膜を過度に酸化することがない。その結果、腐食を防止しつつ、実用的な速度で金属膜を研磨することが可能となった。これに対し一般的な酸化剤は、溶媒に分散しているため、金属膜に接触すれば、CMP負荷を与えなくても表面を酸化する。したがって、金属膜のコロージョンが促進されることとなる。
Cu膜やTi膜について電気化学測定を行なうと、非焼成酸化セリウムは過酸化水素添加時と同様に電流密度変化が現われる。このことから、非焼成酸化セリウムによって、金属膜の表面が酸化されることが確認された。しかも、非焼成酸化セリウムは、シリコン酸化膜の研磨速度も大きいので、絶縁膜のための研磨粒子としても機能することができる。すなわち、非焼成酸化セリウムが含有されているので、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーは、金属膜および絶縁膜を実用的な速度で研磨することが可能となった。なお、非焼成であっても水酸化セリウムでは、十分な速度でシリコン酸化膜を研磨することができない。
非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径は、5nm以上60nm以下に規定される。非焼成酸化セリウムの場合も、平均一次粒子径は、前述のコロイダルシリカと同様にして求めることができる。非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径が5nm未満の場合には、30nm/min以上という実用的な研磨速度で金属膜および絶縁膜を研磨することができない。一方、60nmを越えると、CMP後の金属膜の表面に許容し得ない程度にスクラッチやディッシングが発生する。
非焼成酸化セリウムは、硝酸第一セリウム水溶液とアンモニア水とを高速攪拌し、100℃以下の温度で熟成させるといった手法で作製することができる。非焼成である故に、5nm以上60nm以下の範囲内に平均一次粒子径を制御することができ、形状もタッチアップCMPに適している。すなわち、比較的揃った形状であり角張っていないので、金属膜の表面にスクラッチを生じさせるおそれがない。
一方、焼成酸化セリウムの場合は、一般的に平均一次粒子径が100nmを越える。このため、タッチアップCMP用スラリーの成分として用いた際には、金属膜のスクラッチやディッシングが大きく生じる。平均一次粒子径の大きな焼成酸化セリウムを粉砕したところで粒径の揃った粒子を得ることはできず、しかも角張った形状となる。こうした粒子は、金属膜の表面にスクラッチを発生させる原因となるため、タッチアップCMP用スラリーに配合しても、所望の効果を得ることはできない。
上述したような非焼成酸化セリウムは、0.05wt%以上0.5wt%以下の濃度でスラリー中に含有されることが好ましい。非焼成酸化セリウムの含有量が0.05wt%以上の場合には、40nm/minという極めて大きな速度で、金属膜および絶縁膜を研磨することが可能である。一方、非焼成酸化セリウムの含有量が0.5wt%以下の場合には、CMP後の金属膜に発生するスクラッチを5個/cm2未満に抑制するとともに、ディッシングを20nm未満に低減することができる。
平均一次粒子径の条件を満たしていれば、非焼成酸化セリウムにはジルコニウムが添加されていてもよい。ジルコニウムの含有量は特に制限されないが、金属の酸化力と絶縁膜の研磨力を考慮すると、最大でも酸化セリウムの10wt%以下にとどめることが望まれる。ジルコニウム添加非焼成酸化セリウムは、次のような手法により作製することができる。すなわち、セリウム塩とジルコニウム塩とを混合し、アンモニア水などのアルカリと混合することによって、ジルコニウム添加非焼成酸化セリウムが得られる。
所定のサイズの非焼成酸化セリウムが酸化剤として作用するので、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、過酸化水素等の従来の酸化剤は配合されない。したがって、従来の酸化剤に起因して生じていた金属のコロージョンやディッシングといった欠陥は、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーでは回避することが可能となった
上述したような研磨粒子および酸化剤に加えて、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、窒素原子を含まない2価以上の有機酸と、窒素含有ヘテロ環化合物とが含有される。
窒素原子を含まない2価以上の有機酸は、金属膜、特にバリアメタルの研磨速度を高める作用を有する。用い得る2価以上の有機酸としては、例えば、酒石酸、フマル酸、フタル酸、マレイン酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、およびグルタル酸などが挙げられる。これらは、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
こうした窒素原子を含まない2価以上の有機酸は、CMP用スラリーの総量の0.001wt%以上2.0wt%以下の量で含有されていれば、スクラッチやディッシングといった不都合を伴なわずに金属膜の研磨速度を高めることができる。窒素原子を含まない2価以上の有機酸の含有量は、CMP用スラリーの総量の0.01wt%以上1.6wt%以下であることがより好ましい。
窒素含有ヘテロ環化合物は、金属膜、特にCuのコロージョンを抑制するインヒビターとして作用し、少なくとも1個の窒素原子を含む複素六員環または複素五員環からなるヘテロ環化合物が挙げられる。窒素含有ヘテロ環化合物としては、例えば、キナルジン酸、キノリン酸、ベンゾトリアゾール(BTA)、ベンゾイミダゾール、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、ニコチン酸、およびピコリオン酸が挙げられる。こうした化合物がCu表面に接触すると、環を構成している窒素原子がCuに配位する。環構造の残りの部分は疎水性であるので、この疎水性の環同士が互いに物理吸着して保護膜を形成し、Cuのコロージョンが抑制されることとなる。
インヒビターとしての窒素含有ヘテロ環化合物は、CMP用スラリーの総量の0.01wt%以上2.0wt%以下の量で含有されていれば、局所的な腐食や表面異常といった不都合なしに金属膜のコロージョンを抑制することができる。窒素含有ヘテロ環化合物の含有量は、スラリー総量の0.05wt%以上1.0wt%以下であることがより好ましい。
窒素含有ヘテロ環化合物は、上述したような窒素原子を含まない2価以上の有機酸と組み合わせて研磨速度調整剤として用いられる。これによって、金属膜のスクラッチやディッシングを低減する効果が促進され、さらに金属膜表面のモフォロジーを改善することが可能となった。
上述したような成分を水に配合して、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーが得られる。水としては、イオン交換水、および純水等を用いることができ、特に限定されない。
ただし、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーのpHは、8以上12以下に限定される。8未満の場合には、特に絶縁膜の研磨速度が減少し、金属膜との研磨速度のバランスを維持することが困難となる。一方、12を越えると、金属膜表面の異常や、腐食、スクラッチが生じやすくなってインヒビターの効果が低下する。スラリーのpHは水酸化カリウムやアンモニア水等のpH調整剤を添加して、8以上12以下の範囲内に調節することができる。
必要に応じて、樹脂粒子や界面活性剤が、本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーに含有されてもよい。樹脂粒子や界面活性剤が含有されることによって、膜剥がれを抑制したり、比誘電率2.5未満の絶縁膜の異常研磨を極力低減することができる。
樹脂粒子としては、例えば、ポリスチレン、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等を用いることができる。その一次粒子径は20nm以上500nm以下であることが好ましい。樹脂粒子はスラリー中に0.01wt%以上3.0wt%以下の割合で含有されていれば、その効果を得ることができる。
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤およびノニオン系界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪族せっけん、硫酸エステル塩、およびリン酸エステル塩などが挙げられ、カチオン界面活性剤としては、例えば脂肪族アミン塩および脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール、そのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールなどである。また、シリコーン系界面活性剤、ポリビニルアルコール、サイクロデキストリン、ポリビニルメチルエーテル、およびヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。上述したような界面活性剤は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。界面活性剤は、CMP用スラリー総量の0.01wt%以上3.0wt%以下の割合で含有されていれば、効果を得ることができる。
界面活性剤は、上述したような樹脂粒子と組み合わせて用いてもよい。この場合、樹脂粒子と界面活性剤との合計量は、スラリー総量の3.0wt%以下とすることが望まれる。
本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、非焼成酸化セリウムが酸化剤として含有されるので、従来、酸化剤として用いられてきた成分は配合されない。したがって、従来の酸化剤に起因した金属膜のコロージョンやディッシングの問題は回避される。特に、非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径は、研磨粒子としてのコロイダルシリカの平均一次粒子径と同様に5nm以上60nm以下に規定しているので、スクラッチやディッシングを抑制しつつ金属膜および絶縁膜を実用的な研磨速度で研磨して、タッチアップCMPを行なうことができる。こうして形成されるダマシン配線や絶縁膜の表面に生じる欠陥は低減されることから、高い信頼性を有する半導体装置が得られる。
(実施形態1)
図1乃至図2を参照して、本実施形態を説明する。
まず、図1に示すように、半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板10上に、SiO2からなる絶縁膜11を設けて、バリアメタル12を介してプラグ13を形成した。バリアメタル12はTiNにより形成し、プラグ13の材料としてはWを用いた。その上に、第一の低誘電率絶縁膜14および第二の低誘電率絶縁膜15を順次形成して、積層絶縁膜を形成した。第一の低誘電率絶縁膜14は、比誘電率が2.5未満の低誘電率絶縁材料により構成することができ、例えば、ポリシロキサン、ハイドロジェンシロセスキオキサン、ポリメチルシロキサン、メチルシロセスキオキサンなどのシロキサン骨格を有する膜、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾシクロブテンなどの有機樹脂を主成分とする膜、および多孔質シリカ膜などのポーラス膜からなる群から選択される少なくとも一種を用いて形成することができる。ここでは、LKD(JSR製)を用いて第一の低誘電率絶縁膜14を形成した。
この上に形成される第二の低誘電率絶縁膜15はキャップ絶縁膜として作用し、第一の低誘電率絶縁膜14より大きな比誘電率を有する絶縁材料により形成することができる。例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)、SiC、SiCH、SiCN、SiOC、およびSiOCHからなる群から選択される少なくとも一種の比誘電率2.5以上の絶縁材料を用いて形成することができる。ここでは、SiOCを用いて第二の低誘電率絶縁膜15を形成した。
第二の低誘電率絶縁膜15および第一の低誘電率絶縁膜14には、凹部としての配線溝Aを設け、全面に常法によりバリアメタル16としてのTi膜を2nmおよびCu膜17を500nm堆積した。バリアメタル16とCu膜17とによって、金属膜18が構成される。配線溝Aとしては、幅60nmの微細配線と、幅75μmの幅広配線とを形成した。微細配線の密度は孤立から被覆率50%とし、一方の幅広配線の密度は孤立から被覆率95%とした。なお、孤立とは、1mm2の領域内に存在する配線が1つであることをさす。金属膜18の一部であるCu膜17をCMP(1stポリッシュ)により除去して、図2に示すように配線溝A内に埋め込んで、バリアメタル16の表面を露出した。
場合によっては、第二の低誘電率絶縁膜15を設けず、第一の低誘電率絶縁膜14の上に直接バリアメタル16を形成してもよい。
Cu膜17のCMPに当たっては、まず、図3に示すように、研磨布21が貼付されたターンテーブル20を100rpmで回転させつつ、半導体基板22を保持したトップリング23を100gf/cm2の研磨荷重で当接させた。トップリング23の回転数は102rpmとし、研磨布21上には、スラリー供給ノズル25から200cc/minの流量でスラリー27を供給した。なお、図3には、水供給ノズル24およびドレッサー26も併せて示してある。
スラリー27の調製には、CMS7401およびCMS7452(いずれもJSR(株)製)を用いた。CMS7401とCMS7452と水とを、重量で(1:1:6)の割合で混合し、さらに、酸化剤としての過硫酸アンモニウム2.0wt%を加えた。研磨は、Cu膜17が除去されてバリアメタル16が露出するまでのCMP時間に+50%のオーバーポリッシュを行なった。
続いて、バリアメタル16およびCu膜17を研磨してタッチアップCMPを行なって、図4に示すように第二の低誘電率絶縁膜15の表面を露出した。
なお、トップリング23の研磨荷重は、10〜1,000gf/cm2の範囲内で選択することができ、好ましくは30〜500gf/cm2である。ただし、タッチアップCMPによって露出するのが比誘電率2.5未満の絶縁膜(Low−k膜)である場合には、トップリング23の研磨荷重は100gf/cm2以下であることが望まれる。100gf/cm2以下という低荷重で研磨を行なうことによって、絶縁膜の膜剥がれやパターン破壊を大幅に低減することができる。
機械的強度の弱いLow−k膜を使用する場合には、膜剥がれ、パターンの破壊といったダメージの低減も求められる。100gf/cm2以下の低荷重で研磨を行なうことによって、こうしたダメージを低減することは可能である。しかしながら、用いられるスラリーに酸化剤が含有されない場合には、100gf/cm2以下の研磨荷重で、配線材料膜、バリアメタル膜、および絶縁膜の全てを30nm/min以上という実用的な研磨速度で研磨することは困難であった。本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、酸化剤として作用する非焼成酸化セリウムが含有されているので、100gf/cm2以下の低荷重でも、配線材料膜、バリアメタル膜、および絶縁膜の全てを実用的な研磨速度で研磨することが可能となった。
また、ターンテーブル20およびトップリング23の回転数は10〜400rpmの範囲内で適宜選択することができ、好ましくは30〜150rpmである。スラリー供給ノズル25から供給されるスラリー27の流量は、10〜1,000cc/minの範囲内で選択することができ、好ましくは50〜400cc/minである。
タッチアップCMPに用いたCMP用スラリーを調製するに当たって、まず、以下の処方で各成分を純水に配合して原液を得た。いずれの成分の含有量も、スラリー総量に対する割合である。
酸化剤:非焼成酸化セリウム(平均一次粒子径35nm) 0.1wt%
研磨速度調整剤:
窒素原子を含まない2価以上の有機酸 マレイン酸 0.8wt%
窒素含有へテロ環化合物 キノリン酸 0.1wt%
上述したように調製された原液に、研磨粒子を加えてサンプルNo.1〜21のスラリーを得た。研磨粒子としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、コロイダルアルミナ、およびフュームドアルミナを用意した。コロイダルシリカの平均一次粒子径は3nm〜80nmの間で変更し、含有量は0.1〜10wt%の間で変更した。残りの研磨粒子の平均一次粒子径は30nmとし、含有量は2wt%とした。なお、コロイダルシリカおよびコロイダルアルミナの会合度は、いずれも1.5であった。フュームドシリカおよびフュームドアルミナの二次粒子径は、200nmであった。
No.1のスラリーには、酸化剤としての過酸化水素0.2wt%を加えた。
下記表1に、No.1〜21のサンプルの処方をまとめる。
Figure 2007266500
なお、いずれのサンプルも、水酸化カリウムを添加してpHを10に調整した。
上記表1に示したスラリーサンプルを用いて、上述した条件によりタッチアップCMPを行ない、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の研磨速度を調べた。研磨速度を求めるには、2000nmの膜厚のCuベタ膜、Tiベタ膜およびSiO2ベタ膜を、それぞれ60秒間研磨した。シート抵抗値あるいは光学的測定により研磨速度を算出し、以下の基準で評価した。いずれの膜の研磨速度も、30nm/min以上であれば合格範囲である。
○:40nm/min以上
△:30nm/min以上40nm/min未満
×:30nm/min未満
さらに、Cu膜のディッシング、コロージョン、表面モフォロジー、およびスクラッチを調べた。
ディッシングは、60秒研磨後にAFM(原子間力顕微鏡Atomic Force Microscope)により段差を求め、以下の基準で評価した。ディッシングは、30nm未満であれば許容される。
○:20nm未満
△:20nm以上30nm未満
×:30nm以上
Cuコロージョン、モフォロジーおよびスクラッチは、欠陥評価装置KLA(テンコール社製)により測定し、1cm2あたりの個数に基づいて以下の基準で評価した。いずれも、20個未満であれば許容範囲である。
○:5個未満
△:5個以上20個未満
×:20個以上
各スラリーを用いた結果を、下記表2にまとめる。
Figure 2007266500
上記表2に示されるように、過酸化水素を含有せず、かつ所定のサイズのコロイダルシリカが含有されたNo.2〜16のスラリーは、全ての結果が合格範囲内である。特に、研磨粒子としてのコロイダルシリカの含有量が0.5wt%以上5wt%以下の場合(No.3〜5,8〜10、13〜15)では、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜を全て40nm/min以上の速度で研磨することができる。しかも、ディッシング等の欠陥は、大幅に低減されている。
No.1のスラリーは、過酸化水素が含まれているため、SiO2の研磨速度がNGである。これは、過酸化水素により酸化セリウムが溶解してしまい、SiO2の研磨に寄与できなかったためと推測される。さらに、No.1のスラリーではCuコロージョンがNGである。
コロイダルシリカの平均一次粒子径が小さい場合(No.17)は、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の全てを30nm/min以上の速度で研磨することはできない。一方、コロイダルシリカの平均一次粒子径が大きい場合(No.18)は、ディッシングやスクラッチを許容範囲内に抑制することができない。
平均一次粒子径が所定の範囲内であっても、コロイダルシリカ以外の研磨粒子が含有された場合(No.19,20,21)には、ディッシングやスクラッチを抑制することができない。特に、アルミナ系粒子が用いられた場合には、No.20,21に示されるように、Ti膜やSiO2膜の研磨速度が低下する。
(実施形態2)
本実施形態においては、セリウム系粒子の影響を調べる。
まず、以下の処方でスラリー原液を調製した。
研磨粒子:コロイダルシリカ(平均一次粒子径30nm、会合度2) 2wt%
研磨速度調整剤:
窒素原子を含まない2価以上の有機酸 クエン酸 0.5wt%
窒素含有へテロ環化合物 キナルジン酸 0.3wt%
上述したように調製された原液に、セリウム系粒子を加えてサンプルNo.22〜40のスラリーを得た。セリウム系粒子としては、非焼成酸化セリウム、非焼成水酸化セリウム、および焼成酸化セリウムを用意した。非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径は、2nm〜80nmの間で変更し、含有量は0.01〜1wt%の間で変更した。非焼成水酸化セリウムの平均一次粒子径は25nmとし、焼成酸化セリウムの平均一次粒子径は120nmとした。
下記表3に、No.22〜40のサンプルの処方をまとめる。
Figure 2007266500
なお、いずれのサンプルも、水酸化カリウムを添加してpHを10に調整した。また、セリウム系粒子を添加せずに原液のみを用いて、No.41のサンプルを得た。
上記表3に示したスラリーサンプルを用いて、実施形態1と同様の条件によりタッチアップCMPを行ない、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の研磨速度を調べた。さらに、Cu膜のディッシング、コロージョン、表面モフォロジー、およびスクラッチを調べた。これらの結果を前述と同様の基準で評価し、下記表4にまとめる。
Figure 2007266500
上記表4に示されるように、平均一次粒子径が5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムが含有されたNo.23〜37のスラリーは、全ての結果が合格範囲内である。特に、非焼成酸化セリウムの含有量が0.05wt%以上0.5wt%以下の場合(No.24〜26,29〜31,34〜36)では、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜を全て40nm/min以上の速度で研磨することができる。しかも、ディッシング、モフォロジー、およびスクラッチは大幅に改善される。
非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径が小さい場合(No.22)は、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の全てを30nm/min以上の速度で研磨することはできない。一方、非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径が大きい場合(No.38)には、金属膜のディッシング、モフォロジー、およびスクラッチを許容範囲に抑えることができない。
平均一次粒子径が所定の範囲内であっても、非焼成水酸化セリウムが含有された場合(No.39)には、Ti膜やSiO2膜の研磨速度が低下する。しかも、モフォロジーやスクラッチも劣化する。
焼成酸化セリウムは、一次粒子径を制御することができないため、120nmと大きな粒子である。このように一次粒子径の大きな焼成酸化セリウムが含有された場合(No.40)には、ディッシング、モフォロジー、およびスクラッチがNGである。
セリウム系粒子が含有されない場合(No.41)には、Cu膜およびSiO2膜を実用的な速度で研磨することができない。
参考のため、No.40で用いた焼成酸化セリウムをミルボールにより粉砕して、平均一次粒子径5nm以上60nm以下の粒子の作製を試みた。得られた粒子の平均一次粒子径は、30nm〜120nm程度と広い範囲にわたり、しかも角張った形状であった。このため、粉砕された焼成酸化セリウムは、タッチアップCMP用スラリーに配合しても、所望の効果が得られないと判断した。
(実施形態3)
窒素原子を含まない2価以上の有機酸を下記表5に示すように変更した以外は、実施形態2のNo.30と同様の処方でNo.42〜46のスラリーサンプルを調製した。さらに、クエン酸を配合しない以外はNo.30と同様の処方でNo.47のスラリーサンプルを調製した。
Figure 2007266500
No.42〜45で用いた有機酸は、2価以上であり、No.46で用いた有機酸は1価である。
上記表5に示したスラリーサンプルを用いて、実施形態1と同様の条件によりタッチアップCMPを行ない、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の研磨速度を調べた。さらに、Cu膜のディッシング、コロージョン、表面モフォロジー、およびスクラッチを調べた。これらの結果を前述と同様の基準で評価し、下記表6にまとめる。
Figure 2007266500
上記表6に示されるように、種類によらず、窒素原子を含まない2価以上の有機酸が含有されていれば同様の結果が得られることがNo.42〜45の結果からわかる。これに対し、No.46に示されるように、1価の有機酸の場合には、ディッシングおよび表面モフォロジーを許容範囲に抑えることができない。また、有機酸が含有されない場合(No.47)には、Ti膜を30nm/min以上の速度で研磨することができず、ディッシングや表面モフォロジーもNGである。
(実施形態4)
窒素含有へテロ環化合物を下記表7に示すように変更した以外は、実施形態2のNo.30と同様の処方でNo.48〜50のスラリーサンプルを調製した。さらに、キナルジン酸を配合しない以外はNo.30と同様の処方でNo.51のスラリーサンプルを調製した。
Figure 2007266500
上記表7に示したスラリーサンプルを用いて、実施形態1と同様の条件によりタッチアップCMPを行ない、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の研磨速度を調べた。さらに、Cu膜のディッシング、コロージョン、表面モフォロジー、およびスクラッチを調べた。これらの結果は、前述と同様の基準で評価し、その結果を下記表8にまとめる。
Figure 2007266500
上記表8に示されるように、種類によらず、窒素含有へテロ環化合物が含有されていれば同様の結果が得られることがNo.48〜50の結果からわかる。これに対し、窒素含有へテロ環化合物が含有されない場合(No.51)には、Cuコロージョン、ディッシング、およびスクラッチを許容範囲内に抑制することができない。
(実施形態5)
pHを下記表9に示すように変更した以外は、実施形態2のNo.30と同様の処方でNo.52〜55のスラリーサンプルを調製した。
Figure 2007266500
スラリーのpHは、水酸化カリウムの添加量を調節して制御した。
上記表9に示したスラリーサンプルを用いて、実施形態1と同様の条件によりタッチアップCMPを行ない、Cu膜、Ti膜およびSiO2膜の研磨速度を調べた。さらに、Cu膜のディッシング、コロージョン、表面モフォロジー、およびスクラッチを調べた。これらの結果は、前述と同様の基準で評価し、その結果を下記表10にまとめる。
Figure 2007266500
上記表10に示されるように、pHが8以上12以下の範囲内であれば、同様の結果が得られることがNo.53,54の結果からわかる。pHが8未満の場合(No.52)には、SiO2研磨速度が低く、CuディッシングおよびコロージョンがNGである。一方、12を越えると(No.55)、Cu研磨速度が低下し、CuコロージョンおよびスクラッチがNGである。
(実施形態6)
まず、第二の低誘電率絶縁膜15を設けない以外は、実施形態1と同様の手法により図2に示す構造を得た。本実施形態においては、タッチアップCMPを行なってバリアメタル16を除去することにより、比誘電率2.5未満の第一の低誘電率絶縁膜14が露出することになる。
タッチアップCMPに用いるスラリーは、実施形態2のNo.30のスラリーサンプルに樹脂粒子あるいは界面活性剤を配合して調製した。具体的には、一次粒子径200nmのポリスチレン粒子を、前述のスラリー総量の0.5wt%の割合で加えて、No.56のスラリーサンプルを調製した。また、アセチレンジオール系ノニオンを、前述のスラリー総量の0.5wt%の割合で加えてNo.57のスラリーサンプルを調製した。
こうして得られたスラリーサンプルを用い、100gf/cm2の研磨荷重でタッチアップCMPを行なって、バリアメタル膜16を除去した。
いずれのスラリーサンプルを用いた場合も、ディッシング等の欠陥を抑制しつつ、Cu膜、Ti膜、およびSiO2膜を全て40nm/min以上の速度で研磨することができた。しかも、第一の低誘電率絶縁膜14の膜剥がれや研磨異常は、実質的に存在しなかった。
以上の実施形態においては、配線材料としてCuを用い、バリアメタルとしては、Tiを用いたが、本発明の実施形態にかかるスラリーの効果が発揮される金属は、これに限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーは、Cu、Al、W、Ti、TiN,Ta、TaN,V、Mo、Ru、Zr、Mn、Ni、Fe、Ag、Mg、Mn、Si、これらの元素を含む積層構造、あるいは実質的にバリアメタルが存在しないような構造に対しても有効である。本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーは、ほとんどの金属を研磨してダマシン配線を形成する際に同様の効果を発揮することが期待される。
本発明の実施形態にかかる半導体装置の製造方法を表わす工程断面図。 図1に続く工程を表わす断面図。 CMPの状態を説明する概略図。 図2に続く工程を表わす断面図。
符号の説明
10…半導体基板; 11…絶縁膜; 12…バリアメタル; 13…プラグ
14…第一の低誘電率絶縁膜; 15…第二の低誘電率絶縁膜 16…バリアメタル
17…Cu膜; 18…金属膜; A…配線溝; 20…ターンテーブル
21…研磨布; 22…半導体基板; 23…トップリング; 24…水供給ノズル
25…スラリー供給ノズル; 26…ドレッサー; 27…スラリー。

Claims (5)

  1. 水と、
    平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと、
    平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと、
    窒素原子を含まない2価以上の有機酸と、
    窒素含有ヘテロ環化合物とを含有し、
    pH8以上12以下であることを特徴とするタッチアップCMP用スラリー。
  2. 前記コロイダルシリカは、0.5wt%以上6wt%以下の量で含有されることを特徴とする請求項1に記載のタッチアップCMP用スラリー。
  3. 前記非焼成酸化セリウムは、0.05wt%以上0.5wt%以下の量で含有されることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチアップCMP用スラリー。
  4. 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の内部および前記絶縁膜の上に金属を堆積して金属膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に堆積された前記金属膜を除去して前記凹部内に前記金属を残置することにより、前記絶縁膜を露出する工程とを具備し、
    前記金属膜の除去は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のタッチアップCMP用スラリーを用いたCMPにより行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記絶縁膜は比誘電率が2.5未満の低誘電率絶縁材料からなり、前記CMPは100gf/cm2以下の荷重で行なわれることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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