JP2007266203A - 半導体素子 - Google Patents

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勉 上杉
Masakazu Kanechika
将一 兼近
Masahito Kigami
雅人 樹神
Eiko Hayashi
栄子 林
Hiroyuki Ueda
博之 上田
Toru Kachi
徹 加地
Masahiro Sugimoto
雅裕 杉本
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Abstract

【課題】on特性と耐圧性に優れた半導体素子を実現すること。
【解決手段】半導体層1,2の上面には膜厚0.1μm〜0.3μm程度のAl2 3 結晶からなる保護被膜3が積層されている。この膜厚は、不純物の拡散バリアあるいはキャリアの注入バリアとして機能する膜厚であれば良い。この保護被膜3は、Al2 3 結晶の結晶成長によって成膜することができ、更にこの上には、厚いGaN結晶層を広く容易に結晶成長させることができる。広面積に形成された厚膜の耐圧絶縁膜4は、その様な結晶成長によって積層された半導体結晶層であり、膜厚約20μmの真性GaN結晶から形成されている。さらにその上部に、Al2 3 結晶からなる保護被膜5を0.1μm程度形成する。この保護被膜5は、キャリアの注入バリア層あるいは耐圧絶縁膜4への不純物の拡散(侵入)を防止する保護被膜として機能する。
【選択図】図1−E

Description

本発明は、GaN基板または厚膜のGaN結晶と、絶縁破壊に対する高耐圧性を有する耐圧絶縁膜とを備えた半導体素子に関する。
半導体素子においてフィールドプレート構造を採用すると空乏層を水平方向に拡張することができ、ゲート電極端での電界集中が緩和される。そして、この様な技法によって、素子の耐圧性が効果的に向上することが一般に知られている。特に、縦型の半導体素子の場合、フィールドプレート部の絶縁膜には素子耐圧に相当する高い電圧が印加される。例えば、1.5kVの耐圧性能が要求される半導体素子では、フィールドプレート絶縁膜に対しても、その1.5kVが印加されることになる。
したがって、十分な耐圧性を確保するためには、その絶縁には例えば厚いSiO膜などの絶縁材料を用いる必要がある。また、フィールドプレート部分の絶縁膜として一般的に広く用いられているSiO膜の真性破壊電界は、凡そ10MV/cm程度であり、この膜の長期信頼性(例:TDDB)を確保するためには、電界の強さを高々3MV/cm程度に留めておくことが望ましい。
フィールドプレートの絶縁にSiO膜を用いる場合、これらの諸条件を踏まえ、その絶縁膜に1.5kVの耐圧性能を要請すれば、その膜厚は少なくとも5μm以上必要になってしまう。
特開2004−342907
しかしながら、例えば5μm程度もの厚さのSiO膜を形成すると、その半導体ウェハを構成しているGaN基板または厚膜のGaN結晶層の熱膨張係数と、SiO膜の熱膨張係数との違いから、半導体ウェハ内に大きな応力が生じてしまい、これによって、ウエハに反りが生じたり、SiO膜などにクラックが生じたりして問題となる。
そして、この様な半導体素子や半導体ウェハに生じる内部応力の問題は、例えば上記の特許文献1などにも例示されており、現在、その有効な解決手段が期待されている。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、on特性と耐圧性に優れた半導体素子を実現することである。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、絶縁破壊に対する高耐圧性を有する耐圧絶縁膜とGaN結晶とを備えた半導体素子において、その耐圧絶縁膜を真性GaN結晶から形成することである。
ただし、耐圧絶縁膜を構成しない方の上記のGaN結晶は、基板であっても基板の上に積層された半導体結晶層であってもよい。また、上記の耐圧絶縁膜は、耐圧絶縁膜を構成しない方の上記のGaN結晶の上に必ずしも直接的に積層しなくても良い。また、上に耐圧絶縁膜を積層するそれらのGaN基板やGaN結晶の型は、n型であってもp型であっても良い。
また、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段において、上記の耐圧絶縁膜の上の少なくとも一部に、直接または間接的に、フィールドプレートの一部を形成することである。
ただし、このフィールドプレートは、例えばゲート電極の延長部分からなるゲートフィールドプレートであっても、ソース電極の延長部分からなるソースフィールドプレートであっても、その他の電極などであっても良い。
また、本発明の第3の手段は、上記の第1または第2の手段において、上記の耐圧絶縁膜の中に不純物が拡散することを防止する保護被膜の上に、上記の耐圧絶縁膜を積層することである。
ただし、この様な保護被膜は、例えば、AlN、Al2 3 、SiO、またはSiNなどから形成することができる。なお、この構造では、上記の耐圧絶縁膜が耐圧性を示すので、これらの保護被膜については、厚く積層する必要はない。
また、本発明の第4の手段は、上記の第1乃至第3の何れか1つの手段において、上記の耐圧絶縁膜の側壁面または上面に、当該耐圧絶縁膜の中にキャリヤが流入することを防止する保護被膜を設けることである。
ただし、この様な保護被膜は、例えば、AlN、Al2 3 、SiO、またはSiNなどから形成することができる。なお、この構造では、上記の耐圧絶縁膜が耐圧性を示すので、これらの保護被膜については、厚く積層する必要はない。
また、本発明の第5の手段は、上記の第3または第4の手段において、上記の保護被膜をAlNまたはAl2 3 から形成することである。
また、本発明の第6の手段は、上記の第1乃至第5の何れか1つの手段において、上記の耐圧絶縁膜の膜厚を5μm以上にすることである。
ただし、より望ましくは、この耐圧絶縁膜の膜厚を10μm〜15μm程度にすると良い。
また、本発明の第7の手段は、上記の第1乃至第6の何れか1つの手段において、上記の耐圧絶縁膜の比抵抗を100MΩ・cm以上にすることである。
ただし、より望ましくは、150MΩ・cm以上が良い。この様な構成は、アンドープの真性GaN結晶からなる十分に良質な半導体結晶層を積層することによって得ることができる。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
以上の本発明の手段によって得られる効果は以下の通りである。
即ち、本発明の第1の手段によれば、絶縁破壊に対する高耐圧性を有する耐圧絶縁膜がGaNから形成されるので、GaN基板または厚膜のGaN結晶とこの耐圧絶縁膜との間には熱膨張係数差が生じない。したがって、当該半導体素子または当該半導体ウェハには、上記の耐圧絶縁膜を厚く積層しても、それらの熱膨張係数差による内部応力が発生しない。
したがって、本発明の第1の手段によれば、上記の耐圧絶縁膜に基づく高い耐圧性能を確保しつつ、上記の内部応力の問題をも同時に回避できるので、on特性と耐圧性の双方に優れた半導体素子を実現することができる。
また、本発明の第2の手段によれば、フィールドプレートの導電作用に基づいて、半導体素子内での局所的な電界集中が効果的に緩和または解消されるため、この作用によって、より耐圧性能の高い半導体素子を実現することができる。
また、本発明の第3の手段によれば、上記の耐圧絶縁膜中への不純物の拡散が効果的に防止されるため、この耐圧絶縁膜の絶縁性を更に高く確保することができる。即ち、本発明の第3の手段によれば、当該素子の耐圧性能をより高めたり、その耐圧性能の経時的な劣化を効果的に防止したりすることができる。
また、本発明の第4の手段によれば、上記の耐圧絶縁膜中へのキャリヤの流入が効果的に防止されるため、この様な保護被膜によっても、この耐圧絶縁膜の絶縁性を更に高く確保することができる。
また、SiO膜上やSiN膜上には、GaN結晶層をエピタキシャル成長させることが困難なので、GaN結晶層をSiO膜上やSiN膜上に成膜する場合には横方向成長法を用いる必要が生じるが、横方向成長法によって大面積のGaN結晶層を得ることは容易ではない。
しかし、本発明の第5の手段によれば、その保護被膜(AlN膜またはAl2 3 膜)の上に、所望の耐圧絶縁膜(厚膜のGaN結晶層)を広面積に渡って容易に結晶成長させることができる。これは、AlN膜上やAl2 3 膜上には、ELO法などの結晶成長法を駆使しなくても、GaN結晶層を広面積に渡って厚くエピタキシャル成長させることができるためである。
また、特にAl2 3 結晶は、バンドギャップも非常に広く絶縁破壊電界も高いことからGaN結晶層との間で高い障壁を形成するので、特にAl2 3 膜は、キャリヤに対するバリヤ層としても非常に優れている。
また、上記の耐圧絶縁膜の膜厚は、5μm以上にすること(本発明の第6の手段)がより望ましく、更に望ましくは10μm〜30μm程度が良い。この膜厚が薄過ぎると耐圧性能が低くなり、また、この膜厚を厚くし過ぎると素子の生産性の面で不利になる。
また、本発明の第7の手段によれば、当該半導体素子において高い耐圧性能を確保することができる。
上記の耐圧絶縁膜(厚膜のGaN結晶層)は、エピタキシャル成長によって単結晶状に結晶成長させる。その結晶成長法は任意で良いが、例えばMOCVD法などで高品質に単結晶成長させることが望ましい。その時の結晶成長温度は、1000℃から1200℃の間の温度が望ましい。また、その膜厚は、要請される耐圧性能に合わせて設計すれば良い。
また、上記の保護被膜の膜厚は、0.1μmから0.3μm程度が望ましい。この膜厚が薄過ぎるとそれ自身の積層効果(不純物拡散防止効果またはキャリヤの流入防止効果)が減少してしまい、また、この膜厚が厚過ぎると、耐圧絶縁膜の結晶品質が劣化したり、素子の内部応力が生じ易くなったりすることがあり得るので望ましくない。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
図1−Eに本実施例1のフィールドプレート構造10を示す。このフィールドプレート構造10は、後述の他の実施例に例示する様に、例えばHEMTなどの電界効果トランジスタに利用することができる。
n型半導体結晶層1は、例えば膜厚約300μm程度の高キャリヤ濃度のn+ −GaN基板などの上に積層されるものであり、このn型半導体結晶層1の上部には、p型半導体結晶層2が積層されている。このn型半導体結晶層1の上面とp型半導体結晶層2の上面とは略同じ高さにあり、略同一平面上に配置されている。そして、保護被膜3,5で上下から挟まれた厚膜の真性GaN単結晶からなる耐圧絶縁膜4が、その平面上に積層されている。また、フィールドプレート電極6は、耐圧絶縁膜4と保護被膜3,5に対するエッチングによって露出したp型半導体結晶層2の上面の一部の上、及び保護被膜5の上面の一部の上に形成されている。
以下、図1−A〜Eを用いて、本実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を具体的に説明する。
図1−Aの断面図は、膜厚約15μmのシリコン(Si)ドープのGaN結晶からなるn型半導体結晶層1の上部の一部分にドライエッチングで溝状の凹部を形成し、更にその凹部に、マグネシウム(Mg)ドープのGaN結晶からなるp型半導体結晶層2を選択成長法によって局所的に埋め込んだ状態を示している。
ただし、その他の製造方法としては、n型半導体結晶層1の結晶成長を途中で一旦中止して、その後の選択成長法によってp型半導体結晶層2を局所的に形成し、その後更なる選択成長工程によって、n型半導体結晶層1をp型半導体結晶層2の上面と同じ高さにまで成長させることもできる。
また、これらの半導体層1、2の上面は略一連の平面状に連なっており、この上には膜厚0.1μm〜0.3μm程度のAl2 3 結晶からなる保護被膜3が積層されている。この膜厚は特に限定されるものではなく、不純物の拡散バリアあるいはキャリアの注入バリアとして機能する膜厚であれば良い。
上記の保護被膜3は、Al2 3 結晶の結晶成長によって成膜することができ、更にこの上には、図1−Bに示す様に、厚いGaN結晶層をエピタキシャル成長させることができる。広面積に形成された厚膜の耐圧絶縁膜4は、その様な結晶成長によって積層された半導体結晶層であり、膜厚約10μmの真性GaN単結晶から形成されている。
さらにその上部に、Al2 3 結晶からなる保護被膜5を0.1μm程度形成する(図1−C)。この保護被膜5は、キャリアの注入バリア層あるいは耐圧絶縁膜4への不純物の拡散(侵入)を防止する保護被膜として機能する。
ただし、この膜厚もバリアとして機能する膜厚であれば良く、特に膜厚は上記の値に限定されるものではない。また、この保護被膜5は、その上に半導体結晶層を成長させる必要がなく、単に耐圧絶縁膜4上に成膜するだけで良い。このため、この保護被膜5としては、例えばスパッタリングなどによってSiOを成膜してもSiNを成膜しても特段問題ない。
その後、p型半導体結晶層2の上面の少なくとも一部が露出するまで、上方からのドライエッチングによって、保護被膜5と耐圧絶縁膜4と保護被膜3の3層を削り取る(図1−D)。そして、最後に、この保護被膜5の上とp型半導体結晶層2の上に一連のフィールドプレート電極6を形成することによって、所望のフィールドプレート構造を得ることができる(図1−E)。このフィールドプレートは、例えばアースなどの当該半導体素子の最低電位電源に接続される。
この様な積層構造を採用すれば、耐圧絶縁膜4の絶縁性と厚みとの相乗作用によって、フィールドプレート電極6とn型半導体結晶層1との間における絶縁破壊を効果的に防止することができる。また、耐圧絶縁膜4は厚膜ではあるが、この耐圧絶縁膜4の熱膨張係数は、n型半導体結晶層1などのベース(:積層構造の基盤)となる半導体の熱膨張係数と同じであるので、この半導体ウェハには、素子特性に悪影響を及ぼす恐れのある大きな内部応力も発生しない。
図2−Bに本実施例2のフィールドプレート構造20を示す。このフィールドプレート構造20も、例えばHEMTなどの電界効果トランジスタに利用することができる。このフィールドプレート構造20は、実施例1のフィールドプレート構造10と同様の構造を有するものであり、同じ構成要素に対しては同じ番号が付されている。
このフィールドプレート構造20の特徴部分は、耐圧絶縁膜4の側壁面上にサイドウォール7(保護被膜)を有する点であり、よって、フィールドプレート電極6は、耐圧絶縁膜4などに対するエッチングによって露出したp型半導体結晶層2の上面の一部の上と、保護被膜5の上面の一部の上と、更にサイドウォール7(保護被膜)の表面上に形成されている。
図2−A、−Bに、本実施例2のフィールドプレート構造20の製造手順を示す。図2−Aの積層構造は、図1−Dにおける耐圧絶縁膜4の側壁面に、SiOまたはSiNなどからなるサイドウォール7(保護被膜)を形成したものである。
この様なサイドウォール7は、例えば、全面にCVD等により絶縁膜を成膜し、そのご全面を異方性エッチングして、耐圧絶縁膜4の側壁面付近にのみに絶縁膜を残すことなどによって形成することができる。また、この様なサイドウォールの形成技術としては、例えば、特開平10−294461や、あるいは特開2000−349284などにもその様な実施例が見られる。
その後は、図1−Eの場合と同様にして、フィールドプレート電極6を形成してフィールドプレート構造とする。本構造では、耐圧絶縁膜4を完全に絶縁膜(3、5、7)で覆うため、耐圧絶縁膜4への不純物やキャリアの侵入を、図1−Eの構造を採用する場合よりも更に効果的に防止することができる。
図3に前述の図1のフィールドプレート構造10を応用した本実施例3の縦型HEMT100の断面図を示す。高濃度にシリコン(Si)をドープした膜厚約300μmのn+ −GaN結晶から成る半導体基板aの裏面には、ドレイン電極Dが形成されており、他方、半導体基板aの上面には、膜厚約15μmのシリコン(Si)ドープのGaN結晶からなるn型半導体結晶層1が積層されている。
n型半導体結晶層1の図面左側の上部には、マグネシウム(Mg)ドープのGaN結晶からなるp型半導体結晶層2′が、同じ高さの2箇所に分離されてそれぞれ積層されているが、この2つのp型半導体結晶層2′は、n型半導体結晶層1の結晶成長を途中で一旦中止して、選択的に結晶成長させたものである。
したがって、p型半導体結晶層2′の底面よりも上に位置するn型半導体結晶層1の一部や、そのn型半導体結晶層1の上に積層されている膜厚約0.1μmのアンドープの真性AlGaN層1Aなどの半導体層は、p型半導体結晶層2′よりも後から積層された部分である。
また、各p型半導体結晶層2′の上面にはそれぞれ、シリコン(Si)ドープのGaN結晶からなる高濃度n+ 層bが互いに離れた2箇所に形成されている。この高濃度n+ 層b、及びそれと同一幅のその直ぐ上の高濃度n+ 層1Abは、真性AlGaN層1Aの成長後に、シリコン(Si)のイオン注入によって高濃度にn型化された半導体結晶層の部分である。そして、アンドープの真性AlGaN層1Aの上にある、保護被膜3,5や耐圧絶縁膜4は、このイオン注入処理よりも後から先の実施例1と同様に積層したものである。
更に、CVDによって成膜されたSiO2 からなるゲート絶縁膜c1と層間膜c2は、その中に位置するポリシリコンからなるゲート電極Gがソース電極6から十分に絶縁される様に、ゲート電極Gを覆っており、そのゲート絶縁膜c1の底面は、真性AlGaN層1Aの上面と面接触している。また、高濃度n+ 層1Abも、その一部がゲート絶縁膜cの底面に面接触しており、同時にゲート電極Gの周縁部の直下にまで潜り込む様に配置されている。
また、高濃度n+ 層bの間には若干の隙間を空けて、Ni膜からなるコンタクトメタル層dが、蒸着及び熱処理によって形成されている。このコンタクトメタル層dは、上記のイオン注入によって高濃度にn型化された半導体結晶層の一部をドライエッチングで削除することによって露出させた各p型半導体結晶層2′の上面に形成されている。このコンタクトメタル層dは、ソース電極6とp型半導体結晶層2′とをオーミック接触させるために形成するものである。
また、上記のソース電極6の延長部6aは、Al2 3 結晶からなる膜厚約0.1μmの保護被膜5の上面に積層されており、このソース電極6の延長部6aがソースフィールドプレートとして機能する。
これらの構造により、真性AlGaN層1Aとn型半導体結晶層1との界面には、ゲート電圧によって、2次元電子ガス層が生成されたり消滅したりする。また、同時にゲート電極Gとp型半導体結晶層2′との間に位置するn型半導体結晶層1の薄膜部も、n型になったり空乏層化したりする。したがって、この様なゲート電圧の制御によって、当該素子をon/off制御することができる。
図3には当該素子がoff状態(スイッチ開状態)の時の空乏層の広がりを、その空乏層の端面αの位置で図示した。この場合、当該素子の全印加電圧が、保護被膜3、5間に掛かることになるが、耐圧絶縁膜4は、膜厚約10μmの真性GaN結晶から形成されているため、1.5kVの電圧印加に対しても十分な耐圧性能を示し、よって、保護被膜3、5間に絶縁破壊が生じる恐れも払拭される。
図4にフィールドプレート構造10を応用した本実施例4の縦型FET200の断面図を示す。この縦型FET200は、上記の縦型HEMT100の変形例に相当するものであり、アンドープの真性AlGaN層を積層せずにMOSFET構造にした点と、ゲートフィールドプレート構造を採用した点とが、上記の縦型HEMT100と異なっている。即ち、図面中央の追加されたゲート電極6の延長部6aは、Al2 3 結晶からなる膜厚約0.1μmの保護被膜5の上面に積層されていて、このゲート電極6がゲートフィールドプレート構造を成している。保護被膜5上の絶縁膜cは、SiO2 からなる層間膜c2の延長部分から形成されている。
そして、この様なゲートフィールドプレート構造を採用した縦型FET200においても、上記と同様の作用・効果を得ることができる。
〔その他の変形例〕
本発明の実施形態は、上記の形態に限定されるものではなく、その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、本発明の作用に基づいて本発明の効果を得ることができる。
(変形例1)
即ち、例えば、上記の実施例では、保護被膜にAl2 3 を用いたが、これらの保護被膜には、AlN結晶層などを用いても良い。例えば、図1の下側の保護被膜3などには、AlN結晶の低温成長によって成膜可能なAlN低温バッファ層などを形成しても良い。また、上記の保護被膜は、必ずしも単層構造である必要はなく、適当な多層構造に形成しても良い。これらの構造についても、種種の変形が可能である。
(変形例2)
また、上記の実施例3,4では、図2−Aのサイドウォール7を形成しなかったが、上記の縦型HEMT100や縦型FET200などにおいては、耐圧絶縁膜4の側壁面をも保護被膜(サイドウォール)で覆うことがより望ましい。
また、上記の実施例3,4では、保護被膜3,5を成膜したが、必ずしもその必要はない。即ち、上記の縦型HEMT100や縦型FET200などにおいては、必ずしも保護被膜3,5などを形成しなくても、前述の本発明の手段によって本発明の作用・効果を得ることが十分に可能である。
(変形例3)
また、図3、図4の縦型HEMT100や縦型FET200に関する最も大きな特徴は、SiO膜などの絶縁材料を用いて従来形成されていた絶縁膜の部分が、上記の保護被膜5と厚膜の耐圧絶縁膜4と保護被膜3の3層から形成されている点にあるが、この様な従来構造との置き換えは、上記の実施例からも分かる様に、横型の素子に対しても、また、MOSFETやMESFETやIGBT等の半導体素子に対しても適用することが可能である。
即ち、上記の実施例では、縦型の電界効果トランジスタに関する実施形態を例示したが、本発明が適用可能な半導体素子は、縦型の電界効果トランジスタなどに限定されるものではなく、本発明は、高い耐圧性能を要求される任意の構造の半導体トランジスタ等に効果的に適用することができる。
また、上記の各実施例では、電界効果トランジスタに係わる実施例を例示したが、本発明は、内部応力の発生を確実に回避しつつ高耐圧性示す、厚膜の耐圧絶縁膜を用いたその絶縁手段に特徴を有するものであるから、本発明は、GaN基板または厚膜のGaN結晶と、絶縁破壊に対する高耐圧性を有する耐圧絶縁膜とを備えた、その他の任意の電子デバイスにも適用することが可能であり、それらの場合にも、本発明の手段に基づいて上記と略同様の作用・効果を得ることができる。
実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を示す断面図 実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を示す断面図 実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を示す断面図 実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を示す断面図 実施例1のフィールドプレート構造10の製造手順を示す断面図 実施例2のフィールドプレート構造20の製造手順を示す断面図 実施例2のフィールドプレート構造20の製造手順を示す断面図 フィールドプレート構造10を応用した縦型HEMT100の断面図 フィールドプレート構造10を応用した縦型FET200の断面図
符号の説明
1 : n型半導体結晶層
2 : p型半導体結晶層
3 : 保護被膜
4 : 耐圧絶縁膜
5 : 保護被膜
6 : フィールドプレート
7 : サイドウォール(保護被膜)
10,20 : フィールドプレート構造
100 : 縦型HEMT
200 : 縦型FET

Claims (7)

  1. 絶縁破壊に対する高耐圧性を有する耐圧絶縁膜とGaN結晶とを備えた半導体素子において、
    前記耐圧絶縁膜は、
    真性GaN結晶から形成されている
    ことを特徴とする半導体素子。
  2. 前記耐圧絶縁膜の上の少なくとも一部に、
    直接または間接的に、フィールドプレートの一部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記耐圧絶縁膜は、
    前記耐圧絶縁膜の中に不純物が拡散することを防止する保護被膜の上に積層されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体素子。
  4. 前記耐圧絶縁膜はその側壁面または上面に、
    前記耐圧絶縁膜の中にキャリヤが流入することを防止する保護被膜を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の半導体素子。
  5. 前記保護被膜は、
    AlNまたはAl2 3 から形成されている
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の半導体素子。
  6. 前記耐圧絶縁膜の膜厚は、
    5μm以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の半導体素子。
  7. 前記耐圧絶縁膜の比抵抗は、
    100MΩ・cm以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の半導体素子。
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