JP2007263955A - センサ素子用構造体、センサ素子用アレイ、センサ素子用アレイの製造方法及びセンシング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料中に少量の抗原しか存在しない場合であっても導電性部材周囲での誘電率変化及びこれに伴う光学スペクトルの変化量を大きくし、高感度でのセンシングを可能とする。
【解決手段】基板上に突出した誘電体からなる突出部と、突出部の第一の表面上に設けられた導電性部材とを有し、導電性部材の第一の表面と平行な断面における断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とする構造体。
【選択図】図1
【解決手段】基板上に突出した誘電体からなる突出部と、突出部の第一の表面上に設けられた導電性部材とを有し、導電性部材の第一の表面と平行な断面における断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とする構造体。
【選択図】図1
Description
本発明は化学センシング装置などに用いられるセンサ素子用構造体、センサ素子用アレイ、センサ素子用アレイの製造方法、及びセンシング装置に関するものである。
微小な導電性構造体と誘電体との界面には表面プラズモン(surface plasmon)が誘起されることが知られている。また、この表面プラズモンは、構造体に応じた共鳴波長を有し、共鳴時には導電性構造体からの透過光や反射光等を変化させることが知られている(表面プラズモン共鳴)。
この表面プラズモン共鳴は上記の微小な導電性構造体の周囲の誘電率によりその共鳴条件が決まることとなる。従って、導電性構造体周囲の誘電率変化を共鳴条件の変化として検出することができることとなる。具体的には、共鳴条件の変化は誘電体と接触させた上記導電性構造体に光を照射、透過させその光学スペクトルの変化を測定することにより検出することができる。
また、表面プラズモン共鳴は導電性構造体の周囲の誘電率変化に非常に敏感であり、この現象をバイオセンサなどに応用することで高感度なセンシングが期待できる。このため、この表面プラズモン共鳴を利用したセンシングは医療分野や食品、環境等の分野への幅広い応用が期待されている。
例えば、金属構造体の表面で抗原抗体反応を起こさせると、この表面プラズモン共鳴を利用して抗原抗体反応を検知することができる。非特許文献1には、導電性薄膜構造体として平滑な基板上に形成された微小なAg薄膜微粒子構造を用いることが開示されている。そして、この構造体表面に抗体のみが付着している状態と、この抗体にさらに抗原が結合している状態の光学スペクトルの変化から抗原濃度を測定している。また、この他にも酵素と基質の複合体やDNAのハイブリダイゼーションによる相補的な塩基対形成なども同様に検知できることが知られている。
Richard P. Van Duyneら(NANO LETTERS 2004年 Vol.4, No.6 1029−1034)
Richard P. Van Duyneら(NANO LETTERS 2004年 Vol.4, No.6 1029−1034)
ところで、上述の様に表面プラズモン共鳴を利用して、金属構造体周囲の誘電率変化を光学スペクトルの変化として検出する場合、従来の構成では、光学スペクトルの変化量が小さかった。このため、高感度なセンシングが困難となっており、高感度なセンシングを可能とするためには光学スペクトルの変化量の増大が望まれていた。
そこで、本発明者は鋭意検討した結果、導電性部材又は誘電体基板を特別な構造とすることにより、導電性部材の表面積を大きくし、より高濃度で抗体を導電性部材の表面に固定化できることを発見した。この結果、高感度のセンシングが可能となることを発見した。
すなわち、本発明のセンサ素子用構造体では、特別な構造の導電性部材とすることにより、導電性部材表面に固定化した抗体を高濃度とし、導電性部材表面でより多くの抗原抗体反応を行わせるものである。本発明では、この結果、試料中に少量の抗原しか存在しない場合であっても導電性部材周囲での誘電率変化及びこれに伴う光学スペクトルの変化量を大きくし、高感度でのセンシングを可能とすることができる。
本発明により提供されるセンサ素子用構造体は、
基板表面上に前記基板表面より突出するように形成された突出部と、前記突起部の前記基板表面と平行な第一の表面上に位置する導電性部材と、を有するセンサ素子用構造体であって、
第一の表面と平行な面で前記導電性部材を切断したときの断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とする。
基板表面上に前記基板表面より突出するように形成された突出部と、前記突起部の前記基板表面と平行な第一の表面上に位置する導電性部材と、を有するセンサ素子用構造体であって、
第一の表面と平行な面で前記導電性部材を切断したときの断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とする。
本発明は、本発明のセンサ素子用構造体が、周期的に複数、配置された、センサ素子用アレイを包含する。
また本発明は、センサ素子用アレイの製造方法を包含する。
本発明により提供されるセンサ素子用アレイの製造方法は、
誘電体基板を用意する工程と、
前記誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程と、
前記導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記導電性材料層を選択的にエッチングする工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記誘電体基板にエッチングを行う工程と、
を有することを特徴とする。
誘電体基板を用意する工程と、
前記誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程と、
前記導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記導電性材料層を選択的にエッチングする工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記誘電体基板にエッチングを行う工程と、
を有することを特徴とする。
本発明により提供されるセンシング装置は、
本発明のセンサ素子用アレイと、
前記センサ素子用アレイを収容する反応ウェルと、
前記反応ウェルに流路を介して接続された検体供給部及び検体排出部と、
前記センサ素子用アレイへ光を照射可能なように配置された光照射部と、
前記センサ素子用アレイからの光を検出可能なように配置された光検出部と、
を有することを特徴とする。
本発明のセンサ素子用アレイと、
前記センサ素子用アレイを収容する反応ウェルと、
前記反応ウェルに流路を介して接続された検体供給部及び検体排出部と、
前記センサ素子用アレイへ光を照射可能なように配置された光照射部と、
前記センサ素子用アレイからの光を検出可能なように配置された光検出部と、
を有することを特徴とする。
本発明のセンサ素子用構造体及びセンサ素子用アレイにより、センサ素子用構造体周囲で発生する誘電率変化を光学的に感度良く検出できるようになる。また、本発明のセンシング装置を用いることで高感度な化学センシングが可能となる。
更に、本発明のセンサ素子用アレイの製造方法では、これらのセンサ素子用アレイを精度良く、簡易な工程で製造することができる。
更に、本発明のセンサ素子用アレイの製造方法では、これらのセンサ素子用アレイを精度良く、簡易な工程で製造することができる。
本発明のセンサ素子用構造体は、基板表面上に形成され基板表面より突出する突出部と、突起部の基板表面と平行な第一の表面上に位置する導電性部材と、を有する。また、第一の表面と平行な面で導電性部材を切断したときの断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とする。
本発明においては、導電性部材を薄膜で構成することができる。また、本発明においては、導電性部材を金属で構成しても良い。更に導電性部材を半導体で構成しても良い。なお、本明細書において「導電性部材」を構成する材料には、半導体などの完全な導体ではなく、電気抵抗値が導体に比べて若干、大きな材料も含まれるものとする。
本発明のセンサ素子用構造体及びセンサ素子用アレイにより、センサ素子用構造体周囲で発生する誘電率変化を光学的に感度良く検出できるようになる。また、本発明のセンシング装置を用いることで高感度な化学センシングが可能となる。
更に、本発明のセンサ素子用アレイの製造方法では、これらのセンサ素子用アレイを精度良く、簡易な工程で製造することができる。
更に、本発明のセンサ素子用アレイの製造方法では、これらのセンサ素子用アレイを精度良く、簡易な工程で製造することができる。
(センサ素子用構造体及びセンサ素子用アレイ)
図1(a)、(b)は、本発明の実施形態の一例の概略を示す図である。図1(b)は、本発明のセンサ素子用アレイの上面図、図1(a)は図1(b)のセンサ素子用アレイのA−A’方向の断面図を表す。
図1(a)、(b)は、本発明の実施形態の一例の概略を示す図である。図1(b)は、本発明のセンサ素子用アレイの上面図、図1(a)は図1(b)のセンサ素子用アレイのA−A’方向の断面図を表す。
本実施形態では、突出部107が基板101(例えば、誘電体)の表面から突出し、この突出部107の基板101表面と平行な第一の表面108上には微小導電性構造体(導電性部材)102が配されている。
また、導電性部材102の第一の表面108と平行な断面における断面積の最大値(図1(b)の微小導電性構造体を表す部分の面積)は、第一の表面108(図1(b)の点線で囲まれた部分)の面積よりも大きくなっている。なお、ここでは、例として誘電体基板101及び突出部が石英107で構成され、導電性部材102が微細ドット形状をなし、Auで構成されているものを表す。
また、導電性部材102の第一の表面108と平行な断面における断面積の最大値(図1(b)の微小導電性構造体を表す部分の面積)は、第一の表面108(図1(b)の点線で囲まれた部分)の面積よりも大きくなっている。なお、ここでは、例として誘電体基板101及び突出部が石英107で構成され、導電性部材102が微細ドット形状をなし、Auで構成されているものを表す。
また、ここでは、導電性部材102の上面105と下面104は、同等の面積を有する薄膜で構成されている。しかし、導電性部材の形状は図1のものに限定されず、例えば、図9(b)に示した台形状の導電性部材102とすることができる。また、本発明とは別の実施形態として、例えば、図9(a)に示した楕円円盤状の導電性部材102とすることができる。
また、「第一の表面と平行な面で導電性部材を切断したときの断面積の最大値が第一の表面の面積よりも大きい」とは、導電性部材102の第一の表面108と平行な面における断面積の最大値が第一の表面108の面積よりも大きいことをいう。
例えば、図9(a)においては、楕円の911の面における断面積が断面積の最大値となる(本発明とは別の実施形態である)。また、図9(b)においては、導電性部材102の下面104が断面積の最大値となる(本発明の実施形態である)。典型的な場合、図1(a)に示すように導電性部材102は薄膜状であり、その上面105と下面104とが同様の面積を有することとなる。この場合には、断面積の最大値とは、上面105の面積と同等となる。
本発明のセンサ素子用構造体では、突起部107の第一の表面108の面積よりも導電性部材102の断面積の最大値を大きくすることで、導電性部材102の表面積を大きくし、検出対象物質を捉える面積を大きくしている。
基板101には、光学スペクトルの測定光の波長に対して透過率が高い材質を用いることが好ましく、誘電体が好ましい例として挙げられるが、特にこの材料に限定されるわけではない。また、基板と突出部は同じ材料から構成されていても、異なる材料から構成されていても良いが、同じ材料から構成されていることが好ましい。
導電性部材(微小導電性構造体)102には、金属、半導体などの材料を用いることができる。金属を用いる場合には、Au,Ag,Cu,Alなどの誘電損失が少ない物質を用いることが好ましいが、特にこれらの材料に限定されるわけではない。
このセンサ素子用アレイでは、誘電体基板101から突出部107が突出していることにより、例えば、図1の様に、突出部107間には凹部103が形成されている。この凹部103の存在及び導電性部材(微小導電性構造体)102の断面積の最大値が第一の表面108の面積よりも大きいことにより、導電性部材102の誘電体基板側の下面部分104の大部分が露出した構造となっている。これにより導電性部材が検出対象物質を捉える面積が増加しているのである。
突出部107の高さ(基板の法線方向の長さ)としては、10nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上100nm以下がより好ましい。突出部の高さが、これらの範囲内にあることにより下面104において典型的な大きさの抗原及び抗体が抗原抗体反応を生じることが出来る。また、微小導電性構造体(導電性部材)の上面及び下面において効果的に検体を検出することができ、更に素子作製も容易になる。
微小導電性構造体(導電性部材)の形状としては、第一の表面と平行な断面における断面積の最大値が第一の表面の面積よりも大きいものであれば特に限定されない。微小導電性構造体の第一の表面と平行な断面の断面積は、第一の表面の法線方向に対して、変化しても、変化しなくても良い。第一の表面の法線方向に対して変化しない場合、微小導電性構造体の第一の表面と平行な断面では、どの断面であっても同一形状・大きさとなる。
好ましくは、微小導電性構造体は薄膜状とするのが良い。薄膜状とすることで、微小導電性構造体の表面を平滑にできると共に、微小導電性構造体の表面積を大きくすることができる。このため、微小導電性構造体の周囲の誘電率変化を高感度で検出することができる。
また、微小導電性構造体の第一の表面と平行な断面の形状としては、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形、その他直線と曲線とから構成される図形等を挙げることができるが、特にこれらに限定されるわけではない。更に、第一の表面の法線方向から見て、第一の表面の重心と微小導電性構造体の断面の重心とは一致していても、一致していなくても良い。
突出部の微小導電性構造体と接する面である第一の表面の大きさ、形状は特に限定されるわけではない。第一の表面の形状としては、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形、その他直線と曲線とから構成される図形等を挙げることができる。
本発明では第一の表面は、基板表面と平行となっている。このように基板表面と平行な第一の表面は、第一の表面の加工性及び均一性の点から有利となる。
本発明では第一の表面は、基板表面と平行となっている。このように基板表面と平行な第一の表面は、第一の表面の加工性及び均一性の点から有利となる。
また、本発明では、この突出部及び微小導電性構造体からなるセンサ素子用構造体を、所望の形状のドットアレイ状に配置したセンサ素子用アレイとすることができる。ここで、ドットアレイ状とは、独立した複数の導電性部材が面内方向にある周期性をもって配列しているものである。このため、例えば前記周期性が正方格子配列の場合、ドットアレイ形状を上面から見た場合、誘電体基板が格子状に見えることとなる(図1(b))。
このドットアレイ状に導電性部材を配する場合には、第一の表面の面積S1と、導電性部材の第一の表面に平行な面で切断したときの断面積の最大値S2との比S2/S1は、1.01以上400以下とされるのが好ましい。
また、本発明では、独立した開口を周期的に複数個、配した導電性部材を用いることもできる。このタイプはホールアレイ状と呼ぶべきものである。このタイプの導電性部材を用いる場合には、第一の表面の面積S1と、導電性部材の第一の表面に平行な面で切断したときの断面積の最大値S2との比S2/S1は、1.01以上10.0以下とされるのが好ましい。
(センサ素子用アレイの製造方法)
このようなセンサ素子用アレイは、基板上に導電性材料層を成膜した後、導電性材料層をパターニングし、次いで、このパターンに基づいて基板をエッチングすることで製造することができる。具体的には以下の工程を有する製造方法となる。
誘電体基板を用意する工程。
誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程。
導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程。
マスクパターンをマスクとして、導電性材料層を選択的にエッチングする工程。
マスクパターンをマスクとして、誘電体基板にエッチングを行う工程。
このようなセンサ素子用アレイは、基板上に導電性材料層を成膜した後、導電性材料層をパターニングし、次いで、このパターンに基づいて基板をエッチングすることで製造することができる。具体的には以下の工程を有する製造方法となる。
誘電体基板を用意する工程。
誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程。
導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程。
マスクパターンをマスクとして、導電性材料層を選択的にエッチングする工程。
マスクパターンをマスクとして、誘電体基板にエッチングを行う工程。
中でも、このセンサ素子用アレイの製造方法の一例として以下の工程を有する製造方法を挙げることができる。
(1)誘電体基板を準備する工程。
(2)誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程。
(3)導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程。
(4)マスクパターンをマスクとして導電性材料層にエッチングを行い、
導電性材料層を導電性部材とする工程。
(5)マスクパターンをマスクとして誘電体基板に等方性エッチングを行う工程。
(6)マスクパターンを除去する工程。
(1)誘電体基板を準備する工程。
(2)誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程。
(3)導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程。
(4)マスクパターンをマスクとして導電性材料層にエッチングを行い、
導電性材料層を導電性部材とする工程。
(5)マスクパターンをマスクとして誘電体基板に等方性エッチングを行う工程。
(6)マスクパターンを除去する工程。
より具体的に、上記ドットアレイを製造する方法を説明すると以下の通りとなる。例えば、誘電体基板上にAu薄膜(導電性材料層)を設けた後(上記工程(1)、(2))、EB描画によりレジストパターンを作製する(上記工程(3))。この後、レジストパターンをマスクに用いて、Au薄膜をドライエッチングする方法を挙げることができる(上記工程(4))。
さらに、これらの処理の後、レジストパターンをマスクに用いて、石英基板に対しF系ガスで等方性エッチングをするか(上記工程(5))、もしくはKOH等のSiO2侵食性の薬品に浸漬する。このような方法により、図1(a)の様に下面104が露出している形状を作製できる。
また、上記方法以外にも石英基板上にレジスト層を形成後、EB描画によりレジストパターンを形成し、さらにこの上にAu薄膜を形成後、レジストパターンを除去することによりリフトオフする方法を挙げることができる。
なお、平滑な基板上に単に導電性部材のドットを形成した状態では図1(c)のような構成となり、導電性部材の前述の下面部分104は露出していないため、導電性部材の表面積が小さくなっている。従って、このような構成の導電性部材では、測定物検出による光学スペクトルの変化が小さく、感度が低くなる。
一方、本発明のセンサ素子用構造体では、導電性部材の第一の表面と平行な断面における断面積の最大値が第一の表面の面積よりも大きく、図1(a)のように下面部分が露出している。このため、導電性部材の表面積が大きく、測定物検出による光学スペクトルの変化を大きくして、感度を高くすることができる。
なお、図1(a)では、センサ素子用アレイをドットアレイ状として説明したが、センサ素子用アレイ中のセンサ素子用構造体の配置形態はこれに限るものではない。例えば、ホールアレイ構造であっても良い。図2(b)は、このホールアレイ構造のセンサ素子用アレイの一例の上面図、図2(a)は図2(b)のセンサ素子用アレイの一例のA−A’方向の断面図を表す。
このホールアレイ構造とは、独立した複数の開口が周期性を以って面内方向に配列している構造である(図2)。すなわち、基板上に突出部が周期的に形成されており、この突出部上には導電性部材が設けられている。各突出部上に設けられた複数の導電性部材は、隣接する導電性部材が互いに連通して(つながって)、同一平面を構成する導電性部材を構成している。そして、このセンサ素子用アレイには、凹部(露出した微小開口)203が周期的に配置されている。
ここでは、センサ素子用構造体307を例えば、バイオセンシングに用いる例を説明する。本発明の微小導電性構造体(導電性部材)306を抗体で修飾した場合、図3(a)の様に前述の下面部分302の大部分が抗体301で修飾された状態になる。まず、この状態での光学スペクトル304(スペクトル1)を測定する。
次に、抗原303をセンサ素子用構造体307付近に流し、抗原303を微小導電性構造体306に捕捉させた後、検体を排出し、リン酸緩衝液等により洗浄して、もう一度光学スペクトル305(スペクトル2)を測定する。2回目の光学スペクトル測定時には、抗原濃度に応じて微小導電性構造体306表面の抗体と抗原抗体反応が生じ、その結果、図3(b)の様に、抗体の一部が抗原303と結合した状態になる。
ここで、微小導電性構造体306の表面に抗体しか存在しない場合と、抗体にさらに抗原が結合している場合とでは、微小導電性構造体306周囲の誘電率が異なる。このため、表面プラズモンの共鳴条件が変化し、その結果、抗原抗体反応を生じさせた後の状態での光学スペクトル2は前記光学スペクトル1とは異なるものとなる(図3(c))。
また、この抗原抗体反応の結合が生じる頻度は抗原の濃度に依存し、抗原の濃度が低い程、光学スペクトル1と光学スペクトル2の差異が小さくなる。抗原の濃度は光学スペクトル1と2の差異を測定することで求められるが、より低濃度な抗原濃度を測定するためには抗原抗体反応の発生前後での光学スペクトルの変化が大きいことが好ましい。
本発明の構成例では図1(c)の構造と比較して、前述の下面部分302が露出している。このため、微小導電性構造体306の構造が同じ場合であっても構造体表面の誘電率変化を感じることが出来る表面積が増えている。つまり、この例では、図1(c)の構造と比較して、抗原抗体反応を起こすことによって構造体表面に大きな誘電率変化が発生する。このように、本発明のセンサ素子用構造体で光学スペクトルの変化が大きいのは、誘電率変化が生じる単位体積あたりの構造体の表面積が増えるためである。
さらに、図1(c)のようなセンサ素子用構造体では、上面部分105は完全に露出しているため抗原抗体反応が起こる状態となっているが、下面部分104は誘電体基板101に接している。このため、この部分に関しては微小導電性構造体102の表面で生じる抗原抗体反応などの化学変化に起因する誘電率変化を感じることは出来ず、常に誘電体基板101の誘電率を感じていることとなる。
このため、図1(c)のようなセンサ素子用構造体では、通常は下面104と上面105では感じる誘電率変化が異なっており、このことが微小導電性構造体102での効率的なプラズモン励起を抑制してしまう。ところが、本発明のセンサ素子用構造体では、下面部分104の大部分が露出しているため、上面部分105が感じる微小導電性構造体102表面の誘電率と下面部分104が感じる実効的な誘電率が近くなる。このため、微小導電性構造体102の上面と下面におけるプラズモンの励起条件が近くなり、効率良くプラズモンを励起できる。
そして、前述の光学スペクトルの変化の大きさと、被測定検体の濃度との関係を予め濃度既知の検体で求めておくことで、濃度が未知の検体の濃度を決定できる。
[実施例1](バイオセンシング)
図4に本発明のセンサ素子用構造体の第一の構成例を示す。まず、誘電体基板を準備し、Au薄膜を形成した。誘電体基板は厚さ0.5mmの石英基板であり、この上には厚さ約20nmのAu薄膜が形成されている。石英基板及びAu薄膜の厚さはこれらに限られるわけではない。
図4に本発明のセンサ素子用構造体の第一の構成例を示す。まず、誘電体基板を準備し、Au薄膜を形成した。誘電体基板は厚さ0.5mmの石英基板であり、この上には厚さ約20nmのAu薄膜が形成されている。石英基板及びAu薄膜の厚さはこれらに限られるわけではない。
また、本実施例では、微小導電性構造体(導電性部材)となる導電性材料としてAuを用いているが、導電性材料はこれに限られるわけではない。好ましくは、Ag、Cu、Alなどの誘電損失が少ない導電体材料を用いるのが良い。また、下地の基板も石英に限られるわけではないが、吸収スペクトル測定に用いる波長に対して透過率が高い物質であることが好ましい。
次に、このAu薄膜上に電子線描画装置でレジストパターンを形成した。この後、レジストパターンをマスクに用いて、Arプラズマでドライエッチングを施した。この結果、図4(a)及び(b)に示すような一辺約200nmの正方形の形状を有し、70nmの間隔で正方格子状に配置された微小導電性構造体(導電性部材)402をドットアレイ形状に形成した。
さらに、この処理の後、石英基板に対しCF4プラズマで等方性エッチングを行った。この結果、微小導電性構造体402の下方に存在する誘電体基板401もエッチングされ、誘電体基板401を、微小導電性構造体402の下面403が露出するように処理できた。次に、以下のようにして微小導電性構造体402の表面を抗体で修飾した。
例えば、抗体として抗AFP(α―fetoprotein)抗体を用いた場合の、微小導電性構造体402のAu表面への固定化は以下の方法により行うことができる。まず、チオール基を有する11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液を、微小導電性構造体にスポッタ等で滴下することにより微小導電性構造体表面にカルボキシル基が露出される。
次に、N−Hydroxysulfosuccinimide水溶液及び1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl carbodiimide hydrochloride水溶液を同様にスポッタ等で反応領域に滴下する。これにより微小導電性構造体の表面にスクシンイミド基が露出される。
この後、ストレプトアビジンを反応させ、微小導電性構造体の表面をストレプトアビジンで修飾する。そして、この微小導電性構造体の表面にビオチン化した抗AFP抗体を固定化する。
本発明のセンサ素子用構造体では、図4(c)の様に前述の下面部分403も抗体404で修飾された状態になる。
本発明のセンサ素子用構造体では、図4(c)の様に前述の下面部分403も抗体404で修飾された状態になる。
このセンサ素子用構造体を用いた抗原抗体反応及び光学スペクトル測定は図5に示すような構成で行なう。
まず、センサ素子用アレイを収容する反応ウェル503にリン酸緩衝液を充填し、これに光源(光を照射可能な光照射部)501からの光を照射し、透過光を検出器(光を検出可能な光検出部)506にて検出する。これにより、このセンサ素子用構造体505の光学スペクトル601(スペクトル1)を測定する。次に、このリン酸緩衝液を排出した後、反応ウェル503にAFPを含んだ検体を注入口502より注入し、AFPをセンサ素子用構造体に捕捉させる。
まず、センサ素子用アレイを収容する反応ウェル503にリン酸緩衝液を充填し、これに光源(光を照射可能な光照射部)501からの光を照射し、透過光を検出器(光を検出可能な光検出部)506にて検出する。これにより、このセンサ素子用構造体505の光学スペクトル601(スペクトル1)を測定する。次に、このリン酸緩衝液を排出した後、反応ウェル503にAFPを含んだ検体を注入口502より注入し、AFPをセンサ素子用構造体に捕捉させる。
その後、補足されなかった検体を排出口504より排出し、リン酸緩衝液を注入口502より注入し、反応ウェル503の内部を洗浄する。そして、最後にリン酸緩衝液を充填する。次に、光源501からの光を照射し、透過光を検出器506にて検出することにより、このセンサ素子用構造体505の光学スペクトル602(スペクトル2)を測定する。
ここで、センサ素子用構造体の微小導電性構造体の表面で抗原抗体反応が起こった前後の光学スペクトル601(スペクトル1)と光学スペクトル602(スペクトル2)を比較する。すると、図6の様に表面プラズモン共鳴によりスペクトルがシフトする。このとき、予め濃度が既知のAFP溶液を用いて前記シフト量と濃度との関係を求めておくことで、被測定検体の濃度を求めることが出来る。
このように、本発明のセンサ素子用構造体では、微小導電性構造体402の下面403が露出していることで、抗原抗体反応の生じる反応面積が大きくなる。すなわち、微小導電性構造体402の表面において誘電率変化が生じる面積が大きくなるため、下面403が露出していない場合と比較して反応前後での光学スペクトルの変化を大きく出来る。
さらに、下面403の大部分が上面405と同様、露出していることで、両面で感じる周囲の実効誘電率が近くなり、効率的にプラズモンを励起できる。また、本実施例の様に、導電体の薄膜層を形成してから所定の形状にパターニングすることにより、所望の光学特性をもった構造を再現性良く作製できる。
[実施例2](スペクトル測定)
図7に本発明のセンサ素子用構造体の他の構成例を示す。まず、誘電体基板を準備し、Au薄膜を形成した。誘電体基板は厚さ0.5mmの石英基板であり、この上に厚さ約20nmのAu薄膜を形成した。
図7に本発明のセンサ素子用構造体の他の構成例を示す。まず、誘電体基板を準備し、Au薄膜を形成した。誘電体基板は厚さ0.5mmの石英基板であり、この上に厚さ約20nmのAu薄膜を形成した。
次に、図7(a)及び(b)に示すように、周期的に独立して配置された微小開口を有する微小導電性構造体702をホールアレイ状に形成した。この形成方法としては、例えば、EB描画によりAu薄膜上にレジストパターンを作製後、ドライエッチング等でAu薄膜をドライエッチングする方法が挙げられる。
さらにこの処理後、石英基板に対しCF4プラズマで等方性エッチングを行う。このとき、微小導電性構造体の側面から見た形状(図7(b)のA−A’方向の断面図)は図7(a)の様になる。次に、以下のようにして、微小導電性構造体702の表面を抗体で修飾する。
例えば、抗体として抗AFP(α―fetoprotein)抗体を用いた場合の、微小導電性構造体のAu表面への固定化は、以下の方法により行う。
まず、チオール基を有する11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液をスポッタ等で滴下する。これにより微小導電性構造体の表面にカルボキシル基が露出される。
まず、チオール基を有する11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液をスポッタ等で滴下する。これにより微小導電性構造体の表面にカルボキシル基が露出される。
次に、N−Hydroxysulfosuccinimide水溶液及び1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl carbodiimide hydrochloride水溶液を同様にスポッタ等で反応領域に滴下する。これにより、微小導電性構造体表面にスクシンイミド基が露出される。この後、ストレプトアビジンを反応させ、微小導電性構造体の表面をストレプトアビジンで修飾する。そして、この構造体にビオチン化した抗AFP抗体を固定化する。
本実施例のセンサ素子用構造体では、図7(c)の様に前述の下面部分703も抗体704で修飾された状態になるため、高感度で検体の測定を行うことができる。このセンサ素子用構造体を用いた抗原抗体反応及び光学スペクトル測定は、図5に示すような構成で行なう。
まず、反応ウェル503にリン酸緩衝液を充填し、これに光源(光を照射可能な光照射部)501からの光を照射し、透過光を検出器(光を検出可能な光検出部)506にて検出する。これにより、このセンサ素子用構造体505の光学スペクトルを測定する。次に、このリン酸緩衝液を排出した後、反応ウェル503にAFPを含んだ検体を注入口502より注入し、AFPを構造体に捕捉させる。
その後、検体を排出口504より排出し、リン酸緩衝液を注入口502より注入し、反応ウェル503の内部を洗浄する。そして、最後にリン酸緩衝液を充填する。次に、光源501からの光を照射し、透過光を検出器506にて検出することにより、このセンサ素子用構造体505の光学スペクトルを測定する。
このセンサ素子用構造体の表面で抗原抗体反応が起こった前後では、図6の様に表面プラズモン共鳴により光学スペクトルがシフトする。このとき、予め濃度が既知のAFP溶液を用いて前記シフト量と濃度との関係を求めておくことで、被測定検体の濃度を求めることが出来る。
このように、本発明のセンサ素子用構造体では、微小導電性構造体702の下面703が露出していることで、抗原抗体反応の生じる反応面積が大きくなる。すなわち、微小導電性構造体702の表面において誘電率変化が生じる面積が大きくなるため、下面703が露出していない場合と比較して反応前後での光学スペクトル変化を大きく出来る。
さらに、下面703の大部分が上面705と同様に露出していることで、両面で感じる周囲の実効誘電率が近くなり効率的にプラズモンを励起できる。また、本実施例の様に、導電体の薄膜層を形成してから所定の形状にパターニングすることにより、所望の光学特性をもった構造を再現性良く作製できる。
また、一般的なホールアレイの場合は開口部706を通り抜けようとする液体に対し誘電体基板701が開口部706の一端をふさいでしまっているため、液体の侵入、対流が困難である。しかしながら、本発明のホールアレイのように凹部707が形成されることで開口部706を通り抜け凹部に至る経路が出来る。このため、凹部707への液体の侵入、対流が容易になり、微小導電性構造体702の全表面で抗原抗体反応を起こすことができる。
[実施例3]センシング装置
本実施例は、本発明におけるセンサ素子用構造体を用いたセンシング装置に関するものである。図8は、本発明のセンサ素子用構造体を用いたセンシング装置の概略図である。本発明のセンシング装置は、主に送液ポンプ801、注入口802、センサ素子用アレイ803、反応ウェル804、排出口805、廃液リザーバ806、及び流路807から構成されている。
本実施例は、本発明におけるセンサ素子用構造体を用いたセンシング装置に関するものである。図8は、本発明のセンサ素子用構造体を用いたセンシング装置の概略図である。本発明のセンシング装置は、主に送液ポンプ801、注入口802、センサ素子用アレイ803、反応ウェル804、排出口805、廃液リザーバ806、及び流路807から構成されている。
センサ素子用アレイ803は反応ウェル804内に配置され、反応ウェル804は流路807を介して、注入口802及び排出口805に連通している。この送液ポンプ801及び注入口802は検体供給部、廃液リザーバ806及びこれに接続されたポンプ並びに排出口805が検体排出部を構成している。
また、この注入口802及び排出口805は、それぞれ送液ポンプ801及び廃液リザーバ806に接続されている。この送液ポンプ801の駆動により、検体液が注入口802から反応ウェル804まで流れるようになっている。また、検体液の測定後には、廃液リザーバ806に接続されたポンプ(図示していない)の駆動により、検体液が反応ウェル804から排出口805まで流れるようになっている。
一方、このセンサ素子用アレイ803は、検体の検出前と検出後で、表面プラズモン共鳴による光学スペクトルが変化する。そこで、センサ素子用構造体803によるこの光学特性の変化を評価するために、検体の検出前及び検出後について、光源(光照射部)808から光を照射し、透過光を分光光度計(光検出部)809で計測する。また、その波長ごとの強度データを中央演算装置810に導く。この中央演算装置810は計測結果を表示ユニット811に表示させると同時に光源ユニット808の制御信号を発生する。
本発明のセンサ素子用アレイを用いてセンシング装置を構成することにより、高感度なセンシング(例えば、屈折率センシングやバイオセンシング)を行なうことが出来る。また、観察速度の更なる向上のために、本発明におけるセンサ素子用構造体を複数設け、マルチヘッドのセンシング装置を構成してもよい。
101:誘電体基板
102:微小導電性構造体
103:凹部
104:下面
105:上面
106:微細構造体
107:突出部
108:第一の表面
201:誘電体基板
202:微小導電性構造体
203:凹部
204:微細構造体
205:突出部
206:第一の表面
301:抗体
302:下面
303:抗原
304:光学スペクトル1
305:光学スペクトル2
306:微小導電性構造体
307:微細構造体
401:誘電体基板
402:微小導電性構造体
403:下面
404:抗体
405:上面
406:第一の表面
407:突出部
501:光源
502:注入口
503:反応ウェル
504:排出口
505:微細構造体
506:検出器
507:基板
601:光学スペクトル1
602:光学スペクトル2
701:誘電体基板
702:微小導電性構造体
703:下面
704:抗体
705:上面
706:開口部
707:凹部
708:突出部
709:第一の表面
801:送液ポンプ
802:注入口
803:微細構造体アレイ
804:反応ウェル
805:排出口
806:廃液リザーバ
807:流路
808:光源
809:分光光度計
810:中央演算装置
811:表示ユニット
102:微小導電性構造体
103:凹部
104:下面
105:上面
106:微細構造体
107:突出部
108:第一の表面
201:誘電体基板
202:微小導電性構造体
203:凹部
204:微細構造体
205:突出部
206:第一の表面
301:抗体
302:下面
303:抗原
304:光学スペクトル1
305:光学スペクトル2
306:微小導電性構造体
307:微細構造体
401:誘電体基板
402:微小導電性構造体
403:下面
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405:上面
406:第一の表面
407:突出部
501:光源
502:注入口
503:反応ウェル
504:排出口
505:微細構造体
506:検出器
507:基板
601:光学スペクトル1
602:光学スペクトル2
701:誘電体基板
702:微小導電性構造体
703:下面
704:抗体
705:上面
706:開口部
707:凹部
708:突出部
709:第一の表面
801:送液ポンプ
802:注入口
803:微細構造体アレイ
804:反応ウェル
805:排出口
806:廃液リザーバ
807:流路
808:光源
809:分光光度計
810:中央演算装置
811:表示ユニット
Claims (11)
- 基板表面上に前記基板表面より突出するように形成された突出部と、前記突起部の前記基板表面と平行な第一の表面上に位置する導電性部材と、を有するセンサ素子用構造体であって、
第一の表面と平行な面で前記導電性部材を切断したときの断面積の最大値が、第一の表面の面積よりも大きいことを特徴とするセンサ素子用構造体。 - 前記導電性部材が薄膜からなることを特徴とする請求項1に記載のセンサ素子用構造体。
- 前記導電性部材が金属からなることを特徴とする請求項1に記載のセンサ素子用構造体。
- 前記導電性部材が半導体からなることを特徴とする請求項1に記載のセンサ素子用構造体。
- 請求項1から4の何れか1項に記載のセンサ素子用構造体が、周期的に複数、配置されていることを特徴とするセンサ素子用アレイ。
- 独立した複数の前記導電性部材が周期的に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のセンサ素子用アレイ。
- 前記断面積の最大値と前記第一の表面の面積との比である(断面積の最大値)/(第一の表面の面積)が、1.01以上400以下の範囲にある請求項6に記載のセンサ素子用アレイ。
- 独立した開口を周期的に複数個、配して構成される導電性部材が用いられることを特徴とする請求項5に記載のセンサ素子用アレイ。
- 前記断面積の最大値と前記第一の表面の面積との比である(断面積の最大値)/(第一の表面の面積)が、1.01以上10.0以下の範囲にある請求項8に記載のセンサ素子用アレイ。
- 誘電体基板を用意する工程と、
前記誘電体基板上に導電性材料層を成膜する工程と、
前記導電性材料層上にマスクパターンを設ける工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記導電性材料層を選択的にエッチングする工程と、
前記マスクパターンをマスクとして、前記誘電体基板にエッチングを行う工程と、
を有することを特徴とするセンサ素子用アレイの製造方法。 - 請求項5から9の何れか1項に記載のセンサ素子用アレイと、
前記センサ素子用アレイを収容する反応ウェルと、
前記反応ウェルに流路を介して接続された検体供給部及び検体排出部と、
前記センサ素子用アレイへ光を照射可能なように配置された光照射部と、
前記センサ素子用アレイからの光を検出可能なように配置された光検出部と、
を有することを特徴とするセンシング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007049260A JP2007263955A (ja) | 2006-03-03 | 2007-02-28 | センサ素子用構造体、センサ素子用アレイ、センサ素子用アレイの製造方法及びセンシング装置 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2006057908 | 2006-03-03 | ||
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101937294B1 (ko) * | 2017-07-24 | 2019-01-11 | 한국과학기술연구원 | 광학 센서, 이의 제조 방법 및 이를 활용한 유체 분석 방법 |
US10488333B2 (en) | 2017-07-24 | 2019-11-26 | Korea Institute Of Science And Technology | Optical sensor, manufacturing method thereof, and fluid analysis method using the same |
-
2007
- 2007-02-28 JP JP2007049260A patent/JP2007263955A/ja active Pending
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