JP2007263789A - 電磁波解析プログラム、電磁波解析装置および電磁波解析方法 - Google Patents

電磁波解析プログラム、電磁波解析装置および電磁波解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波源解析領域内の精度検証のみを考慮することで、電磁波発生源外の電磁波を高精度に解析することができるようにする。
【解決手段】解析条件取得手段2により、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力が受け付けられる。解析条件取得手段2が解析条件を取得すると、フーリエ変換手段3により、時系列電磁流データのフーリエ変換が行われ、周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データが生成される。そして、電磁界計算手段4により、フーリエ変換手段3で生成された周波数別電磁流データに基づいて電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界が電磁波発生源内の全体にわたって積分され、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界が計算される。
【選択図】図1

Description

本発明は電磁波解析プログラム、電磁波解析装置および電磁波解析方法に関し、特に波源となる物質から離れた位置の電磁波を解析するための電磁波解析プログラム、電磁波解析装置および電磁波解析方法に関する。
近年、製造販売される電子機器の電磁波障害が問題されている。そのため、実際に製造した機器を電波暗室に入れて電磁波放射の実測定が行われる。これを実機製造以前に、プログラムでシミュレーションできれば無駄な測定を減らすことができる。そこで、電磁波解析の様々な手法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
電磁波解析の方法としては、例えば、Maxwellの方程式から積分方程式を導き、これを離散化して連立一次方程式を得る。そして、その連立一次方程式を解くことで解析物体内の電磁界分布を取得する(例えば、非特許文献1参照)。具体的には以下の通りである。
一般的に、電場と磁場とは、ベクトルポテンシャルと磁気ベクトルポテンシャルから算出される。ここでは電場の算出方法について説明する。
図11は、解析対象の空間を示す図である。波源解析領域90内に波源(電磁波発生源)91が設けられている。波源91には電流が流れており、波源91上に電流素片92がある。
ここで、観測点93におけるベクトルポテンシャルA(r)は、波源91上の電流素片92の電流情報J1(r0)を用いて以下のように記述できる。
Figure 2007263789
と記述できる。ここで「r」は、座標原点からみた観測点93の位置ベクトルである。「r0」は、波源91上の電流素片92の位置を示す位置ベクトルである。「μ0」は、真空の透磁率である。「π」は円周率である。
式(1)は、原点から|r|だけ離れた位置でのベクトルポテンシャルA(r)は波源91の電流素片92からの影響をすべて足し合わせ、透磁率などの定数をかけることで得られることを意味する。
電界E(r)は、ベクトルポテンシャルA(r)を用いて、
Figure 2007263789
と記述できる。ここで、「i」は虚数を表している。「ω」は波源91の角速度である。「k」は、比例定数(1/4πμ0)である。
これら式を実際に数値計算するには、微分を差分に置き換える必要がある。差分化の一般的な方法として、中心差分と呼ばれる方法がある。その方法は以下の通りである。
一次元の場合、x座標aの位置における1階微分は、
Figure 2007263789
となる。同様の考え方で、2階微分は、
Figure 2007263789
となる。
xyz座標系では、以上の差分スキームを用いることで差分化できる。ただし、極座標を用いて計算した方が計算上の都合が良い。極座標を用いた場合、2変数(観測点のx座標値a,y座標値b)での差分化が必要となる。すると、次のように差分化される。
Figure 2007263789
また、式(2)を極座標に変換した場合の式の微分箇所のみを以下に示す。
Figure 2007263789
ここで、「R」は極座標系での原点から観測点までの距離である。「aR」は位置aのR方向(半径方句)の値である。「aθ」は位置aのθの値である。「aφ」は、位置aのφの値である。
このように、差分化を用いた計算式により、観測点におけるベクトルポテンシャルを算出することにより、観測点での電界を得ることができる。
特開2004−239736号公報 NEC Corporation "PLANC-DM2D 電磁波解析ソフトウェア"、[online]、[平成18年3月13日検索]、インターネット<URL:http://www.sw.nec.co.jp/hpc/mediator/sxm_j/software/061.html>(「sxm_j」の「_」は、半角のアンダーバー)
高周波回路を有する電子機器が発生する電磁波は、周辺にある電子機器などへの影響があるため、発生を抑えることが望ましいとされている。そこで、ある一定レベル以下に電磁波の漏話を抑えるように設計し、EMI(ElectroMagnetic Interference)試験を行い目標が達成できているかを確認する。もし、目標が達成できていない場合には、再設計をすることになり、何回かの試作と試験を実施することになる。そこで、発生する電磁波のレベル、主だった発生源を精度良くシミュレーションできるようになると、試作回数の削減、設計変更による工数発生を期待できる。ところが、現在市場に出回る電磁波解析ツールには、電磁波の発生源から無限遠方界に広がった電磁波の指向性をシミュレーションする機能しか備えていないものが多い。これは、厳密解を「無限遠方の電磁界」として無限遠方に寄与しない項を無視することによって、計算アルゴリズムが簡単となるためである。なお、無限遠方に寄与しない項を無視しても、アンテナなどの解析では十分用途として満足できる。
しかし、EMI試験に沿ったシミュレーションを行うには、無限遠方界の計算で無視した項を考慮して計算する必要がある。原理的には、解析空間を十分広くとることで、EMI試験をシミュレーションすることは可能である。ところが、EMI試験を実施すべき空間全体に解析空間を広く取ると計算量が膨大となり、現在の計算機でシミュレーションを実行するのは困難である。
そこで、高周波回路とその周辺のみの空間(以下、波源解析領域)を計算し、波源解析領域外は、波源解析領域内での計算結果を利用して計算することとなる。詳しくは、背景技術で述べた通りである。ただし、この場合、次の2つの精度誤差に関する精度検証をする必要がある。第1の精度誤差は、波源解析領域の離散化の仕方による精度誤差である。第2の精度誤差は、波源解析領域外での電磁波の振る舞いを求めるために必要な波源解析領域の外部のベクトルポテンシャルの差分化の仕方による精度誤差である。
図12は、波源解析領域の離散化の程度を比較する図である。図12(A)は粗い離散化を示しており、図12(B)は細かい離散化を示している。図12の例では、粗い離散化の波源解析領域90aでは、計算量は少なくなるが計算結果の精度が低くなる。一方、細かい離散化の波源解析領域90bでは、計算精度は高くなるが、計算量が増大する。
図13は、観測点の電磁波測定に必要なベクトルポテンシャルを示す図である。観測距離が「r」の観測点93のベクトルポテンシャルを計算するには、観測距離が「r−dr」の地点94でのベクトルポテンシャルと、観測距離が「r+dr」の地点95でのベクトルポテンシャルとが必要である。
さらに地点94および地点95の取り方によって、観測点93での電磁界の値は変わってしまう。このことから、計算された電磁界の値が収束するために必要なdrの取り方には注意を払う必要がある。具体的には、drの値は、観測点93での電磁界の変化の度合いに応じて適切に設定する必要がある。ところが、観測点93における電磁界の変化の度合いは、シミュレーション実行前の段階では不明である。そのため、drの取り方を一意に決めておくことはできない。その結果、drの値を段階的に変えて複数回シミュレーションを行いその都度精度検証をするなどの試行錯誤が必要となり、ユーザにかかる負担が過大となってしまう。
このように波源解析領域内および波源解析領域外の2つの領域についての検証を行わなくてはならないのでは、ユーザには使い勝手の悪いものになってしまうという問題がある。すなわち、波源解析領域内の精度検証を省略することはできないとしても、波源解析領域外の精度検証だけでも省略できれば、電磁波解析のためのユーザの負担が軽減できる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、波源解析領域内の精度検証のみを考慮することで、波源解析領域外の電磁波を高精度に解析することができる電磁波解析プログラム、電磁波解析装置および電磁波解析方法を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような電磁波解析プログラムが提供される。本発明に係る電磁波解析プログラムは、電磁流データに基づいて電磁波解析を行うために、図1に示す機能をコンピュータに実行させることができる。
電磁流データ記憶手段1は、電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する。解析条件取得手段2は、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける。フーリエ変換手段3は、解析条件取得手段2が解析条件を取得すると、時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成する。電磁界計算手段4は、位置情報に基づいて観測点の位置を判断し、フーリエ変換手段3で生成された周波数別電磁流データに基づいて電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界を電磁波発生源内の全体にわたって積分し、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界を計算する。
このような電磁波解析プログラムをコンピュータに実行させることで、解析条件取得手段2により、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力が受け付けられる。解析条件取得手段2が解析条件を取得すると、フーリエ変換手段3により、時系列電磁流データのフーリエ変換が行われ、周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データが生成される。そして、電磁界計算手段4により、位置情報に基づいて観測点の位置が判断され、フーリエ変換手段3で生成された周波数別電磁流データに基づいて電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界が電磁波発生源内の全体にわたって積分され、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界が計算される。
また、上記課題を解決するために、電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析装置において、電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段と、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける解析条件取得手段と、前記解析条件取得手段が前記解析条件を取得すると、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成するフーリエ変換手段と、前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する電磁界計算手段と、を有することを特徴とする電磁波解析装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析方法において、解析条件取得手段が、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付け、フーリエ変換手段が、電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段から前記時系列電磁流データを取得し、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成し、電磁界計算手段が、前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する、ことを特徴とする電磁波解析方法が提供される。
本発明では、電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界を電磁波発生源内の全体にわたって積分することで、電界を計算するようにした。そのため、波源解析領域の離散化による精度検証が不要となり、ユーザの負担を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の概略を示す図である。本実施の形態では、電磁波発生源の外部の電磁界を算出するために、電磁流データ記憶手段1、解析条件取得手段2、フーリエ変換手段3、電磁界計算手段4、および電磁界データ記憶手段5を有する。
電磁流データ記憶手段1は、電磁波発生源(波源)の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する。時系列電磁流データは、例えば、FDTD(Finite Difference Time Domain)法による精密な電磁界解析によって算出することができる。
解析条件取得手段2は、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける。解析条件取得手段2が取得した解析条件は、フーリエ変換手段3に渡される。
フーリエ変換手段3は、解析条件取得手段2が解析条件を取得すると、電磁流データ記憶手段1から時系列電磁流データを取得する。そして、フーリエ変換手段3は、時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成する。生成された周波数別電磁流データは、電磁界計算手段4に渡される。
電磁界計算手段4は、位置情報に基づいて観測点の位置を判断する。次に、電磁界計算手段4は、フーリエ変換手段3で生成された周波数別電磁流データに基づいて、電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界を電磁波発生源内の全体にわたって積分し、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界を計算する。また、電磁界計算手段4は、フーリエ変換手段3で生成された周波数別電磁流データに基づいて電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える磁界を電磁波発生源内の全体にわたって積分し、周波数情報で示される周波数毎の観測点における磁界を計算する。算出された電界と磁界とを示す電磁界データは、電磁界データ記憶手段5に格納される。
電磁界データ記憶手段5は、観測点における電界と磁界とを示す電磁界データを記憶する。
このような電磁波解析プログラムをコンピュータに実行させることで、解析条件取得手段2により、観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力が受け付けられる。解析条件取得手段2が解析条件を取得すると、フーリエ変換手段3により、周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データが生成される。そして、電磁界計算手段4により、電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が観測点に与える電界が電磁波発生源内の全体にわたって積分され、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界が計算される。
これにより、解析空間の差分化が不要となり、簡単な計算で電界を算出することができる。
なお、計算結果として極座標の電磁界データが必要な場合もある。その場合、電磁界計算手段4は、周波数情報で示される周波数毎の観測点における電界の値を極座標変換することもできる。
また、電磁波解析処理では、高精度の解析を行う場合、非常に多くのメモリを消費する。そこで、メモリを節約することで、資源の有効活用を図ることが重要となる。例えば、フーリエ変換手段3は、時系列電磁流データをメモリ(一次記憶装置)に読み込み、メモリ上の時系列電磁流データに対してフーリエ変換を行う。そして、フーリエ変換手段3は、変換結果として得られる周波数別電磁流データをメモリに読み込み、時系列電磁流データが格納されていたメモリ領域を開放する。これにより、使用メモリ容量を節約できる。
また、電磁界計算手段4による電磁界解析においても、メモリ節約が可能である。例えば、電磁界計算手段4は、周波数情報において解析対象の周波数が複数指定されている場合、1つの周波数に対する電磁界の計算が終了する毎に、電界のデータを二次記憶装置に格納する。そして、電磁界計算手段4は、計算が完了した周波数の周波数別電磁流データが格納されていたメモリ領域を開放する。このようにして、多数の周波数における電磁界を計算する場合においても、使用メモリ容量が膨大になるのを防止できる。
次に、電流素片に基づいて観測点に生じる電界を積分によって計算するための式の導出方法について説明する。
電場、磁場は、ベクトルポテンシャル、磁気ベクトルポテンシャルから算出することが一般的である。電場の算出方法について説明する。以下の説明では、電波工学などで良く使われる「磁流」と呼ばれる仮想的な物理量を導入する。この磁流を導入したときにMaxwell方程式は、
Figure 2007263789
Figure 2007263789
となる。ここで、「E」が電界、「H」が磁界である。「J1」が電流情報、「Jm1」が磁流情報である。「ε0」は真空の誘電率である。「t」はシミュレーション上の時間である。
式(7)は通常のMaxwell方程式である。式(8)の右辺の第2項に示される磁流は、式(7)との対象性を一致させたときに導入された仮想的物理量である。なお、磁流は実際に物理量として観測されていないが、上記のように導入して算出された電界磁界は、正しい値になることは確認されている。
ここで、電流素片から観測点までの距離は、電流素片の位置と観測点の位置とから求められる。
図2は、電流素片から観測点までの距離を示す図である。観測点31の位置を示すベクトルをraとする。また、波源30上の1つの電流素片32の位置を示すベクトルをrbとする。ここで、電流素片32から観測点31までのベクトルをrとすると、観測距離|r|は|r|=|ra−rb|で表される。
電流素片32が観測点31に与えるベクトルポテンシャルは、波源の電流情報J1(rb)を用いて、
Figure 2007263789
で記述できる。波源30により観測点31に生じるベクトルポテンシャルは、波源30上の電流素片すべてが観測点31に与えるベクトルポテンシャルを足し合わせ、透磁率などの定数をかけることで得られる。
また、電界と磁界とはベクトルポテンシャルを用いて、
Figure 2007263789
Figure 2007263789
と記述される。同様に波源30の磁流情報Jm1(rb)を用いて、磁気ポテンシャルは、
Figure 2007263789
となる。式(12)から導かれる電界と磁界とは、
Figure 2007263789
Figure 2007263789
である。
以上の式(10)、式(11)、式(13)、式(14)を合わせることにより、
Figure 2007263789
Figure 2007263789
と電磁界が記述できる。そこで、式(9)、式(12)、式(15)により、
Figure 2007263789
が得られる。さらに、式(9)、式(12)、式(16)により、
Figure 2007263789
が得られる。
ここで、「λ」は、電磁波の波長を示している。「η0」は、真空でのインピーダンス(≒120π)である。また、「r1=−rb/|rb|」であり、「J1=J1(rb)」であり、「r=|ra−rb|」である。
式(17)、式(18)から明らかなように、差分の計算は不要である。すなわち、観測点の周囲の別の点における電界の値を用いずに計算できる。その結果、波源解析領域内の離散にのみ配慮すれば、あとは任意の観測点の計算を高精度に、かつ少ない計算量で行うことができる。
式(17)で得られた電界を
Figure 2007263789
によって変換すれば、極座標での計算も可能となる。
なお、式(19)は、(R,θ,φ)座標系への変換について記載したものであるが、場合によっては、(R,θ,Z)を利用した方がよい場合もある。その場合、
Figure 2007263789
によって変換する。
このようにして、ベクトルポテンシャルの空間的な差分化を行う必要がなくなる。すなわち、精度検証に関しては、波源解析領域内の精度検証のみを考慮すればよくなる。その結果、電磁波解析の際のユーザへの負担を軽減することができる。
次に、上記のような電磁波解析を行う電磁波解析装置について詳細に説明する。
図3は、本実施の形態に用いる電磁波解析装置のハードウェア構成例を示す図である。電磁波解析装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、および通信インタフェース106が接続されている。
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
通信インタフェース106は、ネットワーク10に接続されている。通信インタフェース106は、ネットワーク10を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図4は、電磁波解析装置の機能を示すブロック図である。電磁波解析装置100には、測定対象物情報記憶部110、電磁界ソルバ120、電磁流データ記憶部130、解析条件設定部140、解析条件記憶部150、外部電磁界計算部160、電磁界データ記憶部170、および電磁界状態表示部180を有している。
測定対象物情報記憶部110は、外部の電磁界を測定すべき装置の構造や内部回路を示す測定対象物情報111を記憶する記憶装置である。例えば、HDD103の記憶領域の一部が測定対象物情報記憶部110として使用される。
電磁界ソルバ120は、測定対象物情報111に基づいて、測定対象物内部を解析領域(波源解析領域)とした電磁波解析を行う。例えば、電磁界ソルバ120は、FDTD法によって電磁波解析を行うことができる。電磁界ソルバ120は、電磁波解析の結果として、電磁流データ131を生成する。電磁界ソルバ120は、電磁流データ131を電磁流データ記憶部130に格納する。なお、電磁界ソルバ120としては、前述の非特許文献1で示したような電磁波解析ソフトウェアを利用することができる。
電磁流データ記憶部130は、電磁流データ131を記憶する記憶装置である。例えば、HDD103の記憶領域の一部が電磁流データ記憶部130として利用される。
解析条件設定部140は、ユーザからの操作入力に応答して、外部電磁界計算のための解析条件151を生成する。そして、解析条件設定部140は、解析条件151を解析条件記憶部150に格納する。
解析条件記憶部150は、解析条件151を記憶する記憶装置である。例えば、HDD103の記憶領域の一部が解析条件記憶部150として使用される。
外部電磁界計算部160は、解析条件151に従って、電磁流データ131で示される電磁波発生源の外部に放射される電磁波を計算する。このとき、外部電磁界計算部160は、ベクトルポテンシャルの差分化を必要としない形式によって電磁波を求める。外部電磁界計算部160は、計算結果として電磁界データ171を生成する。そして、外部電磁界計算部160は、電磁界データ171を電磁界データ記憶部170に格納する。
電磁界データ記憶部170は、電磁界データ171を記憶する記憶装置である。例えば、HDD103の記憶領域の一部が電磁界データ記憶部170として使用される。
電磁界状態表示部180は、電磁界データ171に基づいて、解析領域の外部の電磁界の状況をグラフなどによってモニタ11に表示する。
以上のような構成の電磁波解析装置100により、測定対象物から外界に漏れる電界や磁界を計算できる。以下、電磁波解析の手順を具体的に説明する。なお、測定対象物情報111は、予め測定対象物情報記憶部110に格納されている。
図5は、電磁波解析の手順を示すフローチャートである。以下、図5に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]電磁界ソルバ120は、ユーザからの操作入力に応答して、測定対象物情報111で示される測定対象物内の電磁流データ131を計算する。そして、電磁流データ131が電磁流データ記憶部130に格納される。
[ステップS12]解析条件設定部140は、ユーザの操作入力に応答して、解析条件151を生成する。具体的には、解析条件設定部140は、モニタ11に解析条件設定画面を表示する。そして、解析条件設定部140は、解析条件設定画面に対してユーザから入力された情報を、解析条件151として解析条件記憶部150に格納する。
[ステップS13]外部電磁界計算部160は、解析条件151に基づいて、電磁流データ131で示される電磁流が測定対象物の外に与える電磁界を計算する。そして、外部電磁界計算部160は、計算によって得られた電磁界データ171を、電磁界データ記憶部170に格納する。なお、この処理の詳細は後述する。
[ステップS14]電磁界状態表示部180は、電磁界データ171に基づいて、測定対象物の外の空間の電界または磁界を、グラフなどによってモニタ11に表示する。
このような手順で、EMI試験などを行うべき測定対象物の設計段階のデータに基づいて、試験の実施前に予めシミュレーションにより電磁波の状況を確認することができる。ここで、電磁流データ131を生成するための計算は既存の技術であるため、電磁流データ131生成後の処理について詳細に説明する。
図6は、電磁流データのデータ構造例を示す図である。電磁流データ131は、電流データ131aと磁流データ131bとで構成される。
電流データ131aには、FDTD法によるシミュレーションの時間間隔毎の解析時刻(t1,t2,・・・)毎に、波源解析領域(測定対象物内)の格子状に区切られた各領域(セル)における座標値と電流値とが示されている。磁流データ131bには、FDTD法によるシミュレーションの時間間隔毎の解析時刻(t1,t2,・・・)毎に、波源解析領域の格子状に区切られた各領域(セル)における座標値と磁流値とが示されている。
このような電磁流データ131が作成されると、ユーザの操作入力に応答して解析条件151が生成される。
図7は、解析条件の例を示す図である。解析条件151には、周波数情報(frequency)、観測距離情報(Observation distance)、および観測離散間隔情報(angle resolution)が設定されている。観測距離情報と観測離散間隔情報とによって、観測点の位置が定義されている。
周波数情報には、解析対象とすべき周波数の最低値(min)、最高値(max)、および周波数間隔(Δf)が含まれる。すなわち、最低値に対して、周波数間隔の値を0回以上加算したときの各周波数が、解析対象の周波数である。ただし、最高値を超えた周波数は、解析対象から除外される。
観測距離情報には、座標原点からの観測距離が設定されている。距離は、複数設定することができる。
観測離散間隔情報は、座標原点を中心として観測距離を半径とする円周上に、どの程度の観測点を設けるのかを表している。この例では、円周上に等間隔に観測点を配置することを前提としており、観測離散間隔情報には、隣り合った2つの観測点それぞれの位置を示す2つのベクトル間の角度が設定される。すなわち、観測離散間隔情報に設定される角度が小さいほど、観測点が密に配置される。
このような解析条件151に従って、外部電磁界の計算が行われる。
図8は、電磁界計算処理の手順を示すフローチャートである。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]外部電磁界計算部160は、電磁界解析を指示する操作入力に応答し、解析条件記憶部150から解析条件151を取得する。
[ステップS22]外部電磁界計算部160は、時系列の電磁流データ131の格納領域をRAM102内に確保する。
[ステップS23]外部電磁界計算部160は、電磁流データ記憶部130から時系列の電磁流データ131を取得し、ステップS22で確保した格納領域に記憶する。
[ステップS24]外部電磁界計算部160は、周波数別電磁流データの格納領域をRAM102内に確保する。
[ステップS25]外部電磁界計算部160は、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を実行する。そして、FFTによって、周波数成分毎の電磁流データが得られる。外部電磁界計算部160は、FFTにより得られた周波数別電磁流データを、ステップS24で確保した記憶領域に格納する。
[ステップS26]外部電磁界計算部160は、時系列の電磁流データ131の格納領域をRAM102から開放する。
[ステップS27]外部電磁界計算部160は、xyz座標系の電磁界の値を格納するための記憶領域をRAM102内に確保する。
[ステップS28]外部電磁界計算部160は、計算すべき周波数を1つ選択し、その周波数における電磁界計算を、積分形式で記述した計算式を用いて実行する。具体的には、式(17)、式(18)に基づいて電磁界計算が行われる。このとき、J1には、選択した周波数に対応する電流データが設定される。また、Jm1には、選択した周波数に対応する磁流データが設定される。外部電磁界計算部160は、電磁界計算によって得られた観測点の電磁界の値を、ステップS27で確保した記憶領域に格納する。
[ステップS29]外部電磁界計算部160は、極座標系の電磁界の値の記憶領域をRAM102内に確保する。
[ステップS30]外部電磁界計算部160は、ステップS28で求めた電磁界の値を極座標変換する。具体的には、外部電磁界計算部160は、式(19)または式(20)を用いて観測点のEx、Ey、Ezの値を変換する。そして、外部電磁界計算部160は、極座標変換の結果を、ステップS29で確保した記憶領域に格納する。
[ステップS31]外部電磁界計算部160は、ステップS29で確保した記憶領域に格納されている電界と磁界の値を、電磁界データ記憶部170に格納する。そして、外部電磁界計算部160は、ステップS29で確保した記憶領域を開放する。
[ステップS32]外部電磁界計算部160は、計算対象とすべき全周波数について電磁界の計算をしたか否かを判断する。未計算の周波数があれば、処理がステップS28に進められ、未計算の周波数についての電磁界が計算される。すべての周波数について計算が完了したら処理が終了する。
電磁界データ171が生成されると、その内容が電磁界状態表示部180によってモニタ11に表示される。
図9は、テキスト形式の電磁界データ表示画面の例を示す図である。図9に示すように、電磁界データ表示画面40には、観測距離が1mと3mとのそれぞれの観測点における各周波数での電界値が極座標Er、Ez、Eθ(図中「Etheta」と表記)で示されている。
図10は、グラフによる電磁界データ表示画面の例を示す図である。この例では、電磁界データ表示画面50内にグラフ51が表示されている。グラフ51は、横軸に周波数(GHz)、縦軸に電界の強さ(μV/m)が設定されている。グラフ51内には、Erの周波数変化を示す折れ線52、Ezの周波数変化を示す折れ線53、およびEθ(図中「Etheta」と表記)の周波数変化を示す折れ線54が表示されている。
以上のようにして、波源解析領域外の電磁界を積分形式によって計算できる。積分形式で電磁界を計算するため、波源解析領域内が高精度に解析されていれば、波源解析領域外も高精度に解析できる。すなわち、高精度の計算を行う際の計算量が少なくて済む。その結果、短時間での計算が可能となる。
しかも、観測点の電磁界を単独で(周囲の電磁界の計算を行わずに)計算できるため、観測点の数が少なければ、その分計算量も少なくなる。すなわち、FDTD法のように、Maxwell方程式を時間と空間とについて差分法で解く場合、波源解析領域と観測点との間の空間についても電磁波解析を行わなければならない。一方、本実施の形態のような積分形式であれば、観測点のみの電磁界を計算すればよく、計算量が少なくて済む。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、電磁波解析装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
なお、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
以上説明した実施の形態の主な技術的特徴は、以下の付記の通りである。
(付記1) 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析プログラムにおいて、
コンピュータに、
電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段、
電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける解析条件取得手段、
前記解析条件取得手段が前記解析条件を取得すると、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成するフーリエ変換手段、
前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する電磁界計算手段、
として機能させることを特徴とする電磁波解析プログラム。
(付記2) 前記電磁界計算手段は、さらに、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える磁界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における磁界を計算することを特徴とする付記1記載の電磁波解析プログラム。
(付記3) 前記電磁界計算手段は、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界の値を極座標変換することを特徴とする付記1記載の電磁波解析プログラム。
(付記4) 前記フーリエ変換手段は、前記時系列電磁流データをメモリに読み込み、前記メモリ上の前記時系列電磁流データに対してフーリエ変換を行い、変換結果として得られる前記周波数別電磁流データを前記メモリに読み込み、前記時系列電磁流データが格納されていたメモリ領域を開放することを特徴とする付記1記載の電磁波解析プログラム。
(付記5) 前記電磁界計算手段は、前記周波数情報において解析対象の周波数が複数指定されている場合、1つの周波数に対する電界の計算が終了する毎に、電界のデータを二次記憶装置に格納し、計算が完了した周波数の前記周波数別電磁流データが格納されていたメモリ領域を開放することを特徴とする付記1記載の電磁波解析プログラム。
(付記6) 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析装置において、
電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段と、
電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける解析条件取得手段と、
前記解析条件取得手段が前記解析条件を取得すると、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成するフーリエ変換手段と、
前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する電磁界計算手段と、
を有することを特徴とする電磁波解析装置。
(付記7) 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析方法において、
解析条件取得手段が、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付け、
フーリエ変換手段が、電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段から前記時系列電磁流データを取得し、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成し、
電磁界計算手段が、前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する、
ことを特徴とする電磁波解析方法。
本実施の形態の概略を示す図である。 電流素片から観測点までの距離を示す図である。 本実施の形態に用いる電磁波解析装置のハードウェア構成例を示す図である。 電磁波解析装置の機能を示すブロック図である。 電磁波解析の手順を示すフローチャートである。 電磁流データのデータ構造例を示す図である。 解析条件の例を示す図である。 電磁界計算処理の手順を示すフローチャートである。 テキスト形式の電磁界データ表示画面の例を示す図である。 グラフによる電磁界データ表示画面の例を示す図である。 解析対象の空間を示す図である。 波源解析領域の離散化の程度を比較する図である。図12(A)は粗い離散化を示しており、図12(B)は細かい離散化を示している。 観測点の電磁波測定に必要なベクトルポテンシャルを示す図である。
符号の説明
1 電磁流データ記憶手段
2 解析条件取得手段
3 フーリエ変換手段
4 電磁界計算手段
5 電磁界データ記憶手段

Claims (5)

  1. 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段、
    電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける解析条件取得手段、
    前記解析条件取得手段が前記解析条件を取得すると、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成するフーリエ変換手段、
    前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する電磁界計算手段、
    として機能させることを特徴とする電磁波解析プログラム。
  2. 前記電磁界計算手段は、さらに、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える磁界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における磁界を計算することを特徴とする請求項1記載の電磁波解析プログラム。
  3. 前記電磁界計算手段は、前記周波数情報において解析対象の周波数が複数指定されている場合、1つの周波数に対する電界の計算が終了する毎に、電界のデータを二次記憶装置に格納し、計算が完了した周波数の前記周波数別電磁流データが格納されていたメモリ領域を開放することを特徴とする請求項1記載の電磁波解析プログラム。
  4. 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析装置において、
    電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段と、
    電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付ける解析条件取得手段と、
    前記解析条件取得手段が前記解析条件を取得すると、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成するフーリエ変換手段と、
    前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する電磁界計算手段と、
    を有することを特徴とする電磁波解析装置。
  5. 電磁流データに基づいて電磁波解析を行う電磁波解析方法において、
    解析条件取得手段が、電磁界を解析すべき観測点の位置を示す位置情報と、解析すべき周波数を示す周波数情報とを含む解析条件の入力を受け付け、
    フーリエ変換手段が、電磁波発生源の電流情報と磁流情報との時間変化を示す時系列電磁流データを記憶する電磁流データ記憶手段から前記時系列電磁流データを取得し、前記時系列電磁流データのフーリエ変換を行い、前記周波数情報で示される周波数毎の周波数別電磁流データを生成し、
    電磁界計算手段が、前記位置情報に基づいて前記観測点の位置を判断し、前記フーリエ変換手段で生成された前記周波数別電磁流データに基づいて前記電磁波発生源内の微少領域内の電流および磁流が前記観測点に与える電界を前記電磁波発生源内の全体にわたって積分し、前記周波数情報で示される周波数毎の前記観測点における電界を計算する、
    ことを特徴とする電磁波解析方法。
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