JP2007262613A - 化粧用マスク及び化粧用マスクの製造方法 - Google Patents

化粧用マスク及び化粧用マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
弾力性のある表面層を有し、表面に湿感及び微細な凹凸による抵抗感を備え、化粧料の乗りが良く、また表面に付着した化粧料を落としやすい化粧用マスクを提供する。
【解決手段】
化粧用マスク25は、成形シート20を熱成形加工によって顔型に成形したマスクである。成形シート20は、合成樹脂板21と合成樹脂板21の一方の面21aに設けられた特殊ゴム層22とからなる2層構成である。前記特殊ゴム層22は、熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である。化粧マスク25は、凸側の表面25aが特殊ゴム層22であり、凹側の裏面25bが合成樹脂板21である。
【選択図】図7

Description

本願発明は、化粧の乗りが良く、又化粧を落とし易く、さらに弾力感を有する表面層を備えた化粧用マスク及びその製造方法に関する。
従来、顔を模したマスクを製造する製造方法として、ブリスター成形による成形物の製造方法が知られている。ブリスター成形とは、加熱して柔らかくした合成樹脂シートを加圧若しくは真空方式により成形型となる立体物の表面に密着させ、所定の形状に変形させた合成樹脂シートを冷却して取外し、マスクを得る方法である。そして、従来のマスクは、成形が完了した後、表面に所定の塗料によって彩色を施すことにより作成されるようになっている(例えば、特許文献1、2)。
実開昭59−24726号公報 登録実用新案公報第3066953号公報
上記した製造方法により製造したマスクは、表面が合成樹脂シートそのものであるため、硬質で弾力性がなく、人間の皮膚と全く異なる感触を有するものであった。この従来のマスクは、メイキャップ(化粧)の練習台として使用される場合がある。しかし、従来のマスクは、表面が樹脂表面そのもの、又は下地として塗布された一般的な塗膜であるので、平滑であり、人間の皮膚とは異なって、パウダーファンデーション、口紅等といった化粧料の乗りが悪く、化粧練習用のマスクとしては不向きであった。また、上記したように、従来のマスクは、表面が硬質で弾力性がなく、化粧時の感触が人間とは異なるために化粧練習用のマスクとしては不適切であった。
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、弾力性のある表面層を有し、表面に湿感及び微細な凹凸による抵抗感を備え、化粧料の乗りが良く、また表面に付着した化粧料を落としやすい化粧用マスクと、その化粧用マスクの製造方法を提供することを目的とするものである。
本願請求項1に係る化粧用マスクは、上記目的を達成するため、合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを熱成形加工によって顔型に成形したマスクであって、凸側の表面が特殊ゴム層であり、凹側の裏面が合成樹脂板である。
本願請求項2に係る化粧用マスクの製造方法は、上記目的を達成するため、合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを加熱して、成形シートを軟らかくする加熱工程と、軟らかくした成形シートの合成樹脂板の他方の面を成形型に当接し、合成樹脂板を成形型に真空吸着させることによって、合成樹脂板を接触した成形型の形状通りに変形させる成形工程とを有する。
本願発明に係る化粧用マスクは、合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを熱成形加工によって顔型に成形したマスクであって、凸側の表面が特殊ゴム層であり、凹側の裏面が合成樹脂板である。本願発明に係る化粧用マスクは、凸側表面が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である特殊ゴム層で形成されているので、弾力性のある表面層を有し、表面に湿感及び微細な凹凸による抵抗感を備えている。従って、本願発明に係る化粧用マスクは、触感が人間の皮膚に近く、メイキャップ(化粧)の練習台として非常に好適である。
また、本願発明に係る化粧用マスクは、化粧料の乗りが良い、という効果がある。特に化粧料がパウダー状のものである場合には、従来のマスクでは、付着させることが困難であるが、本願発明の化粧用マスクでは、表面がしっとり感及び微細な凹凸感があるため、口紅等の粘性の化粧料は勿論のこと、パウダー状の化粧料であっても、確実に付着させることができる。
また、本願発明に係る化粧用マスクは、表面に付着した化粧料を落としやすいという効果がある。本願発明に係る化粧用マスクは、表面に湿感を備えているが、人肌と異なり汗ばむことが無く、実際に湿っているわけではないので、パウダー状の化粧料等を簡単に落としたり、口紅等の粘性の化粧料等を簡単に拭き取ることができる。
本願発明に係る化粧用マスクの製造方法は、合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを加熱して、成形シートを軟らかくする加熱工程と、軟らかくした成形シートの合成樹脂板の他方の面を成形型に当接し、合成樹脂板を成形型に真空吸着させることによって、合成樹脂板を接触した成形型の形状通りに変形させる成形工程とを有するので、上記効果を備えた化粧用マスクを簡単に製造することができる。本願発明に係る化粧用マスクの製造方法は、成形シートの合成樹脂板側を成形型に当接して成形型に真空吸着させるので、特殊ゴム層が圧接等により変形してしまうことがないという効果がある。
本願発明に係る化粧用マスクの製造方法の一つの実施の形態を図1乃至図19に基づいて説明する。図1は、成形シートの斜視図である。図2は、図1のa−a断面図である。図3は、加熱工程により加熱した成形シートの合成樹脂板側裏面を成形型に接触させる工程を示す斜視図である。図4は、図3のb−b断面図である。図5は、加熱工程により加熱した成形シートの合成樹脂板側裏面を成形型に真空吸着させている工程を示す斜視図である。図6は、図5のc−c断面図である。図7は、成形シートを成形型から引き離している工程を示す斜視図である。図8は、図7のd−d断面図である。
図9は、成形型の外観斜視図である。図10は、成形型の要部断面図である。図11は、成形型および真空成形装置の要部断面図である。図12乃至図16は、化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。図17は、図14に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。図18は、図15に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。図19は、図16に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。
図6〜8に示すように、化粧用マスク25は、成形シート20を熱成形加工によって顔型に成形したマスクである。成形シート20は、合成樹脂板21と合成樹脂板21の一方の面21aに設けられた特殊ゴム層22とからなる2層構成である。前記特殊ゴム層22は、熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である。化粧マスク25は、凸側の表面25aが特殊ゴム層22であり、凹側の裏面25bが合成樹脂板21である。
化粧用マスク25の製造方法は、前記成形シート20を加熱して、成形シート20を軟らかくする加熱工程Aと、軟らかくした成形シート20の合成樹脂板21の他方の面21bを成形型1に当接し、合成樹脂板21を成形型1に真空吸着させることによって、合成樹脂板21を接触した成形型1の形状通りに変形させる成形工程Bとを有する。
本願発明に係る化粧用マスクの製造方法の実施の形態をさらに詳細に説明する。図9に示すように、本願発明に係る化粧用マスクの製造方法に使用される成形型1は、人の顔を象った形状に形成されたものである。当該成形型1は、化粧用マスクを成形する真空成形用の成形型であって、主として化粧用マスクの型部分となる成形部2と、当該成形部2の外周縁(成形部の下端外周部)から突出した板状の縁部3を有した装着部4とから構成されている。前記成形部2と縁部3を有した装着部4は、後述するABS樹脂による造形方法によって一体的な構造物として成形されている。
図10に示すように、成形部2は、溶融させた線径の細いABS樹脂を空気の通過が可能となるように微細な隙間を形成しながら積層させた多孔質の造形体として形成されたものである。
当該多孔質の造形体は、溶融させたABS樹脂を小径のノズル孔より押し、当該押し出された糸状のABS樹脂を予めプログラムされた領域上に押し出しながら積層させ、ABS樹脂の硬化とともに立体的な形状を成すように造形されたものである。なお、本実施の形態においては、直径0.3mmのノズル径を有する射出機を用いて、0.254mm単位でABS樹脂を積層させ立体造形物を形成するようになっている。また、ABS樹脂の積層は、各積層段階において糸状のABS樹脂を輪郭に沿って3周させ、当該輪郭の内部に5mm間隔のハニカム構造の隔壁16が形成されるように順次積層を繰り返すようになっている。当該ハニカム構造となるような隔壁によって、造形物の内部に小空間15が形成されるようになっている。なお、小空間15の形状は、強度を高める観点から6角柱状であることが好ましいが、必ずしも当該形状に限られるわけではない。
また、造形の際、ABS樹脂を積層させるべき位置の下部分が空間である場合(下支えが無い場合)には、サポートと称する別素材の樹脂を積層させた上にABS樹脂を積層させ、造形完了後に水や溶剤等でサポートを溶かして除去するようになっている。当該手法により、下面には前記小空間15のような空間を有しているものの表面には大きな孔がない外殻部を形成した造形物を得る事が出来るようになっている。
また、成形部2の前記小空間15上に位置する表面側部分には数mm〜数cm程度の肉厚の外殻部となっている。当該外殻部は、前述のように糸状のABS樹脂を内部に大きな
空間を形成せずに格子状に積層して形成した造形部分である。当該造形部分は、内部に視覚では判別できない程度の空気の流通が可能な程度の隙間を有しているが、圧縮方向の応力には比較的強く、押圧による変形や破壊が発生しにくい構造となっている。
また、前記外殻部は、前述のように糸状のABS樹脂を比較的高密度で格子状に並べて造形した部分であり、糸状のABS樹脂の配列間隔を粗・密に調整することで、視覚では判別することが出来ない程度の僅かな隙間を形成した状態で造形物を得ることが出来る。このように隙間を設けた状態で造形することにより、表裏において空気の流通が可能な外殻部を形成することが出来るようになっている。
なお、前記押圧に対する強度を失わない程度に、前記隔壁16によって仕切られた小空間15を形成することにより、空気の流通の際に生じる抵抗を低減させるようになっている。また、構造的に小空間を形成することができない部分については、隣り合う糸状のABS樹脂の間隔を粗あるいは密に調整することにより、強度を損なうことなく造形物の内部に空気の流通が可能な隙間を形成した多孔質状の造形物を得るようになっている。
成形部2は、耳よりも前部分の人間の顔(前髪、額、目、鼻、口、顎)の形状を立体的に模した形状となっている。本実施の形態では、モデルとなる実際の人間の顔にレーザー光を照射して座標を取得する3次元スキャナによって顔の表面形状の座標データを取得し、当該座標データを利用して造形の際のABS樹脂射出ノズルの位置を制御し、自動的に顔の形状の立体造形物を得るようになっている。なお、当該3次元スキャナ装置、当該3次元スキャナ装置で取得したデータの修正および造形データへの変換、造形装置の構造等については説明を省略する。
図10は、顔面を象った成形型1の正中線位置における断面図を表している。A矢視図は、成形型1の底面を部分的に表している。
同図に示すように、成形型1は前述した主として耳よりも前部分の顔の形状を象った成形部2と、当該成形部2の下端から周囲にフランジ状に設けられた板状の縁部3が設けられたものである。また、当該縁部3を周囲に形成した成形部2の裏面部分は、平坦面になっており、縁部3の裏面を含む成形部2の裏面部分が、真空成形装置Pに対する装着部4となっている。なお、真空成形装置Pに対する装着面となる装着部4の底面は、必ずしも平坦面である必要はなく、成形型1を真空成形装置に対して位置精度よく確実に固定できる形状であればよい。周囲に延出した縁部3は、真空成形装置Pに備えられた固定手段(図示せず)と係合する被係合部であり、真空成形装置に対する位置決めおよび固定のための被係合部として使用されるようになっている。縁部3の外形形状は矩形を成しており、当該外形形状を基準として成形部2の位置が定められている。すなわち、縁部3の外形の位置を規定することにより、成形部2の位置が定められるようになっている。
また、本実施の形態では、成形部2と当該縁部3は別個に形成したものではなく、前述した造形手法によって連続的に一体形成したものである。すなわち、成形部2と装着部4の間に継ぎ目や接合面はなく、内部に隙間を形成した状態でABS樹脂によって一体的に形成された造形物として形成されたものである。
上記説明の通り、成形型1は内部に空気の流通を可能とする微細な隙間を形成した多孔質の造形体として形成されており、表面部分が人間の前髪、額、目、鼻、口、顎の形状を表した成形面5であり、縁部3を含む成形部2の裏面部分が真空成形装置Pに対する装着部4となっているものである。当該成形型1を用いた化粧用マスクの成形工程を説明する。
図11,17は、成形型1、真空成形装置P、成形後に化粧用マスクとなる成形シート20等の要部を断面として表した説明図である。
真空成形装置Pは、前記成形型1を載置する装着台7を有している。当該装着台7は多数の小孔8が穿設された鉄板であり、当該装着台7の表面が成形型1の装着部4と接する
接触面となっている。装着台7の裏面には真空室9が設けられており、継ぎ手10を介して空気を抜くことにより内部空間の圧力を大気圧より負圧として、前記小孔8を介して空気を吸い込むようになっている。なお、空気を抜くためのポンプや制御装置等の図示しての説明は省略する。
装着台7は矩形形状に形成されており、当該装着台7および真空室9を構成する部分は、成形型1を載置した状態で電動モータ若しくは空圧機器により上下動するようになっている。上下動を行う機構の詳細な説明は省略する。
装着台7の上方には、前記矩形形状の装着台7の外形よりも若干大きい内径形状を有する一対の枠体(下枠11、上枠12)が設けられている(図12参照)。下枠11は固定されており、当該下枠11に対して上枠12が上下動することにより、下枠11と上枠12との間に前記成形シート20を挟んで保持したり、当該保持を解除するようになっている。
なお、図18に示すように、前記装着台7は、成形時にはほぼ下枠11の上面(下枠11と上枠12の当接面)位置まで上昇し、成形終了とともに再び降下するようになっている。
また、前記上枠12のやや上方には、加熱用ヒーター13を下面に配置した加熱ユニット14が配置されている。当該加熱ユニット14は、略水平横方向に往復移動可能に設けられており、成形直前に成形シート20上に移動して枠体に狭持された成形シート20を加熱して軟化させ、成形時には上昇した装着台7と干渉しない位置まで移動するようになっている。
次に、成形シート20について説明する。図1,2に示すように、成形シート20は、厚さ約0.5mm程度の薄いシートであって、合成樹脂板21と、合成樹脂板21の一方の面21aに設けられた特殊ゴム層22の2層構成となっている。合成樹脂板21は、熱可塑性樹脂が好ましく、好適な例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリエチレンテレフタレートから選ばれる少なくとも1種であれば良い。特殊ゴム層22は、熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物であるが、好適な例として、ポリオレフィンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリエステルエラストマー及びそれらの組成物から選ばれる少なくとも1種であれば良い。なお、本実施の形態で使用する成形シート20は、大阪樹脂化工株式会社から「イーロン」の商品名で提供されているシートである。
次に、成形型1を用いた化粧用マスクの形成順序について説明する。なお、真空成形装置Pは、当該真空成形装置Pを構成する装着台7や加熱ユニット14等の種々の構成要素を有しており、これら各構成要素を駆動するための空圧機器、モータ、ヒータドライバ回路その他の駆動手段およびこれら駆動手段を自動若しくは半自動制御によって駆動させる制御手段を有しているが、本実施の形態においては要部のみを説明するものとし、これらの説明は省略する。
図12に示すように、真空成形装置Pの装着台7に成形型1を載置して固定した後に装着台7を降下させ、下枠11と上枠12の間に成形シート20を狭持しようとしている状態を表している。この際、加熱ユニット14は下枠11および上枠12を設けた位置から外れた位置にある。装着台7に対する成形型1の取り付けは、載置した後に成形型1の周囲に設けた縁部3をネジ等を使用した押さえ手段や粘着テープ等によって固定することにより行われる。成形シート20は、特殊ゴム層22を上にして、人間によって下枠11と上枠12の間に差し入れられ、上枠12を降下させて下枠11と上枠12の間に狭持されるようになっている(図13参照)。
図3,4,14に示すように、加熱工程Aにおいて、下枠11と上枠12の間に成形シート20を正確に狭持した後、加熱ユニット14を成形シート20上に移動させる。加熱ユニット14の下面には加熱用ヒーター13が配列されており、当該加熱用ヒーター13の発熱によって成形シート20が加熱されるようになっている。当該加熱は、成形シート20が軟化して自重により中央部分がやや垂れ下がるように変形する程度まで行われる。上記したように、加熱工程Aにおいて、成形シート20を加熱して、成形シート20を軟らかくするが、加熱ユニット14によって、成形シート20を130°Cで約3分加熱すると、成形シート20が軟らかくなる。
図5,6,15に示すように、成形工程Bでは、前記成形シート20の加熱の後、加熱ユニット14が移動して成形シート20の上部から外れた後、成形型1を載置した装着台7が、真空室9内の空気を排出しながら上昇する。真空室9内は負圧になると、装着台7に穿設した小孔を介して空気が吸い込まれるので、当該小孔上に載置された成形型1の底面に対しても空気の吸引が行われる。また、図18に示すように、成形型1の内部には空気の流通が可能な程度の微細な空隙が形成されているので、装着台7の小孔によって生ずる負圧は、成形型1の内部を介して成形型1の表層である成形面5の表面にも作用し、当該成形面5の表層全体が空気の吸引を行うよう作用する。
このように成形工程Bにおいては、前記成形面5の表層全体が空気の吸引を行いながら上昇し、加熱により軟化した成形シート20の裏面(合成樹脂板21の他方の面)21bと接触すると、接触が行われた位置から順次連続的に成形シート20の裏面21bが成形面5に吸い付けられていく。すなわち、成形面5が上昇するにつれて成形面5表面の高い位置から順に成形シート20が吸い付けられて成形が行われ、窪んだ部分は高い位置が吸着された後に順次成形が行われる。このように、軟らかくした成形シート20の合成樹脂板21の裏面21bに成形型1を当接し、合成樹脂板21を成形型1に真空吸着させることによって、合成樹脂板21を接触した成形型1の形状通りに変形させ、化粧用マスク25を成形する。
成形面5に対する成形行程Bが完了すると、図16,19に示すように、取り出し工程Cにおいて、成形シート20を冷却するためのエアパージが数秒間行われ、成形シート20が冷却されて硬化したところで装着台7が下降し、成形シート20の裏面21bから成形型1が引きはがされて、次いで上枠12が上昇して成形シート20の狭持を解除し、成形面5の表面形状が転写された化粧用マスク25を取り出すことができる。
成形が完了した化粧用マスク25は、縁部3に対応する部分等の不要な部分を有しているが、当該不要な部分は後に切り取られ、顔を象った部分のみが化粧用マスク25として利用される。化粧用マスク25の表面25aは、人間の皮膚に近い弾力性を備え、表面に微細な凹凸がある特殊ゴム層22によって覆われているため、恰も人の顔に触れているような感触があり、人間的な暖かみを備え、化粧料等の乗りが良いのでお化粧の練習に好適である。
成形シートの斜視図である。 図1のa−a断面図である。 加熱工程により加熱した成形シートの合成樹脂板側裏面を成形型に接触させる工程を示す斜視図である。 図3のb−b断面図である。 加熱工程により加熱した成形シートの合成樹脂板側裏面を成形型に真空吸着させている工程を示す斜視図である。 図5のc−c断面図である。 成形シートを成形型から引き離している工程を示す斜視図である。 図7のd−d断面図である。 成形型の外観斜視図である。 成形型の要部断面図である。 成形型および真空成形装置の要部断面図である。 化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。 化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。 化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。 化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。 化粧用マスクの形成手順を説明するための説明図である。 図14に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。 図15に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。 図16に対応した成形型および真空成形装置の要部断面図である。
符号の説明
A 加熱工程
B 成形工程
C 取り出し工程
P 真空成形装置
1 成形型
2 成形部
3 縁部
4 装着部
5 成形面
7 装着台
8 小孔
9 真空室
10 継ぎ手
11 下枠
12 上枠
13 加熱用ヒーター
14 加熱ユニット
15 小空間
16 隔壁
20 成形シート
21 合成樹脂板
21a 一方の面
21b 他方の面(裏面)
22 特殊ゴム層
25 化粧用マスク
25a 表面
25b 裏面

Claims (2)

  1. 合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを熱成形加工によって顔型に成形したマスクであって、
    凸側の表面が特殊ゴム層であり、凹側の裏面が合成樹脂板であることを特徴とする化粧用マスク。
  2. 合成樹脂板と合成樹脂板の一方の面に設けられた特殊ゴム層とからなる2層構成であり、前記特殊ゴム層が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性エラストマーの組成物である成形シートを加熱して、成形シートを軟らかくする加熱工程と、
    軟らかくした成形シートの合成樹脂板の他方の面を成形型に当接し、合成樹脂板を成形型に真空吸着させることによって、合成樹脂板を接触した成形型の形状通りに変形させる成形工程と、
    を有することを特徴とする化粧用マスクの製造方法。
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