JP2007261859A - チタン酸バリウム粉末およびその製法 - Google Patents

チタン酸バリウム粉末およびその製法 Download PDF

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Abstract

【課題】組成ずれが少なく、微粒かつ緻密であり、粒度分布の狭いチタン酸バリウム粉末およびその製法を提供する。
【解決手段】金属バリウムおよびチタンアルコキシドを含む溶液に超音波を与えて霧状にした液滴を、加熱したキャリアガスとともに、温度を1100℃〜1400℃の範囲に、かつ圧力を大気圧よりも低くした反応菅内に噴霧することにより、Ba/Ti比が1〜1.01の範囲のチタン酸バリウムの結晶からなり、粒度分布における累積個数50%の粒径D50が50nm以上100nm以下であるとともに、粒度分布の標準偏差σと前記D50との比σ/D50が0.5以下であるチタン酸バリウム粉末が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタン酸バリウム粉末およびその製法に関し、特に、積層セラミックコンデンサなど電子部品用の誘電体材料として有用なチタン酸バリウム粉末およびその製法に関する。
近年、積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層の薄層化に応えるために誘電体粉末の微粒化が図られている。微粒なチタン酸バリウム粉末を得る方法として、以下に示すように、所望の金属を含む溶液を直接加熱する噴霧熱分解法が試みられている。例えば、非特許文献1では、硝酸バリウム水溶液とチタンのアルコキシドとを混合した水溶液を大気中、800℃の温度の雰囲気中に噴霧することが開示されている。
特許文献1では、硝酸バリウム水溶液とチタンアルコキシドの溶液とを混合した溶液に、ナトリウムとカリウムとの硝酸塩水溶液を添加した混合水溶液を1000℃以上の温度かつ減圧に設定した条件の反応管内に噴霧することによりチタン酸バリウム粉末を得ることについての開示がされている。
特許文献2では、噴霧熱分解法によって得られるセラミック粉末を球状かつ中実粒子化するために、所定のモル比に調整した種々の金属成分の硝酸塩を水やエタノールに溶解させた水溶液を200℃の温度に設定した雰囲気中に噴霧することが開示されている。
特許文献3では、酢酸ニッケル水溶液を用いて微粒のニッケル粉末を噴霧熱分解法により得る場合に、噴霧方法として減圧噴霧法を用い、用いる水溶液をマイクロフィルタを通過させた後に最高温度850℃の雰囲気中に噴霧することが開示されている。
特許文献4では、緻密で均質なイットリア安定化ジルコニア膜を形成するために、原料溶液のエアロゾルを常圧にて噴霧して、加熱した基板状にイットリア安定化ジルコニアの膜を形成する超音波噴霧熱分解法を用いることが記載されている。
日本セラミック協会学術論文誌、1990年、第98巻、第8号、p794−800 特開2004−161533号公報 特開2005−75691号公報 特開2002−294311号公報 特開2005−290861号公報
しかしながら、上記非特許文献1および特許文献1〜3に開示された噴霧熱分解法を用いた場合、噴霧される液滴の大きさが大きく、また、噴霧される液滴が減圧によって冷却されて部分的に固体化することがあり、得られるチタン酸バリウム粉末の粒径のばらつきが大きいという問題があった。
また、特許文献4に記載の超音波噴霧熱分解法を用いる製法をチタン酸バリウムのような複合酸化物に適用した場合、特許文献4に記載された温度条件では反応管内の温度が低いために噴霧される液滴の破裂が起きにくく、このため得られる粉末は粒径が大きく、かつ、その粒径のばらつきが大きいという問題があった。
また、特許文献4に記載の超音波噴霧熱分解法を用いる製法において、反応管の温度を特許文献4に開示されている温度よりも高くしても、反応管内が常圧の条件では原料溶液の液滴が反応管内に噴霧されてから粉末に変化するまでの時間が長いために、原料溶液中のチタン成分の蒸発が大きくなり、得られる粉末は組成が変化しやすいという問題があった。このように、これまで開示された微粒のチタン酸バリウムなどの粉末を合成する方法を用いても、微粒かつ粒度分布の狭いチタン酸バリウム粉末は得られていなかった。
従って本発明は、組成ずれが少なく、微粒かつ粒度分布の狭いチタン酸バリウム粉末およびその製法を提供することを目的とする。
本発明のチタン酸バリウム粉末は、Ba/Ti比が1〜1.01のチタン酸バリウムの結晶からなり、粒度分布における累積個数50%の粒径D50が50nm以上100nm以下であるとともに、前記粒度分布の前記D50に対する標準偏差σの比σ/D50が0.5以下であることを特徴とする。
上記チタン酸バリウム粉末では、前記チタン酸バリウムの結晶は正方晶のチタン酸バリウムと六方晶のチタン酸バリウムとが共存したものであり、X線回折における前記六方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度が、前記正方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度の2〜4%であることが望ましい。
また本発明のチタン酸バリウム粉末の製法は、金属バリウムおよびチタンアルコキシドを含む溶液に超音波を与えて前記溶液から霧状の液滴を作製する工程と、該霧状の液滴を室温よりも高い温度に加熱したキャリアガスで加熱する工程と、加熱された霧状の前記液滴を、減圧下で温度1100〜1400℃に設定された反応管内に、前記キャリアガスによって搬送して熱分解させる工程とを具備することを特徴とする。
上記チタン酸バリウム粉末の製法では前記霧状の液滴を加熱する前記キャリアガスの温度を200℃以上とすることが望ましい。ここで、D50とは粒度分布測定における体積が累積50%での値であり、σは粒径の標準偏差である。σ/D50は(σ/D50)×100(%)で表されるばらつきを示す値である。
本発明のチタン酸バリウム粉末は、Ba/Ti比が1〜1.01であり、チタン酸バリウムの組成が化学量論組成に近く、また、粒度分布における累積個数50%の粒径D50が50nm以上100nm以下の微粒であるとともに、その粒度分布におけるD50に対する標準偏差σの比σ/D50が0.5以下であることから、最小の粒径と最大の粒径との間の範囲が平均粒径の値の2倍以下であり、このような粉末特性の値を示すものはこれまでになく、微粒かつその粒径分布の狭い新規なチタン酸バリウム粉末である。このようなチタン酸バリウム粉末であれば、比誘電率が高く微粒であるために積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層の薄層化に製造上十分応えれるものとなる。
本発明の製法は、原料溶液に超音波を与えて霧状の液滴を形成し、その霧状の液滴を高温且つ減圧に設定された反応管内に噴霧する場合に、霧状の液滴を反応管に送り込むキャリアガスを室温よりも高い温度に加熱することを特徴とする。このため反応管を減圧にしていても反応管に搬送される霧状の液滴およびキャリアガス自体の温度の低下が少ないために、BaおよびTiを含む液滴を噴霧熱分解により反応させてもBaやTiの蒸発量が少ないために組成ずれが少なく、また、噴霧される液滴が破裂しやすくなり、得られる粉末は中実球となり、粒径のばらつきの小さい微粒のチタン酸バリウム粉末を容易に形成できる。
本発明のチタン酸バリウム粉末はBa/Ti比が1〜1.01の範囲であることを特徴とする。Ba/Ti比が上記範囲にあると形成されるチタン酸バリウムの組成が化学量論組成に近いものであるために、ペロブスカイト構造のチタン酸バリウムの結晶の割合が多くなり、高誘電率のチタン酸バリウム粉末が得られるという利点がある。一方、Ba/Ti比が1より小さいか、もしくは1.01より大きくなると、BaリッチもしくはTiリッチの化合物が形成され、このようなBaリッチもしくはTiリッチの化合物がチタン酸バリウム粉末中に含まれるとチタン酸バリウム粉末の比誘電率の低下や焼結温度の変化をきたす。
つまり、本発明のチタン酸バリウム粉末は化学量論組成からのずれが少なく、微粒かつ粒度分布の狭いものであり、これにより積層セラミックコンデンサなどの電子部品を構成する誘電体層の薄層化に対応できるとともに、高誘電率であり、また誘電体層における厚み方向の粒界数を増加できることにより絶縁性をも高めることができるという利点が備わる。なお、Ba/Ti比は分析結果の小数点以下3桁目を四捨五入した値である。
また本発明のチタン酸バリウム粉末は、粒度分布において50体積%の粒径であるD50が50nm以上100nm以下であることを特徴とする。D50が50nm以上であるとチタン酸バリウム粉末の正方晶性を高めることができるという利点がある。D50が100nm以下であると積層セラミックコンデンサにおける誘電体層を薄層化がより容易になるという利点がある。一方、チタン酸バリウム粉末は粒径が小さくなると、正方晶性が低下することから比誘電率が低下するため、D50で表される粒径は後述の実施例から60nm以上90nm以下が好ましい。チタン酸バリウム粉末のD50が100nmより大きいものは誘電体層の薄層化に適さないものとなり、誘電体層における厚み方向の粒界数が少なくなるために絶縁性が低下する。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は粒径の標準偏差σとD50との比σ/D50が0.5以下であることを特徴とする。近年、積層セラミックコンデンサに求められているチタン酸バリウム粉末は比誘電率や絶縁抵抗が高いことも必要であるが、さらに、それらの特性のばらつきが小さいことが要求されており、そのためチタン酸バリウム粉末は、その粒径が小さいことに加えて、粒径のばらつきが小さいことが重要となる。そのためσ/D50は分母にあるD50の小径化に従って標準偏差σも小さくなることが好ましい。σ/D50が0.5より大きい場合、粒径のばらつきが大きいものとなるため、焼結性や比誘電率や絶縁抵抗などの特性を安定にできない。後述の実施例によれば、D50が60nm以上90nm以下であればσ/D50は0.3以下が好ましいものとなる。
チタン酸バリウム粉末のD50や標準偏差σならびにσ/D50は電子顕微鏡観察した写真から得られた粒度分布から求める。D50は、個数で100個から300個ほど写し出された電子顕微鏡写真における各チタン酸バリウム粉末の輪郭を画像処理し、各粒子を円と見立ててその直径を求め、平均化して求める。σ/D50は上記の測定によって得られた結果に基く粒度分布の評価から求めることができる。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は室温におけるBaTiOの単結晶の密度に対して相対密度が98%以上であることが望ましい。相対密度が98%以上であると、チタン酸バリウム粉末の比誘電率が高く、焼結しても緻密な焼結体を形成できるという利点があり、また焼成収縮率が小さくなり、例えば、積層セラミックコンデンサの静電容量などの誘電特性のばらつきを小さくできるという利点がある。この場合、相対密度は99%以上が好ましい。相対密度が98%より低いものは粉末中に空隙が存在することとなり、このためチタン酸バリウム粉末の比誘電率が低くなり、焼結しても緻密な焼結体が形成できない。また焼成収縮率が大きくなり積層セラミックコンデンサの静電容量などの誘電特性のばらつきが大きくなる。チタン酸バリウム粉末の密度はピクノメータ法により求められる。相対密度はチタン酸バリウムの理論密度をもとにして求める。チタン酸バリウムの格子定数はa=b=3.992Å、c=4.038Åであり、Ba、TiおよびOの各原子量から求められる分子量は233.19、理論密度は6.01g/cmである。
本発明の製法により得られるチタン酸バリウム粉末は、上述のように、従来の水溶液から得られる粉末に比較して微粒であるために、その形状は真球に近い球状を呈しており、かつ緻密化した中実球である。
そして、本発明の製法によって得られるチタン酸バリウム粉末が球状に近い形状であると比表面積を小さくでき、また、緻密質であり粉末の表面において反応する部分に偏りが少ないために、微粒であっても偏った方向への粒成長が抑制され、このため当該粉末を成形し焼結した後においても粒成長を抑制できるとともに均一な粒径分布を保つことができる。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は正方晶系のチタン酸バリウム結晶と六方晶系のチタン酸バリウム結晶とが共存したものであることが望ましいものである。この場合、六方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度が正方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度の2〜4%以下であることが望ましい。六方晶のチタン酸バリウムの結晶は正方晶のチタン酸バリウムの結晶に比べて比誘電率は低いとされるものの、直流電圧の印加による比誘電率の低下が小さいという利点があり、チタン酸バリウム粉末中に六方晶のチタン酸バリウムの結晶が分散されることから、電束に対するピン留めの効果がはたらくことになる。そのため六方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度比が上記2%以上であると、直流電圧の印加による比誘電率の低下を抑制できること、一方、六方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度比が5%以下であると高い比誘電率が得られることという利点がある。
正方晶のチタン酸バリウム結晶と六方晶のチタン酸バリウム結晶とが共存した構造はX線回折によって求めることができる。X線回折では回折角33°付近の正方晶の回折ピーク強度のカウントに対して回折角26°付近の六方晶の回折ピーク強度のカウント比を求める。X線回折において正方晶の回折ピーク強度のカウントおよび六方晶の回折ピーク強度のカウントはX線回折装置に付設のコンピュータ計算によって求められる。
また本発明のチタン酸バリウム粉末の格子定数比c/aは1.006以上が好ましい。c/a軸比が1.006以上であると粉末が微粒であってもチタン酸バリウムの正方晶率が高くなり、そのために高誘電率化が図れる。
次に、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法について説明する。図1は、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法に用いる噴霧熱分解装置の概略模式図である。1はキャリアガス容器、3は加熱部、5は超音波発生器を備えた原料供給器、5aはタンク、5bは原料溶液、5cは超音波発生器、5dは液滴が発生して浮遊しているチャンバ、7はガス導入管、9は加熱部、11は反応管、13は粉末回収容器である。
本発明のチタン酸バリウム粉末の製法に用いる噴霧熱分解装置においては、以下のような粉末合成の工程が行われる。まず、キャリアガス容器1からキャリアガスが加熱部3に送られて加熱される。一方、タンク5aに溜めたバリウムおよびチタンを含む原料溶液5bに超音波発生器5cから超音波を与えて原料溶液から霧状の液滴5dを形成しチャンバ5e内に浮遊させる。形成される液滴5dは大きさが数μm程度であり、発生速度は1×10−4〜1×10−3g/secの範囲である。
次に、粉末回収容器15側から吸引して減圧にされた反応管11内にチャンバ5dから霧状の液滴を導入し反応管11内において噴霧熱分解を行う。噴霧熱分解により生成したチタン酸バリウム粉末13は粉末回収容器15側に移動して回収される。
本発明のチタン酸バリウム粉末の製法では、バリウム源として金属バリウムを溶解したアルコール溶液を用いることを特徴とする。金属バリウムは純度が99.9%以上であることが好ましい。用いる金属バリウムに高純度のものを用いることにより得られるチタン酸バリウム粉末についても高純度化できるとともにチタンとのモル比を正確に調整できるという利点がある。
アルコールとしてはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールのうちいずれか1種あるいはこれらの混合溶液が、その揮発性が高いという理由から好ましい。なお、本発明の製法では水との混合溶液も用いることが可能である。そして、その表面張力としては50ダイン/cm以下が好ましい。
アルコール中における金属バリウムの濃度は0.001〜0.5モル/Lが好ましい。金属バリウム量が0.001モル%以上であると、噴霧後に得られるチタン酸バリウム粉末を多く高効率で製造できるという利点がある。金属バリウム量が0.5モル%少ないと、アルコール溶液中に未溶解の金属バリウム成分が存在しにくいために、より均質な混合溶液を調製できるという利点がある。
チタン源としてはチタンのアルコキシドを用いることが好ましい。この場合、アルコキシドに含まれるチタン以外の金属量は0.01質量%以下であることが好ましい。用いるチタンアルコキシドに高純度のものを用いることにより、金属バリウムの場合と同様、得られるチタン酸バリウム粉末について高純度化できるとともにバリウムとのモル比を正確に調整できるという利点がある。チタンの前駆体成分となるアルコキシドとしては種々のアルコキシドが好適であるが、特に、アルコール溶液への高い溶解性およびチタンのキレートとしての安定化という点でプロプキシドが好ましい。
そして、本発明の製法に用いる金属バリウムおよびチタンアルコキシドのアルコール溶液では、金属バリウムとチタンとのモル比が等量であることが好ましい。これにより高純度のチタン酸バリウムが得られるという利点がある。尚、等量というのはバリウムとチタン比が0.99〜1.01の範囲である。
また、アルコール溶液中における金属バリウムおよびチタンの濃度は0.1モル以下であることが好ましい。アルコール溶液中における金属バリウムおよびチタンの濃度が0.1モル%以下であると、噴霧して複合酸化物が形成される際に液滴が破裂しやすいという利点がある。一方、アルコール溶液中における金属バリウムおよびチタンの濃度が0.001モル%以上であると、得られる粉末量を多くできるという利点がある。
本発明の製法では、まず、金属バリウムおよびチタンアルコキシドを含む溶液に超音波を与えて霧状の液滴とする工程を具備することを特徴とする。その周波数は1〜100MHzの範囲がより好ましい。特に、その周波数が1MHz以上であると、溶液中のイオンに与える振動数が高いために高いエネルギーが付与されることから噴霧される液滴がより高活性になり減圧下での加熱により液滴が破裂しやすいという利点がある。高い方の周波数は実施例の結果によると100MHz以下であれば、本発明のチタン酸バリウム粉末が得られるものである。周波数が1MHzより低い場合には、溶液中のイオンに与える振動数が低くなるために噴霧される液滴が活性になりにくいために減圧下での加熱を行っても液滴の破裂が進まず粒度のばらつきが大きくなりやすい。
また、本発明の製法は噴霧時の加熱温度を1100℃〜1400℃とする工程を具備することを特徴とする。温度が1100℃以上であれば、原料溶液中のアルコキシドやアルコールなどの有機物の分解を高め、かつ噴霧時に液滴が破裂してより細かい液滴を形成できるという利点がある。加熱温度が1400℃以下であれば、噴霧後に得られるチタン酸バリウムを過度に加熱しないために反応性を有した状態で捕獲できるとともに粒成長を抑制できるという利点がある。加熱温度が1100℃よりも低い場合には、ノズルから放出した液滴の破裂が起こりにくく得られる粉末が大きくなりやすく、また、中空状になりやすい。加熱温度が1400℃よりも高いと液滴の破裂は起こりやすくなるものの、噴霧後に得られるチタン酸バリウム粉末が反応炉内において粒成長しやすくなる。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法における噴霧熱分解法は大気圧よりも低い圧力(減圧)において行う工程を具備することを特徴とする。噴霧熱分解法を大気圧よりも低い圧力において行うことにより原料溶液中のアルコキシドやアルコールなどの有機物の分解をさらに速めて、原料溶液中のチタンの蒸発を抑制して、得られるチタン酸バリウムの組成の変化を抑制し、かつ粉末間における組成の不均一を低減できるという利点がある。反応管内の圧力が大気圧の場合には、原料溶液中のアルコキシドやアルコールなどの有機物の分解速度が遅くなるために、噴霧した液滴が反応管内に長時間晒されることになる。このため原料のうちチタンの蒸発が起こりやすくなり、チタン酸バリウムの組成が変化してしまい化学量論組成を満足するものを得にくいという問題がある。
また、本発明の製法は、霧状の液滴に室温よりも高い温度に加温したキャリアガスを送り込み、加温状態の霧状の液滴を調製する工程を具備することを特徴とする。
本発明の製法における噴霧熱分解法は、上述したように反応管を減圧にして液滴の噴霧を行うものであるが、噴霧熱分解法において反応管を減圧状態にすると、通常、減圧の作用により、噴霧される液滴自体の温度が低下して凝固しやすくなる。このため反応管に噴霧された液滴は反応管を加熱しても熱が液滴に伝導しにくいことから、液滴が破裂しにくくなり、得られる粉末は中空状かもしくは粒径が大きく、また、粒径のばらつきも大きくなる恐れがある。
これに対して、本発明の製法における噴霧熱分解法では、霧状の液滴に室温よりも高い温度に加温したキャリアガスを送り込み、加温状態の霧状の液滴を調製する工程を具備することを特徴とする。このように加温された液滴およびキャリアガスを反応管内に噴霧する工法であることから、反応管に噴霧された液滴は加熱された反応管の熱が液滴に伝導しやすく、このため噴霧された液滴が破裂しやすいことから、得られる粉末は中実球になり、粒径も小さくかつ粒径のばらつきも小さいものとなる。そして、本発明の製法において用いるキャリアガスの温度は後述の実施例によれば200〜300℃とすることがより好ましい。キャリアガスの温度が200℃以上であると液滴を十分に加温することができ、これにより減圧下においても液滴の凝固を抑制できるという利点がある。一方、300℃以下であれば、原料溶液の上空に加温されたキャリアガスを流しても原料溶液や液滴自体の熱による変質を抑制でき、絶えず均質な組成の液滴を提供できるという利点がある。キャリアガスとしては、N、Arなどの不活性ガスが好適であり、特に、安価でありチタン酸バリウム粉末の大量生産に際しても製造コストへ負担が少ないという点で、Nガスがより好ましい。
以上述べたように、本発明の製法は、減圧下における超音波噴霧熱分解法において、霧状の液滴を室温よりも高い温度に加温したキャリアガスを導入して噴霧することにより、組成ずれが少なく、従来にない極めて微粒且つ粒度分布の狭い緻密なチタン酸バリウム粉末を得ることができる。
つまり、本発明のチタン酸バリウム粉末は平均粒径が100nm以下であっても凝集や粒成長が抑制された状態で合成されているために単分散に近い粒子形状をしたチタン酸バリウム粉末を容易に形成できる。また、こうした微粒かつ均一に近い粒径を有するとともに正方晶の割合が高いために、本発明のセラミック粉末を用いれば、焼結時の粒成長も抑制でき、焼結後も微粒の状態を維持したセラミック焼結体を形成できる。
さらに本発明の製法では原料粉末として酸化物粉末を用いる固相法に比較して、原料粉末の仮焼に要する時間の短縮化を図ることができ、これにより製造におけるサイクルタイムを短くできる。本発明のチタン酸バリウム粉末はまた、現在、量産されている固相法や水熱法に比較して微粒の粉末が得られ、比誘電率のばらつきや絶縁抵抗の低下を抑制できる可能性を有しており、特に、積層セラミックコンデンサの量産工程に好適なものとなる。
本発明に関し、以下のようにチタン酸バリウム粉末の調製を行った。まず、ともに純度が99.5%の金属バリウムを含有するエチルアルコール溶液およびチタンアルコキシドを準備した。次に、これらをバリウムとチタンのモル比が1になるようにエチルアルコール中に混合し、金属バリウムとチタンアルコキシドのアルコール溶液を調製した。このとき金属バリウムとチタン量は金属の構成比でチタンとバリウムが1:1となるようにし、その含有量はアルコール量に対して0.1モル/Lの濃度とした。
次に、この金属バリウムとチタンアルコキシドのアルコール溶液を用いて噴霧熱分解法によってチタン酸バリウム粉末の合成を行った。反応炉の温度は1000〜1500℃とした。反応炉内の雰囲気はNをキャリアガスとして流した。キャリアガスが室温から400℃までの温度に加温した。噴霧熱分解装置の反応管の圧力は0.5Pa〜常圧(100,000Pa)とした。上記バリウムとチタンのアルコール溶液を超音波装置を設置した原料溶液をためる容器に注入した。アルコール溶液を放出するときの流速は2L/minとした。超音波出力の条件は周波数0.5〜150MHzとした。マイクロフィルタを通過させて噴霧を行った。
次に、このような条件で得られたチタン酸バリウム粉末について評価を行った。粉末の相対密度は比重びん法により求めた密度をチタン酸バリウムの理論密度で除して求めた。平均粒子径および粒度分布は、上記した電子顕微鏡写真による評価法によって求めた。写真倍率はチタン酸バリウム粉末が100個以上写る倍率とした。この場合10万倍であった。各試料粉末について5箇所撮影し、それぞれ求めたD50やσ/D50を平均化した。
次に、得られたチタン酸バリウム粉末の結晶性および結晶比率、ならびにc/aについてX線回折により求めた。正方晶のチタン酸バリウムのピークとして2θが約33°のピーク、六方晶のチタン酸バリウムのピークとして2θが約26°を選択し、各ピークの半価幅の中央の角度におけるピーク強度をカウントした。ピーク強度はX線回折装置に付設のコンピュータ解析により求めた。結果を表1に示す。c/aは正方晶のチタン酸バリウムの指数010、100のピークより求めた。相対密度はチタン酸バリウムの理論構造の格子定数から求まる密度を基準にして求めた。Ba/Ti比は得られたチタン酸バリウム粉末を蛍光X線分析によって求めた。この場合、BaとTiの組成の異なる標準試料について蛍光X線分析を行い、検量線を求めておき、その検量線を用いて、試料のBa/Ti比を求めた。なお、分析結果においてBa/Ti比が小数点以下3桁目を四捨五入した。
Figure 2007261859
表1の結果から、本発明の製法で作製した試料No.2〜5、7〜11、13〜18および22〜24では、得られたチタン酸バリウム粉末のBa/Ti比が1〜1.01の範囲にあり、またD50が50〜100nmの範囲であり、さらには粒度分布の標準偏差σと前記D50との比σ/D50が0.5以下である微粒で粒度分布の狭いチタン酸バリウム粉末が得られた。なお、本発明の製法における噴霧熱分解法により得られたチタン酸バリウム粉末の相対密度はいずれも95%以上と緻密であり、また、c/aも1.0051以上であり高い正方晶性を示すものであった。
特に、超音波出力の周波数を1〜100MHzとし、反応管の圧力を30〜1000Pa、温度を1200℃以上とし、キャリアガスの温度を200℃以上としたものは六方晶比率が2〜4%であった。
これに対して、加熱温度を1000℃以下の温度とした試料No.1ではチタン酸バリウム粉末のD50が40nmであるものの、σ/D50が60%以上となり、加熱温度を1500℃とした試料No.6ではD50が200nm、σ/D50が65%であった。また、超音波出力の周波数を150MHzとして試料No.12では液滴の凝集が起こり始めたためD50が200nmまで大きいものとなった。また、常圧で噴霧を行った試料No.19においてもチタン酸バリウム粉末のD50が200nmであった。また、超音波を与えずに噴霧した試料No.20ではチタン酸バリウム粉末のσ/D50が65%であった。さらに、キャリアガスの温度を室温とした試料No.21ではBa/Ti比が1.02となり組成ずれが見られた。本発明の製法ではTiリッチの組成は得られなかった。
図1は、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法に用いる噴霧熱分解装置の概略模式図である。
符号の説明
1 キャリアガス容器
3 加熱部
5 超音波発生器を備えた原料供給器
5a タンク
5b 原料溶液
5c 超音波発生器
5d 液滴が発生して浮遊しているチャンバ
7 ガス導入管
9 加熱部
11 反応管
13 粉末回収容器

Claims (4)

  1. Ba/Ti比が1〜1.01のチタン酸バリウムの結晶からなり、粒度分布における累積個数50%の粒径D50が50nm以上100nm以下であるとともに、前記粒度分布の前記D50に対する標準偏差σの比σ/D50が0.5以下であることを特徴とするチタン酸バリウム粉末。
  2. 前記チタン酸バリウムの結晶は正方晶のチタン酸バリウムと六方晶のチタン酸バリウムとが共存したものであり、X線回折における前記六方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度が、前記正方晶のチタン酸バリウムの最大ピーク強度の2〜4%である請求項1に記載のチタン酸バリウム粉末。
  3. 金属バリウムおよびチタンアルコキシドを含む溶液に超音波を与えて前記溶液から霧状の液滴を作製する工程と、該霧状の液滴を室温よりも高い温度に加熱したキャリアガスで加熱する工程と、加熱された霧状の前記液滴を、減圧下で温度1100〜1400℃に設定された反応管内に、前記キャリアガスによって搬送して熱分解させる工程とを具備することを特徴とするチタン酸バリウム粉末の製法。
  4. 前記霧状の液滴を加熱する前記キャリアガスの温度を200℃以上とする請求項3に記載のチタン酸バリウム粉末の製法。
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