JP2007260978A - 搬送装置および液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータ400の形式に因らず、インクジェット式記録装置100の寿命を維持する。
【解決手段】所定の搬送方向に記録用紙170を搬送する搬送部130と、搬送部130に搬送される記録用紙170に対向する位置において搬送方向に交差する方向に延在するガイド部116と、ガイド部116に沿って往復移動するキャリッジ160と、キャリッジ160と共と往復移動しつつ、搬送部130により搬送された記録用紙170に向かってインクを吐出する記録ヘッド164と周期的に変化する駆動電圧を印加されて伸縮する圧電材料板322を含み、キャリッジ160に装着されて、ガイド部116に対してキャリッジ160を変位させるアクチュエータ400とを備える記録装置であって、アクチュエータ400が、キャリッジ160に対して着脱できるように装着される。
【選択図】図10

Description

本発明は、搬送装置および液体噴射装置に関する。特に本発明は、被搬送物の搬送チューブ直接に関与するアクチュエータを備えた搬送装置と、その搬送装置を備えた液体噴射装置に関する。
圧電素子を用いた超音波アクチュエータ、超音波モータ等と呼ばれるデバイスが知られている。下記特許文献1には、環状の出力部材を内側から駆動する超音波モータの構造が記載される。これにより、所望の駆動トルクを出力できる超音波モータが提供される。また、超音波モータの応用として、下記特許文献2には、超音波モータを電子写真装置における感光体の搬送部として用いることが記載されている。ただし、特許文献2には、超音波モータを用いると記載されているだけで、具体的な構成は記載されていない。更に、下記特許文献3には、搬送する用紙をプレートまたは曲面モールドリブにより進行波型超音波モータに押し付けて搬送し得ることが記載されている。これにより、超音波モータを用いてシート状の用紙を確実に搬送できるとされている。
また、下記特許文献4には、超音波モータにより駆動されるキャリッジを備えたシリアルインクジェット記録装置が開示される。これにより、キャリッジ駆動系の構造を簡素化できると記載されている。更に、特許文献5には、リニア型超音波モータにより移動するキャリッジを備えたプリンタ装置が開示される。これにより、動作音が低く、動作制御の精度が高いプリンタ装置が実現される旨が記載されている。
特開2004−166479号公報 特開平05−053452号公報 特開平09−202482号公報 特開平02−141271号公報 特開平07−017102号公報
上記のような超音波モータ等のアクチュエータが備える圧電素子は、セラミックス等の比較的脆い材料を含む。このため、何らかの理由で衝撃等を受けた場合には損傷することもある。しかしながら、アクチュエータの交換に配慮した構造を有する記録装置はまだなく、アクチュエータの故障が記録装置全体の寿命を決定していた。
そこで、上記課題を解決する目的で、本発明の第1の形態として、所定の搬送方向に被記録物を搬送する搬送部と、搬送部に搬送される被記録物に対向する位置において搬送方向に交差する方向に延在するガイド部材と、ガイド部材に沿って往復移動するキャリッジと、キャリッジと共と往復移動しつつ、搬送部により搬送された被記録物に向かってインクを吐出する記録ヘッドと周期的に変化する駆動電圧を印加されて伸縮する圧電材料板を含み、キャリッジに装着されて、ガイド部材に対してキャリッジを変位させるアクチュエータとを備える記録装置であって、アクチュエータが、キャリッジに対して着脱できるように装着された記録装置が提供される。これにより、何らかの理由によりアクチュエータの機能が低下または停止した場合においても、アクチュエータを交換することにより記録装置を使用し続けることができる。
また、ひとつの実施形態において、上記記録装置において、アクチュエータは、インクを収容してキャリッジに搭載されたインクカートリッジに装着される。これにより、インクカートリッジの交換と同時にアクチュエータも更新されるので、劣化しやすいアクチュエータでも使用できる。
また、他の実施形態においては、上記記録装置において、記録ヘッドがキャリッジに対して着脱でき、アクチュエータが記録ヘッドに装着される。これにより、アクチュエータおよび記録ヘッドの寿命に制限されることなく記録装置を利用し続けることができる。
更に他の実施形態においては、上記記録装置において、アクチュエータが、ガイド軸に対して駆動力を作用させることによりキャリッジを変位させる。これにより、キャリッジの移動制御を正確にすることができると共に、アクチュエータの交換機構を構築し易い。
また他の実施形態においては、上記記録装置において、アクチュエータが、搬送方向と交差する方向に周期的に縦振動もしくは屈曲振動またはこれら双方の振動をする振動素子と、概振動素子に駆動されて振動しつつ駆動対象に周期的に当接または離間する当接部とを有する。これにより、アクチュエータを小型化できるので、キャリッジの駆動機構も小型化できる。
また他の実施形態においては、上記記録装置において、アクチュエータが、当接部を駆動対象の表面に対して平行に変位させる、縦振動素子と異なる位相で周期的に伸縮する屈曲振動素子を更に有して、当接部が、縦振動素子および屈曲振動素子に同時に駆動されて、駆動対象の表面に交差する面内において円または楕円をなす軌道上を変位する。これにより、キャリッジを効率よく移動させることができる。
また、本発明の第2の形態として、所定の搬送方向に被記録物を搬送する搬送部と、搬送部に搬送される被記録物に対向する位置において搬送方向に交差する方向に延在するガイド軸と、ガイド軸に沿って往復移動するキャリッジと、キャリッジと共と往復移動しつつ、搬送部により搬送された被記録物に向かって液体を噴射する液体噴射ヘッドと周期的に変化する駆動電圧を印加されて伸縮する圧電材料板を含み、キャリッジに装着されて、ガイド軸に対してキャリッジを変位させるアクチュエータとを備える液体噴射装置であって、アクチュエータが、キャリッジに対して着脱できるように装着された液体噴射装置が提供される。これにより、液体噴射装置においても上記効果が享受できる。
なお、上記した発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ひとつの実施形態に係るインクジェット式記録装置100について、その上ケースを取り外して、下ケース110上に形成される機構の内部構造を示す斜視図である。同図に示すように、インクジェット式記録装置100の後部には、給紙部120が立ち上がる。給紙部120は、記録用紙170を後方から支持するペーパサポート122と、ペーパサポート122の両側部において記録用紙170の側端部を位置決めするサイドサポート124およびスライドサポート126とを備える。ここで、サイドサポート124は、ペーパサポート122の側端部に固定される。一方、スライドサポート126は、ペーパサポート122上を摺動して移動でき、幅の異なる記録用紙170が装填された場合でも、記録用紙170の側端部に密着する。なお、この図では隠れているが、ペーパサポート122の下端近傍には、ペーパサポート122に装填された記録用紙170を1枚ずつインクジェット式記録装置100に取り込む給送部が設けられる。
下ケース110上にはその略全幅にわたってフレーム112が直立する。フレーム112の前面にはキャリッジ160が配置される。キャリッジ160は、インクを収容したインクカートリッジ162を搭載している。また、キャリッジ160はカートリッジカバー166を備える。カートリッジカバー166は、閉じた場合にキャリッジ160の側面と嵌まり合って固定される。従って、カートリッジカバー166を閉じると、インクカートリッジ162はキャリッジ160に対して固定される。更に、キャリッジ160は、その底面に記録ヘッド164を懸架する。記録ヘッド164は、インクカートリッジ162から供給されるインクを下方に向かって吐出する。
また、キャリッジ160自体は、フレーム112の一部であるガイド部116に沿って水平に移動できる。従って、記録ヘッド164は、キャリッジ160と共に往復移動しつつ、下方に向かって任意の場所でインクを吐出できる。キャリッジ160の往復移動を駆動する手段については図4から図8までを参照して後述する。
一方、キャリッジ160がガイド部116に沿って移動できる範囲の下方には、プラテン140が配置される。プラテン140は、後述する搬送部130および排出部150により搬送される記録用紙170を下方から支持して、記録用紙170および記録ヘッド164の間に一定の間隔を維持する。従って、プラテン140上において、記録ヘッド164は記録用紙170上の正確な位置にインクを付着させて画像を形成できる。
プラテン140の後方には搬送部130が、プラテン140の前方には排出部150がそれぞれ配置される。搬送部130は、回転駆動される搬送駆動ローラ132と、搬送駆動ローラ132に連れ回される搬送従動ローラ134を含む。また、排出部150も、回転駆動される排出従動ローラ154およびそれに連れ回される排出従動ローラ154を含む。ただし、図1では排出部フレーム155に支持された排出従動ローラ154が見える。
なお、フレーム112は、その両端において前方に延在するフレーム側部114を形成する。フレーム側部114は、搬送駆動ローラ132等を支持すると共に、フレーム112自体の剛性も補う。また、プラテン140の側部には、キャップ部材169等を含むホームポジションが形成される。このインクジェット式記録装置100が稼働していない場合、キャリッジ160はホームポジションまで移動して、キャップ部材169により記録ヘッド164を覆われる。これにより、インクの乾燥による記録ヘッド164の目詰まりが防止される。
図2は、図1に示すインクジェット式記録装置100における記録用紙170の搬送経路200の構造を模式的に示す図である。同図に示すように、給紙部120から内部に取り込まれた記録用紙170は、まず、搬送駆動ローラ132および搬送従動ローラ134に挟まれる。搬送駆動ローラ132および搬送従動ローラ134が形成する搬送部130において、搬送駆動ローラ132は、その端部に同軸の駆動歯車136を一体に備える。駆動歯車136は搬送モータ131により回転駆動され、それと共に搬送駆動ローラ132も回転駆動される。一方、搬送従動ローラ134は、搬送駆動ローラ132に向かって付勢される。従って、搬送駆動ローラ132および搬送従動ローラ134に挟まれた記録用紙170は、回転する搬送駆動ローラ132に押し付けられ、その回転に従って移動してプラテン140上に送り込まれる。
プラテン140上を通過した記録用紙170の前端は、やがて排出駆動ローラ152および排出従動ローラ154を含む排出部150に到達して、排出駆動ローラ152および排出従動ローラ154に挟まれる。ここでも、排出駆動ローラ152は回転駆動される。一方、排出従動ローラ154は、排出駆動ローラ152に向かって付勢されると共に、排出駆動ローラ152に連れ回される。従って、排出駆動ローラ152および排出従動ローラ154に挟まれた記録用紙170は、排出駆動ローラ152の回転に従って移動して、最終的にインクジェット式記録装置100の外部に送り出される。
なお、図2に示す通り、搬送駆動ローラ132の駆動歯車136は、中継歯車180を介して被駆動歯車156に噛み合っている。被駆動歯車156は、排出駆動ローラ152に対して一体に装着されている。従って、搬送駆動ローラ132と共に、排出駆動ローラ152も搬送モータ131により回転駆動される。また、中継歯車180は、駆動歯車136に噛み合う大径歯車182と、被駆動歯車156に噛み合う小径歯車184とを備える。大径歯車182の歯数は駆動歯車136お歯車部137よりも少ないが、被駆動歯車156は小径歯車184よりも歯数が大きく、且つ、被駆動歯車156は排出駆動ローラ152よりも大径なので、搬送駆動ローラ132および排出駆動ローラ152は略同じ速度で記録用紙170を移動させる。
このように、このインクジェット式記録装置100においては、給紙部120から排出部150に至る搬送方向に記録用紙170が搬送される。従って、記録用紙170の搬送と、キャリッジ160の往復移動とを交互に実行することにより、記録ヘッド164は、記録用紙170表面の所望の領域にインクを吐出して画像を形成できる。
図3は、図1に示したインクジェット式記録装置100における、キャリッジ160の駆動機構500の構造を説明する側面図である。なお、駆動機構500の構造を露出させる目的で、図3ではフレーム112およびキャリッジ160だけを抜き出して示す。
同図に示すように、キャリッジ160は、その背面上端に形成された把持部165と、背面中程に形成されたフック161とを介してフレーム112から支持される。即ち、把持部165は、フレーム112の上端部を挟んで、フレーム112の前後方向についてキャリッジ160の上部を位置決めする。また、フック161は、ガイド部116の内部に回り込んで、フレーム112の前後方向についてキャリッジ160の下部を位置決めする。更に、フック161は、ガイド部116の上面に載っており、上下方向についてもキャリッジ160を位置決めする。更に、キャリッジ160の背面には、突起163が形成され、ガイド部116に正面から当接する。従って、キャリッジ160がガイド部116から脱落することが防止されると共に、キャリッジ160の下部がフレーム112に近づく方向に変位することを規制する。ガイド部116は、クランク状の断面形状を有して、これら種々の位置決めに対応する。
更に、キャリッジ160の背面には、アクチュエータ400が装着される。アクチュエータ400の下端は、ガイド部116の上面に当接して、後述する独特の動作により、ガイド部116に沿って変位するキャリッジ160の往復移動を駆動する。
図4は、キャリッジ160に装着されたアクチュエータ400に実装された振動子300の構造を示す分解斜視図である。同図に示すように、振動子300は、補強板310および補強板310を一体に挟む一対の圧電素子320を、ねじ340によりベースプレート330に固定して形成される。
補強板310は図示の形状に形成された1枚の金属板であり、圧電素子320と略同じ形状および寸法を有する矩形の補強部312と、補強部312の短辺の一方から突出する当接部318を含む。また、補強部312の各長辺の略中央からは、補強部312から外に向かって延在する一対の腕部314と、更に、腕部314の各々の先端に形成された丸穴316および長穴317を有する。
圧電素子320の各々は、補強部312と略同じ形状および寸法を有する圧電材料板322と、圧電材料板322の一方の面に全面にわたって形成された共通電極329と、圧電材料板322の他方の面を分割して形成された中央電極324および側部電極321、233、235、237を有する。ここで、中央電極324は、圧電材料板322の長手方向の全長にわたって形成される。また、中央電極324は、圧電材料板322の短辺方向について、その中央に配置される。一方、側部電極321、323、325、327は、それぞれ、圧電材料板322の長辺に沿って形成される。換言すれば、圧電材料板322の短辺方向については、側部電極321、323、325、327は、いずれも側方に偏って形成される。これら中央電極324および側部電極321、233、235、237は、相互に分離して形成されており、電気的には独立する。従って、共通電極329といずれかの電極との間に電圧を印加した場合は、その電極が占める領域の圧電材料板322が伸張または収縮する。
上記のように形成された圧電素子320は、補強板310に対して全面にわたって接着して一体化される。従って、圧電素子320が変形した場合は、補強板310も一体に変形する。一方、圧電素子320と一体化された補強板310は、その腕部314先端の丸穴316および長穴317に挿通されたねじ340により、ベースプレート330に固定される。
ここで、丸穴316を先にねじ止めした後に、長穴317に挿通したねじ340を締結することにより、補強板310にストレスをかけることなく固定できる。また、ベースプレート330においてねじ穴332が形成された領域は、段差338により、中央部よりも厚く形成される。従って、ベースプレート330に固定された状態においても、圧電素子320はベースプレート330から浮いており、自由に変形できる。
なお、ベースプレート330において、段差338に挟まれた薄い部分には、同じ向きで形成された一対の長穴331、336が形成される。ベースプレート330は、これらの長穴331、336に挿通されたねじにより、後述する台座410上で位置決めされる。従って、位置決めされた後も、長穴331、336の長手方向については変位できる。
図5は、図4に示した圧電素子320の共通電極329および中央電極324の間に周期的に変化する電圧を印加した場合の動作を説明する図である。同図に示すように、圧電材料板322の中央に配置された中央電極324を介して電圧を印加することにより、圧電素子320は、その長手方向の長さが変化するように振動する。従って、補強板310の当接部318も、圧電材料板322の長手方向と平行な振幅をもって振動する(以下、中央電極324に印加した電圧により生じる振動を「縦振動」と記載する)。
図6は、図4に示した圧電素子320の側部電極321、323、325、327に周期的に変化する電圧を印加した場合の動作を説明する図である。ここでは、4つの側部電極321、323、325、327のうち、互いに対角に位置する側部電極321および325と側部電極323および327をそれぞれ電極対として、各電極対を形成する電極と共通電極329の間については同相の周期で変化する電圧を、また、電極対相互には共通電極329との間について逆相の周期で変化する電圧を印加する。前記したように、各側部電極321、323、325、327は圧電材料板322の中心からはずれた位置に配置されるので、各電極が伸張または収縮することにより圧電材料板322は全体に波打つように屈曲する。これにより、補強板310の当接部318は、圧電材料板322の短辺に平行な振幅をもって振動する(以下、側部電極321、233、235、237に印加した電圧により生じる振動を「屈曲振動」と記載する)。
図7は、上記縦振動および屈曲振動を同時に発生させた場合の、当接部318の変位を示す図である。同図に示すように、縦振動および屈曲振動の位相差および振幅差を適切に設定することにより、当接部318は円軌道または楕円軌道を描いて回転する。従って、楕円軌道上の一部の区間において当接部318を他の部材、例えば、図2に示した駆動歯車136に当接させることにより、それを特定の方向に駆動することができる。また、振動子300に印加する電圧の周期を変更することにより、駆動方向を反転させることもできる。
なお、振動子300においては、補強板310における腕部314および当接部318の間の部分が、当接部318の駆動に直接に寄与する。しかしながら、腕部314に対して当接部318と反対の側を対称に動作させることにより腕部314の両側の慣性モーメントを打ち消し合い、静かで高速な動作を実現できる。
ここで、圧電素子320に印加する電圧の周波数は、縦振動および屈曲振動の各共振周波数の間の周波数が適宜選択される。電圧の波形は特に限定されず、例えば正弦波、矩形波、台形波、鋸歯状波等を採用できる。
また、圧電材料板322の寸法および形状並びに各電極の分割形態により、圧電素子320の特性は変化する。即ち、上記圧電素子320において、縦振動および屈曲振動の各共振周波数は相互に近接することが好ましく、より具体的には共振周波数の差は3%以下であることが好ましい。両振動の共振周波数の差が3%よりも大きくなると、縦振動の共振点と屈曲振動の共振点とが大きく離れ、両振動の振幅が同時に大きくなる振動周波数を設定することが困難になる。
更に、圧電材料板322の長辺と短辺との長さ比は、長辺を1とした場合に短辺が0.274以上であることが望ましい。即ち、圧電材料板322の短辺と長辺の比がこれよりも大きくなると、縦振動の共振周波数が屈曲振動の共振周波数より大きくなり、当接部318において望ましい楕円軌道を形成できない。
圧電材料板322の組成は特に限定されず、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT(登録商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等を好ましく例示できる。また、各電極の材料は、ニッケル、金等を、めっき、スパッタ、蒸着、厚膜印刷等の方法で形成できる。更に、補強板310の材料としては、りん青銅を好ましく例示できる。
図8は、上記のような構造と機能を有する振動子300を含むアクチュエータ400の構造を示す平面図である。同図に示すように、アクチュエータ400は、上記の振動子300と、振動子300を弾性支持する台座410とを含む。
前記したように、ベースプレート330は、長穴331、336に挿通されたねじ(不図示)で位置決めすることにより、長穴331、336の長手方向に変位できる。ただし、台座410上では、台座410側のばねガイド442とベースプレート330側のばねガイド334との間に挿入されたばね446により、ベースプレート330は、振動子300の当接部318側に向かって付勢される。なお、ばねガイド442、334は、振動子300が大きく後退した場合に当接して、極端な変位を防止するバンプストップの役割も果たす。なお、ばねガイド442は、ねじ444で固定された係止片440により台座410に固定される。
また、台座410は、1対のターミナル430を備える。各ターミナル430はそれぞれ一対の端子を有して、図示しないリード線により圧電素子320の電極に結合される。これにより、弾性支持された振動子300に対して、外部との良好な電気的接続が得られる。更に、台座410は、その四隅にねじ穴を有して、ねじ420により他の部材に固定できる。従って、前記したスペーサ412等への実装が容易になる。
上記のような台座410を備えたアクチュエータ400を供給することにより、弾性支持された振動子300を容易に実装でき、被駆動体に対して良好な接触状態を得ることができる。また、台座410の取り付け用ねじ穴を利用することにより、振動子300自体の実装および電気的接続も容易になる。
図9は、ガイド部116、キャリッジ160およびアクチュエータ400の関係を、キャリッジ160の背面から見た様子を示す図である。なお、図3では、フレーム112を取り除いてガイド部116を単独で描いている。
図9は、キャリッジ160の駆動機構500におけるアクチュエータ400の配置と動作を説明する背面図である。ただし、アクチュエータ400の役割を明瞭にする目的で、フレーム112のガイド部116およびアクチュエータ400だけを抜き出して示して、キャリッジ160等はその位置を点線で示すに止めた。
同図に示すように、一対のフック161が上方から、突起163が下方から、それぞれガイド部116に嵌まることにより、キャリッジ160は、ガイド部116に対して係合しつつ、その長手方向に変位できる。また、振動子300を装備したアクチュエータ400は、キャリッジ160背面の略中央に装着される。更に、アクチュエータ400のばね446により付勢されるので、当接部318はガイド部116の上面に付勢されつつ当接する。
前記したように、適切な駆動電圧を供給されたアクチュエータ400は、円または楕円の軌跡を描くように当接部318の先端を変位させる。従って、アクチュエータ400が動作したとき、キャリッジ160およびガイド部116は相互に変位する。また、アクチュエータ400の動作方向を変更することにより、キャリッジ160を往復移動させることができる。更に、アクチュエータ400が動作を停止したとき、ばね446により付勢された振動子300の当接部318がガイド部116に押し付けられるので、キャリッジ160の移動は即座に制止される。
図10は、キャリッジ160に対するアクチュエータ400の装着構造600を示す断面図である。同図に示す実施形態では、アクチュエータ400は、取り付け部材401に装着され、取り付け部材401がキャリッジ160の背面に装着される。
取り付け部材401は、その厚さ方向についてアクチュエータ400と反対側の面において、面積が一回り大きくなるフランジ部402を有して、キャリッジ160の内側からその背面に形成された穴に挿入されている。ただし、フランジ部402は、キャリッジ160の背面側の開口よりも大きいので、取り付け部材401およびアクチュエータ400がキャリッジ160の背面側に脱落することはない。また、キャリッジ160にインクカートリッジ162が装着された場合、取り付け部材401のフランジ部402側がインクカートリッジ162の側面に当接するので、取り付け部材401がキャリッジ160の内部に脱落することもない。
従って、キャリッジ160にインクカートリッジ162を装着して、インクジェット式記録装置100が記録動作を実行しているときは、アクチュエータ400はキャリッジ160に固定されて、脱落することはない。一方、アクチュエータ400を交換する場合は、まず、インクカートリッジ162を取り外す。次いで、取り付け部材401をキャリッジ160の内側に変位させることにより、アクチュエータ400を容易に取り外すことができる。
図11は、他の実施形態に係る装着構造600を示す断面図である。同図に示す実施形態では、アクチュエータ400は、インクカートリッジ162の背面に形成されたマウント部167に装着される。また、キャリッジ160の背面は、その往復移動方向の中央付近において、マウント部167を通過させるために一部が除去されている。従って、この実施形態においては、カートリッジカバー166を開いてインクカートリッジ162を交換するときに、アクチュエータ400も同時に交換される。また、カートリッジカバー166が閉じられたとき、インクカートリッジ162はキャリッジ160に対して固定されるので、インクカートリッジ162と共に装着されたアクチュエータ400も固定される。従って、アクチュエータ400を動作させることにより、キャリッジ160を正確に移動させることがでる。
図12は、更に他の実施形態に係る装着構造600を示す断面図である。同図に示す実施形態では、アクチュエータ400は、インクカートリッジ162の背面に形成されたマウント部167に装着される。また、インクカートリッジ162の下面には、記録ヘッド164も一体に装着される。このため、キャリッジ160の背面は、その往復移動方向の中央付近において、マウント部167を通過させるために一部が除去されている。また、キャリッジ160の底面の一部も、記録ヘッド164を下方に向かって露出させるために取り除かれている。従って、この実施形態においては、カートリッジカバー166を開いてインクカートリッジ162を交換するときに、アクチュエータ400および記録ヘッド164が同時に交換される。また、カートリッジカバー166が閉じられたとき、インクカートリッジ162はキャリッジ160に対して固定されるので、インクカートリッジ162と共に装着された記録ヘッド164およびアクチュエータ400も固定される。従って、アクチュエータ400を動作させることにより、キャリッジ160を正確に移動させることがでる。
以上説明した通り、このインクジェット式記録装置100においては、アクチュエータ400を容易に交換できる。従って、何らかの理由によりアクチュエータ400が劣化あるいは損傷した場合でも、アクチュエータ400だけを交換すれば、インクジェット式記録装置100全体のハードウェアリソースを利用し続けることができる。
なお、上記実施形態では液体噴射装置の例としてインクジェット式記録装置100を挙げて説明したが、実施の形態がこれに限定されるわけではない。即ち、色材噴射ヘッドを備えたカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の製造に用いられる電極形成装置、バイオチップ製造装置等を他の液体噴射装置として例示できる。
また、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態が本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
ひとつの実施形態に係るインクジェット式記録装置100の構造を示す斜視図である。 インクジェット式記録装置100における記録用紙170の搬送経路200を示す模式的な断面図である。 インクジェット式記録装置100におけるキャリッジ160の駆動機構500の構造を示す側面図である。 振動子300の構造を示す分解斜視図である。 振動子300の縦振動動作を説明する図である。 振動子300の屈曲振動動作を説明する図である。 振動子300の当接部318の変位の軌跡を示す図である。 振動子300を備えたアクチュエータ400の構造を示す平面図である。 アクチュエータ400によるキャリッジ160の駆動動作を説明する模式図である。 ひとつの実施形態に係るアクチュエータ400の装着構造600を示す断面図である。 他の実施形態に係るアクチュエータ400の装着構造600を示す断面図である。 更に他の実施形態に係るアクチュエータ400の装着構造600を示す断面図である。
符号の説明
100 インクジェット式記録装置、110 下ケース、112 フレーム、114 フレーム側部、116 ガイド部、120 給紙部、122 ペーパサポート、124 サイドサポート、126 スライドサポート、130 搬送部、131 搬送モータ、132 搬送駆動ローラ、134 搬送従動ローラ、136 駆動歯車、140 プラテン、150 排出部、152 排出駆動ローラ、154 排出従動ローラ、155 排出部フレーム、156 被駆動歯車、160 キャリッジ、161 フック、162 インクカートリッジ、163 突起、164 記録ヘッド、165 把持部、166 カートリッジカバー、167 マウント部、169 キャップ部材、170 記録用紙、180 中継歯車、182 大径歯車、184 小径歯車、200 搬送経路、300 振動子、310 補強板、312 補強部、314 腕部、316 丸穴、317、331、336 長穴、318 当接部、320 圧電素子、322 圧電材料板、321、323、325、327 側部電極、324 中央電極、329 共通電極、330 ベースプレート、332 ねじ穴、334、442 ばねガイド、338 段差、340、420、444 ねじ、400 アクチュエータ、401 取り付け部材、402 フランジ部、410 台座、430 ターミナル、440 係止片、446 ばね、500 駆動機構、600 装着構造

Claims (7)

  1. 所定の搬送方向に被記録物を搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搬送される前記被記録物に対向する位置において前記搬送方向に交差する方向に延在するガイド部材と、
    前記ガイド部材に沿って往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジと共と往復移動しつつ、前記搬送部により搬送された前記被記録物に向かってインクを吐出する記録ヘッドと
    周期的に変化する駆動電圧を印加されて伸縮する圧電材料板を含み、前記キャリッジに装着されて、前記ガイド軸に対して前記キャリッジを変位させるアクチュエータと
    を備える記録装置であって、
    前記アクチュエータが、前記キャリッジに対して着脱できるように装着された記録装置。
  2. 前記アクチュエータが、インクを収容して前記キャリッジに搭載されたインクカートリッジに装着された請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドが前記キャリッジに対して着脱でき、前記アクチュエータが前記記録ヘッドに装着されている請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記アクチュエータが、前記ガイド軸に対して駆動力を作用させることにより前記キャリッジを変位させる請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記アクチュエータが、前記搬送方向と交差する方向に周期的に縦振動もしくは屈曲振動またはこれら双方の振動をする振動素子と、前記振動素子に駆動されて振動しつつ駆動対象に周期的に当接または離間する当接部とを有する請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記アクチュエータが、前記当接部を前記駆動対象の表面に対して平行に変位させる、前記縦振動素子と異なる位相で周期的に伸縮する屈曲振動素子を更に有し、
    前記当接部が、前記縦振動素子および前記屈曲振動素子に同時に駆動されて、前記駆動対象の表面に交差する面内において円または楕円をなす軌道上を変位する請求項5に記載の記録装置。
  7. 所定の搬送方向に被記録物を搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搬送される前記被記録物に対向する位置において前記搬送方向に交差する方向に延在するガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジと共と往復移動しつつ、前記搬送部により搬送された前記被記録物に向かって液体を噴射する液体噴射ヘッドと
    周期的に変化する駆動電圧を印加されて伸縮する圧電材料板を含み、前記キャリッジに装着されて、前記ガイド軸に対して前記キャリッジを変位させるアクチュエータと
    を備える液体噴射装置であって、
    前記アクチュエータが、前記キャリッジに対して着脱できるように装着された液体噴射装置。
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