JP2007260237A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方の図柄変動状態を参照しつつ他方の図柄変動制御を行うことにより、始動手段への入賞率が変えることなく遊技者の満足度を高められる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】第1,第2始動手段14a,14bへの入賞に基づいて第1,第2検出情報を順次記憶する第1,第2検出情報記憶領域49a,49bと、その第1,第2検出情報に基づいて所定の変動パターンに従って図柄を順次変動表示する第1,第2図柄表示手段20a,20bと、変動パターンを選択する第1,第2変動パターン選択手段54a,54bと、変動後の図柄が大当たり態様となることに基づいて第1,第2利益状態を発生させる第1,第2利益状態中処理手段45a,45bとを備え、第1又は第2変動パターン選択手段54a,54bは、第2又は第1保留個数に基づいて、第1又は第2図柄表示手段20a,20bの変動パターンを選択するように構成されているものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、同種類の図柄表示装置を2個備えた弾球遊技機に関するものである。
現行規則に改正される前のパチンコ機では、いわゆる特別図柄表示装置は1個を超えて搭載することができず、またその特別図柄表示装置の変動後の停止図柄が大当たり態様となることに基づいて開放等する大入賞手段についても1個しか搭載することができなかった。しかしながら、規則改正によりこれらの規制が大幅に緩和され、特別図柄表示装置、大入賞手段については共に2個まで搭載することが可能となった(特許文献1参照)。
ところで、例えば規則改正前の第一種パチンコ機のように、特別図柄表示装置の変動後の停止図柄が大当たり態様となることに基づいて利益状態を発生させるように構成されたパチンコ機においては、図柄が変動しなければ利益状態の発生はないため、図柄変動が行われていない状態、いわゆる変動スランプ状態がなるべく少ない方が遊技者の満足度は高くなると考えられる。
その点、新規則の下で特別図柄表示装置を2個搭載したパチンコ機では、各表示装置による図柄変動を並行して行うことができるから、特別図柄表示装置を1個しか搭載していない従来機に比べて変動スランプ状態が少なくなり、遊技者にとってより楽しめる構成になったと言える。
特開2005−342251号公報
このような特別図柄表示装置を2個搭載したパチンコ機では、何れか一方の特別図柄表示装置さえ変動していれば変動スランプ状態にはならないから、一方の特別図柄表示装置だけが変動している時間をできるだけ長くするように制御できれば、始動手段への入賞率が変わらなくても遊技者の満足度をより高めることができると考えられる。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、一方の特別図柄表示装置の図柄変動状態を参照しつつ他方の特別図柄表示装置の図柄変動制御を行うことにより、始動手段への入賞率が変わらなくても遊技者の満足度をより高めることが可能な弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、第1,第2始動手段14a,14bが遊技球を検出することに基づいて取得される第1,第2検出情報を順次記憶する第1,第2検出情報記憶領域49a,49bと、該第1,第2検出情報記憶領域49a,49bに記憶された前記第1,第2検出情報に基づいて所定の変動パターンに従って図柄を順次変動表示する第1,第2図柄表示手段20a,20bと、該第1,第2図柄表示手段20a,20bが図柄変動を開始する際に前記変動パターンを選択する第1,第2変動パターン選択手段54a,54bと、前記第1,第2図柄表示手段20a,20bが変動後に大当たり態様となることに基づいて第1,第2利益状態を発生させる第1,第2利益状態中処理手段45a,45bとを備えた弾球遊技機において、前記第1又は第2変動パターン選択手段54a,54bは、前記第2又は第1始動手段14b,14aに記憶され且つ未だ前記第2又は第1図柄表示手段20b,20aによる図柄変動に供されていない前記第2又は第1検出情報の個数としての第2又は第1保留個数に基づいて、前記第1又は第2図柄表示手段20a,20bの変動表示に係る変動パターンを選択するように構成されているものである。
本発明によれば、一方の図柄表示装置の図柄変動状態を参照しつつ他方の図柄表示装置の図柄変動制御を行うことができ、始動手段への入賞率が変わらなくても遊技者の満足度をより高めることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図8は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側にはガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
前面板5の前側には発射用の遊技球を貯留する上皿6が、前面板5の下側で前枠3の前側には余剰球等を貯留する下皿7が、夫々配置されている。下皿7の一側、例えば向かって右側には、遊技球を発射する発射手段(図示省略)の発射ハンドル8が、前枠3の前側に突出状に設けられている。
10は遊技盤で、ガラス扉4の後側に対応するように、前枠3の裏側に着脱自在に装着されている。遊技盤10の前面側には、図2に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール11が環状に配設されると共に、そのガイドレール11の内側の遊技領域12に、可変表示手段13、第1,第2特別図柄始動手段(第1,第2始動手段)14a,14b、第1,第2大入賞手段15a,15b、普通入賞手段16等の各種遊技部品が配置されている。
可変表示手段13は、遊技盤10に前面側から装着された表示ケース17と、この表示ケース17の略中央に配置された例えば液晶式の可変表示部18とを備えている。表示ケース17には、第1,第2特別図柄表示手段(第1,第2図柄表示手段)20a,20b、第1,第2保留個数表示手段21a,21b、ランプ手段22等が設けられている。可変表示部18は、各種動画、静止画等を表示可能であり、第1,第2演出図柄表示手段23a,23bを構成している。
第1,第2特別図柄始動手段14a,14bは、第1,第2特別図柄表示手段20a,20bによる図柄変動を開始させるための始動口を構成するもので、遊技球が入賞可能な入賞手段により構成されており、遊技盤10の前側で入賞した遊技球を遊技盤10の裏側に案内すると共にその遊技球を夫々第1,第2始動口スイッチ24a,24bで検出するように構成されている。
第1,第2特別図柄表示手段20a,20bは、夫々1個又は複数個、例えば各1個の第1,第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、夫々第1,第2特別図柄始動手段14a,14bの第1,第2始動口スイッチ24a,24bが遊技球を検出することを条件に第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、第1,第2始動口スイッチ24a,24bによる遊技球検出時に取得された第1,第2大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止させるようになっている。
第1,第2特別図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能である。本実施形態では、第1,第2特別図柄に10種類の数字図柄「0」〜「9」と記号図柄「−」とが用いられており、「0」〜「9」が大当たり態様を構成する大当たり図柄、「−」が外れ態様を構成する外れ図柄に設定されている。
更に、本実施形態では、「0」〜「9」の数字図柄のうち、奇数図柄を特定図柄、偶数図柄を通常図柄とし、特定図柄による大当たり態様を特定大当たり態様、通常図柄による大当たり態様を通常大当たり態様とする。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する第1,第2利益状態中に第1,第2特別図柄始動手段14a,14bが遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された第1,第2大当たり判定乱数値等が所定の上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光手段よりなる第1,第2保留個数表示手段21a,21bがその発光個数により夫々第1,第2特別図柄表示手段20a,20bに関する第1,第2大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、第1,第2保留個数という)を表示して、その時点での第1,第2保留個数を遊技者に報知するようになっている。
第1,第2演出図柄表示手段23a,23bは、第1,第2特別図柄表示手段20a,20bによる第1,第2特別図柄の変動表示と時間的に同調して第1,第2演出図柄を変動表示するもので、本実施形態では、可変表示部18の略左半分が第1演出図柄表示手段23aの表示領域として、略右半分が第2演出図柄表示手段23bの表示領域として夫々割り当てられている。なお、例えば遊技状態に応じて可変表示部18上における第1,第2演出図柄表示手段23a,23bの表示領域の位置、大きさ等が変化するように構成してもよい。
第1,第2演出図柄表示手段23a,23bは、夫々1個又は複数個、例えば左右方向に3個の第1,第2演出図柄を変動表示可能に構成されており、夫々第1,第2特別図柄始動手段14a,14bの第1,第2始動口スイッチ24a,24bが遊技球を検出することを条件に、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って第1,第2演出図柄の変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、第1,第2演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
第1,第2演出図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能である。本実施形態では、「0」〜「9」の10種類の数字図柄を左、中、右の演出図柄に夫々用いており、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものを大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものを外れ態様としている。
なお、第1,第2演出図柄表示手段23a,23bによる第1,第2演出図柄の変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段20a,20bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合にはその第1,第2特別図柄と同じ数字図柄よりなる大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。例えば、第1特別図柄が「7」で停止する場合には第1演出図柄は「7・7・7」で停止し、第1特別図柄が「−」で停止する場合には第1演出図柄は「3・4・5」等の任意の外れ態様で停止するようになっている。
また、第1,第2特別図柄と同様、「0」〜「9」の数字図柄のうち、奇数図柄を特定図柄、偶数図柄を通常図柄とし、特定図柄による大当たり態様を特定大当たり態様、通常図柄による大当たり態様を通常大当たり態様とする。
第1,第2大入賞手段15a,15bは、遊技者に有利な開状態と遊技者に不利な閉状態とに変化可能な開閉板25を備えた可変作動式であって、第1,第2特別図柄表示手段20a,20bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となることに基づいて第1,第2利益状態が発生したときに、開閉板25が前側に所定時間開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。第1,第2大入賞手段15a,15bに入賞した遊技球は、遊技盤10の裏側に案内されると共に夫々第1,第2カウントスイッチ26a,26bで検出される。
なお、第1,第2大入賞手段15a,15bは、その開放から所定時間(例えば28秒間)が経過するか、所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すること等の所定条件の成立により開閉板25を閉じると共に、その開放動作を所定回数(例えば15回)繰り返すようになっている。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、31は主制御基板、32は演出制御基板で、これら各制御基板31,32は、遊技盤10に装着された可変表示手段13、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤10を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板31は、主に遊技盤10側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU,ROM,RAM等により構成される第1,第2始動口チェック処理手段42a,42b、第1,第2大入賞口カウント処理手段43a,43b、第1,第2図柄処理手段44a,44b、第1,第2利益状態中処理手段45a,45b、第1,第2特別図柄表示制御手段46a,46b、第1,第2特別遊技状態発生手段47a,47b、制御コマンド送信手段48,第1,第2検出情報記憶領域49a,49b等を備えている。また、主制御基板31には、第1,第2特別図柄始動手段14a,14b、第1,第2大入賞手段15a,15b等の各入賞手段の他、第1,第2特別図柄表示手段20a,20b等が電気的に接続されている。
第1,第2始動口チェック処理手段42a,42bは、第1,第2特別図柄始動手段14a,14bの入賞チェック処理を行うもので、第1,第2始動口スイッチ24a,24bがONとなり、その時点での第1,第2保留個数の値が上限値(4個)未満であることを条件に、第1,第2大当たり判定乱数値と第1,第2大当たり図柄乱数値とを夫々1個取得し、第1,第2検出情報記憶領域(検出情報記憶領域)49a,49bに記憶させるようになっている。
なお、第1大当たり判定乱数値と第1大当たり図柄乱数値とが第1検出情報の一例であり、第2大当たり判定乱数値と第2大当たり図柄乱数値とが第2検出情報の一例である。
第1,第2大入賞口カウント処理手段43a,43bは、夫々第1,第2大入賞手段15a,15bの入賞カウント処理を行うもので、第1,第2大入賞口15a,15bが開状態で且つ第1,第2カウントスイッチ26a,26bにより遊技球が検出された場合に、その開放中における第1,第2大入賞手段15a,15bへの入賞個数がカウントされている第1,第2大入賞口入賞数カウンタの値が所定個数(例えば10個)未満であることを条件に、その第1,第2大入賞口入賞数カウンタに1が加算されるようになっている。
第1,第2図柄処理手段44a,44bは、第1特別図柄及び第1演出図柄,第2特別図柄及び第2演出図柄に関する処理を行うもので、夫々、第1,第2図柄変動開始処理手段51a,51b、第1,第2図柄確定処理手段52a,52b、第1,第2図柄終了処理手段53a,53b等を備えている。
また、第1,第2図柄変動開始処理手段51a,51bには、第1,第2変動パターン選択手段54a,54b等が設けられている。
第1,第2図柄変動開始処理手段51a,51bは、第1,第2特別図柄の変動を開始させる処理を行うもので、第1,第2利益状態中でなく、且つ第1、第2特別図柄が変動開始処理待ち状態のときに、図4に示す第1,第2図柄変動開始処理を実行するように構成されている。
なお、図4においては、第1図柄変動開始処理のフローチャートを示すと共に、その第1図柄変動開始処理に対する第2図柄変動開始処理の相違部分のみを括弧書きで示している。これは、図5に示す第1,第2変動パターン選択処理についても同様である。
また、図4より明らかなように、第1図柄変動開始処理と第2図柄変動開始処理とは、第1特別図柄表示手段20a、第1特別図柄始動手段14aに関する変数等と第2特別図柄表示手段20b、第2特別図柄始動手段14bに関する変数等とが互いに入れ替わっただけで、処理の手順については全く同様であるため、ここでは第1図柄変動開始処理手段51aによる第1図柄変動開始処理のみについて説明する。
第1図柄変動開始処理では、まず第2利益状態中であるか否か、即ち第2特別図柄が大当たり態様となったことに基づく利益状態中であるか否かが判断され(S1)、第2利益状態中であれば(S2:Yes)第1図柄変動開始処理はここで終了する。これにより、第2特別図柄表示手段20b側の第2利益状態中に第1特別図柄表示手段20a側で新たに図柄変動が開始されることはない。
S1において第2利益状態中でないと判断されれば(S1:No)、第1保留個数が0個であるか否かが判定される(S2)。第1保留個数が0個であれば、ここで第1図柄変動開始処理は終了する。
第1特別保留個数が1個以上であれば、第1特別保留個数が1減算され(S3)、第2大当たりフラグの値が判定される(S3a)。そして、第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)でなければ第1大当たり判定処理(S4)が行われ、第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、第1大当たり判定処理(S4)を行うことなく、第1大当たりフラグに00H(内部判定大当たり以外)がセットされ(S3b)、その後に第1特別停止図柄選択処理(S5)、第1変動パターン選択処理(S6)が順次行われる。
このように、一方の特別図柄が大当たり態様となる変動中に他方の特別図柄の変動を開始する際には、その他方の特別図柄については内部抽選を行うことなく強制的に外れ態様となる処理が行われる。
第1大当たり判定処理(S4)は、第1特別図柄の変動後の停止図柄を大当たり態様とするか否かを判定する処理であって、第1検出情報記憶領域49aに記憶されている第1大当たり判定乱数値のうちで最も早く記憶されたものを取り出し、その第1大当たり判定乱数値が予め定められた第1大当たり判定値と一致するか否かを判定し、一致する場合には例えば第1大当たりフラグに内部判定大当たりを示す5AHが、一致しない場合には例えば第1大当たりフラグに内部判定大当たり以外を示す00Hがセットされるようになっている。
第1特別停止図柄選択処理(S5)は、第1特別図柄の変動後の停止図柄を選択する処理であって、第1大当たり判定処理(S4)による第1大当たり判定結果と、第1大当たり判定乱数値と共に記憶されていた第1大当たり図柄乱数値とに基づいて、第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)の場合には大当たり図柄である「0」〜「9」の何れかが、第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)の場合には外れ図柄である「−」が、第1特別停止図柄として選択されるようになっている。
第1変動パターン選択処理(S6)は、第1特別図柄の変動時間とそれに対応する第1演出図柄の変動パターンとを選択する処理であって、第1変動パターン選択手段54aにより例えば図5に示すような手順で行われる。即ち、まず第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であるか00H(内部判定大当たり以外)であるかが判断され (S11)、第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、テーブルアドレスに大当たり変動パターンに対応する第1変動パターン選択テーブル1(図6(a))の先頭アドレスがセットされる(S13a)。
一方、第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、第2保留個数の値を参照し、この第2保留個数が1個よりも大であれば、テーブルアドレスに外れ変動パターンに対応する第1変動パターン選択テーブル2(図6(b))の先頭アドレスがセットされ(S13b)、第2保留個数が1個(所定個数の一例)以下であれば、テーブルアドレスに外れ変動パターンに対応する第1変動パターン選択テーブル3(図6(c))の先頭アドレスがセットされる(S13c)。
続いて、第1変動パターン選択乱数の値が取得されると共にその取得された第1変動パターン選択乱数の値が乱数値にセットされ(S14)、テーブルアドレスの示す領域から減算値がロードされ(S15)、乱数値から減算値が減算される(S16)。そして、減算後の乱数値と00Hとが比較され(S17)、乱数値が00H以上であれば、テーブルアドレスに02Hを加算しつつ(S18)、乱数値が00Hよりも小になるまでS15〜S17の処理が繰り返される。なお、第1変動パターン選択乱数は所定範囲、例えば00H〜0EHの範囲で繰り返し発生されているものとする。
乱数値が0よりも小になれば、テーブルアドレスに01Hが加算され(S19)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動パターン番号がロードされる(S20)。第1変動パターン番号は、図7に示すように第1演出図柄の9種類の変動パターンに対応している。
続いて、テーブルアドレスに第1変動時間テーブル1(図8)の先頭アドレスがセットされ(S21)、そのテーブルアドレスに第1変動パターン番号×2の値が加算され(S22)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動時間がロードされて(S23)、第1変動パターン選択処理は終了する。
以上のように、変動パターンの選択は、第1変動パターン選択乱数値から、第1変動パターン選択テーブル1〜3に設定された1又は複数の減算値を順番に減算し、その減算後の値が00H未満となった時に、そのときの減算値に対応する変動パターンが選択されるようになっている。従って、変動パターン選択テーブルにおいて、各変動パターン番号に対応して設定されている減算値が大きいほど、その変動パターンの選択率が高くなる。
例えば、図6(a)に示す第1変動パターン選択テーブル1では、第1変動パターン番号00H〜03Hに対応する4種類の大当たり変動パターンの減算値が夫々05H,04H,03H,03Hに設定されているため、それら4種類の大当たり変動パターンの選択率は夫々5/15,4/15,3/15,3/15となる。
同様に、図6(b)に示す第1変動パターン選択テーブル2では、第1変動パターン番号04H〜08Hに対応する5種類の外れ変動パターンの減算値が夫々01H,02H,02H,03H,07Hに設定されているため、それら5種類の外れ変動パターンの選択率は夫々1/15,2/15,2/15,3/15,7/15となる。
一方、図6(c)に示す第1変動パターン選択テーブル3では、第1変動パターン番号04H〜08Hに対応する5種類の外れ変動パターンの減算値が夫々07H,03H,02H,02H,01Hに設定されているため、それら5種類の外れ変動パターンの選択率は夫々7/15,3/15,2/15,2/15,1/15となる。
ここで、各変動パターンの変動時間T1は、図8に示すように、スーパーリーチ1大当たり変動パターンについては3BABH(61.1秒)、スーパーリーチ2大当たり変動パターンについては3426H(53.4秒)、スーパーリーチ3大当たり変動パターンについては2E63H(47.5秒)、ノーマルリーチ大当たり変動パターンについては2260H(35.2秒)、スーパーリーチ1外れ変動パターンについては3426H (53.4秒)、スーパーリーチ2外れ変動パターンについては2EC7H(47.9秒)、スーパーリーチ3外れ変動パターンについては2A49H(43.3秒)、ノーマルリーチ外れ変動パターンについては1806H(24.6秒)、通常外れ変動パターンについては0D2FH(13.5秒)となっている。
即ち、第1変動パターン番号04H〜08Hに対応する5種類の外れ変動パターンは、図7,図8より明らかなように、変動パターン番号が小さいほど変動時間が長くなるように設定されている。
このように、本実施形態では、第1変動パターン選択テーブル2を用いる場合、即ち第2保留個数が1個よりも多い場合には、変動時間が短い変動パターンほど選択率が高く、第1変動パターン選択テーブル3を用いる場合、即ち第2保留個数が1個以下の場合には、変動時間が長い変動パターンほど選択率が高くなるように構成されている。
以上の第1変動パターン選択処理(S6)が終了すると、その第1変動パターン選択処理で選択された第1変動パターンに対応する第1変動パターンコマンドが演出制御基板32側に送信され(S7)、第1図柄変動開始処理(図4)は終了する。
第1,第2図柄確定処理手段52a,52bは、変動中の第1,第2演出図柄の確定処理を行うもので、変動開始からその変動パターンに対応する変動時間T1が経過したときに、第1,第2変動停止コマンドを制御コマンド送信手段48を介して演出制御基板32側に送信して、第1,第2演出図柄の変動を停止させるように構成されている。
第1,第2図柄終了処理手段53a,53bは、第1,第2特別図柄の変動を終了させるための処理を行うもので、第1,第2特別図柄の変動に係る各種変数等を初期化すると共に、その変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合には、例えば第1,第2利益状態に係る各種変数等に初期値を設定するなど、第1,第2利益状態を開始するための準備処理を行うようになっている。
第1,第2利益状態中処理手段45a,45bは、第1,第2図柄処理手段44a,44bによる大当たり判定結果が大当たり判定となり、第1,第2特別図柄表示手段20a,20bの変動後の第1,第2特別図柄が「7」等の大当たり態様となることに基づいて遊技者に有利となる第1,第2利益状態を発生させるものである。第1,第2利益状態が発生すると、開閉板25が前側に所定時間開放される。
なお、第1,第2利益状態中処理手段45a,45bは、第1,第2大入賞手段15a,15bは、その開放から所定時間(例えば28秒間)が経過するか、所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すること等の所定条件の成立により開閉板25を閉じると共に、その開放動作を所定回数(例えば15回)繰り返すようになっている。
第1,第2特別図柄表示制御手段46a,46bは、第1,第2図柄処理手段44a,44bによる第1,第2図柄処理に基づいて第1,第2特別図柄表示手段20a,20bの表示制御を行うもので、例えば第1,第2図柄変動開始処理(図4)における第1,第2変動パターンコマンドの送信(S7)と共に第1,第2特別図柄表示手段20a,20bによる第1,第2特別図柄の変動を開始させ、その変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、第1,第2特別停止図柄選択処理(S5)で選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
第1,第2特別遊技状態発生手段47a,47bは、第1,第2利益状態中処理手段45a,45bによる第1,第2利益状態中処理に基づいて、第1,第2利益状態の終了後(又は発生後)に遊技者に有利となる特別遊技状態、例えば確変遊技状態を発生させるためのもので、第1,第2特別図柄が大当たり態様のうちの特定大当たり態様となって第1,第2利益状態が発生したときに、その第1,第2利益状態の終了後、例えば第1,第2特別図柄が大当たり態様のうちの通常大当たり態様となって次の第1,第2利益状態が発生するまで確変遊技状態を発生させるようになっている。
確変遊技状態中は、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/360の低確率)から高確率(例えば1/60)となる他、例えば第1,第2特別図柄表示手段20a,20bの変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間となる。
制御コマンド送信手段48は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板32等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、第1,第2図柄処理手段44a,44bによる第1,第2図柄処理に基づいて、第1,第2変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別停止図柄を指定する第1,第2特別停止図柄指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止を指定する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板32側に送信する他、例えば第1,第2利益状態、第1,第2特別遊技状態等の各種遊技状態に基づいて、画像、音声、ランプの制御コマンドを演出制御基板32側に送信するように構成されている。
演出制御基板32は、第1,第2演出図柄表示手段23a,23b、音声出力手段51(図3)、ランプ手段22等の各種演出手段を制御するためのもので、第1,第2演出図柄表示制御手段55,56、音声制御手段57、ランプ制御手段58等を備えている。
第1,第2演出図柄表示制御手段55,56は、第1,第2演出図柄表示手段23a,23bの表示制御を行うものである。第1,第2演出図柄表示制御手段55,56は、主制御基板31側から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合には、指定された変動パターンで第1,第2演出図柄の変動を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2特別停止図柄指定コマンドと第1,第2変パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄で第1,第2演出図柄の変動を停止させるようになっている。
音声制御手段57は、スピーカー等の音声出力手段51の音声出力制御を行うもので、主制御基板31側からの音声制御コマンドに基づいて音声出力手段51から所定の効果音等を出力させるようになっている。
ランプ制御手段58は、ランプ手段52等の表示制御を行うもので、主制御基板31側からのランプ制御コマンドに基づいてランプ手段52等を所定のパターンで発光させるようになっている。
以上のような構成の本パチンコ機においては、例えば第1又は第2特別図柄について外れ態様となる変動を開始する際に、第2又は第1保留個数、即ち第2又は第1特別図柄側の保留個数が1個以下であれば、第1又は第2特別図柄の変動パターンとして変動時間の長い変動パターンが高い確率で選択されるため、第1,第2特別図柄が共に変動しない状態、即ち変動スランプ状態を短くすることができ、始動手段への入賞率が変わらなくても遊技者の満足度をより高めることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、所定個数を2以上の値に設定し、第2又は第1保留個数がその所定個数以下の場合には変動時間の長い変動パターンの選択率が高くなるように構成してもよい。
また更に、第2又は第1保留個数が、上記所定個数(例えば1個)よりも大きな値に設定された特定個数(例えば3個)以上の場合には変動時間の短い変動パターンの選択率が高くなるように構成してもよい。このように構成することで、他方の特別図柄側の保留個数が多くあって当面は変動スランプの心配がない場合には、もう一方の特別図柄の変動を早く消化して、保留個数が上限値に到達して始動手段への入賞が無効となることを防止できる利点がある。
必ずしも第1,第2特別図柄と第1,第2演出図柄とを時間的に同調させて変動表示する構成とする必要はなく、例えば主制御基板31による直接的な制御により変動表示する第1,第2特別図柄表示手段20a,20bを省略してもよい。またこの場合、第1,第2演出図柄表示制御手段23a,23bを主制御基板31で直接的に制御するようにしてもよい。
第1,第2利益状態により開放等される大入賞手段は1個でもよい。即ち、第1利益状態と第2利益状態とで共通の大入賞手段を開放等させるように構成してもよい。
第1特別図柄表示手段20aと第2特別図柄表示手段20b、第1演出図柄表示手段23aと第2演出図柄表示手段23bは、表示装置の種類としては異なるものを採用してもよい。例えば、第1特別図柄表示手段20aは液晶式、第2特別図柄表示手段20bはドラム式の表示手段としてもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。
本発明の一実施形態を示すパチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 制御系のブロック図である。 第1(第2)図柄変動開始処理のフローチャートである。 第1(第2)変動パターン選択処理のフローチャートである。 第1,第2変動パターン選択テーブルの一例である。 第1,第2変動パターンの一例である。 第1,第2変動時間テーブルの一例である。
符号の説明
14a 第1特別図柄始動手段(第1始動手段)
14b 第2特別図柄始動手段(第2始動手段)
20a 第1図柄表示手段
20b 第2図柄表示手段
45a 第1利益状態中処理手段
45b 第2利益状態中処理手段
49a 第1検出情報記憶領域
49b 第2検出情報記憶領域
54a 第1変動パターン選択手段
54b 第2変動パターン選択手段

Claims (3)

  1. 第1,第2始動手段(14a)(14b)が遊技球を検出することに基づいて取得される第1,第2検出情報を順次記憶する第1,第2検出情報記憶領域(49a)(49b)と、該第1,第2検出情報記憶領域(49a)(49b)に記憶された前記第1,第2検出情報に基づいて所定の変動パターンに従って図柄を順次変動表示する第1,第2図柄表示手段(20a)(20b)と、該第1,第2図柄表示手段(20a)(20b)が図柄変動を開始する際に前記変動パターンを選択する第1,第2変動パターン選択手段(54a)(54b)と、前記第1,第2図柄表示手段(20a)(20b)が変動後に大当たり態様となることに基づいて第1,第2利益状態を発生させる第1,第2利益状態中処理手段(45a)(45b)とを備えた弾球遊技機において、前記第1又は第2変動パターン選択手段(54a)(54b)は、前記第2又は第1始動手段(14b)(14a)に記憶され且つ未だ前記第2又は第1図柄表示手段(20b)(20a)による図柄変動に供されていない前記第2又は第1検出情報の個数としての第2又は第1保留個数に基づいて、前記第1又は第2図柄表示手段(20a)(20b)の変動表示に係る変動パターンを選択するように構成されていることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記第1又は第2変動パターン選択手段(54a)(54b)は、前記第2又は第1保留個数が所定個数以下の場合には変動時間の長い変動パターンの選択率が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記第1又は第2変動パターン選択手段(54a)(54b)は、前記第2又は第1保留個数が、前記所定個数よりも大きな値に設定された特定個数以上の場合には変動時間の短い変動パターンの選択率が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
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