以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図36は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
7は発射用の遊技球を貯留する上皿で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。上皿カバー8には、スピーカー等の音声出力手段9からのサウンドを前側に出力する例えばスリット状の音声出力部8aが形成されている。
また、10は余剰球等を貯留する下皿で、前面板5の下側で前枠3の前側に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側に着脱自在に装着されている。
13は発射手段で、下皿10の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル14と、前面板5の後方に配置された発射レール15と、前枠3の裏側に配置された発射モータ16及び打撃槌17等を備え、発射ハンドル14を操作したときに、発射モータ16により打撃槌17が作動して、前面板5の裏側に装着された図外の球送り手段により上皿7から発射レール15上に1個ずつ供給される遊技球を遊技盤12側に発射させるようになっている。
遊技盤12の前面側には、図2に示すように、発射手段13から発射された遊技球を案内するガイドレール22が環状に配設されると共に、そのガイドレール22の内側の遊技領域23に、可変表示手段24、第1,第2特別図柄始動手段(第1,第2始動手段)25a,25b、第1,第2大入賞手段26a,26b、普通入賞手段27等の各種遊技部品が配置されている。
可変表示手段24は、遊技盤12に前面側から装着された表示ケース28と、この表示ケース28の略中央に配置された例えば液晶式の可変表示部29とを備えている。表示ケース28には、第1,第2特別図柄表示手段30a,30b、第1,第2特別保留個数表示手段31a,31b、ランプ手段32等が設けられている。可変表示部29は、各種動画、静止画等を表示可能であり、第1,第2演出図柄表示手段33a,33bを構成している。
第1,第2特別図柄始動手段25a,25bは、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bによる図柄変動を開始させるための始動口を構成するもので、遊技球が入賞可能な入賞手段により構成されており、遊技盤12の前側で入賞した遊技球を遊技盤12の裏側に案内すると共にその遊技球を夫々第1,第2始動口スイッチ34a,34bで検出するように構成されている。
第1,第2特別図柄表示手段30a,30bは、夫々1個又は複数個、例えば各1個の第1,第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、夫々第1,第2特別図柄始動手段25a,25bの第1,第2始動口スイッチ34a,34bが遊技球を検出することを条件に第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、第1,第2始動口スイッチ34a,34bによる遊技球検出時に取得された第1,第2大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。
第1,第2特別図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能である。本実施形態では、第1,第2特別図柄に10種類の数字図柄「0」〜「9」と記号図柄「−」とが用いられており、「0」〜「9」が大当たり態様、「−」が外れ態様に設定されている。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する第1,第2利益状態中に第1,第2特別図柄始動手段25a,25bが遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された第1,第2大当たり判定乱数値等が所定の上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光手段よりなる第1,第2特別保留個数表示手段31a,31bがその発光個数により夫々第1,第2特別図柄表示手段30a,30bに関する第1,第2大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数という)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
第1,第2演出図柄表示手段33a,33bは、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bによる第1,第2特別図柄の変動表示と時間的に同調して第1,第2演出図柄を変動表示するもので、本実施形態では、可変表示部29の略左半分が第1演出図柄表示手段30aの表示領域として、略右半分が第2演出図柄表示手段30bの表示領域として夫々割り当てられている。なお、例えば遊技状態に応じて可変表示部29上における第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの表示領域の位置、大きさ等が変化するように構成してもよい。
第1,第2演出図柄表示手段33a,33bは、夫々1個又は複数個、例えば左右方向に3個の第1,第2演出図柄を変動表示可能に構成されており、夫々第1,第2特別図柄始動手段25a,25bの第1,第2始動口スイッチ34a,34bが遊技球を検出することを条件に、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って第1,第2演出図柄の変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、第1,第2演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
第1,第2演出図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能である。本実施形態では、「0」〜「9」の10種類の数字図柄を左、中、右の演出図柄に夫々用いており、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものを大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものを外れ態様としている。
なお、第1,第2演出図柄表示手段33a,33bによる第1,第2演出図柄の変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合にはその第1,第2特別図柄と同じ数字図柄よりなる大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。例えば、第1特別図柄が「7」で停止する場合には第1演出図柄は「7・7・7」で停止し、第1特別図柄が「−」で停止する場合には第1演出図柄は「3・4・5」等の任意の外れ態様で停止するようになっている。
第1,第2大入賞手段26a,26bは、遊技者に有利な開状態と遊技者に不利な閉状態とに変化可能な開閉板35を備えた可変作動式であって、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となることに基づいて第1,第2利益状態が発生したときに、開閉板35が前側に所定時間開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。第1,第2大入賞手段26a,26bに入賞した遊技球は、遊技盤12の裏側に案内されると共に夫々第1,第2カウントスイッチ36a,36bで検出される。
なお、第1,第2大入賞手段26a,26bは、その開放から所定時間(例えば28秒間)が経過するか、所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すること等の所定条件の成立により開閉板35を閉じると共に、その開放動作を所定回数(例えば15回)繰り返すようになっている。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、41は主制御基板、42は演出制御基板で、これら各制御基板41,42は、遊技盤12に装着された可変表示手段24、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板41は、主に遊技盤12側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU、ROM、RAM等により構成されるタイマー減算処理手段51、第1,第2始動口チェック処理手段52a,52b、第1,第2大入賞口カウント処理手段53a,53b、第1,第2図柄処理手段54a,54b、第1,第2利益状態中処理手段55a,55b、第1,第2特別図柄表示制御手段56a,56b、第1,第2特別遊技状態発生手段57a,57b、制御コマンド送信手段58等を備えている。また、主制御手段41には、第1,第2特別図柄始動手段25a,25b、第1,第2大入賞手段26a,26b等の各入賞手段の他、第1,第2特別図柄表示手段30a,30b等が電気的に接続されている。
タイマー減算処理手段51は、各種タイマーの減算処理を行うもので、図4に示すタイマー減算処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
タイマー減算処理手段51によるタイマー減算処理(図4)は、例えば次のような手順で行われる。即ち、第1利益状態動作タイマーの値が0000Hでない場合にはその値から0001Hが減算され(S1,S2)、第2利益状態動作タイマーについても同様の減算処理が行われる(S3,S4)。
また、第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hでない場合には、第2大当たり中フラグの値が00Hであることを条件に第1特別図柄動作タイマーの値から0001Hが減算される(S5〜S7)。同様に、第2特別図柄動作タイマーについても、その値が0000Hでない場合には、第1大当たり中フラグの値が00Hであることを条件に第2特別図柄動作タイマーの値から0001Hが減算される(S8〜S10)。
なお、第1,第2大当たり中フラグには、図18に示すように、第1,第2特別図柄の大当たり中、即ち第1,第2特別図柄が「0」〜「9」の何れかで停止した状態での第1,第2利益状態の発生中には5AHが、大当たり中以外、即ち第1,第2特別図柄が変動中、又は第1,第2利益状態の発生中以外で第1,第2特別図柄の停止中のときには00Hが、夫々セットされるようになっている。即ち、第1特別図柄表示装置30a側の変動時間の計測処理を行うS5〜S7では、第2特別図柄表示装置30b側における利益状態中(第2利益状態中)はタイマー値の更新は行われず、同様に、第2特別図柄表示装置30b側の変動時間の計測処理を行うS8〜S10では、第1特別図柄表示装置30a側における利益状態中(第1利益状態中)はタイマー値の更新は行われないようになっている。
第1,第2始動口チェック処理手段52a,52bは、夫々第1,第2特別図柄始動手段25a,25bの入賞チェック処理を行うもので、図5に示す第1,第2始動口チェック処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
なお、図5においては、第1始動口チェック処理のフローチャートを示すと共に、その第1始動口チェック処理に対する第2始動口チェック処理の相違部分のみを括弧書きで示している。これは、図6に示す第1,第2大入賞口カウント処理、図7に示す第1,第2図柄処理、図8に示す第1,第2図柄変動開始処理、図9に示す第1,第2大当たり判定乱数判定処理、図10に示す第1,第2特別停止図柄選択処理、図11に示す第1,第2変動パターン選択処理、図12に示す第1,第2特定変動処理、図13に示す第1,第2図柄確定処理、図14に示す第1,第2図柄終了処理、図15に示す第1,第2図柄変動待機処理1、図16に示す第1,第2図柄変動待機処理2、図17に示す第1,第2利益状態中処理についても同様である。
図5より明らかなように、第1始動口チェック処理と第2始動口チェック処理とは、第1図柄表示手段30a、第1特別図柄始動手段25a等に関する変数等と第2図柄表示手段30b、第2特別図柄始動手段25b等に関する変数等とが互いに入れ替わっただけで、処理の手順については全く同様であるため、ここでは第1始動口チェック処理手段52aによる第1始動口チェック処理のみについて説明する。
第1始動口チェック処理手段52aによる第1始動口チェック処理(図5)は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず第1特別図柄始動手段25aの第1始動口スイッチ34aがONになったか否か、即ち第1始動口スイッチ34aが遊技球を検出したか否かが判定される(S11)。第1始動口スイッチ34aがOFFであればここで第1始動口チェック処理は終了する。
第1始動口スイッチ34aがONであれば、続いて第1特別保留個数の値が上限値である04H未満であるか否かが判定され(S12)、第1特別保留個数の値が上限値である04Hに達している場合にはここで第1始動口チェック処理は終了する。
第1特別保留個数の値が04H未満であれば、第1特別保留個数の値に01Hが加算されると共に(S13)、格納アドレスに第1特別乱数記憶エリアの先頭アドレスがセットされ(S14)、更に格納アドレスに第1特別保留個数の値×3が加算される(S15)。そして、第1大当たり判定乱数の値が取得されると共にその取得された第1大当たり判定乱数値が格納アドレスの示す領域にセットされる(S16)。
ここで、第1特別乱数記憶エリアは図25に示すように構成されており(括弧書きは第2特別乱数記憶エリアの場合を示す)、例えば第1特別保留個数の値が03Hであれば、S16の時点では格納アドレスには大当たり判定乱数記憶エリアA3aの先頭アドレスがセットされている。即ち、第1特別保留個数01H〜04Hに対応する第1大当たり判定乱数は夫々大当たり判定乱数記憶エリアA1a〜A4aに格納される。また、第1大当たり判定乱数は、0000H(0)〜0167H(359)の範囲で繰り返し発生されているものとする。
続いて、格納アドレスに02Hが加算された後(S17)、第1大当たり図柄乱数の値が取得されると共にその取得された第1大当たり図柄乱数値が格納アドレスの示す領域にセットされ(S18)、第1始動口チェック処理は終了する。ここで、例えば第1特別保留個数の値が03Hであれば、S18の時点では格納アドレスには大当たり判定乱数記憶エリアA3aに続く大当たり図柄乱数記憶エリアA3bの先頭アドレスがセットされている。即ち、第1特別保留個数01H〜04Hに対応する第1大当たり図柄乱数は夫々大当たり図柄乱数記憶エリアA1b〜A4bに格納される。また、第1大当たり図柄乱数は、00H(0)〜09H(9)の範囲で繰り返し発生されているものとする。
第1,第2大入賞口カウント処理手段53a,53bは、夫々第1,第2大入賞手段26a,26bの入賞カウント処理を行うもので、図6に示す第1,第2大入賞口カウント処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
なお、図6より明らかなように、第1大入賞口カウント処理と第2大入賞口カウント処理とは、第1大入賞手段26a等に関する変数等と第2大入賞手段26b等に関する変数等とが互いに入れ替わっただけで、処理の手順については全く同様であるため、ここでは第1大入賞口カウント処理手段53aによる第1大入賞口カウント処理のみについて説明する。
第1大入賞口カウント処理手段53aによる第1大入賞口カウント処理(図6)は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず第1大入賞手段26aの開閉状態を示す第1大入賞口開放フラグの値が判定される(S21)。ここで、第1大入賞口開放フラグには、図19に示すように、第1大入賞手段26aの開放中(開放作動状態中)に5AHが、閉鎖中に00Hが夫々セットされるようになっている。第1大入賞口開放フラグの値が閉状態を示す00Hであればここで第1大入賞口カウント処理は終了する。
第1大入賞口開放フラグの値が開状態を示す5AHであれば、続いて第1大入賞手段26aの第1カウントスイッチ36aがONになったか否か、即ち第1カウントスイッチ36aが遊技球を検出したか否かが判定される(S22)。第1カウントスイッチ36aがOFFであればここで第1大入賞口カウント処理は終了する。
第1カウントスイッチ36aがONであれば、その開放中における第1大入賞手段26aへの入賞個数がカウントされている第1大入賞口入賞数カウンタの値が所定個数(例えば0AH)未満であることを条件に、第1大入賞口入賞数カウンタに01Hが加算され(S23,S24)、第1大入賞口カウント処理は終了する。
第1,第2図柄処理手段54a,54bは、第1特別図柄及び第1演出図柄,第2特別図柄及び第2演出図柄に関する処理を行うもので、図7〜図16に示す第1,第2図柄処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
なお、図7〜図16より明らかなように、第1図柄処理と第2図柄処理とは、第1図柄表示手段30a等に関する変数等と第2図柄表示手段30b等に関する変数等とが互いに入れ替わっただけで、処理の手順については全く同様であるため、ここでは第1図柄処理手段54aによる第1図柄処理のみについて説明する。
第1図柄処理手段54aによる第1図柄処理(図7)は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず第1大当たり中フラグ(図18)の値が00H(第1利益状態中以外)と5AH(第1利益状態中)との何れであるかが判定される(S31)。そして、第1大当たり中フラグの値が5AH(第1利益状態中)であると判定された場合には、ここで第1図柄処理は終了する。
S31において第1大当たり中フラグの値が00H(第1利益状態中以外)であると判定された場合には、続いて第1特別図柄動作ステータスの値が00H〜05Hの何れであるかが判定される(S32)。ここで、第1特別図柄動作ステータスには、図20に示すように、第1特別図柄について、変動開始処理待ち中には00Hが、特定変動処理待ち中には01Hが、確定処理待ち中には02Hが、終了処理待ち中には03Hが、第1特別図柄動作ステータスが00H以外のときに待機処理待ちとなった場合には04Hが、第1特別図柄動作ステータスが00Hのときに待機処理待ちとなった場合には05Hが、夫々セットされるようになっている。S32において第1特別図柄動作ステータスの値が00H(変動開始処理待ち中)であれば、第1図柄変動開始処理(S33)が行われる。
第1図柄変動開始処理は、例えば図8に示すような手順で行われる。即ち、まず第2大当たり中フラグの値が5AHであるか否かが判定され(S41)、5AH(第2利益状態中)であれば第1図柄変動開始処理はここで終了する。これにより、第2特別図柄表示手段30b側の第2利益状態中に第1特別図柄表示手段30a側で新たに図柄変動が開始されることはない。
第2大当たり中フラグの値が00H(第2利益状態中以外)であれば、第1特別保留個数の値が00H(0個)であるか否かが判定される(S42)。第1特別保留個数の値が00H(0個)であれば、ここで第1図柄変動開始処理は終了する。
第1特別保留個数の値が00H(0個)以外であれば、第1特別保留個数の値が01H(1個)減算されると共に(S43)、第1特別乱数記憶エリアの大当たり判定乱数記憶エリアA1a〜A4aに記憶されている値が大当たり判定乱数記憶エリアA0a〜A3aに、大当たり図柄乱数記憶エリアA1b〜A4bに記憶されている値が大当たり図柄乱数記憶エリアA0b〜A3bに、夫々シフトされ(S44,S45)、第1大当たり判定乱数判定処理(S46)、第1特別停止図柄選択処理(S47)、第1変動パターン選択処理(S48)が順次行われる。
第1大当たり判定乱数判定処理(S46)は、第1特別図柄を大当たり態様とするか否かを判定する処理であって、例えば図9に示すような手順で行われる。即ち、まず第1状態フラグの値が判定される(S51)。ここで、第1状態フラグには、図21に示すように、後述する確変遊技状態中には5AHが、後述する時短遊技状態中にはA5Hが、それら以外の通常遊技状態中には00Hが、夫々セットされるようになっている。第1状態フラグの値が5AHでなければ、即ち確変遊技状態中以外であれば、テーブルアドレスに第1大当たり判定テーブル1の先頭アドレスがセットされ(S52)、第1状態フラグの値が5AH(確変遊技状態中)であれば、テーブルアドレスに第1大当たり判定テーブル2の先頭アドレスがセットされる(S53)。
ここで、第1大当たり判定テーブル1,2には、図26に示すように、夫々設定数(大当たり判定値の個数)と、その設定数分の大当たり判定値とが格納されている。なお、設定数には1バイト、大当たり判定値には夫々2バイトの領域が割り当てられている。
そして、テーブルアドレスの示す領域から設定数がロードされ(S54)、テーブルアドレスに01Hが加算された後(S55)、テーブルアドレスの示す領域から大当たり判定値をロードしてその大当たり判定値と大当たり判定乱数記憶エリアA0aの値とを比較する処理が、大当たり判定値と大当たり判定乱数記憶エリアA0aの値とが一致するか、又は繰り返し回数が設定数に達するまで、テーブルアドレスに02Hを加算しつつ繰り返し行われる(S56〜S60)。大当たり判定値と大当たり判定乱数記憶エリアA0aに記憶されている大当たり判定乱数値とが一致した場合には、第1大当たりフラグに5AHがセットされる(S61)。ここで、第1大当たりフラグには、図22に示すように、内部判定(大当たり判定乱数判定処理S46)により大当たりとなったときには5AHが、内部判定により大当たり以外となったときには00Hが、夫々セットされるようになっている。
本実施形態では、大当たり判定乱数の値は0000H〜0167Hの360個あり、また図26に示すように、確変遊技状態中以外のときに選択される第1大当たり判定テーブル1では大当たり判定値が1つ、確変遊技状態中に選択される第1大当たり判定テーブル2では大当たり判定値が6つ設定されているため、確変遊技状態中以外の大当たり確率は1/360、確変遊技状態中の大当たり確率は1/60となる。
第1図柄変動開始処理(図8)における第1特別停止図柄選択処理(S47)は、第1特別図柄の変動後の停止図柄を選択する処理であって、例えば図10に示すような手順で行われる。即ち、まず第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であるか00H(内部判定大当たり以外)であるかが判定され(S71)、第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、第1特別図柄の停止図柄をセットするための第1特別停止図柄番号に大当たり図柄乱数記憶エリアA0bの値がセットされ(S72)、第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、第1特別停止図柄番号に0AHがセットされる(S73)。これにより、第1特別停止図柄番号には、内部判定大当たりの場合は大当たり態様の図柄である「0」〜「9」に対応する00H〜09Hの何れかがセットされ、内部判定大当たり以外の場合には、外れ態様の図柄である「−」に対応する0AHがセットされる。
続いて、第1特別図柄コマンドバッファに、第1特別停止図柄番号に01Hを加算した値がセットされる(S74)。ここで、第1特別図柄コマンドバッファは、制御コマンド送信手段58に対して第1特別停止図柄指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1特別図柄コマンドバッファに01H〜0BHの何れかの値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1特別停止図柄指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、演出制御基板42側では、この第1特別停止図柄指定コマンド、又はその第1特別停止図柄指定コマンドと後述する第1変動パターン指定コマンドとに基づいて、第1特別図柄の停止図柄に対応する第1演出図柄の停止図柄が選択される。例えば、第1特別停止図柄番号が大当たり態様に対応する07Hであれば「7・7・7」が選択され、第1特別停止図柄番号が外れ態様に対応する0AHであれば、後述する第1変動パターン指定コマンドに基づいて、リーチ変動パターンに対応する「6・7・6」等、又はリーチ変動パターン以外の通常変動パターンに対応する「6・7・8」等が選択される。
第1図柄変動開始処理(図8)における第1変動パターン選択処理(S48)は、第1特別図柄の変動時間とそれに対応する第1演出図柄の変動パターンとを選択する処理であって、例えば図11に示すような手順で行われる。即ち、まず第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であるか00H(内部判定大当たり以外)であるかが判定され(S81)、第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、テーブルアドレスに大当たり変動パターンに対応する第1変動パターン選択テーブル1(図27(a))の先頭アドレスがセットされ(S82)、第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、テーブルアドレスに外れ変動パターンに対応する第1変動パターン選択テーブル2(図27(b))の先頭アドレスがセットされる(S83)。
続いて、第1変動パターン選択乱数が取得されると共にその取得された第1変動パターン選択乱数の値が乱数値にセットされ(S84)、テーブルアドレスの示す領域から減算値がロードされ(S85)、乱数値から減算値が減算される(S86)。そして、減算後の乱数値と00Hとが比較され(S87)、乱数値が00H以上であれば、テーブルアドレスに02Hを加算しつつ(S88)、乱数値が00Hよりも小になるまでS85〜S87の処理が繰り返される。なお、第1変動パターン選択乱数は所定範囲、例えば00H〜0EHの範囲で繰り返し発生されているものとする。
乱数値が0よりも小になれば、テーブルアドレスに01Hが加算され(S89)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動パターン番号がロードされる(S90)。第1変動パターン番号は、図28に示すように第1演出図柄の9種類の変動パターンに対応している。
続いて、テーブルアドレスに第1変動時間テーブル1(図29(a))の先頭アドレスがセットされ(S91)、そのテーブルアドレスに第1変動パターン番号×2の値が加算され(S92)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動時間がロードされる(S93)。
ここで、第1変動時間テーブル1(図29(a))に設定されている値は、第1演出図柄の各変動パターンにおける変動開始から変動停止までの変動時間(以下、全体変動時間という)T1に対応する値であり、また第1特別図柄の全体変動時間でもある(図32参照)。各変動パターンは、図32に示すように、3つの演出図柄が所定時間高速変動した後、所定時間の中低速変動において3つの演出図柄が左、右、中等の順序で順次停止するように設定されている。なお、第1特別図柄の変動には中低速変動はなく、高速変動が全体変動時間T1だけ続いた後、第1特別停止図柄番号に対応する所定の図柄で停止するものとする。
本実施形態における各変動パターンの全体変動時間T1は、図29(a)に示すように、スーパーリーチ1大当たり変動パターンについては3BABH(61.1秒)、スーパーリーチ2大当たり変動パターンについては3426H(53.4秒)、スーパーリーチ3大当たり変動パターンについては2E63H(47.5秒)、ノーマルリーチ大当たり変動パターンについては2260H(35.2秒)、スーパーリーチ1外れ変動パターンについては3426H(53.4秒)、スーパーリーチ2外れ変動パターンについては2EC7H(47.9秒)、スーパーリーチ3外れ変動パターンについては2A49H(43.3秒)、ノーマルリーチ外れ変動パターンについては1806H(24.6秒)、通常外れ変動パターンについては0D2FH(13.5秒)となっている。
続いて、第2大当たりフラグの値が5AHであるか00Hであるかが判定される(S94)。ここで、第2大当たりフラグの値が5AHであれば第2特別図柄が大当たり態様となる変動中であり、00Hであればそれ以外であると判断できる。
第2大当たりフラグの値が5AH、即ち第2特別図柄が大当たり態様となる変動中であると判定された場合には、第1変動時間(これから開始される第1特別図柄の全体変動時間)と第2特別図柄動作タイマーの値(変動中の第2特別図柄の残り変動時間)とが比較され(S95)、第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値以上であれば、次のS98〜S104の処理が行われる。
即ち、テーブルアドレスに第1変動時間テーブル2(図29(b))の先頭アドレスがセットされ(S98)、そのテーブルアドレスに第1変動パターン番号×2の値が加算され(S99)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動時間がロードされる(S100)。
ここで、第1変動時間テーブル2(図29(b))に設定されている値は、第1演出図柄の各変動パターンの全体変動時間から高速変動時間を除いた中低速変動部分における変動時間、即ち、高速変動時間の終了時点から変動停止までの変動時間(以下、中低速変動時間という)T2に対応する値である(図32参照)。本実施形態では、全ての変動パターンの高速変動時間が同じ値(ここでは9.0秒)に設定されており、各変動パターンの中低速変動時間T2は、図29(b)に示すように、スーパーリーチ1大当たり変動パターンについては32E1H(52.1秒)、スーパーリーチ2大当たり変動パターンについては2B5CH(44.4秒)、スーパーリーチ3大当たり変動パターンについては2599H(38.5秒)、ノーマルリーチ大当たり変動パターンについては1996H(26.2秒)、スーパーリーチ1外れ変動パターンについては2B5CH(44.4秒)、スーパーリーチ2外れ変動パターンについては25FDH(38.9秒)、スーパーリーチ3外れ変動パターンについては217FH(34.3秒)、ノーマルリーチ外れ変動パターンについては0F3CH(15.6秒)、通常外れ変動パターンについては0465H(4.5秒)となっている。
続いて、第1変動時間に第2特別図柄動作タイマーの値、即ち変動中の第2特別図柄の残り変動時間が加算され(S101)、特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグ(図23)に5AH(特定変動処理中)がセットされる(S102)。
ここで、特定変動処理とは、第2又は第1特別図柄の変動中に第1又は第2特別図柄及び第1又は第2演出図柄の変動を開始させる際に、その第1又は第2演出図柄の変動開始から所定期間継続させる図柄変動処理であって、本実施形態では、全ての演出図柄が変動する高速変動状態を特定変動状態とするものである。なお、高速変動状態における演出図柄の変動(高速変動)は、例えば各演出図柄が遊技者に認識不可能か若しくは認識困難な程度の変動速度とすればよい。
次に、第1特定変動コマンドバッファに第1変動パターン番号に01Hを加算した値がセットされる(S103)。ここで、第1特定変動コマンドバッファは、制御コマンド送信手段58に対して第1特定変動指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1特定変動コマンドバッファに00H〜08Hの何れかの第1変動パターン番号に01Hを加算した01H〜09Hの何れかがセットされることに基づいて、そのセットされた第1変動パターン番号に対応する第1特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、演出制御基板42側では、この第1特定変動指定コマンドを受信すると、指定された変動パターンで第1演出図柄について特定変動状態が開始される。即ち、第1特定変動指定コマンドで指定された変動パターンで第1演出図柄の変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が維持、継続される。
続いて、第1特別図柄動作タイマーに第1変動時間に対応する値がセットされ(S104)、第1変動パターン選択処理は終了する。即ち、第2特別図柄及び第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第1特別図柄及び第1演出図柄の変動を開始する場合に、その第1特別図柄の全体変動時間(=第1演出図柄について選択された変動パターンの全体変動時間)T1が変動中の第2特別図柄及び第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも長い場合には、第1特別図柄及び第1演出図柄の変動時間を計時する第1特別図柄動作タイマーの初期値として、選択された変動パターンの中低速変動時間T2と第2特別図柄の残り変動時間とを加算した時間に対応する値がセットされる。
一方、S94において第2大当たりフラグの値が00H、即ち第2特別図柄が大当たり態様となる変動中以外であると判定された場合、及びS95において第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値未満であると判定された場合には、第1大当たりフラグの値が5AHであるか00Hであるかが判定される(S96)。そして、第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であると判定された場合、即ちこれから開始される第1特別図柄が大当たり態様となる変動であると判定された場合には、第1変動時間(これから開始される第1特別図柄の全体変動時間T1)の値と第2特別図柄動作タイマーの値とが比較され(S97)、第1変動時間の値が第2特別図柄動作タイマーの値以下であれば、上述したS98〜S104の処理が行われる。
ここで、第1変動時間の値は0000Hよりも大であるため、第1変動時間の値が第2特別図柄動作タイマーの値以下であるということは、第2特別図柄動作タイマーの値も0000Hより大であり、第2特別図柄は変動中であると判断できる。即ち、第2特別図柄及び第2演出図柄の変動中に第1特別図柄及び第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、その第1特別図柄及び第1演出図柄の全体変動時間T1が変動中の第2特別図柄及び第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短い場合には、第1特別図柄の変動時間を計時する第1特別図柄動作タイマーの初期値として、選択された変動パターンの中低速変動時間T2と第2特別図柄の残り変動時間とを加算した時間に対応する値がセットされる(S96〜S104)。
S96において第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合、及びS97において第1変動時間の値が第2特別図柄動作タイマーの値よりも大であると判定された場合には、第1変動パターンコマンドバッファ1に第1変動パターン番号に01Hを加算した値がセットされる(S105)。
ここで、第1変動パターンコマンドバッファ1は、制御コマンド送信手段58に対して第1変動パターン指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1変動パターンコマンドバッファ1に00H〜08Hの何れかの第1変動パターン番号に01Hを加算した01H〜09Hの何れかがセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、演出制御基板42側では、この第1変動パターン指定コマンドを受信すると、指定された変動パターンで第1演出図柄の変動を開始させる。
続いて、第1特別図柄動作タイマーに第1変動時間の値がセットされ(S104)、第1変動パターン選択処理は終了する。即ち、この場合には、第1変動時間には第1特別図柄及び第1演出図柄の全体変動時間T1がセットされており、第1特別図柄の変動時間を計時する第1特別図柄動作タイマーの初期値として、選択された変動パターンの全体変動時間T1に対応する値がセットされる。
第1図柄変動開始処理(図8)において、以上の第1変動パターン選択処理(S48)が終了すると、第1特別図柄動作ステータスに01H(特定変動処理待ち中)がセットされ(S49)、第1図柄変動開始処理は終了する。
第1図柄処理(図7)のS32において、第1特別図柄動作ステータスの値が01H(特定変動処理待ち中)であれば、第1特定変動処理(S34)が行われる。
第1特定変動処理は、例えば図12に示すような手順で行われる。即ち、まず第1特定変動フラグの値が判定され(S111)、第1特定変動フラグの値が00H(特定変動処理中以外)であると判定された場合には、第1特別図柄動作ステータスに02H(確定処理待ち中)がセットされ(S115)、第1特定変動処理は終了する。
一方、S111において第1特定変動フラグの値が5AH(特定変動処理中)であると判定された場合には、第2特別図柄動作ステータスの値が判定される(S112)。そして、第2特別図柄動作ステータスの値が00H(変動開始処理待ち中)でなければ、即ち第2特別図柄が変動中であれば、第1特別図柄動作ステータスの値はそのままで第1特定変動処理は終了する。即ち、第1特別図柄についての特定変動処理中は、第2特別図柄の変動が終了するまで、第1特別図柄動作ステータスの値は特定変動処理中に対応する01Hのままとなり、この第1特定変動処理が繰り返し実行される。またこの間、第1演出図柄は特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。
そして、S112において第2特別図柄動作ステータスの値が00H(変動開始処理待ち中)になれば、第1特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされ(S113)、第1変動パターンコマンドバッファ2に第1変動パターン番号に01Hを加算した値がセットされ(S114)、第1特別図柄動作ステータスに02H(確定処理待ち中)がセットされ(S115)、第1特定変動処理は終了する。
ここで、第1変動パターンコマンドバッファ2は、制御コマンド送信手段58に対して第1変動パターン指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1変動パターンコマンドバッファ2に00H〜08Hの何れかの第1変動パターン番号に01Hを加算した01H〜09Hの何れかがセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、演出制御基板42側では、第1演出図柄についての特定変動状態中にこの第1変動パターン指定コマンドを受信すると、特定変動状態を終了して、第1演出図柄について指定された変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動を開始させる。
第1図柄処理(図7)のS32において、第1特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)であれば、第1図柄確定処理(S35)が行われる。
第1図柄確定処理は、例えば図13に示すような手順で行われる。即ち、まず第1特別図柄動作タイマーの値が判定され(S121)、この第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hでなければ、即ち第1特別図柄の変動開始から所定の変動時間が経過していない場合には、そのまま第1図柄確定処理は終了する。
S121において第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hであれば、即ち第1特別図柄の変動開始から所定の変動時間が経過した場合には、第1変動停止コマンドバッファに01Hがセットされる(S122)。
ここで、第1変動停止コマンドバッファは、制御コマンド送信手段58に対して第1変動停止指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1変動停止コマンドバッファに01Hがセットされることに基づいて、第1変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、演出制御基板42側では、この第1変動停止指定コマンドを受信すると、変動表示中の第1演出図柄の変動を停止させる。
また、第1特別図柄動作タイマーに所定値、例えば00C7H(0.796秒)が新たな初期値としてセットされる(S123)。ここで新たな初期値がセットされた第1特別図柄動作タイマーは、以降の処理では特別図柄確定時間を計時するタイマーとして機能する。即ち、第1特別図柄動作タイマーに新たに初期値としてセットされた00C7H(0.796秒)は、第1特別図柄及び第1演出図柄の確定時間である。
更に、第1特別図柄動作ステータスに03H(終了処理待ち中)がセットされ(S124)、第1図柄確定処理は終了する。
第1図柄処理(図7)のS32において、第1特別図柄動作ステータスの値が03H(終了処理待ち中)であれば、第1図柄終了処理(S36)が行われる。
第1図柄終了処理は、例えば図14に示すような手順で行われる。即ち、まず第1特別図柄動作ステータスに00H(変動開始処理待ち中)がセットされ(S131)、第1大当たりフラグの値が判定される(S132)。ここで、第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)と判定された場合には、即ち図柄変動を終了させようとしている第1特別図柄が大当たり態様でない場合には、続くS133〜S145の処理はスキップされる。
S132において第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と判定された場合には、続くS133〜S145の処理が行われる。即ち、第1大当たりフラグに00H(内部判定大当たり以外)がセットされる(S133)と共に、第1大当たり中フラグに第1利益状態中であることを示す5AHがセットされ(S134)、第1利益状態動作タイマーに所定値、例えば04E2Hがセットされる(S135)。ここで、第1利益状態動作タイマーの値は上述したタイマー減算処理により定期割り込み毎(4msec毎)に0001Hずつ減算されるようになっている。従って、初期値として04E2Hがセットされた第1利益状態動作タイマーの値は5秒後に0000Hとなる。
また、第1利益状態動作ステータス、第1継続回数カウンタ、第1状態フラグ、第1状態カウンタに夫々00Hがセットされ(S136〜S139)、第1大当たり表示コマンドバッファ1に01Hがセットされる(S140)。
ここで、第1利益状態動作ステータスには、第1利益状態中における第1大入賞手段26aの動作状態に応じた値がセットされるようになっており、図24に示すように、00Hが開放作動状態開始待ち、01Hがインターバル待ち(開放作動状態中)、02Hが第1利益状態の終了準備待ち、03Hが第1利益状態の終了処理待ちの各状態を示している。また、第1継続回数カウンタには、第1利益状態中の開放作動状態の継続回数の消化数(以下、ラウンド数という)がセットされるようになっている。
また、第1状態フラグには、上述したように確変遊技状態中には5AHが、時短遊技状態中にはA5Hが、それら以外の通常遊技状態中には00Hが、夫々セットされるようになっている。更に第1状態カウンタには、時短遊技状態の終了までの第1特別図柄の変動回数(以下、残り時短回数という)がセットされるようになっている。
また、第1大当たり表示コマンドバッファ1は、制御コマンド送信手段58に対して第1大当たり開始表示指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1大当たり表示コマンドバッファ1に01Hがセットされることに基づいて、第1大当たり開始表示指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1大当たり開始表示指定コマンドを受信すると、第1利益状態の開始を報知する大当たり開始報知画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
続いて、第2特別図柄動作ステータスの値が判定され(S141)、第2特別図柄動作ステータスが00H(変動開始処理待ち中)以外であれば、第2特別図柄動作ステータスに04H(待機処理待ち中)がセットされる(S142)と共に第2待機表示コマンドバッファ1に01Hがセットされ(S143)、第2特別図柄動作ステータスが00H(変動開始処理待ち中)であれば、第2特別図柄動作ステータスに05H(待機処理待ち中)がセットされる(S144)と共に第2待機表示コマンドバッファ2に01Hがセットされる(S145)。
ここで、第2待機表示コマンドバッファ1は、制御コマンド送信手段58に対して第2待機開始表示1指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第2待機表示コマンドバッファ1に01Hがセットされることに基づいて、第2待機開始表示1指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。演出制御基板42側では、この第2待機開始表示1指定コマンドを受信すると、変動表示中の第2演出図柄についてその変動の待機を開始させる旨の画像を第2演出図柄表示手段33bの画面上に表示させると共に、その時点での第2演出図柄の変動表示状態をそのまま継続させる。また、この変動待機中は、第2特別図柄及び第2演出図柄についての変動時間の計時、即ち第2特別図柄動作タイマーの減算処理も中断される(タイマー減算処理(図4)のS9,S10参照)。
なお、第2待機開始表示1指定コマンドを受信した時点で、変動表示中の第2演出図柄についてその変動の待機を開始させる旨の画像を第2演出図柄表示手段33bの画面上に表示させると共に、第2演出図柄の変動表示を中断させるようにしてもよい。
また、第2待機表示コマンドバッファ2は、制御コマンド送信手段58に対して第2待機開始表示2指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第2待機表示コマンドバッファ2に01Hがセットされることに基づいて、第2待機開始表示2指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。演出制御基板42側では、この第2待機開始表示2指定コマンドを受信すると、第2演出図柄について新たな変動を待機させる旨の画像を第2演出図柄表示手段33bの画面上に表示させる。
S132において第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)と判定された場合、及び上述したS133〜S145の処理が終了した場合には、第1状態カウンタの値が判定され(S146)、この第1状態カウンタの値、即ち残り時短回数が00Hであればここで第1図柄終了処理は終了する。
S146において第1状態カウンタの値、即ち残り時短回数が00Hでなければ、第1状態カウンタから01Hが減算され(S147)、減算後の第1状態カウンタの値が00Hであれば、第1状態フラグに00H(通常遊技状態中)がセットされる(S148,S149)。そして第1短縮回数コマンドバッファに第1状態カウンタの値がセットされ(S150)、第1図柄終了処理は終了する。
ここで、第1短縮回数コマンドバッファは、制御コマンド送信手段58に対して第1短縮回数指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1短縮回数コマンドバッファに第1状態カウンタの値、即ち残り時短回数がセットされることに基づいて、第1短縮回数指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。演出制御基板42側では、この第1短縮回数指定コマンドを受信すると、その指定された残り時短回数を示す画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
第1図柄処理(図7)のS32において、第1特別図柄動作ステータスの値が04H(待機処理待ち中)であれば、第1図柄変動待機処理1(S37)が行われる。
第1図柄変動待機処理1は、例えば図15に示すような手順で行われる。即ち、第2大当たり中フラグの値が00Hであること、即ち第2利益状態が終了したことを条件に、第1特別図柄動作ステータスに01H(特定変動処理待ち中)が、第1待機表示コマンドバッファ1に02Hが夫々セットされ(S151〜S153)、第1図柄変動待機処理1は終了する。
なお、第1待機表示コマンドバッファ1に02Hがセットされると、第1待機終了表示1指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。演出制御基板42側では、この第1待機終了表示1指定コマンドを受信すると、変動待機中(所定変動状態の継続中)の第1演出図柄についてその変動待機状態を終了させる旨の画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させると共に、その第1演出図柄について残りの変動表示を再開させる。
第1図柄処理(図7)のS32において、第1特別図柄動作ステータスの値が05H(待機処理待ち中)であれば、第1図柄変動待機処理2(S38)が行われる。
第1図柄変動待機処理2は、例えば図16に示すような手順で行われる。即ち、第2大当たり中フラグの値が00Hであること、即ち第2利益状態が終了したことを条件に、第1特別図柄動作ステータスに00H(変動開始処理待ち中)が、第1待機表示コマンドバッファ2に02Hが夫々セットされ(S161〜S163)、第1図柄変動待機処理2は終了する。
なお、第1待機表示コマンドバッファ2に02Hがセットされると、第1待機終了表示2指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。演出制御基板42側では、この第1待機終了表示2指定コマンドを受信すると、変動待機中の第1演出図柄についてその変動待機状態を終了させる旨の画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
第1図柄処理手段54aによる第1図柄処理(図7)の説明は以上である。
第1,第2利益状態中処理手段55a,55bは、第1,第2図柄処理手段54a,54bによる大当たり判定結果が大当たり判定となり、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの変動後の第1,第2特別図柄が「7」等の大当たり態様となることに基づいて遊技者に有利となる第1,第2利益状態を発生させるもので、例えば図17に示す第1,第2利益状態中処理を所定時間間隔(ここでは4msec毎)で発生する定期割り込み毎に実行することにより、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となった後に、第1,第2大入賞手段26a,26bが開状態となる開放作動状態をインターバル時間を挟んで所定回数(例えば15回)繰り返し発生させるようになっている。
なお、図17より明らかなように、第1利益状態中処理と第2利益状態中処理とは、第1図柄表示手段30a等に関する変数等と第2図柄表示手段30b等に関する変数等とが互いに入れ替わっただけで、処理の手順については全く同様であるため、ここでは第1利益状態中処理手段55aによる第1利益状態中処理のみについて説明する。
第1利益状態中処理手段55aによる第1利益状態中処理(図17)は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず第1大当たり中フラグの値が判定される(S171)。第1大当たり中フラグの値が5AH(第1利益状態中)でなければここで第1利益状態中処理は終了する。
第1大当たり中フラグの値が5AH(第1利益状態中)であれば、続いて第1大入賞口開放フラグの値が判定され(S172)、第1大入賞口開放フラグの値が5AH(開放作動状態中)であれば、第1大入賞口入賞数カウンタの値が判定される(S173)。なお、第1大入賞口入賞数カウンタには、上述した第1大入賞口カウント処理(図6)において、その開放作動状態における第1大入賞手段26aへの入賞数がカウントされている。
第1大入賞口開放フラグの値が00H(閉鎖中)であるか、又は第1大入賞口入賞数カウンタの値が0AH(10個)未満であれば、第1利益状態動作タイマーの値が0000Hであるか否かが判定される(S174)。第1利益状態動作タイマーの値が0000Hでなければ、ここで第1利益状態中処理は終了する。
第1利益状態動作タイマーの値が0000Hであるか、又は第1大入賞口入賞数カウンタの値が0AH(10個)以上であれば、第1利益状態動作ステータスの値が判定され(S175)、その第1利益状態動作ステータスの値に応じた処理が行われる。
第1利益状態動作ステータスの値が00H(開放作動状態開始待ち)の場合には、ラウンド数を示す第1継続回数カウンタに01Hが加算され(S176)、第1大当たり表示コマンドバッファ2にその第1継続回数カウンタの値がセットされる(S177)。
ここで、第1大当たり表示コマンドバッファ2は、制御コマンド送信手段58に対して大当たりラウンド表示指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1大当たり表示コマンドバッファ2に第1継続回数カウンタの値がセットされることに基づいて、第1大当たりラウンド表示指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1大当たりラウンド表示指定コマンドを受信すると、そのラウンドに対応するラウンド演出画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
また、第1大入賞口開放フラグに5AHがセットされ(S178)、これによって閉鎖されていた第1大入賞手段26aの開閉板35が開放されると共に、第1利益状態動作タイマーに新たに開放作動状態の継続時間に対応する値、例えば1B58Hがセットされ(S179)、第1大入賞口入賞数カウンタに00Hがセットされ(S180)、第1利益状態動作ステータスに01Hがセットされる(S181)。
以上のS176〜S181の処理により、第1大入賞手段26aの開閉板35が開放され、開放作動状態の新たなラウンド(初回の場合には第1ラウンド)が開始される。このS176〜S181の処理により開放作動状態が開始されると、S173において第1大入賞口入賞数カウンタの値が0AH(10個)以上であると判定されるか、又はS174において、開放作動状態の開始時にS179において初期値1B58Hがセットされた第1利益状態動作タイマーの値が0000Hとなった、即ち開放作動状態の開始から28秒が経過したと判定されるまで、その状態が継続される。
S173において第1大入賞口入賞数カウンタの値が0AH(10個)以上であると判定されるか、又はS174において開放作動状態の開始から28秒が経過したと判定された場合には、S175を経て第1利益状態動作ステータス01H(インターバル待ち(開放作動状態中))に対応するS182以降の処理が実行される。
即ち、まず第1大当たり表示コマンドバッファ3に01Hがセットされる(S182)。第1大当たり表示コマンドバッファ3は、制御コマンド送信手段58に対して第1大当たりインターバル表示指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1大当たり表示コマンドバッファ3に01Hがセットされることに基づいて、第1大当たりインターバル表示指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1大当たりインターバル表示指定コマンドを受信すると、インターバル演出画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
また、第1大入賞口開放フラグに00Hがセットされ(S183)、開放していた開閉板35が閉鎖されると共に、第1利益状態動作タイマーにインターバル時間に対応する値、例えば01E0Hがセットされる(S184)。
そして、第1継続回数カウンタの値に応じて(S185)、その値が上限値(0FH)未満であれば第1利益状態動作ステータスに00Hが(S186)、上限値(0FH)以上であれば第1利益状態動作ステータスに02Hが(S187)、夫々セットされる。
以上のS182〜S187の処理により、開放作動状態が終了すると共にインターバルが開始され、開放作動状態開始待ち、又は第1利益状態の終了準備待ちの状態となる。
S182〜S187の処理によりインターバルが開始されると、S174において、前のラウンド終了時にインターバル時間に対応する値がセットされた第1利益状態動作タイマーの値が0000Hとなるまでその状態が継続される。なお、インターバルの継続時間(インターバル時間)は、前のラウンド終了時に第1利益状態動作タイマーに01E0Hがセットされた場合には1.92秒となる。
S174において、インターバル開始から例えば1.92秒経過して第1利益状態動作タイマーの値が0000Hになったと判定された場合には、S175を経てそのときの第1利益状態動作ステータスに応じた処理が実行される。第1利益状態動作ステータスが00H(開放作動状態開始待ち)であれば上述したS176〜S181の処理が実行されて開放作動状態の次のラウンドが開始される。一方、第1利益状態動作ステータスが02H(第1利益状態の終了準備待ち)であれば次のS188以降の終了準備処理が実行される。
即ち、まずテーブルアドレスに第1大当たり終了表示コマンドテーブルの先頭アドレスがセットされる(S188)。ここで、第1大当たり終了表示コマンドテーブルには、図30に示すように、格納アドレス(2バイト)と設定値(1バイト)とが、大当たり態様に対応する第1特別停止図柄番号00H〜09Hの個数分、即ち10組格納されている。
そして、テーブルアドレスに第1特別停止図柄番号の値×3の値が加算された後(S189)、そのテーブルアドレスの示す領域から格納アドレスがロードされ(S190)、更にテーブルアドレスに02Hが加算された後(S191)、そのテーブルアドレスの示す領域から設定値がロードされ(S192)、格納アドレスの示す領域に設定値がセットされる(S193)。
即ち、第1特別停止図柄番号が00H,02H等の偶数のときには、格納アドレスに第1大当たり表示コマンドバッファ5の先頭アドレスが、設定値に64Hが夫々ロードされるため、第1大当たり表示コマンドバッファ5に64Hがセットされる。一方、第1特別停止図柄番号が01H,03H等の奇数のときには、格納アドレスに第1大当たり表示コマンドバッファ4の先頭アドレスが、設定値に01Hが夫々ロードされるため、第1大当たり表示コマンドバッファ4に01Hがセットされる。
ここで、第1大当たり表示コマンドバッファ4は、制御コマンド送信手段58に対して第1大当たり終了確変開始表示指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1大当たり表示コマンドバッファ4に01Hがセットされることに基づいて、第1大当たり終了確変開始表示指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1大当たり終了確変開始表示指定コマンドを受信すると、第1利益状態の終了と確変遊技状態の開始とを報知する大当たり終了確変開始報知画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
また、第1大当たり表示コマンドバッファ5は、制御コマンド送信手段58に対して第1大当たり終了時短開始表示指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1大当たり表示コマンドバッファ5に64Hがセットされることに基づいて、第1大当たり終了時短開始表示指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1大当たり終了時短開始表示指定コマンドを受信すると、第1利益状態の終了と時短遊技状態の開始とを報知する大当たり終了時短開始報知画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
続いて、第1利益状態動作タイマーに終了準備時間に対応する値、例えば04E2Hがセットされ(S194)、第1利益状態動作ステータスに03Hがセットされて(S195)、第1利益状態の終了処理待ち状態となる。
第1利益状態の終了処理待ち状態になると、その後にS174において第1利益状態動作タイマーの値が0000Hとなったと判定されたときに、S175を経て第1利益状態動作ステータス03H(第1利益状態の終了処理待ち状態)に対応するS196以降の処理が開始される。
即ち、まずテーブルアドレスに第1状態設定テーブルの先頭アドレスがセットされる(S196)。ここで、第1状態設定テーブルには、図31に示すように、状態フラグの値(1バイト)と状態カウンタの値(1バイト)とが、大当たり態様に対応する第1特別停止図柄番号00H〜09Hの個数分、即ち10組格納されている。
そして、テーブルアドレスに第1特別停止図柄番号の値の2倍が加算された後(S197)、そのテーブルアドレスの示す領域の値が第1状態フラグにロードされ(S198)、更にテーブルアドレスに01Hが加算された後(S199)、そのテーブルアドレスの示す領域の値が第1状態カウンタにロードされる(S200)。
即ち、第1特別停止図柄番号が00H,02H等の偶数のときには、第1状態フラグに時短遊技状態に対応するA5Hが、第1状態カウンタに64Hが夫々ロードされ、第1特別停止図柄番号が01H,03H等の奇数のときには、第1状態フラグに確変遊技状態に対応する5AHが、第1状態カウンタに00Hが夫々ロードされる。
そして、第1短縮回数コマンドバッファに第1状態カウンタの値がセットされ(S201)、第1利益状態動作ステータスに00Hがセットされて(S202)、第1利益状態中処理は終了する。ここで、第1短縮回数コマンドバッファは、制御コマンド送信手段58に対して第1短縮回数指定コマンドの送信を指示するためのもので、この第1短縮回数コマンドバッファに第1状態カウンタの値がセットされることに基づいて、第1短縮回数指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、演出制御基板42側では、この第1短縮回数指定コマンドを受信すると、その第1短縮回数指定コマンドで指定された第1状態カウンタの値、即ち時短回数が00H以外の場合に、その時短回数を報知する時短回数報知画像を第1演出図柄表示手段33aの画面上に表示させる。
第1,第2特別図柄表示制御手段56a,56bは、第1,第2図柄処理手段54a,54bによる第1,第2図柄処理(図7)に基づいて第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの表示制御を行うもので、例えば第1,第2変動パターン選択処理(図11)のS105において第1,第2変動パターンコマンドバッファ1に第1,第2変動パターン番号+01Hがセットされ、又はS103において第1,第2特定変動コマンドバッファに第1,第2変動パターン番号+01Hの値がセットされることに基づいて第1,第2特別図柄表示手段30a.30bによる第1,第2特別図柄の変動を開始させ、第1,第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hとなることに基づいて、第1,第2特別停止図柄選択処理(図10)で選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
第1,第2特別遊技状態発生手段57a,57bは、第1,第2利益状態中処理手段55a,55bによる第1,第2利益状態中処理(図17)に基づいて、第1,第2利益状態の終了後(又は発生後)に遊技者に有利となる特別遊技状態、例えば確変遊技状態又は時短遊技状態を発生させるためのもので、例えば第1,第2利益状態中処理(図17)のS198において第1,第2状態フラグに5AHがロードされることに基づいて、第1,第2利益状態の終了後、例えば第1,第2特別図柄が大当たり態様のうちの通常大当たり態様となって次の第1,第2利益状態が発生するまで確変遊技状態を発生させ、S198において第1,第2状態フラグにA5Hがロードされることに基づいて、第1,第2利益状態の終了後、S200において初期値がロードされた第1,第2状態カウンタの値が00Hとなるまで時短遊技状態を発生させるように構成されている。
確変遊技状態中は、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/360の低確率)から高確率(例えば1/60)となる他、例えば第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間となる。また、時短遊技状態中は、第1,第2特別図柄表示手段30a,30bの変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間となる。
制御コマンド送信手段58は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板42等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、第1,第2変動パターンコマンドバッファ1に00H〜08Hの何れかの第1,第2変動パターン番号に01Hを加算した値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1,第2変動パターン指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2特定変動コマンドバッファに00H〜08Hの何れかの第1,第2変動パターン番号+01Hの値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1特定変動指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2特別図柄コマンドバッファに01H〜0BHの何れかの値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1,第2特別停止図柄指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2変動パターンコマンドバッファ2に00H〜08Hの何れかの第1,第2変動パターン番号に01Hを加算した値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する第1,第2変動パターン指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされることに基づいて、第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2大当たり表示コマンドバッファ1に01Hがセットされることに基づいて、第1,第2大当たり開始表示指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2大当たり表示コマンドバッファ2に第1,第2継続回数カウンタの値がセットされることに基づいて、第1,第2大当たりラウンド表示指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2大当たり表示コマンドバッファ3に01Hがセットされることに基づいて、第1,第2大当たりインターバル表示指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2大当たり表示コマンドバッファ4に01Hがセットされることに基づいて、第1,第2大当たり終了確変開始表示指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2大当たり表示コマンドバッファ5に64Hがセットされることに基づいて、第1,第2大当たり終了時短開始表示指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2待機表示コマンドバッファ1に01H又は02Hがセットされることに基づいて、第1,第2待機開始表示1指定コマンド又は第1,第2待機終了表示1指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2待機表示コマンドバッファ2に01H又は02Hがセットされることに基づいて、第1,第2待機開始表示2指定コマンド又は第1,第2待機終了表示2指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2短縮回数コマンドバッファに第1,第2状態カウンタの値がセットされることに基づいて、第1,第2短縮回数指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が変化することに基づいて第1,第2特別保留個数指定コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、各種遊技状態に応じて演出制御基板42側に音声、ランプの制御コマンドを送信する機能等を備えている。
演出制御基板42は、第1,第2特別保留個数表示手段31a,31b、第1,第2演出図柄表示手段33a,33b、音声出力手段9、ランプ手段32等の演出手段を制御するためのもので、第1,第2特別保留個数表示制御手段71a,71b、第1,第2演出図柄表示制御手段72a,72b、音声制御手段73、ランプ制御手段74等を備えている。
第1,第2特別保留個数表示制御手段71a,71bは、第1,第2特別保留個数表示手段31a,31bの表示制御を行うもので、主制御基板41側から第1,第2特別保留個数指定コマンドを受信することに基づいて、第1,第2特別保留個数表示手段31a,31bのランプを指定された第1,第2特別保留個数分だけ発光等させることにより第1,第2特別保留個数を報知するようになっている。
第1,第2演出図柄表示制御手段72a,72bは、第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの表示制御を行うものである。第1,第2演出図柄表示制御手段72a,72bは、主制御基板41側から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合には、指定された変動パターンで第1,第2演出図柄の変動を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2特別停止図柄指定コマンドと第1,第2変パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄で第1,第2演出図柄の変動を停止させるようになっている。
一方、主制御基板41側から第1,第2特定変動指定コマンドを受信した場合には、第1,第2演出図柄表示制御手段72a,72bは、指定された変動パターンで第1,第2演出図柄の変動を開始させると共に、その変動開始時の高速変動状態を継続させ(特定変動状態)、その後に第1,第2変動パターン指定コマンドを受信したときに、特定変動状態を終了させて、第1,第2演出図柄について、指定された変動パターンにおける高速変動終了以降の図柄変動を開始させ、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2特別停止図柄指定コマンドと第1,第2変パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄で第1,第2演出図柄の変動を停止させるようになっている。
また、第1,第2演出図柄表示制御手段72a,72bは、第1,第2大当たり開始表示指定コマンドを受信した場合には、第1,第2利益状態の開始を報知する大当たり開始報知画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1大当たりラウンド表示指定コマンドを受信した場合には、そのラウンドに対応するラウンド演出画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1,第2大当たりインターバル表示指定コマンドを受信した場合には、インターバル演出画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1,第2大当たり終了確変開始表示指定コマンドを受信した場合には、第1,第2利益状態の終了と確変遊技状態の開始とを報知する大当たり終了確変開始報知画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1,第2大当たり終了時短開始表示指定コマンドを受信した場合には、第1,第2利益状態の終了と時短遊技状態の開始とを報知する大当たり終了時短開始報知画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1,第2短縮回数指定コマンドを受信した場合には、その指定された残り時短回数を示す画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させ、第1,第2待機開始表示1指定コマンドを受信した場合には、変動表示中の第1,第2演出図柄についてその変動の待機を開始させる旨の画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させてその時点での第1,第2演出図柄の変動表示状態を継続させると共に、その後に第1,第2待機終了表示1指定コマンドを受信したときに、変動待機中(所定変動状態の継続中)の第1,第2演出図柄についてその変動待機状態を終了させる旨の画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させて第1,第2演出図柄の残りの変動表示を再開させ、第1,第2待機開始表示2指定コマンドを受信した場合には、第1,第2演出図柄について新たな変動を待機させる旨の画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させると共に、その後に第1,第2待機終了表示2指定コマンドを受信したときに、変動待機中の第1,第2演出図柄についてその変動待機状態を終了させる旨の画像を第1,第2演出図柄表示手段33a,33bの画面上に表示させるようになっている。
音声制御手段73は、スピーカー等の音声出力手段9の音声出力制御を行うもので、主制御基板41側からの音声制御コマンドに基づいて音声出力手段9から所定の効果音等を出力させるようになっている。
ランプ制御手段74は、ランプ手段32等の表示制御を行うもので、主制御基板41側からのランプ制御コマンドに基づいてランプ手段32等を所定のパターンで発光させるようになっている。
以上のような構成の本パチンコ機において、第1特別図柄及び第1演出図柄の変動中に第2特別図柄及び第2演出図柄の変動が開始される場合の変動制御について、特に第1,第2演出図柄側の変動に着目して具体的に説明する。なお、その逆の場合、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄の変動中に第1特別図柄及び第1演出図柄の変動が開始される場合の変動制御についても全く同様である。
まず、第1特別図柄及び第1演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2特別図柄及び第2演出図柄の変動を開始する場合について説明する。
図33は、第1演出図柄がスーパーリーチ1大当たり変動パターン(全体変動時間T1=61.1秒)で変動を開始した10秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3外れ変動パターン(全体変動時間T1=43.3秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図33のX2)における第2変動パターン選択処理(図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値である2A49H(43.3秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と判定され、S95で第2変動時間(43.3秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図33のX2)では第1演出図柄の変動開始(図33のX1)から10秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は31E7H(51.1秒)となっており、第2変動時間よりも第1特別図柄動作タイマーの値の方が大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了すると判断されるため、続いてS96の第2大当たりフラグの判定処理が行われる。
ここで、第2大当たりフラグの値は00H(内部判定大当たり以外)であるため、S105で第2変動パターンコマンドバッファ1に第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3外れ変動パターンによる変動が開始されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。
また、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち2A49H(43.3秒)がセットされる。以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算され、第2演出図柄の変動開始から43.3秒後(図33のX3)に、第2図柄確定処理(図13)のS121で第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122で第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の外れ態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止される。
以上のように、第1演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2演出図柄の変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間よりも短い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止までに終了する場合には、その第2演出図柄の変動が第1演出図柄の変動停止後に発生する第1利益状態と重ならず、従ってその第2演出図柄の変動を待機させる必要がないため、第2演出図柄について特定変動を行うことなく通常通りの変動制御が行われる。
図34は、第1演出図柄がスーパーリーチ1大当たり変動パターン(全体変動時間T1=61.1秒)で変動を開始した20秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3外れ変動パターン(全体変動時間T1=43.3秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合には、図33の場合と異なり、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図34(b)に示すように、第2演出図柄の変動停止直前のリーチ演出中に第1演出図柄の変動が終了して第1利益状態が発生し、第2演出図柄の変動をそのリーチ演出状態のままで待機させる必要がある。
このようなことが生じないように、この場合には第2演出図柄について次のような変動制御が行われ、第2演出図柄の変動は図34(c)に示すようになる。即ち、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図34のX12)における第2変動パターン選択処理(図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値である2A49H(43.3秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と判定され、S95で第2変動時間(43.3秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図34のX12)では第1演出図柄の変動開始(図34のX11)から20秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は2823H(41.1秒)となっており、第2変動時間は第1特別図柄動作タイマーの値よりも大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了しないと判断されるため、続いてS98以降の処理が行われる。
即ち、まずS98〜S101において、第2変動時間に、スーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値に代えて、スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とを加算した値がセットされる。スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値は217FH(34.3秒)であり、この時点(図34のX12)での第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)は2823H(41.1秒)であるため、第2変動時間には49A2H(75.4秒)がセットされる。
そして、S102で特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグに5AH(特定変動処理中)がセットされた後、S103で第2特定変動コマンドバッファに第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3外れ変動パターンによる変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が、第1演出図柄の変動が停止するまで、即ち第2特定変動処理(図12)のS112において第1動作ステータスの値が00Hとなるまで継続され(特定変動状態)、また第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。更に、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち49A2H(75.4秒)がセットされ、以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算される。
その後、第1演出図柄が変動停止すると(図34のX13)、第2特定変動処理(図12)のS112において第1動作ステータスの値が00Hとなり、S113で第2特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされると共に、S114で第2変動パターンコマンドバッファ2に第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、特定変動状態が終了され、第2演出図柄について、指定された変動パターン、即ちスーパーリーチ3外れ変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動が開始される。
しかしながら、その時点(図34のX13)では、第1図柄処理手段54aによる第1図柄終了処理(図14)のS132において第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と判定されるため、S133以降の処理が行われ、S141で第2特別図柄動作ステータスの値が判定される。ここで、第2演出図柄は未だ変動中で、第2特別図柄動作ステータスには00H以外の値がセットされているため、S142で第2特別図柄動作ステータスに04Hがセットされると共に、S143で第2待機表示コマンドバッファ1に01Hがセットされ、第2待機開始表示1指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、変動表示中の第2演出図柄についてその変動の待機を開始させる旨の画像が第2演出図柄表示手段33bの画面上に表示されると共に、その時点での第2演出図柄の変動表示状態がそのまま継続される。即ち、第1演出図柄の変動停止後も、結果的に第1利益状態中は特定変動状態が継続される。但し、この第1利益状態中は、第2演出図柄についての変動時間の計時、即ち第2特別図柄動作タイマーの減算処理は中断され(タイマー減算処理(図4)のS9,S10参照)、第2特別図柄動作タイマーの値は第1演出図柄の変動停止時点での値、即ち217FH(34.3秒)のまま維持される。
なお、この場合のように、第2演出図柄の特定変動中に第1演出図柄が大当たり態様で停止した場合には、第2特定変動処理(図12)のS114の処理を省略し、第2演出図柄の中低速変動を開始させるための第2変動パターン指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
その後、第1利益状態が終了すると(図34のX14)、第2図柄変動待機処理1(図15)のS151で第1大当たり中フラグの値が00Hであると判定され、S152,S153で第2特別図柄動作ステータスに01H(特定変動処理待ち中)が、第2待機表示コマンドバッファ1に02Hが夫々セットされ、第2待機終了表示1指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、変動待機状態、即ち高速変動状態継続中の第2演出図柄についてその変動待機状態を終了させる旨の画像が第2演出図柄表示手段33bの画面上に表示されると共に、その第2演出図柄について残りの変動表示、即ち中低速変動が開始される。また、それと同時に第2演出図柄についての変動時間の計時、即ち第2特別図柄動作タイマーの減算処理は再開され(タイマー減算処理(図4)のS9,S10参照)、第2特別図柄動作タイマーの値は第1演出図柄の変動停止時点での値、即ち217FH(34.3秒)から時間経過と共に減算される。
そして、第2演出図柄の中低速変動の開始(図34のX14)から34.3秒後(図34のX15)に、第2図柄確定処理(図13)のS121において第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122において第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の外れ態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止される。
以上のように、第1演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2演出図柄の変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも長い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止以降に終了する場合には、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図34(b)に示すように、第2演出図柄の変動停止直前のリーチ演出中に第1演出図柄の変動が終了して第1利益状態が発生し、第2演出図柄の変動をそのリーチ演出状態のままで待機させる必要があるため、これを避けるべく、その変動中の第1演出図柄の変動が終了し、更にその後に発生する第1利益状態が終了するまで第2演出図柄について特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。
続いて、第1特別図柄及び第1演出図柄の変動中に、第2特別図柄及び第2演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合について説明する。
図35は、第1演出図柄がスーパーリーチ1外れ変動パターン(全体変動時間T1=53.4秒)で変動を開始した10秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3大当たり変動パターン(全体変動時間T1=47.5秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図35のX22)における第2変動パターン選択処理(図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3大当たり変動パターンの全体変動時間T1の値である2E63H(47.5秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)、S96で第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と夫々判定され、S97で第2変動時間(47.5秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図35のX22)では第1演出図柄の変動開始(図35のX21)から10秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は2A62H(43.4秒)となっており、第2変動時間の方が第1特別図柄動作タイマーの値よりも大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了しないと判断されるため、S105で第2変動パターンコマンドバッファ1に第2変動パターン番号+01H、即ち03Hがセットされ、そのセットされた03Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3大当たり変動パターンによる変動が開始されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。
また、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち2E63H(47.5秒)がセットされる。以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算され、第2演出図柄の変動開始から47.5秒後(図35のX23)に、第2図柄確定処理(図13)のS121で第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122で第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の大当たり態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止され、続いて第2利益状態が発生する。
以上のように、第1演出図柄の変動中に第2演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間よりも長い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止までに終了しない場合には、第1演出図柄の変動が第2演出図柄の変動停止後に発生する第2利益状態と重ならず、従ってその第1演出図柄の変動を待機させる必要がないため、第2演出図柄について特定変動を行うことなく通常通りの変動制御が行われる。
図36は、第1演出図柄がスーパーリーチ1外れ変動パターン(全体変動時間T1=53.4秒)で変動を開始した3秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3大当たり変動パターン(全体変動時間T1=47.5秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合には、図35の場合と異なり、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図36(b)に示すように、第1演出図柄の変動停止直前のリーチ演出中に第2演出図柄の変動が終了して第2利益状態が発生し、第1演出図柄の変動をそのリーチ演出状態のままで待機させる必要がある。
このようなことが生じないように、このような場合には第2演出図柄について次のような変動制御が行われ、第2演出図柄の変動は図36(c)に示すようになる。即ち、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図36のX32)の第2変動パターン選択処理(図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3大当たり変動パターンの全体変動時間T1の値である2E63H(47.5秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)、S96で第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と夫々判定され、S97で第2変動時間(47.5秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図36のX32)では第1演出図柄の変動開始(図36のX31)から3秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は3138H(50.4秒)となっており、第2変動時間よりも第1特別図柄動作タイマーの値の方が大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了すると判断されるため、続いてS98以降の処理が行われる。
即ち、まずS98〜S101で、第2変動時間に、スーパーリーチ3大当たり変動パターンの全体変動時間T1の値に代えて、スーパーリーチ3大当たり変動パターンの中低速変動時間T2の値と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とを加算した値がセットされる。スーパーリーチ3大当たり変動パターンの中低速変動時間T2の値は2599H(38.5秒)であり、この時点(図36のX32)での第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)は3138H(50.4秒)であるため、第2変動時間には56D1H(88.9秒)がセットされる。
そして、S102で特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグに5AH(特定変動処理中)がセットされた後、S103で第2特定変動コマンドバッファに第2変動パターン番号+01H、即ち03Hがセットされ、そのセットされた03Hに対応する第2特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3大当たり変動パターンによる変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が継続され(特定変動状態)、また第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。更に、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち56D1H(88.9秒)がセットされ、以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算される。
第1演出図柄が変動停止すると(図36のX33)、第2特定変動処理(図12)のS112で第1動作ステータスの値が00Hとなり、S113で第2特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされると共に、S114で第2変動パターンコマンドバッファ2に第2変動パターン番号+01H、即ち03Hがセットされ、そのセットされた03Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、特定変動状態を終了して、第2演出図柄について、指定された変動パターン、即ちスーパーリーチ3大当たり変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動が開始される。
そして、第2演出図柄の中低速変動の開始(図36のX33)から38.5秒後(図36のX34)に、第2図柄確定処理(図13)のS121で第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122で第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の大当たり態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止される。
以上のように、第1演出図柄の変動中に第2演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止以前に終了する場合には、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図36(b)に示すように、第1演出図柄の変動停止直前のリーチ演出中に第2演出図柄の変動が終了して第2利益状態が発生し、第1演出図柄の変動をそのリーチ演出状態のままで待機させる必要があるため、これを避けるべく、その変動中の第1演出図柄の変動が終了するまで第2演出図柄について特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機によれば、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間と同じかそれよりも長いことを条件に、その変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動が終了するまで第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態の一例としての高速変動状態を継続させるように構成された図柄処理手段54a,54bを備えているため、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様で停止した時点で、後から変動開始した第2又は第1演出図柄表示手段33b,33a側は、既に変動を停止している場合を除き、必ず特定変動状態となる。従って、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33b側の利益状態中は第2又は第1演出図柄表示手段33b,33a側はそれまでの特定変動状態をそのまま維持させればよいため表示制御が容易で、また表示演出が途中で中断することがないために演出効果の低下を防止できる利点がある。
図37〜図39は本発明の第2の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄が特別演出、例えばリーチ演出を伴う変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも長いことを条件に、その変動中の第1又は第2演出図柄の変動が終了するまで第2又は第1演出図柄について特定変動状態を継続させ、また第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について特別演出、例えばリーチ演出を伴う変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短いことを条件に、その変動中の第1又は第2演出図柄の変動が終了するまで第2又は第1演出図柄について特定変動状態を継続させるように構成した例を示している。
ここで、リーチ演出とは、リーチ状態、即ち複数の演出図柄のうち最後に停止する1つの図柄を残して他の全ての図柄が大当たり態様となる可能性のある図柄で停止(又は仮停止)した状態となって以降、最終停止するまでの変動演出をいう。
図37は、第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)の一部を変更した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1,第2変動パターン選択処理のうち、図37に示した部分のみであり、その他の処理内容等については第1の実施形態と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図37の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図37に示す第1変動パターン選択処理においては、S96で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合、及びS97で第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値よりも大であると判定された場合には、続くS106a以降の処理が行われる。即ち、先ず第2特別図柄動作ステータスの値が判定され(S106a)、第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)であれば、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄が変動中であれば、第2変動パターン番号の値が判定される(S106b)。
第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れかであれば(図28参照)、即ち第2演出図柄がリーチ変動パターンで変動中であれば、続いて第1変動時間と第2特別図柄動作タイマーの値とが比較される(S106c)。
ここで、第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値と同じかそれよりも長い場合には、例えば乱数抽選が行われ(S106d)、これに当選すること、例えば取得された第1判定乱数1の値が所定値であること(例えば00Hでないこと)を条件に、S98以降の処理が行われる。
一方、S106aで第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)以外であると判定されるか、S106bで第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れでもないと判定されるか、S106cで第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値よりも短いと判定されるか、又はS106dの乱数抽選で落選した場合には、続くS106e以降の処理が行われる。即ち、第1変動パターン番号の値が判定され(S106e)、第1変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れかであれば、続いて第1変動時間と第2特別図柄動作タイマーの値とが比較される(S106f)。
ここで、第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値と同じかそれよりも短い場合には、例えば乱数抽選が行われ(S106g)、これに当選すること、例えば取得された第1判定乱数2の値が所定値であること(例えば00Hでないこと)を条件に、S98以降の処理が行われる。
S106eで第1変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れでもないと判定されるか、S106fで第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値よりも長いと判定されるか、又はS106gの乱数抽選で落選した場合には、S105以降の処理が行われる。
なお、S98以降、及びS105以降の処理については第1の実施形態で説明した通りである。
本実施形態において、第1演出図柄がリーチ演出を伴う変動中に第2演出図柄についてリーチ変動を伴う変動を開始する場合の処理について具体的に説明する。
図38は、第1演出図柄がスーパーリーチ1外れ変動パターン(全体変動時間T1=53.4秒)で変動を開始した15秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3外れ変動パターン(全体変動時間T1=43.3秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合には、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図38(b)に示すように、第2演出図柄側のリーチ演出と第1演出図柄側のリーチ演出とが時間的に重なってしまうため、これを防止すべく、第2演出図柄について次のような変動制御が行われ、第2演出図柄の変動は図38(c)に示すようになる。
即ち、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図38のY2)における第2変動パターン選択処理(図37及び図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値である2A49H(43.3秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)と判定され、更にS96で第2大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)と判定され、S106aで第1特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中、即ち図柄変動中)と判定された後、S106bで第1変動パターン番号の値が判定される。
第1変動パターン番号は、スーパーリーチ1外れ変動パターンに対応する04Hであるため、続いてS106cで第2変動時間(43.3秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図38のY2)では第1演出図柄の変動開始(図38のY1)から15秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は2580H(38.4秒)となっており、第2変動時間は第1特別図柄動作タイマーの値よりも大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了しないと判断されるため、続いて取得された第2判定乱数1の値が00Hでないことを条件にS98以降の処理が行われる。
即ち、まずS98〜S101において、第2変動時間に、スーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値に代えて、スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とを加算した値がセットされる。スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値は217FH(34.3秒)であり、この時点(図38のY2)での第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)は2580H(38.4秒)であるため、第2変動時間には46FFH(72.7秒)がセットされる。
そして、S102で特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグに5AH(特定変動処理中)がセットされた後、S103で第2特定変動コマンドバッファに第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3外れ変動パターンによる変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が、第1演出図柄の変動が停止するまで、即ち第2特定変動処理(図12)のS112において第1動作ステータスの値が00Hとなるまで継続され(特定変動状態)、また第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。更に、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち46FFH(72.7秒)がセットされ、以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算される。
その後、第1演出図柄が変動停止すると(図38のY3)、第2特定変動処理(図12)のS112において第1動作ステータスの値が00Hとなり、S113で第2特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされると共に、S114で第2変動パターンコマンドバッファ2に第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、特定変動状態が終了され、第2演出図柄について、指定された変動パターン、即ちスーパーリーチ3外れ変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動が開始される。
そして、第2演出図柄の中低速変動の開始(図38のY3)から34.3秒後(図38のY4)に、第2図柄確定処理(図13)のS121において第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122において第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の外れ態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止される。
以上のように、第1演出図柄がリーチ演出を伴う変動中に第2演出図柄についてリーチ演出を伴う変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも長い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止以降に終了する場合には、その変動中の第1演出図柄の変動が終了するまで第2演出図柄について特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。これにより、第1演出図柄のリーチ演出と第2演出図柄のリーチ演出とが時間的に重なることがなくなり、遊技者を一方のリーチ演出に集中させることができると共に、リーチ演出が時間をずらして出現することにより遊技者の期待感を長時間高く維持させることができる。
図39は、第1演出図柄がスーパーリーチ1外れ変動パターン(全体変動時間T1=53.4秒)で変動を開始した5秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3外れ変動パターン(全体変動時間T1=43.3秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合も、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図39(b)に示すように、第2演出図柄側のリーチ演出と第1演出図柄側のリーチ演出とが時間的に重なってしまうため、これを防止すべく、第2演出図柄について次のような変動制御が行われ、第2演出図柄の変動は図39(c)に示すようになる。
即ち、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図39のY12)の第2変動パターン選択処理(図37及び図11)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値である2A49H(43.3秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)、S96で第2大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)と夫々判定され、S106aで第1特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中、即ち図柄変動中)と判定された後、S106bで第1変動パターン番号の値が判定される。
第1変動パターン番号は、スーパーリーチ1外れ変動パターンに対応する04Hであるため、続いてS106cで第2変動時間(43.3秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図39のY12)では第1演出図柄の変動開始(図39のY11)から5秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は2F44H(48.4秒)となっており、第2変動時間よりも第1特別図柄動作タイマーの値の方が大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了すると判断されるため、続いてS106eで第2変動パターン番号の値が判定される。
第2変動パターン番号は、スーパーリーチ3外れ変動パターンに対応する06Hであるため、続いてS106fで第2変動時間(43.3秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。ここでは第2変動時間は第1特別図柄動作タイマーの値よりも大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了しないと判断されるため、続いて取得された第2判定乱数2の値が00Hでないことを条件にS98以降の処理が行われる。
即ち、まずS98〜S101で、第2変動時間に、スーパーリーチ3外れ変動パターンの全体変動時間T1の値に代えて、スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とを加算した値がセットされる。スーパーリーチ3外れ変動パターンの中低速変動時間T2の値は217FH(34.3秒)であり、この時点(図39のY12)での第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)は2F44H(48.4秒)であるため、第2変動時間には50C3H(82.7秒)がセットされる。
そして、S102で特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグに5AH(特定変動処理中)がセットされた後、S103で第2特定変動コマンドバッファに第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3外れ変動パターンによる変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が継続され(特定変動状態)、また第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。更に、S104で第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち50C3H(82.7秒)がセットされ、以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算される。
第1演出図柄が変動停止すると(図39のY13)、第2特定変動処理(図12)のS112で第1動作ステータスの値が00Hとなり、S113で第2特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされると共に、S114で第2変動パターンコマンドバッファ2に第2変動パターン番号+01H、即ち07Hがセットされ、そのセットされた07Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、特定変動状態を終了して、第2演出図柄について、指定された変動パターン、即ちスーパーリーチ3外れ変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動が開始される。
そして、第2演出図柄の中低速変動の開始(図39のY13)から34.3秒後(図39のY14)に、第2図柄確定処理(図13)のS121で第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122で第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の外れ態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止される。
以上のように、第1演出図柄がリーチ演出を伴う変動中に第2演出図柄についてリーチ演出を伴う変動を開始する際に、その第2演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短い場合、即ち今から変動を開始する第2演出図柄の変動が、変動中の第1演出図柄の変動停止以前に終了する場合も、その変動中の第1演出図柄の変動が終了するまで第2演出図柄について特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。これにより、第1演出図柄のリーチ演出と第2演出図柄のリーチ演出とが時間的に重なることがなくなり、遊技者を一方のリーチ演出に集中させることができると共に、リーチ演出が時間をずらして出現することにより遊技者の期待感を長時間高く維持させることができる。
図40及び図41は本発明の第3の実施形態を例示し、第1,第2演出図柄の変動パターンを、第2,第1特別図柄保留個数に基づいて選択するように構成した例を示している。
図40(a)〜(c)は、第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)の一部を変更した3つの例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1,第2変動パターン選択処理のうち、図40(a)〜(c)で示した部分のみであり、その他の処理内容等については第1の実施形態と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図40の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図40(a)の例では、第1特別図柄及び第1演出図柄が大当たり態様とならない変動を開始する際に、第1特別保留個数と第2特別保留個数との大小関係に基づいて第1演出図柄に関する変動パターンを選択するように構成されている。
即ち、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第1特別保留個数の値と第2特別保留個数の値とが比較され(S81a)、第1特別保留個数が第2特別保留個数以下であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされ(S83a)、第1特別保留個数が第2特別保留個数よりも大であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2bの先頭アドレスがセットされるようになっている(S83b)。
ここで、第1変動パターン選択テーブル2a,2bは、例えば図41に示すように設定されており、第1変動パターン選択テーブル2bの方が第1変動パターン選択テーブル2aよりも変動時間の短い変動パターンを選択しやすいようになっている。
このような構成とすることにより、特別保留個数の多い方の図柄変動を促進させることができる。
図40(b)の例では、第1特別図柄及び第1演出図柄が大当たり態様とならない変動を開始する際に、第1特別保留個数と第2特別保留個数とを加算した値に基づいて第1演出図柄に関する変動パターンを選択するように構成されている。
即ち、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第1特別保留個数の値と第2特別保留個数の値とを加算した値と所定値、例えば06Hとが比較され(S81a)、加算値が所定値(06H)以下であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2a(図41(a))の先頭アドレスがセットされ(S83a)、加算値が所定値(06H)よりも大であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2b(図41(b))の先頭アドレスがセットされるようになっている(S83b)。
このような構成とすることにより、特別保留個数が多い場合の図柄変動を促進させることができる。
図40(c)の例では、第1特別図柄及び第1演出図柄が大当たり態様とならない変動を開始する際に、第1特別保留個数と第2特別保留個数との個々の値と所定値との大小関係に基づいて第1演出図柄に関する変動パターンを選択するように構成されている。
即ち、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第1特別保留個数と第2特別保留個数との少なくとも一方が所定値、例えば02H以下であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2a(図41(a))の先頭アドレスがセットされ(S83a)、それ以外、即ち第1特別保留個数と第2特別保留個数との両方が所定値、例えば02Hよりも大であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2b(図41(b))の先頭アドレスがセットされるようになっている(S83b)。
このような構成とすることにより、特別保留個数が多い場合の図柄変動を促進させることができる。
なお、図40及び図41では、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について外れ態様となる変動を開始する場合に、第1,第2演出図柄の変動パターンを、第2,第1特別図柄保留個数に基づいて選択するように構成した例を示したが、同様に、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、第1,第2演出図柄の変動パターンを、第2,第1特別図柄保留個数に基づいて選択するように構成してもよい。
図42及び図43は本発明の第4の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄の変動パターンを、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に基づいて選択するように構成した例を示している。
図42は、第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)の一部を変更した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1,第2変動パターン選択処理のうち、図42で示した部分のみであり、その他の処理内容等については第1の実施形態と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図42の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図42に示すように、本実施形態の第1変動パターン選択処理では、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第2大当たりフラグの値が判定され(S81a)、第2大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされる(S83a)。
一方、第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、第2特別図柄動作タイマーの値が判定され(S81b)、第2特別図柄動作タイマーの値(第2演出図柄の残り変動時間)が所定値、例えば04E2H(5秒)以下であればテーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされ(S83a)、所定値(04E2H(5秒))より大であればテーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2bの先頭アドレスがセットされる(S83b)。
ここで、第1変動パターン選択テーブル2a,2bは、例えば図43に示すように設定されており、第1変動パターン選択テーブル2bの方が第1変動パターン選択テーブル2aよりも変動時間の短い変動パターンを選択しやすいようになっている。
本実施形態では、以上のように、第1又は第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に基づいて、第2又は第1演出図柄について変動時間の短い変動パターンの選択率を高くするように構成されているため、第2又は第1演出図柄について、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが選択される可能性が高くなり、上述した特定変動状態の発生を抑制することができる。
なお、外れ態様に対応する第1,第2変動パターン選択テーブルを3種類以上設け、変動中の第2,第1演出図柄の残り変動時間に応じて、それら3種類以上の第1,第2変動パターン選択テーブルを選択するように構成してもよい。
図44は第5の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、第2又は第1演出図柄について、変動時間の短い変動パターンの選択率を高くするように構成した例を示している。
本実施形態では、図44に示すように、図42に示す処理においてS81bの判定処理を省略して、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に拘わらず、第1又は第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合には、第2又は第1演出図柄について、変動時間の短い変動パターンの選択率が高くなるようにしている。このような構成としても、第4の実施形態と同様、第2又は第1演出図柄について、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが選択される可能性が高くなり、上述した特定変動状態の発生を抑制することができる。
図45及び図46は本発明の第6の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄の変動パターンを、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に基づいて選択するように構成した例を示している。
図45は、第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)の一部を変更した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1,第2変動パターン選択処理のうち、図45で示した部分のみであり、その他の処理内容等については第1の実施形態と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図45の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図45に示すように、本実施形態の第1変動パターン選択処理では、S81で第1大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であると判定された場合に、第2大当たりフラグの値が判定され(S81a)、第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル1aの先頭アドレスがセットされる(S82a)。
一方、第2大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、第2特別図柄動作タイマーの値が判定され(S81b)、第2特別図柄動作タイマーの値(第2演出図柄の残り変動時間)が所定値、例えば1D4CH(30秒)以下であればテーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル1aの先頭アドレスがセットされ(S82a)、所定値(1D4CH(30秒))より大であればテーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル1bの先頭アドレスがセットされる(S82b)。
ここで、第1変動パターン選択テーブル1a,1bは、例えば図46に示すように設定されており、第1変動パターン選択テーブル1bの方が第1変動パターン選択テーブル1aよりも変動時間の長い変動パターンを選択しやすいようになっている。
本実施形態では、以上のように、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に基づいて、第2又は第1演出図柄について変動時間の長い変動パターンの選択率を高くするように構成されているため、第2又は第1演出図柄について、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択される可能性が高くなり、上述した特定変動状態の発生を抑制することができる。
なお、大当たり態様に対応する第1,第2変動パターン選択テーブルを3種類以上設け、変動中の第2,第1演出図柄の残り変動時間に応じて、それら3種類以上の第1,第2変動パターン選択テーブルを選択するように構成してもよい。
図47は第7の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、第2又は第1演出図柄について、変動時間の長い変動パターンの選択率を高くするように構成した例を示している。
本実施形態では、図47に示すように、図45に示す処理においてS81bの判定処理を省略して、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に拘わらず、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合には、第2又は第1演出図柄について、変動時間の長い変動パターンの選択率が高くなるようにしている。このような構成としても、第6の実施形態と同様、第2又は第1演出図柄について、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択される可能性が高くなり、上述した特定変動状態の発生を抑制することができる。
図48は本発明の第8の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄が特別演出、例えばリーチ演出を伴う変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄の変動パターンを、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間に基づいて選択するように構成した例を示している。
図48は、第2の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図37及び図11)の一部を変更した例を示している。なお、図48で省略した部分の処理については図37及び図11の第1,第2変動パターン選択処理と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図48の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図48に示すように、本実施形態の第1変動パターン選択処理では、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第2特別図柄動作ステータスの値が判定され(S81a)、第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)でなければ、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄が変動中でなければ、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされる(S83a)。
一方、第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)であれば、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄が変動中であれば、第2変動パターン番号の値が判定される(S81b)。
第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れかであれば、即ち第2演出図柄がリーチ変動パターンで変動中であれば、続いて第2特別図柄動作タイマーの値が判定され(S81c)、第2特別図柄動作タイマーの値(第2演出図柄の残り変動時間)が所定値、例えば04E2H(5秒)より大であればテーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2bの先頭アドレスがセットされる(S83b)。
第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れでもない、即ち第2演出図柄がリーチ変動パターン以外の変動パターンで変動中であるか、第2特別図柄動作タイマーの値(第2演出図柄の残り変動時間)が所定値、例えば04E2H(5秒)と同じかそれよりも短ければ、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされる(S83a)。
ここで、第1変動パターン選択テーブル2a,2bは、第4の実施形態の場合と同様に例えば図43に示すように設定されており、第1変動パターン選択テーブル2bの方が第1変動パターン選択テーブル2aよりも変動時間の短い変動パターンを選択しやすいようになっている。
このような構成とすることにより、第1又は第2演出図柄が特定演出、例えばリーチ演出を伴う変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する場合に、第2又は第1演出図柄について、変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが選択される可能性が高くなり、特定変動状態の発生を抑制することができる。
図49は本発明の第9の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄の変動を開始する際に、第2又は第1演出図柄が特別演出、例えばリーチ演出を伴う変動中であることに基づいて、第1又は第2演出図柄の変動パターンを選択するように構成した例を示している。
図49は、第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)の一部を変更した例を示している。なお、図49で省略した部分の処理については図11の第1,第2変動パターン選択処理と同様である。また、ここでは第1変動パターン選択処理について説明するが、第2変動パターン選択処理については、図49の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図49に示すように、本実施形態の第1変動パターン選択処理では、S81で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合に、第2特別図柄動作ステータスの値が判定され(S81a)、第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)でなければ、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄が変動中でなければ、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされる(S83a)。
一方、第2特別図柄動作ステータスの値が02H(確定処理待ち中)であれば、即ち第2特別図柄及び第2演出図柄が変動中であれば、第2変動パターン番号の値が判定される(S81b)。そして、第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れかであれば、即ち第2演出図柄がリーチ変動パターンで変動中であれば、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2bの先頭アドレスがセットされ(S83b)、第2変動パターン番号の値がリーチ変動パターンに対応する00H〜07Hの何れでもない場合、即ち第2演出図柄がリーチ変動パターン以外の変動パターンで変動中である場合には、テーブルアドレスに第1変動パターン選択テーブル2aの先頭アドレスがセットされる(S83a)。
ここで、第1変動パターン選択テーブル2a,2bは、例えば図43に示すように設定されており、第1変動パターン選択テーブル2bの方が第1変動パターン選択テーブル2aよりもリーチ変動パターンの選択率が低くなっている。
このような構成とすることにより、第1又は第2演出図柄の変動を開始する際に、第2又は第1演出図柄がリーチ演出を伴う変動中である場合には、第1又は第2演出図柄についてはリーチ演出を伴う変動パターンの選択率を低くすることができ、2つの演出図柄の両方で並行してリーチ演出が出現することを抑制できる。
図50〜図52は本発明の第10の実施形態を例示し、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短いことを条件に、第2又は第1演出図柄の変動停止のタイミングが第1又は第2演出図柄の変動停止のタイミングと同じかそれよりも遅くなるように、第2又は第1演出図柄についてその変動開始から所定期間、特定変動状態を継続させるように構成した例を示している。
例えば第1の実施形態においては、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合、その第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短いことを条件に、変動中の第1又は第2演出図柄の変動が終了(停止)するまで、第2又は第1演出図柄について特定変動状態を継続させるように構成しているため、第2又は第1演出図柄の変動停止のタイミングが第1又は第1演出図柄の変動停止よりも大きく遅れることになる。
しかしながら、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する場合、変動中の第1又は第2演出図柄の変動停止のタイミングがこれから変動する第2又は第1演出図柄の変動停止のタイミングよりも遅くならなければよいのであって、必ずしも変動中の第1又は第2演出図柄の変動が終了(停止)するまで第2又は第1演出図柄について特定変動状態を継続させる必要はない。そこで、本実施形態では第1の実施形態における第1,第2変動パターン選択処理(図11)と第1,第2特定変動処理(図12)とを、図50,図51に示すように一部変更している。なお、ここでは第1変動パターン選択処理及び第1特定変動処理について説明するが、第2変動パターン選択処理及び第2特定変動処理については、図50,図51の処理において括弧書きを採用するだけで処理手順は全く同様である。
図50に示す第2変動パターン選択処理において、S81〜S97の処理については図11と全く同じである。S95において、第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値以上であれば、次のS95a以降の処理が行われる。
即ち、基本時間に、第2特別図柄動作タイマーの値、又はそれに所定値αを加算した値がセットされ(S95a)、第1変動時間にその基本時間がセットされる(S95b)。そして、特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグ(図23)に5AH(特定変動処理中)がセットされ(S102)、第1特定変動コマンドバッファに第1変動パターン番号+01Hの値がセットされる(S103)。
これにより、第1変動パターン番号に対応する第1特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信され、演出制御基板42側の第1演出図柄表示制御手段72aの制御により、指定された変動パターンで第1演出図柄について特定変動状態が開始される。即ち、第1特定変動指定コマンドで指定された変動パターンで第1演出図柄の変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が継続される。
続いて、第1特別図柄動作タイマーに第1変動時間の値がセットされ(S104)、第1変動パターン選択処理は終了する。即ち、第2特別図柄(及び第2演出図柄)が大当たり態様となる変動中に第1特別図柄(及び第1演出図柄)の変動を開始する場合に、その第1特別図柄の全体変動時間(=第1演出図柄について選択された変動パターンの全体変動時間)が変動中の第2特別図柄(及び第2演出図柄)の残り変動時間と同じかそれよりも長い場合には、第1特別図柄の変動時間を計時する第1特別図柄動作タイマーの初期値として、第2特別図柄の残り変動時間又はそれに所定時間を加算した値がセットされる。
なお、特定変動を行う場合にこのS104において第1特別図柄動作タイマーにセットされた第1変動時間は、特定変動状態の継続時間であり、第1演出図柄についてはその変動開始からその第1変動時間が経過するまで特定変動状態が継続される。
また、S97において、第1変動時間が第2特別図柄動作タイマーの値以下であれば、次のS97a以降の処理が行われる。
即ち、基本時間に、第2特別図柄動作タイマーの値、又はそれに所定値αを加算した値がセットされる(S97a)。また、テーブルアドレスに第1変動時間テーブル2(図29(b))の先頭アドレスがセットされ(S98)、そのテーブルアドレスに第1変動パターン番号の2倍の値が加算され(S99)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動時間がロードされる(S100)。
そして、基本時間から第1変動時間が減算され(S100a)、その減算後の基本時間が第1変動時間にセットされる(S100b)。即ち、第1変動時間には、第1演出図柄について選択された変動パターンの中低速変動時間と、変動中の第2演出図柄の残り変動時間との差がセットされる。
そして、特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグ(図23)に5AH(特定変動処理中)がセットされ(S102)、第1特定変動コマンドバッファに第1変動パターン番号+01Hの値がセットされる(S103)。
これにより、第1変動パターン番号に対応する第1特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信され、演出制御基板42側の第1演出図柄表示制御手段72aの制御により、指定された変動パターンで第1演出図柄について特定変動状態が開始される。即ち、第1特定変動指定コマンドで指定された変動パターンで第1演出図柄の変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が継続される。
続いて、第1特別図柄動作タイマーに第1変動時間の値がセットされ(S104)、第1変動パターン選択処理は終了する。即ち、第2特別図柄(及び第2演出図柄)の変動中に第1特別図柄(及び第1演出図柄)について大当たり態様となる変動を開始する場合に、その第1特別図柄の全体変動時間(=第1演出図柄について選択された変動パターンの全体変動時間)が変動中の第2特別図柄(及び第2演出図柄)の残り変動時間と同じかそれよりも短い場合には、第1特別図柄の変動時間を計時する第1特別図柄動作タイマーの初期値として、第2特別図柄の残り変動時間から選択された変動パターンの中低速変動時間を減算した値がセットされる。
なお、S96において第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であると判定された場合の処理は図11と全く同じである。
続いて、図51に示す第1特定変動処理は次のような手順で行われる。即ち、まず第1特定変動フラグの値が判定され(S111)、第1特定変動フラグの値が00H(特定変動処理中以外)であると判定された場合には、第1特別図柄動作ステータスに02H(確定処理待ち中)がセットされ(S115)、第1特定変動処理は終了する。
一方、S111において第1特定変動フラグの値が5AH(特定変動処理中)であると判定された場合には、第1特別図柄動作タイマーの値が判定され、第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hでなければ、第1特別図柄動作ステータスの値はそのままで第1特定変動処理は終了する。即ち、第1特別図柄についての特定変動処理中は、第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hとなるまで、第1特別図柄動作ステータスの値は特定変動処理中に対応する01Hのままとなり、この第1特定変動処理が繰り返し実行される。またこの間、第1演出図柄は特定変動状態、即ち高速変動状態が継続される。
そして、S111aにおいて第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hになれば、第1特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされ(S113)、第1変動パターンコマンドバッファ2に第1変動パターン番号+01Hの値がセットされる(S114)。
また、テーブルアドレスに第1変動時間テーブル2(図29(b))の先頭アドレスがセットされ(S114a)、そのテーブルアドレスに第1変動パターン番号の2倍の値が加算され(S114b)、そのテーブルアドレスの示す領域から第1変動時間がロードされる(S114c)。そして、第1特別図柄動作タイマーに第1変動時間の値がセットされ(S114d)、第1特別図柄動作ステータスに02H(確定処理待ち中)がセットされ(S115)、第1特定変動処理は終了する。
即ち、第1演出図柄について特定変動状態を行う場合には、第1演出図柄の変動開始後、第1変動パターン選択処理(図50)のS104でセットされた第1変動時間が経過して、第1特定変動処理(図51)のS111aにおいて第1特別図柄動作タイマーの値が0000Hとなるまで特定変動状態が継続され、その後、選択された変動パターンの中低速変動が行われる。
以上のような本実施形態において、第1演出図柄の変動中に第2演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する際の図柄変動について、図36と同様の実例に基づいて説明する。
図52は、第1演出図柄がスーパーリーチ1外れ変動パターン(全体変動時間T1=53.4秒)で変動を開始した3秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3大当たり変動パターン(全体変動時間T1=47.5秒)で変動を開始する場合を示している。
この場合には、第2演出図柄について通常通りの変動を行うと、図52(b)に示すように、第1演出図柄の変動停止直前のリーチ演出中に第2演出図柄の変動が終了して第2利益状態が発生し、第1演出図柄の変動をそのリーチ演出状態のままで待機させる必要があるが、本実施形態では第2演出図柄について次のような変動制御が行われ、第2演出図柄の変動は図52(c)に示すようになる。
即ち、第2図柄処理手段54bにより、第2演出図柄の変動開始時(図52のX42)における第2変動パターン選択処理(図50)において、S93で第2変動時間にスーパーリーチ3大当たり変動パターンの全体変動時間T1の値である2E63H(47.5秒)がロードされた後、S94で第1大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)、S96において第2大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)と夫々判定され、S97において第2変動時間(47.5秒)と第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)とが比較される。即ち、変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了するか否かが判断される。
この時点(図52のX42)では第1演出図柄の変動開始(図52のX41)から3秒が経過しているため、第1特別図柄動作タイマーの値は3138H(50.4秒)となっており、第2変動時間よりも第1特別図柄動作タイマーの値の方が大、即ち変動中の第1演出図柄の変動停止までに第2演出図柄の変動が終了すると判断されるため、続いてS97a以降の処理が行われる。
即ち、まずS97aにおいて、基本時間に第1特別図柄動作タイマーの値、即ち3138H(50.4秒)がセットされる。そして、S98〜S100,S100a、S100bにおいて、第2変動時間に、スーパーリーチ3大当たり変動パターンの全体変動時間T1の値に代えて、第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)からスーパーリーチ3大当たり変動パターンの中低速変動時間T2の値を減算した値がセットされる。スーパーリーチ3大当たり変動パターンの中低速変動時間T2の値は2599H(38.5秒)であり、この時点(図52のX42)での第1特別図柄動作タイマーの値(第1演出図柄の残り変動時間)は3138H(50.4秒)であるため、第2変動時間には069FH(11.9秒)がセットされる。
そして、S102において特定変動処理中であるか否かを示す第1特定変動フラグに5AH(特定変動処理中)がセットされた後、S103において第2特定変動コマンドバッファに第2変動パターン番号+01H、即ち03Hがセットされ、そのセットされた03Hに対応する第2特定変動指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄のスーパーリーチ3大当たり変動パターンによる変動が開始されると共に、その変動開始時の高速変動状態が継続され(特定変動状態)、また第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も開始される。更に、S104において第2特別図柄動作タイマーに第2変動時間の値、即ち069FH(11.9秒)がセットされ、以後、タイマー減算処理手段51のタイマー減算処理(図4)により時間経過と共に第2特別図柄動作タイマーの値が減算される。
第2演出図柄の変動開始、即ち特定変動状態の開始から第2変動時間、即ち11.9秒が経過すると(図52のX43)、第2特定変動処理(図51)のS111aにおいて第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hとなり、S113において第2特定変動フラグに00H(特定変動処理中以外)がセットされると共に、S114において第2変動パターンコマンドバッファ2に第2変動パターン番号+01H、即ち03Hがセットされ、そのセットされた03Hに対応する第2変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、特定変動状態を終了して、第2演出図柄について、指定された変動パターン、即ちスーパーリーチ3大当たり変動パターンにおける高速変動終了以降の中低速変動が開始される。
また、S114〜S114dでは、第2特別図柄動作タイマーに、スーパーリーチ3大当たり変動パターンにおける中低速変動時間の値、即ち2599H(38.5秒)が新たにセットされる。なお、この時点での第1特別図柄動作タイマーの値、即ち第1演出図柄の残り変動時間は、第2演出図柄の残り変動時間、即ち中低速変動時間と同じ2599H(38.5秒)である。
そして、第2演出図柄の中低速変動の開始(図52のX43)から38.5秒後(図52のX34)に、第2図柄確定処理(図13)のS121において第2特別図柄動作タイマーの値が0000Hと判定されたとき、S122において第2変動停止コマンドバッファに01Hがセットされ、第2変動停止指定コマンドが制御コマンド送信手段58から演出制御基板42側に送信される。
これにより、演出制御基板42側の第2演出図柄表示制御手段72bの制御により、第2演出図柄の変動が所定の大当たり態様で停止されると共に、第2特別図柄表示制御手段56aの制御により第2特別図柄の変動も停止され、それと同時に第1演出図柄が所定の外れ態様で停止する。
以上のように、第1又は第2演出図柄の変動中に第2又は第1演出図柄について大当たり態様となる変動を開始する際に、その第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも短い場合、即ち今から変動を開始する第2又は第1演出図柄の変動が、変動中の第1又は第2演出図柄の変動停止以前に終了する場合に、本実施形態では、第2又は第1演出図柄について、その変動停止のタイミングが第1又は第2演出図柄の変動停止のタイミングと同じになるように、第2又は第1演出図柄について、その変動開始から所定時間、即ち第2又は第1演出図柄の変動開始時点での第1又は第2演出図柄の残り変動時間から第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの中低速変動時間を減算した時間だけ、特定変動状態を継続させた後、選択された変動パターンにおける中低速変動を行うようにしているため、必要以上に第2又は第1演出図柄の変動時間が長くなることがないという利点がある。
なお、第2又は第1演出図柄について、その変動停止のタイミングが第1又は第2演出図柄の変動停止のタイミングよりも遅くなるように、第2又は第1演出図柄の特定変動状態の継続時間を、第2又は第1演出図柄の変動開始時点での第1又は第2演出図柄の残り変動時間から第2又は第1演出図柄について選択された変動パターンの中低速変動時間を減算した時間+αとしてもよい。
また、本実施形態においては、第1又は第2演出図柄が大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄の変動を開始する際の図柄変動については、第1の実施形態と同様の結果となる。即ち、例えば今から変動を開始する第2演出図柄について選択された変動パターンの全体変動時間が、変動中の第1演出図柄の残り変動時間と同じかそれよりも長い場合には、第2演出図柄について、その変動開始から変動中の第1演出図柄の変動が終了するまで特定変動状態が継続され、更にその後に発生する第1利益状態が終了するまでそのときの状態が維持された後、第1利益状態の終了後に残りの中低速変動が行われる。
従って、例えば第1演出図柄がスーパーリーチ1大当たり変動パターン(全体変動時間T1=61.1秒)で変動を開始した20秒後に、第2演出図柄がスーパーリーチ3外れ変動パターン(全体変動時間T1=43.3秒)で変動を開始する場合の第2演出図柄の変動は、第1の実施形態と同様、図34(c)に示すようになる。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はこれら各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、特定変動状態は高速変動状態に限られるものではなく、その変動状態を制御上容易に継続させることができ、しかも演出として不自然とならない変動状態であればよい。
第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動を開始する場合や、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて大当たり態様となる変動を開始する場合だけでなく、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様とならない変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて大当たりとならない変動を開始する場合にも、例えば所定の確率で第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態を行うように構成してもよい。
第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間と同じ場合には、第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態を行わないようにしてもよい。
同様に、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて大当たり態様となる変動を開始する場合に、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間と同じ場合には、第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態を行わないようにしてもよい。
実施形態では、第1又は第2利益状態の開始時に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aが変動中である場合には、第1又は第2利益状態が終了するまでその変動中の第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて図柄変動を待機(中断)させ、第1又は第2利益状態が終了した後に残りの図柄変動を行わせるように構成したが、第1又は第2利益状態が終了した後にその中断されていた図柄変動をもう一度最初から行うように構成してもよい。
また、第1又は第2利益状態の開始時に変動中の第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの図柄変動を待機(中断)させた後、第1又は第2利益状態が終了した後に、新たに待機後の再開専用の変動パターンに従って図柄変動を行うように構成してもよい。この場合、再開専用の変動パターンは、例えば中断した変動パターンに応じて選択するようにしてもよいし、中断した変動パターンの残り変動時間に応じて選択するようにしてもよい。
第1,第2演出図柄の変動パターンを、第2,第1特別図柄保留個数に基づいて選択する場合の構成は、第3の実施形態で示したものの他、例えば変動開始側の第1,第2特別保留個数である0〜3個と、他方の第2,第1特別保留個数である0〜4個との組み合わせに応じて最大20種類の変動時間選択テーブルの中から1つを選択し、その選択された変動時間選択テーブルに基づいて変動パターンを選択するように構成してもよい。
第1又は第2の演出図柄表示手段33a,33bにおいて特別演出、例えばリーチ演出を伴う変動パターンが選択されている場合には、他方の第2又は第1の演出図柄表示手段33b,33a側ではその特別演出を伴う変動パターンの選択率を低くするように構成してもよい。
第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが大当たり態様となる変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動を開始する場合に、図柄処理手段54a,54bは、第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて、変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間よりも短い変動時間の変動パターンの選択率を高くするように構成してもよい。
同様に、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて大当たり態様となる変動を開始する場合に、図柄処理手段54a,54bは、第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて、変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間よりも長い変動時間の変動パターンの選択率を高くするように構成してもよい。
第1特別図柄表示手段30a及び第1演出図柄表示手段33a側と、第2特別図柄表示手段30b及び第2演出図柄表示手段33b側とで、例えば各種テーブルのうちの一部又は全部を異ならせる等により、例えば大当たり確率、変動パターンの数や変動内容、特別図柄や演出図柄の種類、大当たり態様の種類、特別遊技状態となる場合の大当たり態様の種類等を異ならせてもよい。
特別演出はリーチ演出に限られるものではなく、例えば第1,第2演出図柄の変動終了前に行われる演出であればよく、所定の予告画像を表示する予告演出等、どのようなものでもよい。
第2実施形態において、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bが特別演出を伴う変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動を開始する場合、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aの変動が特別演出を伴うものである場合にのみ、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間と同じかそれよりも長いことを条件に、その変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動が終了するまで第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態を継続させるように構成してもよい。
同様に、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動中に第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特別演出を伴う変動を開始する場合、第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動が特別演出を伴うものである場合にのみ、その第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて選択された変動パターンの変動時間が変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの残り変動時間と同じかそれよりも短いことを条件に、その変動中の第1又は第2演出図柄表示手段33a,33bの変動が終了するまで第2又は第1演出図柄表示手段33b,33aについて特定変動状態を継続させるように構成してもよい。
必ずしも第1,第2特別図柄と第1,第2演出図柄とを時間的に同調させて変動表示する構成とする必要はなく、例えば主制御基板41による直接的な制御により変動表示する第1,第2特別図柄表示手段30a,30bを省略してもよい。またこの場合、第1,第2演出図柄表示制御手段33a,33bを主制御基板41で直接的に制御するようにしてもよい。
第1,第2利益状態により開放等される大入賞手段は1個でもよい。即ち、第1利益状態と第2利益状態とで共通の大入賞手段を開放等させるように構成してもよい。
特定変動指定コマンドは、第1,第2演出図柄に対して各1種類でもよい。但し、変動パターンの種類に対応する複数種類の特定変動指定コマンドを設ければ、特定変動(高速変動)中に変動パターン毎に固有の演出を行わせることが可能である。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。