JP2007258409A - 粒子堆積方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本願発明は、従来のスクリーン印刷やめっき方法とは異なる方法によって、電子部品のバンプ等の導電部を簡易かつ効率的に形成可能とする技術を提供する。
【解決手段】 本願発明は、開口部を有するレジストで被覆された基材を、粒子を分散させた懸濁液に浸漬し、懸濁液中の粒子を開口部に堆積させる方法であって、懸濁液は、分散させた粒子が沈降して開口部に堆積するような粘性を有し、基材を該懸濁液に浸漬して、粒子を開口部に堆積させることを特徴とする粒子堆積方法に関する。よって、本願発明では、基板の開口部に比較的短時間で均一に粒子を堆積させることが可能となる。また、レジスト上に残留した余剰な粒子についても簡易的に取り除くことができるため、電子部品において所望の形状を備えたバンプ等の導電部を形成することが可能となる。
【選択図】 なし
【解決手段】 本願発明は、開口部を有するレジストで被覆された基材を、粒子を分散させた懸濁液に浸漬し、懸濁液中の粒子を開口部に堆積させる方法であって、懸濁液は、分散させた粒子が沈降して開口部に堆積するような粘性を有し、基材を該懸濁液に浸漬して、粒子を開口部に堆積させることを特徴とする粒子堆積方法に関する。よって、本願発明では、基板の開口部に比較的短時間で均一に粒子を堆積させることが可能となる。また、レジスト上に残留した余剰な粒子についても簡易的に取り除くことができるため、電子部品において所望の形状を備えたバンプ等の導電部を形成することが可能となる。
【選択図】 なし
Description
本願発明は、開口部を有するレジストで被覆された基材に粒子を堆積させる方法に関し、特に、半導体パッケージや半導体ウェハ、プリント配線板等の電子部品における導電部の形成技術に関する。
BGA、LGAに代表される半導体パッケージや、半導体ウェハ、プリント配線板等の電子部品では、銅、金、半田等の様々な金属材料を用いて、電気的接合を行うバンプや配線回路等の導電部が形成されている。このような導電部を形成するためには、所定形状の開口部を有するレジストを使用して、その開口部に金属材料を充填して導電部を形成する方法が用いられており、例えば、スクリーン印刷法や、特許文献1に開示されるようなめっき方法が知られている。
特開平11−121529号公報
スクリーン印刷法によって、導電ペースト等の金属材料を、レジストの開口部に充填する場合、ペーストにはチクソ性の高い樹脂に粒子を添加したものを用いることが多い。このため、金属材料のペーストを、レジストで厚く被覆された開口部のような深穴に充填する場合、十分均一に充填されない傾向がある。また、特許文献1のようにめっき法を採用する場合、開口部の大きさによって、めっき処理時間が長時間必要となり効率的な製造を行うことができない場合がある。
そこで、本願発明は、従来のスクリーン印刷やめっき方法とは異なる方法によって、電子部品のバンプ等の導電部を、簡易かつ効率的に形成可能とする技術を提供する。
上記課題解決のため、本願発明は、開口部を有するレジストで被覆された基材を、粒子を分散させた懸濁液に浸漬し、懸濁液中の粒子を開口部に堆積させる方法であって、懸濁液は分散させた粒子が沈降して開口部に堆積するような粘性を有し、基材を該懸濁液に浸漬して、粒子を開口部に堆積させることを特徴とする粒子堆積方法を提供する。
本願発明の粒子堆積方法によると、懸濁液に分散させた粒子を粒子の自重によって自然に沈降させることで、比較的短時間で開口部に堆積させることができる。本願発明であれば、基材の開口面積やレジストの厚みが異なる場合においても、懸濁液の粘性を調整することにより、さらには堆積させる粒子の粒径を調整することで、粒子を開口部内に均一に堆積させることができる。
そして、本願発明における懸濁液は、回転粘度計にてASTM D 445により測定した25℃における動粘度の代表値が1mm2/s以下であり、分散している粒子は市販のレーザー回折式粒度分布計により測定した平均粒径が30μm以下であることが望ましい。動粘度を1mm2/s以下に調整するのは、懸濁液に分散させた粒子を沈降しやすくするためであり、1mm2/sを超えると粒子が短時間では沈降しにくくなってしまう傾向となる。また、粒径は30μm以下であればよく、0.2〜0.5μm程度のサブミクロン粒子であっても、本願発明に適用することが可能である。一方、30μmより大きい場合には、粒子の充填率が低下してしまうことがある。尚、懸濁液は、20℃における蒸気圧が0.1kPa以上であることが好ましい。開口部に粒子を堆積させた後、懸濁液から取り出した基材を短時間で乾燥させることができるからである。
ここで、懸濁液に用いる溶液としては、炭化水素溶液、フッ素系不活性液体等を適用できる。また、溶液に対する粒子の濃度については、50〜200g/Lであることが好ましい。50g/Lより粒子濃度が低い場合には、粒子の充填率が低下してしまうことがあり、200g/Lを超えると、溶液に均一に分散させることが困難な傾向となる。尚、懸濁液に分散させる粒子としては、銅、金、銀、錫、これらの合金、又は、半田、金属ろう材等の金属材料、又は、セラミック等の金属材料以外の粒子も適用が可能である。
また、懸濁液に分散している粒子は、導電性を有することが好ましい。例えば、半田等の金属材料からなる粒子を開口部に堆積させた場合には、加熱して粒子を溶融させることにより、プリント配線基板等における導電部を形成できるからである。具体的には、粒子を堆積させた基板を懸濁液から取り出し、乾燥させた後に加熱処理を行うことにより、基板に堆積した粒子が溶融し、開口部内に所定形状の導電部が形成される。
尚、本願発明に用いる基材としては、半導体ウェハ、プリント配線板等に適用が可能である。また、基材にレジストを被覆する際の厚みや開口部の直径は、用途に合わせてそれぞれ任意のサイズのものを使用することができ、レジストの厚みは30〜200μm、開口部の直径については30〜200μmの範囲内であることが好ましい。
このような、本願発明の粒子堆積方法においては、基材の開口部に粒子を堆積させた後、基材のレジスト上に沈降した余剰な粒子を除去することが好ましい。レジスト上に粒子が残留した状態であると、開口部に堆積した粒子を溶融処理する際、レジスト上に残留した粒子が、開口部内に形成される導電部の形状を不均一にさせてしまうことがあるからである。ここで、レジスト上に残留した粒子は、開口部に粒子を堆積させた後、懸濁液中に基材を浸漬させたまま擦り取って除去することができ、粒子堆積後に乾燥させた基材を擦って除去することも可能である。尚、余剰な粒子を擦り取る際には、例えば平滑なヘラ等を用いることができる。
以上で説明したように、本願発明では、懸濁液に分散させた粒子を自然に沈降させて、レジストで被覆された基板の開口部に、比較的短時間で均一に粒子を堆積させることが可能となる。また、レジスト上に残留した余剰な粒子についても簡易的に取り除くことができるので、電子部品において所望の形状を備えたバンプ等の導電部を均一に形成することが可能となる。
以下に、本願発明の好ましい実施形態について説明する。
実施例1では、本願発明の方法により基材の開口部に粒子を堆積させた後、基材を懸濁液に浸漬させたまま、レジスト上に残留した粒子を擦り取って除去した場合について説明する。
基材には、200mm径のシリコンウェハであって、厚み75μmのレジストが被覆され、直径100μmの開口部が150μm間隔で合計10万個形成されたものを用いた。そして、動粘度が0.87mm2/sで、20℃における蒸気圧が0.23kPaのイソパラフィン系炭化水素溶液に、平均粒径15μmのSn−3wt%Ag−0.5wt%Cu合金粒子を150g/L濃度となるように加えて、撹拌したものを懸濁液とした。
上記懸濁液を撹拌したまま、レジストで被覆されたシリコンウェハを10秒間水平な状態で浸漬した。その後、撹拌を停止し、液中において平滑なヘラを用いてシリコンウェハ上を擦って余剰な粒子を除去し、大気中60℃で乾燥させた。そして、ウェハ表面に塩素系フラックスをスプレー噴霧した後、窒素雰囲気下において260℃に加熱し、開口部の粒子を溶融させた。溶融後は、水洗を行った後、アミン系溶剤でレジストを溶解除去した。
このようにして、ウェハ表面に形成されたボール状導電部(10個)の寸法測定を行ったところ、ボール状導電部の高さが平均65μm、標準偏差1μmという結果が得られた。また、各導電部の形状を確認したところ、形状不良と思われる導電部は見当たらなかった。
実施例2では、本願発明の方法により基材の開口部に粒子を堆積させた後、基材を乾燥させてから、レジスト上の余剰な粒子を擦り取った場合について説明する。
懸濁液中の粒子を基材の開口部に堆積させた後、シリコンウェハを静かに引き上げてから、60℃に加熱したホットプレート上で乾燥させた。その後、平滑なヘラを用いてウェハ上を擦り、レジスト上の余剰な粒子の除去を行った。その他の方法については、実施例1と同様の方法により行った。
実施例2でウェハ表面に形成されたボール状導電部(10個)の寸法測定を行ったところ、高さが平均65μm、標準偏差1μmという結果が得られた。また、各導電部の形状を確認したところ、形状不良と思われる導電部は見当たらなかった。
Claims (4)
- 開口部を有するレジストで被覆された基材を、粒子を分散させた懸濁液に浸漬し、懸濁液中の粒子を開口部に堆積させる方法であって、
懸濁液は、分散させた粒子が沈降して開口部に堆積するような粘性を有し、
基材を該懸濁液に浸漬して、粒子を開口部に堆積させることを特徴とする粒子堆積方法。 - 懸濁液の粘性は、動粘度で1mm2/s以下であり、分散している粒子の平均粒径が30μm以下である請求項1に記載の粒子堆積方法。
- 懸濁液に分散している粒子は導電性を有する請求項1又は請求項2に記載の粒子堆積方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の粒子堆積方法において、
基材の開口部に粒子を堆積させた後、基材のレジスト上に沈降した余剰な粒子を除去する粒子堆積方法。
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2006
- 2006-03-23 JP JP2006080205A patent/JP2007258409A/ja active Pending
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