JP2007258347A - 化合物半導体の製造方法及び化合物半導体の製造装置 - Google Patents

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浩 永吉
Hiroshi Kawamura
博 川村
Kazuhiro Haga
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Abstract

【課題】 積層構造を構成する各薄膜層の品質を向上させることができる化合物半導体の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板2上に各薄膜層を、該各薄膜層に応じた専用の第1,第2気相成長室6a,6b内で、順次、結晶成長させることにより、第1,第2気相成長室6a,6bにおいて、その各気相成長室6a,6bで用いられる原材料ガスに関係したもの(付着物、堆積物等を含む)以外は存在しないようにし、第1,第2薄膜層のための原料ガス等が想定外の反応を起こして、第2薄膜層の品質が低下することを防止する。また、そのシリコン基板2の搬送空間35を、酸化を抑制する窒素雰囲気又は真空中として、そのシリコン基板2の搬送時に、そのとき最外層となっている第1薄膜層において酸化物が生成されることを抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化合物半導体の製造方法及び化合物半導体の製造装置に関する。
気相エピタキシャル成長法を用いた化合物半導体の製造方法として、特許文献1に示すように、一つの原料ガス供給系と、二つの気相成長室と、一つの真空排気系とを設け、その原料ガス供給系と真空排気系とを、各気相成長室に対して切替えて使用するものが提案されている。このものにおいては、各気相成長室に対して、原料ガス供給系及び真空排気系を共通のものとして用いることができる一方、それらを利用して、一方の気相成長室において薄膜を生成していない時間(成長工程以外の工程)を、他方の気相成長室における薄膜の生成に充てることができることになり、装置全体の小型化を図りつつ、生産性を向上させることができる。
ところで、化合物半導体として、例えば特許文献2に示すように、結晶基板上に複数の薄膜層を積層したものがある。この化合物半導体の製造においては、気相エピタキシャル成長法に基づき薄膜層を順次、結晶成長させるべく、各薄膜層に応じた原料ガスが気相成長室内に供給されるが、その各薄膜層に応じた原料ガスがそれぞれ異なっていることから、各薄膜層の生成を終える度に、気相成長室を真空引き(排気)して、残留ガス等の残留物が排気されている。
特開2005−167169号公報 特許第3372483号公報
しかし、上記の如く、各薄膜層の生成を終える度に、気相成長室を真空引き(排気)する場合であっても、気相成長室には、付着物、堆積物等として残留物が残存する可能性は少なくなく、それらと次の薄膜層のための原料ガス等とが想定外の反応をして、次の薄膜層の品質を低下させるおそれがある。このため、各薄膜層の生成を終える度に、気相成長室を真空引き(排気)したとしても、各薄膜層の品質を高めることには自ずと限界がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、積層構造を構成する各薄膜層の品質を向上させることができる化合物半導体の製造方法を提供することにある。
第2の技術的課題は、上記化合物半導体の製造方法を実施するための化合物半導体の製造装置を提供することにある。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
異種系ガスを用いて、結晶基板上に複数の薄膜層を積層させる化合物半導体の製造方法において、
前記結晶基板上に前記各薄膜層を、該各薄膜層に応じた複数の気相成長室内で、順次、結晶成長させると共に、
前記各気相成長室から次の気相成長室に前記結晶基板を搬送させるに際して、該結晶基板の搬送空間を、酸化を抑制する酸化抑制雰囲気にする構成としてある。この請求項1の好ましい態様として請求項2〜9の記載の通りとなる。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項10に係る発明)にあっては、
異種系ガスを用いて、結晶基板上に複数の薄膜層を積層させる化合物半導体の製造方法において、
前記結晶基板上に前記各薄膜層を、該各薄膜層に応じた複数の気相成長室内で、順次、結晶成長させ、
前記各気相成長室の排気に際して、個々独立した排気系を用いる構成としてある。
前記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項11に係る発明)にあっては、
結晶基板上に複数の薄膜層が積層されてなる化合物半導体を製造する化合物半導体の製造装置において、
前記結晶基板上に前記各薄膜層をそれぞれ個別に結晶成長させる複数の気相成長室と、
前記各気相成長室間を、前記結晶基板を搬送するための搬送空間を確保するようにしつつ連絡する搬送室と、を備え、
前記搬送室が、少なくとも前記結晶基板の搬送時に、酸化抑制雰囲気状態となるように設定されている構成としてある。この請求項11の好ましい態様として請求項12以下の記載の通りとなる。
請求項1に記載された発明によれば、結晶基板上に各薄膜層を、該各薄膜層に応じた複数の気相成長室において、順次、結晶成長させることから、各気相成長室においては、その気相成長室で用いられる原材料ガスに関係したもの(付着物、堆積物等を含む)以外は存在しないことになり、それらと次の薄膜層のための原料ガス等とが想定外の反応を起こして、次の薄膜層の品質が低下することはなくなる。このため、積層構造を構成する各薄膜層の品質を格段に向上させることができる。
しかもこの場合、各薄膜層に応じた複数の気相成長室を設けることに伴い、その各気相成長室から次の気相成長室に結晶基板を搬送させることが必要になるが、その際には、その結晶基板の搬送空間を、酸化を抑制する酸化抑制雰囲気とすることから、その結晶基板の搬送時に、そのとき最外層となっている薄膜層において酸化物が生成されることを抑制でき、この後、さらに薄膜層を生成したとしても、各薄膜層の界面において酸化物の存在に基づき転位欠陥等の結晶欠陥が発生することを抑制できる。このため、当該製造方法においては、結晶欠陥の発生を抑制する観点からも、好ましいものとなる。
請求項2に記載された発明によれば、酸化抑制雰囲気が、不活性ガスが作り出す不活性雰囲気であることから、不活性雰囲気により酸化抑制雰囲気を具体的に作り出して、その酸化抑制雰囲気(不活性雰囲気)により、結晶基板の搬送時に、そのとき最外層となっている薄膜層に酸化物が生成されることを抑制できる。
請求項3に記載された発明によれば、不活性雰囲気が窒素ガスにより形成されていることから、入手し易い窒素ガスを用いて不活性雰囲気を具体的に作り出し、その窒素ガスが作り出す不活性雰囲気により、結晶基板の搬送時に、そのとき最外層となっている薄膜層に酸化物が生成されることを抑制できる。
請求項4に記載された発明によれば、酸化抑制雰囲気が真空状態であることから、酸化抑制雰囲気を真空状態として具体的に作り出し、その真空状態により、結晶基板の搬送時に、そのとき最外層となっている薄膜層に酸化物が生成されることを抑制できる。
請求項5に記載された発明によれば、気相成長室として、工程順に、第1気相成長室、第2気相成長室を備え、第1気相成長室において、燐系薄膜層を結晶成長させ、第2気相成長室において、窒素系薄膜層を結晶成長させることから、結晶基板に燐系薄膜層、窒素系薄膜層の順に積層されたもの(化合物半導体)を製造する場合においても、各薄膜層の品質を格段に向上させることができると共に、その両薄膜層の界面に酸化物が存在することを抑制できる。
請求項6に記載された発明によれば、第1気相成長室に、燐系薄膜層を結晶成長させるべく、燐系原料としてホスフィンを供給し、第2気相成長室に、窒素系薄膜層を結晶成長させるべく、窒素系原料としてヒドラジン系原料又はアンモニアガスを供給することから、各気相成長室へのそのような原料の供給により、結晶基板に燐系薄膜層、窒素系薄膜層の順に積層されたもの(化合物半導体)を具体的に製造して、前記請求項5に係る作用効果と同様の作用効果を具体的に実現できる。
しかも、化合物半導体を製造するに際して、第1気相成長室に、燐系薄膜層を結晶成長させるべく、燐系原料としてホスフィンを供給し、第2気相成長室に、窒素系薄膜層を結晶成長させるべく、窒素系原料としてヒドラジン系原料又はアンモニアガスを供給して、ホスフィンないしはホスフィンに関連するもの(付着物、堆積物等)とヒドラジン系原料又はアンモニアガスとが接触(反応)することを防ぐことができ、それらの接触により起こり易い異常燃焼(例えば爆発)を確実に防止できる。
請求項7に記載された発明によれば、燐系薄膜層として、燐化化合物結晶としての燐化ホウ素薄膜層を形成し、窒素系薄膜層として、窒素化合物としての窒化ガリウム薄膜層を形成することから、結晶基板と最外層の窒化ガリウム薄膜層との格子定数が大きく異なる場合であっても、化合物半導体として、窒化ガリウム薄膜層を、燐化ホウ素薄膜をバッファ層として結晶基板に一体化したものを的確に製造できると共に、その製造において、前記請求項5に係る作用効果と同様の作用効果を具体的に実現できる。
請求項8に記載された発明によれば、各気相成長室から次の気相成長室に結晶基板を搬送させるまでの間において、最外層の薄膜層の結晶状態を検査して、その検査結果に基づき製造続行の可否を判断することから、最外層の薄膜層の結晶状態が、製造続行困難な状態にあるときには、直ちに製造を中止して、製造作業の無駄と不良品の発生とを未然に防止できる。
請求項9に記載された発明によれば、入手容易で且つ電極配置等に優れたシリコン基板を用いることから、コストの上昇を抑えつつ容易に製造できる化合物半導体を得ることができる。
請求項10に記載された発明によれば、結晶基板上に各薄膜層を、該各薄膜層に応じた専用の気相成長室内で、順次、結晶成長させることから、一の薄膜層の生成後、次の薄膜層の生成工程において、想定外の反応を起こして、次の薄膜層の品質が低下することはなくなり、積層構造を構成する各薄膜層の品質を格段に向上させることができる。
しかも、各専用の気相成長室の排気に際して、個々独立した排気系を用いることから、排気系においても、各薄膜層の原料ないしは原料に関連するものが互いに接触(反応)して、異常燃焼(例えば爆発)が起こることを防止できる。
請求項11に記載された発明によれば、結晶基板上に各薄膜層をそれぞれ個別に結晶成長させる複数の気相成長室を備えていることから、結晶基板上に各薄膜層を、該各薄膜層に応じた専用の気相成長室において、順次、結晶成長させることができる。その一方、各気相成長室間を、結晶基板を搬送するための搬送空間を確保するようにしつつ連絡する搬送室を備え、その搬送室が、少なくとも結晶基板の搬送時に、酸化抑制雰囲気状態となるように設定されていることから、各気相成長室から次の気相成長室に前記結晶基板を搬送させるに際して、該結晶基板の搬送空間を、酸化を抑制する酸化抑制雰囲気とできる。このため、前記請求項1に係る化合物半導体の製造方法を実施するための化合物半導体の製造装置を提供できる。
請求項12に記載された発明によれば、搬送室が、各気相成長室間に介在されるように設けられ、搬送室が、各気相成長室のロードロック室をも兼ねるように設定されていることから、各気相成長室のロードロック室を有効に利用して、搬送空間(搬送室)が形成されることになり、当該製造装置の小型化を図ることができる。
請求項13に記載された発明によれば、各気相成長室にロードロック室が隣接した状態でそれぞれ設けられ、搬送室が、グローブボックスの内部空間により形成され、グローブボックスが、各気相成長室のロードロック室を包み込んでいることから、複数の既存の気相成長装置(気相成長室とそれに隣接して設けられるロードロック室とを備えるもの)と、グローブボックスとを用いて、具体的且つ簡単に構成できる。
請求項14に記載された発明によれば、複数の気相成長室が、第1気相成長室と、該第1気相成長室よりも後工程において結晶成長させるための第2気相成長室とを備え、第1気相成長室が、燐系薄膜層を結晶成長させるように設定され、第2気相成長室が、窒素系薄膜層を結晶成長させるように設定されていることから、結晶基板上に燐系薄膜層、窒素系薄膜層を、専用の気相成長室において、順次、結晶成長させることができ、前記請求項5に係る化合物半導体の製造方法を実施するための化合物半導体の製造装置を提供できる。
請求項15に記載された発明によれば、燐系薄膜層が、燐化化合物結晶としての燐化ホウ素薄膜層であり、窒素系薄膜層が、窒素化合物としての窒化ガリウム薄膜層であることから、第1気相成長室が、燐化ホウ素薄膜層を結晶成長させるための専用気相成長室となり、第2気相成長室が、窒化ガリウム薄膜層を結晶成長させるための専用気相成長室となる。このため、前記請求項7に係る化合物半導体の製造方法を実施するための化合物半導体の製造装置を具体的に提供できる。
請求項16に記載された発明によれば、結晶基板がシリコン基板であることから、前記請求項8に係る化合物半導体の製造方法を実施するための化合物半導体の製造装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1,図2は、第1実施形態に係る化合物半導体の製造方法を使用する製造装置1を示す。この製造装置1は、結晶基板としてのシリコン基板(トレー上の載ったもの)2上において薄膜層を結晶成長させる第1,第2気相成長部3a,3bと、その第1,第2気相成長部3a,3b間を連絡する搬送部5と、を備えている。
前記第1気相成長部3aは、その内部に第1気相成長室6aを備えている。第1気相成長室6aには、基板搬出入口7aが開口されており、その基板搬出入口7aには搬出入部8aが、その一端部をもって接続され、その搬出入部8aには、ゲートバルブ9aが介装されている。搬出入部8aは、シリコン基板2を第1気相成長室6aに対して搬出入すべく、その内部に第1気相成長室6aに連通する搬送路10aを形成しており、その搬送路10aは、ゲートバルブ9aにより開閉される。この第1気相成長室6aには、図2に示すように、支持台11aと、その支持台11a上のシリコン基板2を加熱するための加熱器12aと、冷却装置(図示略)とが設けられている。
この第1気相成長室6aには、キャリアガスを導入するためのキャリアガス導入口13a、結晶成長を行わせるための第1,第2原料ガス導入口14a,15a、排気するための排気口16aが開口されている。
前記キャリアガス導入口13aには、キャリアガス導入ライン(パイプ)17aを介してキャリアガス源18aが接続されている。キャリアガス源18aには、キャリアガスが充填されており、そのキャリアガスとしては、本実施形態においては水素H2が用いられている。キャリアガス導入ライン17aには、流量調整弁19aが介装されており、キャリアガスは、流量調整弁19aにより流量調整を受けた状態で、キャリアガス導入ライン17aによりキャリアガス導入口13aに供給される。
前記第1原料ガス導入口14aには、第1原料ガス導入ライン(パイプ)20aを介して第1原料源21aが接続されている。第1原料源21aには、液体の第1原料が蓄えられており、その第1原料中にキャリアガス源18aのキャリアガスがキャリアガス供給管22aを介して供給される。このため、キャリアガスの供給(バブリング)により第1原料はガス化し、その第1原料ガスは第1原料ガス導入ライン20aに供給される。この場合、キャリアガス供給管22aには流量調整弁23aが介装されており、この流量調整弁23aによりキャリアガスの流量を調整することにより、第1原料のガス化が調整される。この第1原料源21aの第1原料としては、本実施形態においては、TEB(トリブチルボロン)が用いられる。第1原料ガス導入ライン20aには流量調整弁24aが介装されており、第1原料ガスは、流量調整弁24aにより流量調整を受けた状態で、第1原料ガス導入ライン20aにより第1原料ガス導入口14aに供給される。
前記第2原料ガス導入口15aには、第2原料ガス導入ライン(パイプ)25aを介して第2原料源26aが接続されている。第2原料源26aには、液体の第2原料が蓄えられており、その第2原料中にキャリアガス源18aのキャリアガスがキャリアガス供給管27aを介して供給される。このため、キャリアガスの供給(バブリング)により第2原料はガス化し、その第2原料ガスは第2原料ガス導入ライン25aに供給される。この場合、キャリアガス供給管27aには流量調整弁28aが介装されており、この流量調整弁28aによりキャリアガスの流量を調整することにより、第2原料のガス化が調整される。この第2原料源26aの第2原料としては、燐系原料、例えばTBP(ターシャリーブチルホスフィン)が用いられる。第2原料ガス導入ライン25aには流量調整弁29aが介装されており、第2原料ガスは、流量調整弁29aにより流量調整を受けた状態で、第2原料ガス導入ライン25aにより第2原料ガス導入口15aに供給される。
前記排気口16aには、排気系としての排気ライン(パイプ)30aを介して除害装置31が接続されている。この排気ライン30aには、下流側に向けて順に、開閉弁32a、真空ポンプ33aが介装されており、開閉弁32aが開状態において、真空ポンプ33aの作用により、第1気相成長室6a内を真空状態(近似状態を含む)にすることができると共に第1気相成長室6a内のガスを排気ライン30aを介して除害装置31に向けて排出することができる。
前記第2気相成長部3b及びそれに関連する構成は、基本的に、前記第1気相成長部3aと同じとなっている。このため、第2気相成長部及びそれに関連する構成に関しては、第2気相成長部及びそれに関連する構成の添字符号「a」に代えて「b」を用い、特徴点を除き、その説明は省略する。
第2気相成長部3bは、その基板搬出入口7bを第1気相成長部3aの基板搬出入口7aと同方向に向けた状態で、第1気相成長部3aに対して一定間隔をあけて並設されている。この第2気相成長部3bの第2気相成長室6bに対して供給する原料ガス源としては、第1原料源21aに対応して第3原料源21b、第2原料源26aに対応して第4原料源26b、キャリアガス源18aに対応してキャリアガス源18bが備えられている。本実施形態においては、第3原料源21bにおける第3原料として、窒素系原料、例えばアンモニア水、第4原料源26bにおける第4原料としてTMG(トリメチルガリウム)、キャリアガス源18bにおけるキャリアガスとして、前記キャリアガス源18aのキャリアガス同様、水素H2が用いられる。
尚、第3原料である窒素系原料としては、上記アンモニア水の他に、モノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン等のヒドラジン系原料を用いることができる。
前記搬送部5は、前記第1,第2気相成長部3a,3bの並設方向に延びつつ、その第1,第2気相成長部3a,3bに対して対向するように配設されている。この搬送部5は、その内部に搬送室34を形成しており、その搬送室34は、搬送部5の形状に従ってその搬送部5の延び方向に延びる搬送空間35を有している。この搬送室34には、前記第1,第2気相成長室6a,6bの基板搬出入口7a,7bに対向するようにして、基板搬出入口36a,36bがそれぞれ開口されており、その搬送室34の各基板搬出入口36a(36b)に対して前記搬出入部8a(8b)の他端部が接続されている。このため、搬送室34と第1,第2気相成長室6a,6bとは、搬送路10a,10bを介して連絡されている。
前記搬送室34には、その延び方向一端側において、基板搬出入口37が開口され、その内部(搬送空間35)において支持台38(図2参照)が配置されている。基板搬出入口37は、外部に対して開閉扉39により開閉できることになっており、結晶基板としてのシリコン基板2を、外部と搬送室34との間で、この開閉扉39をあけて搬出入することができる。支持台38は、本実施形態においては、搬送室34の基板搬出入口36a,36b間を跨ぐように延ばされており、基板搬出入口37から搬送室34内に搬入されたシリコン基板は、第1,第2気相成長室6a,6bに対向する領域において、支持台38上に載置された状態でそれぞれ位置できる。以後、第1気相成長室6aに対向する領域において、シリコン基板2が支持台38上に載置された状態で位置する位置を第1位置S1とし、第2気相成長室6bに対向する領域において、シリコン基板2が支持台38上に載置された状態で位置する位置を第2位置S2とする。
前記搬送室34には、搬送具収納空間40,41a,41bが確保されている。搬送具収納空間40は、第1,第2気相成長部3a,3bの並設方向において、第2気相成長部3bよりも外方に延びるようにして形成されており、その搬送具収納空間40には搬送フォーク43が収納されている。搬送フォーク43は、シリコン基板2を搭載したサセプタ72を把持して、そのサセプタ72を搬送部5の延び方向に搬送できる機能を有しており、この搬送フォーク43により、シリコン基板2は、第1位置S1と第2位置S2との間を搬送される。搬送具収納空間41aは、第1気相成長室6aと搬送室34との並設方向(図1中、左右方向)において搬送空間35よりも外方に延びるように形成されており、その搬送具収納空間41aは、第1気相成長室6aに対向するように配置されている。この搬送具収納空間41aにも、前記搬送フォーク43と同様の搬送フォーク44aが収納配置されており、この搬送フォーク44aにより、シリコン基板2は、第1気相成長室6aと搬送室34との間を搬送される。搬送具収納空間41bは、第2気相成長室6aと搬送室34との並設方向(図1中、左右方向)において搬送空間35よりも外方に延びるように形成されており、この搬送具収納空間41bは、第2気相成長室6bに対向するように配置されている。この搬送具収納空間41bにも、前記搬送フォーク43,44aと同様の搬送フォーク44bが収納配置されており、この搬送フォーク44bにより、シリコン基板2は、第2気相成長室6bと搬送室34との間を搬送される。尚、上記搬送フォーク44a,44bにおいても、サセプタ72を介してシリコン基板2が搬送されることになるが、サセプタ72を介したシリコン基板2の搬送については説明を省略した。
前記搬送室34には、不活性ガスを導入するための不活性ガス導入口46、搬送室34内のガスを排気するための排気口47が開口されている。不活性ガス導入口46は、不活性ガス導入ライン(パイプ)48を介して不活性ガス源49が接続されており、この不活性ガス源49には、本実施形態においては、窒素N2ガスが蓄えられている。この不活性ガス導入ライン48には流量調整弁50が介装されており、不活性ガスは、流量調整弁50により流量調整を受けた状態で、不活性ガス導入ライン48により不活性ガス導入口46に供給される。排気口47には、排気ライン(パイプ)51を介して前記除害装置31が接続されている。この排気ライン51には、下流側に向けて順に、開閉弁52、真空ポンプ53が介装されており、開閉弁52の開状態において、真空ポンプ53の作用により、搬送室34を真空状態(近似状態を含む)にすることができると共に搬送室34のガスを排気ライン51を介して除害装置31に向けて排出することができる。
前記搬送室34の上部内壁には、図2に示すように、検査装置54が設けられている。この検査装置54は、第2位置S2の上方に位置されて、その第2位置S2上に位置されたシリコン基板2上の第1薄膜層の結晶状態(結晶の表面状態、酸化状態等)を検査すると共に、その結晶状態の検査結果を出力する機能を有しており、その検査装置54の検査結果に基づき作業者が製造続行か否かの判断をすることができることになっている。勿論、当該製造装置が自動化されている場合には、検査装置の出力信号に基づき搬送フォーク43,45の作動内容(製造続行又は中止)が決定されることになる。この検査装置としては、例えば、ホトルミネセンス装置が用いられる。
次に、第1実施形態に係る化合物半導体の製造方法について、上記製造装置1の作動と共に、図1,図3に基づいて説明する。尚、図1,図3における矢印は、当該製造装置1でのシリコン基板2の移動状態を示す。
第1,第2気相成長室6a,6bが真空状態、搬送室34がN2ガス導入状態にある状態から説明を開始する。この状態は、前回の化合物半導体の製造を終えて取り出した状態である。これに続いて新たな化合物半導体を製造するには、この状態に引き続き、搬送室34内に不活性ガスとしてのN2ガスが導入され、搬送室34内がN2ガス導入状態とされる(工程1)。このN2ガス導入状態は、大気圧よりもやや高めの圧力状態となっており、開閉扉39を開けても外部から空気が侵入しないことになる。
搬送室34内がN2ガス導入状態となると、搬送室34の開閉扉39が開かれて、ウェハーとしてのシリコン基板(この段階では未だ薄膜層が形成されていないフレッシュな状態)2が搬送室34内に搬入され、そのシリコン基板2は、搬送室34内の第1位置S1にセットされる(工程2)。このシリコン基板2の第1位置S1への搬入は、機械作業、手作業のいずれで行ってもよい。
シリコン基板2が搬送室34内に搬入、セットされると、搬送室34の開閉扉39が閉じられてその搬送室34内が真空引きされ、搬送室34内にN2ガスが存在しないようにされると共に、搬送室34内の圧力が、第1気相成長室6aの真空状態と等しくすべく、真空状態とされる(工程3)。そして、搬送室34内の圧力状態(真空状態)が第1気相成長室6a内の真空状態に等しくなると、ゲートバルブ9aが開かれ、シリコン基板2が、搬送フォーク44aを用いて、第1気相成長室6a内に搬入、セットされる(工程4)。
シリコン基板2が第1気相成長室6a内に搬入、セットされると、ゲートバルブ9aが閉じられて、第1気相成長室6a内において、結晶成長(第1の結晶育成)が行われる(工程5)。具体的には、第1気相成長室6a内にキャリアガス(H2)が導入されると共にシリコン基板2の基板温度調整が行われて、第1気相成長室6a内の条件が整えられた上で、真空ポンプ33aにより第1気相成長室6a内のガスを排気しつつ、その第1気相成長室6a内に第1原料ガス(TEB)、第2原料ガス(TBP)が導入される。これにより、シリコン基板2上に第1薄膜層として燐系薄膜層である燐化ホウ素薄膜層が形成され、その結晶成長工程は、燐化ホウ素薄膜層の厚みが所定厚みになるまで続行される。尚、この結晶成長工程においては、開閉弁32aが開状態で真空ポンプ33aが作用しているが、各種ガスが第1気相成長室6a内に導入されるため、その第1気相成長室6a内の圧力は、減圧ないしは常圧下(例えば0.1〜760Torr)となる。
第1気相成長室6aでの所定の結晶成長工程を終えると、キャリアガス、第1原料ガス、第2原料ガスの第1気相成長室6a内への導入が停止されると共に、第1気相成長室6a内が真空引きされる(工程6)。これにより、第1気相成長室6a内の残留ガス、付着物、堆積物等の残留物は、除害装置31へ排出されると共に、第1気相成長室6a内が真空状態とされる。
第1気相成長室6a内の圧力状態(真空状態)が搬送室34内の真空状態になると、開閉弁32aが閉じられると共に、ゲートバルブ9aが開かれて、第1薄膜層(燐化ホウ素薄膜層)が生成されたシリコン基板2が、搬送フォーク44aにより、搬送室34内のセット位置S1に戻される(工程7)。そして、シリコン基板2がセット位置S1に戻されると、ゲートバルブ9aは閉じられる。この場合、搬送室34内の真空状態(程度)は、シリコン基板2上の第1薄膜層(燐化ホウ素薄膜層)が酸化されて酸化物(具体的には、ボロンと酸素との反応により生成される酸化物BXY)が生成されることを抑制する観点から設定される。これにより、後述する如く、上記酸化物の生成が抑止され、燐化ホウ素薄膜層BP(第1薄膜層)上にGaN結晶の成長が可能となる。
次に、第1薄膜層を有するシリコン基板2は、搬送フォーク43により、搬送空間35を通って第2位置に搬送される(工程8)。この場合、シリコン基板2が真空状態の搬送空間35を通って移動することから、この段階でも、第1薄膜層が酸化されて酸化物が生成されることはない。
上記シリコン基板2が第2位置S2に搬送されると、検査装置54が第1薄膜層の結晶状態を検査し、その検査の結果、第1薄膜層が所定の結晶状態を満たしていないと判断される場合には、直ちに製造を中止し、第1薄膜層が所定の結晶状態を満たしていると判断できる場合には、製造作業が続行される。製造作業が続行される場合には、このとき、搬送室34内の真空状態と第2気相成長室6b内の真空状態とが等しいことから、ゲートバルブ9bが開かれて、第2位置S2のシリコン基板2は、搬送フォーク44bにより第2気相成長室6b内に搬入される(工程9)。
シリコン基板2が第2気相成長室6b内に搬入されてセットされると、ゲートバルブ9bが閉じられて、第2気相成長室6b内において、結晶成長(第2の結晶育成)が行われる(工程10)。具体的には、キャリアガス(H2)が導入されると共にシリコン基板2の基板温度調整が行われて、第2気相成長室6b内の条件が整えられた上で、真空ポンプ33bにより第2気相成長室6b内のガスを排気しつつ、第3原料ガス(アンモニアガス)、第4原料ガス(TMG)が第2気相成長室6b内に導入される。これにより、シリコン基板2における第1薄膜層上に、第2薄膜層として窒素系薄膜層である窒化ガリウム(GaN)薄膜層が形成され、その結晶成長工程は、GaN薄膜層の厚みが所定厚みになるまで続行される。尚、この結晶成長工程においても、開閉弁32bが開状態で真空ポンプ33bが作用している一方で、各種ガスが第2気相成長室6b内に導入されるため、その第2気相成長室6b内の圧力は、減圧ないしは常圧下(例えば0.1〜760Torr)となる。
これにより、格子定数の大きく異なることに基づきシリコン基板2にGaN薄膜層が直接、積層できない問題を、前述の第1薄膜層としての燐化ホウ素薄膜層をバッファ層として利用することにより解消して、シリコン基板2上に燐化ホウ素薄膜層を介してGaN薄膜層を積層した化合物半導体を得ることができる。
この場合、第1,第2薄膜層が、専用の第1,第2気相成長室6a,6bにおいて所定の原料ガスを用いて結晶成長されることから、第1,第2薄膜層に想定外の物質が混入することが防止され、高い品質の化合物半導体を得ることができる。さらには、本実施形態においては、第1薄膜層として燐化ホウ素薄膜層が生成され、第2薄膜層としてGaN薄膜層が生成されることから、その両者の原料ガスないしはその原料ガスに関係したもの(付着物、堆積物等)が互いに反応して、異常燃焼(例えば爆発)を起こす可能性があるが、上述の如く、第1,第2薄膜層を、専用の第1,第2気相成長室6a,6bにおいてそれぞれ生成することから、その異常燃焼を防止できる。しかも、本実施形態においては、排気系においても異常燃焼が起こることを確実に防止するために、排気ライン30a,30bは個々独立とされている。
第2気相成長室6bでの所定の結晶成長工程を終えると、キャリアガス、第3原料ガス、第4原料ガスの第2気相成長室6b内への導入が停止されると共に、第2気相成長室6b内が真空引きされる(工程11)。これにより、第2気相成長室6b内の残留ガス、付着物、堆積物等の残留物は、除害装置31へ排出されると共に、第2気相成長室6b内が真空状態とされる。
第2気相成長室6b内の圧力状態(真空状態)が搬送室34内の真空状態となると、開閉弁32bが閉じられると共に、ゲートバルブ9bが開かれて、第1,第2薄膜層(燐化ホウ素薄膜層及びGaN薄膜層)が生成されたシリコン基板2が、搬送フォーク44bにより、搬送室34の第2位置S2に戻される(工程12)。
シリコン基板2が搬送室34内の第2位置S2に戻されると、ゲートバルブ9bが閉じられると共に、搬送室34内にN2ガスの導入が開始されて、搬送室34内が大気圧よりもやや高めのN2ガス充填状態とされる(工程13)。
搬送室34内がN2ガス充填状態となると、製造品としての化合物半導体を取り出すべく、開閉扉39が開かれ、第1,第2薄膜層が積層されたシリコン基板2(化合物半導体)は、搬送フォーク43により外部に搬出される(工程14)。このとき、搬送室34内が、大気圧よりもやや高めのN2ガス充填状態となっていることから、開閉扉39を開けても外部から空気は侵入しない。
図4,図5は、前記第2実施形態を示す。この第2実施形態において、前記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図4に示す第2実施形態に係る製造装置1おいては、グローブボックス55と、2台の既存の第1,第2有機金属気相成長装置56a,56bと、を利用して構成されている。
前記クローブボックス55には、その内部において搬送室34となる収納室(以下、第1実施形態に係る搬送室34と同符号34を用いる)が確保されていると共に、その収納室34に対して出し入れ口57が開口されている。出し入れ口57は、開閉蓋58により開閉されることになっており、シリコン基板2の出し入れは、開閉蓋58をあけることにより行われる。また、グローブボックス55には、外部から作業者が操作できる既知の操作手袋(図示略)が備えられている。
このグローブボックス55には、不活性ガスを導入するための不活性ガス導入口46、グローブボックス55の収納室34内のガスを排気するための排気口47が開口されている。不活性ガス導入口46には、不活性ガス導入ライン(パイプ)48を介して不活性ガス源(図示略)が接続されており、その不活性ガス導入ライン48には、不活性ガスの流量を調整すべく流量調整弁50が介装されている。この不活性ガスとしては、この第2実施形態においても、窒素N2が用いられている。前記排気口47には、排気ライン(パイプ)51を介して除害装置31(図示略)が接続されている。この排気ライン51には、下流側に向けて順に、開閉弁52、真空ポンプ53が介装されており、開閉弁52が開状態において、真空ポンプ53の作用により、グローブボックス55の収納室34内を真空状態(近似状態を含む)にすることができると共にその収納室34内のガスを排気ライン51を介して除害装置31に向けて排出することができる。このグローブボックス55には、2つの挿入口59a,59bが一定間隔をあけて形成されており、その挿入口59a,59bは、外部とグローブボックス55の収納室34内とを連通させている。
前記第1,第2有機金属気相成長装置56a,56bは、基本的に、同じ構成とされていると共に、グローブボックス55に対して同じようにして取付けられている。このため、前記第1実施形態同様、第1有機金属気相成長装置及びその構成要素に添字符号「a」を付し、第2有機金属気相成長装置及びその構成要素については添字符号「b」を付し、第2有機金属気相成長装置及びその構成要素については、特徴点を除き、第1有機金属気相成長装置及びその構成要素の説明をもって換える。
第1有機金属気相成長装置56aは、第1気相成長部3aと第1ロードロック部60aとが搬出入部8aを介して直列に接続されており、このうち、搬出入部8a及び第1ロードロック部60aが、挿入口59aに対する気密性を確保しつつ、該挿入口59aを介してグローブボックス55の収納室34内に挿入されている。このような構成は、第2有機金属気相成長装置56bに対しても行われており、グローブボックス55の収納室34においては、第1有機金属気相成長装置56aにおける搬出入部8a及び第1ロードロック部60aと、第2有機金属気相成長装置56bにおける搬出入部8b及び第2ロードロック部60bとは、一定間隔をあけつつ対向した状態で配置されている。
前記第1ロードロック部60aは、その内部において、第1気相成長室6aを大気に開放しないことを目的とした第1ロードロック室61aを備えている。第1ロードロック室61aには、第2有機金属気相成長装置56bの第2ロードロック室61b側に向けて基板搬出入口62aが開口され、その内部においてシリコン基板2を支持するための支持台(図示略)が配置されている。基板搬出入口62aは、第1ロードロック室61a外部に対して開閉扉63aにより開閉できることになっており、シリコン基板2は、この開閉扉63aをあけて搬出入されることになる。一方、第2有機金属気相成長装置56bにおける第2ロードロック室61bの基板搬出入口63bは、第1ロードロック室61a側に向けて開口されており、その基板搬出入口62bは開閉扉63bにより開閉される。勿論、第1,第2ロードロック室61a,61bの開閉扉63a,63bは、開閉に伴い干渉はしない。
この第1ロードロック室61aには、搬送具収納室70aが確保されている。搬送具収納室70aは、第1気相成長室6aと第1ロードロック室61aとの並設方向(図4中、左右方向)においてその第1ロードロック室61aよりも外方に延びるように形成されており、その搬送具収納室70aは、第1気相成長室6aに対向するように配置されている。この搬送具収納室70aにも、前記第1実施形に係る搬送フォーク44aと同様の搬送フォーク71aが収納配置されており、この搬送フォーク71aにより、そのシリコン基板2(サセプタに搭載)を、第1気相成長室6aと第1ロードロック室61aとの並設方向において、第1気相成長室6aと第1ロードロック室61aとの間を搬送することができる。
また、第1ロードロック室61aには、不活性ガス(この第2実施形態においてもN2ガス使用)を導入するための不活性ガス導入口64a、排気口65aが開口されている。不活性ガス導入口64aは、不活性ガス導入ライン(パイプ)66aを介して不活性ガス源(図示略)が接続されており、その不活性ガス導入ライン66aには流量調整弁(図示略)が介装されている。この不活性ガス源には、本実施形態においては、窒素N2が蓄えられている。前記排気口65aには、排気ライン(パイプ)67aを介して前記除害装置31が接続されている。この排気ライン67aには、下流側に向けて順に、開閉弁、真空ポンプ(図示略)が介装されており、開閉弁が開状態において、真空ポンプの作用により、第1ロードロック室61aを真空状態(近似状態を含む)にすることができると共に第1ロードロック室61aのガスを排気ライン67aを介して除害装置31に向けて排出することができる。
次に、第2実施形態に係る化合物半導体の製造方法について、上記製造装置1の作動と共に、図4,図5に基づいて説明する。尚、図4,図5において、矢印は、シリコン基板2の移動状態を示す。
第1,第2気相成長室6a,6bが真空状態、第1ロードロック室61aがN2ガス充填状態、第2ロードロック室61b及び収納室34(搬送室34)がN2導入状態にある状態から説明を開始する。この状態は、前回の化合物半導体の製造を終えて取り出した状態である。これに続いて新たな化合物半導体を製造するには、先ず、第2ロードロック室61bの開閉扉63bが閉じられて、その第2ロードロック室61bをN2ガス充填状態に維持される。そしてその後、第1ロードロック室61a及び収納室34内に不活性ガスとしてのN2ガスが導入される(工程1)。この第1ロードロック室61a及び収納室34のN2ガス導入状態は、大気圧ないしは大気圧よりもやや高めの圧力状態となり、開閉蓋58、開閉扉63a等を開けても外部から空気が侵入しないことになる。このN2ガス導入状態となると、グローブボックス55における開閉蓋58が開かれて、ウェハーとしてのシリコン基板2(この段階では未だ薄膜層が形成されていないフレッシュな状態)が収納室34内に搬入され(工程2)、続いて、開閉扉63aが開かれて、そのシリコン基板2は、第1ロードロック室61a内にセットされる(工程3)。
シリコン基板2が第1ロードロック室61a内に搬入、セットされると、開閉扉63aが閉じられてその第1ロードロック室61a内が真空引きされ、第1ロードロック室61a内にN2ガスが存在しないようにされると共に、第1ロードロック室61a内の圧力が、第1気相成長室6aの真空状態と等しくすべく、真空状態とされる。このとき、収納室34に関しては、N2ガスの導入は中止され、その収納室34内はN2充填状態に維持される(工程4)。この後、第1ロードロック室61a内の圧力状態(真空状態)が第1気相成長室6a内の真空状態に等しくなると、ゲートバルブ9aが開かれ、シリコン基板2が、搬送フォーク71aを用いて、第1気相成長室6a内に搬入、セットされる(工程5)。
シリコン基板2が第1気相成長室6a内に搬入、セットされると、ゲートバルブ9aが閉じられて、第1気相成長室6a内において、結晶成長(第1の結晶育成)が行われる(工程6)。すなわち、前記第1実施形態同様、第1気相成長室6a内にキャリアガス(H2)が導入されると共にシリコン基板2の基板温度調整が行われて、第1気相成長室6a内の条件が整えられた上で、真空ポンプにより第1気相成長室6a内のガスを排気しつつ、その第1気相成長室6a内に第1原料ガス(TEB)、第2原料ガス(TBP)が導入される。これにより、シリコン基板2上に第1薄膜層として燐化ホウ素薄膜層が形成され、その結晶成長工程は、燐化ホウ素薄膜層の厚みが所定厚みになるまで続行される。勿論この結晶成長工程においても、排気しつつ、各種ガスが第1気相成長室6a内に導入されるため、その第1気相成長室6a内の圧力は、減圧ないしは常圧下(例えば0.1〜760Torr)となる。
第1気相成長室6aでの所定の結晶成長工程を終えると、キャリアガス、第1原料ガス、第2原料ガスの第1気相成長室6a内への導入が停止されると共に、第1気相成長室6a内が真空引きされる(工程7)。これにより、第1気相成長室6a内の残留ガス、付着物、堆積物等の残留物は、除害装置31へ排出されると共に、第1気相成長室6a内が真空状態とされる。
第1気相成長室6a内の圧力状態(真空状態)が第1ロードロック室61a内の真空状態となると、排気が停止されると共に、ゲートバルブ9aが開かれて、第1薄膜層(燐化ホウ素薄膜層)が生成されたシリコン基板2が、搬送フォーク71aにより、第1ロードロック室61a内に戻される(工程8)。そして、シリコン基板2が第1ロードロック室61aに戻されると、ゲートバルブ9aは閉じられる。
シリコン基板2が第1ロードロック室61aに戻されて、ゲートバルブ9aは閉じられると、不活性ガスとしてのN2ガスが、第1,第2ロードロック室61a,61b及びグローブボックス55の収納室34に導入される(工程9)。このN2の導入によりその各室61a,61b,34の圧力状態が大気圧ないしは大気圧よりもやや高くなるようにされ、その所定の圧力に各室の圧力がなると(等しくなると)、第1ロードロック室61aの開閉扉63aが開かれる。そして、作業者が、グローブボックス55の外部から操作手袋を利用して、第1薄膜層を積層するシリコン基板2を、グローブボックス55の収納室34へ搬出し(工程10)、続いて、そのシリコン基板2を、第2ロードロック室61bの開閉扉63bを開いてその第2ロードロック室61bに搬入する(工程11)。この場合、グローブボックス55における収納室34等のN2導入状態は、シリコン基板2上の第1薄膜層(燐化ホウ素薄膜層)が酸化されて酸化物(具体的には、ボロンと酸素との反応により生成される酸化物BXY)が生成されることを抑制する。
上記シリコン基板2が第2ロードロック室61bに搬入されると、開閉扉63bが閉じられて、その第2ロードロック室61b内が真空引きされ、第2ロードロック室61b内が真空状態とされる(工程12)。この第2ロードロック室61b内の真空状態が第2気相成長室6b内の真空状態とが等しくなると、ゲートバルブ9bが開かれて、第2ロードロック室61b内のシリコン基板2は、搬送フォーク71bにより第2気相成長室6b内に搬入される(工程13)。この場合、この第2ロードロック室6b内に、前記第1実施形態同様、第1薄膜層の結晶の状態を検査する検査装置54を設け、その検査結果に基づき、製造の続行か、中止かを決定するのが好ましい。
シリコン基板2が第2気相成長室6b内に搬入されてセットされると、ゲートバルブ9bが閉じられて、第2気相成長室6b内において、結晶成長(第2の結晶育成)が行われる(工程14)。すなわち、前記第1実施形態同様、キャリアガス(H2)が導入されると共にシリコン基板2の基板温度調整が行われて、第2気相成長室6b内の条件が整えられた上で、第2気相成長室6b内のガスを排気しつつ、第3原料ガス(アンモニアガス)、第4原料ガス(TMG)が第2気相成長室6b内に導入される。これにより、シリコン基板2における第1薄膜層上に、第2薄膜層として窒化ガリウム(GaN)薄膜層が形成され、その結晶成長工程は、GaN薄膜層の厚みが所定厚みになるまで続行される。尚、この結晶成長工程においても、排気しつつ、各種ガスが第2気相成長室6b内に導入されるため、その第2気相成長室6b内の圧力は、減圧ないしは常圧下(例えば0.1〜760Torr)となる。
これにより、この第2実施形態においても、シリコン基板2上に燐化ホウ素薄膜層を介してGaN薄膜層を積層した化合物半導体を得ることができ、さらには、第1,第2薄膜層を、専用の第1,第2気相成長室6a,6bにおいて所定の原料ガスを用いて結晶成長させて、第1,第2薄膜層に想定外の物質が混入することが防止できる(高い品質の化合物半導体を得ることができる)。
勿論、第1〜第4原料ガスに起因する異常燃焼(例えば爆発)については、本実施形態においても、第1,第2薄膜層を、専用の第1,第2気相成長室6a,6bにおいて別々に生成すると共に、第1,第2気相成長室6a,6bからの排気ラインを個々独立にしていることから、気相成長室、排気系のいずれにおいても異常燃焼が起こることを防止できる。
上記第2気相成長室6bでの所定の結晶成長工程を終えると、キャリアガス、第3原料ガス、第4原料ガスの第2気相成長室6b内への導入が停止されると共に、第2気相成長室6b内が真空引きされる(工程15)。これにより、第2気相成長室6b内の残留ガス、付着物、堆積物等の残留物は、除害装置31へ排出されると共に、第2気相成長室6b内が真空状態とされる。
第2気相成長室6b内の圧力状態(真空状態)が第2ロードロック室61b内の真空状態となると、真空引きを停止すると共に、ゲートバルブ9bが開かれて、第1,第2薄膜層(燐化ホウ素薄膜層及びGaN薄膜層)が生成されたシリコン基板2が、搬送フォーク71bにより、第2ロードロック室61b内に戻される(工程16)。そして、シリコン基板2が第2ロードロック室61bに戻されると、ゲートバルブ9bが閉じられると共に、第2ロードロック室61b内及びグローブボックス55の収納室34内にN2ガスの導入が開始される(工程17)。
第2ロードロック室61b内及びグローブボックス55の収納室34内のN2の圧力状態が等しくなると、第2ロードロック室61bの開閉扉63bが開かれ、作業者は、グローブボックス55の操作手袋を利用して第1,第2薄膜層を積層したシリコン基板2をグローブボックス55の収納室34に搬出し(工程18)、それに引き続き、グローブボックス55の開閉蓋58を開いて、そのシリコン基板2を外部に搬出する(工程19)。このとき、グローブボックス55の収納室34が、大気圧なし大気圧よりもやや高めのN2充填状態となっていることから、開閉蓋58を開けても外部から空気は侵入しない。
実施例1
直径2インチ、方位(100)面のシリコン基板2(ウェハー)を、第2実施形態に基づく手順に従い、真空状態の第1ロードロック室61aから真空状態の第1気相成長室6aに搬入し、その第1気相成長室6aを外部に対して遮断した上で、キャリアガスとしての水素を第1気相成長室6a内に導入してその室内を水素雰囲気とすると共に、シリコン基板2の温度を750℃に昇温させた。そして、キャリアガス(本実施例ではH2)によりガス化されたTEB(トリエチルボロン)とTBP(ターシャリーブチルホスフィン)を第1気相成長室6a内に供給し、シリコン基板2上において、約1時間、燐化ホウ素結晶を成長させた。この結果、厚み3ミクロンの燐化ホウ素薄膜(層)を得た。この後、第1気相成長室6a内の温度を室温まで冷却すると共に、その室内を真空引き(排気)により真空状態にして、上記シリコン基板2(燐化ホウ素薄膜が生成されたもの)を、真空状態に維持されている第1ロードロック室61aに戻し、その第1ロードロック室61a、収納室34及び第2ロードロック室61bへのN2の導入を開始した。このN2の導入は、第1ロードロック室61a、収納室34及び第2ロードロック室61bの各室内圧力が、大気圧よりもやや高めの所定圧力になるまで行い、その第1ロードロック室61a、収納室34及び第2ロードロック室61bのいずれもが所定圧力になった時点で、第1ロードロック室61aを開いて、シリコン基板2をN2充填状態(90%以上がN2ガス)にある収納室34内に取り出した。そして、そのシリコン基板2を、N2充填状態にある収納室34を通って、同じくN2充填状態にある第2ロードロック室61b内に搬入し、その第2ロードロック室61bの開閉扉63bを閉じてその内部を真空状態にした。第2ロードロック室61bが真空状態になったことを確認した上で、ゲートバルブ9bを開いて、シリコン基板2を第2気相成長室6bに搬入し、ゲートバルブ9bを閉じて第2気相成長室6bを外部に対して遮断した。その上で、キャリアガスとしての水素を第2気相成長室6b内に導入してその室内を水素雰囲気下とすると共に、室内圧力を500Torr、室内温度を1200℃とし、キャリアガス(本実施例ではH2)によりガス化されたガリウム源としてのTMG(トリメチルガリウム)と窒素源としてのアンモニアガスとを第2気相成長室6b内に供給した。これにより、シリコン基板2における燐化ホウ素薄膜上には、GaN薄膜(GaN結晶(ヘキサゴナルタイプの結晶))が成長した。このとき、GaN薄膜と燐化ホウ素薄膜との界面から転位が発生したが、そのGaN薄膜内の転位密度は、1cm2当たり105個であった。
比較例
これに対して、比較例として、第1ロードロック室61aから第2ロードロック室61bにシリコン基板2を搬送するに際して、グローブボックス55内の不活性雰囲気ではなく、大気下を通したところ、GaN薄膜と燐化ホウ素薄膜との界面から転位が発生し、そのGaN薄膜内の転位密度は、1cm2当たり108個であった。勿論この比較例における他の条件は、実施例1の条件に等しい。
これにより、転位欠陥発生防止の観点から、第1有機金属気相成長装置56aから第2有機金属気相成長装置56bにシリコン基板2を搬送するに際して、不活性雰囲気(酸化抑制雰囲気)を存在させることが有効であることが判明した。
実施例2
第2実施形態に基づく手順に従い、第1気相成長室6aにおいて、2インチ径(111)方位のシリコン基板2に格子定数の比較的近いAlP結晶をTMA(トリメチルアルミニウム)とTBP(ターシャリーブチルホスフィン)を原料として、シリコン基板2の基板温度1000℃、400Torrの水素雰囲気下で、30分間、結晶成長させた。しかる後、第1気相成長室6aを室温まで冷却し、そのシリコン基板2を第1気相成長室6aから第2気相成長室6bへグローブボックス55の収納室34(N2導入状態)を通して搬送した。第2気相成長室6bでは、温度550℃、300Torrの水素雰囲気下で、TMIn(トリメチルインジウム)と、電気プラズマで一部活性化してあるアンモニアガスとを原料として、結晶成長を行い、第2薄膜層として、InN結晶を1時間成長させた。この結果、AlP薄膜層(第1薄膜層)、InN薄膜層(第2薄膜層)がシリコン基板2上に積層された化合物半導体を得ることになったが、製造工程において、第1薄膜層であるAlP薄膜層が積層されたシリコン基板2が、N2導入状態にあるグローブボックス55の収納室34を通って第2気相成長室6bに搬送され、搬送に際して、燐化ホウ素薄膜層の酸化が抑制されたことに基づき、薄膜内の転位密度は、1cm2当たり105となり、前記実施例1同様、良好な結果を示した。
また、別々の気相成長室で結晶成長させる場合には、アルミニウムの酸素溶解度が高く必ず表面に酸素が吸着し、比較的低温で成長するInNとの濡れが悪く、しかも格子定数が大幅に異なり、単結晶を得ることはほとんど不可能であったが、グローブボックス55の収納室34で、搬送に際して、不活性雰囲気(酸化抑制雰囲気)を通すことにより、部分的ではあるが、単結晶領域を得ることが可能になった。
実施例3
第2実施形態に基づく手順に従い、第1気相成長室6aにおいて、シリコン基板2の基板温度750℃、水素雰囲気下で、TEB(トリエチルボロン)とTBP(ターシャリーブチルホスフィン)をガス原料として、2インチ径のシリコン(100)基板に燐化ホウ素結晶を成長させた。この成長は約1時間行い、これにより厚み3ミクロンの燐化ホウ素薄膜を得た。しかる後、第1気相成長室6aを室温まで冷却し、そのシリコン基板2を第1気相成長室6aから第2気相成長室6bへグローブボックス55の収納室34(N2導入状態)を通して搬送した。第2気相成長室6bでは、温度500℃、500Torrの水素雰囲気下で、窒素源としてのアンモニアガスと、インジウム源としてのTMIn(トリメチルインジウム)とを原料として、結晶成長を行い、第2薄膜層として、InN結晶を成長させた。この結果、燐化ホウ素薄膜層(第1薄膜層)、InN薄膜層(第2薄膜層)がシリコン基板2上に積層された化合物半導体を得ることになったが、製造工程において、第1薄膜層である燐化ホウ素薄膜層が積層されたシリコン基板2が、N2導入状態にあるグローブボックス55の収納室34を通って第2気相成長室6bに搬送され、搬送に際して、燐化ホウ素薄膜層の酸化が抑制されたことに基づき、薄膜内の転位密度は、1cm2当たり105となり、良好な結果を示した。
また、燐化ホウ素結晶と窒化インジウムとは、立方晶の場合、格子定数で7%程度異なり単結晶化が困難であったが、界面の酸化を極力防ぎ、5mm角程度ではあるが、単結晶化領域が存在していた。単結晶化を阻害する要因としてはいくつかの理由が考えられるが、燐化化合物の酸素吸着が要因の一つであることは明らかである。また、この結晶は、GaAs結晶の代わりとして期待され、電子デバイス、発光デバイスへの応用が期待される。
実施例4
第2実施形態に基づく手順に従い、第1気相成長室6aにおいて、シリコン基板2の基板温度750℃、水素雰囲気下で、TEB(トリエチルボロン)とTBP(ターシャリーブチルホスフィン)をガス原料として、直径2インチ方位(100)面のシリコン基板2に燐化ホウ素結晶を成長させた。この成長は約1時間行い、これにより厚み3ミクロンの燐化ホウ素薄膜を得た。しかる後、第1気相成長室6aを室温まで冷却し、そのシリコン基板2を第1気相成長室6aから第2気相成長室6bへグローブボックス55の収納室34(N2導入状態)を通して搬送した。第2気相成長室6bでは、温度900℃の下で、窒素源としてのアンモニアガスと、アルミニウム源としてのTMA(トリメチルアルミニウム)とを原料として、AlNの結晶成長させた。この結果、燐化ホウ素薄膜層(第1薄膜層)、AlN薄膜層(第2薄膜層)がシリコン基板2上に積層された化合物半導体を得ることになったが、製造工程において、第1薄膜層である燐化ホウ素薄膜層が積層されたシリコン基板2が、N2導入状態にあるグローブボックス55の収納室34を通って第2気相成長室6bに搬送され、搬送に際して、燐化ホウ素薄膜層の酸化が抑制されたことに基づき、薄膜内の転位密度は、1cm2当たり105となり、良好な結果を示した。
また、通常、方位(100)面のシリコン基板2上には直接AlN結晶は成長しにくく、燐化ホウ素結晶を中間層として成長を試みた。燐化ホウ素結晶が酸化している場合には、多結晶化が現れたが、燐化ホウ素結晶をグローブボックス55の収納室34内(N2導入状態)を通って搬送した場合には、その燐化ホウ素結晶上に立方晶のAlNが成長した。AlN結晶は絶縁性の結晶であり、同一気相成長室において、GaN結晶を成長させ高周波数領域のデバイスに応用される。また、紫外線レーザや発光デバイスへの応用も言うまでもない。
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
(1)結晶基板として、シリコン基板2以外の基板、例えばGaAs、InP、サファイア基板等を用いること。
(2)本発明を、気相成長部(有機金属気相成長装置)が2台に限らず3台以上の場合に対しても適用して、各薄膜層の界面となる面の酸化を抑制すること。
(3)第2薄膜層である窒素系薄膜層として、窒化ガリウム(GaN)薄膜層に換えて、窒化インジウム、窒化アルミニウム、又はInGaN,AlGaN等の混晶を生成すること。
(4)第2薄膜層として、砒化化合物からなるものを生成すること。
(5)実施形態に係る製造方法においては、有機金属を原料に用いる有機金属気相エピタキシャル成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE又はMetal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)を用いることを前提としたが、ジボラン(B26)、ホスフィン(PH3)等のハイドライド(水素化物)又はPCl3,BCl3等のクロライド(塩化物)の化学輸送反応を利用した気相エピタキシャル成長法を用いることを前提としてもよいこと。
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
第1実施形態に係る製造装置を平面的に説明する説明図。 第1実施形態に係る製造装置を側方から説明する説明図。 第1実施形態に係る製造装置の工程を説明する工程図。 第2実施形態に係る製造装置を平面的に説明する説明図。 第2実施形態に係る製造装置の工程を説明する工程図。
符号の説明
1 製造装置
2 シリコン基板
6a 第1気相成長室
6b 第2気相成長室
16a 排気口(排気系)
16b 排気口(排気系)
30a 排気ライン(排気系)
30b 排気ライン(排気系)
34 搬送室
35 搬送空間
46 不活性ガス導入口
47 排気口
48 不活性ガス導入ライン
51 排気ライン
53 真空ポンプ
54 検査装置
55 グローブボックス
61a 第1ロードロック室
61b 第2ロードロック室
67a 排気ライン(排気系)
67b 排気ライン(排気系)


Claims (16)

  1. 異種系ガスを用いて、結晶基板上に複数の薄膜層を積層させる化合物半導体の製造方法において、
    前記結晶基板上に前記各薄膜層を、該各薄膜層に応じた複数の気相成長室内で、順次、結晶成長させると共に、
    前記各気相成長室から次の気相成長室に前記結晶基板を搬送させるに際して、該結晶基板の搬送空間を、酸化を抑制する酸化抑制雰囲気とする、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記酸化抑制雰囲気が、不活性ガスが作り出す不活性雰囲気である、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  3. 請求項2において、
    前記不活性雰囲気が、窒素ガスにより形成されている、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  4. 請求項1において、
    前記酸化抑制雰囲気が、真空状態である、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  5. 請求項1において、
    前記気相成長室として、工程順に、第1気相成長室、第2気相成長室を備え、
    前記第1気相成長室において、燐系薄膜層を結晶成長させ、
    前記第2気相成長室において、窒素系薄膜層を結晶成長させる、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  6. 請求項5において、
    前記第1気相成長室に、燐系薄膜層を結晶成長させるべく、燐系原料としてホスフィンを供給し、
    前記第2気相成長室に、窒素系薄膜層を結晶成長させるべく、窒素系原料としてヒドラジン系原料又はアンモニアガスを供給する、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  7. 請求項5において、
    前記燐系薄膜として、燐化化合物結晶としての燐化ホウ素薄膜層を形成し、
    前記窒素系薄膜として、窒素化合物としての窒化ガリウム薄膜層を形成する、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  8. 請求項1において、
    前記各気相成長室から次の気相成長室に前記結晶基板を搬送させるまでの間において、最外層の薄膜層の結晶状態を検査して、その検査結果に基づき製造続行の可否を判断する、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、
    前記結晶基板として、シリコン基板を用いる、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  10. 異種系ガスを用いて、結晶基板上に複数の薄膜層を積層させる化合物半導体の製造方法において、
    前記結晶基板上に前記各薄膜層を、該各薄膜層に応じた複数の気相成長室内で、順次、結晶成長させ、
    前記各気相成長室の排気に際して、個々独立した排気系を用いる、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造方法。
  11. 結晶基板上に複数の薄膜層が積層されてなる化合物半導体を製造する化合物半導体の製造装置において、
    前記結晶基板上に前記各薄膜層をそれぞれ個別に結晶成長させる複数の気相成長室と、
    前記各気相成長室間を、前記結晶基板を搬送するための搬送空間を確保するようにしつつ連絡する搬送室と、を備え、
    前記搬送室が、少なくとも前記結晶基板の搬送時に、酸化抑制雰囲気状態となるように設定されている、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。
  12. 請求項11において、
    前記搬送室が、前記各気相成長室間に介在されるように設けられ、
    前記搬送室が、前記各気相成長室のロードロック室をも兼ねるように設定されている、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。
  13. 請求項11において、
    前記各気相成長室にロードロック室が隣接した状態でそれぞれ設けられ、
    前記搬送室が、グローブボックスの内部空間により形成され、
    前記グローブボックスが、前記各気相成長室のロードロック室を包み込んでいる、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。
  14. 請求項11において、
    前記複数の気相成長室が、第1気相成長室と、該第1気相成長室よりも後工程において結晶成長させるための第2気相成長室とを備え、
    前記第1気相成長室が、燐系薄膜層を結晶成長させるように設定され、
    前記第2気相成長室が、窒素系薄膜層を結晶成長させるように設定されている、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。
  15. 請求項14において、
    前記燐系薄膜が、燐化化合物結晶としての燐化ホウ素薄膜層であり、
    前記窒素系薄膜が、窒素化合物としての窒化ガリウム薄膜層である、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。
  16. 請求項11〜15のいずれかにおいて、
    前記結晶基板が、シリコン基板である、
    ことを特徴とする化合物半導体の製造装置。


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