JP2007257861A - 電線用識別器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図ること。
【解決手段】保護カバー30は、大きく頭頂部31と嵌合部32とに分かれている。ハブ装置に取り付けられた状態においては、頭頂部31は接続端子の差込口全体を覆っており、嵌合部32は接続端子の差込口に嵌合して接続端子を保護している。頭頂部31は、嵌合部32が接合される面とは反対側に、例えばハブ装置の接続端子番号などの識別情報を表示可能な面状部31aを有している。嵌合部32は、接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に貫通する貫通孔32aを有している。この貫通孔32aには、保護カバー30が保護している接続端子に接続されるLANケーブルが挿通可能となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、同一装置に設けられた複数の接続端子に接続される電線を識別する電線用識別器具に関し、特に、電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図ることができる電線用識別器具に関する。
一般に、例えばLANにおいて用いられるハブ装置などには、複数の接続端子が設けられており、各接続端子には、それぞれLANケーブルなどの電線が接続可能となっている。したがって、1つのハブ装置に複数のLANケーブルが接続されることがあり、各LANケーブルがハブ装置とLAN内のどの装置(例えばコンピュータやプリンタなど)とを接続しているかの識別が必要となることがある。このとき、通常見えにくい位置にあるハブ装置の接続端子番号を確認したり、実際にLANケーブルを辿って接続されている装置を確認したりするのは、手間がかかり効率が悪い。
そこで、従来、ケーブル識別タグがLANケーブルに取り付けられることがある。このケーブル識別タグには、例えば図9−1に示すように0〜9までの数字が標記されており、LANケーブルに巻き付けられて接着される。そして、LANケーブル識別のためには、例えば図9−1中の破線でケーブル識別タグを切断することにより、このLANケーブルの番号を3として識別することが可能となる(図9−2参照)。
また、例えば特許文献1には、バーコードなどの識別表示がなされたホルダーに電線の抜け止めを形成し、このホルダーに電線を挿通させることにより、ホルダーが電線から外れることを防止するとともに電線を識別することが開示されている。
特開2001−154581号公報
しかしながら、LANケーブルなどの電線を識別する際には、識別タグやホルダーなどの部材を新たに用意する必要があり、利便性に欠けるという問題がある。また、電線に巻きつけて接着するタイプの識別タグは、電線を交換する際の再利用が困難であるのに加え、たとえ再利用可能であっても、識別タグやホルダーは、比較的小さい部材であるため、未使用時の紛失の恐れなどがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図ることができる電線用識別器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、同一装置に設けられた複数の接続端子に接続される電線を識別する電線用識別器具であって、前記接続端子に嵌合して未使用時の接続端子を保護する保護部と、前記保護部を貫通し使用時の接続端子に接続される電線を挿通可能な貫通孔と、前記保護部に支持され前記接続端子に接続される電線の識別情報を表示する面状部とを有することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記貫通孔は、前記保護部の前記接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に前記保護部を貫通することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記保護部は、前記面状部と接していない底面部と、前記底面部が前記貫通孔の中心軸と平行に切り込まれて形成され、前記貫通孔まで到達する切込部とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記底面部は、前記切込部に向かうにつれて前記貫通孔へ近づく傾斜が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記面状部は、前記保護部に回転可能に支持されることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記貫通孔は、内面に複数の突起を有することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記面状部は、未使用時に前記保護部によって保護される接続端子の端子番号を識別情報として表示することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記面状部は、周囲の色と異なる色で識別情報を表示することを特徴とする。
本発明によれば、接続端子に嵌合して未使用時の接続端子を保護する保護部と、保護部を貫通し使用時の接続端子に接続される電線を挿通可能な貫通孔と、保護部に支持され接続端子に接続される電線の識別情報を表示する面状部とを有する。このため、接続端子の未使用時に接続端子を保護している保護カバーを接続端子の使用時の電線の識別に利用することができ、電線の識別のために新たな部材は不要となり、電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図ることができる。
また、本発明によれば、貫通孔は、保護部の接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に保護部を貫通するため、嵌合方向に形成されている面には孔が形成されず、保護部が接続端子に嵌合された場合に接続端子を確実に保護することができる。
また、本発明によれば、保護部は、面状部と接していない底面部と、底面部が貫通孔の中心軸と平行に切り込まれて形成され、貫通孔まで到達する切込部とを含むため、切込部を通過させて電線を貫通孔へ到達させることができ、電線への取り付けを容易に行うことができる。
また、本発明によれば、底面部は、切込部に向かうにつれて貫通孔へ近づく傾斜が形成されているため、底面部を電線に押し付けることにより、電線が切込部へ案内されて貫通孔へ到達させることができ、電線への取り付けをさらに容易に行うことができる。
また、本発明によれば、面状部は、保護部に回転可能に支持されるため、保護部に形成された貫通孔における電線の挿通方向に対する識別情報の読み取り方向を変更することができ、電線の設置状態に関わらず識別情報の視認性をさらに向上することができる。
また、本発明によれば、貫通孔は、内面に複数の突起を有するため、貫通孔に挿通された電線の外被との摩擦が大きくなり、電線用識別器具を電線に確実に固定することができる。
また、本発明によれば、面状部は、未使用時に保護部によって保護される接続端子の端子番号を識別情報として表示するため、装置の接続端子付近に表示された端子番号の視認性を向上することができるとともに、汎用性のある識別情報を提供することができる。
また、本発明によれば、面状部は、周囲の色と異なる色で識別情報を表示するため、識別情報の視認性をさらに向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、電線の一例としてLANケーブルを識別する場合について説明するが、本発明は、同一装置に設けられた複数の接続端子に接続される電線を識別する場合であれば適用可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るハブ装置10の概略構成を示す斜視図である。このハブ装置10の前面には、1から8までの番号が付与された差込口型の接続端子20が設けられており、これらの接続端子20にはLANケーブルの一端が差し込まれて接続され、LANケーブルの他端が図示しないコンピュータやプリンタなどに接続される。
また、例えば図1中の8番の接続端子のように、未使用の接続端子には、接続端子への異物の混入などを防止するために、保護カバー30が嵌合している。したがって、接続端子20へLANケーブルを接続する場合は、保護カバー30を取り外してから接続することになる。
図2は、本実施の形態に係る保護カバー30の構成を示す斜視図である。同図に示す保護カバー30は、大きく頭頂部31と嵌合部32とに分かれている。ハブ装置10に取り付けられた状態においては、頭頂部31は接続端子20の差込口全体を覆っており、嵌合部32は接続端子20の差込口に嵌合して接続端子20を保護している。保護カバー30は、嵌合部32が接続端子20へ差し込まれることから、絶縁体によって成形されるのが好ましく、本実施の形態においては、特にゴムやプラスチックなどの弾性がある合成樹脂を材料とするのが好ましい。
頭頂部31は、嵌合部32が接合される面とは反対側(図2中手前方向)に、例えばハブ装置10の接続端子番号などの識別情報を表示可能な面状部31aを有しており、面状部31aの周囲には、外縁部31bが形成されている。面状部31aは、必ずしも平面でなくても良く、識別情報が表示可能であれば曲面でも良い。面状部31aに表示される識別情報としては、ハブ装置10の接続端子番号の他にも、例えば接続端子20に接続される装置の名称など様々なものが考えられる。ただし、本実施の形態に係る保護カバー30は、後述するように、LANケーブルに取り付け可能であるため、LANケーブルを識別するための識別情報が面状部31aに表示されるようになっている。
面状部31aに表示される識別情報は、印刷などによりあらかじめ表示されていても良く、また、ユーザが手書きで任意の識別情報を表示しても良い。識別情報が印刷などによりあらかじめ表示されている場合、この識別情報は、面状部31aの材質や色を考慮して、容易に判読可能な色や印刷方法で表示される。
嵌合部32は、接続端子20への嵌合方向とは垂直な方向に貫通する貫通孔32aを有している。貫通孔32aの直径は、接続端子20に接続されるLANケーブルの直径以下である。この貫通孔32aには、保護カバー30が保護している接続端子20に接続されるLANケーブルが挿通可能となっている。そして、LANケーブルが挿通される場合、貫通孔32aの直径がLANケーブルの直径以下であるため、貫通孔32aの内面とLANケーブルとが圧接し、保護カバー30の位置のずれを防止することができる。
また、頭頂部31側とは反対側(図2中奥方向)の底面から貫通孔32aまでは切込32bが入れられており、切込32bを介して対向する2つの端部32cが形成されている。このため、保護カバー30をLANケーブルに取り付ける際には、LANケーブルを2つの端部32cの間の切込32bを通過させることにより、LANケーブルが貫通孔32aを挿通した状態にすることができる。なお、切込32bは、必ずしも頭頂部31側とは反対側の底面に形成されなくても良く、嵌合部32の頭頂部31と接していない面に形成されれば良い。ただし、切込32bを頭頂部31側とは反対側の底面に形成することにより、保護カバー30のLANケーブルへの取り付けは容易となる。
特に、本実施の形態においては、保護カバー30が弾性体で成形されているため、図3−1に示すように面状部31aが略平面状であれば、頭頂部31の外縁部31bに求心方向の力を加えると、面状部31aが接続端子20への嵌合方向に湾曲する。そして、これに伴って、嵌合部32に形成されている2つの端部32c付近では遠心方向の力が働き、2つの端部32cが切込32bを介して離間する。このため、図3−2に示すように、離間した2つの端部32cの間から貫通孔32aまでLANケーブル40を通すことにより、容易に保護カバー30をLANケーブル40に取り付けることができる。
このようにしてLANケーブル40に取り付けられた保護カバー30の面状部31aには、LANケーブル40の識別情報が表示されているため、LANケーブル40の識別が可能となる。つまり、本実施の形態においては、接続端子20にLANケーブル40を接続する際には、接続端子20に差し込まれている保護カバー30をLANケーブル40の識別器具として利用するため、新たに識別タグやホルダーなどの部材を必要とすることがない。また、LANケーブル40接続の際の作業に必要な動作エリアが削減され、作業効率を向上することができる。
また、接続端子20の未使用時には、保護カバー30の嵌合部32を接続端子20に嵌合し、未使用の接続端子20を保護しておくことができるとともに、この接続端子20に接続されるLANケーブル40用の識別器具が紛失する恐れがない。
以上のように、本実施の形態によれば、接続端子の保護カバーにLANケーブルを挿通可能な貫通孔を設けておき、接続端子にLANケーブルを接続する際には、保護カバーの貫通孔にLANケーブルを挿通させ、保護カバーの頭頂部にLANケーブルの識別情報を表示する。このため、接続端子の未使用時に利用される保護カバーが、接続端子にLANケーブルが接続される使用状態では、LANケーブルの識別器具として機能するため、LANケーブルの識別のための新たな部材が不要となり、電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、貫通孔32aの直径をLANケーブルの直径以下とすることにより、保護カバー30の位置がずれてしまうことを防止するものとしたが、貫通孔32aの内面に保護カバー30のずれ防止用の突起を形成するようにしても良い。すなわち、図4に示す平面図(図2中のAから見た図)に示すように、貫通孔32aの内面に複数の突起33を形成し、LANケーブルが挿通した状態における滑り止めとしても良い。こうすることにより、さらに確実に保護カバー30の位置のずれを防止することができ、結果として、常にLANケーブルの同じ位置において識別情報を確認することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、保護カバーの識別情報が表示される面と対向する面に、切込に向かうにつれて貫通孔へ近づく傾斜を形成し、この面にLANケーブルを押し付けるだけで保護カバーを取り付け可能とする点である。
図5は、本実施の形態に係る保護カバー50の構成を示す斜視図である。同図に示す保護カバー50は、大きく頭頂部51と嵌合部52とに分かれている。保護カバー50が接続端子を保護している状態においては、頭頂部51は接続端子の差込口全体を覆っており、嵌合部52は接続端子の差込口に嵌合して接続端子を保護している。保護カバー50は、嵌合部52が接続端子へ差し込まれることから、絶縁体によって成形されるのが好ましく、本実施の形態においては、特にゴムやプラスチックなどの弾性がある合成樹脂を材料とするのが好ましい。
頭頂部51は、嵌合部52が接合される面とは反対側(図5中手前方向)に識別情報を表示可能な面状部51aを有している。面状部51aや、必ずしも平面でなくても良く、識別情報が表示可能であれば曲面でも良い。
面状部51aに表示される識別情報は、印刷などによりあらかじめ表示されていても良く、また、ユーザが手書きで任意の識別情報を表示しても良い。識別情報が印刷などによりあらかじめ表示されている場合、この識別情報は、面状部51aの材質や色を考慮して、容易に判読可能な色や印刷方法で表示される。
嵌合部52は、接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に貫通する貫通孔52aを有している。貫通孔52aの直径は、接続端子に接続されるLANケーブルの直径以下である。この貫通孔52aには、保護カバー50が保護している接続端子に接続されるLANケーブルが挿通可能となっている。そして、LANケーブルが挿通される場合、貫通孔52aの直径がLANケーブルの直径以下であるため、貫通孔52aの内面とLANケーブルとが圧接し、保護カバー50の位置のずれを防止することができる。
また、頭頂部51側とは反対側(図5中奥方向)の底面から貫通孔52aまでは切込52bが入れられており、切込52bを介して対向する2つの端部52cが形成されている。さらに、面状部51aから最も遠く離れており、2つの端部52cを形成している底面部52dは、切込52bへ向かうにつれて貫通孔52aへ近づく勾配を有している。すなわち、底面部52dと頭頂部51から垂直に屹立する側面部52eとが成す角αは直角よりも小さい。なお、角αが直角以上であっても、底面部52dは、端部52c付近においてのみ切込52bに向かうにつれて貫通孔52aへ近づく勾配を有するようにしても良い。
本実施の形態においては、底面部52dに勾配が形成されているため、図6−1に示すように面状部51aに力が加えられ、LANケーブル40が底面部52dに押し付けられると、LANケーブル40は底面部52dの勾配に案内されて切込52b付近へ到達する。そして、さらに面状部51aに力が加えられ、LANケーブル40が底面部52dに押し付けられることにより、端部52cが貫通孔52a内に押し開かれ、2つの端部52cが切込52bを介して離間する。このため、図6−2に示すように、離間した2つの端部52cの間から貫通孔52aまでLANケーブル40を通すことにより、さらに容易に保護カバー50をLANケーブル40に取り付けることができる。
このようにしてLANケーブル40に取り付けられた保護カバー50の面状部51aには、LANケーブル40の識別情報が表示されているため、LANケーブル40の識別が可能となる。つまり、本実施の形態においては、接続端子にLANケーブル40を接続する際には、接続端子に差し込まれている保護カバー50をLANケーブル40の識別器具として利用するため、新たに識別タグやホルダーなどの部材を必要とすることがない。また、LANケーブル40接続の際の作業に必要な動作エリアが削減され、作業効率を向上することができる。
また、接続端子の未使用時には、保護カバー50の嵌合部52を接続端子に嵌合し、未使用の接続端子を保護しておくことができるとともに、この接続端子に接続されるLANケーブル40用の識別器具が紛失する恐れがない。
以上のように、本実施の形態によれば、接続端子の保護カバーにLANケーブルを挿通可能な貫通孔を設けておき、保護カバーの底面に貫通孔まで到達する切込を入れておくとともに、切込へ向かうにつれて貫通孔へ近づく傾斜を形成しておく。このため、保護カバーの底面にLANケーブルを押し付けることにより、傾斜によってLANケーブルが切込付近へ案内され、さらに切込を押し広げてLANケーブルが貫通孔へ到達する。したがって、保護カバーのLANケーブルへの取り付けがさらに容易になり、作業効率が向上する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、保護カバーの識別情報が表示される面のLANケーブルに対する相対的な向きを変更可能とすることにより、識別情報の視認性をさらに向上する点である。
図7は、本実施の形態に係る保護カバー60の構成を示す斜視図である。同図に示す保護カバー60は、大きく頭頂部61と嵌合部62とに分かれている。保護カバー60が接続端子を保護している状態においては、頭頂部61は接続端子の差込口全体を覆っており、嵌合部62は接続端子の差込口に嵌合して接続端子を保護している。保護カバー60は、嵌合部62が接続端子へ差し込まれることから、絶縁体によって成形されるのが好ましく、本実施の形態においては、特にゴムやプラスチックなどの弾性がある合成樹脂を材料とするのが好ましい。
頭頂部61は、嵌合部62に接する面とは反対側(図7中手前方向)に識別情報を表示可能な面状部61aを有している。面状部61aや、必ずしも平面でなくても良く、識別情報が表示可能であれば曲面でも良い。そして、面状部61aの中心には、開口部61bが形成されており、回転軸部材63が接続端子への嵌合方向に挿入されている。回転軸部材63の一端は、開口部61b付近で頭頂部61に固定されており、他端は、嵌合部62を頭頂部61に対して回転可能に支持している。
面状部61aに表示される識別情報は、印刷などによりあらかじめ表示されていても良く、また、ユーザが手書きで任意の識別情報を表示しても良い。識別情報が印刷などによりあらかじめ表示されている場合、この識別情報は、面状部61aの材質や色を考慮して、容易に判読可能な色や印刷方法で表示される。
嵌合部62は、接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に貫通する貫通孔62aを有している。貫通孔62aの直径は、接続端子に接続されるLANケーブルの直径以下である。この貫通孔62aには、保護カバー60が保護している接続端子に接続されるLANケーブルが挿通可能となっている。そして、LANケーブルが挿通される場合、貫通孔62aの直径がLANケーブルの直径以下であるため、貫通孔62aの内面とLANケーブルとが圧接し、保護カバー60の位置のずれを防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、頭頂部61の開口部61bから挿入された回転軸部材63が貫通孔62aの内面に形成された開口部62dまで貫通しており、頭頂部61は、嵌合部62に対して回転可能に支持されている。
また、頭頂部61側とは反対側(図5中奥方向)の底面から貫通孔62aまでは切込62bが入れられており、切込62bを介して対向する2つの端部62cが形成されている。このため、保護カバー60をLANケーブルに取り付ける際には、LANケーブルを2つの端部62cの間の切込62bを通過させることにより、LANケーブルが貫通孔62aを挿通した状態にすることができる。
そして、本実施の形態においては、頭頂部61が回転軸部材63を介して嵌合部62に支持されているため、例えば図8−1に示すように、LANケーブル40を貫通孔62aに挿通させた状態でも、面状部61aに表示された識別情報とLANケーブル40との相対的な向きを変更することができる。すなわち、図8−1においては、LANケーブル40の挿通方向と面状部61aに表示された識別情報(識別番号「3」)の上下方向とが一致しているが、頭頂部61を嵌合部62に対して回転させることにより、例えば図8−2に示すように、LANケーブル40の挿通方向と面状部61aに表示された識別情報(識別番号「3」)の上下方向とが一致しなくなる。
このように、面状部61aに表示された識別情報の向きをLANケーブル40の挿通方向に対して変更することができるため、LANケーブル40の設置状態に関わらず識別情報の視認性を向上することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、LANケーブルが挿通される嵌合部と識別情報が表示される頭頂部とが互いに回転可能に支持されるため、保護カバーが取り付けられたLANケーブルの設置状態に関わらず識別情報を確認しやすい向きにすることができ、識別情報の視認性をさらに向上することができる。
なお、本実施の形態においては、回転軸部材63によって頭頂部61を回転可能に支持したが、例えば頭頂部61と嵌合部62とが球面を介して接するように形成し、頭頂部61が嵌合部62に対して回動可能にしても良い。また、上記各実施の形態は、種々組み合わせて実施することが可能である。
(付記1)同一装置に設けられた複数の接続端子に接続される電線を識別する電線用識別器具であって、
前記接続端子に嵌合して未使用時の接続端子を保護する保護部と、
前記保護部を貫通し使用時の接続端子に接続される電線を挿通可能な貫通孔と、
前記保護部に支持され前記接続端子に接続される電線の識別情報を表示する面状部と
を有することを特徴とする電線用識別器具。
(付記2)前記貫通孔は、
前記保護部の前記接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に前記保護部を貫通することを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
(付記3)前記保護部は、
前記面状部と接していない底面部と、
前記底面部が前記貫通孔の中心軸と平行に切り込まれて形成され、前記貫通孔まで到達する切込部と
を含むことを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
(付記4)前記底面部は、
前記切込部に向かうにつれて前記貫通孔へ近づく傾斜が形成されていることを特徴とする付記3記載の電線用識別器具。
(付記5)前記面状部は、
前記保護部に回転可能に支持されることを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
(付記6)前記貫通孔は、
内面に複数の突起を有することを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
(付記7)前記面状部は、
未使用時に前記保護部によって保護される接続端子の端子番号を識別情報として表示することを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
(付記8)前記面状部は、
周囲の色と異なる色で識別情報を表示することを特徴とする付記1記載の電線用識別器具。
本発明は、電線識別の利便性を向上するとともに、紛失防止や再利用の促進を図る場合に適用することができる。
実施の形態1に係るハブ装置の一例を示す斜視図である。 実施の形態1に係る保護カバーを示す斜視図である。 実施の形態1に係る保護カバーの動作を示す図である。 実施の形態1に係る保護カバーのケーブル取り付け方法を示す図である。 実施の形態1に係る保護カバーを示す平面図である。 実施の形態2に係る保護カバーを示す斜視図である。 実施の形態2に係る保護カバーの動作を示す図である。 実施の形態2に係る保護カバーのケーブル取り付け方法を示す図である。 実施の形態3に係る保護カバーを示す斜視図である。 実施の形態3に係る保護カバーのケーブル取り付け状態の一例を示す図である。 実施の形態3に係る保護カバーのケーブル取り付け状態の他の一例を示す図である。 ケーブル識別タグの一例を示す図である。 ケーブル識別方法の一例を示す図である。
符号の説明
30、50、60 保護カバー
31、51、61 頭頂部
31a、51a、61a 面状部
31b 外縁部
32、52、62 嵌合部
32a、52a、62a 貫通孔
32b、52b、62b 切込
32c、52c、62c 端部
33 突起
52d 底面部
52e 側面部
61b、62d 開口部
63 回転軸部材

Claims (5)

  1. 同一装置に設けられた複数の接続端子に接続される電線を識別する電線用識別器具であって、
    前記接続端子に嵌合して未使用時の接続端子を保護する保護部と、
    前記保護部を貫通し使用時の接続端子に接続される電線を挿通可能な貫通孔と、
    前記保護部に支持され前記接続端子に接続される電線の識別情報を表示する面状部と
    を有することを特徴とする電線用識別器具。
  2. 前記貫通孔は、
    前記保護部の前記接続端子への嵌合方向とは垂直な方向に前記保護部を貫通することを特徴とする請求項1記載の電線用識別器具。
  3. 前記保護部は、
    前記面状部と接していない底面部と、
    前記底面部が前記貫通孔の中心軸と平行に切り込まれて形成され、前記貫通孔まで到達する切込部と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の電線用識別器具。
  4. 前記底面部は、
    前記切込部に向かうにつれて前記貫通孔へ近づく傾斜が形成されていることを特徴とする請求項3記載の電線用識別器具。
  5. 前記面状部は、
    前記保護部に回転可能に支持されることを特徴とする請求項1記載の電線用識別器具。
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