JP2007257798A - 磁気記録媒体及び磁気記録装置 - Google Patents

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良作 稲村
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Abstract

【課題】従来よりもエラーレートを低減することが可能な磁気記録媒体及び磁気記録装置を提供すること。
【解決手段】非磁性基材1と、非磁性基材1の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層2、6がくるように複数の該軟磁性層2、4、6と複数の非磁性層3、5とを交互に積層してなる裏打層14と、裏打層14の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層16とを有する磁気記録媒体21による。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁気記録媒体及び磁気記録装置に関する。
近年、ハードディスク装置等の磁気記憶装置では記録容量の増大が目覚しく、当該装置に内蔵されている磁気記録媒体の面記録密度は増加の一途をたどっている。そのような磁気記録媒体として古くから用いられているものに、記録層に記録された磁化の方向が面内方向に向いた面内記録媒体がある。しかし、面内記録媒体では、記録磁界や熱揺らぎによって記録ビットが消失しやすいため、面記録密度の高密度化が限界に達しつつある。
そこで、面内記録媒体よりも記録ビットが熱的に安定で高密度化が可能な媒体として、記録層に記録された磁化の方向が媒体の垂直方向に向いた垂直磁気記録媒体が開発され、一部の商品では実用化に至っている。
垂直磁気記録媒体のなかでも、垂直磁気記録層の下に軟磁性裏打層を形成したタイプのものは、磁気記録ヘッドから出た記録磁界が軟磁性裏打層に略垂直に入る。そのため、このタイプの垂直記録媒体では、磁束密度が大きく略垂直な記録磁界を垂直磁気記録層に導くことが可能となり、面記録密度のより一層の高密度化を図ることが可能となる。
軟磁性裏打層を備えた垂直磁気記録媒体では、書き込み信号とは別の大きなノイズが見られることがある。このノイズはスパイクノイズと呼ばれ、軟磁性裏打層の磁壁からの漏洩磁束がその原因となっている。磁気記録媒体におけるビット誤り率を得るには、このスパイクノイズをいかにして抑制するかが重要となる。
上記した軟磁性裏打層の磁壁は、互いに異なる方向を向いた磁区が層内に存在することで発生する。
この点に鑑み、特許文献1及び特許文献2では、軟磁性裏打層の途中の高さに極薄の非磁性層を形成することで軟磁性裏打層を上下二層に分離し、Ruderman-Kittel-Kasuya-Yosida (RKKY)交換相互作用を利用して、分断された各裏打層のそれぞれの磁化が反対に向くようにしている。
これによれば、下側裏打層の磁区から出た磁束が上側裏打層の磁区を通って再び下側裏打層に戻り、磁束が裏打層内を還流するようになるため、スパイクノイズの原因となる漏洩磁束が低減される。
次に、このような垂直磁気記録媒体に対する書き込み動作について説明する。
図1は、垂直磁気記録媒体100に対する書き込み動作を説明するための拡大断面図である。なお、同図では明示しないが、垂直磁気記録媒体100は下から順に軟磁性裏打層、記録層、及び保護層等が形成されている。
図1に示すように、書き込み時には、磁気ヘッド101の主磁極101bで発生した記録磁界Hを媒体100に通し、その磁界Hをリターンヨーク101aに還流させる。このとき、主磁極101bの下方の記録層では、記録磁界Hの方向に磁化が向き、磁気情報が書き込まれる。
一方、リターンヨーク101aの下方において記録層に書きこまれた情報が消去されないように、リターンヨーク101aは主磁極101bよりも大きな断面積を有しており、記録層の磁化が反転しない程度に低い記録密度で記録磁界Hが磁束密度でリターンヨーク101aに帰還される。
図2は、この磁気ヘッド101と垂直磁気記録媒体100を上から見たときの拡大平面図であり、既述の図1は、図2のI−I線に沿う断面図に相当する。
図2に示されるように、垂直磁気記録媒体100は、磁気ヘッド101の走査方向Aに延在するトラック102が、互いに間隔をおいて複数形成される。
そして、磁束密度が高い記録磁界Hが発生するように断面積が小さく形成された主磁極101bの下方のトラック102に磁気情報が書き込まれていく。
一方、リターンヨーク101aは、書き込まれた磁気情報を消去しないように、上記のように低い磁束密度で記録磁界Hを還流させなければならず、複数のトラック102を数μmの幅で覆う幅広の矩形状となっている。
しかしながら、このようにリターンヨーク101aが複数のトラック102を覆うと、たとえ記録磁界Hの磁束密度が低くても、書き込みの対象となっていない主磁極101bから離れたトラック102の磁化の向きが反転し、エラーレートが増大するという現象が発生する。この現象は、WATWR(Wide Area Track Eraser)と呼ばれ、垂直磁気記録媒体に特有のものである。
なお、本発明に関連する技術が、下記の特許文献3〜6及び非特許文献1〜3にも開示されている。
特開2001−155321号公報 特開2001−155322号公報 特開2000−348326号公報 特開2000−348327号公報 特開2004−272957号公報 特開2004−79043号公報 Joseph Feng, "Long-range erasure of nearby recorded tracks", IEEE Transactions on Magnetics, July 2004, Vol. 40, pages 2388-2590 Byeon, S. C. et al., "Synthetic antiferromagnetic soft underlayers for perpendicular recording media", IEEE Transactions on Magnetics, July 2004, Vol. 40, pages 2386-2388 Acharya, B. R. et al., "Anti-parallel coupled soft underlayers for high-density perpendicular recording", IEEE Transactions on Magnetics, July 2004, Vol. 40, pages 2383-2385
本発明の目的は、従来よりもエラーレートを低減することが可能な磁気記録媒体及び磁気記録装置を提供することにある。
本発明の一観点によれば、基材と、前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層とを有する磁気記録媒体が提供される。
本発明に係る磁気記録媒体は、複数の軟磁性層が複数の非磁性層によって分断された構造の裏打層を有する。これにより、一層の非磁性層のみで軟磁性層を分断する場合と比較して各軟磁性層の厚さが薄くなり、各軟磁性層の交換結合磁界が強められ、各軟磁性層同士が反強磁性的に強く結合されるようになる。その結果、リターンヨークに戻る記録磁界に軟磁性層が曝されても、該軟磁性層の磁化の向きが反転し難くなるので、裏打層の内部の磁束が外部に漏洩するのを抑制でき、漏洩磁束に起因して記録層の磁気情報が消去されるのを防止できる。
また、複数の軟磁性層のうち、漏洩磁束が発生した場合に最も記録層に影響を与える最上層の軟磁性層の交換結合磁界を最も強めることで、記録層の磁気情報が消去されてしまうのをより一層確実に防止できるようになる。
このように最上層の軟磁性層の交換結合磁界を最も強めるには、最上層の軟磁性層の膜厚tと飽和磁化Msとの積t・Msを他の軟磁性層よりも小さくすればよい。なお、複数の軟磁性層が全て同じ材料で構成される場合は、各軟磁性層の飽和磁化Msが同じになるので、最上層の軟磁性層の厚さを最も薄くすれば、そのt・Msを最も小さくすることができる。
また、複数の非磁性層のうち、少なくとも一つの該非磁性層の上面若しくは下面に結晶質磁性層を形成してもよい。このように非磁性層との界面が安定した結晶質磁性層を形成することで、経年劣化等によって非磁性層の構成材料が軟磁性層中に拡散するのが抑制される。これにより、複数の軟磁性層同士が非磁性層によって明瞭に分離されるようになるので、これらの軟磁性層同士が反強磁性的に良好に結合する。その結果、各軟磁性層から磁気記録媒体の外に漏れる漏洩磁束を低減でき、漏洩磁束に伴うスパイクノイズを効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明の別の観点によれば、基材と、前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層とを有する磁気記録媒体、及び前記磁気記録媒体に対向して設けられた磁気ヘッドを有する磁気記録装置が提供される。
本発明によれば、複数の軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層して裏打層を形成するので、各軟磁性層同士が反強磁性的に強く結合する。従って、WATER現象を助長する一因となる裏打層からの漏洩磁束を抑制でき、エラーレートを低減することが可能となる。
以下に、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)第1実施形態
図3(a)〜(c)は、本実施形態に係る磁気記録媒体の製造途中の断面図である。
最初に、図3(a)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、Al合金基材や化学強化ガラス基材の表面にNiPめっきを施してなる非磁性基材1の上に、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を1kWとするDCスパッタ法でアモルファス材料であるCoNbZrを厚さ12.5nmに堆積させ、それにより形成されたCoNbZr層を第1軟磁性層2とする。
なお、非磁性基材1としては、結晶化ガラスや、表面に熱酸化膜が形成されたシリコン基板、或いはプラスチック基板を用いてもよい。更に、第1軟磁性層2はCoNbZr層に限定されず、Co、Fe、及びNiのうちの1以上の元素と、Zr、Ta、C、Nb、Si、及びBのうちの1以上の元素とを含むアモルファス領域若しくは微結晶構造領域の合金層を第1軟磁性層2として形成してもよい。そのような材料としては、例えばCoNbTa、FeCoB、NiFeSiB、FeAlSi、FeTaC、FeHfC等がある。
また以降の堆積方法として特に断らない限りDCスパッタ法を用いるが、膜の堆積方法はDCスパッタ法に限られず、RFスパッタ法、パルスDCスパッタ法、CVD法等も採用し得る。
次に、第1軟磁性層2の上に、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を150WとするDCスパッタ法により第1非磁性層3としてRu層を0.7nmの厚さに形成する。第1非磁性層3はRu層に限定されず、Ru、Rh、Ir、Cu、Cr、V、Re、Mo、Nb、W、Ta、及びCのいずれかの単体、又はこれらのうちの少なくとも一つを含む合金、若しくはMgOで第1非磁性層3を構成してもよい。
続いて、この第1非磁性層3の上に、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を1kWとするDCスパッタ法により、第2軟磁性層4としてアモルファス材料であるCoNbZrを厚さ25nmに堆積させる。第2軟磁性層4はCoNbZr層に限定されない。第1軟磁性層2と同様に、Co、Fe、及びNiのうちの1以上の元素と、Zr、Ta、C、Nb、Si、及びBのうちの1以上の元素とを含むアモルファス領域若しくは微結晶構造領域の合金層を第2軟磁性層4として形成してもよい。
次いで、第2軟磁性層4の上に、DCスパッタ法により第2非磁性層5としてRu層を厚さ0.7nmに形成する。その第2非磁性層5は、例えば、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を150Wとして形成される。
そして、第2非磁性層5の上に、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を1kWとするDCスパッタ法を用いて、第3軟磁性層6としてアモルファス材料であるCoNbZrを厚さ12.5nmに堆積させる。
以上により、各層2〜6で構成される裏打層14が非磁性基材1の上に形成されたことになる。
その裏打層14では、各軟磁性層2、4、6の隣接する飽和磁化Ms2、Ms4、Ms6同士が互いに反平行の状態、即ち各軟磁性層2、4、6が反強磁性的に結合した状態で安定する。このような状態は、第1、第2非磁性層3、5の厚さを増加させることで周期的に現れ、その状態が最初に現れる厚さに第1、第2非磁性層3、5を形成するのが好ましい。非磁性層3、5としてRu層を形成する場合、その厚さは約0.7〜1nmである。
このように飽和磁化Ms2、Ms4、Ms6が互いに反平行となることで、これらの磁化に起因する磁束が互いにキャンセルし、外部磁場が無い場合に裏打層14の全体としての磁気モーメントが0になる。その結果、裏打層14から出る漏洩磁束が低減され、その漏洩磁束に起因するスパイクノイズを低減することができる。
なお、裏打層14の磁気モーメントを確実に0にするには、第1〜第3裏打層2、4、6のそれぞれの飽和磁化と膜厚との積の総和が、飽和磁化の向きも含めて0になればよい。すなわち、第1〜第3裏打層2、4、6のそれぞれの膜厚をt2、t4、t6とする場合、
t2・Ms2+t4・(−Ms4)+t6・Ms6=0・・・(1)
となればよい。ここで、第2裏打層4の飽和磁化Ms4の前の符号が、第1、第3裏打層2、6の飽和磁化Ms2、Ms6のそれと逆なのは、飽和磁化Ms4の向きが飽和磁化Ms2、Ms6のそれと逆であるためである。式(1)の関係を満たすように第1〜第3裏打層2、4、6の膜厚を設定することで、各層の磁化に起因する磁束が互いにキャンセルして裏打層14の全体としての磁気モーメントが確実に0になる。
更に、裏打層14の全膜厚は、その飽和磁束密度Bsが1T以上の場合、磁気ヘッドによる書き込み容易性や再生容易性の観点から、10nm以上、より好ましくは30nm以上にするのが好ましい。但し、その全膜厚が厚すぎると製造コストが上昇するので、100nm以下、より好ましくは60nm以下とするのが好ましい。
次に、図3(b)に示すように、8PaのAr雰囲気中で投入電力を250WとするDCスパッタ法によりRu層を約20nmの厚さに形成し、そのRu層を非磁性下地層15とする。
なお、非磁性下地層15はこのような単層構造に限定されず、二層以上の層で非磁性層15を構成してもよい。その場合、それぞれの層として、Co, Cr, Fe, Ni, 及びMnのいずれかとRuとの合金よりなる層を形成するのが好ましい。
更に、非磁性下地層15の結晶配向性向上と結晶粒径制御のために、裏打層14の上にアモルファスのシード層を形成してから非磁性下地層15を形成してもよい。その場合、シード層としては、例えば、Ta、Ti、C、Mo、W、Re、Os、Hf、Mg、及びPtのいずれかよりなる層、若しくはこれらの合金層を形成するのが好ましい。
そして、この非磁性下地層15の上に、圧力が約3PaのAr雰囲気中で投入電力を350WとするDCスパッタ法でグラニュラー構造のCoCrPt-SiO2を厚さ約10nmに堆積し、それを主記録層16aとする。
その後、主記録層16aの上に、0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を400Wとするスパッタ法で書き込み補助層16bとしてCoCrPtB層を厚さ約6nmに形成する。
これにより、非磁性下地層15の上には、主記録層16aと書き込み補助層16bとで構成される垂直磁気異方性を有する記録層16が形成されたことになる。
上記の条件で形成された主記録層16aと書き込み補助層16bのそれぞれの異方性磁界Hk1、Hk2と、磁化反転パラメータα1、α2は、それぞれHk1>Hk2及びα1<α2を満たす。このような特性は、主記録層16aの垂直磁気異方性が書き込み補助層16bのそれよりも大きい場合に見られるため、本実施形態では、垂直磁気異方性が大きな主記録層16aとそれが小さな書き込み補助層16bとを積層した構造となる。
主記録層16aは、このように垂直磁気異方性が大きいため、それ単独では外部磁界によって磁化が反転し難く、磁気情報を書き込み難い。ところが、上記のように垂直磁気異方性が弱く外部磁界によって磁化が容易に反転する書き込み補助層16bをその主記録層16aに接して設けると、これらの層16a、16bのスピン同士の相互作用によって、書き込み補助層16bの磁化が外部磁界により反転するのにつられて主記録層16aの磁化も反転するようになり、主記録層16aへの磁気情報の書き込みが容易になる。
しかも、主記録層16aの磁気異方性が大きいため、主記録層16aのそれぞれの磁区における磁化同士がそれらの相互作用によってその向きが安定するので、磁気情報を担う磁化の向きが熱によって反転し難くなり、主記録層16aの熱揺らぎ耐性が高くなる。
なお、熱揺らぎ耐性と書き込み容易性とを両立させる必要がある場合には、記録層16をこのような二層構造にするのが好ましいが、その必要が無い場合には記録層16を単層構造にしてもよい。更に、記録層16を三層以上の層構造にしてもよい。
続いて、図3(c)に示すように、C2H2ガスを反応ガスとするRF-CVD(Radio Frequency Chemical Vapor Deposition)法により、記録層16の上に保護層17としてDLC(Diamond Like Carbon)層を厚さ約4nmに形成する。その保護層17の成膜条件は、例えば、成膜圧力約4Pa、高周波電力のパワー1000W、基板−シャワーヘッド間のバイアス電圧200V、及び基板温度200℃である。
次に、保護層17の上に潤滑剤(不図示)を約1nmの厚さに塗布した後、研磨テープを用いて保護層17の表面突起や異物を除去する。
以上により、本実施形態に係る磁気記録媒体21の基本構造が完成した。
図4は、この磁気記録媒体21への書き込み動作を説明するための断面図である。
書き込みを行うには、図4に示すように、主磁極43bとリターンヨーク43aよりなる磁気ヘッド43を磁気記録媒体21に対向させ、断面積の小さな主磁極43bで発生した磁束密度が高い記録磁界Hを記録層16に通す。このようにすると、垂直磁気異方性を有する主記録層16aのうち、主磁極43bの直下にある磁区では、この記録磁界Hによって磁化が反転し、情報が書き込まれる。
記録磁界Hは、このように主記録層16aを垂直に貫いた後、磁気ヘッド43と共に磁束回路を構成する裏打層14を面内方向に走り、再び主記録層16aを通って、断面積の大きなリターンヨーク43aに低い磁束密度で帰還される。裏打層14は、このように膜中に記録磁界Hを導き、記録層16に垂直に記録磁界Hを通す役割を果たす。
そして、磁気記録媒体21と磁気ヘッド43とを面内において図のAの方向に相対移動させつつ、記録信号に応じて記録磁界Hの向きを変えることにより、垂直方向に磁化された複数の磁区が記録媒体21のトラック方向に連なって形成され、記録信号が磁気記録媒体21に記録されることになる。
上記したように、本実施形態では、裏打層14を構成する軟磁性層2、4、6を複数の非磁性層3、5で分断した。以下に、このような構造により得られる利点について説明する。
図5は、裏打層14の全膜厚を本実施形態と同じにしながら、第1非磁性層3のみで軟磁性層2、4を分離した比較例に係る垂直磁気記録媒体22の断面図である。
この場合、各軟磁性層2、4のそれぞれの交換結合磁界Hexは、次の式(2)のように表現される:
Hex=J/(t・Ms) ・・・(2)
ここで、J、t、Msは、それぞれ各層2、4の交換結合エネルギ、膜厚、飽和磁化である。このうち、Jは、各軟磁性層2、4の材料や、これらの層と非磁性層3との界面状態によって決まる定数である。また、Msも、各軟磁性層2、4の材料によって定まる。従って、MsとJについては、この比較例でも本実施形態でも同じである。
これに対し、比較例におけるtは、裏打層14の全膜厚を本実施形態と同じにしながら裏打層14を第1非磁性層3のみで分断するようにしたので、本実施形態よりも大きな値となる。
従って、この比較例では、軟磁性層2、4のそれぞれの交換結合磁界Hexが本実施形態のそれよりも小さいことになる。
このように交換結合磁界Hexが小さいと、各軟磁性層2、4の飽和磁化Ms2、Ms4同士の結びつきが弱くなるので、本来なら反平行となって磁束を還流させるべき各磁化Ms2、Ms4が、書き込み用の記録磁界Hによって同じ方向に向いてしまう。こうなると、これらの磁化Ms2、Ms4を発生源とする漏洩磁束が裏打層14から記録層16に侵入し、書き込みが行われていない部分の記録層16の磁気情報がその漏洩磁束によって消去されてしまう。本願発明者は、これがWATER現象を助長しているものと推測している。
これに対し、本実施形態では、図3(c)に示したように二つの非磁性層3、5で裏打層14を分断することで、各軟磁性層2、4、6の厚さtを比較例よりも薄くしたので、既述の式(2)から、各軟磁性層2、4、6における交換結合磁界Hexが比較例よりも大きくなる。よって、これらの軟磁性層の飽和磁化Ms2、Ms4、Ms6のそれぞれが反強磁性的に強く結合するようになり、書き込み用の記録磁界Hが印加されてもこれらの飽和磁化が同一方向に向くことが抑制され、WATER現象に起因するエラーレートを低減することができる。
図6は、本実施形態に係る垂直磁気記録媒体21のWATER現象を調査して得られた特性図である。一方、図7は、比較例に係る磁気記録媒体22のWATER現象を調査して得られた特性図である。
これら図6、図7において、横軸は、書き込みの対象となっているトラックを基準(0μm)にした場合におけるトラック幅方向の距離(トラックピッチ)を示す。一方、縦軸は、エラーレートの対数(底は10)を示す。
そして、◆で示される系列は、各磁気記録媒体に最初に情報を書き込んだ初期状態のエラーレートであり、■で示される系列は、各磁気記録媒体に10万回情報を書き込んだ終状態のエラーレートである。
図6に示されるように、本実施形態では、基準のトラック(0μm)から離れた部分におけるエラーレートが、終状態でも初期状態と略同じ値となっている。これは、リターンヨークによる情報の消去が抑制されており、WATER現象が殆ど発生していないことを示している。
一方、図7に示されるように、比較例では、同図の点線円内に示される部分において、終状態のエラーレートが初期状態のそれよりも上昇している。これは、これらの部分の情報がリターンヨークによって消去され、WATER現象が顕著に発生したことを示すものである。
このように、図6及び図7の結果より、本実施形態において実際にWATER現象が抑制されることが確認できた。
次に、WATER現象の抑制を確実にするために好適な各軟磁性層2、4、6(図3(a)参照)の膜厚について考える。
上記のように、WATER現象は、各軟磁性層2、4、6の交換結合磁界Hexが弱い場合に発生し易くなると考えられる。特に、記録層16に最も近い最上層の第3軟磁性層6の交換結合磁界Hexが弱いと、リターンヨークに向かう記録磁界Hによって第3軟磁性層6の磁化が反転し、第3軟磁性層6からの磁束の漏れが多くなってその漏洩磁束により記録層16の磁気情報が消去され、WATER現象が発生し易くなると考えられる。
そのため、最上層の第3軟磁性層6については、それよりも下にある軟磁性層2、4と比較して交換結合磁界Hexを強めるのが好ましい。このためには、既述の式(2)より、第3軟磁性層6のt・Msを他の軟磁性層2、4よりも小さくすればよい。
本実施形態のように各軟磁性層2、4、6が同じ材料で構成される場合、MsやJは各層2、4、6で同じであるから、第3軟磁性層6の膜厚t6を他の層2、4の厚さt2、t4よりも薄くすることで、上記のように第3軟磁性層6の交換結合磁界Hexが強まり、WATER現象をより一層確実に低減できると期待される。
なお、このように各軟磁性層2、4、6が同じ材料で構成され、それらの飽和磁化Ms2、Ms4、Ms6も同じ値になる場合、既述の式(1)からt2=t4−t6となり、最下層の第1軟磁性層2の厚さt2は中間の第2軟磁性層4の厚さt4よりも薄くなる。この場合、最下層の第1軟磁性層2の厚さt2と最上層の第3軟磁性層6の厚さt6とを等しくすることで、WATER現象が更に確実に低減できると考えられる。
更に、各軟磁性層2、4、6が異なる材料で構成される場合には、最上層の第3軟磁性層6と最下層の第1軟磁性層2のそれぞれのt・Msを等しくすることで、WATER現象が更に確実に低減できると考えられる。
(2)第2実施形態
第1実施形態では、図3(c)に示したように、二層の非磁性層3、5により裏打層14を分断した。本実施形態では、3層以上の非磁性層によって裏打層14を分断する。
第1例
図8は、本実施形態の第1例に係る磁気記録媒体23の断面図である。なお、図8において、第1実施形態で説明した要素には第1実施形態と同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図8に示されるように、第1例では、三層の第1〜第3非磁性層3、5、7で裏打層14を分断する。各層の材料と膜厚は次の通りである:
第1軟磁性層2…CoNbZr、8.3nm
第1非磁性層3…Ru、0.7nm
第2軟磁性層4…CoNbZr、16.7nm
第2非磁性層5…Ru、0.7nm
第3軟磁性層6…CoNbZr、16.7nm
第3非磁性層7…Ru、0.7nm
第4軟磁性層8…CoNbZr、8.3nm
図9は、この磁気記録媒体23のWATER現象を調査して得られた特性図である。この特性図の横軸と縦軸は、図6及び図7で説明したのと同様である。
図9に示されるように、この磁気記録媒体23においても、終状態におけるエラーレートが初期状態におけるのと略同じであり、WATER現象が抑制されている。
第2例
図10は、本実施形態の第2例に係る磁気記録媒体24の断面図である。図10において、第1実施形態で説明した要素には第1実施形態と同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図10に示されるように、第2例では、五層の第1〜第5非磁性層3、5、7、9、11で裏打層14を分断する。各層の材料と膜厚は次の通りである:
第1〜第6軟磁性層2、4、6、8、10、12…CoNbZr、6.25nm
第1〜第5非磁性層3、5、7、9、11…Ru、0.7nm
図11は、この磁気記録媒体24のWATER現象を調査して得られた特性図である。この特性図の横軸と縦軸は、図6及び図7で説明したのと同様である。
図11に示されるように、この磁気記録媒体24においても、基準のトラック(0μm)から離れた部分におけるエラーレートは終状態と初期状態とで変わりなく、WATER現象が抑制されている。なお、基準のトラック(0μm)の近傍のトラックにおいて、終状態のエラーレートが上昇しているが、これは実験の際に磁気ヘッドがサーボエラーを起こし、上記のトラックの磁気情報を消去してしまったためであり、WATER現象とは無関係である。
このように、本例でもWATER現象は抑制されるが、裏打層14を構成する層の数が全部で11層もあり製造コストが増大するので、第1実施形態や第1例のように層の数をなるべく減らすのが好ましい。
図12は、上記した磁気記録媒体21〜24のそれぞれの交換結合磁界HexとSN比を調査して得られた表である。
図12に示されるように、比較例に係る磁気記録媒体22の交換結合磁界Hexが最も弱い。これに対し、磁気記録媒体21、23、24では、比較例よりも交換結合磁界Hexが強い。既述のように、比較例ではWATER現象が顕著に発生し、本実施形態に係る記録媒体21、23、24が殆ど発生しない。このことからも、交換結合磁界Hexを強めることによりWATER現象を抑制できることが裏付けられた。
(3)第3実施形態
図12は、本実施形態に係る磁気記録媒体の断面図である。
第1実施形態では、図3(c)に示したように、第1非磁性層3の上面と下面に第1、第2軟磁性層2、4が接するように形成されている。
ところが、第1非磁性層3を構成するRu原子等は、アモルファス材料や微結晶材料で構成される準安定状態の各軟磁性層2、4中に拡散し易いので、これらの軟磁性層2、4が反強磁性的に結合し難くなり、スパイクノイズが発生し易くなる恐れがある。
このような問題は、磁気記録媒体21の製造プロセスにおける熱工程、特にCVD法による保護層17の成膜時に発生すると考えられる。保護層17を構成するDLC層は、磁気ヘッドに触れても損傷しないように、機械的に強固でHDI特性に優れたダイアモンド構造を有する必要がある。そのため、CVD法を用いた保護層17の形成工程では、基材1上にダイアモンド構造の炭素微粒子を堆積させるために、基材1の加熱は不可避である。
また、加熱が伴わなくとも、経年劣化により上記の拡散が起こり、記録媒体21の使用時間と共にスパイクノイズが増大する恐れもある。
アモルファス材料や微結晶材料は、明瞭な磁区構造を持つため磁壁が発生し難く、軟磁性層2、4の構成材料として最適である。よって、アモルファス材料や微結晶材料で軟磁性層2、4を構成しつつ、第1非磁性層3の構成原子の軟磁性層2、4への拡散を防止することが望まれる。これと同じことが、第2非磁性層5とその上下の軟磁性層4、6についても望まれる。
そこで、本実施形態では図13に示すように、各非磁性層3、5の上面と下面に接するようにして結晶質磁性層30を形成し、各非磁性層3、5の構成元素の軟磁性層2、4、6への拡散を防止するようにした。なお、結晶質非磁性層30を形成した点以外は第1実施形態と同じである。
各結晶質磁性層30は、厚さ約1〜5nmのNiFe層よりなり、例えば0.5PaのAr雰囲気中で投入電力を200WとするDCスパッタ法により形成され得る。
その下部結晶質磁性層30はNiFe層に限定されず、Ni、Fe、及びCoのいずれか単体、又はこれらのいずれかを含む合金よりなる層を下部結晶質磁性層30として形成してもよい。
また、結晶質磁性層30の厚さの下限は、結晶質磁性層30が連続膜となるために必要な最低限の厚さに設定される。材料により異なるが、1〜3nm以上の厚さであれば結晶質磁性層30は連続膜となる。また、その厚さが厚すぎると、各軟磁性層2、4、6よりも結晶質磁性層30の特色が色濃くなり、スパイクノイズの発生源となる磁壁が結晶質磁性層30に形成されるので、なるべく薄く、例えば10nm以下の厚さに結晶質磁性層30を形成するのが好ましい。
結晶質磁性層30は、結晶構造が定まっているため各非磁性層3、5との界面が安定し、非磁性層3、5の構成原子は各結晶質磁性層30中に拡散し難くなる。これにより、プロセス中に基材1が加熱されたり、磁気記録媒体21の使用期間が長期にわたったりしても、各軟磁性層2、4、6同士が反強磁性的に結合し易くなり、スパイクノイズを確実に低減することが可能となる。
なお、この例では第1非磁性層3の上下に結晶質磁性層30を形成したが、第1非磁性層30の上面若しくは下面のみに結晶質非磁性層30を形成するようにしてもよい。その場合であっても、残りの一方の結晶質磁性層30により、第1非磁性層3の構成元素の拡散は抑制される。これについては、第2非磁性層5の上下に形成された結晶質非磁性層30についても同様である。
更に、このような結晶質磁性層は、第2実施形態の第1例や第2例に適用してもよい。
(4)第4実施形態
本実施形態では、第1実施形態の磁気記録媒体21を備えた磁気記録装置について説明する。
図14は、その磁気記録装置の平面図である。この磁気記録装置は、パーソナルコンピュータやテレビの録画装置に搭載されるハードディスク装置である。
この磁気記録装置では、磁気記録媒体21が、スピンドルモータ等によって回転可能な状態でハードディスクとして筐体47に収められる。更に、筐体47の内部には、軸46を中心にしてアクチュエータ等により回転可能なキャッリッジアーム44が設けられており、このキャリッジアーム44の先端に設けられた磁気ヘッド43が磁気記録媒体21を上方から走査し、磁気記録媒体21への磁気情報の書き込みと読み取りが行われる。
なお、磁気ヘッド43の種類は特に限定されず、GMR(Giant Magneto-Resistive)素子やTuMR(Tunneling Magneto-Resistive)素子等の磁気抵抗素子で磁気ヘッドを構成してよい。
このようにしてなる磁気記録装置によれば、図3(c)に示したように磁気記録媒体21の裏打層14を二層の非磁性層3、5で分断したので、第1実施形態で説明したようにWATER現象を抑制でき、情報保持の信頼性が保証される。
なお、磁気記録装置は、上記のようなハードディスク装置に限定されず、可撓性のテープ状の磁気記録媒体に対して磁気情報を記録するための装置であってもよい。
更に、磁気記録媒体21としては、第2実施形態で説明した磁気記録媒体23、24を用いてもよい。
以下に、本発明の特徴を付記する。
(付記1) 基材と、
前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、
前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層と、
を有することを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2) 上下に隣接する前記軟磁性層のそれぞれの磁化が反対方向を向いていることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記3) 外部磁場が無い場合に前記裏打層の全体の磁気モーメントが0であることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体。
(付記4) 最上層に形成された前記軟磁性層は、その膜厚tと飽和磁化Msとの積t・Msが、他の前記軟磁性層よりも小さいことを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記5) 前記最上層の前記軟磁性層と最下層の前記軟磁性層は、前記積t・Msが等しいことを特徴とする付記4に記載の磁気記録媒体。
(付記6) 前記複数の軟磁性層が全て同じ材料で構成され、且つ、該複数の軟磁性層のうち、最上層に形成された前記軟磁性層の厚さが最も薄いことを特徴とする付記4に記載の磁気記録媒体。
(付記7) 前記最上層の前記軟磁性層と最下層の前記軟磁性層は厚さが等しいことを特徴とする付記6に記載の磁気記録媒体。
(付記8) 前記複数の非磁性層のうち、少なくとも一つの該非磁性層の上面若しくは下面に結晶質磁性層が形成されたことを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記9) 前記結晶質磁性層は、Ni、Fe、及びCoのいずれか単体、又はこれらのいずれかを含む合金よりなることを特徴とする付記8に記載の磁気記録媒体。
(付記10) 前記軟磁性層は、Co、Fe、及びNiのうちの1以上の元素と、Zr、Ta、C、Nb、Si、及びBのうちの1以上の元素とを含む合金であり、アモルファス又は微結晶構造を有することを特徴とする付記8に記載の磁気記録媒体。
(付記11) 前記非磁性層は、Ru、Rh、Ir、Cu、Cr、V、Re、Mo、Nb、W、Ta、及びCのいずれかの単体、又はこれらのうちの少なくとも一つを含む合金、若しくはMgOで構成されることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記12) 基材と、前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層とを有する磁気記録媒体、
及び前記磁気記録媒体に対向して設けられた磁気ヘッドを有することを特徴とする磁気記録装置。
図1は、従来例に係る垂直磁気記録媒体に対する書き込み動作を説明するための拡大断面図である。 図2は、磁気ヘッドと従来例に係る垂直磁気記録媒体を上から見たときの拡大平面図である。 図3(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る磁気記録媒体の製造途中の断面図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る磁気記録媒体への書き込み動作を説明するための断面図である。 図5は、比較例に係る磁気記録媒体の断面図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る磁気記録媒体のWATER現象を調査して得られた特性図である。 図7は、比較例に係る磁気記録媒体のWATER現象を調査して得られた特性図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体(第1例)の断面図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体(第1例)のWATER現象を調査して得られた特性図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体(第2例)の断面図である。 図11は、本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体(第2例)のWATER現象を調査して得られた特性図である。 図12は、本発明の第1、第2実施形態、及び比較例に係る磁気記録媒体のそれぞれの交換結合磁界とSN比を調査して得られた表である。 図13は、本発明の第3実施形態に係る磁気記録媒体の断面図である。 図14は、本発明の第4実施形態に係る磁気記録装置の平面図である。
符号の説明
1…非磁性基材、2…第1軟磁性層、3…第1非磁性層、4…第2軟磁性層、5…第2非磁性層、6…第3軟磁性層、7…第3非磁性層、8…第4軟磁性層、9…第4非磁性層、10…第5軟磁性層、11…第5非磁性層、12…第6軟磁性層、14…裏打層、15…非磁性下地層、16…記録層、16a…主記録層、16b…書き込み補助層、17…保護層、21〜24、100…磁気記録媒体、30…結晶質磁性層、43…磁気ヘッド、43a、101a…リターンヨーク、43b、101b…主磁極、44…キャリッジアーム、46…軸、47…筐体。

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、
    前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層と、
    を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 上下に隣接する前記軟磁性層のそれぞれの磁化が反対方向を向いていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 外部磁場が無い場合に前記裏打層の全体の磁気モーメントが0であることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 最上層に形成された前記軟磁性層は、その膜厚tと飽和磁化Msとの積t・Msが、他の前記軟磁性層よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  5. 基材と、前記基材の上に形成され、最上層と最下層に軟磁性層がくるように複数の該軟磁性層と複数の非磁性層とを交互に積層してなる裏打層と、前記裏打層の上に形成された垂直磁気異方性を有する記録層とを有する磁気記録媒体、
    及び前記磁気記録媒体に対向して設けられた磁気ヘッドを有することを特徴とする磁気記録装置。
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