JP2007257781A - 制御信号生成装置および半導体記憶装置 - Google Patents

制御信号生成装置および半導体記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンドシェイクによってアクセスを行う半導体記憶装置において、外部からのデータアクセス時に、最適なタイミングで応答信号を出力でき、その動作の信頼性の高い半導体記憶装置の提供。
【解決手段】メモリセルアレイ1中の指定のメモリセルMCにアクセス可能な半導体装置において、ダミーロウアレイ4、ダミーワード線5、およびタイミングコントローラ16などを備えている。ダミーワード線5は、ワード線2に相当し、そのワード線2と類似の動作をする。このダミーワード線5には、ダミーロウアレイ4を構成する複数のダミーメモリセルRDCが接続されている。タイミングコントローラ16は、ダミーワード線5を選択する信号が入力されたときに、その信号に基づいてメモリセルMCのアクセスに必要な各種の制御信号を生成するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハンドシェイクによってアクセスを行う半導体記憶装置などに関し、特に、データの書き込み要求に対応する応答信号の生成についての改良に関するものである。
近年、低消費電力・低ノイズ・高信頼性を実現するために、非同期回路技術が見直されている。
例えば、非同期回路技術を用いる事でトランジスタの特性ばらつきに対する信頼性を向上させた非同期マイクロプロセッサが、N.Karaki et.al., ”A Flexible 8b Asynchronous Microprocessor based on Low−Temperatuer Poly−Silicon TFT
Technology”, ISSCC 2005 Tech.Dig., pp.272−273などに発表されている。
このような非同期回路では、要求信号(req信号)と応答信号(ack信号)を用いたハンドシェイクプロトコルが、インターコネクションプロトコルとして広く知られている。
ハンドシェイクプロトコルを利用した半導体記憶装置としては、データ出力検出回路を用いることで、データの読み出し時の要求信号を生成する半導体記憶装置が、非特許文献1に記載されている。
この方法は、ほとんど遅延の仮定をせずに(ディレイラインを使用しないで)読み出し時の応答信号を生成できるので、読み出し時はトランジスタなどのばらつきに対する信頼性が極めて高めることが出来る。
しかしながら、書き込み時の要求信号の生成に関してはほとんど考慮されておらず、データ書き込みに要する時間と同程度の大きな遅延時間のディレイラインを用いて要求信号を生成しているという問題があった。一般的に、ディレイラインを小さくする程、信頼性を向上することが出来る。
また、特許文献1には、要求信号を所定時間遅延させて生成したセンスイネーブル信号(センスアンプを動作させるための信号)を利用して、要求信号を返す半導体記憶装置が記載されている。
しかしながら、この方法では、データの書き込み時の要求信号も本来読み出し時にしか使用しないセンスイネーブル信号を利用して生成している。通常、センスイネーブル信号は読み出しのタイミングに最適化されて設計されていて、センスイネーブル信号が発生するタイミングは書き込み時間に対して長すぎる場合が多い。
そのため、必要以上に要求信号の発生が遅くなり、サイクルタイムが長くなるという問題があった。また、センスイネーブル信号の発生タイミングが、書き込み終了のタイミングに近い場合には、非特許文献1に記載の従来例と同様に遅延の仮定が大きくなってしまい、ばらつきに対する信頼性が低下するという問題があった。
次に、図20〜図22を参照して、特許文献1における遅延の仮定の問題点について説明する。
図20は、特許文献1の発明を適用した半導体記憶装置の一例である。
この半導体記憶装置は、図20に示すように、複数のメモリセルMCをマトリクス状に配置したメモリセルアレイ102、複数のビット線103、複数のワード線104、行デコーダ105、列デコーダ/列セレクタ106、ライトバッファ107、およびセンスアンプ108などを備えている。
さらに、この半導体記憶装置では、ディレイライン109、アンドゲート110、インバータ回路111、アンドゲート112〜114を備え、これらを用いて、書き込み要求信号に基づき、ライトイネーブル信号、行選択信号、および応答信号などを生成するようになっている。
このような構成からなる図20に示す半導体記憶装置では、書き込み要求信号が入力されると、行選択信号、応答信号、およびライトイネーブル信号の3つを生成する。
これらの3つの信号は、図21に示した信号波形の様に、ライトイネーブル信号(ビット線にデータ書き込み終了)、行選択信号、および要求信号の順序で発生しなければ、動作不良を起こす原因となる。
しかしながら、図22に示す様に、書き込み要求信号が入力されてから各信号が発生するまでには、素子や配線によってそれらに応じた遅延T1〜T4、TR、TCがそれぞれ発生する。
ここで、図22に示す各遅延などの定義は、以下の通りである。
TC1:列アドレスが確定してから、当該列アドレスが指定する列の列選択が終了するまでの遅延時間。
TC2:ライトバッファ10が書き込みを開始している状態で(制御信号WEが有効である状態で)、列選択終了後、ビット線への書き込みが終了するまでの遅延時間。
遅延TR:行アドレスが確定してから、当該行アドレスが指定する行の行選択信号が有効になるまでの遅延時間。
T1:書き込み要求信号が有効になってから、ライトイネーブル信号が有効になるまでの遅延時間。
T2:列選択が終了している状態で、ライトイネーブル信号が有効になってから、ビット線書き込みが終了するまでの遅延時間。
T3:書き込み要求信号が有効になってから、入力されている行アドレスが指定する行選択信号が有効になるまでの遅延時間。
T4:行選択信号が有効になってから、書き込みが終了するまでの遅延時間。
TD:書き込み要求信号が有効になってから、センスイネーブル信号が有効になるまでの遅延時間であり、ディレイラインにより生成。
ここで、「行アドレス確定」、「列アドレス確定」、「列選択終了」、「ビット線書き込み終了」、および「書き込み終了」は、それぞれ以下の状態であることを示す。
行アドレス確定、列アドレス確定:書き込みまたは読み出しを行うメモリセルを指定するアドレス信号が、半導体記憶装置に入力されている状態。
列選択終了:列セレクタを通して、列アドレスで指定された列のビット線とライトバッファ107及びセンスアンプ108が電気的に接続された状態を示す。
ビット線書き込み終了:列アドレスにより指定された列に配置されたビット線が、書き込みデータに応じた電位にチャージされた状態をいう。例えば、一つの列に相補関係にある2本のビット線(BIT及び/BIT)が配置されている場合には、書き込もうとしているデータが“1”であればBITの電位がVDDで/BITの電位がVSSになった状態を指し、書き込もうとしているデータが“0”であればBITの電位がVSSで/BITの電位がVDDになった状態を指す。
書き込み終了:行アドレスと列アドレスにより指定されたメモリセルにデータが書き込まれた状態。
この第1実施形態では、上記の遅延T1〜T4、TR、TC1、TC2、TDは、次の関係を満たさなければならない。
T1+T2<T3 ・・・式(1)
T3+T4<TD ・・・式(2)
一般に、メモリセルアレイ2は、多数(数十〜数千)の行から構成されているので遅延T3は長くなり易く、式(1)を満たす事は難しくない。また、遅延T4は非常に短く無視することが出来る。このため、遅延T3と遅延TDの関係が重要となる。
遅延T3は長いので、半導体製造プロセスのばらつきなどに起因する誤差も大きくなる。よって、誤差に対する許容範囲を広げるには、遅延TDは遅延T3に対して十分に長く余裕を持って設計することが望ましい。しかし、遅延TDをあまり長くするとサイクルタイムも長くなってしまうという問題があった。
また、メモリ(半導体記憶装置)が正常に動作するためには、各回路が正確なタイミングで動作しなければならないが、従来技術では全く考慮されていない。例えば、行デコーダ及び列デコーダが、書き込み要求信号の入力後にデコードを開始する場合には、下記の関係も満たさなければならない。
TC1+TC2<TC3 ・・・式(3)
TR<T3 ・・・式(4)
以上説明したように、特許文献1に記載の発明では、式(1)〜(4)を満たさなければならない。従って、各回路を構成するトランジスタなどの特性のばらつきなどが、これらの関係を満たす範囲に限定されてしまい、動作の信頼性が低いという問題があった。
要するに、従来のハンドシェイクプロトコルを用いた半導体記憶装置(Self-Timed Memory )では、外部との通信にはハンドシェイクプロトコルを用いているにもかかわらず、特に、書き込み時の要求信号の生成タイミングを内部のディレイラインにより生成しているので、そのばらつきに起因して動作の信頼性を向上出来ないという、不具合がある。
Vincent Wing−Yun Sit et.al., "A Four−Phase Handshaking AsynchronousStatic RAM Design for Self−Timed Systems", IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS、VOL.34, NO.1, JANUARY 1999 特開平11−185477号公報
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、ハンドシェイクによってアクセスを行う半導体記憶装置に適用され、その半導体記憶装置のアクセス時に、最適なタイミングで応答信号を生成でき、その動作の信頼性の高い制御信号生成装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ハンドシェイクによってアクセスを行う半導体記憶装置において、外部からのデータアクセス時に、最適なタイミングで応答信号を出力でき、その動作の信頼性の高い半導体記憶装置を提供することにある。
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、本発明は以下のような構成からなる。
すなわち、第1の発明は、半導体記憶装置にアクセスする際に必要な各種の制御信号を生成する制御信号生成装置であって、前記半導体記憶装置のワード線に相当し、そのワード線と類似の動作をするダミーワード線と、前記ワード線に接続されるメモリセルに相当し、前記ダミーワード線に接続されるダミーメモリセルと、前記ダミーワード線を選択する信号が入力されたときに、その信号に基づいて前記半導体記憶装置のアクセスに必要な所定の制御信号を生成する制御信号生成回路と、を備えている。
第2の発明は、第1の発明において、前記制御信号生成回路は、データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルにデータを書き込む際には、データの書き込みを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第3の発明は、第1の発明において、前記制御信号生成回路は、データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルにデータを書き込む際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージを動作停止するための制御信号を生成し、第2に指定されたビット線にデータの書き込みを行うための制御信号を生成し、第3に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第4の発明は、第1の発明において、前記ダミーワード線とダミービット線との交点に配置されるダミーメモリセルと、前記ダミービット線対の電位変化を検出するダミーセンスアンプと、をさらに備え、前記制御信号生成回路は、データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第5の発明は、第4の発明において、前記制御信号生成回路は、データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第6の発明は、第1の発明において、センスアンプがデータを読み出すときに、そのデータの読み出しを検出するデータ検出回路をさらに備え、前記制御信号生成回路は、データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第7の発明は、第6の発明において、前記制御信号生成回路は、データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルからデータを読み出す際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第8の発明は、第6の発明または第7の発明において、前記データ検出回路はセンスアンプの機能も兼ね備えていることを特徴とする。
第9の発明は、メモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイの列方向に配列され、各メモリセルにデータを読み書きするための複数のビット線と、前記メモリセルアレイの行方向に配列され、そのメモリセルアレイの特定の行に配列されたメモリセルを選択する複数のワード線とを含み、前記メモリセルアレイ中の指定のメモリセルにアクセス可能な半導体装置において、前記ワード線に相当し、そのワード線と類似の動作をするダミーワード線と、前記ワード線に接続されるメモリセルに相当し、前記ダミーワード線に接続されるダミーメモリセルと、前記ダミーワード線を選択する信号が入力されたときに、その信号に基づいて前記メモリセルのアクセスに必要な制御信号を生成する制御信号生成回路と、を備えている。
第10の発明は、第9の発明において、前記制御信号生成回路は、書き込み要求信号に基づいて指定されたメモリセルにデータを書き込む際には、データの書き込みを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第11の発明は、第9の発明において、前記制御信号生成回路は、データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルにデータを書き込む際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージを動作停止するための制御信号を生成し、第2に指定されたビット線にデータの書き込みを行うための制御信号を生成し、第3に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第12の発明は、第9の発明において、前記ダミーワード線とダミービット線との交点に配置されるダミーメモリセルと、前記ダミービット線対の電位変化を検出するダミーセンスアンプと、をさらに備え、前記制御信号生成回路は、読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第13の発明は、第12の発明において、前記制御信号生成回路は、データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第14の発明は、第9の発明において、センスアンプがデータを読み出すときに、そのデータの読み出しを検出するデータ検出回路をさらに備え、前記制御信号生成回路は、データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
第15の発明は、第14の発明において、前記制御信号生成回路は、データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルからデータを読み出す際には、第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号の生成し、第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、その後、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっている。
以上のような構成からなる本発明によれば、例えば、要求信号が入力されてから、ダミーワード線が選択されるまでの遅延時間と、入力されている行アドレスに対応するワード線が選択されるまでの遅延時間とを、ほとんど等しくすることができる。
従って、ダミーワード線の選択信号を用いることで、ほとんど遅延の仮定を必要としないでデータ書き込み時の応答信号やプリチャージのタイミングを作ることが出来る。
このため、本発明の制御信号生成装置によれば、ハンドシェイクによってアクセスを行う半導体装置に適用した場合において、データの読み書き時に、最適なタイミングで応答信号を生成でき、その動作の高信頼性を実現できる。
また、本発明の半導体記憶装置によれば、ハンドシェイクによるデータの読み書き時に、最適なタイミングで応答信号を出力でき、その動作の高信頼性を実現できる。
さらに、本発明の半導体記憶装置によれば、正常に動作するために満たさなければならない各信号間の遅延の大小関係が少なくなるので、プロセスばらつきに対する許容範囲を広くすることが出来て、信頼性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の制御信号生成装置を、スタティックRAM(SRAM)からなる半導体記憶装置に適用した第1実施形態であり、ハンドシェイクによってアクセスできるようにしたものである。
この第1実施形態に係る半導体記憶装置は、図1に示すように、M行N列の行列状に配置された複数のメモリセル(MC)からなるメモリセルアレイ1と、複数(M本)のワード線2と、複数(N個)のビット線対3と、行デコーダ9と、ライトバッファ10と、センスアンプ11と、プリチャージ回路12と、列デコーダ/列セレクタ13と、プリチャージ回路14と、を備えている。
また、この第1実施形態に係る半導体記憶装置は、行方向に配置された複数のダミーメモリセル(RDC)からなるダミーロウアレイ4と、ダミーワード線5と、列方向に配置されたダミーメモリセル(CDC)からなるダミーカラムアレイ6と、複数のダミービット線対7と、ダミーメモリセル(DMC)からなるダミーアレイ8と、ダミーセンスアンプ15と、タイミングコントローラ16と、を備えている。
ここで、ダミーロウアレイ4、ダミーワード線5、ダミーカラムアレイ6、ダミービット線対7、ダミーアレイ8、ダミーセンスアンプ15、およびタイミングコントローラ16が、本発明に係る制御信号生成装置を構成する。
M本のワード線2は、メモリセルアレイ1の一つの行に配置されたメモリセル(MC)を選択するためのものである。N対のビット線対3は、メモリセルアレイ1の一つの列に配置されたメモリセル(MC)に対してデータの読み書きをするためのものである。
ダミーワード線5には、ダミーロウアレイ4を構成する各ダミーメモリセル(RDC)と、ダミーアレイ8を構成するダミーメモリセル(DMC)とが、それぞれ接続されている。ダミービット線対7には、ダミーカラムアレイ6を構成するダミーメモリセル(CDC)が接続されている。ダミーアレイ8のダミーメモリセル(DMC)は、ダミーワード線5とダミービット線対7との交点に設けられている。
行デコーダ9は、入力されている行アドレス信号に従って指定されるワード線2及びダミーワード線5をそれぞれ選択するようになっている。ライトバッファ10は、メモリセルアレイ1中の指定されたメモリセル(MC)にデータを書き込むためのものである。センスアンプ11は、メモリセルアレイ1中の指定されたメモリセル(MC)からのデータを読み出すためのものである。
プリチャージ回路12は、ライトバッファ10とセンスアンプ11のプリチャージを行うものである。また、プリチャージ回路14は、ビット線対3のプリチャージを行うものである。
列デコーダ/列セレクタ13は、入力されている列アドレスに従って指定される列に配置されたビット線対3を、ライトバッファ10及びセンスアンプ11と接続するためのものである。ダミーセンスアンプ15は、ダミービット線対7の電位の変化を検出するものである。
タイミングコントローラ16は、外部から入力される制御信号に基づいて各回路の動作を制御するための各種の内部制御信号を発生するものである。
この第1実施形態では、タイミングコントローラ16に、外部から入力される制御信号として、データの書き込み要求信号(REQ−WR)と読出し要求信号(REQ−RD)の2つの信号が入力される例を示している。
その制御信号としては、上記の信号の他に、半導体記憶装置が選択されていることを示すチップセレクト信号(CS)や、データの書き込みのアクセスか読出しのアクセスかを示すR/W信号などを用いることも可能である。
ここでは データの書き込み要求信号(REQ−WR)と読出し要求信号(REQ−RD)を用いる場合を例に説明する。
次に、図1に示すタイミングコントローラ16の入力信号、およびそこで生成されて出力される信号について説明する。
タイミングコントローラ16には、下記の4つの信号が入力される。
REQ−WR:外部からのデータの書き込み要求信号であり、Hレベルのときに有効である。
REQ−RD:外部からのデータの読出し要求信号であり、Hレベルのときに有効である。
DWL:ダミーワード線5の選択信号であり、Hレベルのときに有効である。
DSO:ダミーセンスアンプ15からの出力信号であり、ダミーセンスアンプ15がダミービット線対7のデータを検出するとHレベルになる。
タイミングコントローラ16は、上記の各入力信号に基づいて、下記の各信号を発生する。
ACK:上記の要求信号に対応する応答信号であり、例えば書き込み動作完了時にHレベルになる。
PC_:プリチャージ回路12、14の制御信号であり、Lレベルの時にプリチャージを行い、Hレベルの時にそれを停止する。
WE:ライトバッファ10の制御信号であり、Hレベルの時はデータの書き込みを行い、Lレベルの時は行わない。
SE:センスアンプ11の制御信号であり、Hレベルのときに、センスアンプ11はビット線対3のデータに応じてHレベル又はLレベルを出力する。
DSE:ダミーセンスアンプ15の制御信号であり、Hレベルのときに、ダミーセンスアンプ15はダミービット線対7のデータを読み出す。それがLレベルのときに、ダミーセンスアンプ15はLレベルを出力する。
RDECE:行デコーダ9の制御信号であり、Hレベルのときに、行デコーダ9は入力されている行アドレス信号に従って指定のワード線2を選択するとともに、ダミーワード線5を選択する。
次に、このような構成からなる第1実施形態のデータの書き込み動作について、図2および図3を参照して説明する。
この第1実施形態では、データの書き込み要求信号REQ−WRが有効になると、そのとき入力されている行アドレス信号及び列アドレス信号で指定されたメモリセルに書き込みを行い、その動作が終了すると、書き込み要求信号REQ−WRに対応する応答信号ACKを有効にする。一方、その書き込み要求信号REQ−WRを発生した外部回路は、その応答信号ACKがHレベルになると、書き込み要求信号REQ−WRを立ち下げて次の動作を開始する。
次に、タイミングコントローラ16が、データの書き込み動作を行う場合の動作例について、図2および図3を参照して説明する。
図2(A)に示すように、書き込み要求信号REQ−WRが立ち上がると、所定の時間後に、図2(B)に示すように、プリチャージ回路12、14の制御信号PC_が立ち上がる。これにより、プリチャージ回路12、14は、プリチャージ動作を停止する。
その制御信号PC_の立ち上がりから、所定の時間後に、図2(C)に示すように、ライトバッファ10の制御信号WEが立ち上がる。これにより、ライトバッファ10は、選択されているビット線対3にデータの書き込みを行う。
その制御信号WEの立ち上がりから、所定の時間後に、図2(D)に示すように、データを書き込むために選択されたワード線2の信号WLおよびダミーワード線5の信号DWLがそれぞれ立ち上がる。これにより、指定されたメモリセルにデータが書き込まれる。
その後、図2(E)に示すように、書き込み要求信号REQ−WRに対応する応答信号ACKが立ち上がる。その応答信号ACKが立ち上がると、外部回路は書き込み要求信号REQ−WRを立ち下げる。一方、半導体記憶装置は、信号WL/DWL(図2(D)参照)及び信号WEを立ち下げる。このとき、信号REQ−WR、信号WL/DWL及び信号WEはどの様な順番で立ち下がっても構わない。信号WL/DWLと信号WEとが両方とも立ち下がると制御信号PC_(図2(B)参照)が立ち下がる。さらに信号REQ−WRと信号WL/DWLとの両方が立ち下がると、応答信号ACKがたち下がる。
以上のように変化する各信号の遷移図を、図3に示す。図3において、各信号に付されている「+」符号はその信号の立ち上がりを示し、「−」符号はその信号の立ち下がりを示す。
上記の動作説明や図3からわかるように、第1実施形態において、正常にデータの書き込みを行うためには、以下の順序からなる動作が必要となる。
(1)プリチャージの停止
(2)ビット線にデータの書き込み
(3)データを書き込むワード線の選択
(4)メモリセルへのデータ書き込みが完了
(5)応答信号ACKを有効にする
そして、応答信号ACKが有効になった後は、以下の順序で動作する。
(6−1)ライトバッファの動作の停止
(6−2)行選択の停止
(7)プリチャージの開始
なお、(6−1)と(6−2)の動作は、どちらが先であっても構わない。
ここで、ライトバッファ10とプリチャージ回路12、14は同時に動作しないようにする事が望ましい。同時に動作するとそれぞれの出力がぶつかり、大きな貫通電流が流れる可能性があるためである。
また、消費電力を低減するとの観点からは、行選択期間中にプリチャージは行わない方が好ましい。また、正常にデータを書き込むためには、ビット線対3にデータが書き込まれた状態(列選択をしてライトバッファ10を有効にした状態)でワード線2を選択することが望ましい。先にワード線2を選択すると、ビット線対3の電位がメモリセルMCに書き込まれているデータに従って変化してしまうので、動作範囲が狭くなる可能性がある。データの書き込み終了後に、ワード線2の選択を終了するのと、ライトバッファ10を停止するのは、どちらが先でも構わない。
以上から、各部の動作は、上記のように、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6−1)、(6−2)、および(7)という動作タイミングにしている。
応答信号ACKが有効になった後は、すでにデータの書き込み動作は終了しているので、直ちにライトバッファ10の出力と行選択を停止して、プリチャージを行う事が好ましい。そうすることで、サイクルタイムを短くすることが出来る。
応答信号ACKの立ち下げは、書き込み要求信号REQ−WRとダミーワード線5上の信号DWLが両方ともにLレベルになってから行う。これにより、データの書き込み動作を行っていない行が選択されることを防止する。
データの書き込み終了後(応答信号ACKが立ち上がった後)は、書き込み要求信号REQ−WRが立ち下がったのち、出来るだけ早く応答信号ACKを立ち下げることが望ましい。それは、通常、応答信号ACKが立ち上がった状態では、書き込み要求信号REQ−WRを発生している回路ブロックが、次の動作を行う事が出来ないためである。もし、行デコーダ9が書き込み要求信号REQ−WRによって行アドレスをラッチする構成である場合には、書き込み要求信号REQ−WRが立ち下がったら、直ちに応答信号ACKも立ち下げても良い。
この第1実施形態に係る半導体記憶装置では、書き込み要求信号REQ−WRに対する応答信号ACKを、ダミーワード線5の信号DWLがHレベルになった後に発生するようにしている。
そして、この第1実施形態では、その様な構成とすることで、遅延の仮定を小さくすることができるので、各部の回路を構成する素子性能がばらついても正常に動作する事が可能になる。以下に、この点について詳述する。
この第1実施形態の構成において、書き込みサイクルのときに考えられる遅延を図4に示す。
ここで、図4に示す各遅延などの定義(内容)は、以下の通りである。
TC1:列アドレスが確定してから、当該列アドレスが指定する列の列選択が終了するまでの遅延時間。
TC2:ライトバッファ10が書き込みを開始している状態で(制御信号WEが有効である状態で)、列選択終了後、ビット線への書き込みが終了するまでの遅延時間。
TR:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WRもしくは読み出し要求信号REQ−RD信号が有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、RDECE信号が有効である場合にWLS信号が有効になってからWL信号が有効になるまでの遅延時間の和。一方、図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WRもしくは読み出し要求信号REQ−RD信号が有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、WLPS信号が有効である場合にWLS信号が有効になってからWL信号が有効になるまでの遅延時間の和。
T1:書き込み要求信号REQ−WR信号が有効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になるまでの遅延時間。
T2:プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になってから、ライトバッファの制御信号WEが有効になるまでの遅延時間。
T3:列選択が終了している状態で、ライトバッファの制御信号WEが有効になってからビット線への書き込みが終了するまでの遅延時間。
T4:行アドレスで指定された行のWLSP信号が有効である状態で、ライトバッファの制御信号WEが有効になってからWL信号が有効になるまでの遅延時間。
T4´:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、DWLS信号が有効である状態でWE信号が有効になってからDWL信号が有効になるまでの遅延時間。一方、図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、WR信号またはRD信号が有効である状態でWE信号が有効になってからDWL信号が有効になるまでの遅延時間。
T5:ビット線への書き込みが終了状態で、ワード線の信号WLが有効になってから書き込みが終了するまでの遅延時間。
T6:ダミーワード線5の信号DWLが有効になってから、応答信号ACKが有効になるまでの遅延時間。
T7:応答信号ACKが有効になってから、外部回路が書き込み要求信号REQ−WRを無効にするまでの遅延時間。
T8:ダミーワード線5の信号DWLが無効である状態で、書き込み要求信号REQ−WR信号が無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T9:応答信号ACKが有効になってから、ライトバッファの制御信号WEが無効になるまでの遅延時間。
T10:ダミーワード線5の信号DWLが無効である状態で、ライトバッファの制御信号WEが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T11:応答信号ACKが有効になってから、ダミーワード線5の信号DWLが無効になるまでの遅延時間。
T12:書き込み要求信号REQ−WRが無効である状態で、ダミーワード線5の信号DWLが無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T13:ライトバッファの制御信号WEが無効である状態で、ダミーワード線5の信号DWLが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T14:外部回路が連続して当該半導体記憶装置へアクセスを行う場合に、応答信号ACKが無効になってから書き込み要求信号REQ−WRを有効するのに要する遅延時間。
T15:プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になってから、プリチャージが終了するまでの遅延時間。
TD:図5、図9、図10、図18および図19に示したディレイラインの遅延時間であり、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になってから、次の書き込みまたは読み出しのためにその制御信号PC_を無効にする事が可能になるまでの時間。
ここで、図中の「Data−in確定」および「プリチャージ終了」は、それぞれ以下の状態であることを示す。
Data−in確定:書き込むためのデータが、データ信号Data−inとして半導体記憶装置に入力されている状態。
プリチャージ終了:全てのビット線が、所定の電位にプリチャージされた状態。
この第1実施形態では、上記した各遅延は、次の関係を満たさなくてはならない。
TC1+TC2<TRまたはTC1+TC2<T1+T2+T4・・・式(5)
T3<T4 ・・・式(6)
T4+T5<T4´+T6 ・・・式(7)
TR+T5<TR´+T6 ・・・式(8)
T15<TD ・・・式(9)
式(5)及び式(6)は、ビット線対3へのデータ書き込み後、ワード線2の選択という順序で動作させるために必要な仮定である。
行アドレスの方が列アドレスよりも多い場合にはTC1+TC2<TRは容易に満たされ、さらにT4も大きくなるので、式(5)は容易に満たすことが出来る。仮に、行アドレスの方が列アドレスよりも少ない場合には、列アドレスの選択を検知する構成として、列アドレスの選択後にライトバッファ10の制御信号WEもしくは行デコーダ9の制御信号RDECEを立ち上げる構成にすると良い。
次に、T3とT4について比較する。
T3は、ライトバッファ10がメモリセルアレイ1の1列の寄生容量をチャージするのにかかる遅延時間である。各列の寄生容量は、主にM個のメモリセル(MC)のパストランジスタのドレイン容量である。
それに対して、T4は、行デコーダ9の制御信号RDECEの入力後にワード線2を選択するまでの間には、行デコーダ9の選択からワード線2が選択されるまでの遅延(T4−1)と、行デコーダ9がメモリセルアレイ1の1つの行に配置されたN個のメモリセル(MC)のパストランジスタのゲート容量をチャージするまでの遅延(T4−2)の和である。
遅延時間が最小となる様に設計すると、T4−1は図11の構成の行デコーダを用いた場合でも図12の構成の行デコーダを用いた場合でもほとんど変わらない。よってここでは図11の例を用いて説明すると、T4−1はアンドゲート61を構成するトランジスタのゲート容量をチャージするために要する遅延時間となる。通常、ドレイン容量はゲート容量と同程度以下であるので、T4−1≧T3となる。また、ワード線2およびダミーワード線5が選択されるのに要する遅延T4−2は、およそT4×(N/M)程度の時間と考えられる。従って、N:M=1:0.5〜10程度とすると、T4=1.5×T4−1〜11×T4−1≧1.5×T3となって、式(6)も容易に満足できる。
式(7)と式(8)は、書き込み終了後に応答信号ACKを発生させるために満たさなければならない。
ワード線2の選択時にはビット線対3にはデータが書き込まれており、T5はゲート一段分程度の小さな遅延である。このため、T5<<T6となって、T5を無視することが出来る。また、T4とT4´及びTRとTR´は、その負荷をほとんど等しくすることが可能であって、T4≒T4´、TR≒TR´である。従って、式(7)と式(8)も容易に満足できる。
以上の様に、第1実施形態に係る半導体記憶装置によれば、ほとんど遅延の仮定を必要としないで、データの書き込みが終了した直後に応答信号ACKを発生させることが出来、回路素子などのばらつきに対する動作の信頼性を大きく向上することが出来る。
式(9)は、プリチャージが終了してから次の動作を開始するために必要である。この第1実施形態では、プリチャージが終了するよりも十分に長く(許容しなければならないばらつきの大きさにより必要なマージンは変化する。)設計されたディレイラインを用いて、タイミングを作っている。ディレイライン(TD)は、信号がLからHになるときは小さく、信号がHからLになる時は大きな遅延となる。
次に、以上説明したようなタイミングで各制御信号を発生するタイミングコントローラの一例を図5に示す。
このタイミングコントローラでは、半導体記憶装置のステート(状態)を記録しておくために、図示のように2つのC素子22、23を使用している。
ここで、C素子22、23は、2入力1出力のゲートであり、2つの入力がいずれも「H」の時には「H」を出力し、またはいずれも「L」の場合には「L」を出力し、2つの入力がそれ以外の場合(「H」と「L」または「L」と「H」)には、出力は変化せずに前の出力を保持するようになっている。
C素子22は、半導体記憶装置の動作状態を記憶していて、半導体記憶装置が動作している(書き込み行っている)期間はHレベルを出力し、書き込みが終了するとLレベルを出力する。一方、C素子23は、ハンドシェイクプロトコルを行うために使用している。
さらに、図5に示すように、このタイミングコントローラは、アンドゲート21と、C素子22、23と、インバータ24、25と、ディレイライン26と、オアゲート27と、アドゲート28、29と、を備えている。
アンドゲート21の一方の入力端子には、書き込み要求信号REQ−WRが入力されている。また、アンドゲート21の他方の入力端子には、信号PC_をディレイライン26で遅延させたのちインバータ24で反転させた信号が入力されている。ここでディレイライン26はオアゲート27から電気的に遠い位置に配置されている。すなわち、信号PC_がディレイライン27に入力されるまでの遅延は、プリチャージ回路12、14に入力されるまでの遅延よりも大きい。
C素子22の一方の入力端子には、アンドゲート21の出力信号が入力されている。また、C素子22の他方の入力端子には、C素子23の出力信号をインバータ25で反転した信号が入力されている。C素子22の出力信号は、オアゲート27、アンドゲート28、およびアンドゲート29にその入力信号としてそれぞれ供給されている。
オアゲート27は、C素子22の出力信号、ダミーワード線5の信号DWL、および信号WEを入力信号とし、この3つの入力信号の論理和演算により、プリチャージ回路14の制御信号PC_を生成するようになっている。オアゲート27はライトバッファ10よりもアンドゲート28から電気的に遠い位置に配置されている。
アンドゲート28は、C素子22の出力信号および信号PC_を入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、ライトバッファ10の制御信号WEを生成するようになっている。アンドゲート28はプリチャージ回路12、14よりもオアゲート27から電気的に遠い位置に配置されていている。
アンドゲート29は、C素子22の出力信号および信号WEを入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、行デコーダ9の制御信号RDECEを生成するようになっている。アンドゲート29はライトバッファ10よりもアンドゲート28から電気的に遠い位置に配置されていている。
C素子23の一方の入力端子には、書き込み要求信号REQ−WRが入力されている。また、C素子23の他方の入力端子には、ダミーワード線5の信号DWLが入力されている。C素子23の出力端子からは、応答信号ACKが出力されるようになっている。
従って、書き込み要求信号REQ−WRがHの状態で、信号DWLが立ち上がると、応答信号ACKが立ち上がり、C素子23は、書き込み要求信号REQ−WRと、ダミーワード線5の信号DWLとによって、書き込み要求信号REQ−WRに対応する応答信号ACKを生成出力するようになっている。
図5に示した構成であるタイミングコントローラの動作例について、以下に詳述する。
半導体記憶装置がスタンバイ状態であって書き込み要求がなされていない(要求信号REQ−WRがL)とすると、応答信号ACKはLとするためにC素子23はLを出力している。この時C素子22への入力の片方(S22−1)には、インバータ25で応答信号ACKが反転されてHが入力されている。さらにスタンバイ状態ではプリチャージは終了しているので、ディレイライン26からの出力はLであり、よってインバータ24の出力はHであるので、C素子22の片方の入力(S22−2)にはアンドゲート21と通して要求信号REQ−WRに応じた信号が入力さている。すなわち、要求信号REQ−WRがHであればS22−2にもHが、要求信号REQ−WRがLであればS22−2にもLが入力される。
ここで、外部回路が当該半導体記憶装置に書き込みを行うために要求信号REQ−WRをLからHに変化させるとすると、C素子22へ2つの入力(S22−1及びS22−2)は共にHになるので、C素子22の出力(S22−3)はHに変化する。スタンバイ状態では、S22−3がLであるので、信号PC_、信号WE、信号RDECE及び信号DWLはすべてLとなっている。
S22−3がHに変化すると、先ずオアゲート27の出力PC_がHに変化する。すなわち、図2(A)に示すように、書き込み要求信号REQ−WRが立ち上がると、所定の時間後に、図2(B)に示すように、プリチャージ回路12、14の制御信号PC_が立ち上がる。これにより、プリチャージ回路12、14は、プリチャージ動作を停止する。
信号PC_は、プリチャージ回路12、14に入力された後に、ディレイライン26及びアンドゲート28にそれぞれ入力される。
ディレイライン26は、入力されている信号がLからHに変化した場合には、ほとんど遅延させずに信号を伝えるので、信号PC_がHになるとほとんど遅延せずにディレイライン26の出力はHになり、よってインバータ24の出力はLになる。さらにアンドゲート22の出力はLになる。この時点で、書き込みが終了していなければ、ACK信号はLのままであるので、C素子22の出力はHのまま変化しない。
信号PC_がHに変化すると、アンドゲート28の出力信号WEがHに変化して、ライトバッファ26はデータの書き込みを開始する(図2(C))。
そして、信号WEがHになりライトバッファが動作を開始した後に、アンドゲート29の出力信号RDECEがHに変化し、図2(D)に示すように信号WL及びDWLが立ち上がる。
C素子23の2つの入力の内、片方(S23−1)には要求信号REQ−WRが入力され、もう一方(S23−2)には信号DWLが入力されている。書き込み要求時には、書き込み要求信号REQ−WRはHとなっているので、信号DWLが立ち上がると、C素子23への2つ入力信号は両方ともHになり、C素子23の出力である応答信号ACKがHに変化する(図2(E)参照)。
応答信号ACKが立ち上がると、外部回路は所定の時間後に書き込み要求信号REQ−WRを立ち下げる(図2(A))。
また、応答信号ACKが立ち上がると、C素子22への入力信号(S22−2)は立ち下がる。前述の様に、信号S22−1はプリチャージ停止から所定の遅延をもってLとなっていて、書き込み完了後にはC素子22への入力S22−1及びS22−2は両方ともLになり、出力S22−3もLとなる。
信号S22−3がLになると、先ず、アンドゲート28の出力信号WE(図2(C)参照)及び29の出力信号RDECEがLになる。さらに信号RDECEが立ち下がると所定の遅延をもって信号WL及び信号DWLが立ち下がる(図2(D)参照)。
要求信号REQ−WR及び信号DWLが立ち下がるとC素子23の出力である応答信号ACKも立ち下がる(図2(E)参照)。以上の様にC素子23によって、要求信号を発生する外部回路と、ハンドシェイクプロトコルによる通信が可能となる。
そして信号WE及び信号DWLが立ち下がると、オアゲート27の出力信号であるPC_が立ち下がり、プリチャージ回路12及び14はプリチャージを開始する。信号PC_がHからLに変化する場合には、ディレイライン26によって所定の時間だけ遅延される。この遅延は、プリチャージ回路12及び14がプリチャージを終了するよりも長く設定されている。このような構成とすることで、プリチャージが終了するまではアンドゲート21への片方の入力がLであるので、REQ−WR信号が変化してもC素子22への入力信号S22−1はLのままとなる。よって、すでにハンドシェイクプロトコルによる通信が終了していて応答信号ACKが立ち下がっていたとしても、C素子22の出力信号S22−3はLから変化しない。以上の様に、2つのC素子を含む構成であるタイミングコントローラ16を用いる事で、プリチャージの終了を待つことなく応答信号ACKを立ち下げることが出来るので、早く外部回路が開放され、外部回路及び当該半導体記憶装置を含むシステム全体の動作速度が向上する。
以上の様に、図5に示す構成であるタイミングコントローラを用いれば、遅延の仮定を小さくして、図2に示したタイミングで各制御信号を発生させることが確実に出来る。
次に、図1に示すタイミングコントローラ16が、データの読み出し動作を行う場合の動作例について、図6および図7を参照して説明する。
図6(A)に示すように、読み出し要求信号REQ−RDが立ち上がると、所定の時間後に、図6(B)に示すように、プリチャージ回路12、14の制御信号PCが立ち上がる。これにより、プリチャージ回路12、14は、プリチャージ動作を停止する。
その制御信号PC_の立ち上がりから、所定の時間後に、図6(C)に示すように、データを読み出すために選択されたワード線2の信号WLおよびダミーワード線5の信号DWLがそれぞれ立ち上がる。これにより、データを読み出すワード線2が選択される。
その信号WL/DWLの立ち上がりから、所定の時間後に、図6(D)に示すように、ダミーセンスアンプ15の出力信号DSOが立ち上がる。この立ち上がりから所定の時間後に、図6(E)に示すように、センスアンプ11の制御信号SEが立ち上がる。
その後、図6(F)に示すように、読み出し要求信号REQ−RDに対応する応答信号ACKが立ち上がる。その応答信号ACKが立ち上がると、外部回路は、図6(A)に示すように読み出し要求信号REQ−RDを立ち下げる。一方、半導体記憶装置内部では、図6(D)に示すようにダミーセンスアンプ15の出力信号DSO、及び信号WL/DWL(図6(C)参照)が立ち下がる。信号DSOが立ち下がると、制御信号SE(図6(E)参照)が立ち下がる。さらに信号WL/DWL及び信号SEが立ち下がると、制御信号PC_(図6(B)参照)が立ち下がり、プリチャージ回路12及び14はプリチャージを開始する。また、読み出し要求信号REQ−RDが立ち下がり、かつ信号DWLが立ち下がってから所定の時間が経過してから応答信号ACKが立ち下がる(図6(F))。
以上のように変化する各信号の遷移図を、図7に示す。図7において、各信号に付されている「+」符号はその信号の立ち上がりを示し、「−」符号はその信号の立ち下がりを示す。
上記の動作説明や図7からわかるように、第1実施形態において、正常にデータの読み出しを行うためには、以下の順序からなる動作が必要となる。
(1)プリチャージの停止
(2)データを読み出すワード線の選択
(3)センスアンプの動作
(4)センスアンプからData−outにデータが出力
(5)応答信号ACKを有効にする
このようにして、応答信号ACKが有効になった後は、以下の順序からなる動作が必要となる。
(6−1)センスアンプの停止
(6−2)行選択の停止
(7)プリチャージの開始
ここで、(6−1)と(6−2)の動作は、どちらが先でも構わない。
図1の構成例では、データの読み出しにおいては、センスアンプ11の制御信号SEの発生のタイミングが重要である。その制御信号SEは、センスアンプ11が十分にデータを判別できる程度にビット線の電位が変化してから、有効にする事が好ましい。
センスアンプ11が、例えばラッチタイプ場合には、そのようなタイミングで制御信号SEを有効にしないと誤動作をしてしまう。また、センスアンプ11が、電圧センスアンプもしくは電流センスアンプの場合には、制御信号SEのタイミングを最適化する事で、消費電流を抑制することが出来る。
しかしながら、その制御信号SEの発生タイミングをあまり遅くすると、サイクルタイムが長くなってしまう。図1の構成例では、制御信号SEの発生タイミングを最適化するために、ダミーセルアレイを用いている。
ダミーワード線5が選択されると、ダミーセルアレイのビット線対7の電位が変化する。このとき、ダミーセルアレイは複数列になっているので(図1参照)、仮にその中の幾つかの列に不具合があって信号が出力されなくても、残りの列の出力を検出する事が出来る。
タイミングコントローラ16は、ダミーワード線5が選択されて信号DWLが有効(H)になると、制御信号DSEによってダミーセンスアンプ15を動作させる。ダミーセンスアンプ15は、ダミーセルアレイのビット線対7の電位変化を検出すると、その出力信号(検出信号)DSOを有効にする。信号DSOが有効になると、タイミングコントローラ16はセンスアンプ11の制御信号SEを有効にする。ダミーセンスアンプ15には、例えば、一般的にメモリーで使われている電流センスアンプや電圧センスアンプを使用することができる。
ダミーワード線5が選択されてから、ダミーセンスアンプ15の検出信号DSOが出力されるまでの遅延時間は、ワード線2が選択されてからビット線対3にデータが出力されるまでの遅延時間とほとんど等しくすることが出来る。
このため、この第1実施形態では、ダミーワード線5、ダミーセルアレイ、およびダミーセンスアンプ15などを設ける構成とすることで、好適なタイミングでセンスアンプ11の制御信号SEを発生することが出来る。
この第1実施形態では、データの読出し終了後に、ワード線2の選択を終了するのと、センスアンプ11の動作を停止するのは、どちらが先でも構わない。以上から、上述のように、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7−1)、(7−2)、(8)という動作タイミングにしている。
応答信号ACKが有効になった後は、すでにデータの読出しは終了しているので、直ちにセンスアンプ11、ダミーセンスアンプ15及び行選択を停止して、プリチャージを行う事が好ましい。そうすることで、サイクルタイムを短くすることが出来る。
応答信号ACK信号の立ち下げを、読み出し要求信号REQ−RDとダミーワード線5の信号DWLが両方共にLレベルになってから行う点は、データの書き込みの場合と同様である。行デコーダ9が読み出し要求信号REQ−RDによって行アドレスをラッチする構成である場合には、読み出し要求信号REQ−RDが立ち下がったら直ちに応答信号ACKも立ち下げても良い。
この第1実施形態では、読み出し要求信号REQ−RDに対する応答信号ACKを、センスアンプ11の制御信号SEがHレベルになった後に発生する。さらに、その制御信号SEは、ダミーセルアレイのビット線対7の電位が変化してから発生する。
このような構成とすることで、第1実施形態では、遅延の仮定を小さくすることが出来、回路を構成する素子性能がばらついても正常に動作する事が可能になる。以下に、この点について詳述する。
この第1実施形態の構成において、読み出しサイクルのときに考えられる遅延を図8に示す。
ここで、図8に示す各遅延などの定義(内容)は、以下の通りである。
TC1:列アドレスが確定してから、当該列アドレスが指定する列の列選択が終了するまでの遅延時間。
TC2:ビット線に入力された信号が、列セレクタを通してセンスアンプに入力されるのに要する遅延時間。
TR:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WRもしくは読み出し要求信号REQ−RDが有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、行デコーダの制御信号RDECEが有効である場合にWLS信号が有効になってからWL信号が有効になるまでの遅延時間の和。図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WRもしくは読み出し要求信号REQ−RDが有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、WLPS信号が有効である場合にWLS信号が有効になってからワード線の信号WLが有効になるまでの遅延時間の和。
T1:読み出し要求REQ−RD信号が有効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になるまでの遅延時間。
T2:行アドレスで指定された行のWLSP信号が有効である状態で、プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になってからワード線の信号WLが有効になるまでの遅延時間。
T2´:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、DWLS信号が有効である状態でライトバッファの制御信号WEが有効になってからダミーワード線の信号DWLが有効になるまでの遅延時間。図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、WRorRD信号が有効である状態で制御信号WEが有効になってからダミーワード線の信号DWLが有効になるまでの遅延時間。
T3:列選択が終了している状態で、ワード線の信号WLが有効になってから、センスアンプへの入力データが、センスアンプが1か0かを判別できる程度に変化するまでの遅延時間。
T3´:ダミーワード線の信号DWLが有効になってから、センスアンプの制御信号SEが有効になるまでの遅延時間。
T4:センスアンプへの入力データが、センスアンプが判別可能な程度にまで変化した状態で、センスアンプの制御信号SEが有効になってから読み出しが終了するまでの遅延時間。
T5:センスアンプの制御信号SEが有効になってから、応答信号ACKが有効になるまでの遅延時間。
T6:応答信号ACKが有効になってから、外部回路が読み出し要求信号REQ−RDを無効にするまでの遅延時間。
T7:ダミーワード線の信号DWLが無効である状態で、読み出し要求信号REQ−RD信号が無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T8:応答信号ACKが有効になってから、センスアンプの制御信号SEが無効になるまでの遅延時間。
T9:ダミーワード線の信号DWLが無効である状態で、センスアンプの制御信号SEが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T10:ACK信号が有効になってから、DWL信号が無効になるまでの遅延時間。
T11:読み出し要求信号REQ−RD信号が無効である状態で、ダミーワード線の信号DWLが無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T12:センスアンプの制御信号SEが無効である状態で、ダミーワード線の信号DWLが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T13:外部回路が連続して当該半導体記憶装置へアクセスを行う場合に、応答信号ACKが無効になってから読み出し要求信号REQ−RD信号を有効するのに要する遅延時間。
T14:プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になってから、プリチャージが終了するまでの遅延時間。
TD:図5、図9および図10に示したディレイラインの遅延時間。プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になってから、次の書き込みまたは読み出しのためにその制御信号PC_を無効にする事が可能になるまでの時間。
「センスアンプにデータ入力」および「読み出し終了」は、それぞれ以下の状態であることを示す。
センスアンプにデータ入力:センスアンプへの入力信号が、センスアンプが1か0かを判別出来る程度に変化した状態。
読み出し終了:Data−out にメモリセルに記憶されていたデータが出力された状態。
ここで、データの読み出しについて、以下に補足的な説明を行う。
データの読み出しを開始する前には、ビット線は所定の電位にプリチャージされている。ワード線が選択されると、選択された行に配置されたメモリーセルからの電流によって、ビット線の電位が徐々に変化する。センスアンプは、この電位の変化を増幅して出力する。センスアンプが、信号を判別して増幅するためには、その感度によってある程度の電位差が必要である。
ここで、この第1実施形態では、上記した各遅延は、次の関係を満たさなくてはならない。
TC1+TC2<TR または TC1+TC2<T1+T2・・・式(10)
T2+T3<T2´+T3´ ・・・式(11)
TR+T3<TR´+T3´ ・・・式(12)
T4<T5 ・・・式(13)
T14<TD ・・・式(14)
式(10)は、データの読み出し前に列選択がなされて、データがセンスアンプ11に入力されるために必要な遅延の仮定である。データの書き込みの場合と同様に、行アドレスの方が列アドレスよりも多い場合には、TC1+TC2<TRは容易に満たされるので、式(10)は容易に満たす事が出来る。もし行アドレスの方が列アドレスよりも少ない場合には、列アドレスの選択を検知する構成として、列アドレスの選択後に行デコーダ9の制御信号RDECEを立ち上げる構成にすると良い。
式(11)及び式(12)は、センスアンプ11が十分にデータを判別できる程度にビット線対3の電位が変化してから、センスアンプ11の制御信号SEを有効にするために必要な仮定である。T3は、信号DWLが有効になってから、ダミーセンスアンプ15がダミーセルアレイ8からの出力信号を読み出せる程度にダミービット線の電位が変化するまでの遅延T3´−1と、ダミーセンスアンプがダミーセルアレイ8からデータが出力されていることを検出してから信号SEが有効になるまでの遅延T3´−2の和となる。ここでビット線とダミービット線の負荷はほとんど等しくすることが可能であって、T3≒T3´−1となる様に設計することは容易である。さらに前述の通りダミーワード線はワード線とほとんと同じタイミングで選択することが出来るので、T2≒T2´、TR=TR´であって、式(11)及び式(12)は、いずれも右辺の方がT3´−2だけ大きくなり、容易に満たすことが出来る。
式(13)は、データの読み出しが終了してから応答信号ACKを発生するために必要な仮定である。式(14)については、データの書き込み時の式(9)と同様である。
次に、以上説明したようなタイミングで、データの書き込みに必要な各制御信号を発生するタイミングコントローラの一例を図9に示す。
このタイミングコントローラは、データの書き込みの場合と同様に、半導体記憶装置のステート(状態)を記憶するためのC素子32と、ハンドシェイクプロトコルにより通信を行うためのC素子33と、を少なくとも備えている。
さらに詳述すると、このタイミングコントローラは、図9に示すように、アンドゲート31と、C素子32、33と、インバータ34、35と、ディレイライン36と、オアゲート37と、アドゲート38、39と、バッファ40と、を備えている。
アンドゲート31の一方の入力端子には、読み出し要求信号REQ−RDが入力されている。また、アンドゲート31の他方の入力端子には、信号PC_をディレイライン36で遅延させたのちインバータ34で反転させた信号が入力されている。ここでディレイライン36はオアゲート37からプリチャージ回路14よりも電気的に遠い位置に配置されている。
C素子32の一方の入力端子にはアンドゲート31の出力信号が入力され、C素子32の他方の入力端子にはC素子33の出力信号をインバータ35で反転した信号が入力されている。C素子32の出力信号は、オアゲート37、アンドゲート38、およびアンドゲート39にその入力信号としてそれぞれ供給されている。
オアゲート37は、上記のセンスアンプ11の制御信号SE、ダミーワード線5の信号DWL、およびC素子32の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理和演算により、プリチャージ回路14の制御信号PC_を生成するようになっている。ここでオアゲート37はバッファ40からセンスアンプ11よりも電気的に遠い位置に配置されている。
アンドゲート38は、C素子32の出力信号および信号PC_を入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、行デコーダ9の制御信号RDECEを生成するようになっている。
アンドゲート39は、C素子32の出力信号およびダミーワード線5の信号DWLを入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、ダミーセンスアンプ15の制御信号DSEを生成するようになっている。
C素子33の一方の入力端子には、読み出し要求信号REQ−RDが入力されている。また、C素子33の他方の入力端子には、ダミーセンスアンプ15の出力信号(検出信号)DSOをバッファ40で遅延させた信号である、センスアンプ11の制御信号SEが入力されている。ここでC素子33はバッファ40からセンスアンプ11よりも電気的に遠い位置に配置されている。C素子33の出力端子からは、応答信号ACKが出力されるようになっている。
従って、C素子33は、読み出し要求信号REQ−RDと、ダミーセンスアンプ15の検出信号DSOをバッファ40で遅延させた信号とによって、読み出し要求信号REQ−RDに対応する応答信号ACKを生成出力するようになっている。
図9に示した構成であるタイミングコントローラの動作例について、以下詳述する。(図5と同様である部分については説明を省略する。)
先ず、当該半導体記憶装置がスタンバイ状態であるとすると、図5の場合と同様に、2つのC素子32および33からの出力はLであり、インバータ34からの出力はHである。ここで、外部回路が当該半導体記憶装置からデータを読み出すために読み出し要求信号REQ−RDをLからHに変化させると、C素子32への片方の入力(S32−1)はHになる。スタンバイ状態では、C素子32のもう一方の入力(S32−2)へはHが入力されているので、C素子32の出力(S32−3)はHに変化する。
S32−3がHに変化すると、図5の場合と同様に、先ずオアゲート37の出力であるPC_がHに変化する。よって、図5(A)(B)に示す様に、読み出し要求信号REQ−RDが立ち上がると。所定の時間後に信号PC_が立ち上がり、プリチャージ回路12、14はプリチャージを停止する。
信号PC_は、プリチャージ回路12、14に入力された後に、ディレイライン36及びアンドゲート38にそれぞれ入力される。
図5の場合と同様に、信号PC_がHに変化すると、わずかに遅れてアンドゲート31の出力がLに変化する。この時点で、書き込みが終了していなければC素子32の出力はHのまま変化しない点も、図5の場合と同様である。
信号PC_がHに変化すると、アンドゲート38の出力信号RDECEがHに変化して、行デコーダ9は信号WL及び信号DWLをHにする(図6(C))。
信号DWLが立ち上がると、アンドゲート39の出力信号DSEがHになる。信号DSEがHになるとダミーセンスアンプ15は、ダミービット線7からの出力を監視し、ダミービット線7の電位が一定以上に変化すると信号DSOをHにする(図6(D))。さらに信号DSOがHになると一定時間後に信号SEもHになる(図6(E))。信号SEがHになるとセンスアンプ11はビット線に出力されている信号を読み取り、出力データData−outを出力する。
センスアンプ11の動作後に、信号SEはC素子33に入力される。図5の場合と同様に、C素子33の一方の端子(S33−1)にはHレベルの要求信号REQ−RDが入力されているので、もう一方の端子(S33−2)に入力されている信号SEがHになると、C素子の出力である応答信号ACKもHになる(図6(F))。
応答信号ACKが立ち上がると、外部回路は所定の時間後に読み出し要求信号REQ−RDを立ち下げる(図6(A))。
また、応答信号ACKが立ち上がると、C素子32への入力信号(S32−2)は立ち下がる。前述の様に、信号S22−1はプリチャージ停止から所定の遅延をもってLとなっているので、書き込み完了後にはC素子22への入力S22−1及びS22−2は両方ともLとなり、出力S22−3もLとなる。
信号S32−3がLになると、先ず、アンドゲート38の出力信号RDECE及び39の出力信号DSEがLになる。さらに信号RDECEが立ち下がると所定の遅延をもって信号WL及び信号DWLが立ち下がる(図6(C)参照)。また、信号DSEが立ち下がるとダミーセンスアンプ15の出力信号DSO、そしてバッファ40の出力信号SEが順次Lになる(図6(D)(E))。
要求信号REQ−RD及び信号SEが立ち下がるとC素子33の出力である応答信号ACKも立ち下がる(図2(E)参照)。以上の様にC素子33によって、要求信号を発生する外部回路と、ハンドシェイクプロトコルによる通信が可能となる。
信号DWLが立ち下がり、さらに信号SEが立ち下がると、オアゲート37の出力信号であるPC_が立ち下がり、プリチャージ回路12及び14はプリチャージを開始する。図5の場合と同様、信号PC_がHからLに変化する場合には、ディレイライン36によって所定の時間だけ遅延されるので、プリチャージが終了するまでC素子32の入力S32−1の電位はLに保たれる。そして外部回路及び当該半導体記憶装置を含むシステム全体の動作速度が向上する。
この第1実施形態では、以上のような構成により、データの読み出し時に、応答信号ACKを正しいタイミングで生成するために必要な遅延の仮定が小さくなり、その動作の信頼性が向上する。
次に、データの書き込み及び読出しの双方に使用できる、タイミングコントローラの一例について、図10を参照して説明する。
このタイミングコントローラは、データの読み書きができるようにするために、図5の回路と図9の回路を組み合わせ、その両回路で読み書きに共用できる部分は共用化し、書き込み要求信号REQ−WRがHレベルのときには図5の回路と同様の動作を行い、読み出し要求信号REQ−RDがHレベルのときには図9の回路と同様の動作を行うようになっている。
このために、このタイミングコントローラは、図10に示すように、オアゲート41と、アンドゲート42と、C素子43、44と、インバータ45、46と、ディレイライン47と、オアゲート48と、アンドゲート49〜52と、オアゲート53、54と、バッファ55と、オアゲート56と、オアゲート57と、オアゲート58とを備えている。
さらに詳述すると、オアゲート41は、外部からの書き込み要求信号REQ−WRと読み出し要求信号REQ−RDとを入力信号とし、この2つの入力信号の論理和演算により、出力信号を生成するようになっている。
アンドゲート42の一方の入力端子には、オアゲート41の出力信号が入力されている。また、アンドゲート42の他方の入力端子には、信号PC_をディレイライン47で遅延させたのちインバータ45で反転させた信号が入力されている。アンドゲート42はプリチャージ回路12、14よりもオアゲート48から電気的に遠い位置に配置されていている。
C素子43の一方の入力端子にはアンドゲート42の出力信号が入力され、C素子43の他方の入力端子にはC素子44の出力信号をインバータ46で反転した信号が入力されている。C素子43の出力信号は、オアゲート48およびアンドゲート49〜51に、その入力信号としてそれぞれ供給されている。
オアゲート48は、ダミーワード線5の信号DWL、オアゲート54の出力信号、およびC素子43の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理和演算により、プリチャージ回路14の制御信号PC_を生成するようになっている。オアゲート48はセンスアンプ11よりもバッファ55から電気的に遠い位置に配置されていている。
オアゲート56は、アンドゲート49の出力信号WE及び要求信号REQ−WRを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート49に入力されている。そして、アンドゲート49は、C素子43の出力信号、信号PC_、およびオアゲート56の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理積演算により、ライトバッファ10の制御信号WEを生成するようになっている。オアゲート56とアンドゲート49をこの様に接続することで、信号WEは書き込み要求信号REQ−WRがHの時のみLからHに変化することが出来る。さらに以上の構成によれば、信号WEは、書き込み要求信号REQ−WR信号が立ち下がるタイミングに関係なく、応答信号ACKが立ち下がってから所定の時間後にHからLに変化する。すなわち、オアゲート56とアンドゲート49は、外部回路から書き込みを要求されている場合、すなわち書き込み要求信号REQ−WRがHの時のみ、図5のアンドゲート28と同様にライトバッファ10の制御信号WEを生成し、それ以外の時はその出力が変化しない。
オアゲート57は、アンドゲート50の出力信号DSE及び読み出し要求信号REQ−RDを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート50に入力されている。そして、アンドゲート50は、C素子32の出力信号、ダミーワード線5の信号DWL、およびオアゲート57の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理積演算により、ダミーセンスアンプ15の制御信号DSEを生成するようになっている。オアゲート57とアンドゲート50をこの様に接続することで、信号DSEは読み出し要求信号REQ−RDがHの時のみLからHに変化することが出来る。さらに以上の構成によれば、信号DSEは、読み出し要求信号REQ−RD信号が立ち下がるタイミングに関係なく、応答信号ACKが立ち下がってから所定の時間後にHからLに変化する。すなわち、オアゲート57とアンドゲート50は、外部回路から読み出しを要求されている場合、すなわち読み出し要求信号REQ−RDがHの時のみ、図6のアンドゲート39と同様にダミーセンスアンプ15の制御信号DSEを生成し、それ以外の時はその出力が変化しない。
アンドゲート51は、C素子43の出力信号、および信号PC_を入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、行デコーダ9の制御信号RDECEを生成するようになっている。アンドゲート51はプリチャージ回路14よりもオアゲート48から電気的に遠い位置に配置されていている。
オアゲート54は、信号WE及び信号SEを入力信号とし、その出力はオアゲート48に入力されている。オアゲート54はライトバッファ10よりもアンドゲート49から電気的に遠い位置に配置されていている。また、オアゲート54はセンスアンプ11よりもバッファ55から電気的に遠い位置に配置されていている。
オアゲート53は、信号SE及びアンドゲート52からの出力信号を入力とし、その出力信号はC素子44に入力されている。オアゲート53はセンスアンプ11よりもバッファ55から電気的に遠い位置に配置されていている。
オアゲート58は、アンドゲート52の出力及び書き込み要求信号REQ−WRを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート52に入力されている。アンドゲート52は、オアゲート58の出力と信号DWLを入力とし、その出力信号はオアゲート53に入力さている。オアゲート58とアンドゲート52をこの様に接続することで、アンドゲート52の出力信号は書き込み要求信号REQ−WRがHの時のみLからHに変化することが出来る。さらに以上の構成によれば、アンドゲート52の出力信号は、書き込み要求信号REQ−WR信号が立ち下がるタイミングに関係なく、信号DWLが立ち下がってから所定の時間後にHからLに変化する。さらに書き込みを行う際には、信号SEはLであるので、オアゲート53は、アンドゲート52の出力の変化を伝達する。よって書き込みを行う際には、信号DWLの変化がアンドゲート52及びオアゲート53を通して伝達され、C素子44に入力される。さらに、読み出しを行う際には、アンドゲート52の出力はLであるので、オアゲート53は信号SEの変化を伝達して、C素子44に入力する。
C素子44の一方の入力端子には、オアゲート41の出力信号が入力されている。また、C素子44の他方の入力端子には、前述の様に、オアゲート53の出力信号が入力されている。C素子44の出力端子からは、応答信号ACKが出力されるようになっている。
従って、C素子44は、データの書き込み時には、書き込み要求信号REQ−WRと、ダミーワード線の信号DWLを用いて、応答信号ACKを生成するようになっている。一方、データの読み出し時には、読み出し要求信号REQ−RDと、ダミーセンスアンプ15の検出信号DSOをバッファ55で遅延させた信号である、センスアンプ11の制御信号SEとを用いて、応答信号ACKを生成するようになっている。
次に、図1に示す行デコーダ9の具体的な回路例を、図11おび図12に示す。
図11に示す構成の行デコーダは、書き込み要求信号REQ−WRまたは読み出し要求信号REQ−RD信号のどちらかがHレベルになると、アドレスのデコードを開始する。そして、図1のタイミングコントローラ16からの制御信号RDECEが入力されてHレベルになると、ワード線2に接続されるアンドゲート61のうちの1の出力がHベルとなって、行選択が行われる。また、ダミーワード線5に接続されるアンドゲート62の出力がHレベルとなって、そのダミーワード線5が選択される。
ここで、式(7)、式(8)、式(11)及び式(12)を満たすために、行デコーダ9がデコードを開始してからアンドゲート62がダミーワード線5上に信号DWLを発生するまでの遅延は、アンドゲート61がワード線2上に信号WLを発生するまでの遅延よりもゲート1段分(図11中のオアゲート63)だけ長くなっている。
図12に示す構成の行デコーダは、プレデコーダ64を含む場合である。この場合は、書き込み要求信号REQ−WRまたは読み出し要求信号REQ−RDが入力されてから、ワード線2およびダミーワード線5が選択されるまでの遅延時間が、それらの信号の入力後にプレデコーダ64の制御信号RDECEがHレベルになって、ワード線2およびダミーワード線5が選択されるまでの遅延時間よりも十分短くすることが出来る。このため、書き込み要求信号REQ−WRまたは読み出し要求信号REQ−RDは、ダミーワード線5を直接有効にするアンドゲート65に入力するようになっている。
次に、図1にメモリセルアレイ1などに使用される、メモリセルの回路例を図13(A)〜(D)に示す。
図13(A)は、メモリセルアレイ1に使用されるメモリーセル(MC)である。同図(B)はダミーアレイ8に使用されるダミーメモリセル(DMC)である。同図(C)は、ダミーロウアレイ4に使用される行ダミーセル(RDC)である。同図(D)は、ダミーカラムアレイ6に使用される列ダミーセル(CDC)である。
この第1実施形態では、ダミーワード線5に図13(C)様な行ダミーセル(RDC)を用いる事で、ワード線2の負荷とダミーワード線5の負荷が等しくなるので、ワード線2を選択する際の遅延時間と、ダミーワード線5を選択する際の遅延時間をほとんど等しく出来る。
また、図13(B)に示したダミーメモリセル(DMC)と図13(D)に示した列ダミーセル(CDC)とを用いる事で、選択されたメモリーセル(MC)がビット線2にデータを出力するまでの遅延時間と、ダミーメモリーセル(DMC)がダミービット線7にデータを出力するまでの遅延時間とがほとんど等しくなる。
以上詳述してきたように、この第1実施形態によれば、遅延の仮定を小さくする事が出来るので、データの読み書きの要求があるときに、好適なタイミングでその要求に応じた応答信号ACKを返す半導体記憶装置を提供できる。
(第2実施形態)
図14は、本発明の制御信号生成装置を、スタティックRAM(SRAM)からなる半導体記憶装置に適用した第2実施形態であり、ハンドシェイクによってアクセスできるようにしたものである。
この第2実施形態に係る半導体記憶装置は、図14に示すように、M行N列の行列状に配置された複数のメモリセル(MC)からなるメモリセルアレイ1と、複数(M本)のワード線2と、複数(N個)のビット線対3と、行デコーダ9と、ライトバッファ10と、プリチャージ回路12と、列デコーダ/列セレクタ13と、プリチャージ回路14と、を備えている。
さらに、この第2実施形態に係る半導体記憶装置は、行方向に配置された複数のダミーセル(DC)からなるダミーロウアレイ4と、ダミーワード線5と、データ検出回路17と、タイミングコントローラ18と、を備えている。なお、データ検出回路17は、センスアンプの機能も兼ね備えている。
ここで、ダミーロウアレイ4、ダミーワード線5、データ検出回路17、およびタイミングコントローラ18が、本発明に係る制御信号生成装置を構成する。
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態のダミーカラムアレイ6、ダミーアレイ8、およびダミーセンスアンプ15などを、図14のデータ検出回路17に置き換え、これに伴って、図1のタイミングコントローラ16を図14のタイミングコントローラ18に置き換えてその制御動作を部分的に変更するようにしたものである。
M本のワード線2は、メモリセルアレイ1の一つの行に配置されたメモリセル(MC)を選択するためのものである。N対のビット線対3は、メモリセルアレイ1の一つの列に配置されたメモリセル(MC)に対してデータの読み書きをするためのものである。
ダミーワード線5には、ダミーロウアレイ4を構成する各ダミーセル(DC)が接続されている。ダミーワード線5上の信号であって、そのダミーワード線5が行デコーダ9によって選択されたことを示す信号DWLは、タイミングコントローラ18に入力されるようになっている。
行デコーダ9は、入力されている行アドレス信号に従って指定されるワード線2及びダミーワード線5をそれぞれ選択するようになっている。ライトバッファ10は、メモリセルアレイ1中の指定されたメモリセル(MC)にデータを書き込むためのものである。
プリチャージ回路12は、ライトバッファ10とデータ検出回路17のプリチャージを行うものである。また、プリチャージ回路14は、ビット線対3のプリチャージを行うものである。
列デコーダ/列セレクタ13は、入力されている列アドレスに従って指定される行に配置されたビット線対3を、ライトバッファ10またはデータ検出回路17と接続するためのものである。
データ検出回路17は、ビット線対3にデータが出力されたか否かを検出し、メモリセルアレイ1中の指定されたメモリセル(MC)からのデータを読み出すためのものである。このデータ検出回路17は、タイミングコントローラ18からの制御信号SEが有効である期間に動作し、ビット線対3のどちらか一方にデータが出力されると、そのデータを読み取ってData−outに出力し、データを検出したこと示す検出信号DDを出力する。
タイミングコントローラ18は、外部から入力される制御信号に基づいて各回路の動作を制御するための各種の内部制御信号を発生するものである。
この第2実施形態では、データの書き込み方法(動作)は第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
そこで、次に、図14に示すタイミングコントローラ18が、データの読み出し動作を行う場合の動作例について、図15および図16を参照して説明する。
図15(A)に示すように、読み出し要求信号REQ−RDが立ち上がると、所定の時間後に、図15(B)に示すように、プリチャージ回路12、14の制御信号PC_が立ち上がる。これにより、プリチャージ回路12、14は、プリチャージ動作を停止する。
その制御信号PC_の立ち上がりから、所定の時間後に、図15(C)に示すように、データを読み出すために選択されたワード線2の信号WLおよびダミーワード線5の信号DWLがそれぞれ立ち上がる。これにより、データを読み出すワード線2が選択される。
その信号WL/DWLの立ち上がりから、所定の時間後に、図15(D)に示すように、データ検出回路17の制御信号SEが立ち上がる。データ検出回路17はメモリーセル(MC)からのデータを検出すると、Data−outにデータを出力し、図15(E)に示すように、データが出力されたことを示す検出信号DDを出力する(立ち上がる)。
その後、図15(F)に示すように、読み出し要求信号REQ−RDに対応する応答信号ACKが立ち上がる。その応答信号ACKが立ち上がると、外部回路は、図15(A)に示すように読み出し要求信号REQ−RDを立ち下げる。一方、半導体記憶装置内部では、図15(D)に示すように信号SE、及び信号WL/DWL(図6(C)参照)が立ち下がる。信号SEが立ち下がると、所定の時間後に検出信号DD(図15(E)参照)が立ち下がる。信号WL/DWLと信号DDとが両方とも立ち下がると、制御信号PC_が立ち下がる(図15(B)参照)。また、読み出し要求信号REQ−RDが立ち下がり、かつ信号DWLが立ち下がってから所定の時間が経過してから応答信号ACKが立ち下がる(図15(F))。
以上のように変化する各信号の遷移図を、図16に示す。図16において、各信号に付されている「+」符号はその信号の立ち上がりを示し、「−」符号はその信号の立ち下がりを示す。
上記の動作説明や図16からわかるように、第2実施形態において、正常にデータの読み出しを行うためには、以下の順序からなる動作が必要となる。
(1)プリチャージの停止
(2)データを読み出すワード線の選択
(3)データ検出回路の動作
(4)データ検出回路からData−outにデータが出力
(5)応答信号ACKを有効にする
このようにして、応答信号ACKが有効になった後は、以下の順序からなる動作が必要となる。
(6−1)データ検出回路の動作停止
(6−2)行選択の停止
(7)プリチャージの開始
ここで、(6−1)と(6−2)の動作は、どちらが先でも構わない。
このように動作する第2実施形態では、データ検出回路17でビット線3へのデータ出力を検出するので、データの読み出し時に、ほとんど遅延の仮定をせずに応答信号ACKを発生することが出来る。
また、この場合に、データ検出回路17の制御信号SEのタイミングはさほど重要ではないが、ダミーワード線5が選択されてからその制御信号SEを発生することで、データ検出回路17の動作期間を最小限にとどめ、消費電流を低減している。
次に、この第2実施形態の構成において、読み出しサイクルのときに考えられる遅延を図17に示す。
ここで、図17に示す各遅延などの定義(内容)は、以下の通りである。
TC1:列アドレスが確定してから、当該列アドレスが指定する列の列選択が終了するまでの遅延時間。
TC2:ビット線に入力された信号が、列セレクタを通してデータ検出回路に入力されるのに要する遅延時間。
TR:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WR信号もしくは読み出し要求信号REQ−RDが有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、行デコーダの制御信号RDECEが有効である場合にWLS信号が有効になってからワード線の信号WLが有効になるまでの遅延時間の和。図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、書き込み要求信号REQ−WR信号もしくは読み出し要求信号REQ−RDが有効になってから、WLS信号が有効になるまでの遅延時間と、WLPS信号が有効である場合にWLS信号が有効になってからワード線の信号WLが有効になるまでの遅延時間の和。
T1:読み出し要求信号REQ−RDが有効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になるまでの遅延時間。
T2:行アドレスで指定された行のWLSP信号が有効である状態で、プリチャージ回路の制御信号PC_が無効になってからWL信号が有効になるまでの遅延時間。
T2´:図11に示す構成である行デコーダを用いた場合には、DWLS信号が有効である状態でライトバッファの制御信号WEが有効になってからダミーワード線の信号DWLが有効になるまでの遅延時間。図12に示す構成である行デコーダを用いた場合には、WRorRD信号が有効である状態でその制御信号WEが有効になってからダミーワード線の信号DWLが有効になるまでの遅延時間。
T3:列選択が終了している状態で、ワード線の信号WLが有効になってから、データ検出回路への入力データが、データ検出回路がデータを検出できる程度に変化するまでの遅延時間。
T4:ダミーワード線の信号DWLが有効になってから、データ検出回路の制御信号SEが有効になるまでの遅延時間。
T5:データ検出回路への入力データが、データ検出回路が1か0かを判別できる程度に変化した状態で、その制御信号SEが有効になってから、読み出しが終了してデータ検出回路の検出信号DDが有効になるまでの遅延時間。
T6:その制御信号SEが有効になった状態で、データ検出回路への入力データがセンスアンプおよびデータ検出回路が1か0かを判別できる程度に変化してから、読み出しが終了してデータ検出回路の検出信号DDが有効になるまでの遅延時間。
T7:その検出信号DDが有効になってから、応答信号ACKが有効になるまでの遅延時間。
T8:応答信号ACKが有効になってから、外部回路が読み出し要求信号REQ−RD信号を無効にするまでの遅延時間。
T9:ダミーワード線の信号DWLが無効である状態で、読み出し要求信号REQ−RD信号が無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T10:応答信号ACKが有効になってから、制御信号SEが無効になるまでの遅延時間。
T11:データ検出回路の制御信号SEが無効になってから、データ検出回路の検出信号DDが無効になるまでの遅延時間
T12:ダミーワード線の信号DWLが無効である状態で、検出信号DDが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T13:応答信号ACKが有効になってから、ダミーワード線の信号DWLが無効になるまでの遅延時間。
T14:読み出し要求信号REQ−RD信号が無効である状態で、ダミーワード線の信号DWLが無効になってから応答信号ACKが無効になるまでの遅延時間。
T15:データ検出回路の検出信号DDが無効である状態で、ダミーワード線の信号DWLが無効になってから、プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になるまでの遅延時間。
T16:外部回路が連続して当該半導体記憶装置へアクセスを行う場合に、応答信号ACKが無効になってから読み出し要求信号REQ−RD信号を有効するのに要する遅延時間。
T17:プリチャージ回路の制御信号PC_が有効になってから、プリチャージが終了するまでの遅延時間。
TD:図5、図18および図19に示したディレイラインの遅延時間。その制御信号PC_が有効になってから、次の書き込みまたは読み出しのために制御信号PC_を無効にする事が可能になるまでの時間。
「データ検出回路にデータ入力」は、以下の状態であることを示す。
データ検出回路にデータ入力:データ検出回路への入力信号が、データ検出回路が1か0かを判別出来る程度に変化した状態。
ここで、この第2実施形態では、上記した各遅延は、次の関係を満たさなくてはならない。
TC1+TC2<TR または TC1+TC2<T1+T2 ・・・式(15)
T17<T1D ・・・式(16)
式(10)は、データの読み出し前に列選択がなされて、データがデータ検出回路17に入力されるために必要な遅延の仮定である。式(15)は式(10)と、式(16)は式(14)とそれぞれ等しい。第2実施形態の構成によれば、データ検出回路17がデータを読み取ってからデータ検出信号DDを生成することが出来るので、確実にデータが読み出されてから応答信号ACKを生成することが可能である。よって第1実施形態にて必要であった式(13)に示した遅延の仮定が不要である。
以上のように第2実施形態の構成によれば、遅延の仮定をほとんどすることなく、書き込み要求信号REQ−RDに対応する応答信号ACKを生成することが出来る。
次に、以上説明したようなタイミングで、データの書き込みに必要な各制御信号を発生するタイミングコントローラの一例を図18に示す。
このタイミングコントローラは、図9の回路に相当するものであり、半導体記憶装置のステート(状態)を記憶するためのC素子72と、ハンドシェイクプロトコルにより通信を行うためのC素子73と、を少なくとも備えている。そして、データ検出回路17の検出信号DDを使用することにより、応答信号ACKの生成のタイミングを制御するようになっている。
さらに詳述すると、このタイミングコントローラは、図18に示すように、アンドゲート71と、C素子72、73と、インバータ74、75と、ディレイライン76と、オアゲート77と、アドゲート78、79と、を備えている。
アンドゲート71の一方の入力端子には、読み出し要求信号REQ−RDが入力されている。また、アンドゲート71の他方の入力端子には、信号PC_をディレイライン76で遅延させたのちインバータ74で反転させた信号が入力されている。ここでディレイライン76はオアゲート77から電気的に遠い位置に配置されている。
C素子72の一方の入力端子にはアンドゲート71の出力信号が入力され、C素子72の他方の入力端子にはC素子73の出力信号をインバータ75で反転した信号が入力されている。C素子72の出力信号は、オアゲート77、アンドゲート78、およびアンドゲート79にその入力信号としてそれぞれ供給されている。
オアゲート77は、データ検出回路17の出力信号(検出信号)DD、ダミーワード線5の信号DWL、およびC素子72の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理和演算により、プリチャージ回路14の制御信号PC_を生成するようになっている。
アンドゲート78は、C素子72の出力信号および信号PC_を入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、行デコーダ9の制御信号RDECEを生成するようになっている。ここでアンドゲート78は、プリチャージ回路14よりも、オアゲート77から電気的に遠い位置に配置されている。
アンドゲート79は、C素子72の出力信号およびダミーワード線5の信号DWLを入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、データ検出回路17の制御信号SEを生成するようになっている。
C素子73の一方の入力端子には、読み出し要求信号REQ−RDが入力されている。また、C素子73の他方の入力端子には、データ検出回路17の出力信号(検出信号)DDが入力されている。C素子73の出力端子からは、応答信号ACKが出力されるようになっている。
従って、C素子73は、読み出し要求信号REQ−RDとデータ検出回路17の検出信号DDとを用いて、読み出し要求信号REQ−RDに対応する応答信号ACKを生成するようになっている。
以上の様に、図18のタイミングコントローラは、図9のタイミングコントローラのダミーセンスアンプ15及びバッファ40を、データ検出回路17に置き換えた構成となっていて、その動作についても、図9とほぼ同様である。図9の構成と異なる部分について説明する。
アンドゲート79は、図9のアンドゲート39と同様に、C素子72の出力信号と、信号DWLが共にHである場合にだけ、データ検出回路の制御信号SEをHにする。また、C素子72の出力信号がLになると、データ検出回路の制御信号SEをLにする。
データ検出回路は、信号SEがHになり、データを読み出すと信号DDをHにする。C素子73の一方の入力には信号DDが入力されているので、図9の構成において信号SEがLからHに変化した場合と同様に、信号DDがHに変化するとC素子73の出力である応答信号ACKもHになる。
応答信号ACKがHになると、C素子72の出力はLに変化する。C素子72の出力がLになると、アンドゲート79は信号SEを立ち下げ、信号SEが立ち下がるとデータ検出回路17は信号DDを立ち下げる。
以上の様に、図18のタイミングコントローラは、図15に示したタイミングで、各制御信号を生成する。
次に、データの書き込み及び読み出しの双方に使用できる、タイミングコントローラの一例を図19に示す。
このタイミングコントローラは、データの読み書きができるようにするために、図5の回路と図18の回路を組み合わせ、その両回路で読み書きに共用できる部分は共用化し、書き込み要求信号REQ−WRがHレベルのときには図5の回路と同様の動作を行い、読み出し要求信号REQ−RDがHレベルのときには図18の回路と同様の動作を行うようになっている。
このために、このタイミングコントローラは、図18に示すように、オアゲート81と、アンドゲート82と、C素子83、84と、インバータ85、86と、ディレイライン87と、オアゲート88と、アンドゲート89〜92と、オアゲート93、94、96〜98とを備えている。
さらに詳述すると、オアゲート81は、外部からの書き込み要求信号REQ−WRと読み出し要求信号REQ−RDとを入力信号とし、この2つの入力信号の論理和演算により、出力信号を生成するようになっている。
アンドゲート82の一方の入力端子には、オアゲート81の出力信号が入力されている。また、アンドゲート82の他方の入力端子には、プリチャージ回路14からの出力信号をディレイライン87で遅延させたのちインバータ85で反転させた信号が入力されている。
C素子83の一方の入力端子には、アンドゲート82の出力信号が入力されている。C素子83の他方の入力端子には、C素子84の出力信号をインバータ86で反転した信号が入力されている。C素子83の出力信号は、オアゲート88およびアンドゲート89〜91に、その入力信号としてそれぞれ供給されている。
オアゲート88は、C素子43の出力信号、ダミーワード線5の信号DWL、オアゲート94の出力信号を入力信号とし、これらの入力信号の論理和演算により、プリチャージ回路14の制御信号PC_を生成するようになっている。
オアゲート94には信号WE及び信号DDが入力されている。オアゲート94はライトバッファ10よりもオアゲート88から電気的に遠い位置に配置されていている。書き込みの際には信号DDはLであるので、信号WEの変化がオアゲート94を通してオアゲート88に入力される。一方読み出し時には信号WEはLであるので、信号DDの変化がオアゲート94を通して、オアゲート88に入力される。すなわち、オアゲート88は、データの書き込みのときにはライトバッファ10の出力を使用してプリチャージ回路14の制御信号PC_を生成し、一方、データの読み出しのときにはデータ検出回路17の検出信号DDを使用してその制御信号PC_を生成する。
オアゲート96は、アンドゲート89の出力信号WE及び要求信号REQ−WRを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート89に入力されている。そして、アンドゲート89は、C素子83の出力信号、信号PC_、およびオアゲート96の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理積演算により、ライトバッファ10の制御信号WEを生成するようになっている。図10のオアゲート56とアンドゲート49の場合と同様、オアゲート96とアンドゲート89をこの様に配置することで、外部回路から書き込みを要求されている場合、すなわち書き込み要求信号REQ−WRがHの時のみ、図5のアンドゲート28と同様にライトバッファ10の制御信号WEを生成し、それ以外の時はその出力が変化しない。
オアゲート97は、アンドゲート90の出力信号SE及び読み出し要求信号REQ−RDを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート90に入力されている。そして、アンドゲート90は、C素子83の出力信号、ダミーワード線5の信号DWL、およびオアゲート97の出力信号を入力信号とし、この3つの入力信号の論理積演算により、データ検出回路17の制御信号SEを生成するようになっている。オアゲート97とアンドゲート90をこの様に接続することで、信号SEは読み出し要求信号REQ−RDがHの時のみLからHに変化することが出来る。さらに以上の構成によれば、信号SEは、読み出し要求信号REQ−RD信号が立ち下がるタイミングに関係なく、応答信号ACKが立ち下がってから所定の時間後にHからLに変化する。すなわち、オアゲート97とアンドゲート90は、外部回路から読み出しを要求されている場合、すなわち読み出し要求信号REQ−RDがHの時のみ、図18のアンドゲート79と同様にデータ検出回路17の制御信号SEを生成し、それ以外の時はその出力が変化しない。
アンドゲート91は、C素子83の出力信号、および信号PC_を入力信号とし、この2つの入力信号の論理積演算により、行デコーダ9の制御信号RDECEを生成するようになっている。アンドゲート91はプリチャージ回路14よりもオアゲート88から電気的に遠い位置に配置されていている。
オアゲート93は、信号DD及びアンドゲート92からの出力信号を入力とし、その出力信号はC素子84に入力されている。
オアゲート98は、アンドゲート92の出力及び書き込み要求信号REQ−WRを入力信号とし、その出力信号はアンドゲート92に入力されている。アンドゲート92は、オアゲート98の出力と信号DWLを入力とし、その出力信号はオアゲート93に入力さている。オアゲート98とアンドゲート92をこの様に接続することで、アンドゲート92の出力信号は書き込み要求信号REQ−WRがHの時のみLからHに変化することが出来る。さらに以上の構成によれば、アンドゲート92の出力信号は、書き込み要求信号REQ−WR信号が立ち下がるタイミングに関係なく、信号DWLが立ち下がってから所定の時間後にHからLに変化する。さらに書き込みを行う際には、信号DDはLであるので、オアゲート93は、アンドゲート92の出力の変化を伝達する。よって書き込みを行う際には、信号DWLの変化がアンドゲート92及びオアゲート93を通して伝達され、C素子84に入力される。さらに、読み出しを行う際には、アンドゲート92の出力はLであるので、オアゲート93は信号DDの変化を伝達して、C素子44に入力する。
C素子84の一方の入力端子には、オアゲート81の出力信号が入力されている。また、C素子84の他方の入力端子には、前述の様に、オアゲート93の出力信号が入力されている。C素子84の出力端子からは、応答信号ACKが出力されるようになっている。
従って、C素子84は、データの書き込み時には、書き込み要求信号REQ−WRと、ダミーワード線の信号DWLを用いて、応答信号ACKを生成するようになっている。一方、データの読み出し時には、読み出し要求信号REQ−RDと、データ検出回路17の検出信号DDとを用いて、応答信号ACKを生成するようになっている。
(応用・その他)
本発明は、ハンドシェイクプロトコルを用いた半導体装置に最適である。特に、薄膜半導体装置を用いた集積回路には有効である。
本発明の第1実施形態の構成を示す図である。 第1実施形態のデータの書き込み動作時における各部の波形例を示す図である。 その書き込み動作時の各信号の状態遷移図である。 その書き込み動作時の信号間の遅延などを説明する説明図である。 その書き込み動作に必要な制御信号を生成するタイミングコントローラの具体例を示す図である。 第1実施形態のデータの読み出し動作時における各部の波形例を示す図である。 その読み出し動作時の各信号の状態遷移図である。 その読み出し動作時の信号間の遅延などを説明する説明図である。 その読み出し動作に必要な制御信号を生成するタイミングコントローラの具体例を示す図である。 第1実施形態において、データの読み書き動作に必要な制御信号を生成するタイミングコントローラの具体例を示す図である。 図1における行デコーダの具体例を示す図である。 図1における行デコーダの他の具体例を示す図である。 図1におけるメモリセルアレイなどのメモリセルの具体例を示す回路図である。 本発明の第2実施形態の構成を示す図である。 第2実施形態のデータの読み出し動作時における各部の波形例を示す図である。 その読み出し動作時の各信号の状態遷移図である。 その読み出し動作時の信号間の遅延などを説明する説明図である。 その読み出し動作に必要な制御信号を生成するタイミングコントローラの具体例を示す図である。 第2実施形態において、データの読み書き動作に必要な制御信号を生成するタイミングコントローラの具体例を示す図である。 従来装置の構成を示す図である。 従来装置の書き込み動作時における各部の波形例を示す図である。 従来装置の信号間の遅延などを説明する説明図である。
符号の説明
1・・・メモリセルアレイ、2・・・ワード線、3・・・ビット線対、4・・・ダミーロウアレイ、5・・・ダミーワード線、6・・・ダミーカラムアレイ、7・・・ダミービット線対、8・・・ダミーアレイ、9・・・行デコーダ、10・・・ライトバッファ、11・・・センスアンプ、12、14・・・プリチャージ回路、15・・・ダミーセンスアンプ、16、18・・・タイミングコントローラ、17・・・データ検出回路

Claims (15)

  1. 半導体記憶装置にアクセスする際に必要な各種の制御信号を生成する制御信号生成装置であって、
    前記半導体記憶装置のワード線に相当し、そのワード線と類似の動作をするダミーワード線と、
    前記ワード線に接続されるメモリセルに相当し、前記ダミーワード線に接続されるダミーメモリセルと、
    前記ダミーワード線を選択する信号が入力されたときに、その信号に基づいて前記半導体記憶装置のアクセスに必要な所定の制御信号を生成する制御信号生成回路と、
    を備えることを特徴とする制御信号生成装置。
  2. 前記制御信号生成回路は、
    データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルにデータを書き込む際には、データの書き込みを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の制御信号生成装置。
  3. 前記制御信号生成回路は、
    データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルにデータを書き込む際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージを動作停止するための制御信号を生成し、
    第2に指定されたビット線にデータの書き込みを行うための制御信号を生成し、
    第3に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の制御信号生成装置。
  4. 前記ダミーワード線とダミービット線との交点に配置されるダミーメモリセルと、
    前記ダミービット線対の電位変化を検出するダミーセンスアンプと、をさらに備え、
    前記制御信号生成回路は、
    データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の制御信号生成装置。
  5. 前記制御信号生成回路は、
    データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、
    第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、
    前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の制御信号生成装置。
  6. センスアンプがデータを読み出すときに、そのデータの読み出しを検出するデータ検出回路をさらに備え、
    前記制御信号生成回路は、
    データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の制御信号生成装置。
  7. 前記制御信号生成回路は、
    データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルからデータを読み出す際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、
    第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、
    前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の制御信号生成装置。
  8. 前記データ検出回路はセンスアンプの機能も兼ね備えていることを特徴とする請求項6または7に記載の制御信号生成装置。
  9. メモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイの列方向に配列され、各メモリセルにデータを読み書きするための複数のビット線と、前記メモリセルアレイの行方向に配列され、そのメモリセルアレイの特定の行に配列されたメモリセルを選択する複数のワード線とを含み、前記メモリセルアレイ中の指定のメモリセルにアクセス可能な半導体装置において、
    前記ワード線に相当し、そのワード線と類似の動作をするダミーワード線と、
    前記ワード線に接続されるメモリセルに相当し、前記ダミーワード線に接続されるダミーメモリセルと、
    前記ダミーワード線を選択する信号が入力されたときに、その信号に基づいて前記メモリセルのアクセスに必要な制御信号を生成する制御信号生成回路と、
    を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
  10. 前記制御信号生成回路は、
    書き込み要求信号に基づいて指定されたメモリセルにデータを書き込む際には、データの書き込みを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
  11. 前記制御信号生成回路は、
    データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルにデータを書き込む際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージを動作停止するための制御信号を生成し、
    第2に指定されたビット線にデータの書き込みを行うための制御信号を生成し、
    第3に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    前記ダミーワード線の選択の検出後に、前記書き込み要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
  12. 前記ダミーワード線とダミービット線との交点に配置されるダミーメモリセルと、
    前記ダミービット線対の電位変化を検出するダミーセンスアンプと、をさらに備え、
    前記制御信号生成回路は、
    読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
  13. 前記制御信号生成回路は、
    データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号を生成し、
    第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、
    前記ダミーセンスアンプの電位変化の検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項12に記載の半導体記憶装置。
  14. センスアンプがデータを読み出すときに、そのデータの読み出しを検出するデータ検出回路をさらに備え、
    前記制御信号生成回路は、
    データの読み出し要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定のメモリセルからデータを読み出す際には、データの読み出しを行うための制御信号を所定の順序で生成し、前記ダミーワード線の選択が検出され、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
  15. 前記制御信号生成回路は、
    データの書き込み要求信号に基づいて前記半導体記憶装置の指定されたメモリセルからデータを読み出す際には、
    第1にプリチャージ回路がプリチャージ動作を停止するための制御信号の生成し、
    第2に指定されたワード線を選択するための制御信号を生成し、
    第3に指定されたビット線に出力されるデータを読み出すための制御信号を生成し、
    その後、前記データ検出回路のデータの検出後に、前記読み出し要求信号に対応する応答信号を出力するようになっていることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
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