JP2007257147A - 無線通信媒体及び無線読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ICカード20は、アンテナ41,42を介して供給される電力により作動しアンテナ41,42を介して記憶情報の無線送信処理を行う2つのICチップ31,32と、外力が加えられることにより配置が変化し、その配置に応じて2つのICチップ31,32のうちの1つによる記憶情報の送信処理を禁止するスライドスイッチ21とを備えている。このため、使用者は、ICカード20のスライドスイッチ21に外力を加えて配置を変化させることにより、2つのICチップ31,32のうちの1つによる送信処理を禁止させて、無線読取装置10へ送信される記憶情報の内容を変化させることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、無線通信媒体の機能を外力により切替え可能とすることを目的としている。
すなわち、請求項2に記載の無線通信媒体は、上記請求項1に記載の無線通信媒体において、操作部が、外力が加えられることにより配置状態が変化し、外力が解放されると元の配置状態に戻るように構成されていることを特徴としている。このような構成の無線通信媒体によれば、使用者は、無線通信媒体を使用する際(無線通信媒体の記憶情報を無線読取装置に読み取らせる際)に、操作部に外力を加えることによって無線通信媒体の機能を切り替えることが可能となる。
すなわち、請求項4に記載の無線通信媒体は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信媒体において、操作部が、その配置状態に応じてICチップとアンテナとの間の電流経路を遮断することにより、そのICチップによる送信処理を禁止することを特徴としている。
一方、無線通信媒体に設けるアンテナの数は、例えば、ICチップの数と同数にしてもよく、また、ICチップの数よりも少なくしてもよい。具体的には、例えば請求項5又は請求項6に記載のように構成することができる。
このような請求項5に記載の無線通信媒体によれば、低コスト化や小型化を図ることができる。
このような請求項6に記載の無線通信媒体によれば、各ICチップへの電力供給等を安定的に行うことができる。
すなわち、請求項8に記載の無線通信媒体は、上記請求項7に記載の無線通信媒体において、操作部の配置状態には、送信処理を禁止しないICチップ(送信処理が可能なICチップ)を少なくとも1つ存在させる2N−1とおりの状態(「N」はICチップの総数)が含まれていることを特徴としている。
すなわち、請求項9に記載の無線通信媒体は、上記請求項7又は8に記載の無線通信媒体において、操作部は、その配置状態に応じて複数のアンテナのうちの一部を導電体(例えば鉄や銅などの金属体)で覆うことにより、そのアンテナに対応するICチップによる送信処理を禁止することを特徴としている。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の無線通信システムの概略構成を表すブロック図である。
無線読取装置10は、アンテナ11と、制御部12とを備えている。
同図に示すように、ICカード20は、2つのICチップ(第1ICチップ31及び第2ICチップ32)と、2つのアンテナ(第1アンテナ41及び第2アンテナ42)と、スライドスイッチ21(使用者が指で矢印X1,X2方向へスライド操作可能なつまみを有するもの)とを備えている。
このような構成により、ICカード20が無線読取装置10と通信可能な範囲に侵入すると、スライドスイッチ21の配置に応じた情報がICカード20から無線読取装置10へ送信される。
ここで、具体例として、会社のゲートに無線読取装置10を設置し、社員証としてのICカード20を有する者のみがゲートを通過できるようにするシステムにおいて、無線読取装置10をタイムレコーダとしても利用する構成について説明する。
このタイムレコーダ処理が開始されると、まず、S101で、アンテナ11を介して無線通信可能なICカード20が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合にS102へ移行する。具体的には、ICカード20の存在を検出するために定期的に送信する検出用電波に対し、ICカード20からの情報が受信された場合にICカード20が存在すると判定する。
すなわち、チップ識別情報として第1ICチップ31であることを表すもののみが受信された場合には、現在の時刻を、受信された所有者識別情報に対応する社員の出退勤時刻として記憶する。
以上説明したように、第1実施形態の無線通信システムに用いられるICカード20は、アンテナ41,42を介して供給される電力により作動しアンテナ41,42を介して記憶情報の無線送信処理を行う2つのICチップ31,32と、外力が加えられることにより配置が変化し、その配置に応じて2つのICチップ31,32のうちの1つによる記憶情報の送信処理を禁止するスライドスイッチ21とを備えている。一方、無線読取装置10は、ICカード20から受信した記憶情報に基づき、ICカード20が備えるどのICチップ31,32が機能しているかを判断する。このような構成の無線通信システムによれば、使用者は、ICカード20のスライドスイッチ21に外力を加えて配置を変化させることにより、2つのICチップ31,32のうちの1つによる送信処理を禁止させて、無線読取装置10へ送信される記憶情報の内容を変化させることができる。このため、無線読取装置10は、ICカード20の存在を検出するだけでなく、そのICカード20におけるスライドスイッチ21の配置についても判断することができる。この結果、ICカード20の機能を外力により切り替えることが可能となる。
次に、第2実施形態の無線通信システムについて説明する。
第2実施形態の無線通信システムは、第1実施形態の無線通信システムと基本的な構成は同じであるが、ICカード20の構成が一部異なる。具体的には、図4に示すように、第2実施形態のICカード20は、第1実施形態のICカード20(図2)と対比すると、スライドスイッチ21に替えて2つのボタン51,52を備えている点が異なる。
そして、第1のボタン51が押圧されている状態では、第1ICチップ31と第1アンテナ41との間の電流経路が接続されて第1ICチップ31が機能する状態となり、押圧されていない状態では、第1ICチップ31と第1アンテナ41との間の電流経路が遮断されて第1ICチップ31が機能しない状態となる。
次に、第3実施形態の無線通信システムについて説明する。
第3実施形態の無線通信システムは、第1実施形態の無線通信システムと基本的な構成は同じであるが、ICカード20の構成が一部異なる。具体的には、図5に示すように、第3実施形態のICカード20は、第1実施形態のICカード20(図2)と対比すると、スライドスイッチ21に替えて、使用者が指で矢印X1,X2方向へスライド操作可能な金属板60(例えば鉄板や銅板)を備えている点が異なる。すなわち、第1実施形態及び第2実施形態のICカード20は、ICチップ31,32とアンテナ41,42との間の電流経路を遮断することによりICチップ31,32を機能させない構成であるのに対し、第3実施形態のICカード20は、アンテナ41,42を金属板60で覆って磁界を遮ることにより、そのアンテナ41,42に対応するICチップ31,32を機能させない構成となっている。
次に、第4実施形態の無線通信システムについて説明する。
第4実施形態の無線通信システムは、第2実施形態の無線通信システムと基本的な構成は同じであるが、ICカード20の構成が一部異なる。具体的には、図6に示すように、第4実施形態のICカード20は、第2実施形態のICカード20(図4)と対比すると、アンテナ70が1つである点が異なる。このような構成によれば、ICカード20の低コスト化及び小型化を図ることができる。
例えば、機能させるICチップ31,32の切替えを行う構成は、スライドスイッチ21やボタン51,52に限ったものではなく、レバーを回転移動させたり、円形のつまみを一定位置で回転させたりすることにより行う構成とすることも可能である。
Claims (11)
- アンテナを介して供給される電力により作動し前記アンテナを介して記憶情報の無線送信処理を行う複数のICチップと、
外力が加えられることにより配置状態が変化し、その配置状態に応じて前記複数のICチップのうちの1又は複数のICチップによる前記送信処理を禁止する操作部と、
を備えたことを特徴とする無線通信媒体。 - 前記操作部は、外力が加えられることにより配置状態が変化し、外力が解放されると元の配置状態に戻るように構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の無線通信媒体。 - 前記操作部は、外力が加えられることにより配置状態が変化し、外力が解放されてもその配置状態が維持されるように構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の無線通信媒体。 - 前記操作部は、その配置状態に応じて前記ICチップと前記アンテナとの間の電流経路を遮断することにより、そのICチップによる前記送信処理を禁止すること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の無線通信媒体。 - 前記アンテナは、前記複数のICチップにより共用されること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無線通信媒体。 - 前記アンテナは、前記複数のICチップのそれぞれに対応して複数設けられていること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無線通信媒体。 - 前記操作部の配置状態には、前記送信処理を禁止しないICチップを同時に2以上存在させる状態が含まれていること
を特徴とする請求項6に記載の無線通信媒体。 - 前記操作部の配置状態には、前記送信処理を禁止しないICチップを少なくとも1つ存在させる2N−1とおりの状態(「N」はICチップの総数)が含まれていること
を特徴とする請求項7に記載の無線通信媒体。 - 前記操作部は、その配置状態に応じて前記複数のアンテナのうちの一部を導電体で覆うことにより、そのアンテナに対応するICチップによる前記送信処理を禁止すること
を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の無線通信媒体。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の無線通信媒体から前記記憶情報を受信する無線受信処理を行う受信手段と、
前記受信手段により受信された前記記憶情報に基づき、前記無線通信媒体が備える前記ICチップによる前記送信処理の禁止状態を判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする無線読取装置。 - 前記判断手段は、前記禁止状態として、前記送信処理を禁止しないICチップが同時に2以上存在する状態も判断すること
を特徴とする請求項10に記載の無線読取装置。
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