JP2007255623A - 複合材ブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用に伴いその露出表面が摩耗しても、動摩擦係数において、摩耗に起因する動摩擦係数の変動が実質的に生じない複合材ブレーキの提供。
【解決手段】SiC+Si系相又はSiC相を含み、基本骨格としてC/Cコンポジットよりなる繊維複合材料を、摩耗面である露出面において、SiC+Si材料又はSiCの占める表面積が全表面積の全面積の50%以下を占めるように切り出された複合材料により達成。
【選択図】図3(a)

Description

本発明は、摺動材等として使用可能な複合材ブレーキに関する。
本願発明者等は、既に、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されているSiC+Si系材料からなるマトリックスとを備えた繊維複合材料等について特許文献1〜7において、提案している。これらの特許文献に開示された材料は、摺動材やブレーキ材などとして優れた特性を有していることが知られている。
特開2000−81062号公報 特開2000−52461号公報 特開平11−292662号公報 WO99/19273パンフレット 特開2000−351672号公報 特開2001−192270号公報 特開2002−179462号公報
しかしながら、上記の特許文献1〜7に開示の繊維複合材料は、各種の特性において優れているものの、特に極めて過酷な条件下での使用では、制動面として露出している基本骨格を構成するC/Cコンポジットの炭素繊維の面積が所定の割合以上を占めると、ブレーキなどの材料として使用したときに動摩擦係数などに若干の変動が生ずる可能性があり、所望の効果を十分に発揮させるためには、使用により摩耗しても、摩耗に起因する動摩擦係数の変動をより少なくすることに対する要望がある。
本発明は上記した摩耗に起因する動摩擦係数の変動をより少なくするためになされたものであり、動摩擦係数の変動を実質的に問題が生ずる可能性の無い範囲内に制御することをその目的とするものである。
すなわち、基本的には、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されているSiC+Si系材料又はSiCからなるマトリックスとを備えた繊維複合材料であって、使用に伴いその露出表面が摩耗しても、動摩擦係数において、摩耗に起因する動摩擦係数の変動が実質的に生じない繊維複合材料を使用することにより上記の目的が達成されることを見出し、本発明を完成させたものである。
本発明においては、動摩擦係数において、摩耗に起因する変動が実質的に生じないとは、摩耗することにより、露出してくる表面の動摩擦係数が、特定の範囲内に収まることをいい、そのためには、最表面となる露出面の動摩擦係数が常にこの範囲内にあることが必要で、そのためには、何れの露出面(製品の製造完了時点での露出面を含む)においても、SiC+Si又はSiCの占める表面積が全表面積の50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは40%以下で且つ15%以上であることが必要であることを見出した。その様な表面積の割合を確保するには、例えば、上記の特許文献4の実施例1等に基づき製造した繊維複合材料を、使用されたC/C繊維束の相当直径(短径と長径の平均)と最終製品そのものの大きさなどを考慮して、摩耗面である表面でのSi+SiC又はSiCで構成される表面積が全表面積に占める割合が50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは40%以下で且つ15%以上となるような角度をもって切り出することにより、上記の目的を達成できることを見出し、この知見を基に、本発明を完成させてものである。なお、繊維複合材料の露出面が上記のような要件を満たす為にはて、炭素繊維層の厚さやマトリックス層の厚さなどを考慮して、切り出し角度及び/又は切り出す軸方向を選定する必要があり、通常は、試作した試料を使用して、どの様な角度及び/又は方向が好ましいか、検討して、その結果に基づき、選定することが好ましい。切り出しの軸方向は、切り出しにより形成される露出面でのSi+SiC又はSiCでの面積が該露出面での全表面積に占める割合が50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは40%以下で且つ15%以上となるのであれば、3次元体である繊維複合材料の、縦方向(Y軸方向)、横方向(X軸方向)、または、垂直方向(Z軸方向)の何れの方向でも、差し支えない。なお、本明細書においては、切り出し角度及び/又は切り出す軸方向を総称的に切り出し角度ということもある。
本発明においては、基本となる繊維複合材料の製造は、例えば、上記の特許文献4の記載に従えばよく、また、複合材ブレーキは、かくして得られた、繊維複合材料を所望のSiC+Si又はSiCの占める面積量が全面積の50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは40%以下で且つ15%以上となるような角度を以て切り出せばよい。切り出しは、例えば、ダイヤモンドソーなどにより行えばよい。50%を越えると、ブレーキ時に鳴きが発生しやすく、且つ動摩擦係数が大きくなりすぎるという問題が発生して、好ましくない。また、15%未満では、特にブレーキ時初期の低温時の摩擦係数の変動が大きくなり制御し難いという不都合が発生するので好ましくない。
本発明に依れば、使用により摩耗が生じても、摩耗により表面となる表面の動摩擦係数において、変動が実質的に生じない複合材ブレーキが得られる。
本発明の複合材ブレーキは、基本的には、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されているSiC+Si系材料からなるマトリックスとを備えているものである。
このように、母材としてC/Cコンポジットを用いることにより、繊維複合材料に靱性を付与することができるため、耐衝撃性に優れ、軽量かつ高強度、高潤滑性、耐磨耗性の材料とすることができる。従って、SiC繊維強化Si−SiC複合体の有する低耐衝撃性という欠点を克服することができ、複雑な形状や薄肉部分を有する構造材料にも用いることができる。
以下、本発明に係る複合材ブレーキの出発材料である繊維複合材料について説明する。
本発明において使用される繊維複合材料は、少なくとも炭素繊維束の周囲に、熱可塑性樹脂等のプラスチックから成る柔軟な被膜を形成し、柔軟性中間材料を得、これをヤーン状にして、その後、場合によってはシート状にして積層し、加熱成形するという特定の処理を施しているため、高温度の溶融Siと炭素繊維以外の炭素粒子や、有機バインダー、プラスチック被膜が熱分解して生成される活性度が高い炭素がまず接触反応し、炭素繊維束には直接に接触しないと推定され、炭素繊維の構造が破壊されない。しかも、この繊維複合材料は、ヤーン集合体中で隣り合うヤーンの間に、SiC+Si系材料又はSiCからなるマトリックスを充填した微構造を有している。
ブレーキ部材は摺動部分が面になるが、その面は加熱成形時の型と同じフラットな形状となる。即ちヤーンをシート状にした場合には型の面とシートがほぼ並行となり、ヤーンを一定長さに切断して型枠に充填した場合には、確率的に型面と並行な方向に並びやすくなる。さらに、本プロセスで作られる最終材料は、ヤーンの外表面にSiを含浸させ、その一部をSiC化するものであり、ヤーン内部には積極的にはSiが含浸されていない材料となる。従って、クレームに記載の構成にすることによって、炭素繊維の束ヤーンから構成されるヤーンの繊維1本1本がヤーンから脱離しにくくなり、更には必要なブレーキ特性も有する構造となる。即ち磨耗特性により優れ、同時に特許文献1、2、3、4、5、6、7に記載の通りのブレーキとして必要な動摩擦特性、強度特性、耐熱特性をも有する構造となる。
本発明において、SiC+Si系材料とは、主成分としてシリコンと炭化珪素とを含有する材料の総称である。本発明では、C/Cコンポジットまたはその成形体に対して、シリコンを含浸させるが、この際シリコンはコンポジット内の主に炭素繊維以外の炭素成分ないし残炭分と反応し、一部炭化されるために、ヤーン集合体の間には、一部炭化されたシリコンが生成する。このマトリックスにおいては、ほぼ純粋に珪素が残留している珪素相から、ほぼ純粋な炭化珪素相に至るまで、いくつかの中間相を含み得る。つまり、このマトリックスは、典型的には珪素相と炭化珪素相とからなるが、珪素相と炭化珪素相との間に、珪素をベースとして炭素の含有量が傾斜的に変化しているSi−SiC共存相を含み得る。SiC+Si系材料とは、このようなSi−SiC系列において、炭素の濃度が0mol%から50mol%まで変化している材料の総称である。勿論、Siが遊離炭素を含む炭素と全量反応して実質的にSiが残存しておらず、SiCのみから構成されても良い。このような層については、SiCと称することとする。
この繊維複合材料は、好ましくは、マトリックスが、ヤーンの表面に沿って生成している炭化珪素相を備えている。この場合には、各ヤーンそれ自体の強度がより一層向上し、破壊しにくくなる。また、この繊維複合材料は、好ましくは、マトリックスが珪素からなる珪素相を備えており、この珪素相とヤーンとの間に炭化珪素相が生成している。この場合には、ヤーンの表面が炭化珪素相によって強化されると共に、マトリックスの中央部分が比較的に硬度の低い珪素相からなることから、微視的な応力分散が一層促進される。
また、この繊維複合材料は、好ましくは、マトリックスが、ヤーンの表面から離れるのに従って珪素の含有比率が上昇する傾斜組成を有している。また、この繊維複合材料は、好ましくは、ヤーン集合体が複数のヤーン配列体を備えており、各ヤーン配列体がそれぞれ複数のヤーンを略平行に二次元的に配列することによって形成されており、各ヤーン配列体が積層されることによってヤーン集合体が構成されている。これによって、繊維複合材料が、複数層のヤーン配列体を一方向へと向かって積層した積層構造を有することになる。
この場合において特に好ましくは、隣接するヤーン配列体における各ヤーンの長手方向が互いに交差していることである。これによって、一層応力の分散が促進される。隣り合うヤーン配列体におけるヤーンの長手方向は、特に好ましくは、直交している。
また、好ましくは、マトリックスが、繊維複合材料の中で互いに連続することで三次元網目構造を形成している。この場合において特に好ましくは、マトリックスが各ヤーン配列体において略平行に二次元的に配列されており、隣り合う各ヤーン配列体中に生成しているマトリックスが互いに連続しており、これによってマトリックスが三次元格子を形成している。
ヤーン中の炭素繊維以外の炭素成分は、好ましくは炭素粉末であり、特に好ましくは黒鉛化した炭素粉末である。
図1は、ヤーン集合体の概念を説明するための概略斜視図であり、図2(a)は図1のIIa−IIa線断面図であり、図2(b)は図1のIIb−IIb線断面図である。図3は、図2(a)の一部拡大図である。
繊維複合材料7の骨格は、ヤーン集合体6によって構成されている。ヤーン集合体6は、ヤーン配列体1A、1B、1C、1D、1E、1Fを上下方向に積層してなる。各ヤーン配列体においては、各ヤーン3が二次元的に配列されており、各ヤーンの長手方向が略平行である。上下方向に隣り合う各ヤーン配列体における各ヤーンの長手方向は、直交している。即ち、各ヤーン配列体1A、1C、1Eの各ヤーン2Aの長手方向は、互いに平行であり、かつ各ヤーン配列体1B、1D、1Fの各ヤーン2Bの長手方向に対して直交している。
各ヤーンは、炭素繊維と、炭素繊維以外の炭素成分とからなる繊維束3からなる。ヤーン配列体が積層されることによって、三次元格子形状のヤーン集合体6が構成される。各ヤーンは、後述するような加圧成形工程の間に押しつぶされ、略楕円形になっている。
図3(a)及び図3(b)は、本発明に係る複合材ブレーキの切り出し角度及び/又は切り出す軸方向を模式的に説明する概念図である。例えば、図3(a)は、図2(a)に示された断面構造を有する繊維複合材料を、X軸を切り出しの基本軸としたときに、切り出し角度及び/又は切り出す軸方向により、SiC+Si系材料又はSiCが切り出し直後における露出面での割合を模式的に説明するものであり、例えば、図3(a)に示した断面形状を有する物を、切断線IIIa−IIIaに沿って、Y軸方向に切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が25/75のものが得られ、切断線IIIc−IIIcに沿って、Z軸方向に切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が50/50のものが得られ、また、切断線IIIb−IIIbに沿って、Z軸方向に斜めに切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が25/75のものが得られる。
また、図3(b)は、図2(b)に示された断面構造を有する繊維複合材料を、Y軸を切り出しの基本軸としたときに、切り出し角度及び/又は切り出す軸方向により、SiC+Si系材料又はSiCが切り出し直後における露出面での割合を模式的に説明するものであり、例えば、図3(b)に示した断面形状を有する物を、切断線IVa−IVaに沿って、Y軸方向に切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が0/100のものが得られ、切断線IVc−IVcに沿って、Z軸方向に切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が0/100のものが得られ、また、切断線IVb−IVbに沿って、Y軸方向に切断すれば、(SiC+Si)/Cの比が65/35のものが得られる。本発明に係る複合材ブレーキとしては、図3(a)においては、IIIa−IIIaに沿って切断されたものやIIIc−IIIcに沿って切断されたものが、また、図3(b)においては、VIc−VIcに沿って切断されたものが、挙げられる。このように上述した条件を満足するように切り出されたものは、例えば、上記のヤーンから構成される炭素繊維束3と炭化珪素相4、SiC+Si系材料相5が表面に露出した状態で存在する。このように構成することにより、使用の結果摩耗していっても、絶えず、SiC+Si系材料相又はSiC相が表面に露出した状態で存在することとなり、所定の割合でSiC+Si系材料相又はSiC相が表面に存在することとなる。なお、表面に存在するSiは通常、時間の経過と共に近傍の炭素と反応して、炭化珪素を形成する。
本発明の複合材ブレーキ用の出発原料である繊維複合材料は、炭素繊維を10〜70重量%含有していれば、例えば窒化ホウ素、ホウ素、銅、ビスマス、チタン、クロム、タングステン、モリブデン等の炭素以外の他の元素を含んでいてもよい。これらの物質は潤滑性を有するため、C/Cコンポジットから成る母材に含有させることにより、SiC+Si系材料が含浸した母材の部分においても、繊維の潤滑性を維持することができ、物性の低下を防ぐことができる。
本発明の複合材ブレーキ用の出発原料である繊維複合材料は、好ましくは以下の方法によって製造できる。即ち、炭素繊維の束に対して、最終的にマトリックスとなる粉末状のバインダーピッチ、コークス類を包含させ、更に必要に応じてフェノール樹脂粉末等を含有させることによって、炭素繊維束を作製する。炭素繊維束の周囲に、熱可塑性樹脂等のプラスチックから成る柔軟な被膜を形成し、柔軟性中間材料を得る。この柔軟性中間材料を、ヤーン状にし(特願昭63−231791号明細書参照)、必要量を積層した後、ホットプレスで300〜2000℃、常庄〜500kg/cmの条件下で成形することによって、成形体を得る。または、この成形体を、必要に応じて700〜1200℃で炭化させ、1500〜3000℃で黒鉛化して、焼結体を得る。
炭素繊維は、石油ピッチ若しくはコールタールピッチを原料とし、紡糸用ピッチの調整、溶融紡糸、不融化及び炭素化して得られるピッチ系炭素繊維並びにアクリロニトリル(共)重合体繊維を耐炎化及び炭素化して得られるPAN系炭素繊維のいずれのものでもよい。
マトリックスの形成に必要な有機バインダーとしては、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂及びタール、ピッチ等が用いられるが、これらはコークス類、金属、金属化合物、無機及び有機化合物等を含んでいてもよい。有機バインダーの一部が炭素源となる場合もある。
次いで、上記のように作製された成形体又は焼結体とSiとを、1100〜1400℃の温度域、炉内圧0.1〜10hPaで1時間以上保持する。好ましくは、この際、成形体又は焼結体とSiの合計重量1kg当たり0.1NL(ノルマルリットル:1200℃、圧力0.1hPaの場合、5065リットルに相当)以上の不活性ガスを流しつつ、成形体又は焼結体表面にSi−SiC層を形成する.次いで、温度1450〜2500℃、好ましくは1700〜1800℃に昇温して前記成形体又は焼結体の開気孔内部へSiC+Si系材料又はSiCを溶融、含浸成形させる。又、この過程において、成形体を用いた場合は、前記成形体の焼成も行われ、繊維複合材料が生成する。
成形体又は焼結体とSiを、1100〜1400℃の温度、0.1〜10hPaの圧力に1時間以上保持し、かつその際、成形体又は焼結体とSiの合計重量1kg当たり不活性ガスを0.1NL以上、好ましくは1NL以上、さらに好ましくは10NL以上流すように制御することが望ましい。
このように、焼成時(即ち、Siの溶融、含浸前の段階)不活性ガス雰囲気にすることにより、無機ポリマーないし無機物のセラミックス化への変化に伴うCO等の発生ガスを焼成雰囲気より除去し、また大気中のO等による外部からの焼成雰囲気の汚染を防止することにより、その後にSiを溶融、含浸して得られる繊維複合材料の気孔率を低く維持することができる。
また、成形体又は焼結体へSiを溶触、含浸する際には、雰囲気温度を1450〜2500℃、好ましくは1700〜1800℃に昇温する。この場合、焼成炉内圧は0.1〜10hPaの範囲が好ましい。更に、炉内雰囲気は不活性ガスまたはArガスであることが好ましい。
上記のように、柔軟性中間材料を使用し、珪素の含浸、溶融と組み合わせると、成形体または焼結体において、ヤーンの間隙には細長い開気孔が残り、この細長い開気孔に沿って珪素が焼結体または成形体の奥まで浸透する。この浸透の過程で、珪素がヤーンの炭素と反応してヤーン表面側から徐々に炭化し、本発明の出発原料である繊維複合材料が生成される。かくして得られた繊維複合材料をSiC+Si系材料又はSiCの占める表面積が全表面積の50%以下となるような角度で切り出すことにより、本発明に係る複合材ブレーキが得られる。
次に、本発明を、実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。尚、得られた複合材ブレーキは、以下に示す方法より動摩擦係数を測定した。
(動摩擦係数の評価方法)
60mm×60mm×5mm(厚さ)のテストピースをジグにセットして回転させ、相手材(SUJ、10mm球)を一定の荷重Fp(N)でテストピースに押し付け、その際の摩擦力Fs(N)を測定した。動摩擦係数の値は下式により算出した。
摩擦係数μ=Fs/Fp
(実施例)
炭素繊維を一方向に引き揃えたものにフェノール樹脂を含浸させることで、直径10μmの炭素長繊維を約1万本束ね、繊維束(ヤーン)を得、このヤーンを図1のように配列し、プリプレグシートを得た。次いで、このプリプレグシートを50段積層し、ホットプレスで180℃、10kg/cmで処理し、フェノール樹脂を硬化させた。次いで、窒素中2000℃で焼成し、C/Cコンポジットを得た。得られたC/Cコンポジットの物性を特許文献4に記載の方法で測定したところ、密度は1.0g/cm、開気孔率は50%であった。
次に、得られたC/Cコンポジットを、純度99.8%で平均粒径1mmのSi粉末で充填されたカーボンるつぼ内に立設した。次いで、焼成炉内にカーボンるつぼを移動した。焼成炉内の温度を1300℃、不活性ガスとしてアルゴンガス流量を20NL/分、焼成炉内圧を1hPa、その保持時間を4時間として処理した後、焼成炉内の圧力をそのまま保持しつつ、炉内温度を1600℃に昇温することにより、C/CコンポジットにSiを含浸させ、原料としての繊維複合材料を製造した。本例では、C/Cコンポジットの全体が、繊維複合材料に変化していた。
得られた繊維複合材料の密度、開気孔率、層間セン断強さ、圧縮強さ、曲げ弾性率は、以下のようであった。
密度(g/cm) :2.2
開気孔率(%) :1〜2
圧縮強さ(MPa) :190
曲げ弾性率(GPa) :40
層間剪断強さ(MPa) :22
比摩耗量(mm/(N/km)):0.0
動摩擦係数(μ) :0.55
自己修復性 :140/190
耐酸化性(%) :4
このものを、切り出し面におけるSiC+Siの占める割合が約35%となるような角度で、X軸方向において切断用載置台に固定し、次いでダイヤモンドソーを用いて切り出した。このようにして切り出されたものの表面は、図3に模式的に示すような構成であって、表面におけるSi+SiCが占める割合をEDS表面元素分析法で測定したところ、37%であった。また、このものの動摩擦係数は、0.50であった。このものを、Disk−on−Disk式摩耗試験機にセットして、100,000万回回転させ、後に露出してきた表面の動摩擦係数を測定したところ、動摩擦係数の変動は0.55±0.05で、実質的に変動がないと認められる範囲であった。なお、摩耗の結果露出してきた露出面におけるSiC+Siが占める割合は、27%であり、若干減少していた。
(比較例)
上記実施例で得られた繊維複合材料そのものを、所定の厚さとなるように切り出し加工して、同一条件で摩耗試験に供した後、露出してきた表面の動摩擦係数を測定したところ、摩耗試験開始前の動摩擦係数が、実施例と同じ0.50であったものが、摩耗試験完了時点では、0.15と大幅に減少していった。そのものの露出表面のSiCとSiが占める面積を求めたところ、開始時には、39%であったものが、8%となっており、そのため、十分な動摩擦係数を示し得なかったと考えられる。
以上説明したように、本発明の複合材ブレーキは、その材料を繊維複合材料とするものであり、この繊維複合材料は、C/Cコンポジットから成る母材を基本構造とし、これにSiC+Si系材料又はSiCを含浸させた構成を有するため、C/Cコンポジットの特徴である耐衝撃性、軽量性及び高強度性と、C/Cコンポジットの特徴にない耐酸化性、耐クリープ性、耐スポーリング性を併せ持つものである。
このような特性は、切断の角度により大きく変動するものではなく、加えて、摩耗により露出してきた露出面の動摩擦係数も、製造直後と実質的に変動はないことから、より高性能が要求される高速大量輸送機材の制御材料として、本発明の複合材ブレーキは、有望である。
本発明の複合材ブレーキの製造材料である、繊維複合材料のヤーン集合体の形態を模式的に示す斜視図である。 本発明複合材ブレーキの製造材料である、繊維複合材料の要部の微構造を模式的に示す図1のIIa−IIa線断面図である。 本発明複合材ブレーキの製造材料である、繊維複合材料の要部の微構造を模式的に示す図1のIIb−IIb線断面図である。 本発明に係る複合材ブレーキの切り出し角度及び/又は切り出す軸方向を模式的に説明する概念図であり、図におけるIIIa−IIIa、IIIb−IIIb、及びIIIc−IIIc線は、それぞれの切り出し方向を模式的に示す線である。 本発明に係る複合材ブレーキの切り出し角度及び/又は切り出す軸方向を模式的に説明する概念図であり、図におけるIVa−IVa、IVb−IVb、及びIVc−IVc線は、それぞれの切り出し方向を模式的に示す線である。
符号の説明
1A、1B、1C、1D、1E、1F:ヤーン配列体、2A、2B:ヤーン、3:炭素繊維束、4、4A、4B:炭化珪素相、5、5A、5B:珪素相、6:ヤーン集合体、7:繊維複合材料。

Claims (7)

  1. 少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されているSiC+Si系材料又はSiCからなるマトリックスとを備えた繊維複合材料であって、切り出しにより形成される露出面における、SiC+Si系材料又はSiCの占める表面積が、該露出面の全表面積において、所望の割合を占めるように切り出された面を露出面とし、該露出面においても、また、使用による摩耗により露出してくる露出面においても、SiC+Si系材料又はSiCの占める表面積が該露出面の全表面積の50%以下である複合材ブレーキ。
  2. 前記ヤーン集合体が複数のヤーン配列体を備えており、各ヤーン配列体がそれぞれ複数の前記ヤーンを略平行に二次元的に配列することによって形成されており、前記各ヤーン配列体が積層されることによって前記ヤーン集合体が構成されている請求項1に記載の複合材ブレーキ。
  3. 隣接する前記ヤーン配列体における各ヤーンの長手方向が互いに交差している請求項1又は2記載の複合材ブレーキ。
  4. 前記マトリックスが、繊維複合材料の中で互いに連続することで三次元網目構造を形成している請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合材ブレーキ。
  5. 前記マトリックスが前記各ヤーン配列体において略平行に二次元的に配列されており、隣り合う前記各ヤーン配列体中に生成している前記マトリックスが互いに連続しており、これによって前記マトリックスが三次元格子を形成している請求項4記載の複合材ブレーキ。
  6. 炭素繊維の束に、最終的にマトリックスとなる粉末状の炭素成分を包含させることにより炭素繊維束を作製した後、前記炭素繊維束の周囲にプラスチック製被膜を形成して中間材料とし、次いでこの中間材料をヤーン状にして所定量を積層した後成形して成形体を得るか、あるいはこの成形体を焼結して焼結体を得た後、この成形体又は焼結体とSiを、不活性ガス雰囲気下にて1100〜1400℃の温度に保持し、次いで、前記成形体又は焼結体とSiを、1450〜2500℃の温度に昇温することにより、前記成形体又は焼結体の開気孔内部へSiC+Si系材料を含浸させて、繊維複合材料を得、このものを切り出すことにより得られる露出面における、SiC+Si系材料又はSiCの占める表面積が該露出面の全表面積の50%以下となるような角度で切り出すことからなる、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されているSiC+Si系材料又はSiCからなるマトリックスと、を備え、かつ、該露出面においても、また、使用による摩耗により露出してくる露出面においても、SiC+Si系材料又はSiCの占める表面積が該露出面の全表面積の50%以下である繊維複合材料からなる複合材ブレーキの製造方法。
  7. 前記成形体又は焼結体とSiを、1100〜1400℃の温度、0.1〜10hPaの圧力に1時間以上保持し、かつその際、前記成形体又は焼結体とSiの合計重量1kg当たり不活性ガスを0.1ノルマルリットル(NL)以上流すように制御する請求項6記載の繊維複合材料の製造方法。
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