JP2007255538A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インナチューブの底部側に設けた懸架スプリングの下ばね受けを昇降させてばね荷重を調整する油圧緩衝器において、車軸から取外さない状態で、外部から下ばね受けを昇降させる構造の簡素を図ること。
【解決手段】 フロントフォーク10において、インナチューブ12の底部の車軸取付孔16を外れる位置で外部に臨むアジャストボルト101を該底部に設けるとともに、下ばね受け32の下面を支持するプランジャ102を設け、アジャストボルト101とプランジャ102との間に延在させた曲がり状管路103Aに複数のボール104A、104B…104Nを連続状に装填し、連続状をなすボール群104の一端のボール104Aにアジャストボルト101の端面を当て、該ボール群104の他端のボール104Nにプランジャ102の端面を当て、アジャストボルト101の螺動により下ばね受け32を昇降させて懸架スプリング33のばね荷重を調整するもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は車両用の油圧緩衝器に関する。
車両用の油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、車体側のアウタチューブ内に車軸側のインナチューブを摺動自在に挿入し、前記インナチューブの内周に隔壁部材を設け、該隔壁部材の下部に作動油室を、上部に油溜室を区画し、前記アウタチューブ側に取付けたピストンロッドを、前記隔壁部材を貫通して前記作動油室内に挿入し、該ピストンロッドの先端部に前記作動油室内を摺動するピストンを設け、前記インナチューブの作動油室内で、ピストンロッド側の上ばね受けと該インナチューブの底部側の下ばね受けとの間に懸架スプリングを介装したものがある。
特許文献1の油圧緩衝器は、インナチューブの底部側にプランジャを摺動可能に嵌合し、プランジャの上部に懸架スプリングのための下ばね受けを載せ、プランジャの下部に作動油の加圧室を設け、外部操作されて移動するポンプピストンにより加圧室を加圧することにより、懸架スプリングのばね荷重を外部から調整可能にしている。
実開平2-150439
特許文献1の油圧緩衝器では、インナチューブの底部側にポンプピストンを摺動可能に組込む必要があり、部品加工性や組付性に困難を伴ない、コスト高になる。
また、懸架スプリングの荷重を加圧室の作動油により支持するものであり、加圧室の高い作動油圧を封止するのに困難を伴ない、コスト高になる。
尚、油圧緩衝器において、懸架スプリングのばね荷重の調整は、油圧緩衝器を車軸から取外さない状態でも実施できることが好ましい。
本発明の課題は、インナチューブの底部側に設けた懸架スプリングの下ばね受けを昇降させてばね荷重を調整する油圧緩衝器において、車軸から取外さない状態で、外部から下ばね受けを昇降させる構造の簡素を図ることにある。
請求項1の発明は、車体側のアウタチューブ内に車軸側のインナチューブを摺動自在に挿入し、前記インナチューブの内周に隔壁部材を設け、該隔壁部材の下部に作動油室を、上部に油溜室を区画し、前記アウタチューブ側に取付けたピストンロッドを、前記隔壁部材を貫通して前記作動油室内に挿入し、該ピストンロッドの先端部に前記作動油室内を摺動するピストンを設け、前記インナチューブの作動油室内で、ピストンロッド側の上ばね受けと該インナチューブの底部側の下ばね受けとの間に懸架スプリングを介装した油圧緩衝器において、前記インナチューブの底部の車軸取付孔を外れる位置で外部に臨むアジャストボルトを該底部に設けるとともに、下ばね受けの下面を支持するプランジャを設け、アジャストボルトとプランジャとの間に延在させた曲がり状管路に複数のボールを連続状に装填し、連続状をなすボール群の一端のボールにアジャストボルトの端面を当て、該ボール群の他端のボールにプランジャの端面を当て、アジャストボルトの螺動により下ばね受けを昇降させて懸架スプリングのばね荷重を調整するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記管路の一端をインナチューブの底部に設けたアジャストボルトの取付孔に差し込み、該管路の他端をインナチューブの中心部に立て、該管路の他端にプランジャを摺動自在に挿入してなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に連通したものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に対して封止したものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記アウタチューブ側に取付けた中空のピストンロッドを、前記隔壁部材を貫通して前記作動油室内に挿入し、該ピストンロッドの先端部に前記作動油室内を摺動するピストンを設け、前記インナチューブの作動油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、それら2つの油室をピストンに設けた圧側流路と伸側流路のそれぞれにより連通可能にし、それら2つの流路の出口のそれぞれに圧側減衰バルブと伸側減衰バルブのそれぞれを設け、ピストンロッドの中空部にピストンロッド側油室とピストン側油室を連通するバイパス路を設け、該バイパス路に減衰力調整用のニードル弁を設けるに際し、ピストンロッドの中空部に回転方向及び軸方向に移動自在な非円形断面のプッシュロッドを設け、プッシュロッドを回転方向に移動させる第1調整部と、プッシュロッドを軸方向に移動させる第2調整部を、アウタチューブの上部、かつプッシュロッドの延長上に同軸配置し、プッシュロッドの非円形断面内に摺動自在に係入するニードル弁をピストンロッドの中空部に螺合し、プッシュロッドと軸方向に衝合するスプリングにより、圧側減衰バルブを閉じる方向にて該圧側減衰バルブを付勢してなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)インナチューブの底部の車軸取付孔を外れる位置で外部に臨むアジャストボルトを該底部に設けるとともに、下ばね受けの下面を支持するプランジャを設け、アジャストボルトとプランジャとの間に延在させた曲がり状管路に複数のボールを連続状に装填し、連続状をなすボール群の一端のボールにアジャストボルトの端面を当て、該ボール群の他端のボールにプランジャの端面を当て、アジャストボルトの螺動により下ばね受けを昇降させて懸架スプリングのばね荷重を調整するようにした。アジャストボルトに加えられる操作力が曲がり状管路内の複数のボールを介してプランジャ、下ばね受けに伝えられるものであり、アジャストボルトがプランジャから遠隔に設置され、或いはアジャストボルトの中心軸とプランジャの中心軸が大きく(例えば90度以上)交差配置されているときにも、アジャストボルトに加えられる操作力を複数のボールに順に伝え、或いはその操作力の方向を複数のボール間で徐々に変換して伝え、結果としてこの操作力をプランジャ、下ばね受けにスムースに伝えることができる。
(b)ポンプピストンや作動油の加圧室を用いることなく、懸架スプリングの荷重をプランジャと複数のボールとアジャストボルトにより直に支持するものであり、作動油の封止構造は簡易で足り、部品加工性や組付性を簡易化でき、作動信頼性も向上する。
(c)アジャストボルトをインナチューブの車軸取付孔を外れる位置で外部に臨むように該底部に設けたから、油圧緩衝器を車軸から取外さない状態でも、懸架スプリングのばね荷重を調整できる。
(請求項2)
(d)管路の一端をインナチューブの底部に設けたアジャストボルトの取付孔に差し込み、該管路の他端をインナチューブの中心部に立て、該管路の他端にプランジャを摺動自在に挿入した。従って、アジャストボルトと複数のボールとプランジャをインナチューブの底部にコンパクトに組付けできる。
(請求項3)
(e)インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に連通したことにより、下ばね受けの昇降によって懸架スプリングのばね荷重だけを調整できる。
(請求項4)
(f)インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に対して封止したことにより、インナチューブの内部における下ばね受けの昇降が、インナチューブの作動油室を介して油溜室の油面をも昇降させるものになる。従って、下ばね受けの昇降によって懸架スプリングのばね荷重を調整するとともに、油溜室の油面の上昇によって空気室を拡縮し、結果として空気ばねのばね荷重も調整できる。
(請求項5)
(g)減衰力調整装置をアウタチューブの上部に設け、ばね荷重調整用のアジャストボルトをインナチューブの底部に設けることにより、減衰力調整装置とばね荷重調整装置の組付性、操作性を向上できる。
図1は油圧緩衝器の全体を示す断面図、図2はばね荷重調整装置を示す断面図、図3は減衰力調整装置を示す断面図、図4は曲がり状管路形成体を示し、(A)は断面図、(B)は底面図、図5はプラグを示し、(A)は断面図、(B)は正面図、図6は本アジャストボルトを示す正面図、図7は下ばね受けを示す断面図である。
フロントフォーク(油圧緩衝器)10は、アウタチューブ11を車体側に、インナチューブ12を車輪側に配置する倒立型フロントフォークであり、図1〜図3に示す如く、アウタチューブ11の下端開口部の内周に固定したガイドブッシュ11Aと、インナチューブ12の上端開口部の外周に固定したガイドブッシュ12Aを介して、アウタチューブ11の内部にインナチューブ12を摺動自在に挿入する。11Bはオイルシール、11Cはダストシールである。アウタチューブ11の上端開口部にはキャップ13が液密に螺着され、アウタチューブ11の外周には車体側取付部材14A、14Bが設けられる。インナチューブ12の下端開口部には車軸ブラケット15が液密に挿着されて螺着されてインナチューブ12の底部を構成し、車軸ブラケット15には車軸取付孔16が設けられる。
フロントフォーク10は、アウタチューブ11の内周と、インナチューブ12の外周と、前記2つのガイドブッシュ11A、12Aにて区画される環状油室17を区画する。
フロントフォーク10は、インナチューブ12の上端側内周にOリングを介する等により液密に、隔壁部材19を設け、隔壁部材19のロッドガイド部19Aより下部に作動油室21を区画するとともに、上部に油溜室22を区画する。油溜室22の中でその下側領域は油室22A、上側領域は空気室22Bである。
フロントフォーク10は、アウタチューブ11に取付けたピストンロッド23を隔壁部材19のロッドガイド部19Aに摺動自在に挿入する。具体的には、キャップ13の中心部の下端部に螺着した取付カラー24に中空ピストンロッド23を螺着し、これをロックナット24Aで固定する。
フロントフォーク10は、隔壁部材19のロッドガイド部19Aからインナチューブ12に挿入したピストンロッド23の先端部に螺着したピストンボルト25に、インナチューブ12の内周に摺接するピストン26を固定し、前記油室21をピストンロッド23が収容されるピストンロッド側油室21Aと、ピストンロッド23が収容されないピストン側油室21Bに区画する。ピストン26はナット27により固定される。
フロントフォーク10は、前記環状油室17を、インナチューブ12に設けた油孔28を介して、ピストンロッド側油室21Aに常時連通する。
フロントフォーク10は、ピストン26のピストン側油室21Bに臨む下端面に上ばね受け31を衝合し、車軸ブラケット15が形成するインナチューブ12の底部に下ばね受け32を配置し、上ばね受け31と下ばね受け32の間に懸架スプリング33を介装している。フロントフォーク10は、車両走行時に路面から受ける衝撃力を懸架スプリング33の伸縮振動により吸収する。このとき、後述するばね荷重調整装置100が下ばね受け32を昇降し、懸架スプリング33のばね荷重を調整可能にする。
フロントフォーク10は、ピストン26に減衰力発生装置40を備える(図3)。
減衰力発生装置40は、圧側流路41と伸側流路42(不図示)を備える。圧側流路41は、バルブストッパ41Bにバックアップされる圧側ディスクバルブ41A(圧側減衰バルブ)により開閉される。伸側流路42は、バルブストッパ42Bにバックアップされる伸側ディスクバルブ42A(伸側減衰バルブ)により開閉される。尚、バルブストッパ41B、バルブ41A、ピストン26、バルブ42A、バルブストッパ42Bは、ピストンボルト25に挿着されるバルブ組立体を構成し、ピストンボルト25に螺着されるナット27に挟まれて固定される。
減衰力発生装置40は、キャップ13の中心部に後に詳述する減衰力調整装置40Aを設け、減衰力調整装置40Aのニードル弁85をピストンロッド23の中空部に挿入し、ピストンロッド23に設けたバイパス路45の開度をニードル弁85の上下動により調整する。バイパス路45は、ピストン26をバイパスし、ピストンロッド側油室21Aとピストン側油室21Bを連絡する。
減衰力発生装置40は、圧側行程では、低速域で、ニードル弁85により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により圧側減衰力を発生し、中高速域で、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。また、伸側行程では、低速域で、ニードル弁85により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により伸側減衰力を発生し、中高速域で、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。この圧側減衰力と伸側減衰力により、前述した懸架スプリング33の伸縮振動を制振する。
フロントフォーク10は、キャップ13の下端面に、インナチューブ12に設けた隔壁部材19の上端部が最圧縮ストロークで衝合するストッパラバー13A、ストッパ板13Bを固着しており、このストッパラバー13Aによって最圧縮ストロークを規制する。
フロントフォーク10は、インナチューブ12の上端側の隔壁部材19のピストンロッド側油室21Aに臨む下端面に加締め固定したスプリングシート51と、ピストンロッド23に設けたストッパリング52Aに係止させたスプリングシート52との間にリバウンドスプリング53を介装してある。フロントフォーク10の最伸長時に、隔壁部材19がリバウンドスプリング53をスプリングシート52との間で加圧することにより、最伸長ストロークを規制する。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、アウタチューブ11とインナチューブ12の環状隙間からなる前記環状油室17の断面積S1を、ピストンロッド23の断面積(外径に囲まれる面積)S2より大きく形成している(S1>S2、但しS1≧S2でも可)。
また、隔壁部材19のロッドガイド部19Aに、圧側行程では油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容し、伸側行程ではピストンロッド側油室21Aから油溜室22への油の流れを阻止するチェック弁60を設けている。隔壁部材19のロッドガイド部19Aの内周にはバルブ室61が設けられ、バルブ室61の上端側の段差部61Aと、バルブ室61の下端側に設けられた前述のスプリングシート51上のバックアップスプリング62との間にチェック弁60が収容される。チェック弁60は、段差部61Aとスプリングシート51の間隔より短尺とされ、下端面に横溝を形成される。チェック弁60は、隔壁部材19のロッドガイド部19Aに設けたバルブ室61の内周に摺接して上下変位可能に設けられる。チェック弁60の外周は、隔壁部材19のロッドガイド部19Aに設けたバルブ室61の内周との間に、油溜室22からピストンロッド側油室21Aへの油の流れを許容する流路を形成する。チェック弁60は、ピストンロッド23を摺動自在に支持するブッシュ63をその内周に圧入されて備える。圧側行程では、チェック弁60はインナチューブ12に進入するピストンロッド23に連れ移動して下方に移動し、スプリングシート51に衝合するとともに、段差部61Aとの間に隙間を形成し、油溜室22の油を横溝からその外周経由で段差部61Aとの隙間を通ってピストンロッド側油室21Aへ流入可能とする。伸側行程では、チェック弁60はインナチューブ12から退出するピストンロッド23に連れ移動して上方に移動し、段差部61Aに衝合して該段差部61Aとの間の隙間を閉じ、ピストンロッド側油室21Aの油が上述した圧側行程の逆経路で油溜室22へ排出されることを阻止する。
また、隔壁部材19のロッドガイド部19Aはピストンロッド23の周囲にオイルシールを封着していないから、チェック弁60の内周に圧入してあるブッシュ63がピストンロッド23の周囲に形成する微小間隙(又はチェック弁60が段差部61Aとの間に形成する微小間隙)により、ピストンロッド側油室21Aと油溜室22を連通する微小流路(オリフィス)64(不図示)を構成する。微小流路64は、隔壁部材19のロッドガイド部19Aに穿設され、ピストンロッド側油室21Aと油溜室22を連通するものでも良い。
フロントフォーク10の動作は以下の如くになる。
(圧側行程)
圧側行程でインナチューブ12に進入するピストンロッド23の進入容積分の作動油がインナチューブ12の内周の油室21Aからインナチューブ12の油孔28を介して環状油室17に移送される。このとき、環状油室17の容積増加分ΔS1(補給量)がピストンロッド23の容積増加分ΔS2より大きいから、環状油室17への油の必要補給量のうち、(ΔS1−ΔS2)の不足分が油溜室22からチェック弁60を介して補給される。
この圧側行程では、前述した通り、低速域で、ニードル弁85により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により圧側減衰力を発生し、中高速域で、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形により圧側減衰力を発生する。
(伸側行程)
伸側行程でインナチューブ12から退出するピストンロッド23の退出容積分の作動油が環状油室17からインナチューブ12の油孔28を介してインナチューブ12の内周の油室21Aに移送される。このとき、環状油室17の容積減少分ΔS1(排出量)がピストンロッド23の容積減少分ΔS2より大きいから、環状油室17からの油の排出量のうち、(ΔS1−ΔS2)の余剰分が微小流路64を介して油溜室22へ排出される。
この伸側行程では、前述した通り、低速域で、ニードル弁85により開度調整されたバイパス路45の通路抵抗により伸側減衰力を発生し、中高速域で、伸側ディスクバルブ42Aの撓み変形により伸側減衰力を発生する。また、上述の微小流路64の通路抵抗による伸側減衰力も発生する。
以下、減衰力調整装置40Aについて説明する。
減衰力調整装置40Aは、図3に示す如く、ピストンロッド23の中空部に回転方向及び軸方向に移動自在な非円形断面、本実施例ではD形断面の唯1本のプッシュロッド70を設け、プッシュロッド70を回転方向に移動させる第1調整部80と、プッシュロッド70を軸方向に移動させる第2調整部90を、フロントフォーク10の上部、かつプッシュロッド70の延長上に同軸配置する。そして、減衰力調整装置40Aは、プッシュロッド70の非円形断面内に摺動自在に係入するニードル弁85をピストンロッド23の中空部に螺合し、第1調整部80の回転によりニードル弁85を螺動させ、このニードル弁85によりバイパス路45の開度を調整し、ひいてはバイパス路45の通路抵抗による減衰力を調整可能にする。また、減衰力調整装置40Aは、プッシュロッド70と軸方向に衝合するスプリング95により、圧側ディスクバルブ41Aを閉じ方向にて該圧側ディスクバルブ41Aを付勢し、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形による圧側減衰力を調整可能にする。以下、第1調整部80と第2調整部90の構造、ニードル弁85を用いた減衰力調整構造、スプリング95を用いた減衰力調整構造について説明する。
(第1調整部80と第2調整部90の構造)(図3)
キャップ組立体を構成するキャップ13がOリング13Cを介してアウタチューブ11の上端開口部に液密に螺着される。キャップ13の下端開口側には取付カラー24が螺着され、この取付カラー24にピストンロッド23の上端部が螺着されてロックナット24Aで固定される。
第1調整部80は、キャップ13の中心孔の下端開口側からOリング81を介して液密に挿着され、キャップ13の中間段差部に軸方向で係合して上方へ抜け止めされるとともに、キャップ13の下端開口側に螺着される取付カラー24の上端面の上に載置される平ワッシャ82に軸方向で衝合して下方へ抜け止めされ、結果として上端外周の操作面80Aを用いてキャップ13に回転自在に設けられる。第1調整部80の平ワッシャ82に衝接する下端面は横溝を備え、この横溝に係合片83の両側突起を回転方向にて概ね遊びなく係合する。プッシュロッド70の非円形断面(D形断面)の外周を、係合片83の中心に設けた非円形孔(D形孔)に貫通し、回転方向には概ね遊びなく係合し、かつ軸方向には摺動自在にする。これにより、第1調整部80は、プッシュロッド70を回転方向に移動させることができる。
第2調整部90は、第1調整部80の中心孔の下端開口側からOリング91を介して液密に挿着され、第1調整部80の中間段差部に軸方向で係合して上方へ抜け止めされる。第2調整部90の下端面は、第1調整部80の側に係合している係合片83の非円形孔を貫通しているプッシュロッド70の上端面と軸方向に隙間なく衝合する。尚、プッシュロッド70は、後述するスプリング95のばね力により上向きに付勢され、その上端面を常に第2調整部90の下端面に衝合する。第2調整部90は、上端面の操作溝90Aを用いて第1調整部80に対し螺動され、プッシュロッド70を軸方向に移動させることができる。
(ニードル弁85を用いた減衰力調整構造)(図3)
ピストンロッド23の中空部の下端部にはインナベース84が挿着され、ピストンロッド23の下端面とピストンボルト25の内径段差部とがインナベース84の下端フランジを挟圧固定している。インナベース84はピストンロッド23の中空部に圧入されても良い。このようにしてピストンロッド23に固定されたインナベース84の内周にニードル弁85が液密に挿入され、ニードル弁85の中間部のねじ部がピストンボルト25の内周に螺着される。ニードル弁85の上端部の非円形断面、本実施例ではD形断面をなす非円形断面部が、ピストンロッド23の中空部に挿入されているプッシュロッド70の下端部の非円形断面内に概ね遊びなく、軸方向には摺動自在に、回転方向には係合するように係入する。
第1調整部80が、前述の如く、プッシュロッド70を回転方向に移動させると、プッシュロッド70と回転方向に係合しているニードル弁85がピストンボルト25に対して螺動し、ピストンボルト25に設けてあるバイパス路45の縦孔上端部の弁シートに対して進退し、バイパス路45の開度を調整し、ひいてはバイパス路45の通路抵抗による圧側と伸側の減衰力を調整可能にする。
尚、第1調整部80がプッシュロッド70を介してニードル弁85を螺動させるとき、ニードル弁85は後述するスプリング95のための押動片92の中心孔に対して空動し、スプリング95に対して影響しない。
(スプリング95を用いた減衰力調整構造)(図3)
ピストンロッド23の下端側の直径方向の両側には、軸方向に延びる長孔状のガイド孔23Aが設けられ、押動片92の両側突起がそれらのガイド孔23Aに概ね遊びなく軸方向にスライド可能に係入されている。ピストンロッド23の中空部に挿入されているプッシュロッド70の下端面が押動片92の上面に直に衝接し、プッシュロッド70の下端部に前述の如く係入しているニードル弁85の非円形断面部が押動片92の中心に設けた円形孔に軸方向移動自在に遊挿される。
ピストンロッド23の下端部(ピストンボルト25)まわりには、押動片92の両端突起に下方から衝合するばね受け93と、圧側ディスクバルブ41Aの上面(背面)に衝合するバルブ押え94が配置され、ばね受け93とバルブ押え94の間にバルブ押えスプリング95が介装される。ばね受け93はカップ状をなし、カップの内周下端にて押動片92の両側突起と衝合し、カップの上端外周フランジにスプリング95を着座させる。バルブ押え94は、圧側ディスクバルブ41Aの上面の適宜の外径位置に全周連続的(間欠的でも可)に衝接する円環状押え部94Aと、ピストンボルト25の上端外周にスライドガイドされるスライド部94Bと、ピストンロッド側油室21Aを圧側流路41、伸側流路42、バイパス路45に連通する油路94Cを備え、外周段差部にスプリング95を着座させる。
第2調整部90が、前述の如く、プッシュロッド70を軸方向に移動させると、プッシュロッド70の下端面が衝接している押動片92がばね受け93を上下に移動してバルブ押えスプリング95を伸縮し、スプリング95のセット荷重を調整する。これにより、スプリング95のセット荷重がバルブ押え94を介して圧側ディスクバルブ41Aを閉じる方向に付勢し、圧側ディスクバルブ41Aの撓み変形による圧側減衰力を調整可能にする。バルブ押え94は押え部94Aの径を異にするものに交換することができ、大径の押え部94Aを備えたバルブ押え94は圧側ディスクバルブ41Aの外周側を押え、ピストン速度の低速域から減衰力を大きくする。小径の押え部94Aを備えたバルブ押え94は圧側ディスクバルブ41Aの内周側を押え、ピストン速度が中〜高速域で減衰力を大きくする。
尚、第2調整部90がプッシュロッド70を介して押動片92を移動するとき、プッシュロッド70及び押動片92はニードル弁85に対して軸方向に空動し、ニードル弁85に影響しない。
フロントフォーク10にあっては、減衰力調整装置40Aを備えたことにより以下の作用効果を奏する。
(a)第1調整部80と第2調整部90がフロントフォーク10の上部、かつプッシュロッド70の延長上に同軸配置され、第1調整部80とプッシュロッド70を簡易に回転方向に結合し、第2調整部90とプッシュロッド70を簡易に軸方向に結合し易く、簡素で部品点数を少なく、作動不良を起こしにくいフロントフォーク10を構成できる。
(b)第1調整部80と第2調整部90がフロントフォーク10の上部に同軸配置されるから、アウタチューブ11の上端面からしか調整できないフロントフォーク10に適用できる。また、第1調整部80と第2調整部90がアウタチューブ11の周方向での方向性がないから、車体側取付部材14A、14Bへの周方向組付位置が任意になり、組付性が良い。
(c)プッシュロッド70を非円形断面の中空1本ものにし、プッシュロッド70の非円形断面内にニードル弁85を摺動自在に係入した。ニードル弁85をプッシュロッド70の内径に収納したことにより、プッシュロッド70の外周まわりにニードル弁85の配置スペースが必要なく、ピストンロッド23の細いフロントフォーク10への適用性が良い。
(d)第1調整部80がフロントフォーク10の上部のキャップ13に回転自在に設けられ、第1調整部80の端面に設けた溝に係合片83を回転方向にて係合し、係合片83に設けた非円形孔にプッシュロッド70の非円形断面の外周を回転方向には係合し、かつ軸方向に摺動可能にした。また、第2調整部90が第1調整部80の中心孔に螺着され、第2調整部90の端面が上記係合片83の非円形孔を貫通しているプッシュロッド70の端面と軸方向に衝合可能にした。従って、フロントフォーク10の上部に、第1調整部80と第2調整部90をコンパクトに同軸配置しながら、第1調整部80の回転力を簡易にプッシュロッド70に伝え、第2調整部90の軸方向力を直にプッシュロッド70に伝えることができる。
以下、下ばね受け32を昇降し、懸架スプリング33のばね荷重を調整するばね荷重調整装置100について説明する。
ばね荷重調整装置100は、図2に示す如く、インナチューブ12の底部を構成する車軸ブラケット15の車軸取付孔16を外れる位置(車軸取付孔16の側傍)で外部に臨むアジャストボルト101を該底部に設けるとともに、下ばね受け32の下面を支持するプランジャ102を設け、アジャストボルト101とプランジャ102との間に延在させた曲がり状管路形成体103の管路103Aに複数のボール104A、104B・・・104Nを連続状に装填し、連続状をなすボール群104の一端のボール104Aにアジャストボルト101の端面を当て、該ボール群104の他端のボール104Nにプランジャ102の端面を当て、アジャストボルト101の螺動により下ばね受け32を昇降させて懸架スプリング33のばね荷重を調整する。具体的には以下の如くである。
(1)インナチューブ12の下端開口部に螺着される前の車軸ブラケット15の車軸取付孔16を通る中心軸(インナチューブ12に車軸ブラケット15を取付けた状態では、インナチューブ12の車軸取付孔16を通る中心軸と同じ)に対し直交配置(斜交配置でも可)されている取付孔15Aに、図6に示すアジャストボルト101の先端ピストン部101Aを摺動自在に挿入するとともに、アジャストボルト101の中間ねじ部101Bを螺着する。車軸ブラケット15の外側に臨む取付孔15Aの開口部には図5に示すプラグ105が螺着され、アジャストボルト101の操作軸101Cがプラグ105の中心ガイド孔にOリング105Aを介して液密にガイドされる。アジャストボルト101は操作軸101Cの端面に設けた操作溝101Dを用いて螺動され、先端ピストン部101Aを取付孔15Aの軸方向に進退させる。
(2)曲がり状管路形成体103は、図4に示す如く、管路103Aの一端直管部と他端直管部を直交(斜交でも可)、それらの中間部を円弧状曲がり部とし、他端直管部の周囲に取付円板103Bを溶接してある。管路103Aの一端直管部を車軸ブラケット15の内側から取付孔15Aの開口部に差し込み、管路103Aの他端直管部を車軸ブラケット15の車軸取付孔16を通る中心軸(インナチューブ12に車軸ブラケット15を取付けた状態では、インナチューブ12の車軸取付孔16を通る中心軸と同じ)上に立てる。このとき、取付円板103Bは、車軸ブラケット15の内周の段差部15Bに嵌着される。
(3)管路形成体103の管路103Aに、他端直管部の開口部から、複数のボール104A、104B・・・104Nを装填し、更にプランジャ102を摺動自在に挿入する。アジャストボルト101とプランジャ102に挟まれる、取付孔15A及び管路103Aにボール群104が装填されるものになる。
(4)インナチューブ12の下端開口部に車軸ブラケット15を螺着する。このとき、インナチューブ12の下端面と車軸ブラケット15の段差部15Bとの間に、管路形成体103の取付円板103Bを挟圧する。
(5)インナチューブ12の内周に下ばね受け32を挿入し、プランジャ102の先端の衝合面に下ばね受け32の背面の中心部を衝合する。下ばね受け32は、図7に示す如く、ハット状をなし、ハットの内面をプランジャ102の衝合面に衝合し、ハットの外周つば部に懸架スプリング33を支持する。下ばね受け32はインナチューブ12の内周との間に環状間隙を介し、インナチューブの内部で、下ばね受け32の上部の油室21を下ばね受け32の背面室21Cに連通する。この後、インナチューブ12の内部に懸架スプリング33を挿入し、懸架スプリング33を下ばね受け32に支持させる。
フロントフォーク10を組上げた状態で、アジャストボルト101を螺動すると、ボール群104を介して、プランジャ102が昇降し、このプランジャ102に衝合している下ばね受け32が昇降する。下ばね受け32は、ピストンロッド23側の上ばね受け31との間で、懸架スプリング33の初期長さを調整し、懸架スプリング33のばね荷重を調整するものになる。
フロントフォーク10にあっては、ばね荷重調整装置100を備えたことにより以下の作用効果を奏する。
(a)インナチューブ12の底部の車軸取付孔16を外れる位置で外部に臨むアジャストボルト101を該底部に設けるとともに、下ばね受け32の下面を支持するプランジャ102を設け、アジャストボルト101とプランジャ102との間に延在させた曲がり状管路103Aに複数のボール104A、104B・・・104Nを連続状に装填し、連続状をなすボール群104Aの一端のボール104Aにアジャストボルト101の端面を当て、該ボール群104Aの他端のボール104Nにプランジャ102の端面を当て、アジャストボルト101の螺動により下ばね受け32を昇降させて懸架スプリング33のばね荷重を調整するようにした。アジャストボルト101に加えられる操作力が曲がり状管路103A内の複数のボール104A、104B・・・104Nを介してプランジャ102、下ばね受け32に伝えられるものであり、アジャストボルト101がプランジャ102から遠隔に設置され、或いはアジャストボルト101の中心軸とプランジャ102の中心軸が大きく(例えば90度以上)交差配置されているときにも、アジャストボルト101に加えられる操作力を複数のボール104A、104B・・・104Nに順に伝え、或いはその操作力の方向を複数のボール104A、104B・・・104N間で徐々に変換して伝え、結果としてこの操作力をプランジャ102、下ばね受け32にスムースに伝えることができる。
(b)ポンプピストンや作動油の加圧室を用いることなく、懸架スプリング33の荷重をプランジャ102と複数のボール104A、104B・・・104Nとアジャストボルト101により直に支持するものであり、作動油の封止構造は簡易で足り、部品加工性や組付性を簡易化でき、作動信頼性も向上する。
(c)アジャストボルト101をインナチューブ12の車軸取付孔16を外れる位置で外部に臨むように該底部に設けたから、フロントフォーク10を車軸から取外さない状態でも、懸架スプリング33のばね荷重を調整できる。
(d)管路103Aの一端をインナチューブ12の底部に設けたアジャストボルト101の取付孔15Aに差し込み、該管路103Aの他端をインナチューブ12の中心部に立て、該管路103Aの他端にプランジャ102を摺動自在に挿入した。従って、アジャストボルト101と複数のボール104A、104B・・・104Nとプランジャ102をインナチューブ12の底部にコンパクトに組付けできる。
(e)インナチューブ12の内部で、下ばね受け32の上部の作動油室21を下ばね受け32の背面室21Cに連通したことにより、下ばね受け32の昇降によって懸架スプリング33のばね荷重だけを調整できる。
(f)減衰力調整装置40Aをアウタチューブ11の上部に設け、ばね荷重調整用のアジャストボルト101をインナチューブ12の底部に設けることにより、減衰力調整装置40Aとばね荷重調整装置100の組付性、操作性を向上できる。
尚、フロントフォーク10にあっては、下ばね受け32の外周溝にOリングを嵌着させる等により、インナチューブ12の内部で、下ばね受け32をインナチューブ12の内周に液密に嵌合し、下ばね受け32の上部の油室21を下ばね受け32の背面室21Cに対して液密に封止しても良い。これによれば、インナチューブ12の内部における下ばね受け32の昇降が、インナチューブ12の作動油室21を介して油溜室22の油面をも昇降させるものになる。従って、下ばね受け32の昇降によって懸架スプリング33のばね荷重を調整するとともに、油溜室22の油面の上昇によって空気室22Bを拡縮し、結果として空気ばねのばね荷重も調整できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は油圧緩衝器の全体を示す断面図である。 図2はばね荷重調整装置を示す断面図である。 図3は減衰力調整装置を示す断面図である。 図4は曲がり状管路形成体を示し、(A)は断面図、(B)は底面図である。 図5はプラグを示し、(A)は断面図、(B)は正面図である。 図6は本アジャストボルトを示す正面図である。 図7は下ばね受けを示す断面図である。
符号の説明
10 フロントフォーク(油圧緩衝器)
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
15 車軸ブラケット
15A 取付孔
16 車軸取付孔
19 隔壁部材
21 作動油室
22 油溜室
23 ピストンロッド
26 ピストン
31 上ばね受け
32 下ばね受け
33 懸架スプリング
100 ばね荷重調整装置
101 アジャストボルト
102 プランジャ
103A 管路
104A、104B・・・104N ボール
104 ボール群

Claims (5)

  1. 車体側のアウタチューブ内に車軸側のインナチューブを摺動自在に挿入し、
    前記インナチューブの内周に隔壁部材を設け、該隔壁部材の下部に作動油室を、上部に油溜室を区画し、
    前記アウタチューブ側に取付けたピストンロッドを、前記隔壁部材を貫通して前記作動油室内に挿入し、該ピストンロッドの先端部に前記作動油室内を摺動するピストンを設け、
    前記インナチューブの作動油室内で、ピストンロッド側の上ばね受けと該インナチューブの底部側の下ばね受けとの間に懸架スプリングを介装した油圧緩衝器において、
    前記インナチューブの底部の車軸取付孔を外れる位置で外部に臨むアジャストボルトを該底部に設けるとともに、下ばね受けの下面を支持するプランジャを設け、アジャストボルトとプランジャとの間に延在させた曲がり状管路に複数のボールを連続状に装填し、連続状をなすボール群の一端のボールにアジャストボルトの端面を当て、該ボール群の他端のボールにプランジャの端面を当て、アジャストボルトの螺動により下ばね受けを昇降させて懸架スプリングのばね荷重を調整することを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記管路の一端をインナチューブの底部に設けたアジャストボルトの取付孔に差し込み、該管路の他端をインナチューブの中心部に立て、該管路の他端にプランジャを摺動自在に挿入してなる請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 前記インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に連通した請求項1又は2に記載の油圧緩衝器。
  4. 前記インナチューブの内部で、下ばね受けの上部の作動油室を下ばね受けの背面室に対して封止した請求項1又は2に記載の油圧緩衝器。
  5. 前記アウタチューブ側に取付けた中空のピストンロッドを、前記隔壁部材を貫通して前記作動油室内に挿入し、該ピストンロッドの先端部に前記作動油室内を摺動するピストンを設け、
    前記インナチューブの作動油室をピストンによりピストンロッド側油室とピストン側油室に区画し、それら2つの油室をピストンに設けた圧側流路と伸側流路のそれぞれにより連通可能にし、それら2つの流路の出口のそれぞれに圧側減衰バルブと伸側減衰バルブのそれぞれを設け、
    ピストンロッドの中空部にピストンロッド側油室とピストン側油室を連通するバイパス路を設け、該バイパス路に減衰力調整用のニードル弁を設けるに際し、
    ピストンロッドの中空部に回転方向及び軸方向に移動自在な非円形断面のプッシュロッドを設け、
    プッシュロッドを回転方向に移動させる第1調整部と、プッシュロッドを軸方向に移動させる第2調整部を、アウタチューブの上部、かつプッシュロッドの延長上に同軸配置し、
    プッシュロッドの非円形断面内に摺動自在に係入するニードル弁をピストンロッドの中空部に螺合し、
    プッシュロッドと軸方向に衝合するスプリングにより、圧側減衰バルブを閉じる方向にて該圧側減衰バルブを付勢してなる請求項1〜4のいずれかに記載の油圧緩衝器。
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