JP2007255503A - ソレノイド及び電磁弁 - Google Patents

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晋 大須賀
Takeshi Hayashi
武志 林
Yoshinobu Kamidate
芳信 上舘
Madoka Inami
円 井波
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Abstract

【課題】ソレノイドとしての使用可能範囲を増加することができるソレノイド及び電磁弁を提供する。
【解決手段】リニアソレノイド10は、ケース11、ヨーク16及びリング部材17により構成される固定子と、固定子に対向配置されたプランジャ21と、固定子に埋設され固定子及びプランジャ間に形成される吸引部にプランジャを軸方向一側に移動させる吸引力を発生させる励磁コイル13とを備え、吸引力は、プランジャの所定範囲内の移動において安定し該所定範囲を逸脱した移動に対し急増する特性を示す。リニアソレノイドは、急増する吸引力と相殺する付勢力を発生する皿ばね23を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソレノイド及び電磁弁に関するものである。
従来、空気圧や油圧を調整する電磁弁などに利用されるソレノイドとしては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このソレノイドでは、励磁コイルにより固定子及び可動子間に形成される吸引部に軸方向の推力(以下、「吸引力」という)を発生して、固定子に対し可動子を直線移動させる。
特開2005−98310号公報(第4図)
ところで、特許文献1のソレノイドにおける吸引力の特性、即ち固定子に対する可動子の移動量を表すストロークと吸引力との関係は、図4で示したようになる。同図に示されるように、可動子の移動可能範囲の中間部(S11〜S12間のストローク)では、ストロークが変化しても吸引力が変化することはなく、吸引力が安定していることが確認される。また、例えば可動子が固定子に近づいてストロークがS11を下回り、図4に斜線で示した範囲に達すると、ストロークの減少に応じて吸引力が急増していることが確認される。
従って、吸引力の不安定な状態でのソレノイドの使用を回避するため、S11〜S12間のストロークを使用可能範囲として制限している。この場合、当然ながらソレノイドとしての使用可能範囲が減少する。
本発明の目的は、ソレノイドとしての使用可能範囲を増加することができるソレノイド及び電磁弁を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、固定子と、該固定子に対向配置された可動子と、前記固定子に埋設され該固定子及び前記可動子間に形成される吸引部に該可動子を軸方向一側に移動させる吸引力を発生させる励磁コイルとを備え、該吸引力は、前記可動子の所定範囲内の移動において安定し該所定範囲を逸脱した移動に対し急増する特性を示すソレノイドにおいて、前記急増する吸引力と相殺する付勢力を発生する付勢手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記可動子の所定範囲を逸脱した移動に対し急増する吸引力は、前記付勢手段の発生する付勢力により相殺されることで、該可動子には、当該所定範囲を逸脱した移動においても見かけ上、安定した吸引力が作用する。従って、前記所定範囲に加えて該所定範囲を逸脱した範囲を、前記可動子を移動させるソレノイドとしての使用可能範囲に含めることで、該使用可能範囲が増加される分、該ソレノイドの用途を広げることができる。
また、上記問題点を解決するために、請求項2に記載の発明は、固定子側吸引部を有する固定子と、前記固定子側吸引部に対し軸方向に移動可能に対向配置される可動子側吸引部を有する可動子と、前記固定子に埋設され前記固定子側吸引部と前記可動子側吸引部との間に吸引力を発生させて前記可動子を前記固定子に対して軸方向一側に移動させる励磁コイルとを備え、前記吸引力は、前記可動子の前記固定子に対する軸方向一側への移動量が所定範囲のときに該移動量に対して一定であり、該移動量が前記所定範囲より軸方向一側のときに該可動子が軸方向一側に移動するに従って増大する特性を示すソレノイドにおいて、前記可動子が前記所定範囲より軸方向一側に移動したときに、前記吸引力の増大分を相殺するように前記可動子を軸方向他側に付勢する付勢手段を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記可動子の移動量が所定範囲より軸方向一側のときに該可動子が軸方向一側に移動するに従って増大する吸引力のその増大分が、付勢手段によって相殺されるので、可動子が所定範囲より軸方向一側に移動しても、見かけ上移動量に対して安定した吸引力が固定子側吸引部及び可動子側吸引部に作用する。従って、前記所定範囲に加えて該所定範囲よりも軸方向一側の範囲においても、前記可動子を移動させるソレノイドとしての使用可能範囲に含めることで、該使用可能範囲が増加される分、該ソレノイドの用途を広げることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のソレノイドにおいて、前記付勢手段は、軸方向において、前記固定子と前記可動子との間に配置され、前記固定子及び前記可動子間を磁気遮断するスペーサとして兼用されてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記付勢手段は、前記固定子及び前記可動子間を磁気遮断するスペーサとして兼用されていることで、例えば該スペーサとして別部品を追加する場合に比べて部品点数を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のソレノイドを備えた電磁弁であることを要旨とする。
同構成によれば、例えばソレノイドとして増加された使用可能範囲を利用することで、電磁弁のバルブ部材の移動量が増加する。これにより、例えば制御可能な作動流体(空気又は油)の量を増加することができ、流量に対する応答性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載のソレノイドと、一端が前記可動子に固定され前記固定子を貫通するシャフト部材と、前記固定子を貫通した前記シャフト部材の他端に当接され該シャフト部材により駆動されるバルブ部材と、前記固定子に結合され前記バルブ部材を軸方向に移動可能に収容するスリーブと、該スリーブの開口端を閉塞する閉塞部材と、前記バルブ部材及び前記閉塞部材の間に介在され該バルブ部材を軸方向他側に付勢するバルブ付勢手段とを備える電磁弁において、前記付勢手段は、前記バルブ付勢手段の収容空間の少なくとも一部を利用して前記バルブ部材及び前記閉塞部材の間に介在されていることを要旨とする。
同構成によれば、例えばソレノイドとして増加された使用可能範囲を利用することで、前記シャフト部材を介したバルブ部材の移動量が増加する。これにより、例えば制御可能な作動流体(空気又は油)の量を増加することができ、流量に対する応答性を向上させることができる。また、前記付勢手段は、前記バルブ付勢手段の収容空間の少なくとも一部を利用して前記バルブ部材及び前記閉塞部材の間に介在されていることで、その設置スペースの増大を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電磁弁において、前記付勢手段は、一端が前記閉塞部材に保持されるとともに、他端が前記可動子の前記所定範囲内の移動において前記バルブ部材から離隔された自由端であることを要旨とする。
同構成によれば、前記付勢手段が前記バルブ部材及び前記シャフト部材を介して前記可動子に前記付勢力を発生し始めるときの該可動子の位置を、自由端である前記付勢手段の他端の位置、即ち該付勢手段の長さによって容易に調整することができる。
請求項1乃至6に記載の発明では、ソレノイドとしての使用可能範囲を増加することができるソレノイド及び電磁弁を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の電磁弁1を示す断面図である。同図に示されるように、電磁弁1の外形の一部をなす磁性材からなる円筒状のケース11は、その軸方向一側(図1の左側)に径方向に貫通する導出口11aを形成するとともに、軸方向他側(図1の右側)に外周部が切り欠かれて一段肉薄になった環状の先端部11bを形成する。なお、この先端部11bは、第1吸引部A1の一部を形成する固定子側吸引部である。
ケース11の内周側に同軸上に配置された樹脂材からなるボビン12は、励磁コイル13が巻回されるとともに、該励磁コイル13の端部に電気的に接続されたターミナル14は、前記導出口11aから導出される態様でケース11に固定された樹脂材からなるコネクタホルダ15に一体成形されている。なお、ターミナル14は、コネクタホルダ15に装着される外部コネクタを介して電源(図示略)に電気的に接続されて、前記励磁コイル13に電流を流す。
ボビン12の内周側に同軸上に配置された磁性材からなるヨーク16は、ターミナル14側の軸方向一端にフランジ16aを有する円筒状をなすとともに、その他端にヨーク16の外径と同等の内径を有する磁性材からなる円環状のリング部材17が圧入にて一体的に取着されている。なお、前記ボビン12(励磁コイル13)は、ケース11の内周面及びヨーク16の外周面により径方向に挟持されるとともに、前記フランジ16a及びリング部材17により軸方向に挟持されている。励磁コイル13の埋設されたケース11、ヨーク16及びリング部材17は固定子を構成する。上記リング部材17は、第2吸引部A2の一部を形成する固定子側吸引部である。
ヨーク16の中心を軸方向に貫通する貫通孔16bには、その両端に配設された軸受18,19を介して該軸受18,19の内径と同等の外径を有する円柱状のシャフト部材20が軸方向に摺動自在に支持されるとともに、該シャフト部材20の軸方向他側(図1の右側)端部には、有底円筒状の可動子としてのプランジャ21が圧入又はカシメにて一体的に固着されている。このプランジャ21は、ケース11及びヨーク16(固定子)に対向してこれらに同軸上に配置されている。なお、プランジャ21の先端部は、内周部が切り欠かれて一段肉薄になった環状の先端部21aを形成する。この先端部21aは、前記先端部11bの外径よりも若干大きい内径を有しており、該先端部11bとともに第1吸引部A1を形成する可動子側吸引部である。一方、プランジャ21の基端部は、段差部21bを介して縮径されて、前記リング部材17の外径よりも若干大きい内径を有する内周面21cを形成する。段差部21bに対応して先端が直角の角部に連続する上記内周面21cは、前記リング部材17とともに第2吸引部A2を形成する可動子側吸引部である。
また、前記シャフト部材20は、ヨーク16を貫通したその一側(図1の左側)端部にストッパ22が固着されるとともに、プランジャ21に固着された他側(図1の右側)端部が該プランジャ21の底部に固着された非磁性材からなる付勢手段としての皿ばね23に挿通されている。従って、シャフト部材20に固着されたプランジャ21のヨーク16(固定子)に対する軸方向の移動は、ストッパ22がヨーク16の対向面に当接する状態から、皿ばね23がヨーク16の対向面に押圧されて押し潰されプランジャ21の底部に達する状態までの範囲に規制されている。
なお、皿ばね23は、ヨーク16の対向面に当接した後の弾性変形(潰れ)により第1及び第2吸引部A1,A2で発生する吸引力とは反対側(軸方向他側)の付勢力をヨーク16とプランジャ21との間に発生する。また、非磁性材からなる皿ばね23は、前記ヨーク16の対向面と、該ヨーク16に近づくプランジャ21(底部)との間を磁気遮断するスペーサとして兼用されている。
プランジャ21は、非磁性材からなる有底円筒状のカバー24に所定の間隙を有して内包されるとともに、該カバー24の開口端部が前記ケース11の外周面に密着されて、外部から遮断された液密状態とされている。
このような構造において、ターミナル14を介して励磁コイル13が通電されると、該励磁コイル13の周囲に磁束の流れが形成され、ケース11及びプランジャ21(先端部11b,21a)の形成する第1吸引部A1、並びに、リング部材17及びプランジャ21の形成する第2吸引部A2に、該プランジャ21を軸方向一側(図1の左側)に移動させる吸引力が発生する。上記ケース11、励磁コイル13、ヨーク16、リング部材17、プランジャ21等は、ソレノイドとしてのリニアソレノイド10を構成する。
前記ヨーク16のフランジ16aに当接された円筒状のスリーブ31は、ケース11のスカート肉薄部でかしめられて該ケース11に一体的に取着されるとともに、該スリーブ31内には、円柱状のバルブ部材としてのスプール32が軸方向に摺動自在に収容されている。なお、スプール32は、スリーブ31の開口部おいて該スリーブ31に螺合してその開口端を閉塞するアジャスタ33に一端の圧接されたバルブ付勢手段としてのコイルスプリング34の他端が圧接されることで、前記シャフト部材20に当接するように付勢されている。
ここで、スリーブ31は、複数のポートPf,Pi,Pc,Pdを有するとともに、スプール32は、連通溝32aを有する。このような構造において、励磁コイル13の非通電状態(励磁されていない状態)では、図1に示したように、前記スプール32は、前記コイルスプリング34に付勢されて前記ストッパ22がヨーク16に当接する軸方向他側の位置に保持される。このとき、図示しないオイルポンプからスリーブ31のポートPiにオイルが供給されたとしても、スプール32により流路が閉鎖されているため、制御対象へのオイル供給は停止される。このとき、制御対象へのポートPcとドレインポートPdとがスプール32の連通溝32aを介して連通するため、制御対象では油圧が発生しない。
一方、励磁コイル13の通電状態(励磁されている状態)では、吸引部(第1及び第2吸引部A1,A2)で発生する吸引力により、前記プランジャ21は、前記皿ばね23がヨーク16に圧接してその移動が規制されるまでシャフト部材20及びスプール32とともに前記コイルスプリング34の付勢力に抗して軸方向一側(図1の左側)に移動する。このとき、ドレインポートPdがスプール32により閉塞されるとともに、スリーブ31のポートPiとポートPcとが連通溝32aを介して連通する。従って、ポートPiに供給されたオイルは、連通溝32aを介してスリーブ31のポートPcから制御対象へと供給され、発生する油圧により制御対象が制御される。
なお、制御対象に供給されたオイルの一部は、図示しない油圧回路を通じてポートPfに作用し、いわゆるフィードバック圧となって吸引力とコイルスプリング34の付勢力とのバランスで出力油圧を所望の圧力に保持する。つまり、電磁弁1は、フィードバック制御付き油圧制御弁として構成されている。
励磁コイル13への通電が停止されると、前記スプール32は、吸引力の消滅によりコイルスプリング34に付勢されて、前記ストッパ22がヨーク16に当接してその移動が規制されるまでシャフト部材20及びプランジャ21とともに軸方向他側(図1の右側)に移動(復帰)することはいうまでもない。
次に、リニアソレノイド10の動作について説明する。図3は、リニアソレノイド10の吸引力の特性、即ちヨーク16(固定子)に対するプランジャ21の移動量(以下、ストロークという)と吸引力との関係を解析的に求めたグラフである。同図では、励磁コイル13への通電に伴いプランジャ21が軸方向一側(ヨーク16側)に移動するに従って、ストロークが原点側に近づくように描画されている。同図に示されるように、所定範囲であるS1〜S2間のストロークでは、ストロークが変化しても吸引力が変化することはなく、吸引力が安定していることが確認される。また、プランジャ21がヨーク16に近づいてストロークがS1より軸方向一側となると、2点鎖線で示したように、ストロークが軸方向一側になるに従い吸引力が急増していることが確認される。しかしながら、本実施形態では、ストロークがS1に達した時点で皿ばね23がヨーク16の対向面に当接するように設定されており、ストロークがS1より軸方向一側となる更なるプランジャ21の移動に際しては、皿ばね23が弾性変形することで、破線で示したように、急増する吸引力と相殺する付勢力が発生する。これにより、実線で示したように、プランジャ21には、見かけ上、安定した吸引力が作用する。従って、吸引力が安定している所定範囲(S1〜S2間のストロークであって、従来の使用範囲に相当)に加えて該所定範囲を逸脱した(ストロークがS1より軸方向一側となる)範囲を、プランジャ21を移動させるソレノイド10としての使用可能範囲に含めることで、該使用可能範囲が増加される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、プランジャ21の所定範囲(S1〜S2間のストローク)を逸脱した移動に対し急増する吸引力は、前記皿ばね23の発生する付勢力により相殺されることで、該プランジャ21には、当該所定範囲を逸脱した移動においても見かけ上、安定した吸引力が作用する。従って、前記所定範囲に加えて該所定範囲を逸脱した(ストロークがS1より軸方向一側となる)範囲を、プランジャ21を移動させるソレノイド10としての使用可能範囲に含めることで、該使用可能範囲が増加される分、該ソレノイド10の用途を広げることができる。
(2)本実施形態では、皿ばね23は、ヨーク16及びプランジャ21間を磁気遮断するスペーサとして兼用されていることで、例えば該スペーサとして別部品を追加する場合に比べて部品点数を低減することができ、ひいてはコストを削減することができる。
(3)本実施形態では、例えばソレノイド10として増加された使用可能範囲を利用することで、電磁弁1のスプール32の移動量が増加する。これにより、例えば油路をより大きく開くことで大量の作動油を流すことできる。このように、制御可能な作動油の量を増加することができ、流量に対する応答性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の付勢手段及びその配置を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。
図2は、本実施形態の電磁弁1を示す断面図である。同図に示されるように、前記シャフト部材20の前記プランジャ21に固着された他側(図2の右側)端部は、前記皿ばね23に代えて該プランジャ21の底部に固着された非磁性材からなるワッシャ状のスペーサ41に挿通されている。一方、本実施形態において、前記スリーブ31の開口端を閉塞する閉塞手段としてのアジャスタ42は、スプール32の対向面側から円環状に凹設された装着溝42aを形成する。
そして、前記スプール32及びアジャスタ42の間に介在された前記コイルスプリング34は、装着溝42aの外周側の内壁面に圧入される態様でその一端がアジャスタ42に圧接するとともに、その他端がスプール32に圧接する。また、コイルスプリング34の内周側において、前記スプール32及びアジャスタ42間に介在された付勢手段としてのコイルスプリング43は、装着溝42aの内周側の内壁面に圧入される態様でその一端がアジャスタ42に当接する。これらコイルスプリング34,43は、軸方向に同心で配置されていることはいうまでもない。つまり、コイルスプリング43は、コイルスプリング34の収容空間の内周部を利用して前記スプール32及びアジャスタ42の間に介在されている。
なお、吸引力が安定しているプランジャ21の所定範囲(図3で示したS1〜S2間のストローク)内の移動においては、コイルスプリング43の他端はスプール32の対向面から離隔された自由端となっている。また、プランジャ21がヨーク16に近づいてストロークがS1より軸方向一側となると、コイルスプリング43の他端がスプール32に押圧されることで、軸方向に縮むように弾性変形し、第1及び第2吸引部A1,A2で発生する吸引力とは反対側(軸方向他側)の付勢力を発生する。本実施形態においても、この付勢力は、急増する吸引力と相殺するように設定されており(図3参照)、プランジャ21には、見かけ上、安定した吸引力が作用するようになっている。従って、吸引力が安定している所定範囲(S1〜S2間のストロークであって、従来の使用範囲に相当)に加えて該所定範囲を逸脱した(ストロークがS1より軸方向一側となる)範囲を、プランジャ21を移動させるソレノイド10としての使用可能範囲に含めることで、該使用可能範囲が増加される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(1)(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、コイルスプリング34の収容空間の内周部を利用して前記スプール32及びアジャスタ42の間に介在されていることで、その設置スペースの増大を抑制することができる。
(2)本実施形態では、前記コイルスプリング43がスプール32及びシャフト部材20を介してプランジャ21に前記付勢力を発生し始めるときの該プランジャ21の位置を、自由端であるコイルスプリング43の他端の位置、即ち該コイルスプリング43の長さによって容易に調整することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記第1の実施形態において、皿ばね23に代えて、非磁性材からなるコイルスプリングを採用してもよい。この場合、コイルスプリングの姿勢を安定させるため、軸方向に対し傾斜するように台形状に巻回されたコイルバネを採用することが好ましい。
・前記第2の実施形態において、コイルスプリング34を装着溝42aの内周側の内壁面に圧入し、コイルスプリング43を装着溝42aの外周側の内壁面に圧入してもよい。この場合、コイルスプリング43の内周部にコイルスプリング34が配置されることになるが、該コイルスプリング43は依然としてコイルスプリング34の収容空間の一部を利用して前記スプール32及びアジャスタ42の間に介在されることになる。
・前記各実施形態において、電磁弁1は、空気圧を制御するものであってもよい。
本発明の第1の実施形態を示す断面図。 本発明の第2の実施形態を示す断面図。 ストロークと吸引力との関係を示すグラフ。 従来形態のストロークと吸引力との関係を示すグラフ。
符号の説明
A1…吸引部を構成する第1吸引部、A2…吸引部を構成する第2吸引部、1…電磁弁、10…ソレノイドとしてのリニアソレノイド、11…固定子を構成するケース、11b…先端部(固定子側吸引部)、12…ボビン、13…励磁コイル、16…固定子を構成するヨーク、17…固定子を構成するリング部材(固定子側吸引部)、20…シャフト部材、21…可動子としてのプランジャ、21a…先端部(可動子側吸引部)、21c…内周面(可動子側吸引部)、22…ストッパ、23…付勢手段としての皿ばね、24…カバー、31…スリーブ、32…バルブ部材としてのスプール、34…バルブ付勢手段としてのコイルスプリング、42…閉塞部材としてのアジャスタ、43…付勢手段としてのコイルスプリング。

Claims (6)

  1. 固定子と、該固定子に対向配置された可動子と、前記固定子に埋設され該固定子及び前記可動子間に形成される吸引部に該可動子を軸方向一側に移動させる吸引力を発生させる励磁コイルとを備え、該吸引力は、前記可動子の所定範囲内の移動において安定し該所定範囲を逸脱した移動に対し急増する特性を示すソレノイドにおいて、
    前記急増する吸引力と相殺する付勢力を発生する付勢手段を備えたことを特徴とするソレノイド。
  2. 固定子側吸引部を有する固定子と、前記固定子側吸引部に対し軸方向に移動可能に対向配置される可動子側吸引部を有する可動子と、前記固定子に埋設され前記固定子側吸引部と前記可動子側吸引部との間に吸引力を発生させて前記可動子を前記固定子に対して軸方向一側に移動させる励磁コイルとを備え、前記吸引力は、前記可動子の前記固定子に対する軸方向一側への移動量が所定範囲のときに該移動量に対して一定であり、該移動量が前記所定範囲より軸方向一側のときに該可動子が軸方向一側に移動するに従って増大する特性を示すソレノイドにおいて、
    前記可動子が前記所定範囲より軸方向一側に移動したときに、前記吸引力の増大分を相殺するように前記可動子を軸方向他側に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とするソレノイド。
  3. 請求項1又は2に記載のソレノイドにおいて、
    前記付勢手段は、軸方向において、前記固定子と前記可動子との間に配置され、前記固定子及び前記可動子間を磁気遮断するスペーサとして兼用されてなることを特徴とするソレノイド。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のソレノイドを備えた電磁弁。
  5. 請求項1又は2に記載のソレノイドと、一端が前記可動子に固定され前記固定子を貫通するシャフト部材と、前記固定子を貫通した前記シャフト部材の他端に当接され該シャフト部材により駆動されるバルブ部材と、前記固定子に結合され前記バルブ部材を軸方向に移動可能に収容するスリーブと、該スリーブの開口端を閉塞する閉塞部材と、前記バルブ部材及び前記閉塞部材の間に介在され該バルブ部材を軸方向他側に付勢するバルブ付勢手段とを備える電磁弁において、
    前記付勢手段は、前記バルブ付勢手段の収容空間の少なくとも一部を利用して前記バルブ部材及び前記閉塞部材の間に介在されていることを特徴とする電磁弁。
  6. 請求項5に記載の電磁弁において、
    前記付勢手段は、一端が前記閉塞部材に保持されるとともに、他端が前記可動子の前記所定範囲内の移動において前記バルブ部材から離隔された自由端であることを特徴とする電磁弁。
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