JP2007255251A - Egr制御バルブの故障判定装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】EGR制御弁(52)と、中心軸(52b)の延長上に配置された駆動手段(6)と、制御手段(10)とを有し、駆動手段(6)の往復駆動軸(62)は駆動手段(6)作動時にEGR制御弁(52)の中心軸(52b)先端を押圧することによってEGR制御弁(52)を開放し、制御手段(10)は、駆動手段(6)に対して発信する制御信号のデューティー比の大小によってEGR制御弁(52)に故障が発生したと判断する。
【選択図】図2
Description
然るに、図11に示す様な、バルブ駆動用モータ(直動式DCモータ)6の駆動軸62とEGRバルブ52のバルブシャフト52bが分離している構造においては、以下の理由によって異常の正確な内容を検知できない。
バルブシャフト52bはシャフト摺動孔54内を上下に摺動しながら移動するわけであるが、シャフト摺動孔54に、排気ガス中のカーボンが大量に付着した場合には、バルブシャフト52bはシャフト摺動孔54に固着してしまう。
或いは、リターンスプリング53が折損してしまえば、EGRバルブ52は開放したまま戻らなくなる。
然るに、バルブ駆動用モータ(DCモータ)6の駆動軸62とシャフト52bが分離している構造では、係る故障が生じても、場合によってはバルブ駆動用モータ(DCモータ)6はそのまま作動してしまい、故障はおろか、どのような故障が生じているかが分からない。
然しながら、この様な従来技術(特許文献1)では、排気還流調整弁の上流側で検出した排気還流ガスの温度を閾値と比較して異常の有無を判断する技術であって、上述したような構成のEGR制御弁の構造によってもたらされる異常に対しては対応できない。
係る従来技術(特許文献2)にしても、異常検出の対象が入出力とされ、具体的にEGR制御弁の異常には言及されてなく、何ら前述の問題を解決するものではない。
この従来技術(特許文献3)においても、異常発生部位及びその構造には言及されておらず、従って前述の問題を何ら解決するものではない。
具体的には、制御手段(コントロールユニット10)は、発信された制御信号のデューティー比が第1の閾値(小さい側の閾値)未満の場合には、EGR制御バルブ(52)が摺動孔(54)から脱落したと判断し、発信された制御信号のデューティー比が第2の閾値(大きい側の閾値)を超えた場合にはEGR制御バルブ(52)がEGR制御バルブ摺動孔(54)に固着したと判断する様に構成されているので、従来技術のように、故障原因を特定出来ないようなことが回避出来る。
更に、故障発生の際には、即時、警報が発せられるので、迅速に対応、具体的には修理することが出来る。
先ず、図1〜図6に基づいて、第1実施形態を説明する。
尚、コントロールユニット10は、エンジンの燃焼を制御するエンジンコントロールユニット7と接続され、エンジン負荷やエンジン回転数等の情報を受信している。
EGRバルブアッセンブリ5は、バルブケーシング51に形成された排気通路51aの出口51c近傍の円錐状弁座51dをEGRバルブ52のバルブ本体52aの円錐状傾斜部で開閉するように構成されている。
尚、バルブケーシング51におけるスプリング収容室52eの排気通路51aと反対側にはバルブシャフト52bの先端を貫通させる貫通孔51fが形成されている。
駆動軸62とバルブシャフト52bとは同一軸上に配置され、DCモータ6の駆動軸62が下方に移動することにより駆動軸62の端面がバルブシャフト52bの上端を押圧して、EGRバルブ52も下方に移動し、バルブケーシング51に形成された排気通路51aを開放する(図3の状態)。
排気通路51aが開放されればEGR管4によって、エキゾーストマニフォルド3とインテークマニフォルド2が連通し、エキゾーストマニフォルド3から排気がインテーク側に還流する。
即ち、図5において、点P0を含む網がけの領域ならばEGRバルブは正常に稼働しているが、点P1の場合にはバルブシャフト52bは脱落しており、点P2の場合にはバルブ52は固着状態である。
先ずステップS1では、通常のフィードバック制御が行われており、ステップS2において、コントロールユニット10は、EGRバルブ開閉制御が行われていなく、且つ、EGRバルブを一定開度開いても、例えばNOxの発生量が増加していない等、エンジンの信頼性上問題が無いか否かを判断する。そのような条件でエンジンの信頼性が損なわれていれば(ステップS2のNO)、ステップS3に進む。エンジンの信頼性上問題が無ければ(ステップS2のYES)、ステップS2のループを繰り返す。
駆動デューティー或いは、デューティー比が許容範囲を超えている(第2の閾値D2を超えている)場合はステップS6に進む。駆動デューティー或いは、デューティー比が許容範囲未満(第1の閾値D1に満たない)場合はステップS7に進む。
ステップS7では、「バルブシャフト52bが脱落している」と判断して、ステップS8に進む。
更に、故障発生の際には、即時、警報が発せられるので、迅速に対応、具体的には修理することが出来る。
図7(装置の図)、図8(診断制御方法を示すフローチャート)の第2実施形態は、DCモータ6のケーシング61のシャフト62の真上にあたる部分に、非通電によってシャフト62が戻ったことを認識するストッパ65が、表面がケーシング61から露出する様に埋設してある。
第2実施形態では、EGR制御が始まる前と、EGR制御(フィードバック制御)が行われている時のバルブシャフト52bの位置の違いによって異常の有無を診断しようとする実施形態である。尚、この診断方法では、バルブシャフト52bが固着してしまったのか、或いは脱落してしまったのか、については識別しない。
装置に関する第1実施形態との差異はDCモータ6のケーシング61にストッパ65が埋め込まれているか否かの違いだけである。
或いは、装置は全て第1実施形態と同様であるが、以下に説明する、故障診断制御の方法が異なる。
ステップS11では、イグニションをONにし、ステップS12でストッパ65からバルブシャフト52bまでの距離L1を計測する。
図9及び図10の第3実施形態は、運転毎に前回運転時のEGRバルブのズレ量を記憶しておき、そのズレ量を次回の始動時のズレ量と比較することによって異状の有無を診断しようと言う実施形態である。
EGRバルブの異常の度合い(作動悪化度)は、バルブの位置のズレ量(図9の特性図参照)から求める。
尚、装置は、第2実施形態をそのまま利用することが出来る。
その後、ステップS28で、たとえば図示しないブザー等によって警報を発して、バックアップモードに切換えて(ステップS29)、制御を終了する。
2・・・インテークマニフォルド
3・・・エキゾーストマニフォルド
4・・・EGR管
5・・・EGRバルブアッセンブリ
6・・・DC直動モータ
7・・・エンジンコントローラ
10・・・コントロールユニット
21・・・集合部
31・・・合流部
51・・・バルブケーシング
52・・・EGRバルブ
53・・・リターンスプリング
54・・・摺動孔
61・・・モータケーシング
62・・・駆動軸
63・・・固定子/コイル
Claims (5)
- 排気還流通路に介装されバルブシャフトを備えたEGR制御バルブと、前記バルブシャフトの延長上に配置され往復駆動軸を備え該往復駆動軸は軸方向に往復動をなす駆動手段と、制御手段とを有し、前記駆動手段の往復駆動軸は駆動手段作動時にEGR制御バルブの中心軸先端を押圧することによってEGR制御バルブを開放する様に構成された排気ガス還流装置において、制御手段は、制御手段が駆動手段に対して発信する制御信号のデューティー比の大小によってEGR制御弁に故障が発生したと判断する様に構成されたことを特徴とするEGR制御バルブの故障診断装置。
- 前記駆動手段は直動式モータである請求項1のEGR制御バルブの故障診断装置。
- 前記制御手段は発信された制御信号のデューティー比が第1の閾値未満の場合には、EGR制御バルブがEGR制御バルブ摺動孔から脱落したと判断し、発信された制御信号のデューティー比が第2の閾値を超えた場合にはEGR制御バルブがEGR制御バルブ摺動孔に固着したと判断する様に構成された請求項1及び請求項2の何れかのEGR制御バルブの故障診断装置。
- 請求項1の構成のEGR制御バルブの故障診断装置の制御方法において、制御手段は駆動手段に制御信号を送りつつ、制御信号のデューティー比を算出する工程と、制御信号のデューティー比が所定範囲外の場合にはEGR制御バルブに故障が発生したと判断する工程とを有することを特徴とするEGR制御バルブの故障診断装置の制御方法。
- 前記所定範囲外の場合、制御信号のデューティー比が第1の閾値未満の場合にEGR制御バルブのバルブシャフトがバルブ摺動孔に固着したと判断する工程と、制御信号のデューティー比が第2の閾値を超えた場合にEGR制御バルブのバルブシャフトが脱落したと判断する工程を実行することを特徴とする請求項4のEGR制御バルブの故障診断装置の制御方法。
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