JP2007254700A - 油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物 - Google Patents

油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない優れた油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物を提供する。
【解決手段】 顔料分散の平均粒子径が30〜90nmであり、150nmを超える粒子径が体積分布で20%未満であり、顔料の帯電量が−50μC/g以上であり、分散剤の分子鎖中にアミン価を有する結合基を含有する油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない優れた油性インクジェット用顔料分散液、インク組成物に関する。当該インクジェット用インクはカラーフィルタなどのパターン形成に好適に用いることが出来る。
インクジェットは、連続的にノズルからインク滴を吐出させるコンティニュアス方式と必要なときにのみノズルから吐出させるオンデマンド方式があり、さらにオンデマンド方式のなかに、圧電素子を利用したピエゾ方式と過熱ヒータにより発生する気泡の圧力で吐出させるバブルジェット(登録商標)方式がある。近年、高画質化が可能となってきており、出力技術の棲み分けとして、かなり市場が拡大しており、従来染色法や顔料分散法でなされていたカラーフィルタにおいても、基板表面にインクを吹きつけて着色するインクジェット法が広く用いられるに至っている(特許文献1)。
一般に非水系で有機溶媒を使用したインク(油性インクともいう)は主成分が有機溶剤であり、常温で15mPa・s以下の粘度に調整された液体インクを飛翔させ、被記録材へ印刷させるのであるが、着色剤として顔料を用いた油性顔料系インクは、ノズル内におけるインクの濃縮によるインクの増粘ならびに顔料凝集の発生などにより、たびたびインクの吐出性が悪くなることが起こっていた。さらに、分散時に粗大粒子が多く発生したり分散顔料自体の安定性が悪いために経時変化を起こし、その凝集物が目詰まりの原因となっていた。
インクジェット方式でインクを吹き付けて画素を正確に形成するためには、ヘッドからインクを吐出する際の、インクの直進性および安定性が要求される。ここで、インクの蒸発速度が速すぎると、ヘッド先端でインクの粘度が急激に増大して、インク滴が飛行曲がりを起こしたり、ノズルの目詰まりを起こしたりする。
また、インクの乾燥速度が速すぎると、レべリング不十分で、インク表面がムラになった状態で固化してしまい、他方インクの乾燥速度が遅すぎると、加熱工程によるインク乾燥の効率が悪い。従って、吐出性能と適度な乾燥性を持つことが重要となる。
微細なノズルからインク滴を噴射するインクジェット用途では、ノズルから高速で噴射される際の吐出性、被記録材での色再現性等の性能も求められるため、特に高度な分散安定性と粗大粒子をなくし微細化した分散状態が求められる。このため、様々な工夫がされており、例えば、顔料に高分子系分散剤を十分に吸着させる工夫や、グラフト重合により顔料をポリマー被覆する等の手段により、微細分散した顔料に高分子系分散剤を充分に固着させることが検討されている。
より具体的には、特許文献2には、特定のグリコールエステル、分散剤としてリビング共重合アクリルポリマーの組み合わせを選択することで、インクの増粘や顔料の凝集が起こらない安定な有機溶剤系顔料インクが記載させている。しかしながらノズルからの吐出性安定化と顔料の微細化などのさらなる課題が残っている。同様に、特許文献3には、ポリアミン化合物と12−ヒドロキシステアリン酸自己縮合物との反応物からなる分散剤、飽和炭化水素系溶剤および植物油を含有する油性インクジェットインクが記載させている。吐出安定性に優れているものの、低温吐出ならびに低温安定性は少し問題があり、顔料の微粒子化も今後の課題である。
また特許文献4には、シード粒子としてシリコーン系グラフト共重合体を分散重合させることにより得られた着色樹脂粒子含有インク組成物が開示されている。しかしながら、吐出安定性高く、分散安定性が改善されているものの、重合時の粒子径のコントロールや粒子径の均一化は非常に困難な技術である。
特許文献5には、平均粒子径250nm以下の樹脂被覆顔料、およびカチオン重合性化合物を主成分とする分散媒を具備する顔料分散体が開示されている。平均粒子径の制御のために凝集粒子を分離除去しなければならず、吐出性向上のためには粒径分布の改善に余地がある。
特許文献6には、顔料粒子の平均粒子径が20〜200nmであり、最大分散粒子径が1000nm以下である油性顔料インクが開示されている。しかしながら、吐出性については記述がなく、経時安定性についても良好かどうか不明である。
溶剤の組み合わせによるインクの吐出性改善の提案も見られる。特許文献7には、特定溶剤と環状エステルとを含有することで、インクの吐出回復性が優れ、被記録材料に対する定着性も良好なインクの記載がある。ただし顔料の分散性およびインク安定性については、まだ不十分であり次の課題として残っている。
特開2002−372615号公報 特開2003−96370号公報 特開2002−69347号公報 特開2005−29745号公報 特開2005−132874号公報 特開2005−60716号公報 特開2005−200469号公報
本発明は、上記の状況に鑑みて成されたものである。即ち、本発明の目的は、ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない優れた顔料分散液およびカラーフィルタ等のインクに用い得るインクジェット用インク組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ついにノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物が得られることを見出した。
すなわち本発明は、
(1)分散顔料の平均粒子径が30〜90nmであり、150nmを超える粒子径が体積分布で20%未満であること、
(2)顔料の帯電量が−50μC/g以上であること、
(3)分散剤の分子鎖中にアミン価を有する結合基を含有し、そのアミン価が1〜50mgKOH/gであること、
(4)分散剤の平均分子量が1000〜50000であること、
(5)顔料分散液を10000Gかつ8000回転の条件で5分間遠心処理おこない、処理前と処理後の上澄液の吸光度とからの式(I)
吸光度比=(遠心処理後の上澄液の吸光度/遠心処理前の吸光度)×100 (I)
(式中、吸光度は顔料分量1gにプロピレングリコールモノメチルエーテルを5リットルの割合で希釈した希釈液のトップピーク測定値を示す。)
に基づいて求めた吸光度比が50〜100であること、
(6)顔料として、C.I.ピグメントレッド177(PR177)およびC.I.ピグメントイエロー150(PY150)を含有すること、
(7)(6)に加えて、C.I.ピグメントレッド254(PR254)を含有すること、
(8)上記(1)〜(7)の何れかに記載の顔料分散液を含有してなるインクジェット用インクであること、
(9)25℃における粘度が3〜30mPa・sで且つ表面張力が20〜35dyn/cmである、(8)に記載のインクジェット用インク組成物であること、
(10)カラーフィルタ用インク、情報記録用インクに用いられるインクジェット用インク組成物であること、
の手法によって、ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物を得た。
本発明により、ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない優れた油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の油性インクジェット用顔料分散液は、少なくとも、顔料と、特定の分散剤とを含有するものである。
本発明の油性インクジェット用顔料分散液に使用される顔料は特に限定がなく、有機顔料及び無機顔料のいずれも使用することができる。
有機顔料としては、たとえばアゾレーキ、不溶性モノアゾ顔料、不溶性ジスアゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料などの多環式顔料;塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなどの染料キレート;ニトロ顔料;ニトロソ顔料などがあげられる。
無機顔料としては、たとえば酸化チタン、酸化鉄、べんがら、酸化クロム、紺青、群青、モリブデン赤、鉄黒、黄鉛、カーボンブラックなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
なかでも、耐光性を考慮すれば、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、カーボンブラックが好適に用いられる。
前記有機顔料の具体例としては、例えばピグメント・イエロー1(カラー・インデックス(以下、C.I.という)11680)、ピグメント・イエロー3(C.I.11710)、ピグメント・イエロー14(C.I.21095)、ピグメント・イエロー17(C.I.21105)、ピグメント・イエロー42(C.I.77492)、ピグメント・イエロー74(C.I.11741)、ピグメント・イエロー83(C.I.21108)、ピグメント・イエロー93(C.I.20710)、ピグメント・イエロー98(C.I.11727)、ピグメント・イエロー109(C.I.56284)、ピグメント・イエロー110(C.I.56280)、ピグメント・イエロー128(C.I.20037)、ピグメント・イエロー129(C.I.48042)、ピグメント・イエロー138(C.I.56300)、ピグメント・イエロー139(C.I.56298)、ピグメント・イエロー147(C.I.60645)、ピグメント・イエロー150(C.I.12764)、ピグメント・イエロー154(C.I.11781)、ピグメント・イエロー155(C.I.200310)、ピグメント・イエロー180(C.I.21290)、ピグメント・イエロー185(C.I.56280)、ピグメント・イエロー199(C.I.653200)、ピグメント・オレンジ5(C.I.12075)、ピグメント・オレンジ13(C.I.21110)、ピグメント・オレンジ16(C.I.21160)、ピグメント・オレンジ34(C.I.21160)、ピグメント・オレンジ43(C.I.71105)、ピグメント・オレンジ61(C.I.11265)、ピグメント・オレンジ71(C.I.561200)、ピグメント・レッド5(C.I.12490)、ピグメント・レッド8(C.I.12335)、ピグメント・レッド17(C.I.12390)、ピグメント・レッド22(C.I.12315)、ピグメント・レッド48:2(C.I.15865:2)、ピグメント・レッド112(C.I.12370)、ピグメント・レッド122(C.I.73915)、ピグメント・レッド170(C.I.12475)、ピグメント・レッド176(C.I.12515)、ピグメント・レッド177(C.I.65300)、ピグメント・レッド178(C.I.71155)、ピグメント・レッド179(C.I.71130)、ピグメント・レッド185(C.I.12516)、ピグメント・レッド202(C.I.73907)、ピグメント・レッド208(C.I.12514)、ピグメント・レッド254(C.I.56110)、ピグメント・レッド255(C.I.561050)、ピグメント・レッド264、ピグメント・レッド272(C.I.561150)、ピグメント・バイオレット19(C.I.73900)、ピグメント・バイオレット23(C.I.51319)、ピグメント・ブルー15:1(C.I.74160)、ピグメント・ブルー15:3(C.I.74160)、ピグメント・ブルー15:4(C.I.74160)、ピグメント・ブルー60(C.I.69800)、ピグメント・グリーン7(C.I.74260)、ピグメント・グリーン36(C.I.74265)などが挙げられ、1種または2種以上の混合物が好ましい。
無機顔料の具体例としては、たとえばピグメント・イエロー42(C.I.77492)、ピグメント・ホワイト6(C.I.77891)、ピグメント・ブルー27(C.I.77510)、ピグメント・ブルー29(C.I.77007)、ピグメント・ブラック7(C.I.77266)などがあげられ、1種または2種以上の混合物が好ましい。
とくに色相、着色力などを考慮すると、ピグメント・イエロー74(C.I.11741)、ピグメント・イエロー109(C.I.56284)、ピグメント・イエロー110(C.I.56280)、ピグメント・イエロー128(C.I.20037)、ピグメント・イエロー138(C.I.56300)、ピグメント・イエロー150(C.I.12764)、ピグメント・イエロー155(C.I.200310)、ピグメント・イエロー180(C.I.21290)、ピグメント・グリーン7(C.I.74260)、ピグメント・グリーン36(C.I.74265)、ピグメント・レッド122(C.I.73915)、ピグメント・レッド177(C.I.65300)、ピグメント・レッド202(C.I.73907)、ピグメント・レッド254(C.I.56110)、ピグメント・バイオレット19(C.I.73900)、ピグメント・バイオレット23(C.I.51319)、ピグメント・ブルー15:1(C.I.74160)、ピグメント・ブルー15:3(C.I.74160)、ピグメント・ブルー15:4(C.I.74160)、ピグメント・ブルー15:6(C.I.74160)、ピグメント・ブルー60(C.I.69800)、ピグメント・ブラック7(C.I.77266)などが好ましい。顔料は粉末状、顆粒状、あるいはウエットケーキやスラリーでもよい。
この中で、特に赤色用顔料としては、ピグメント・レッド177(C.I.65300)、ピグメント・レッド254(C.I.56110)、ピグメント・イエロー150(C.I.12764)よりなる群から選択される1種以上の顔料を好適に用いることが出来、特にピグメント・レッド177(C.I.65300)およびピグメント・イエロー150(C.I.12764)の組み合わせ、さらに、ピグメント・レッド177(C.I.65300)、ピグメント・レッド254(C.I.56110)およびピグメント・イエロー150(C.I.12764)の組み合わせを好適に用いることが出来る。それらの混合割合の最適化により、色性能の一つであるコントラスト比をさらに向上させることができる。ピグメント・イエロー150の混合割合は、目的とする色度に合わすことが重要であるため、顔料分中5〜40重量%の範囲であることが好ましい。
また、緑色用インクとしては、ピグメント・グリーン7(C.I.74260)、ピグメント・グリーン36(C.I.74265)、ピグメント・イエロー138(C.I.56300)、ピグメント・イエロー150(C.I.12764)よりなる群から選択される1種以上の顔料を好適に用いることが出来る。
他方、青色用インクとしては、ピグメント・ブルー15:6(C.I.74160)および/またはピグメント・バイオレット23(C.I.51319)の顔料を好適に用いることが出来る。
なお、本発明においては、粒子径が小さくなりやすく、比重も小さいことから安定性の面で有機顔料を用いることが好ましい。また、顔料の一次粒子径は、分散性を考慮すると、通常0.1μm程度以下であることが好ましい。
本発明は、分散顔料の平均粒子径が30〜90nmであり、150nmを超える粒子径が体積分布で20%未満であることが好ましい。さらには35〜85nmであるのがより好ましい。分散顔料の平均粒子径が90nmを超えると、ノズルは目詰まりしやすくなり、また30nm未満ではファンデルワールス力による顔料粒子間同士の凝集が発生しやすくなり、耐熱性や耐光性が悪くなる。さらに90nmを超える粒子径が体積分布で20%を超えると、顔料粒子の分布状態が広くなり、吐出性は安定しなくなる。
顔料の帯電量が−50μC/g以上であることが好ましい。さらには−30μC/g以上であることが好ましい。分散剤がアミン価を有するアンカー部分をもっているが、その帯電量が顔料の帯電量と同じ電荷であればその総和量が大きくなり、顔料のまわりに電気二重層をより強く形成する。顔料の帯電量はファラデーケージ式電荷量測定装置などで測定することができる。
顔料の帯電量が−50μC/g以上の範囲から外れている場合は、必要に応じて、顔料の帯電量を調整することができる。すなわち、ボールミル、ヘンシェルミキサーなどの混合機械で電荷をもった体質顔料や調整剤を添加して処理することで上記範囲の帯電量を得ることができる。
顔料の分散剤は、分子鎖中にアミン価を有する結合基を含有する高分子化合物が用いられる。分散された顔料粒子は、有機溶媒中で、酸塩基相互作用により安定化しようとしているが、分散剤が分子鎖中にアミン価を有する結合基を含有する高分子化合物である場合には、顔料表面に強く持続的に吸着する。
高分子分散剤は、疎水性基を含有するモノマーと、塩基性基を含有するモノマーおよび/または親水性基を含有するモノマーと、必要に応じて2官能以上を有するモノマーを共重合させることにより、容易に合成することができる。とくに本発明の分散剤は、分子鎖中にアミン価を有する結合基を含有することが有効であり、塩基性基を含有するモノマーを必須成分として重合することが好ましい。共重合の方法は公知の方法により行えばよいが、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもどちらでも良い。
塩基性基を含有するモノマーの具体例としては、たとえばアミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、アミノプロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレート、メチルアミノエチルアクリレート、メチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノプロピルアクリレート、メチルアミノプロピルメタクリレート、エチルアミノプロピルアクリレート、エチルアミノプロピルメタクリレート、エチルアミノエチルアクリレート、エチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ブチルアミノエチルアクリレート、ブチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、4−アミノスチレン、アクリロイルモルホリンなどの分子内に窒素元素を1個以上含むモノマーまたはそれらの塩などをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
疎水性を含有するモノマーの具体例としては、たとえばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルアクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−ヘプチルアクリレート、n−ヘプチルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、iso−オクチルアクリレート、iso−オクチルメタクリレート、n−ノニルアクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、n−ドデシルアクリレート、n−ドデシルメタクリレート、テトラデシルアクリレート、テトラデシルメタクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ノニルフェニルアクリレート、ノニルフェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、プロピオン酸ビニルなどをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
親水性基を含有するモノマーの具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリセリンアクリレート、グリセリンメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートなどをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
2官能以上を有するモノマーの具体例としては、たとえば1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1・6−ヘキサンジオールジアクリレート、1・6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ウレタンアクリレートなどをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
特に好ましい分散剤の具体例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、2−エチルヘキシルなどのC1〜C10程度の低級アクリレート(またはメタクリレート)とモノアルキルアミノアルキルアクリレート(またはメタクリレート)共重合体、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、2−エチルヘキシルなどのC1〜C10程度の低級アクリレート(またはメタクリレート)とジアルキルアミノアルキルアクリレート(またはメタクリレート)共重合体などが挙げられる。さらにはアミン価を有するウレタン樹脂やポリエステル樹脂などが挙げられる。
開始剤としては、リビング重合法で用いられる有機リチウム、例えばブチルリチウム、エチルリチウム、スチリルリチウムなどが用いられ、ラジカル開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
また、重合度を調整する目的で、連鎖移動剤を用いて分子量を調整してもよい。連鎖移動剤としては、例えばドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
高分子化合物であるアミン価を有する分散剤は、市販の商品としては、BYK Chemie社「Disperbyk−160、161、162、163、164、165、166、169、182、183、184、185、2000、2001、2020、2050、2070、2150」、Efka
CHEMICALS社「EFKA−4046、4047、4048、4050,4055、4400、4401、4402」、日本ルーブリゾール社「SOLSPERSE24000SC、24000GR、31845」、楠本化成株式会社「デイスパロンDA703−50、DA−705、DA−725」、味の素株式会社「アジスパーPB711、821、822、824、827」などがあげられる。
高分子分散剤の分散性を考慮すれば、好ましくは重量平均分子量として1,000〜50,000、特に好ましくは2,000〜30,000である。この範囲からはずれると、顔料の分散性は悪くなる。平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定することができる。
また、高分子分散剤のアミン価は1〜50mgKOH/gであることが好ましい。特に好ましくは1〜40mgKOH/gのものがよい。なおここでアミン価とは、樹脂1gを0.1Nの塩酸溶液で中和させるのに必要な塩酸と等価なKOHのmg数であり、電位差滴定法で求めることができる。
高分子分散剤の添加量は、顔料100重量部に対して5重量部から100重量部が好ましく、特に好ましくは10重量部から80重量部である。顔料100重量部に対し5重量部未満では、顔料の分散性が不十分となり沈殿物を生じたり経時安定性も悪くなることがある。一方、100重量部を超えると、分散液ならびにインク化した場合に高粘度となり、しかも吐出性が低下する。
分散液ならびにインクに使用する溶剤は、顔料および分散剤に対して湿潤性や相溶性が良好で、さらにインクジェットでのノズル吐出性を考慮して選択しなければならない。とくに乾燥からの目詰まりを防ぐために、150℃以上の高沸点溶剤が好ましい。
高沸点溶剤の具体例としては、たとえばエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルなどをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
顔料の分散に使用できる分散機は、2本ロールや3本ロールなどのロールミル、ペイントシェーカー、サンドミルなどのビーズ分散、ボールミル分散、超音波分散など適宜用いることができる。分散液は粗大粒子や異物を除去するために、粗大粒子を分離処理したり、フィルター処理などをおこなうのが好ましい。
インクジェットインクの25℃における粘度は、3〜30mPa・sで且つ表面張力が20〜35dyn/cmであるのが好ましい。粘度が3mPa・s未満では、吐出量が安定せず、粘度が30mPa・sを超えると吐出できなくなる。また、表面張力が20〜35dyn/cmの範囲を外れるとノズルからの濡れが適性量でなくなり、液滴として安定して飛翔しなくなる。
顔料分散液を10000Gかつ8000回転の条件で5分間遠心処理おこない、処理前と処理後の上澄液の吸光度とからの式(I)
吸光度比=(遠心処理後の上澄液の吸光度/遠心処理前の吸光度)×100 (I)
(式中、吸光度は顔料分相当量0.2gをプロピレングリコールモノメチルエーテルで全容量を5リットルに希釈した希釈液のトップピーク測定値を示す。)
に基づいて求めた吸光度比が50〜100であるのが好ましい。さらに60〜100であるのがより好ましい。50未満では分散液中の上下濃度差や経時変化で顔料の沈降が生じやすい。限りなく100に近づけることが品質的に安定化していると言える。
本発明のインクジェット用顔料分散液およびインク組成物は、インクジェットインクの課題であるノズルの目詰まり、吐出安定性および長期保存性に優れているため、カラーフィルター用インク、情報記録用インクに用いることが可能であり、とくにカラーフィルター用として有用である。
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する。実施例において「部」はすべて重量部を示し、「%」はすべて重量%を示す。
(分散剤1の製造例)
4口フラスコに、冷却装置、攪拌装置、温度計を取り付け、エチレングリコールモノブチルエーテル100部を仕込み、100℃まで昇温し、そのあと窒素置換をおこなった。これに下記のモノマーの混合液を2時間にわたって滴下し、さらに5時間維持して反応を完結させた。反応後の溶液の不揮発分は49.3%、重量平均分子量は17000であった。
n−ブチルアクリレート 20.0部
エチルメタクリレート 25.0部
ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0部
アゾビスイソブチロニトリル 2.0部
[実施例1]
赤顔料(PR−254)10.0部、分散剤1溶液8.0部、エチレングリコールモノブチルエーテル82.0部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[比較例1]
実施例1中、ペイントシェーカーで3時間分散するところを1時間分散した以外は、合成ならびに実施例1の操作は同様におこなった。
(分散剤2の製造例)
4口フラスコに、冷却装置、攪拌装置、温度計を取り付け、ジエチレングリコールモノエチルエーテル100部を仕込み、100℃まで昇温し、そのあと窒素置換をおこなった。これに下記のモノマーの混合液を2時間にわたって滴下し、さらに5時間維持して反応を完結させた。反応後の溶液の不揮発分は49.0%、重量平均分子量は13000であった。
メチルメタクリレート 23.5部
ベンジルアクリレート 21.0部
ジメチルアミノプロピルアクリレート 2.5部
メタクリル酸 1.0部
アゾビスイソブチロニトリル 2.0部
[実施例2]
黄顔料(PY−14)10.0部、分散剤2溶液12.0部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル58.0部、乳酸エチル20.0部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、イソパラフィン系溶剤「アイソパーL」50.0部を添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをPETフィルムへインク吐出をおこない、その後120℃で1時間乾燥をおこなった。印字物は、鮮明かつ密着性良好であり使用できる水準のものであった。
[比較例2]
実施例2中、ジメチルアミノプロピルアクリレートをn−プロピルメタクリレートに置き換えた以外は、合成ならびに実施例1の操作は同様におこなった。
(分散剤3の製造例)
4口フラスコに、冷却装置、攪拌装置、温度計を取り付け、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル100部を仕込み、100℃まで昇温し、そのあと窒素置換をおこなった。これに下記のモノマーの混合液を2時間にわたって滴下し、さらに7時間維持して反応を完結させた。反応後の溶液の不揮発分は49.3%、重量平均分子量は18000であった。
n−ブチルメタクリレート 29.5部
スチレン 15.0部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 3.5部
メチルアミノプロピルメタクリレート 2.0部
アゾビスイソブチロニトリル 2.0部
[実施例3]
青顔料(PB−15:6)9.5部、紫顔料(PV−23)0.5部、分散剤3溶液10.0部、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル68.0部、シクロヘキサノン12.0部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[比較例3]
実施例3中、直径0.3mmのジルコニアビーズを直径2.0mmのジルコニアビーズに置き換えた以外は、合成ならびに実施例3の操作は同様におこなった。
(分散剤4の製造例)
4口フラスコに、冷却装置、攪拌装置、温度計を取り付け、エチレングリコールモノアセテート100部を仕込み、80℃まで昇温し、そのあと窒素置換をおこなった。これに下記のモノマーの混合液を2時間にわたって滴下し、さらに6時間維持して反応を完結させた。反応後の溶液の不揮発分は49.5%、重量平均分子量は25000であった。
シクロヘキシルアクリレート 9.5部
ポリエチレングリコールモノアクリレート
(分子量8000) 36.0部
アミノプロピルアクリレート 4.5部
アゾビスイソブチロニトリル 2.0部
[実施例4]
カーボンブラック(PBk−7)10.0部、分散剤4溶液14.0部、エチレングリコールモノアセテート76.0部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、イソパラフィン系溶剤「アイソパーL」50.0部を添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをPETフィルムへインク吐出をおこない、その後120℃で1時間乾燥をおこなった。印字物は、鮮明かつ密着性良好であり使用できる水準のものであった。
[比較例4]
実施例4中、アミノプロピルアクリレートをメタクリル酸に置き換えた以外は、合成ならびに実施例4の操作は同様におこなった。
[実施例5]
緑顔料(PG−7)10.0部、Disperbyk−160(BYK Chemie社)18.0部、1,3−ブチレングリコールジアセテート72.0部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[比較例5]
実施例5中、緑顔料(PG−7)の顔料帯電量が−55μC/gのものを使用した以外は、合成ならびに実施例5の操作は同様におこなった。
[実施例6]
マゼンタ顔料(PR−122)10.0部、Disperbyk−160(BYK Chemie社)22.0部、プロピレングリコールn−ブチルエーテル68.0部、を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、イソパラフィン系溶剤「アイソパーL」50.0部を添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをPETフィルムへインク吐出をおこない、その後120℃で1時間乾燥をおこなった。印字物は、鮮明かつ密着性良好であり使用できる水準のものであった。
[比較例6]
実施例6中、プロピレングリコールn−ブチルエーテルをn−プロピルアセテートに置き換えた以外は、合成ならびに実施例6の操作は同様におこなった。
[実施例7]
赤顔料(PR−177)8.0部および黄顔料(PY−150)2.0部および分散剤1溶液8.0部、エチレングリコールモノブチルエーテル82.0部を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[比較例7]
実施例7中、黄顔料(PY−150)2.0部を赤顔料(PR−177)に置き換えた以外は、実施例7の操作は同様におこなった。
[実施例8]
赤顔料(PR−254)4.0部、赤顔料(PR−177)4.0部、および黄顔料(PY−150)2.0部、分散剤3溶液10.0部、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル68.0部、シクロヘキサノン12.0部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[比較例8]
実施例8中、黄顔料(PY−150)2.0部を赤顔料(PR−254)に置き換えた以外は、実施例8の操作は同様におこなった。
[実施例9]
緑顔料(PG−7)4.0部、緑顔料(PG−36)4.0部、および黄顔料(PY−150)2.0部、Disperbyk−160(BYK Chemie社)18.0部、1,3−ブチレングリコールジアセテート72.0部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
[実施例10]
緑顔料(PG−7)4.0部、緑顔料(PG−36)3.0部、黄顔料(PY−150)2.0部、および黄顔料(PY−138)1.0部、Disperbyk−160(BYK Chemie社)18.0部、1,3−ブチレングリコールジアセテート72.0部を混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを300部加え、ペイントシェーカーで3時間分散をおこなった。得られた分散液に、エチレングリコールモノブチルエーテル40.0部に熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)3.0部を溶解したものを添加混合し、5.0ミクロンのメンブランフィルターで濾過をおこない、インクジェットインクを得た。このインクをインクジェットプリンタで、ブラックマトリックスで画素形成されたガラス基板へインク吐出をおこない、その後150℃で2時間乾燥をおこなった。できあがったカラーフィルターパネルは品質的に問題なく使用できる水準のものであった。
〔評価試験〕
得られた分散液ならびにインクについて、以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1、表2、および表3に示す。
(イ)顔料分散性試験
分散液の顔料粒子径は、粒度分布測定装置コールターN4で測定し、90nm以上を超える体積分布をマイクロトラックUPAで確認することにより、顔料分散性を評価した。
分散性評価は、顔料分散の平均粒子径が60〜90nmであり、かつ90nmを超える粒子径が体積分布で20%未満の場合を○、それ以外を×とした。
(ロ)経時安定性試験
分散液を25℃の恒温室内に1か月間静置したのち、顔料の分離、水浮きおよび沈降の有無ならびに粘度や顔料の平均粒子径の変化を確認した。顔料の分離、水浮きおよび沈降が少しでも生じたり、粘度や顔料の平均粒子径の変化があった場合を異常と評価した。
異常なし(変化率±5%以内)の場合を○、異常ありの場合を×とした。
(ハ)吐出性試験
武藤工業インクジェットプリンタ「ラミレス」のカートリッジにインクを100cc充填し、光沢フィルムへ吐出性評価をおこなった。
ノズルの目詰まりがなく、安定な吐出性である場合を○、若干のノズル目詰まり発生するが回復した場合は△、全く回復しない場合は×とした。
(二)コントラスト比
得られた分散液を下記組成にて混合し、インク化をおこなった。
分散液 50.0
トリメチロールプロパントリアクリレート 10.0
4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 1.5
ビニルホルムアミド 5.0
2−メルカプトベンゾチアゾール 0.5
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート 33.0
上記インクを用いて、ガラス基板上にインクジェットで塗布乾燥をおこなってコントラスト測定用基板を作製した。塗布条件は、230℃1時間で膜厚1.8μmに調整をおこなった。
C光源での色度を分光光度計(大塚電子製LCF−1100)を用いて測定し、コントラスト比は壺坂電機製CT−1を用いて算出した。
Figure 2007254700
Figure 2007254700
Figure 2007254700
ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、長期保存性においても顔料物性に変化がない優れた油性インクジェット用顔料分散液およびインク組成物を提供することができる。

Claims (10)

  1. 顔料および溶剤を含有する顔料分散液であって、分散顔料の平均粒子径が30〜90nmであり、150nmを超える粒子径が体積分布で20%未満であることを特徴とする油性インクジェット用顔料分散液。
  2. 顔料の帯電量が−50μC/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の顔料分散液。
  3. 顔料、顔料分散剤、および溶剤を含有する顔料分散液であって、前記顔料分散剤のアミン価が1〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1または2に記載の顔料分散液。
  4. 前記顔料分散剤の平均分子量が1000〜50000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の顔料分散液。
  5. 顔料分散液を10000Gかつ8000回転の条件で5分間遠心処理おこない、処理前と処理後の上澄液の吸光度とからの式(I)
    吸光度比=(遠心処理後の上澄液の吸光度/遠心処理前の吸光度)×100 (I)
    (式中、吸光度は顔料分量1gにプロピレングリコールモノメチルエーテルを5リットルの割合で希釈した希釈液のトップピーク測定値を示す。)
    に基づいて求めた吸光度比が50〜100である、請求項1〜4のいずれかに記載の顔料分散液。
  6. 前記顔料として、C.I.ピグメントレッド177(PR177)およびC.I.ピグメントイエロー150(PY150)を含有する、請求項1〜5に記載の顔料分散液。
  7. さらに、C.I.ピグメントレッド254(PR254)を含有する、請求項6に記載の顔料分散液。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の顔料分散液を含有してなるインクジェット用インク。
  9. 25℃における粘度が3〜30mPa・sで且つ表面張力が20〜35dyn/cmである、請求項8に記載のインクジェット用インク。
  10. カラーフィルタ用インク又は情報記録用インクに用いられる請求項8または9に記載のインクジェット用インク。
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