JP2007253885A - 車体構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スライドドアの移動時に発生する振動や衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止できる車体構造を提供する。
【解決手段】 車両Bに形成されたドア開口部3を開閉するスライドドア4と、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するラッチとストライカで構成された複数のロック部を備え、複数のロック部のうち、ドア開口部の閉鎖方向側に位置する第1のピラー7寄りに第1のロック部J1を、ドア開口部の開放方向側に位置する第2のピラー寄りに第2のロック部J2を、ドア開口部の下部を構成するサイドシル101おける第1のロックと第2のロックの間に第3のロック部J3をそれぞれ配置した。
【選択図】図1
【解決手段】 車両Bに形成されたドア開口部3を開閉するスライドドア4と、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するラッチとストライカで構成された複数のロック部を備え、複数のロック部のうち、ドア開口部の閉鎖方向側に位置する第1のピラー7寄りに第1のロック部J1を、ドア開口部の開放方向側に位置する第2のピラー寄りに第2のロック部J2を、ドア開口部の下部を構成するサイドシル101おける第1のロックと第2のロックの間に第3のロック部J3をそれぞれ配置した。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアを備えた車体構造に関する。
車両の側面には、乗降口を形成するドア開口部が設けられている。このドア開口部の近傍には、ドア開口部を開閉するドアが装着される。これらドアの開閉方式には、ヒンジによる回動開閉式やスライド機構を備えた支持ユニットによるスライド式などがある。スライドドアを備えた車両の構造では、スライドドアを車両前後方向にスライドさせるのに、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレール、ドア開口部の下部を形成するサイドシル内、スライドドアの中央にスライド機構を設けていることが多い。特にサイドルーフレールやサイドシル内にスライド機構を設ける場合、サイドルーフレールやサイドシルの断面が大きくなってドア開口部の高さが制限を受けたり、車室内に対する出っ張りが大きくなってしまう傾向となる。
そこで、特許文献1に示すように、スライドドアをその中央部のみで車両前後方向にスライド自在に支持し、サイドルーフレールやサイドシル内からスライド機構をなくした車体構造が提案されている。
車両には、フロントドアとリアドアの間にセンターピラーを有するものと、乗降性の向上を図る目的ならセンターピラーを持たないものがある。センターピラーを持たない例としては、例えば特許文献2が挙げられる。センターピラーを持たない車体構造において、ドアを閉鎖状態に保持する場合、ラッチとストライカをそれぞれフロントドアのパネル後端部とリアドアのパネル前端部に固定している。
スライドドアを支持して車両前後方向に移動とした車体構造においては、ドアの閉鎖状態においてもその支持する形態によっては、支持部を中とする回転モーメントが発生し易い。このような回転モーメントがドア閉鎖状態において発生すると、振動などの要因となる。また、車両のドアには、衝撃荷重が加わっても、ドアが不用意に開かないことが要求されている。
本発明は、スライドドアの移動時に発生する振動や衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止できる車体構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、前記ドア開口部を閉じる閉鎖位置で前記スライドドアを保持するラッチとストライカで構成された複数のロック部を備えた車体構造において、複数のロック部のうち、ドア開口部の閉鎖方向側に位置する第1のピラー寄りに第1のロック部を、ドア開口部の開放方向側に位置する第2のピラー寄りに第2のロック部を、ドア開口部の下縁部を構成するサイドシルおける第1のロックと第2のロックの間に第3のロック部をそれぞれ配置したことを特徴としている。
請求項2の発明では、請求項1記載の車体構造において、スライドドアの上下方向における中央部近傍に配置され、スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットを備え、第1のロック部と第2のロック部とを支持ユニットよりも上方に、第3のロック部を前記支持ユニットよりも下方に配置したことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の車体構造において、第1のロック部は、第1のピラーと第1のピラーと対向するスライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成され、第2のロック部は第2のピラーと第2のピラーと対向するスライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成され、第3のロック部は、サイドシルとこのサイドシルと対向するスライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載の車体構造において、第1乃至第3のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置するとともに、支持ユニットによるスライドドアの支持部を、ロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴としている。
本発明によれば、ドア開口部の閉鎖方向側に位置する第1のピラー寄りに第1のロック部を、ドア開口部の開放方向側に位置する第2のピラー寄りに第2のロック部を、ドア開口部の下部を構成するサイドシルおける第1のロックと第2のロックの間に第3のロック部をそれぞれ配置したので、ドア開口部をスライドドアで閉めたときに、このドアが第1から第3のロック部で閉鎖状態に保持されるので、スライドドアに対してロック部が3方向に配置されるため、閉鎖状態での振動の発生を効果的に抑制しながらスライドドアのロック状態を強固に保持でき、衝撃荷重が加わった時の不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。
本発明によれば、スライドドアの上下方向における中央部近傍に配置され、スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットを備え、第1のロック部と第2のロック部とを支持ユニットよりも上方に、第3のロック部を前記支持ユニットよりも下方に配置したので、ドア開口部をスライドドアで閉めたときに、このドアが第1から第3のロック部で閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生を効果的に抑制して振動の発生を少なくしながら、スライドドアのロック状態を強固に保持でき、衝撃荷重が加わった時の不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、センターピラー7のある車両Bの車体構造を示す。車両Bは左右には、ドア開口部となる前乗降口1と後乗降口3が空間として形成されている。これら前乗降口1と後乗降口3は、フロントドア2とリアドア4とによって開閉される。図1は車両Bの左側の側面を示す。各フロントドア2及び各リアドア4はそれぞれ図示しないウエザーストリップを外周縁に連続して装着し、それぞれ対向する各乗降口1,3の周縁部とのシール性を確保するように形成されている。
各フロントドア2は、その前端上下2箇所を前乗降口1の前側に位置する車体にヒンジ結合され、回動端となる後端のロック部i1が図示しないラッチとストライカを用いてセンターピラー7の中ほどに離脱可能にロックされる。
リアドア4は、スライドドアであり、後述の支持ユニットとしてのスイングスライドユニットUによって車両前後方向Xに移動可能に支持され、後乗降口3を閉鎖するドア閉鎖位置D1と、そのドア閉鎖位置D1より車外に突出た揺動位置D2と、揺動位置D2より後方に移動した開位置D3とに移動可能に支持される。
後乗降口3の周囲には、後乗降口3を閉じるドア閉鎖位置D1において、リアドア4を保持する複数のロック部J1,J2,J3が配置されている。各ロック部は、周知のラッチとストライカの組み合わせでそれぞれ構成されている。
本形態において、ロック部J1は後乗降口3の閉鎖方向側に位置する第1のピラーとなるセンターピラー7寄りに配置された第1のロック部を、ロック部J2は後乗降口3の開放方向側に位置する第2のピラーとなるリアピラー102寄りに配置された第2のロック部を、ロック部J3は、後乗降口3の下部を構成するサイドシル101おける第1のロックJ1と第2のロックJ2の間に配置された第3のロック部をそれぞれ構成している。
すなわち、ロック部J1とロック部J2はスイングスライドユニットUを構成する後述のドア支持レール22の上方に、ロック部J3はドア支持レール22よりも下方に配置されている。本形態において、ロック部J1,J2,J3は、ロック部J2が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
リアドア4は、ドア閉鎖位置D1において、図5に示すように、そのロック部J1を構成するラッチ120とストライカ121を用いてセンターピラー7に離脱可能にロックされ、図6に示すように、ロック部J2を構成するラッチ122とストライカ123を用いてリアピラー102に離脱可能にロックされ、図7に示すように、ロック部J3を構成するラッチ125とストライカ126を用いてサイドシル101に離脱可能にロックされる。
本形態において、ロック部J1のストライカ121はセンターピラー7のアウターパネル7aにボルト104で締結固定され、ロック部J2のストライカ123は、リアピラー102のアウターパネル102aにボルト107で締結固定されている。ロック部J3のストライカ126はサイドシル101のアウターパネル101aにボルト108で締結固定されている。
ロック部J1のラッチ120と、ロック部J2のラッチ122と、ロック部J3のラッチ125は、各ロック部のストライカ121と対向するリアドア4のインナーパネル21にそれぞれ固定されている。本形態において、ロック部J1,J2,J3は、図1に示すように、ロック部J2が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
後乗降口3を開閉するリアドア4はスイングスライドユニットUに支持され、ドア閉鎖位置D1において、その前後のロック部J1,J2でセンターピラー7とリアピラー102に離脱可能にロックされ、下部のロック部J3でサイドシル101に離脱可能にロックされる。
図2、図4に示すように、リアドア4を車両前後方向Xに移動可能に支持する支持ニットしてのスイングスライドユニットUは、車体としてのボデー側面14の後乗降口3近傍の取付け基部141に固着されたベース部材15を備え、ベース部材15に平行リンク16とドア摺動機構17とドア荷重支持アーム18と開閉駆動機構19とを装着する。
ベース部材15は、図2に示すように、上下フランジ151,152とこれらを連結する縦板部153とで収容空間eを形成したコ字型断面材であり、下フランジ152が取付け基部141に固着される。
平行リンク16は移動軌跡に沿って揺動するリアドア4の各位置を位置決めする機能を備える。この平行リンク16はリアドア4のインナーパネル21中央部に固着される後述のドア支持レール22に複数のローラ23を介して摺動可能に嵌着されるレール受けブラケット24と、下フランジ152上に突設される取付けブラケット25と、取付けブラケット25の前後2箇所の縦ピン26を介して一端が水平に回動自在に枢支される前アーム31及び後アーム32とを供える。前アーム31及び後アーム32は各揺動端がレール受けブラケット24の前後2箇所に縦ピン28を介して枢支される。
ドア摺動機構17はリアドア4のインナーパネル21の内壁にドア支持レール22を一体結合し、このドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に複数のローラ23を介してレール受けブラケット24に摺動自在に架設されるという構成を採る。ドア支持レール22は一対の下向きレール溝33を形成する断面形状をなし、リアドア4の車両前後方向Xに長く配備される。このドア支持レール22は一側端がインナーパネル21に取付けブラケット35を介し一体結合される。取付けブラケット35はインナーパネル21の内壁の中央主要部を覆うような形状の屈曲板材で、ドア重心位置近傍に後述のドア枢支ピン36を取付けたドア側枢支部37を形成している。レール受けブラケット24はその上面より縦向きローラピン38と横向きローラピン39を突設し、縦向きローラピン38には水平方向に回転できるローラ23が、横向きローラピン39には縦方向に回動できるローラ23が夫々枢支される。なお、各ローラ23はドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に回転可能にガタが規制された状態で嵌合する。
このようなレール受けブラケット24の下向壁の前後2箇所には前アーム31及び後アーム32の揺動端がそれぞれ縦ピン28によって枢支される。
ドア荷重支持アーム18はベース部材15の下フランジ152に上向きに突設される枢支台42と、この枢支台42の中央と上フランジ151間に支持された縦ピン43と、縦ピン43に基端が枢支される第1支持アーム44と、第1支持アーム44の回動端に縦ピン45を介して枢支される第2支持アーム46と、第2支持アーム46の他端であってリアドア4の重心位置を縦向きのドア枢支ピン36を介して枢支するドア側枢支部37とを備える。
ここで、ベース部材15は、縦ピン43を介してドア荷重支持アーム18を枢支しており、ドア荷重支持アーム18のドア側枢支部37は縦ピン36を介してリアドア4を枢支することより、上下方向の剛性を十分に確保した状態でドア荷重支持アーム18は揺動でき、即ち、リアドア4の重心の荷重を常にベース部材15の枢支台42に伝達でき、リアドア4が移動する何れの位置でもドア荷重を支え、リアドア4の傾きを規制するように機能する。
すなわち、図1に示すように、リアドア4は、スイングスライドユニットUでリアドア4の上下方向における中央部近傍が支持されている。そして、その支持部を構成するドア支持レール22は、ロック部J1,J2,J3で形成される三角形領域100内に配置されている。
開閉駆動機構19はベース部材15の上下フランジ152間の収容空間eのうち奥側に配備されるモータ50及び同モータ50に駆動される巻き取りドラム52と、ベース部材15及びベース部材15に固着される図示しないブラケットに枢支される固定プーリp1と、前アーム31に枢支されるアーム側プーリp2と、ドア支持レール22に枢支されるドア側プーリp3と、強度を持つ支持部材としてのドア支持レール22の前後端の前後ケーブル止め47,48と、これら前ケーブル止めに結合され巻き取りドラム52に達する開作動ケーブル49と、後ケーブル止め48に結合され巻き取りドラム52に達する閉作動ケーブル51を備える。
図3(a)〜(c)に太い実線で示すように、前ケーブル止め47に結合される開作動ケーブル49はドア側プーリp3の外面部、アーム側プーリp2の内面部、図示しないブラケットに枢支される後の固定プーリp1、同固定プーリを経て巻き取りドラム52の開き巻き取り部(図2、図3の2点差線で示す部位の左半部)に達する。
図3(a)〜(c)に太い2点鎖線で示すように、後ケーブル止め48に結合される閉作動ケーブル51はドア側プーリp3の内面部、アーム側プーリp2の外面部、図示しないブラケットに枢支される前の固定プーリp1を経て巻き取りドラム52の閉巻き取り部(図2、3の2点差線で示す部位の右半部)に達する。
このような開閉駆動機構19のモータ50に駆動される巻き取りドラム52は、図示しないコントローラ23に接続される。コントローラ23はドア開指令を受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック解除の出力を発し、リアドア4の後乗降口3へのロックを解除させる。
更にコントローラ23はドア開指令に基づくドア開出力を受けると、巻き取りドラム52を駆動して太い実線で示す開作動ケーブル49を巻き取り、太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51の放出を可能とする。この際、図3(a)〜(c)に示すドア閉鎖位置D1のリアドア4と一体のドア支持レール22(レール前位置P1にある)は、前ケーブル止め47が開作動ケーブル49により後方に引き寄せられ、この際、前後アーム31、32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1、b2を外側に揺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2(ドア支持レール22はレール中位置P2にある)に保持する。更に前ケーブル止めが開作動ケーブル49により後方に引き寄せられることで、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が後方に摺動し、後乗降口3が開放され、図3(c)に示すドア開位置D3(ドア支持レール22はレール後位置P3にある)に保持される。この開作動の間、巻き取りドラム52は太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取ることとなる。このような図3(c)に示すドア開位置D3にリアドア4が保持されることで、後乗降口3での乗り降りが成される。
一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、モータ50が駆動して巻き取りドラム52を回転駆動して太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取り、太い実線で示す開作動ケーブル49の放出を可能とする。この際、図3(c)に示すドア開位置D3のリアドア4と一体のドア支持レール22は、後ケーブル止め48が閉作動ケーブル51により前方に引き寄せられ、この際、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が前方に摺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2に達する。更に前ケーブル止め47が閉作動ケーブル51を前方に引き寄せ作動することで、前後アーム31,32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1,b2を車内側に揺動し、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1(ドア支持レール22はレール前位置P1にある)に達する。
コントローラはドア閉信号を図示しない位置センサより受けると、リアドア4のロック部J1、J2とロック部J3のパワーラッチ200にロック出力を発し、リアドア4を後乗降口3へロックすることとなる。
このように、後乗降口3を閉じる閉鎖位置D1でスライド方式のリアドア4を保持するロック部J1,J2をスイングスライドユニットUのドア支持レール22のよりも上方に、ロック部J3をドア支持レール22よりも下方に配置したので、後乗降口3をリアドア4で閉めたときに、このドアが第1から第3のロック部J1,J2, J3で閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生が抑制される。このため、閉鎖位置での振動の発生を少なくしながら、リアドア4のロック状態を強固に保持でき、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。しかもロック部J1,J2,J3は、ロック部J2が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されているので、少ないロック部で効率的にリアドア4の閉塞位置D1に保持することができるので、コスト低減を図ることができる。さらに、各ロック部のストライカのうち、リアドア4の下部に位置するロック部J3のストライカ126は、強度の高いサイドシル101に固定されているので、車両側方から衝撃荷重が加わったときの荷重を受けた際に、サイドシル101と相まってリアドア4の車室内への進入を効果的に抑制することができるとともに、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより効果的に防止することができる。
本形態においては、図示しないコントローラがドア開指令を受けると、リアドア4の各ロック部J1,J2とロック部J3のパワーラッチ200にロック解除の出力を発し、リアドア4のロックを解除させ、更にドア開指令に基づくドア開出力を受けてスイングスライドユニットUのドア巻き取りドラム52を駆動して、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1のドアを図3(b)に示すドア揺動位置D2に移動させ、更に、図3(c)に示すドア開位置D3に移動させ、後乗降口3での乗り降りが許容される。一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、巻き取りドラム52が駆動して、ドア開位置D3のリアドア4がドア揺動位置D2を経て、ドア閉鎖位置D1まで移動する。
各ロック部の一方を構成するストライカ121,123,126の向きは、同一方向であってもよいが、図5,図6に示すロック部J1,2のストライカ121、123に対して、その下方に配置されるロック部J3のストライカ126の向きを、図7に示すように、略90度回転させて異なる向きとし、サイドシル101に固定するようにしても良い。この場合、ラッチ125もラッチ120,122に対して90度回転させて配置する。
すなわち、ストライカ121,123は、図5,図6に示すうに、センターピラー7とリアピラー102に略水平で、かつ車両前後方向Xに幅広となるように装着されていて、ラッチ120,122は、これらにストライカに対して上下方向から噛み合うように各ドアに装着されている。これに対し、ロック部J3のストライカ126は、図7に示すように、サイドシル101に略垂直で、かつ車幅方向Yに幅広となるように装着され、ラッチ125は水平方向から噛み合うようにリアドア4に装着されている。
このため、ロック部J1のロック状態では、ラッチ121が図1に矢印Zで示す車両の上下方向に対して、その動きが拘束されるが、図5、図6に示す車幅方向Yにはその移動可能でなる。また、ロック部J3のロック状態では、ラッチ126が矢印Zで示す車両の上下方向に対して移動可能となるが、図7に示すように車幅方向Yにはその移動が拘束されることになる。
このため、リアドア4の開閉動作に伴い各ロック部のラッチとストライカの位置関係がずれた場合でも、そのずれを吸収することができるので、ドアの建付け調整が容易に行えると共に、各ドアのロック状態をより強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより確実に防止することができる。特に、本形態のリアドア4の支持構造は、その上下方向における中央部近傍をスイングスライドユニットUで支持する構造であるので、開閉動作に伴い上下方向への回転モーメントが発生し易く、建付け制度を取るのが難しいが、上部のロック部J1,J2と下部のロック部J3による拘束方向が異なることで容易に建付け調整を行えるようになる。
図1においては、スライドドアをリアドア4として説明したが、フロントドアとして適用してもよく、その場合もリアドア4とほぼ同様の作用効果が得られる。
1,3 ドア開口部
4 スライドドア
7 第1のピラー
101 サイドシル
102 第2のピラー
120,122,125 ラッチ
121,123,126 ストライカ
B 車両
J1 第1のロック部
J2 第2のロック部
J3 第3のロック部
U 支持ユニット
X 車両前後方向
4 スライドドア
7 第1のピラー
101 サイドシル
102 第2のピラー
120,122,125 ラッチ
121,123,126 ストライカ
B 車両
J1 第1のロック部
J2 第2のロック部
J3 第3のロック部
U 支持ユニット
X 車両前後方向
Claims (4)
- 車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、前記ドア開口部を閉じる閉鎖位置で前記スライドドアを保持するラッチとストライカで構成された複数のロック部を備えた車体構造において、
前記複数のロック部のうち、前記ドア開口部の閉鎖方向側に位置する第1のピラー寄りに第1のロック部を、前記ドア開口部の開放方向側に位置する第2のピラー寄りに第2のロック部を、前記ドア開口部の下縁部を構成するサイドシルおける第1のロックと第2のロックの間に第3のロック部をそれぞれ配置したことを特徴とする車体構造。 - 請求項1記載の車体構造において、
前記スライドドアの上下方向における中央部近傍に配置され、前記スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットを備え、
第1のロック部と第2のロック部とを前記支持ユニットよりも上方に、第3のロック部を前記支持ユニットよりも下方に配置したことを特徴とする車体構造。 - 請求項1または2記載の車体構造において、
第1のロック部は、第1のピラーと第1のピラーと対向する前記スライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成され、
第2のロック部は、第2のピラーと第2のピラーと対向する前記スライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成され、
第3のロック部は、前記サイドシルとこのサイドシルと対向する前記スライドドアの部位の何れか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴とする車体構造。 - 請求項1ないし3の何れかに記載の車体構造において、
前記第1乃至第3のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置するとともに、前記支持ユニットによるスライドドアの支持部を、前記ロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴とする車体構造。
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JP7545371B2 (ja) | 2021-06-28 | 2024-09-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両側部構造 |
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2006
- 2006-03-24 JP JP2006083515A patent/JP2007253885A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7545371B2 (ja) | 2021-06-28 | 2024-09-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両側部構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090602 |