JP2007252309A - 酵素水生成装置 - Google Patents

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照人 岡
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昌秀 大上
Seiji Yamane
誠司 山根
Takuya Tsujita
拓也 辻田
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Abstract

【課題】規格として設定された供給量に誤差を含む定容量ポンプを用いても適正な量の酵素製剤を供給して酵素水を生成し得る酵素水生成装置を構成する。
【解決手段】生成プロセスを複数回実行することにより生成される目標生成量の酵素水に含まれる酵素製剤の目標混合量を取得し、この目標混合量に基づいて定容量ポンプを駆動する電動モータ34の制御を行う制御ユニット18を備え、この制御ユニット18は、定容量ポンプの1回の作動時に供給する実供給量と、目標混合量とに基づいて、酵素製剤を供給するために必要な定容量ポンプの総作動回数を算出する総作動回数算出手段45Aを備え、この総作動回数を各生成プロセスに振り分ける作動回数振り分け手段45Bを備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、生成タンクに給水機構による給水と、酵素製剤供給機構による酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行う生成プロセスを実行することにより酵素水を生成する制御ユニットを備えている酵素水生成装置に関する。
上記のように構成された酵素水生成装置としては特許文献1に記載されるものが存在する。この特許文献1では、生成タンク(文献では産出槽)に吸水管から水を送り、この生成タンクに対して製剤槽に貯留した酵素製剤(文献では微生物製剤)をポンプで供給し、ヒータの加熱で温度管理を行うことにより、生成タンク内にリパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の酵素を含む酵素水(文献では酵素水溶液)を生成する点が記載されている(段落番号〔0011〕〜〔0013〕・図1、図2)。
特開2003‐266062号公報
ここで、酵素製剤の供給を考えると、この供給は生成タンクに貯留された水量に対応する適正な量であることが重要である。しかしながら、定容量ポンプは単位作動させた際の供給量には規格として設定された供給量と異なり、誤差を含むものである。このような定容量ポンプを用いる場合には、誤差を考慮して定容量ポンプの作動回数を設定する必要があった。
しかしながら、定容量ポンプを作動させた際の供給量の誤差は、比較的小さい数値であるものの、例えば、1回の生成プロセスを実行する際に、定容量ポンプを複数回作動させて酵素製剤を供給する場合には、誤差が拡大することになり適正な量の酵素製剤を供給できない不都合に繋がり改善の余地がある。特に、生成プロセスを複数回繰り返すことによって比較的多くの量の酵素数を生成する場合には、生成された酵素水の総量に対して供給されるべき酵素製剤の量の誤差が更に拡大する不都合に繋がるものとなる。
本発明の目的は、規格された供給量に誤差を含む定容量ポンプを用いても適正な量の酵素製剤を供給して酵素水を生成し得る酵素水生成装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、生成タンクに給水機構による給水と、酵素製剤供給機構による酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行う生成プロセスを実行することにより酵素水を生成する制御ユニットを備えている酵素水生成装置において、
前記酵素製剤供給機構が単位作動によって設定量の前記酵素製剤を供給する定容量ポンプを備えて成り、
前記制御ユニットは、前記生成プロセスを複数回実行することにより、目標生成量の酵素水を生成する生成管理部と、生成プロセスの実行時に前記定容量ポンプを駆動することにより目標混合率に対応した目標供給量の酵素製剤の供給を行う混合制御部とを備え、
この混合制御部は、目標供給量の酵素製剤の供給を行うための前記定容量ポンプの作動回数を算出する総作動回数算出手段と、この総作動回数算出手段で算出した作動回数を各生成プロセスに振り分ける作動回数振り分け手段とを備えている点にある。
この構成により、目標生成量の酵素水の生成に必要とする酵素製剤の目標供給量を、定容量ポンプでの1回の作動によって送り出す供給量で除する演算等の結果に基づいて、総作動回数算出手段が目標供給量の酵素製剤を供給するために必要な作動回数を求め、この作動回数を作動回数振り分け手段が各生成プロセスに振り分けることにより、各生成プロセスでは、振り分けられた作動回数だけ定容量ポンプを作動させることになり、各生成プロセスで生成された酵素水を、例えば、1つのタンクに貯留した場合には、そのタンクに貯留された酵素水の量が目標生成量となり、この酵素水に含まれる酵素製剤を目標供給量に一致させることが可能となる。その結果、1度の生成プロセスで生成される酵素水に含まれる酵素製剤の量にバラツキを生ずることもあるが、規格された供給量に誤差を含む定容量ポンプを用いても適正な量の酵素製剤を供給して酵素水を生成し得る酵素水生成装置が構成された。
本発明は、前記定容量ポンプの1作動時における規格としての規格供給量と、1作動時における現実の実供給量との供給量の誤差を求めておき、前記混合制御部は、前記目標生成量の酵素水を生成する際に、前記規格供給量に基づいて前記定容量ポンプの総作動回数を求めると共に、この総作動回数の作動時に前記誤差によって生ずる供給量の過不足を前記総作動回数に加算する、又は、減算することにより必要とする作動回数を求めても良い。
この構成により、定容量ポンプの規定供給量と、誤差とを予め設定しておくだけで、規格供給量に基づいて求めた総作動回数だけ定容量ポンプを作動することによって酵素製剤を供給した場合に生ずる誤差に対応する供給量を、作動回数の増減によって整合させ、目標供給量の酵素製剤の供給を行えるものとなる。
本発明は、前記定容量ポンプが、シリンダに嵌め込んだピストンを電動アクチュエータで往復作動させる構造を備え、1往復作動によって設定量の酵素製剤の供給を行っても良い。
この構成により、シリンダに嵌め込んだピストンを往復作動させる構造の定容量ポンプにおいて、想定した供給量と異なる酵素製剤を供給するものであっても、目標生成量の生成する場合にも電動モータで駆動を利用して目標供給量の酵素製剤を供給できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔システム構成〕
図1〜図3に示すように、水道水に酵素製剤Xを加えて温度管理を行うことによって酵素水Wxを生成する酵素水生成装置Aと、この酵素水生成装置Aから排出された酵素水Wxを貯留するストックタンクBとを備えて酵素水供給システムが構成されている。前記ストックタンクBは、上方に開放する単純な容器構造を有した樹脂成形物である。
この酵素水供給システムは、ファーストフード店やレストランの厨房のように、床面Fが油脂によって汚れやすい飲食店等に設置されるものであり、この飲食店等の営業が終了した時間帯にストックタンクBに貯留した酵素水Wxを人為的に床面Fに散布することにより、酵素水Wxに含まれる酵素の作用によって床面Fの油脂成分を分解して洗い流す形態で使用される。このように洗浄を行うことにより床面Fのヌメリが除去され、清浄な表面となる。
図1に示すように、厨房の床面Fには排水溝1からの水が導かれる位置にグリストラップ2が形成される。このような厨房では調理や食器の洗浄に使用された排水が排水溝1からグリストラップ2に流れ込み、この排水に含まれる油脂成分はグリストラップ2に蓄えられる。また、床面Fに散布した酵素水Wxは、排水溝1からグリストラップ2に流れ込み、このグリストラップ2に滞留することにより、油脂成分を分解し、このグリストラップ2の内部を洗浄するように作用する。
前記酵素水生成装置Aは、厨房内のテーブル3に設置され、壁面4には水道水の水量を制御するようにハンドル5Aで開閉可能なバルブ5を備え、このバルブ5と酵素水生成装置Aとの間には、バルブ5からの水道水を酵素水生成装置Aに送る水道配管6が形成されている。また、この酵素水生成装置Aで生成された酵素水Wxはゴム等のフレキシブルな排出ホース7を介して前記ストックタンクBに送り出される。
〔酵素水生成装置〕
前記酵素水生成装置Aは、金属製のケース10の内部に生成タンクTを備えると共に、この生成タンクTに水道水を給水する給水機構Jと、半透明の樹脂で成るボトル8内の液状の酵素製剤Xを生成タンクTに加える(滴下する形態での供給になる)酵素製剤供給機構Kと、この生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出する排出機構Lとを備えている。前記生成タンクTの内部には液面のレベルを検知するフロート式の液面センサ15と、前記生成タンクT内の溶液(酵素製剤Xが加えられた水)を加熱するヒータ16と、この溶液の温度を計測する温度センサ17とを備えている。更に、ケース10の側部位置には酵素水Wxを生成する制御を行う制御ユニット18を備えている。
ちなみに、前記酵素製剤Xは、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の酵素を含むと共に、これらの酵素を生成する微生物を含むものであり、この微生物は、低温状態では休眠状態にあり、40℃程度に維持されることにより活性化して酵素を生成する性質を有する。
前記ケース10はステンレス等の耐腐食性が高い金属板を接合して箱状に形成され、このケースはケース本体10Aと、ケース10の前面側に配置される扉10Bとを備えている。ケース本体10Aの前面のうち前記制御ユニット18が配置された側で、前記扉10Bと並列する位置の前壁10Cには操作パネル11を備えている。前記扉10Bは、前記操作パネル11と反対側の端部に形成された縦向き軸芯Y周りで揺動開閉自在に前記ケース本体10Aに支持されている。
この酵素水生成装置Aでは、扉10Bを開放することにより前記ボトル8の交換を容易に行え、ボトル8に貯留された酵素製剤Xの残量を視覚によって確認できるように扉10Bには窓部10Wを形成している。
〔酵素水生成装置の内部構成〕
前記生成タンクTは、透明な樹脂で成ると共に、正面視で図2に示す如く逆L字状の形状に形成され、この生成タンクTの上部には上部開口を覆う上部プレート20を備え、この生成タンクTの下側の側部には前記ボトル8を収容する空間を形成している。
前記給水機構Jは、前記水道配管6から生成タンクTに給水する給水管21と、この給水管21の中間位置に配置した給水用電磁バルブ22とを備えている。
前記酵素製剤供給機構Kは、半透明の樹脂製のボトル8に貯留された液状の酵素製剤Xを吸い上げる吸引チューブ25と、この吸引チューブ25からの酵素製剤Xが導かれる定容量ポンプKPと、この定容量ポンプKPから酵素製剤Xが送られる供給チューブ26と、この供給チューブ26の先端に接続したノズル27とを備えている。また、このように生成タンクTに貯留した水の量に対して、前記ノズル27から加えられる酵素製剤Xの量の割合が後述する混合率となる。
前記吸引チューブ25は、透明で柔軟な樹脂で成り、この吸引チューブ25の吸引側の端部は、前記ボトル8の上部開口にネジ式に固定される蓋8Aに形成された貫通孔を介してボトル内部に差し込まれている。前記供給チューブ26は、透明で柔軟な樹脂で成り、この供給チューブ26の吐出側を前記ノズル27の上端部に接続している。このノズル27は下端側が小径となる円錐形であり、上端部が前記上部プレート20に支持され、下端には小さい開口を形成している。
前記定容量ポンプKPは、縦向き姿勢のシリンダ30の内部にピストン31を上下移動自在に内嵌し、シリンダ30と連通する吸引側のチェック弁32に前記吸引チューブ25の排出側の端部を接続している。このシリンダ30と連通する吐出側のチェック弁33に前記供給チューブ26の一端を接続している。電動モータ34の出力軸34Aにおいて偏芯する位置に連結軸35を形成し、この連結軸35と前記ピストン31の下端のプレート36とを連結体35Aで連結することにより、電動モータ34の回転力を往復作動力に変換してピストン31に伝えるクランク機構を備えている。また、クランク機構の作動位置から前記ピストン31が上端まで移動したタイミング信号を出力する作動センサ37を備えている。
この定容量ポンプKPは、電動モータ34の出力軸34Aが1回転する毎に、前記ピストン31を1往復作動させ、この1往復作動毎に設定された量の酵素製剤Xを送り出す性能を有している。また、この定容量ポンプKPはピストン31の1往復作動によって生成タンクTに供給する供給量として規格として設定された規格供給量と、この定容量ポンプKPを作動させた際に現実に供給された実測値としての実供給量とが情報として、前記制御ユニット18に記憶されている。尚、この定容量ポンプKPとして、ベローズポンプを用いても良い。
また、前記電動モータ34を駆動して定容量ポンプKPを作動させた際には、作動センサ37からの検出信号を制御ユニット18にフィードバックすることによりピストン31の作動回数を計数できるようにしている。
前記排出機構Lは、前記生成タンクTの底部の酵素水Wxを前記排出ホース7に導く排出管38と、この排出管38の中間に配置した排出用電磁バルブ39とを備えている。
前記液面センサ15は、前記上部プレート20から下方に突設したロッド15Aに対して上下移動自在に外嵌したリング状のフロート15Bと、このフロート15Bに備えたマグネット(図示せず)の磁気が作用することによりON又はOFFするリードスイッチ(図示せず)とを備えている。
前記ヒータ16は、通電により発熱する発熱体を金属チューブの内部に収容した構造を有し、前記上部プレート20から下方に突設する形態で上部プレート20に支持されている。前記温度センサ17は、サーミスタ等を収容したロッド状の構造を有し、前記上部プレート20から下方に突設する形態で上部プレート20に支持されている。
〔酵素水生成装置の制御構成〕
前記操作パネル11は図2に示すように、スタートボタン51と、ストップボタン52と、電源ランプ53と、複数のモニタランプ54と、警報ランプ55と、液晶ディスプレイ56と、複数の設定ボタン57とを備えている。
この酵素水生成装置Aにおいて制御を行う場合には、電源が投入されていることを電源ランプ53の点灯で確認し、操作パネル11の複数の設定ボタン57を操作してスケジュールを設定する。この設定の際には設定内容を液晶ディスプレイ56を介して確認できるものとなり、スタートボタン51を操作することで制御が開始され、ストップボタン52を操作することで制御が停止する。尚、エラーが発生した場合には警報ランプ55が点灯して制御が停止する。
図4に示すように、前記制御ユニット18は、マイクロプロセッサCPUに信号のアクセスを行う入出力インタフェース41を備えており、この入出力インタフェース41に対して前記ヒータ16と、前記給水用電磁バルブ22と、前記電動モータ34と、前記排出用電磁バルブ39とを駆動する信号系が形成され、前記液面センサ15と、温度センサ17と、作動センサ37とからの検出信号が入力する信号系が形成され、更に、前記操作パネル11との間で情報がアクセスする信号系が形成されている。
マイクロプロセッサCPUのデータバスにスケジュールテーブル42、生成管理部43、給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々が接続している。ちなみに、この制御ユニット18において制御を実現するためにはデータバスの他にコントロールバスやアドレスバス等を必要とするものであるが、複雑化を避けるために図面にはコントロールバスやアドレスバス、あるいは、インタフェース類を示していない。
生成管理部43、給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々は、ソフトウエアで構成されているが、ハードウエアで構成することや、ハードウエアと組み合わせて構成しても良い。
前記スケジュールテーブル42は、前記操作パネル11によって設定されるスケジュールのデータを保存する手段であり、このスケジュールテーブル42には酵素水Wxを生成する日時(生成完了日時)、目標生成量、水に加えられる酵素製剤Xの量(目標混合率に対応する供給量)等が保存される。
生成管理部43はスケジュールテーブル42に保存されたデータを参照し、前記給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々を制御することにより酵素水Wxを生成する生成プロセスを実行する。
前記給水制御部44は、前記給水用電磁バルブ22を開放操作して前記生成タンクTに給水し、この給水時の後に前記液面センサ15での検出信号に基づいて給水用電磁バルブ22を閉じ操作して生成タンクTに対して設定量の水を貯留する制御を実現する。
前記混合制御部45は、総作動回数算出手段45Aと、作動回数振り分け手段45Bとを備えて成り、前記作動センサ37によって計数信号をフィードバックする形態で前記電動モータ34を設定回数だけ駆動することにより、生成タンクTに貯留された水に対して設定量の酵素製剤Xを供給して、水に酵素製剤が混合した溶液を生成する制御を実現する。
前記加温制御部46は、生成タンクTに貯留された水と酵素製剤Xとが混合した溶液を40℃程度の目標まで昇温し、この目標温度(40℃程度)に維持することにより、酵素水Wxを生成する。
前記排出制御部47は、前記加温制御部46での制御によって生成タンクTに酵素水Wxが生成された後に、前記排出用電磁バルブ39を設定時間だけ開放状態に維持することにより、生成タンクTの酵素水Wxを排出管38から排出する。
〔制御形態〕
前記制御ユニット18による処理形態を図5のフローチャートのように示すことが可能である。このフローチャートでは初期設定処理(#100ステップ)の後に酵素水を生成する生成プロセスを実行するように処理順序が設定されている。
初期設定処理(#100ステップ)はサブルーチンの形でセットされたものであり、その処理形態を図6のフローチャートのように示すことが可能である。
つまり、操作パネル11で設定された酵素水Wxの目標生成量と酵素製剤Xの目標混合率とを取得し、これらの情報に基づいて酵素製剤Xの目標供給量を算出する(#101、#102ステップ)。このステップでは、酵素水Wxの目標生成量と酵素製剤Xの目標混合率とを単純に乗ずる演算を行うことにより目標供給量を算出している。
次に、酵素水Wxの目標生成量と生成タンクTの貯留量から、目標生成量の酵素水Wxを生成するために必要な生成プロセスの実行回数を算出する(#103ステップ)。このステップでは、酵素水Wxの目標生成量を、1度の生成プロセスで生成できる酵素水Wxの量(生成タンクTの貯留量)で除する演算により、生成プロセスの実行回数を算出している。尚、前記演算によって算出した前記実行回数が整数でない場合には、四捨五入することや小数点以下を切り上げる等の処理によって、整数として算出する。
次に、酵素製剤Xの目標供給量と定容量ポンプKPの実供給量とから、定容量ポンプKPの総作動回数を算出する(#104ステップ)。このステップでは、酵素製剤Xの目標供給量を定容量ポンプKPの実供給量で除する演算により、定容量ポンプKPの総作動回数を算出している。この作動回数も、演算結果が整数でない場合には、四捨五入することや小数点以下を切り上げる等の処理によって、整数として算出する。
このように定容量ポンプKPの総作動回数が算出された後には、この総作動回数を各生成プロセスにおける定容量ポンプKPの作動回数に振り分け、各生成プロセスにおける定容量ポンプKPの作動回数を示す作動回数テーブルをセットする(#105ステップ)。
この初期設定処理(#100ステップ)の処理の次に、図5に示すように、給水制御、混合制御、加温制御をこの順序で実行する(#01〜#03ステップ)。給水制御では、前記給水用電磁バルブ22を開放操作することにより、水道から生成タンクTへの給水を開始し、液面センサ15が設定されたレベルまで水が貯留されたことを判別した場合には、給水用電磁バルブ22を閉じ操作して給水を停止する。
混合制御(#02ステップ)では、電動モータ34の駆動で定容量ポンプKPを作動させることにより、ボトル8に貯留された酵素製剤Xを吸引チューブ25で吸引し、供給チューブ26からノズル27を介して生成タンクTに滴下する形態で供給が行われる。この供給の際には、前記定容量ポンプKPを作動センサ37で計数することにより、作動テーブルにセットされた回数だけ前記定容量ポンプKPを作動させる。
加温制御(#03ステップ)では、前記ヒータ16に電力を供給し、生成タンクTに貯留された溶液の温度を温度センサ17で計測してフィードバックし、この生成タンクTに貯留された溶液の温度が目標温度領域(40℃程度)に維持することにより、生成タンクTにおいて酵素水Wxを生成する制御を実行する。
この加温制御(#03ステップ)による温度の維持が設定時間経過したことを判別した(タイムアップを判別した)場合には、加温制御を停止し、排出用電磁バルブ39を開放することにより、生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出管38から排出ホース7に送ってストックタンクBに排出する排出制御を実行する(#04、#05ステップ)。この排出制御では、生成タンクTから酵素水Wxが排出されるに充分な時間以上排出用電磁バルブ39を開放状態に維持する制御が実行される。
この#01〜#05ステップの処理が酵素水Wxを生成する生成プロセスであり、また、#01〜#03、#05ステップの処理が酵素水Wxを生成する一連の処理を実行する際の各ステップを実行する際には、前記操作パネル11の複数のモニタランプ54のうち、対応するモニタランプ54を点灯させる制御が行われる。
そして、この生成プロセスを前記実行回数だけ繰り返すことにより、前記目標生成量で、目標混合率の酵素水Wxを前記ストックタンクBに貯留できるのである(#06ステップ)。
特に、本発明の酵素水生成装置Aでは、前記初期設定処理(#100ステップ)を図7のフローチャートのように構成することも可能である。このフローチャートは先に説明して初期設定処理(#100ステップ)と比較して#104ステップの処理だけが異なるものであり、この#104ステップは、定容量ポンプKPの総作動回数を算出する際に定容量ポンプKPの規定供給量に基づいて規定作動回数を算出し、この規定作動回数だけ定容量ポンプKPを作動させた際の供給量の過不足を補正するように定容量ポンプKPの作動回数の加減を行うことで定容量ポンプKPの総作動回数を算出している。
つまり、この処理では、定容量ポンプKPが1回作動した際に送り出す規定供給量のデータと、その誤差のデータとに基づいて定容量ポンプKPの総作動回数を算出するものであり、例えば、定容量ポンプKPが1回作動した際に送り出す供給量が規定供給量より10%少ない場合(10%の誤差を含む場合)には、定容量ポンプKPを10回作動させた後に、更に、定容量ポンプを1回作動させることにより、供給量の誤差を極めて小さくするのである。これと同様に、例えば、定容量ポンプKPが1回作動した際に送り出す供給量が規定供給量より10%多い場合には、定容量ポンプKPを10回作動させる必要がある場合に、9回作動させることにより目標とする供給量を得るのである。因みに、定容量ポンプKPが1回作動した際に送り出す供給量が規定供給量より10%多い場合に、生成タンクTにおいて1度に酵素水Wxを生成する際の定容量ポンプKPの作動回数が5回である場合には、1度目の生成時には定容量ポンプKPを5回作動回させ、生成タンクTにおいて次に(2度目に)生成する際に定容量ポンプKPの作動回数を4回とすることによって供給量の誤差を極めて小さくできる。
〔酵素水供給システムの機能〕
このように、本発明の酵素水供給システムでは、定容量ポンプKPが規格として設定された規格供給量に誤差を含むものであっても、この定容量ポンプKPを1回作動させた際の実供給量を求めておき、この実供給量と、この酵素水供給システムで生成してストックタンクBに貯留すべき酵素水Wx目標生成量と、目標混合率とから定容量ポンプKPの総作動回数を算出し、各生成プロセスにおける混合制御における作動回数として振り分けることにより、各生成プロセスにおける混合制御での定容量ポンプKPの作動回数が異なる現象も発生することもあるが、ストックタンクBには目標生成量で、目標混合率の酵素水Wxを貯留することが可能となる。
特に、定容量ポンプKPの規定供給量と実供給量とに誤差がある場合には、定容量ポンプKPが1回作動した際に送り出す規定供給量のデータと、その誤差のデータとに基づいて定容量ポンプKPの総作動回数を算出することも可能となる。
酵素水供給システムの斜視図 酵素水生成装置の縦断正面図 酵素水供給システムの制御系の概要を示す図 制御系のブロック回路図 酵素水生成処理のフローチャート 処理設定ルーチンのフローチャート 処理設定ルーチンのフローチャート
符号の説明
18 制御ユニット
30 シリンダ
31 ピストン
43 生成管理部
44 混合制御部
44A 総作動回数算出手段
44B 作動回数振り分け手段
J 給水機構
KP 定容量ポンプ
T 生成タンク
X 酵素製剤

Claims (3)

  1. 生成タンクに給水機構による給水と、酵素製剤供給機構による酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行う生成プロセスを実行することにより酵素水を生成する制御ユニットを備えている酵素水生成装置であって、
    前記酵素製剤供給機構が単位作動によって設定量の前記酵素製剤を供給する定容量ポンプを備えて成り、
    前記制御ユニットは、前記生成プロセスを複数回実行することにより、目標生成量の酵素水を生成する生成管理部と、生成プロセスの実行時に前記定容量ポンプを駆動することにより目標混合率に対応した目標供給量の酵素製剤の供給を行う混合制御部とを備え、
    この混合制御部は、目標供給量の酵素製剤の供給を行うための前記定容量ポンプの作動回数を算出する総作動回数算出手段と、この総作動回数算出手段で算出した作動回数を各生成プロセスに振り分ける作動回数振り分け手段とを備えている酵素水生成装置。
  2. 前記定容量ポンプの1作動時における規格としての規格供給量と、1作動時における現実の実供給量との供給量の誤差を求めておき、前記混合制御部は、前記目標生成量の酵素水を生成する際に、前記規格供給量に基づいて前記定容量ポンプの総作動回数を求めると共に、この総作動回数の作動時に前記誤差によって生ずる供給量の過不足を前記総作動回数に加算する、又は、減算することにより必要とする作動回数を求める請求項1記載の酵素水生成装置。
  3. 前記定容量ポンプが、シリンダに嵌め込んだピストンを電動アクチュエータで往復作動させる構造を備え、1往復作動によって設定量の酵素製剤の供給を行う請求項1又は2記載の酵素水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112111368A (zh) * 2020-08-06 2020-12-22 南京号望角生物科技有限公司 一种生物酶加工用加药设备及其加药方法

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CN112111368A (zh) * 2020-08-06 2020-12-22 南京号望角生物科技有限公司 一种生物酶加工用加药设备及其加药方法

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