JP2007252302A - 酵素水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】酵素水の生成効率を低下させることなく、生成タンクへの給水時に生成タンク内の泡立ちを抑制する酵素水生成装置を構成する。
【解決手段】生成タンクTに給水を行う給水機構Jに開度の調節が可能な給水用電磁バルブ22を備え、この給水用電磁バルブ22を制御することで、給水の初期の給水量と比較して、この後の給水量を増大させる制御ユニット18を備えた。
【選択図】図3
【解決手段】生成タンクTに給水を行う給水機構Jに開度の調節が可能な給水用電磁バルブ22を備え、この給水用電磁バルブ22を制御することで、給水の初期の給水量と比較して、この後の給水量を増大させる制御ユニット18を備えた。
【選択図】図3
Description
本発明は、生成タンクに給水機構による給水と、この生成タンクの液面が設定レベルに達したことを液面センサで検出することによる給水の停止と、生成タンクに対する酵素製剤の供給を行い、温度管理することにより酵素水を生成する制御を実行する制御ユニットを備えている酵素水生成装置に関する。
上記のように構成された酵素水生成装置として特許文献1に記載されるものが存在する。この特許文献1では、生成タンク(文献では活性化タンク)にバルブを介して水を送る給水系を備え、この生成タンクに製剤貯留タンクからポンプを介して酵素製剤を供給する供給系を備え、生成タンクには液面レベルセンサと、ヒータと、温度センサとを備え、この生成タンクからポンプを介して酵素水を送り出す排出系を備えている(段落番号〔0021〕〜〔0024〕・図5)。
この特許文献1では、生成タンクに所定量の水を貯留し、この生成タンクに酵素製剤を供給した後に、ヒータを駆動して生成タンク内の溶液(水と酵素製剤の混合液)を加熱して、この液体の温度を微生物酵素を活性させるのに適した温度に維持し、次に、排出系のポンプを駆動して外部タンクに生成タンクの液体を排出する処理を行う。この処理を、外部タンクに設定量貯留されるまで繰り返すように制御形態が設定されている(段落番号〔0029〕・〔0030〕・〔0034〕・図9)。
生成タンクに給水を行う制御を考えると、迅速な処理を行う観点から単位時間あたりの水量は多いことが望ましい。しかしながら、酵素水に含まれる酵素や微生物等は溶液を泡立たせる成分を多く含むものであるため、この生成タンクで繰り返して酵素水を生成する場合には、給水時において、生成タンク内に残留する酵素水の成分によって泡を発生させ、液面センサの誤検出に繋がることも考えられた。
このような不都合は、酵素水の生成を終える毎に生成タンクを洗浄することで解消するものであるが、比較的小さい容量の生成タンクで多量の酵素水を生成する場合には、生成効率を高める観点から、洗浄を行わない制御を採用せざるを得ず改善の余地があった。尚、生成タンクの泡立ちを抑制するために生成タンク内に消泡材を供給することも考えられるが、酵素水に対する消泡材の影響を考えなければならず、消泡材の使用を避けたいところである。
本発明の目的は、酵素水の生成効率を低下させることなく、生成タンクへの給水時に生成タンク内の泡立ちを抑制する酵素水生成装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、生成タンクに給水機構による給水と、この生成タンクの液面が設定レベルに達したことを液面センサで検出することによる給水の停止と、生成タンクに対する酵素製剤の供給を行い、温度管理することにより酵素水を生成する制御を実行する制御ユニットを備えている酵素水生成装置において、
前記給水機構が、短時間あたりの給水量の調節が可能な制御バルブを備えて構成されると共に、前記制御ユニットは、給水開始時における単位時間あたりの給水量を、この後における単位時間あたりの給水量より少なくする給水速度設定手段を備えている点にある。
前記給水機構が、短時間あたりの給水量の調節が可能な制御バルブを備えて構成されると共に、前記制御ユニットは、給水開始時における単位時間あたりの給水量を、この後における単位時間あたりの給水量より少なくする給水速度設定手段を備えている点にある。
この構成では、生成タンクに給水を開始する際の単位時間あたりの給水量を、この後における単位時間あたりの給水量より小さくしているので、例えば、給水の処理から単位時間あたりに大量の水を供給するものと比較した場合に、生成タンクの底面で水が反発する形態で撹拌される現象による泡立ちを抑制でき、しかも、この後、生成タンクの底部に既に水が貯留された状況で単位時間あたりの給水量を増大させるので、生成タンクに貯留された水の緩衝作用によって、供給された水が反発する現象を抑制して泡立ちを低減しながら給水を行えるものとなり、この給水時間が長くなる不都合を回避できる。その結果、酵素水の生成効率を低下させることなく、生成タンクへの給水時に生成タンク内の泡立ちを抑制する酵素水生成装置が構成された。
本発明は、前記給水速度設定手段は、給水の開始時には前記制御バルブの開度を設定値に維持し、この後、設定時間が経過したタイミングで前記制御バルブの開度を大きくする段階的な開度調節を行っても良い。
この構成では、段階的に制御バルブの開度を調節する制御を行うと云う単純な制御で生成タンク内の泡立ちを抑制しながら、給水量の増大を図ることが可能となる。
本発明は、前記給水速度設定手段は、給水の開始時には前記制御バルブの開度を設定値に維持し、この後、時間の経過に伴って前記制御バルブの開度を大きくする連続的な開度調節を行っても良い。
この構成では、連続的に制御バルブの開度を調節する制御を行うことにより、給水量の滑らかな増大により生成タンク内の泡立ちを抑制しながら、必要とする量の水の貯留を行える。
本発明は、前記設定レベルより上方位置に、前記生成タンクの上部の開口を覆う上部プレートを備えており、この上部プレートに前記液面センサと、温度管理を行うヒータとを支持しても良い。
この構成により、生成タンクに貯留される水の液面レベルより上方に上部プレートを配置することにより、給水時に泡が発生した場合に、上部プレートの下面に泡が付着する不都合を抑制でき、この上部プレートに支持されている液面センサを泡によって誤作動させる不都合も抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔システム構成〕
図1〜図3に示すように、水道水に酵素製剤Xを加えて温度管理を行うことによって酵素水Wxを生成する酵素水生成装置Aと、この酵素水生成装置Aから排出された酵素水Wxを貯留するストックタンクBとを備えて酵素水供給システムが構成されている。前記ストックタンクBは、上方に開放する単純な容器構造を有した樹脂成形物である。
〔システム構成〕
図1〜図3に示すように、水道水に酵素製剤Xを加えて温度管理を行うことによって酵素水Wxを生成する酵素水生成装置Aと、この酵素水生成装置Aから排出された酵素水Wxを貯留するストックタンクBとを備えて酵素水供給システムが構成されている。前記ストックタンクBは、上方に開放する単純な容器構造を有した樹脂成形物である。
この酵素水供給システムは、ファーストフード店やレストランの厨房のように、床面Fが油脂によって汚れやすい飲食店等に設置されるものであり、この飲食店等の営業が終了した時間帯にストックタンクBに貯留した酵素水Wxを人為的に床面Fに散布することにより、酵素水Wxに含まれる酵素の作用によって床面Fの油脂成分を分解して洗い流す形態で使用される。このように洗浄を行うことにより床面Fのヌメリが除去され、清浄な表面となる。
図1に示すように、厨房の床面Fには排水溝1からの水が導かれる位置にグリストラップ2が形成される。このような厨房では調理や食器の洗浄に使用された排水が排水溝1からグリストラップ2に流れ込み、この排水に含まれる油脂成分はグリストラップ2に蓄えられる。また、床面Fに散布した酵素水Wxは、排水溝1からグリストラップ2に流れ込み、このグリストラップ2に滞留することにより、油脂成分を分解し、このグリストラップ2の内部を洗浄するように作用する。
前記酵素水生成装置Aは、厨房内のテーブル3に設置され、壁面4には水道水の水量を制御するようにハンドル5Aで開閉可能なバルブ5を備え、このバルブ5と酵素水生成装置Aとの間には、バルブ5からの水道水を酵素水生成装置Aに送る水道配管6が形成されている。また、この酵素水生成装置Aで生成された酵素水Wxはゴム等のフレキシブルな排出ホース7を介して前記ストックタンクBに送り出される。
〔酵素水生成装置〕
前記酵素水生成装置Aは、金属製のケース10の内部に生成タンクTを備えると共に、この生成タンクTに水道水を給水する給水機構Jと、半透明の樹脂で成るボトル8内の液状の酵素製剤Xを生成タンクTに加える(滴下する形態での供給になる)酵素製剤供給機構Kと、この生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出する排出機構Lとを備えている。前記生成タンクTの内部には液面のレベルを検知するフロート式の液面センサ15と、前記生成タンクT内の溶液(酵素製剤Xが加えられた水)を加熱するヒータ16と、この溶液の温度を計測する温度センサ17とを備えている。更に、ケース10の側部位置には酵素水Wxを生成する制御を行う制御ユニット18を備えている。
前記酵素水生成装置Aは、金属製のケース10の内部に生成タンクTを備えると共に、この生成タンクTに水道水を給水する給水機構Jと、半透明の樹脂で成るボトル8内の液状の酵素製剤Xを生成タンクTに加える(滴下する形態での供給になる)酵素製剤供給機構Kと、この生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出する排出機構Lとを備えている。前記生成タンクTの内部には液面のレベルを検知するフロート式の液面センサ15と、前記生成タンクT内の溶液(酵素製剤Xが加えられた水)を加熱するヒータ16と、この溶液の温度を計測する温度センサ17とを備えている。更に、ケース10の側部位置には酵素水Wxを生成する制御を行う制御ユニット18を備えている。
ちなみに、前記酵素製剤Xは、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の酵素を含むと共に、これらの酵素を生成する微生物を含むものであり、この微生物は、低温状態では休眠状態にあり、40℃程度に維持されることにより活性化して酵素を生成する性質を有する。
前記ケース10はステンレス等の耐腐食性が高い金属板を接合して箱状に形成され、このケースはケース本体10Aと、ケース10の前面側に配置される扉10Bとを備えている。ケース本体10Aの前面のうち前記制御ユニット18が配置された側で、前記扉10Bと並列する位置の前壁10Cには操作パネル11を備えている。前記扉10Bは、前記操作パネル11と反対側の端部に形成された縦向き軸芯Y周りで揺動開閉自在に前記ケース本体10Aに支持されている。
この酵素水生成装置Aでは、扉10Bを開放することにより前記ボトル8の交換を容易に行え、ボトル8に貯留された酵素製剤Xの残量を視覚によって確認できるように扉10Bには窓部10Wを形成している。
〔酵素水生成装置の内部構成〕
前記生成タンクTは、透明な樹脂で成ると共に、正面視で図2に示す如く逆L字状の形状に形成され、この生成タンクTの上部には上部開口を覆う上部プレート20を備え、この生成タンクTの下側の側部には前記ボトル8を収容する空間を形成している。
前記生成タンクTは、透明な樹脂で成ると共に、正面視で図2に示す如く逆L字状の形状に形成され、この生成タンクTの上部には上部開口を覆う上部プレート20を備え、この生成タンクTの下側の側部には前記ボトル8を収容する空間を形成している。
前記給水機構Jは、前記水道配管6から生成タンクTに給水する給水管21と、この給水管21の中間位置に配置した給水用電磁バルブ22(制御バルブの一例)とを備えている。この給水用電磁バルブ22は、駆動電流に比例した開度を得る電磁比例制御型に構成されている。尚、この給水用電磁バルブ22として電磁式に流量を制御する電磁流量制御型のものを用いても良い。
前記酵素製剤供給機構Kは、半透明の樹脂製のボトル8に貯留された液状の酵素製剤Xを吸い上げる吸引チューブ25と、この吸引チューブ25からの酵素製剤Xが導かれる定容量ポンプKPと、この定容量ポンプKPから酵素製剤Xが送られる供給チューブ26と、この供給チューブ26の先端に接続したノズル27とを備えている。また、このように生成タンクTに貯留した水の量に対して、前記ノズル27から加えられる酵素製剤Xの量の割合が後述する混合率となる。
前記吸引チューブ25は、透明で柔軟な樹脂で成り、この吸引チューブ25の吸引側の端部は、前記ボトル8の上部開口にネジ式に固定される蓋8Aに形成された貫通孔を介してボトル内部に差し込まれている。前記供給チューブ26は、透明で柔軟な樹脂で成り、この供給チューブ26の吐出側を前記ノズル27の上端部に接続している。このノズル27は下端側が小径となる円錐形であり、上端部が前記上部プレート20に支持され、下端には小さい開口を形成している。
前記定容量ポンプKPは、縦向き姿勢のシリンダ30の内部にピストン31を上下移動自在に内嵌し、シリンダ30と連通する吸引側のチェック弁32に前記吸引チューブ25の排出側の端部を接続している。このシリンダ30と連通する吐出側のチェック弁33に前記供給チューブ26の一端を接続している。電動モータ34の出力軸34Aにおいて偏芯する位置に連結軸35を形成し、この連結軸35と前記ピストン31の下端のプレート36とを連結体35Aで連結することにより、電動モータ34の回転力を往復作動力に変換してピストン31に伝えるクランク機構を備えている。また、クランク機構の作動位置から前記ピストン31が上端まで移動したタイミング信号を出力する作動センサ37を備えている。
この定容量ポンプKPは、電動モータ34の出力軸34Aが1回転する毎に、前記ピストン31を1往復作動させ、この1往復作動毎に設定された量の酵素製剤Xを送り出す性能を有し、前記電動モータ34の作動時には作動センサ37によってピストン31の作動回数を計数して制御ユニット18にフィードバックすることにより、酵素製剤Xの供給量を把握できるようにしている。
前記排出機構Lは、前記生成タンクTの底部の酵素水Wxを前記排出ホース7に導く排出管38と、この排出管38の中間に配置した排出用電磁バルブ39とを備えている。
前記液面センサ15は、前記上部プレート20から下方に突設したロッド15Aに対して上下移動自在に外嵌したリング状のフロート15Bと、このフロート15Bに備えたマグネット(図示せず)の磁気が作用することによりON又はOFFするリードスイッチ(図示せず)とを備えている。
この液面センサ15は、給水によって図2に示す目標レベルに液面が達した際に検出状態に達するものであり、この目標レベルと、前記上部プレート20の下面との距離Dを2cm以上に設定することにより、給水時に泡が発生しても、この泡が上部プレート20の下面に接触しないだけ離間させている。因みに、上部プレート20の下面に泡が接触した場合には、生成タンクTの開口縁と上部プレート20の下面との間に酵素水Wxが浸入して固形化することにより、上部プレート20が生成タンクTに固着するばかりでなく、この部位での空気の流通を阻害し、生成タンクTから酵素水Wxを排出する際の排出速度を低下させる不都合に繋がる。
前記ヒータ16は、通電により発熱する発熱体を金属チューブの内部に収容した構造を有し、前記上部プレート20から下方に突設する形態で上部プレート20に支持されている。前記温度センサ17は、サーミスタ等を収容したロッド状の構造を有し、前記上部プレート20から下方に突設する形態で上部プレート20に支持されている。
〔酵素水生成装置の制御構成〕
前記操作パネル11は図2に示すように、スタートボタン51と、ストップボタン52と、電源ランプ53と、複数のモニタランプ54と、警報ランプ55と、液晶ディスプレイ56と、複数の設定ボタン57とを備えている。
前記操作パネル11は図2に示すように、スタートボタン51と、ストップボタン52と、電源ランプ53と、複数のモニタランプ54と、警報ランプ55と、液晶ディスプレイ56と、複数の設定ボタン57とを備えている。
この酵素水生成装置Aにおいて制御を行う場合には、電源が投入されていることを電源ランプ53の点灯で確認し、操作パネル11の複数の設定ボタン57を操作してスケジュールを設定する。この設定の際には設定内容を液晶ディスプレイ56を介して設定内容を確認できるものとなり、スタートボタン51を操作することで制御が開始され、ストップボタン52を操作することで制御が停止する。尚、エラーが発生した場合には警報ランプ55が点灯して制御が停止する。
図4に示すように、前記制御ユニット18は、マイクロプロセッサCPUに信号のアクセスを行う入出力インタフェース41を備えており、この入出力インタフェース41に対して前記ヒータ16と、前記給水用電磁バルブ22と、前記電動モータ34と、前記排出用電磁バルブ39とを駆動する信号系が形成され、前記液面センサ15と、温度センサ17と、作動センサ37とからの検出信号が入力する信号系が形成され、更に、前記操作パネル11との間で情報がアクセスする信号系が形成されている。
マイクロプロセッサCPUのデータバスにスケジュールテーブル42、スケジュール管理部43、給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々が接続している。ちなみに、この制御ユニット18において制御を実現するためにはデータバスの他にコントロールバスやアドレスバス等を必要とするものであるが、複雑化を避けるために図面にはコントロールバスやアドレスバス、あるいは、インタフェース類を示していない。
スケジュール管理部43、給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々は、ソフトウエアで構成されているが、ハードウエアで構成することや、ハードウエアと組み合わせて構成しても良い。
前記スケジュールテーブル42は、前記操作パネル11によって設定されるスケジュールのデータを保存する手段であり、このスケジュールテーブル42には酵素水Wxを生成する日時(生成完了日時)、生成量、水に加えられる酵素製剤Xの量等が保存される。スケジュール管理部43はスケジュールテーブル42に保存されたデータを参照し、前記給水制御部44、混合制御部45、加温制御部46、排出制御部47夫々を制御することにより酵素水Wxを生成する処理を実行する。
前記給水制御部44は、前記給水用電磁バルブ22を開放操作して前記生成タンクTに給水する。この給水制御部44は、給水開始時における単位時間あたりの給水量を、この後における単位時間あたりの給水量より少なく設定する給水速度設定手段44Aを備えており、また、この給水制御部44は、前記液面センサ15での検出信号に基づいて給水用電磁バルブ22を閉じ操作して生成タンクTに対して設定量の水を貯留する制御を実現する。
前記混合制御部45は、前記作動センサ37によって計数信号をフィードバックする形態で前記電動モータ34を駆動することにより、生成タンクTに貯留された水に対して設定量の酵素製剤Xを供給して目標混合率の溶液を生成する。
前記加温制御部46は、生成タンクTに貯留された水と酵素製剤Xとが混合した溶液を40℃程度の目標まで昇温し、この目標温度(40℃程度)に20分程度維持することにより、酵素水Wxを生成する。
前記排出制御部47は、前記加温制御部46での制御によって生成タンクTに酵素水Wxが生成された後に、前記排出用電磁バルブ39を設定時間だけ開放状態に維持することにより、生成タンクTの酵素水Wxを排出管38から排出する。
〔制御形態〕
前記制御ユニット18による制御形態を図5のフローチャートのように示すことが可能である。つまり、初期設定処理によって設定された開始時刻に達したことを判別するまで継続する(#01、#02ステップ)。
前記制御ユニット18による制御形態を図5のフローチャートのように示すことが可能である。つまり、初期設定処理によって設定された開始時刻に達したことを判別するまで継続する(#01、#02ステップ)。
この初期設定処理(#01ステップ)では、操作パネル11の操作に基づいて、前記スケジュールテーブル42を生成する。このスケジュールテーブル42には、前述したように、酵素水Wxを生成する日時(生成完了日時)、生成量、水に加えられる酵素製剤Xの量等が保存される。スケジュールテーブル42を前記スケジュール管理部43が参照することにより、酵素水生成装置Aにおいて酵素水Wxの生成を開始する生成開始時刻をセットし、この酵素水生成装置Aにおいて生成する酵素水Wxの混合率をセットし、この酵素水生成装置Aで生成して排出する目標排出量をセットする。そして、このスケジュール管理部43がカレンダー部(図示せず)からの情報に基づいて、生成開始時刻に達していることを判別すると、給水制御(#100ステップ)の処理に移行する。
この給水制御(#100ステップ)は、サブルーチンの形でセットされたものであり、図6のフローチャート又は図7のフローチャートの処理を実行する。何れのフローチャートにおいても、給水の開始時における単位時間あたりの給水量Qを、この後における単位時間あたりの給水量Qより少なくなる形態での給水を実現している。
つまり、図6のフローチャートでは、前記給水速度設定手段44Aが給水用電磁バルブ22を開放操作して給水を実行する(#101ステップ)。この給水時には、設定時間Tcが経過する毎に段階的に給水用電磁バルブ22の開度を拡大することにより、給水開始時の給水量Qを少なくし、設定時間Tcが経過する毎に給水量Qを段階的に増大させている。尚、この段階的とは2段階に開度を拡大するものであっても、多段に開度を拡大するものであっても良い。
この制御では、給水開始の後に液面が前記ヒータ16の下端に接触したタイミングを前記設定時間Tcとなるように、この設定時間Tcを設定しており、このように、液面がヒータ16の下端に接触した後に給水量Qの増大が図られることになる。
このように給水が開始された後に、生成タンクTの液面が設定レベルに達したことを液面センサ15が検出することにより給水用電磁バルブ22が閉じ操作され、給水を終了する(#102、#103ステップ)。
また、図7のフローチャートでは、前記給水速度設定手段44Aが給水用電磁バルブ22を開放操作して給水を実行する(#101ステップ)。この給水時には、時間経過に伴って連続的に給水用電磁バルブ22の開度を拡大することにより、給水開始時の給水量Qを少なくしながら、時間経過に伴って給水量Qを増大させている。尚、このように時間経過に伴って給水量Qを増大させる際の増加傾向として、この#101ステップでは直線的な傾向を示しているが、2次関数のように非直線的な増加傾向であっても良い。
この制御でも、給水が開始された後に、生成タンクTの液面が設定レベルに達したことを液面センサ15が検出することにより給水用電磁バルブ22が閉じ操作され、給水を終了する(#102、#103ステップ)。
このサブルーチンでは、給水の開始時における単位時間あたりの給水量Qを、この後における単位時間あたりの給水量Qより少なく設定しているので、給水時の初期に生成タンクTの底面で水が反発する水の量を極めて小さくすることにより、水が撹拌される現象に起因する泡立ちを抑制しているのである。また、給水の終了時には、液面と前記上部プレート20との距離Dが充分に大きいので、液面に泡が発生しても、上部プレート20の下面側に泡を付着させない。
次に、混合制御では、電動モータ34の駆動力で定容量ポンプKPを作動させることにより、ボトル8に貯留された酵素製剤Xを吸引チューブ25で吸引し、供給チューブ26からノズル27を介して生成タンクTに滴下する形態で供給する(#03ステップ)。この供給の際には前記定容量ポンプKPの作動回数を作動センサ37で計数することにより、目標とする量の酵素製剤Xを供給することにより設定された混合率を得ている。
加温制御では、前記ヒータ16に電力を供給し、生成タンクTに貯留された溶液の温度を温度センサ17で計測してフィードバックし、この生成タンクTに貯留された溶液の温度を目標温度領域(40℃程度)に維持することにより、生成タンクTにおいて酵素水Wxを生成する制御を実行する(#04ステップ)。
この加温制御(#04ステップ)による温度の維持が設定時間経過したことを判別した(タイムアップを判別した)場合には、加温制御を停止し、排出用電磁バルブ39を開放することにより、生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出管38から排出ホース7に送ってストックタンクBに排出する排出制御を実行する(#05、#06ステップ)。この排出制御では、生成タンクTから酵素水Wxが排出されるに充分な時間以上排出用電磁バルブ39を開放状態に設定する制御が実行される。
また、#100ステップ、#03〜#06ステップの処理が酵素水Wxを生成するプロセスであり、この一連の処理を実行する際の処理の各ステップを実行する際には、前記操作パネル11の複数のモニタランプ54のうち、対応するモニタランプ54を点灯させる制御が行われる。
このように、設定された生成量を得るために必要な生成回数だけ生成プロセスが実行されるものであり、この制御は、制御ユニット18をリセットしない限り、反復して実行される(#07、#08ステップ)。尚、制御ユニット18をリセットした場合には全ての制御が停止する(#08、#09ステップ)。
〔酵素水供給システムの機能〕
このように、本発明の酵素水供給システムでは、給水用電磁バルブ22として開度の調節を行えるものが使用され、この給水用電磁バルブ22を制御することにより生成タンクTに給水する初期の段階での給水量を比較的小さい値に設定し、この後の給水量を増大させているので、生成タンクTに対して必要量の給水を行うために必要な時間を長引かせる不都合を回避している。また、初期の段階から多量の給水を行うものと比較すると、前述したように、生成タンクTに給水する初期の段階での給水量を比較的小さい値に設定することによって、生成タンクT内での泡立ちを抑制しており、泡立ちに起因する液面センサ15の誤作動を回避するばかりでなく、泡が上部プレート20の下面側に付着することに起因する不都合の発生を阻止している。
このように、本発明の酵素水供給システムでは、給水用電磁バルブ22として開度の調節を行えるものが使用され、この給水用電磁バルブ22を制御することにより生成タンクTに給水する初期の段階での給水量を比較的小さい値に設定し、この後の給水量を増大させているので、生成タンクTに対して必要量の給水を行うために必要な時間を長引かせる不都合を回避している。また、初期の段階から多量の給水を行うものと比較すると、前述したように、生成タンクTに給水する初期の段階での給水量を比較的小さい値に設定することによって、生成タンクT内での泡立ちを抑制しており、泡立ちに起因する液面センサ15の誤作動を回避するばかりでなく、泡が上部プレート20の下面側に付着することに起因する不都合の発生を阻止している。
15 液面センサ
16 ヒータ
18 制御ユニット
22 制御バルブ(給水用電磁バルブ)
20 上部プレート
44A 給水速度設定手段
J 給水機構
T 生成タンク
Wx 酵素水
X 酵素製剤
16 ヒータ
18 制御ユニット
22 制御バルブ(給水用電磁バルブ)
20 上部プレート
44A 給水速度設定手段
J 給水機構
T 生成タンク
Wx 酵素水
X 酵素製剤
Claims (4)
- 生成タンクに給水機構による給水と、この生成タンクの液面が設定レベルに達したことを液面センサで検出することによる給水の停止と、生成タンクに対する酵素製剤の供給を行い、温度管理することにより酵素水を生成する制御を実行する制御ユニットを備えている酵素水生成装置であって、
前記給水機構が、短時間あたりの給水量の調節が可能な制御バルブを備えて構成されると共に、前記制御ユニットは、給水開始時における単位時間あたりの給水量を、この後における単位時間あたりの給水量より少なくする給水速度設定手段を備えている酵素水生成装置。 - 前記給水速度設定手段は、給水の開始時には前記制御バルブの開度を設定値に維持し、この後、設定時間が経過したタイミングで前記制御バルブの開度を大きくする段階的な開度調節を行う請求項1記載の酵素水生成装置。
- 前記給水速度設定手段は、給水の開始時には前記制御バルブの開度を設定値に維持し、この後、時間の経過に伴って前記制御バルブの開度を大きくする連続的な開度調節を行う請求項1記載の酵素水生成装置。
- 前記設定レベルより上方位置に、前記生成タンクの上部の開口を覆う上部プレートを備えており、この上部プレートに前記液面センサと、温度管理を行うヒータとを支持している請求項1〜3のいずれか1項に記載の酵素水生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006082467A JP2007252302A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 酵素水生成装置 |
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