JP2007250073A - 光情報記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 SILを利用して多層記録媒体に情報の記録再生を行う際に、正確なフォーカスジャンプ、フォーカス引き込みを実現する。
【解決手段】 光源と、前記光源から出射された光束を前記光記録媒体上に照射するための、NA<1を満たすレンズとSILレンズとからなる、実行開口数が1より大きな対物レンズと、フォーカスエラー信号を生成するために、前記対物レンズのNA<1の反射光束を検出する、光検出器を含む光学系とを備え、
前記光学系が、以下の関係式を満たす。
d/n>L/β
β:記録層から光検出器への平均結像倍率
:フォーカスエラー信号のSカーブの最大値と最小値の位置間隔
n:記録層間の屈折率
d:記録層間隔
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク装置などの光情報記録再生装置に関し、特に、Solid Immersion Lens(以下SILと省略する)を用いて、2層以上の光ディスクの情報記録層に記録再生を行う近接場記録用光情報記録再生装置に関するものである。
光ディスクの記録密度を向上させるためには、記録再生に用いる光の波長を短くし、対物レンズの開口数(NA)を大きくして、光ディスク記録面上の光スポット径を小さくすることが求められる。従来より、対物レンズの先玉を記録面上に記録波長の数分の1(例えば、1/2)以下に近接させて、いわゆるSILを構成し、NAを空気中においても1以上とする試みがなされて来た。例えば、Japan Journal Applied Physics誌44巻(2005)P.3564−3567に記載の“Near Field Recording on First−Surface Write−Once Media with a NA=1.9 Solid Immersion Lens”に詳しい(非特許文献1)。また、Optical Data Storage 2004,Proceedings of SPIE 5380巻(2004)“Near Field read−out of first−surface disk with NA=1.9 and a proposal for a cover−layer incident, dual−layer near field system”に詳しい(非特許文献2)。図6から図10を用いて、従来の技術について説明する。図6を用いて、従来例(Japan Journal Applied Physics誌44巻(2005)P.3564−3567)の近接場記録用の光ピックアップの構成について説明する。波長405nmの半導体レーザ1から出射された光束は、コリメータレンズ2で平行光束とされ、ビーム整形プリズム3に入射して等方的な光量分布とされる。非偏光ビームスプリッタ(NBS)4を経て、偏光ビームスプリッタ(PBS)7を透過した光束は、1/4波長板(QWP)8を通過し、直線偏光から円偏光に変換される。なお、非偏光ビームスプリッタ(NBS)4で反射された光束を受光し、半導体レーザ1の出射パワーを制御するための光検出器(LPC−PD)6を設けられている。1/4波長板を透過した光束は、エキスパンダレンズ9に入射する。エキスパンダレンズ9は、後述する対物レンズやSILで発生する球面収差を補正するためのレンズで、球面収差に応じて2枚のレンズ間隔を制御可能なように構成されている。エキスパンダレンズからの光束は、対物レンズの後玉レンズ10に入射する。対物レンズは後玉レンズ10とSIL(先玉レンズ)11からなり、それらはフォーカスとトラッキング方向に2つのレンズを一体に駆動する2軸アクチュエータ(図示しない)上に実装されている。SILには、図7および図8に説明するように2つのタイプがある。
図7は、対物レンズ後玉101により絞り込まれた光束を半球レンズのSIL102−aの底面に集光するものである。光束は半球レンズの球面に垂直に入射し、半球がない場合と同じ光路を経て底面に集光されるので、半球レンズの屈折率分だけ波長が短くなるのと等価となり、光スポット径を縮小する効果がある。即ち、半球レンズの屈折率をN、対物レンズ後玉101の開口数をNAとすると、光ディスク14の記録面上ではN×NA相当の光スポットが得られる。例えば、NA=0.7の対物レンズ101にN=2の半球レンズのSILを組み合わせれば、実効NAをNAeffとして、NAeff=1.4に達する。半球レンズ102−aの厚み誤差は、10μm程度許容できるので量産が容易である。
一方、図8は、対物レンズ後玉により絞り込まれた光束を超半球レンズのSIL102−bの底面に集光するものである。底面は超半球102−bの中心からR/Nだけ隔たった面である。底面における光軸と光束のなす角をθtとするとSILに入射する光線が光軸となす角度θiとの間には、(1)式の関係が成り立つ。
sinθt=N×sinθi (1)式
sinθiは、対物レンズ後玉101のNAに他ならないから、屈折率NのSIL中に集光されることを勘案すると、光ディスク14の記録面上ではN×NA相当の光スポットが得られる。SIL102−bに光束が入射可能な条件から、対物レンズ後玉101のNAは、(1)式より1/N以下に制限される。SIL102−bにN=2の硝材を用いれば、対物レンズ後玉101に比較的低いNA、例えばNA=0.5の対物レンズを用いても、NAeff=2.0相当の光スポットを得ることが可能である。但し、超半球レンズ102−bの厚み誤差は、1μm程度しか許容できないのが難点である。
いずれのSILにおいても、SIL底面と光ディスク12の距離が、光源の波長405nmの数分の1以下、例えば100nm以下の近距離にある場合のみ、SIL底面からエバネッセント光として記録面に作用し、NAeffの光スポット径による記録再生が可能である。この距離を保つために後述するギャップサーボが用いられる。また、光ディスク12は記録層を2層有する2層ディスクであり、これについては、図9および図10を用いて後で詳述する。
図6に戻って復路の光学系について説明する。光ディスク12で反射された光束は逆回りの円偏光となり、SIL11および対物レンズ10に入射して平行光束に再び変換される。エキスパンダレンズ9、1/4波長板8を通過し、往路とは直交する方向の直線偏光とされた光束は、PBS7で反射される。1/2波長板(HWP)13で偏光面を45°回転された光束のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ14で反射され、レンズ15を経由して光検出器1(PD1)16上に集光されて、光ディスク12上の情報であるRF出力17が再生される。1/2波長板(HWP)13で偏光面を45°回転された光束のうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ14を透過し、非偏光ビームスプリッタ18で反射され、レンズ19を経由して2分割光検出器2(PD2)20上に集光されて、トラッキングエラー21が出力される。
一方、SIL11の底面で反射された光束のうち、全反射をしないNAeff<1の光束については、上記の光ディスク12からの反射光と同様に、入射と逆回りの円偏光として反射される。全反射を起こすNAeff≧1の光束については、P偏光成分とS偏光成分の間に次式で示す位相差δを生じ、円偏光からずれて楕円偏光となる。
tan(δ/2)=cosθi×√(N×sinθi−1)/(N×sinθi) (2)式
したがって、1/4波長板8を通過すると往路と同じ方向の偏光成分を含むことになる。この偏光成分は、PBS7を透過してNBS4で反射され、レンズ26を経由して光検出器3(PD3)27上に集光される。この光束の光量は、近接場領域において、SIL底面と光ディスクの距離が近づくに従い単調減少するので、ギャップエラー信号28として用いることができる。予め目標の閾値を決めておけば、ギャップサーボを行うことにより、SIL底面と光ディスクの距離を100nm以下の所望の距離に保つことができる。ギャップサーボに関しては、前述のJapan Journal Applied Physics誌44巻(2005)P.3564−3567の論文に詳しい。また、この光束は、光ディスク12上の記録情報による変調を受けていないので、記録情報の有無に関わらず、安定したギャップエラー信号を得ることができる。
前述したように、超半球SILは、NAを簡単に高めることができる利点があり、例えばNAeff=2とすれば、直径120mmのディスクに150GBの記録が可能である。しかし、SILのレンズ厚み製造誤差を極めて厳しく管理する必要がある。また、記録層を保護する保護層の屈折率はNAeffよりも高くなくては、エバネッセント光が記録層に達しないので、必然的に保護層の材質は屈折率が2を超えるような無機材料でなくてはならない。即ち、超半球SILでは、安価にスピンコートなどで塗布が可能であるが屈折率の低い(N=1.6程度)の有機材料保護層を用いることができない。記録層が擦過などで傷つくことを防止する保護層は、少なくとも数μm程度は必要であるから、これらを無機材料で作成することは、高いコストを要する。同様に、超半球SILを用いた場合は、中間層を有機材料として、複数の記録層を積層する多層化も困難であると言わざるを得ない。
一方、半球SILは、安価に使用できる対物レンズのNAから考えて、NAeff=1.5程度が限界である。この場合、直径120mmのディスクに84GBの記録が可能である。しかし、記録層を保護する保護層の屈折率は1.6程度を選ぶことができるので、安価な有機材料保護層を用いることが可能である。同様に、半球SILを用いた場合は、中間層を有機材料として、複数の記録層を積層する多層化も可能となる。例えば、2層ディスクとすれば、記録容量は168GBとなり、NAeff=2の超半球SILを用いた場合に勝る。さらに、半球SILの製造誤差も比較的緩く、量産が可能なレベルにある。これらのSILの比較に関しては、前述のOptical Data Storage 2004,Proceedings of SPIE 5380巻(2004)の論文に詳しい。
また、2層ディスク12の詳細と半球SILについて、図9および図10を用いて説明する。図9、10において、2層ディスク12には、ポリカーボネート基板12−1の上に情報トラックやピットが形成されたトラックを有するL0記録層12−2が設けられている。L0記録層の上には、例えば2P(Photo Polymer)からなる3μmの一定厚みの中間層12−3を介して、同様に情報トラックやピットが形成されたトラックを有するL1記録層12−4が設けられている。さらに、L1記録層の上には、例えば2P(Photo Polymer)からなる3μmの一定厚みのカバー層12−5が設けられている。
仮想的な半球SIL11の球の中心(点線で示した円の中心)は、ほぼL0記録層12−2とL1記録層12−4の中間にある。L0記録層にフォーカスを合わせる場合は、図9に示すように、対物レンズ10とSIL11の間隔はボイスコイルモータ201によってd1に調整されている。エキスパンダレンズ9で平行とされた光束は、対物レンズ10とSIL11を経て、前述の球の仮想的な中心よりも僅かだけSILから遠い位置であるL0記録層に合焦される。また、L1記録層にフォーカスを合わせる場合は、図10に示すように、対物レンズ10とSIL11の間隔はボイスコイルモータ201によってd2(d2>d1)に調整されている。エキスパンダレンズ9で平行とされた光束は、対物レンズ10とSIL11を経て、前述の球の仮想的な中心よりも僅かだけSILから近い位置であるL1記録層に合焦される。L0層とL1層の層間のジャンプは、ボイスコイルモータ201によって対物レンズ10とSIL11の間隔を調整して行われる。これらに関しては、前述のOptical Data Storage 2004,Proceedings of SPIE 5380巻(2004)の論文に詳しい。
対物レンズ10、SIL11および両レンズの間隔を調整するボイスコイルモータ201は、レンズホルダ202上に実装されている。レンズホルダは不図示の2軸アクチュエータにより、ギャップエラー信号28を用いてSILとディスク12間の距離を所定の値に保たれ、トラッキングエラー信号21により所望のトラックへの追従が行われる。
Japan Journal Applied Physics誌44巻(2005)P.3564−3567"Near Field Recording on First−Surface Write−Once Media with a NA=1.9 Solid Immersion Lens" Optical Data Storage 2004,Proceedings of SPIE 5380巻(2004)"Near Field read−out of first−surface disk with NA=1.9 and a proposal for a cover−layer incident,dual−layer near field system"
SILを利用する多層記録媒体では、エキスパンダレンズのような収差補正素子を用いた場合でも高次の残留収差成分のため10um以上の層間隔にするのは困難である。このような薄い層間隔を有する光ディスクに対し記録再生を行う場合、記録再生を行っていない他層からの反射光が、記録再生を行う層からの反射光に混入する。そのため、正しいフォーカスエラー信号が検出できず、他層へのフォーカスジャンプやフォーカス引き込みの失敗を起こしやすいという問題があった。
本発明は上記課題に鑑み,任意の層への引き込み、フォーカスジャンプ等を迅速かつ正確に行うことが可能な光情報記録再生装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、複数の記録層を有する光記録媒体に情報を記録及び/又は再生する光情報記録再生装置において、
光源と、前記光源から出射された光束を前記光記録媒体上に照射するための、NA<1を満たすレンズとSILレンズとからなる、実行開口数が1より大きな対物レンズと、フォーカスエラー信号を生成するために、前記光記録媒体からの反射光束のうち前記対物レンズのNA<1の光束のみを検出する光検出器を含む光学系とを備え、
前記光学系が、以下の関係式を満たすことを特徴とする光情報記録再生装置を提供する。
d/n > L/β
β:記録層から光検出器への平均結像倍率
:フォーカスエラー信号のSカーブの最大値と最小値の位置間隔
n:記録層間の屈折率
d:記録層間隔
以上説明してきたように、SILを用いて2層以上の光ディスクの情報記録層に記録再生を行う本発明の近接場記録用光情報記録再生装置では、フォーカスエラー信号の検出の際に隣接層からの影響を受けず、オフセットやリニアリティの乱れを無くすことが実現できた。これにより、任意の層への引き込み、フォーカスジャンプ等を迅速かつ正確に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1から図3を用いて本発明の実施例について説明する。図1は、本発明の近接場記録用光情報記録再生装置の構成について説明したものである。
波長405nmの半導体レーザ1から出射された光束は、コリメータレンズ2で平行光束とされ、ビーム整形プリズム3に入射して等方的な光量分布とされる。非偏光ビームスプリッタ(NBS)4を経て、偏光ビームスプリッタ(PBS)7を透過した光束は、1/4波長板(QWP)8を通過し直線偏光から円偏光に変換される。なお、非偏光ビームスプリッタ(NBS)4で反射された光束を受光し、半導体レーザ1の出射パワーを制御するための光検出器(LPC−PD)6を設けられている。1/4波長板を透過した光束は、エキスパンダレンズ9に入射する。エキスパンダレンズ9は、後述する対物レンズやSILで発生する球面収差を補正するためのレンズで、球面収差に応じて2枚のレンズ間隔を制御可能なように構成されている。エキスパンダレンズからの光束は、対物レンズの後玉レンズ10に入射する。対物レンズは後玉レンズ10とSIL(先玉レンズ)11からなり、それらはフォーカスとトラッキング方向に2つのレンズを一体に駆動する2軸アクチュエータ(図示しない)上に実装されている。SILには、図7に説明した半球タイプのSILがもちいられている。NA=0.7の対物レンズ(後玉レンズ)10に屈折率N=2の半球レンズのSIL11を組み合わせて、NAeff=1.4とした。
SIL底面と光ディスク12の距離が、光源の波長405nmの数分の1以下、例えば100nm以下の近距離にある場合のみ、SIL底面からエバネッセント光として記録面に作用し、NAeffの光スポット径による記録再生が可能である。この距離を保つために前述のギャップサーボが用いられている。また、光ディスク12は図9および図10で示した記録層を2層有する2層ディスクであり、層間の距離は3μm、層間材料は三菱レイヨン社のNH−7210で、屈折率は1.48である。
光ディスク12で反射された光束は逆回りの円偏光となり、SIL11および対物レンズ10に入射して平行光束に再び変換される。エキスパンダレンズ9、1/4波長板8を通過し、往路とは直交する方向の直線偏光とされた光束は、PBS7で反射される。1/2波長板(HWP)13で偏光面を45°回転された光束のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ14で反射され、レンズ15を経由して光検出器1(PD1)16上に集光されて、光ディスク12上の情報であるRF出力17が再生される。1/2波長板(HWP)13で偏光面を45°回転された光束のうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ14を透過し、非偏光ビームスプリッタ18で反射され、レンズ19を経由して2分割光検出器2(PD2)20上に集光されて、トラッキングエラー21が出力される。非偏光ビームスプリッタ18を透過した光束は、開口22を通過して光束の外周部を遮光され、非点収差を発生させるセンサレンズ(シリンドリカルレンズ)23を経由して光検出器4(PD4)25上に集光されて、フォーカスエラー信号25が出力される。
点線で囲まれた部分について、図2および図3を用いて詳述する。図2において、ディスクからの反射光束は、対物レンズの瞳径周縁部ではNA=1.4(NA>1)となる。開口22はその中心部のNA<1、例えば、NA=0.88程度の光束を透過し、外周部のNA>1となる光束を遮光している。透過光束をNA=1よりも10%程度小さくするのは、対物レンズの後玉レンズ10およびSIL11がディスク偏芯に伴い、ディスク半径方向に移動した場合に、外周部のNA>1となる光束が混入しないためである。
図3に対物レンズの瞳内の光量分布を模式的に示す。ギャップサーボにより、波長405nmの数分の1以下、例えば50nmの距離にSILと光ディスク間が保たれている場合である。NA>1の輪環部はSIL底面からの反射光が多く含まれていて、その成分はフォーカスエラー信号にとってはノイズとなる。従って、開口22はNA<1以下、本実施例においては図3の点線の内側であるNA<0.88の光束のみを透過する。NA<1以下の光束には、ディスク12の記録層からの反射光が多く含まれていて、正確なフォーカスエラー信号を得ることができる。
フォーカスエラー信号25は、不図示のサーボ回路を介して、対物レンズ10とSIL11の間隔を調整するためのボイスコイルモータ201に供給されている。L0記録層にフォーカスを合わせる場合は、図9に示すように、対物レンズ10とSIL11の間隔はボイスコイルモータ201によってd1に調整される。また、L1記録層にフォーカスを合わせる場合は、図10に示すように、対物レンズ10とSIL11の間隔はボイスコイルモータ201によってd2に調整される。どちらの場合も、記録層からの反射光束は、対物レンズ10とSIL11を経て、エキスパンダレンズ9で平行とされ、その時のフォーカスエラー信号が0となるようにセンサレンズ23の位置が予め調整されている。
次にフォーカスエラー検出光学系の詳細について説明する。
対物レンズ10およびSIL11による合成の焦点距離はfobj=0.96mm、有効光束径は2.7mmで、開口22の径は1.7mmである。一方、検出側の平均焦点距離はfcon=43.5mmである。よって、光ディスクの記録層から4分割光検出器(PD4)25までの平均結像倍率βは46倍となる。ここで言う平均焦点距離、平均結像倍率とは、非点収差の各焦線方向での焦点距離、倍率の平均値を指す。センサレンズ23は第1面がシリンドリカル面、第2面が球面となっている。
4分割光検出器(PD4)25によって出力されるSカーブの形状を図4に示す。Sカーブの最大値と最小値の位置間隔は非点収差による各焦線の位置に対応し、その間隔Lは2.6mmである。
第1層からの反射光束によるSカーブと、第2層からの反射光束によるSカーブの様子を図5に示す。合焦位置からのずれ量に対するSカーブの開口Sp−pは、平均結像倍率βを用いて以下の式で近似することができる。
Sp−p=L/(β×2)
上式より、Sカーブの開口Sp−pは約0.6μmとなる。
第1層の合焦位置から、第2層の合焦位置までの光学距離はd/nで表すことができ、2μmとなる。また、第1層の合焦位置からSカーブが再びゼロレベルに戻る裾までの焦点ずれ量は、Sp−pの距離程度であり、第2層の合焦位置からSカーブのすそまでの焦点ずれ量も同様である。よって、層間の光学距離d/nがSp−pの2倍に対して大きければ、即ち、d/n>2×L/(β×2)=d/n>L/βを満たせば各々の層からの反射光によるSカーブは互いに干渉を受けず、良好に分離することができる。本実施例においては、d/n=2.0μmに対し、Sp−p=0.6μmとなっており、Sカーブ分離の条件を十分満たしていることが分かる。
なお、上記条件を満たすには、記録媒体における記録層間を構成する材料の屈折率や膜厚を調整することにより実現可能である。或いは、光ディスクの記録層から4分割光検出器(PD4)25までの反射光学系中に存在する各種レンズのパワーを調整することによっても実現可能である。また、非点収差を発生させるセンサレンズ(シリンドリカルレンズ)の曲率を調整し、非点収差量を調整することによっても実現可能である。
本発明においては、SILを用いて多層の記録媒体を記録再生する場合であっても、フォーカスエラー信号の検出の際、隣接層からの影響を受けず、オフセットやリニアリティの乱れを生じることが無い。これにより、任意の層への引き込み、フォーカスジャンプ等を容易に行うことが可能である。
さらに、上述したSカーブ分離の条件に加え、層間のクロストークを避け、良好な再生信号を得るために、
d > 2500・T/(tan(sin−1(NAeff/n))・π)
d:記録層間隔
T:平均ランレングス(記録マーク長の平均値)
n:記録層間の屈折率
の条件を満たすことが望ましい。これは、記録媒体における記録層間を構成する材料の屈折率や膜厚を調整することにより実現可能である。或いは、集光光学系中のレンズのパワーを調整することで実現できる。
なお、本発明のような薄い層間隔を有する多層光ディスクに対してSカーブの分離を行うためには、記録層から光検出器への平均結像倍率を従来より大きくする必要がある。よって、光検出器面上でのスポットサイズを適度(50〜100μm程度)にし、フォーカスエラー検出光学系のサイズをコンパクトするためには、開口径はなるべく大きく、NA=0.75から0.95の範囲とするのが特に好適である。
本発明の光情報記録再生装置の実施例を示す図である。 図1における、フォーカスエラー信号を検出する光学系を説明するための図である。 図2の開口の詳細を説明するための図である。 フォーカスエラー検出光学系によって得られるSカーブの形状を示す図である。 第1の層、第2の層の合焦付近におけるSカーブの形状を示す図である。 従来例の光情報記録再生装置を示す図である。 半球SILの従来例を説明する図である。 超半球SILの従来例を説明する図である。 従来のフォーカス調整方法を説明するための図である。 従来のフォーカス調整方法を説明するための図である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 コリメータレンズ
3 ビーム整形プリズム
4,18 非偏光ビームスプリッタ(NBS)
5,15,19,23,26 レンズ
6 LPC−PD
7,14 偏光ビームスプリッタ
8 1/4波長板
9 エキスパンダレンズ
10,101 対物レンズ(後玉レンズ)
11,102−a,102−b SIL(先玉レンズ)
12 2層光ディスク(記録媒体)
13 1/2波長板
16,20,24,27 光検出器
17 RF出力
21 トラッキングエラー信号
22 開口
25 フォーカスエラー信号
28 ギャップエラー信号
103 光ディスク
201 ボイスコイルモータ
202 レンズホルダ

Claims (5)

  1. 複数の記録層を有する光記録媒体に情報を記録及び/又は再生する光情報記録再生装置において、
    光源と、前記光源から出射された光束を前記光記録媒体上に照射するための、NA<1を満たすレンズとSILレンズとからなる、実行開口数が1より大きな対物レンズと、フォーカスエラー信号を生成するために、前記光記録媒体からの反射光束のうち前記対物レンズのNA<1の光束のみを検出する光検出器を含む光学系とを備え、
    前記光学系が、以下の関係式を満たすことを特徴とする光情報記録再生装置。
    d/n > L/β
    β:記録層から光検出器への平均結像倍率
    :フォーカスエラー信号のSカーブの最大値と最小値の位置間隔
    n:記録層間の屈折率
    d:記録層間隔
  2. 前記対物レンズの実効開口数(NAeff)が、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光情報記録再生装置。
    d > 2500・T/(tan(sin−1(NAeff/n))・π)
    d:記録層間隔
    T:平均ランレングス
    n:記録層間の屈折率
  3. 前記光学系が、非点収差を発生させる光学素子を含み、以下の関係式を満たすことを特徴とする光情報記録再生装置。
    d/n > L/β
    β:記録層から光検出器への平均結像倍率
    :前記光学素子の発生する非点収差による第1の焦線と第2の焦線間の距離
    n:記録層間の屈折率
    d:記録層間隔
  4. 前記光学系は、前記光記録媒体からの反射光束のうち前記対物レンズのNA<1の光束を透過し、NA>1の光束を遮光する開口部材を有することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録再生装置。
  5. 前記開口部材は、前記対物レンズの0.75≦NA≦0.95の光束のみ透過することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録再生装置。
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