JP2007248669A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶層を形成する際の光照射による液晶材料の劣化を防止する光散乱型の液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】第1電極11および第2電極21の形成面側を対向させて、第1基板10と第2基板20とを所定の間隔で貼り合わせる工程と、第1基板10と第2基板20の間に液晶材料33と重合性化合物34とを含む液晶層形成材料を封入する工程と、光hを照射して重合性化合物34を重合させることで、ポリマー34’中に液晶部35が分散された液晶層30を形成する工程とを有し、液晶層30を形成する工程では、UVカットフィルタ41の表面側に誘電体膜42が設けられた光選択フィルタ40を介して光hを照射することで、液晶材料33が吸収する波長領域の光に対して重合性化合物34を重合させる波長領域の光h’を選択的に照射することを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置の製造方法に関するものであって、特には、電界の印加により光散乱性が変化する液晶層を備えた液晶表示装置の製造方法に関する。
近年、携帯電話、携帯情報端末などのモバイル機器の発達に伴い、低消費電力かつ高品位画質の表示素子の需要が高まってきている。その中でも、電子書籍配信事業の出現により、読書用携帯端末用途として、長時間の読書に適した表示品位を持った「読む」ディスプレイの実現が期待されている。
「読む」ディスプレイとしては、コレステリック液晶ディスプレイ、電子インクディスプレイ、ツイストボール型ディスプレイなどが提案されているが、その中で、偏光板が不要で明るく、紙と同様に外光の散乱を用いて明表示を行うものは、紙に近い表示品位で長時間の読書に最も適していると言うことができる。また、バックライトを用いず、外光の反射(散乱)により表示するため、非常に低消費電力である。
その中の有力な候補として、ポリマーネットワーク型液晶ディスプレイ(以下、PN−LCD)がある(例えば、下記特許文献1参照)。このディスプレイは、液晶層中に三次元網目状に形成されたポリマーネットワークが張り巡らされた構造を持ち、印加電界により液晶の位相を変化させることで光散乱強度を制御する表示モードである。光散乱表示である他に、表示書き換え時間が短い、中諧調表示が容易である、一般的なアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下、a−SiTFT)で駆動が可能である、など多くの特徴がある。
上述したようなPN−LCDは、次のような工程を行うことで製造される。まず、一主面側に電極が設けられた一対の基板を、電極形成面側を対向させた状態で、所定の間隔で貼り合わせた後、基板間に液晶材料と重合性化合物と重合開始剤とを含む液晶層形成材料を封入する。次いで、重合開始剤の吸収波長領域の光を照射して、重合性化合物をポリマー化し、ポリマーネットワークを形成する。これにより、液晶材料をサブミクロン〜ミクロンオーダーの径に細分化し、ポリマーネットワーク中に液晶ドロプレットが分散された液晶層を形成する。以上のようにして、一対の基板間に電極を介して光散乱性の液晶層を挟持してなる液晶表示装置が製造される。
上述したような製造方法においては、光照射により重合性化合物をポリマー化する際の重合開始剤の吸収波長は、エネルギーの高い紫外線領域であるのが一般的であるが、液晶材料は有機物であり、紫外線領域に液晶材料の吸収波長があるため、上記光照射により分解し易い。そこで、紫外線(UV)カットフィルタを介して光を照射する方法が報告されている(例えば、下記特許文献2、3参照)。
特許2724596号公報 特開平07−084243号公報 特開平09−043578号公報
しかしながら、重合性化合物をポリマー化し、液晶層を形成する際に、UVカットフィルタを介して光を照射した場合であっても、液晶材料の吸収波長領域の光を完全に遮断することは難しく、光照射による液晶材料の劣化を防止することは難しい。このため、パネル表示特性、特に長期信頼性の点で問題が生じていた。
かかる問題点を改善するため、本発明は、液晶層を形成する際の光照射による液晶材料の劣化を防止する光散乱型の液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述したような目的を達成するために、本発明の液晶表示装置の製造方法は、一主面側に電極が設けられた一対の基板間に、電極を介して光散乱性の液晶層を挟持してなる液晶表示装置の製造方法において、電極の形成面側を対向させて、一対の基板を所定の間隔で貼り合わせるとともに、一対の基板間に、液晶材料と重合性化合物と重合開始剤とを含む液晶層形成材料を封入する工程と、光を照射して重合性化合物を重合させることで、ポリマー中に液晶部が分散された液晶層を形成する工程とを有している。そして、液晶層を形成する工程では、紫外線領域の波長を遮断するフィルタの表面側に誘電体膜が設けられた光選択フィルタを介して光を照射することで、液晶材料の吸収波長領域の光に対して重合性化合物を重合させる波長領域の光を選択的に照射することを特徴としている。
このような液晶表示装置の製造方法によれば、紫外線領域の波長を遮断するフィルタの表面側に誘電体膜が設けられた光選択フィルタを介して光を照射することで、液晶材料が吸収する波長の光に対して重合性化合物を重合させる波長の光を選択的に照射し、ポリマー中に液晶部が分散された液晶層を形成する。これにより、液晶層を形成する際の液晶材料の光吸収が抑制され、液晶材料の劣化が防止される。
以上説明したように、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、液晶層を形成する際の光照射による液晶材料の劣化が防止されるため、液晶材料の経時的な劣化を抑制することができ、長期信頼性の高い高画質の液晶表示装置を製造することができる。
以下、本発明の液晶表示装置の製造方法に係わる実施の形態の一例を、詳細に説明する。ここでは、反射型のPN−LCDの製造方法の一例について、図1の製造工程断面図を用いて説明する。
まず、図1(a)に示すように、背面側の基板となる第1基板10の一主面側に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor(TFT))(図示省略)を配列形成する。この第1基板10は、例えばガラス等の透明性基板で構成されることとする。次に、上記TFTを覆う状態で、第1基板10上に層間絶縁膜(図示省略)を形成した後、この層間絶縁膜にTFTに達する接続孔を形成する。次いで、層間絶縁膜上に、例えば蒸着法、スパッタリング法、または化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))法により、上記接続孔を埋め込む状態で、透明性を有する例えばITO(Indium Tin Oxide)膜を形成する。次いで、通常のリソグラフィ技術により、ITO膜をパターン加工することで、第1電極11を形成する。
また、第1基板10における第1電極11の形成面とは反対側の面に、例えば炭素を含む材料からなる光吸収層12を形成する。
一方、表示側の基板となる第2基板20上にも、透明性を有するITO膜からなる第2電極21を形成する。ここでは、第2基板20を、例えばガラス等の透明性基板で形成し、第2電極21をベタ膜状に形成することとする。
なお、上述した第1電極11上および第2電極21上には、例えばポリイミドからなる配向膜を形成してもよい。
次に、一方の基板、例えば第1基板10の第1電極11の形成面側の周縁部にシール材31を形成する。このシール材31には、後述する液晶材料と重合性化合物の含有液を基板間に封入するための注入口(図示省略)が開口されている。次いで、例えば第1基板10上に、第1基板10と第2基板20間の間隔を維持するスペーサ32を散布する。続いて、第1電極11および第2電極21の形成面を対向させて、第1基板10と第2基板20とをスペーサ32を挟んで重ね合わせ、上記シール材31により第1基板10と第2基板20の周囲を接着する。これにより、第1基板10と第2基板20はスペーサ32の直径により規定される所定の間隔で貼り合わされた状態となる。
次いで、図1(b)に示すように、シール材32に設けられた注入口(図示省略)から第1基板10と第2基板20との間に、例えばネマチック液晶からなる液晶材料33と例えば紫外線(UV)硬化型の重合性化合物34とを含む液晶層形成材料を充填する。ここで、液晶層形成材料には、重合性化合物34の重合開始剤も含まれることとする。その後、上記注入口を封止材(図示省略)により封止することで、表示パネルを形成する。
なお、ここでは、第1基板10と第2基板20とを貼り合わせた後、第1基板10と第2基板20の間に、液晶層形成材料を充填する例について説明したが、真空貼り合わせ法により、上記液晶形成材料を挟み込んでパネル化してもよい。
続いて、図1(c)に示すように、光選択フィルタ40を用意する。この光選択フィルタ40は、液晶材料33の吸収波長領域の光に対して重合性化合物34を重合させる波長領域の光が選択的に照射されるように構成される。ここでは、光照射により重合開始剤を活性化させて、重合性化合物34をポリマー化するため、液晶材料33の吸収波長領域の光に対して重合開始剤の吸収波長領域の光が選択的に照射されるように構成されることとする。また、液晶材料の吸収波長領域の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域の光の透過率を5000倍以上とすることで、液晶材料の光照射による劣化が確実に防止されるため、好ましい。
ここでは、上記液晶材料の吸収波長領域は190nm〜340nm(ピーク波長:300nm)であり、上記重合開始剤の吸収波長領域は400nm以下(ピーク波長:340nm)である。ここで、本実施形態においては、上述した重合開始剤の吸収波長領域の中でも、後述するUVカットフィルターを透過し、実際に重合性化合物を重合させる波長領域の光として、355nm〜400nmの波長領域の光を選択的に照射する。
ここで、上記光選択性フィルタ40は、紫外線領域の光を遮断するフィルタ(UVカットフィルタ)41の両方の主面(表面)側に誘電体膜42が設けられた構成となっている。UVカットフィルタ41としては、紫外線領域における所定の波長以下の光をほとんど遮断するように構成されたものを用い、市販品(例えば、ホーヤ・カンデオ・オプトロニクス社製のシャープカットフィルターL−37,L−38、東芝ガラス社製のUV−37)を用いてもよく、ガラス基板を用いてもよい。ここでは、UVカットフィルタ41として、例えば355nm以下の紫外線をほとんど遮断するように構成され、1.0mmの厚みを有するガラスを主成分とする基板を用いることとする。
また、UVカットフィルタ41の表面側に設けられた誘電体膜42は、例えばUVカットフィルタ41側から、例えば酸化タンタル(Ta25)(屈折率n=2.10)からなる高屈折率層と、例えば酸化シリコンからなる(SiO2)(屈折率n=1.42)からなる低屈折率層とが、波長単位の膜厚で交互に積層してなる多層膜であって、最表層は低屈折率層となるように構成されている。ここでは、例えば上記Ta25層とSiO2層とが交互に積層された28層からなる誘電体膜42が1210nmの膜厚で設けられることとする。
上述したような構成の光選択フィルタ40は、UVカットフィルタ41と比較して、液晶材料33の吸収波長領域(190nm〜340nm)の光の透過率が低くなるとともに、重合性化合物34を重合させる波長領域(355nm〜400nm)の光の透過率が高くなる。このため、液晶材料33の吸収波長領域の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域の光の透過率が5200倍になる。ただし、この透過率は、上記波長領域における平均透過率とする。
そして、例えばUVランプ(図示省略)を用いて光(紫外線)hを、上記光選択フィルタ40を介して、表示パネルに向けて例えば30秒間照射することで、液晶材料33が吸収する波長の光に対して重合性化合物34を重合させる波長の光h’を選択的に照射する。これにより、図2に示すように、重合性化合物34(前記図1(c)参照)を重合させて硬化し、3次元網目状のネットワーク構造を有するポリマー34’を形成する。これにより、液晶材料33をサブミクロン〜ミクロンオーダーの径に細分化し、ポリマーネットワーク中に液晶材料(液晶分子)33を包括する液晶ドロプレット35が分散された液晶層30を形成する。
なお、ここでは、光選択フィルタ40を構成する誘電体膜42が、Ta25からなる高屈折率層と、SiO2からなる低屈折率層を交互に積層して構成されることとするが、一般的に光学薄膜用途で用いられる材料であれば使用可能であり、例えば、高屈折率層を構成する材料としては、Ta25の他に酸化チタン(TiO2)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化ハフニウム(HfO2)またはこれらの混合物等を用いることができる。また、低屈折率層を構成する材料としては、SiO2の他にフッ化マグネシウム(MgF2)またはこれらの混合物等を用いることができる。また、誘電体膜42は単層であってもよく、これらの材料および層数については、遮断する波長領域により適宜設計されることとする(李正中著「光学薄膜と成膜技術」参照)。これらは、光学薄膜形成に用いられる酸腐食法、溶液沈殿法、メッキ法、陽極酸化法、ゾルゲル法、ラングミュア法、液相エピタキシャル法、CVD法、蒸着法、スパッタリング法等により成膜することが可能である。
また、ここでは、誘電体膜42が高屈折率層と低屈折率層を交互に積層してなる例について説明するが、高屈折率層と低屈折率層の間にこれらの中間の屈折率を有する中間層が設けられていてもよい。
以上のようにして製造されたPN−LCDは、第1電極11と第2電極21との間に電界を印加していないときには、液晶ドロプレット35中の液晶材料(液晶分子)33はランダムに配向される。これにより、第2基板20側から入射した光に対してポリマー34’と液晶ドロプレット35との間で屈折率差により光が反射し、多重散乱されて白表示となる(ノーマリーホワイト)。
一方、第1電極11と第2電極21との間に電界を印加したときには、液晶ドロプレット35中の液晶材料(液晶分子)33が電界方向に配向する。これにより、第2基板20側から入射した光に対してポリマー34’の屈折率と液晶ドロプレット35の屈折率とが等しくなるので、この光は散乱されることなく液晶層30および第1基板10を透過して下側に設けられた光吸収層12で吸収されて黒表示される。
上述したような液晶表示装置の製造方法によれば、液晶材料33の吸収波長領域(190nm〜340nm)の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域(355nm〜400nm)の光の透過率が5200倍になる光選択フィルタ40を介して光hを照射することで、重合性化合物34を重合させる波長領域の光h’を選択的に照射し、ポリマー34’中に液晶ドロプレット35が分散された液晶層30を形成する。これにより、液晶層30を形成する際の液晶材料33の光吸収が抑制され、液晶材料33の劣化が防止される。したがって、液晶材料33の経時的な劣化を抑制することができ、長期信頼性の高い高画質の液晶表示装置を製造することができる。
なお、上記実施形態では、反射型の液晶表示装置の例を用いて説明したが、透過型の液晶表示装置であっても、本発明は適用可能である。この場合には、第1基板10に光吸収層12を形成せずに、例えば第1基板10側から入射した光を第2基板20側へ透過させる。このため、電界を印加していない状態が遮光となり、電界を印加した状態が透過となる。
さらに上記実施形態は、PN型の液晶層30を備えた液晶表示装置について説明したが、本発明は光散乱型の液晶表示装置であればよく、ポリマー中に液晶を含有したマイクロカプセルを分散させた高分子分散型液晶(Polymer Dispersion Liquid Crystal(PDLC))を用いた液晶表示装置であっても適用可能である。
(実施例1)
図1を用いて説明した実施形態の製造方法と同様の方法で、図2に示す液晶表示装置を製造した。すなわち、ガラス基板からなる第1基板10および第2基板20にITOからなる第1電極11、第2電極21をそれぞれ形成した。次いで、第1電極11と第2電極21とを対向させた状態で、第1基板10と第2基板20とをスペーサ32(積水化学社製スペーサーミクロパールSP−250(直径50μm))を挟んで重ね合わせ、シール材31(協立化学社製ワードロック780P−N7)により、第1基板10と第2基板20の周囲を接着した。
続いて、第1基板10と第2基板20との間に、シール材31に設けられた注入口から、液晶材料33と重合性化合物34と重合開始剤とを含む液晶層形成材料(大日本インキ化学工業社製液晶(モノマーミクスチャーFS−100))を充填した後、封止材で注入口を接着した。次いで、UVカットフィルタ41(ホーヤ・カンデオ・オプトロニクス社製シャープカットフィルターL−37(厚さ2.5mm、紫外線カット領域355nm以下))を研磨して1.0mmまで薄くし、薄くしたUVカットフィルタ41の両主面側にTa25層とSiO2層とを交互に積層してなる誘電体膜42(28層、膜厚1210nm)が設けられた光選択フィルタ40を用意した。そして、この光選択フィルタ40を介して、表示パネルに向けて照度42mW/cm2のUVランプで30秒間照射した。この光選択フィルタ40は、液晶材料33の吸収波長領域の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域の光の透過率が5200倍となる。これにより、重合性化合物34を重合させて、ポリマー34’中に液晶ドロプレット35が分散された液晶層30を形成した。以上のようにして、液晶表示装置を作製した。なお、透過率は、分光光度計(ヒューレッドパッカード社製分光光度計8473)を用いて測定した。
(実施例2)
実施例1の液晶表示装置の製造方法において、UVカットフィルタ41(ホーヤ・カンデオ・オプトロニクス社製シャープカットフィルターL−37(厚さ2.5mm、紫外線カット領域355nm以下))を研磨して、1.8mmまで薄くし、薄くしたUVカットフィルタ41の両主面側にTa25層とSiO2層とを交互に積層してなる誘電体膜42(28層、膜厚1210nm)が設けられた光選択フィルタ40を用意した。そして、この光選択フィルタ40を介して、表示パネルに向けて照度42mW/cm2のUVランプで30秒間照射した。この光選択フィルタ40は、液晶材料33の吸収波長領域の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域の光の透過率が6400倍となる。上記光選択フィルタ40を変えた以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製した。
(比較例1)
上述した実施例1、2に対する比較例1として、重合性化合物34を重合する際に、UVカットフィルタ41(ホーヤ・カンデオ・オプトロニクス社製シャープカットフィルターL−37(厚さ2.5mm、紫外線カット領域355nm以下)を介して、照度42mW/cm2のUVランプで30秒間照射した以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製した。このUVカットフィルタ41は、液晶材料33の吸収波長領域の光の透過率に対する重合性化合物34を重合させる波長領域の光の透過率が4700倍である。
上述した実施例1、2および比較例1の液晶表示装置について、分光光度計(大塚電子社製分光光度計MCPD−7000)でリング照明における標準拡散板に対する反射率を駆動電圧を変えながら測定し、反射率が最大値の半分以下となる駆動電圧を閾値電圧(Vth)と定義した。そして、各液晶表示装置について、光(UV)照射直後と80℃環境下の加速試験で240時間経過後の閾値電圧を測定した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2007248669
この表に示すように、実施例1、2の液晶表示装置において、光照射直後と80℃環境下で240時間経過後の閾値電圧はほとんど変化しないのに対し、比較例1の液晶表示装置は、240時間経過後の閾値電圧が顕著に高くなることが確認された。これは、液晶材料の光照射による劣化に起因し、80℃の加速試験で露になったと考えられる。なお、比較例1の液晶表示装置において、光照射直後の閾値電圧の値が実施例1、2と比較して低いのは、比較例1では、重合性化合物を重合させる波長領域の光の透過率が低いことで、光照射により重合性化合物が十分にポリマー化されていないためと考えられる。
本発明の液晶表示装置の製造方法に係る実施形態を説明するための製造工程断面図である。 本発明の液晶表示装置の製造方法により製造される液晶表示装置の断面図である。
符号の説明
10…第1基板、11…第1電極、20…第2基板、21…第2電極、30…液晶層、34…重合性化合物、34’…ポリマー、35…液晶ドロプレット、40…光選択フィルタ、41…UVカットフィルタ、42…誘電体膜

Claims (4)

  1. 一主面側に電極が設けられた一対の基板間に、前記電極を介して光散乱性の液晶層を挟持してなる液晶表示装置の製造方法において、
    前記電極の形成面側を対向させて、前記一対の基板を所定の間隔で貼り合わせるとともに、前記一対の基板間に、液晶材料と重合性化合物と重合開始剤とを含む液晶層形成材料を封入する工程と、
    光を照射して前記重合性化合物を重合させることで、ポリマー中に液晶部が分散された液晶層を形成する工程とを有し、
    前記液晶層を形成する工程では、紫外線領域の波長を遮断するフィルタの表面側に誘電体膜が設けられた光選択フィルタを介して前記光を照射することで、前記液晶材料の吸収波長領域の光に対して前記重合性化合物を重合させる波長領域の光を選択的に照射する
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記光選択フィルタは、前記液晶材料の吸収波長領域の光の透過率に対して、前記重合性化合物を重合させる波長領域の光の透過率が5000倍以上となるように構成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記誘電体膜は多層膜であり、前記光選択フィルタは、前記フィルタの表面側に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層してなる
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記液晶層を形成する工程では、
    前記重合性化合物を重合させることで、ネットワーク構造を有する前記ポリマーを形成し、当該ポリマーのネットワーク構造中に前記液晶部が分散された前記液晶層を形成する
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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