JP2007248638A - 液晶表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示パネルの分断不良および静電気による不良をなくす。
【解決手段】液晶表示パネルの製造方法は、貼合せ工程と、偏光板貼付工程と、分割工程とを含む。分割工程は、カラーフィルタ基板となるガラス基板102が上側になる姿勢で、偏光板11uを段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、偏光板を除去した領域に沿ってガラス基板102の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程と、この工程の後に、分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片17を元の位置に収めたままでTFT基板となるガラス基板101が上側になる姿勢とする反転工程と、反転工程によって得た姿勢において、ガラス基板101に貼り付けてある上記偏光板11を段差部全域にわたって剥離し、段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目においてガラス基板101の分断を行なうTFT基板側分断工程とを含む。
【選択図】図15
【解決手段】液晶表示パネルの製造方法は、貼合せ工程と、偏光板貼付工程と、分割工程とを含む。分割工程は、カラーフィルタ基板となるガラス基板102が上側になる姿勢で、偏光板11uを段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、偏光板を除去した領域に沿ってガラス基板102の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程と、この工程の後に、分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片17を元の位置に収めたままでTFT基板となるガラス基板101が上側になる姿勢とする反転工程と、反転工程によって得た姿勢において、ガラス基板101に貼り付けてある上記偏光板11を段差部全域にわたって剥離し、段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目においてガラス基板101の分断を行なうTFT基板側分断工程とを含む。
【選択図】図15
Description
本発明は、液晶表示パネルおよびその製造方法に関する。特に偏光板を貼り付けた基板を分断して製造する液晶表示パネルの製造方法に関する。
液晶表示パネルの製造方法、特に2インチサイズ程度の中小型液晶表示パネルにおいては、大判の基板(「マザーガラス」、「マザーガラス基板」ともいう。)を用いて複数の液晶表示セルを形成し、その後にこの大判の基板を、それぞれ単一の液晶表示セルを含む個別の液晶表示パネルに分断するという、いわゆる「多面取り」方式が採られている。
従来の液晶表示パネルの製造は以下のような方法で行なわれている。まず、複数の液晶表示パネルに対応する素子や各種膜が形成されたTFT基板とカラーフィルタ基板とを一定の隙間で精度良く貼り合わせる。次にこの貼り合わせたガラス基板(「貼合せ基板」ともいう。)を短冊状に分断して、その端面に開口する注入口から液晶を注入した後、その注入口の封止を行なう。短冊状の貼合せ基板を個々の液晶表示パネルに分断し、さらに偏光板などの部材を実装して液晶モジュールとしての完成品を得る。
このような方式では短冊状に分断して注入や封止を行なったり、個々のパネルに分断した後、それぞれのパネルに偏光板を貼り付けたりという工程が必要となり、これらの工程は処理数量が非常に多くなり、煩雑であった。そこでたとえば特開2004−4636号公報(特許文献1)に開示されているように、液晶を大判の基板の表面に滴下してからこの液晶を挟み込むように大判の基板同士を貼り合わせ、その基板に大判の偏光板を貼り付けてから個々のパネルに分断するという方法が提案されている。この方式によれば、非常に効率良く液晶表示パネルの製造が行なえる。
また、処理を行なう装置のステージ上から基板を引き離す場合、静電気によるパネル内部の素子の破壊が問題となる。この問題に対しては、特開平4−301619号公報(特許文献2)に開示されているように、TFT基板内に「ショートリング」と呼ばれる配線を設け、静電気による不良を抑える方法が提案されている。
特開2004−4636号公報
特開平4−301619号公報
しかしながら、上述のように偏光板を貼り付けてから大判の貼合せ基板を分断するという製造方法では非常に不良が出やすいという問題があった。特にパネル端子部付近のガラス分断不良および静電気によるパネル素子破壊の不良が出やすいという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題すなわち、液晶表示パネルの分断不良および静電気による不良をなくし、効率の良い製造を行なえる液晶表示パネルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく液晶表示パネルの製造方法は、ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板とが液晶層を介して貼り合せられ、上記カラーフィルタ基板の端部の方が上記TFT基板の端部より後退した段差部を有する液晶表示パネルを製造する方法であって、上記TFT基板と上記カラーフィルタ基板とを貼り合わせて大判貼合せ基板とする貼合せ工程と、上記大判貼合せ基板の両面に偏光板をそれぞれ貼り付ける偏光板貼付工程と、上記大判貼合せ基板を上記偏光板とともに分割する分割工程とを含み、上記分割工程は、上記カラーフィルタ基板が上側になる姿勢で、上記カラーフィルタ基板に貼り付けてある上記偏光板を上記段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、上記偏光板を除去した領域に沿って上記カラーフィルタ基板に含まれるガラス基板の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程と、上記カラーフィルタ基板側分断工程の後に、上記カラーフィルタ基板において分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片を元の位置に収めたままで上記TFT基板が上側になる姿勢とする反転工程と、上記反転工程によって得た姿勢において、上記TFT基板に貼り付けてある上記偏光板を上記段差部全域にわたって剥離し、上記段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目において上記TFT基板に含まれるガラス基板の分断を行なうTFT基板側分断工程とを含む。
本発明によれば、液晶表示パネルの分断不良および静電気による不良をなくし、効率良く製造を行なうことができる。
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における液晶表示パネルについて説明する。この液晶表示パネル500は、図1、図2に示すように、ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板1とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板2とが液晶層8を介して貼り合せられ、TFT基板1およびカラーフィルタ基板2の外側の面には偏光板4a,4bがそれぞれ貼り付けられ、カラーフィルタ基板2の端部の方がTFT基板1の端部より後退した段差部3を有する液晶表示パネルであって、段差部3でない辺においては、TFT基板1およびカラーフィルタ基板2の各ガラス基板の外縁に比べて偏光板の外縁は平行でかつ1.5mm以下の距離だけ後退している。段差部3には外部接続のための端子5が設けられている。
(構成)
図1〜図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における液晶表示パネルについて説明する。この液晶表示パネル500は、図1、図2に示すように、ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板1とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板2とが液晶層8を介して貼り合せられ、TFT基板1およびカラーフィルタ基板2の外側の面には偏光板4a,4bがそれぞれ貼り付けられ、カラーフィルタ基板2の端部の方がTFT基板1の端部より後退した段差部3を有する液晶表示パネルであって、段差部3でない辺においては、TFT基板1およびカラーフィルタ基板2の各ガラス基板の外縁に比べて偏光板の外縁は平行でかつ1.5mm以下の距離だけ後退している。段差部3には外部接続のための端子5が設けられている。
図2は、図1に示した液晶表示パネル500の図1中の左端の部分拡大断面図である。図2に示されるように、TFT基板1とカラーフィルタ基板2との間にはシール材7に囲まれるようにして液晶層8が配置されている。図2に示す偏光板4aの後退量L1と偏光板4bの後退量L2とは等しく、3mmよりも小さな値である。さらに好ましくは、上述したようにL1,L2は1.5mmよりも小さな値である。
図1に示す液晶表示パネル500を上下反転したところを図3に示す。図3に示すように、段差部3の裏側は「段差部裏」6と呼ぶものとする。本発明に関しては、段差部3、段差部裏6はそれぞれ、図4に示す領域を指すものとする。図3、図4に示すように段差部裏6においては偏光板4aの後退量は他の辺での後退量よりはるかに大きくなっている。偏光板4a,4bの端面9は分断されて生じたものであるが、図2に示すようにこの端面9は基板面や偏光板の主表面に対して垂直ではなく傾斜している。
(作用・効果)
本実施の形態における液晶表示パネルであれば、後述する液晶表示パネルの製造方法によって効率良く製作することができるので、好都合である。段差部3でない辺において、偏光板の外縁の後退量が1.5mm以下であれば、貼合せ基板の外縁ぎりぎりまで表示領域として利用可能となるので特に好ましい。
本実施の形態における液晶表示パネルであれば、後述する液晶表示パネルの製造方法によって効率良く製作することができるので、好都合である。段差部3でない辺において、偏光板の外縁の後退量が1.5mm以下であれば、貼合せ基板の外縁ぎりぎりまで表示領域として利用可能となるので特に好ましい。
(実施の形態2)
(製造方法)
図5〜図8を参照して、本発明に基づく実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法について説明する。この液晶表示パネルの製造方法は、ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板とが液晶層を介して貼り合せられ、前記カラーフィルタ基板の端部の方が前記TFT基板の端部より後退した段差部を有する液晶表示パネルを製造する方法であって、図5に示すように、前記TFT基板と前記カラーフィルタ基板とを貼り合わせて大判貼合せ基板とする貼合せ工程S1と、前記大判貼合せ基板の両面に偏光板をそれぞれ貼り付ける偏光板貼付工程S2と、前記大判貼合せ基板を前記偏光板とともに分割する分割工程S3とを含む。さらに、この分割工程S3は、図6に示すように、前記カラーフィルタ基板が上側になる姿勢で、前記カラーフィルタ基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、前記偏光板を除去した領域に沿って前記カラーフィルタ基板に含まれるガラス基板の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程S31と、前記カラーフィルタ基板側分断工程S31の後に、前記カラーフィルタ基板において分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片を元の位置に収めたままで前記TFT基板が上側になる姿勢とする反転工程S32と、この反転工程S32によって得た姿勢において、前記TFT基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部全域にわたって剥離し、前記段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目において前記TFT基板に含まれるガラス基板の分断を行なうTFT基板側分断工程S33とを含む。
(製造方法)
図5〜図8を参照して、本発明に基づく実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法について説明する。この液晶表示パネルの製造方法は、ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板とが液晶層を介して貼り合せられ、前記カラーフィルタ基板の端部の方が前記TFT基板の端部より後退した段差部を有する液晶表示パネルを製造する方法であって、図5に示すように、前記TFT基板と前記カラーフィルタ基板とを貼り合わせて大判貼合せ基板とする貼合せ工程S1と、前記大判貼合せ基板の両面に偏光板をそれぞれ貼り付ける偏光板貼付工程S2と、前記大判貼合せ基板を前記偏光板とともに分割する分割工程S3とを含む。さらに、この分割工程S3は、図6に示すように、前記カラーフィルタ基板が上側になる姿勢で、前記カラーフィルタ基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、前記偏光板を除去した領域に沿って前記カラーフィルタ基板に含まれるガラス基板の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程S31と、前記カラーフィルタ基板側分断工程S31の後に、前記カラーフィルタ基板において分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片を元の位置に収めたままで前記TFT基板が上側になる姿勢とする反転工程S32と、この反転工程S32によって得た姿勢において、前記TFT基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部全域にわたって剥離し、前記段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目において前記TFT基板に含まれるガラス基板の分断を行なうTFT基板側分断工程S33とを含む。
図7を参照して、分割工程S3で用いることのできる分断ユニット20について説明する。分断ユニット20は偏光板剥離ユニット30とガラス分断ユニット40とを備えている。偏光板剥離ユニット30およびガラス分断ユニット40は、それぞれ独立して上下移動できるように取り付けられている。その結果、偏光板剥離ユニット30およびガラス分断ユニット40は、対象物に対して所定の加圧が可能となっている。図7では対象物の例として、表面に偏光板11,11uが貼られたガラス基板101,102を含む貼合せ基板を示している。この貼合せ基板は図1〜図4における液晶表示パネルの分割前の姿としての大判の貼合せ基板である。ガラス基板101,102はそれぞれTFT基板1およびカラーフィルタ基板2の分割前の大判の基板である。
偏光板剥離ユニット30の先端には偏光板剥離用刃物31が取り付けてあり、ガラス基板101に押し当てて分断ユニット20を基板に対して相対的に図7における矢印Aの向きに移動させれば偏光板11の剥離を行なうことができるようになっている。偏光板剥離用刃物31は図8に示すような形状をしており、刃底部分31aの幅だけ帯状に偏光板を剥離してガラス面を表出させることができる。
ガラス分断ユニット40にはスクライブホイル41が取り付けられている。分断ユニット20を矢印Aの向きに移動させることによって、スクライブホイル41はガラス基板101を分断することができる。
(作用・効果)
この分断ユニット20を用いて分割工程S3を行なう方法、すなわち、偏光板付きガラス基板の分断を行なう方法としては、まず偏光板剥離ユニット30を降下させ、偏光板剥離用刃物31をガラス基板101に押し当ててガラス基板101に対して相対的に矢印Aの向きに移動させる。こうすることによって、偏光板11は偏光板剥離用刃物31の刃底部分31aの幅だけ帯状に剥離されてガラス面を表出させる。次に表出したガラス面に対してスクライブホイル41を押し当て、ガラス基板101に対して相対的に矢印Aの向きに走行させてガラス基板101自体を分断する。分断ユニット20には偏光板剥離ユニット30とガラス分断ユニット40との両方が取り付けられているので、分断ユニット20を走行させるというひとつの動作によって、偏光板11の帯状の剥離とガラス基板101の分断とがほぼ同時に行なえる。
この分断ユニット20を用いて分割工程S3を行なう方法、すなわち、偏光板付きガラス基板の分断を行なう方法としては、まず偏光板剥離ユニット30を降下させ、偏光板剥離用刃物31をガラス基板101に押し当ててガラス基板101に対して相対的に矢印Aの向きに移動させる。こうすることによって、偏光板11は偏光板剥離用刃物31の刃底部分31aの幅だけ帯状に剥離されてガラス面を表出させる。次に表出したガラス面に対してスクライブホイル41を押し当て、ガラス基板101に対して相対的に矢印Aの向きに走行させてガラス基板101自体を分断する。分断ユニット20には偏光板剥離ユニット30とガラス分断ユニット40との両方が取り付けられているので、分断ユニット20を走行させるというひとつの動作によって、偏光板11の帯状の剥離とガラス基板101の分断とがほぼ同時に行なえる。
均一な製品を作るためには、偏光板11を剥離した帯状領域の幅のなるべく中央にガラススクライブを行なえることが好ましい。分断工程S3の効率を高めるためには、個別の液晶表示パネルの表面に最終的に残したい偏光板の位置によって偏光板剥離用刃物31の刃底部分31aの幅を決定することが望ましい。
カラーフィルタ基板側分断工程S31において行なわれる偏光板の帯状の除去は幅3mm以下で行なわれることが好ましい。もし3mmより大きな幅で除去するとガラススクライブ時にガラス基板がたわむようになるからである。発明者らが行なった実験の結果からは偏光板の帯状の除去を3mm以下の幅で行なった場合には不良の発生を少なく抑えられることがわかっている。
液晶表示パネルの外観形状としては、図1に示したものよりも、図9に示すように段差部裏6にまで偏光板4aが延在しているものが最も効率良く分断を行なうことができる。図1に示すものにおいては段差部裏6の偏光板を除去する工程が必要となるが、図9に示すものでは、そのような工程が不要であり、TFT基板1の外形を切り出す際に各辺で偏光板を帯状に除去した状態のままで偏光板4aを残すことができるからである。
しかし、液晶表示モジュールとするためには図10に示すように、TFT素子を介して液晶を駆動するためのドライバなどのチップ部品12や回路基板と接続するためのFPC13などを圧着する必要がある。圧着はチップ部品12やFPC13と、段差部3に配置された端子5との間に熱硬化型の異方性導電フィルム(図示せず)を挟み、熱を加えながら圧力をかけて行なう。こうすることによって異方性導電フィルムが硬化する。
このとき、もし段差部裏6にまで偏光板4aが延在していれば、圧着のために加えた熱によって偏光板4aの変色やエッジ部の剥れなどが発生する。また、一般的に偏光板は接着層も含む軟質材料であるので、圧着を行なう際に偏光板が変形し、位置ズレを起こすなど精度的な問題が発生するおそれがある。そこでこれらの問題を回避するため、段差部裏6における偏光板は図3に示したように予め除去しておく必要がある。
段差部裏6にある偏光板を完全に除去するためには偏光板剥離用刃物31の刃底部分31aの幅より広い幅で偏光板の剥離を行なう必要がある。そのためには、偏光板剥離用刃物31を図11に示すように矢印Bの向きに少しずつシフトさせて複数回平行に走行させればよい。こうすることにより任意の大きさの幅にわたって偏光板を剥離することができる。TFT基板1において段差部3に対応して前記偏光板が剥離される領域は、短辺が3mm以上の長方形であることが好ましい。このようになっていれば、図11を参照して説明した上述の方法で偏光板剥離用刃物31を走行させて効率良く剥離作業を行なうことができるからである。
TFT基板1において幅3mm以上で前記偏光板が剥離される領域は、偏光板剥離用刃物31を側方にシフトさせながら平行に複数回走行させることによって前記偏光板を除去することが好ましい。このように行なえば、偏光板剥離用刃物31が小さくても広い領域にわたる剥離を効率良く行なうことができるからである。
一方、偏光板に覆われていない段差部裏6を形成するために段差部裏6の全域にわたるような広い幅で偏光板を剥離した場合、段差部3となる領域の根元においてカラーフィルタ基板2を分断する場合は、図12に示すように、平坦なステージ14にこの貼合せ基板をTFT基板1が下側になるように設置して上側からスクライブホイル41を押し当てて走行させることとなる。この場合、表示領域の下側においては偏光板4aが存在するのに対して、段差部裏6の下側においては支えとなる偏光板4aが存在せず、TFT基板1に含まれるガラス基板がステージ14から浮いた状態となっているため、スクライブホイル41を押し当てるとガラス基板がたわみ、このガラス基板のスクライブホイル41が当接する部分近傍は圧縮変形した状態となる。この部分が圧縮変形していることによりガラス面にスクライブを入れることが困難になってしまう。そこでたわみを起こさせずにスクライブを行ない、分断不良をなくすことが求められる。
また、大判の貼合せ基板をステージ14から離して反転させる際、偏光板が貼り付けられた基板の場合には偏光板の貼り付けられていない基板よりも静電気が発生しやすい。そのため、液晶表示パネル内部の回路が静電気によって破壊される可能性が高い。
上記特許文献2に示されるようにショートリングによって静電気による破壊を防止する技術が知られているが、ショートリングとの関係においても本発明は注意すべき点がある。図13に示すように、2枚のガラス基板101,102の間にはシール材7に囲まれた領域に液晶層8が配置されているため、シール材7の外側(図13においては中央部)にも数μm程度のわずかな空間16がある。一般に、ショートリング15はのちにTFT基板1となるガラス基板101の内側の表面に設けられている。図13では、空間16の上側に浮いて配置されるガラス基板101の下面にショートリング15が設けられている例を示している。図13に示す状況では、ガラス基板101の上側からスクライブホイル41を入れるとガラス基板101だけでなくショートリング15までもが切断されてしまう。
実際には、ショートリング15はTFT基板1となるべきガラス基板101側に設けられているものであるので、ショートリング15が設けられているTFT基板1となるべきガラス基板101をカラーフィルタ基板2となるべきガラス基板102よりも先に分断してしまうということは、カラーフィルタ基板2の分断より先にショートリング15を分断してしまうということを意味する。このようにショートリング15を先に分断してしまった場合、カラーフィルタ基板2の分断を行なうために貼合せ基板を反転させる際に、ガラス基板102に貼られた偏光板11uがステージ14から引き離されることによって発生する静電気に対してはもはやショートリング15は機能せず、静電気によって貼合せ基板内の回路が破壊される可能性が非常に高くなる。
したがって図14に示すように、まずカラーフィルタ基板2となるべきガラス基板102側の分断を先に行なって、それから反転工程を行ない、その後で図15に示すようにTFT基板1となるべきガラス基板101側の分断を行なうこととすることが好ましい。すなわち、分割工程S3の手順としては図6に示すように行なうことが好ましいといえる。
また、カラーフィルタ基板側分断工程S31を行なった後には、図14に示すように不要部分としてのガラス基板切片17が生じる。反転工程S32の際にはこのガラス基板切片17を脱落させることなく、元の位置に収めたまま貼合せ基板を反転させることとし、図15に示すようにガラス基板切片17を下側に収めた状態でTFT基板側分断工程S33を行なえば、ガラス基板101は浮いた状態とならずガラス基板切片17によって下側を堅固に支持された状態で分断を行なうことができるので、図12に示したような変形が起こることは防止できる。この点からも分割工程S3の手順としては図6に示すように行なうことが好ましいといえる。
このようにすれば偏光板を広い幅にわたって剥離した箇所がなくガラス基板のたわみのない状態で良好なスクライブが行なえ、なおかつ、貼合せ基板の反転時においてもショートリングが繋がった状態であるため、静電気による破壊を少なくすることができる。
分割工程S3に含まれるこれらの作業を大判の貼合せ基板の全体で見た場合、カラーフィルタ基板2となるガラス基板102を分断した後は図16に示すような状態であり、この状態にした後に反転工程を行なう。その後に図17に示す破線に沿ってTFT基板1となるガラス基板101の分断を行なう。なお、図17に示す破線に沿って分断作業を済ませた状態では、既に個々の液晶表示パネルの大きさにまで切り分けられた状態になっており、ステージ(図示せず)上から個々の液晶表示パネルを引き離す際にも静電気による問題は発生しにくくなる。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 TFT基板、2 カラーフィルタ基板、3 段差部、4a,4b 偏光板、5 端子、6 段差部裏、7 シール材、8 液晶層、9 (偏光板の)端面、11,11u 偏光板、12 チップ部品、13 FPC、14 台、15 ショートリング、16 空間、17 ガラス基板切片、20 分断ユニット、30 偏光板剥離ユニット、31 偏光板剥離用刃物、40 ガラス分断ユニット、41 ガラス分断用スクライブホイル、101 (TFT基板となる大判の)ガラス基板、102 (カラーフィルタ基板となる大判の)ガラス基板、500 液晶表示パネル。
Claims (5)
- ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板とが液晶層を介して貼り合せられ、前記カラーフィルタ基板の端部の方が前記TFT基板の端部より後退した段差部を有する液晶表示パネルを製造する方法であって、
前記TFT基板と前記カラーフィルタ基板とを貼り合わせて大判貼合せ基板とする貼合せ工程と、
前記大判貼合せ基板の両面に偏光板をそれぞれ貼り付ける偏光板貼付工程と、
前記大判貼合せ基板を前記偏光板とともに分割する分割工程とを含み、
前記分割工程は、
前記カラーフィルタ基板が上側になる姿勢で、前記カラーフィルタ基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部の外形線に対応するように帯状に除去し、なおかつ、前記偏光板を除去した領域に沿って前記カラーフィルタ基板に含まれるガラス基板の分断を行なうカラーフィルタ基板側分断工程と、
前記カラーフィルタ基板側分断工程の後に、前記カラーフィルタ基板において分断された結果生じた不要部分であるガラス基板切片を元の位置に収めたままで前記TFT基板が上側になる姿勢とする反転工程と、
前記反転工程によって得た姿勢において、前記TFT基板に貼り付けてある前記偏光板を前記段差部全域にわたって剥離し、前記段差部と隣接する液晶表示パネルとの境目において前記TFT基板に含まれるガラス基板の分断を行なうTFT基板側分断工程とを含む、液晶表示パネルの製造方法。 - 前記カラーフィルタ基板側分断工程において行なわれる前記偏光板の帯状の除去は幅3mm以下で行なわれる、請求項1に記載の液晶表示パネルの製造方法。
- 前記TFT基板において前記段差部に対応して前記偏光板が剥離される領域は、短辺が3mm以上の長方形である、請求項1または2に記載の液晶表示パネルの製造方法。
- 前記TFT基板において幅3mm以上で前記偏光板が剥離される領域は、偏光板剥離用刃物を側方にシフトさせながら平行に複数回走行させることによって前記偏光板を除去する、請求項1から3のいずれかに記載の液晶表示パネルの製造方法。
- ガラス基板上にTFT素子を備えるTFT基板とガラス基板上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタ基板とが液晶層を介して貼り合せられ、前記TFT基板および前記カラーフィルタ基板の外側の面には偏光板がそれぞれ貼り付けられ、前記カラーフィルタ基板の端部の方が前記TFT基板の端部より後退した段差部を有する液晶表示パネルであって、前記段差部でない辺においては、前記TFT基板および前記カラーフィルタ基板の各ガラス基板の外縁に比べて前記偏光板の外縁は平行でかつ1.5mm以下の距離だけ後退している、液晶表示パネル。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101366539B1 (ko) * | 2012-04-30 | 2014-02-25 | 엘지디스플레이 주식회사 | 영상표시장치 및 그 제조방법 |
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- 2006-03-14 JP JP2006069645A patent/JP2007248638A/ja not_active Withdrawn
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KR101366539B1 (ko) * | 2012-04-30 | 2014-02-25 | 엘지디스플레이 주식회사 | 영상표시장치 및 그 제조방법 |
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