JP2007248570A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化や薄型化を図っても照明ユニットの良好な放熱性を得ることができ、温度分布を緩和することができる電気光学装置の構成を実現する。
【解決手段】本発明の電気光学装置100は、電気光学パネル120と、該電気光学パネルに実装された配線基板126と、前記電気光学パネルに光を照射するための照明ユニット110とを具備する電気光学装置において、前記照明ユニットの外表面に沿って前記配線基板の少なくとも一部が延在し、前記照明ユニットの前記配線基板により被覆されてなる被覆領域内に配置され、且つ前記照明ユニットの発熱部の熱を伝導する熱伝導部118が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の電気光学装置100は、電気光学パネル120と、該電気光学パネルに実装された配線基板126と、前記電気光学パネルに光を照射するための照明ユニット110とを具備する電気光学装置において、前記照明ユニットの外表面に沿って前記配線基板の少なくとも一部が延在し、前記照明ユニットの前記配線基板により被覆されてなる被覆領域内に配置され、且つ前記照明ユニットの発熱部の熱を伝導する熱伝導部118が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は電気光学装置及び電子機器に係り、特に、電気光学パネルを照明するための照明ユニットを備えた電気光学装置の構造に関する。
一般に、電気光学パネル等の電気光学パネルを内蔵した電気光学装置においては、電気光学パネルを照明するための照明ユニットを有する場合があり、電気光学パネルと照明ユニットとが平面的に重ねあわされた状態でケース等に収容される。例えば、電気光学パネルの背後に、バックライトを構成する照明ユニットを重ね合わせて配置し、この照明ユニットの照明光で電気光学パネルの透過表示を視認可能としたものが知られている。
上記の照明ユニットとしては、LED等の点状光源や冷陰極管等の線状光源などからなる光源と、この光源から放出された光を電気光学パネルに向けて出射させるための導光板とを有するものがある。このような照明ユニットでは、光源から生ずる熱で温度が上昇し、これによって光源、基板、導光板等の劣化を招くという問題点がある。特に、複数のLEDを配列させて用いる場合には、温度分布が偏ることによって各LEDの経時的な輝度や色度のばらつきが発生し、照明ユニットの輝度の均一性や表示画面の色再現性が悪化するという問題点がある。
そこで、従来から、光源及び導光板を熱伝導性の良好な金属製のケースを用いたり、光源を金属性基板に接続したり、光源とケースとの密着性を改善したりするなどといった種々の放熱構造の提案がなされている(例えば、以下の特許文献1乃至4参照)。
特開2003−36717号公報
特開2004−186004号公報
特開2005−38771号公報
登録実用新案第3098463号公報
ところで、近年の電気光学装置では、装置の小型化や薄型化を図るために電気光学パネルや照明ユニットの配置に関する自由度が低下してきており、小型化や薄型化を進めることで全体として放熱性が悪化してきているという問題点がある。特に、複数のLED等の点状光源を配列させた照明装置が一般的になりつつあるが、複数の点状光源間に温度の偏りが生ずると、経時的に輝度や色度がばらつくため、照明ユニットの輝度分布や色度分布の均一性が確保できないという問題点がある。
また、上記のような小型化や薄型化により照明ユニットの周囲に配線基板(フレキシブル配線基板や回路基板など)を配置する場合が多くなってきており、これによって照明ユニットの一部が配線基板によって被覆されるため、この被覆領域において放熱性が不十分となる場合も考えられる。
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、小型化や薄型化を図っても照明ユニットの良好な放熱性を得ることができ、温度分布を緩和することができる電気光学装置の構成を実現することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の電気光学装置は、電気光学パネルと、該電気光学パネルに実装された配線基板と、前記電気光学パネルに光を照射するための照明ユニットとを具備する電気光学装置において、前記照明ユニットの外表面に沿って前記配線基板の少なくとも一部が延在し、前記照明ユニットにおける前記配線基板により被覆されてなる被覆領域に配置され、且つ前記照明ユニットの発熱部の熱を伝導する熱伝導部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、照明ユニットの外表面に沿って延在し発熱部の熱を伝導する熱伝導部によって当該外表面の熱伝導性を向上させることができるため、照明ユニットの温度分布を緩和することができるとともに、熱伝導部が配線基板による被覆領域に配置されているため、装置の小型化や薄型化を妨げることがなく、さらに、配線基板の被覆による温度分布の偏りを低減する効果が得られる。したがって、小型化や薄型化を妨げることなく、照明ユニットの温度分布の偏りを効率的に低減することが可能になる。
本発明において、前記熱伝導部は、前記被覆領域の外にまで伸びるように形成されていることが好ましい。これによれば、熱伝導部が配線基板による被覆領域内から被覆領域外まで伸びることにより、放熱性を向上させることができるため、温度分布の偏りをさらに低減できるとともに、全体として温度を低下させることが可能になる。
本発明において、前記熱伝導部は、前記被覆領域の両側においてそれぞれ前記被覆領域外へ伸びていることが好ましい。これによれば、熱伝導部を通して被覆領域からその両側へ放熱させることができるため、放熱性をさらに高めることができる。
本発明において、前記照明ユニットは光源を有し、前記発熱部が光源であることが好ましい。電気光学パネルの照明ユニットとしては輝度や色度の面内均一性を確保する上で光源及び導光板を有する構成が最も好ましい。この場合、発熱部は光源であり、当該部分の外表面部位に熱伝導部を設けることで、光源の発熱による温度分布の偏りを効率的に低減することができ、これによって光源の輝度や色度の経時的変化に起因する劣化やばらつきを低減できる。
この場合に、前記照明ユニットは、発光ダイオードと、当該発光ダイオードから出射された光を伝播させる導光板と、前記発光ダイオードが実装されてなる基板と、前記発光ダイオード、前記導光板及び前記基板を収容してなるとともに、前記基板が接触してなる熱伝導性のケースと、を有し、前記発熱部である前記発光ダイオードから発せられた熱は、前記基板、前記ケース及び前記熱伝導部材に伝導されることが好ましい。
本発明において、前記熱伝導部は、前記被覆領域のうち前記光源の背後に位置する背面部若しくは側方に位置する側面部に配置されていることが好ましい。これによれば、熱伝導部が光源の背後や側方の背面部や側面部に配置されることにより、電気光学パネルの構造に影響を与えずに効率的に放熱させることができる。
本発明において、前記照明ユニットは複数の光源を含み、前記熱伝導部は前記複数の光源の配列方向に伸びるように形成されていることが好ましい。これによれば、複数の光源が配列されていることにより、配列方向の中央にある部分が周縁部よりも高温になりやすいが、熱伝導部が配列方向に伸びるように構成されていることで、配列方向の温度分布の偏りを緩和することができる。
本発明において、前記熱伝導部は、前記外表面に熱接触する熱伝導部材であることが好ましい。熱伝導部としては、照明ユニットのケース体に一体に設けられている肉厚部などであっても構わないが、照明ユニットの外表面に熱接触する別体の熱伝導部材とすることで、既存の照明ユニットにも容易に適用することができるとともに、照明ユニットの構造を複雑化させずに構成することが可能になる。ここで、熱伝導部材は照明ユニットのケースの外表面に対して単に当接した状態で何らかの支持手段で支持されていてもよく、また、外表面に接着剤等によって接着されたり、溶接されたりすることによって保持固定されていてもよい。さらに、シリコーンオイル等の放熱グリス(サーマルグリス)等の熱伝導性の良好なペーストを介して熱接触していることが望ましい。
本発明において、前記熱伝導部は、前記外表面に沿って流通する熱媒体を有するヒートパイプ構造を有することが好ましい。熱伝導部としては、照明ユニットの外表面に設けられた厚肉部や外表面に当接するアルミニウムや銅などの熱伝導性の良好な素材からなる板材であってもよいが、熱伝導部をヒートパイプ構造を有するものとすることによって内部の熱媒体が流通して被覆領域内の熱勾配を効率的に低減することができる。ヒートパイプ構造はアルミニウムや銅などの熱伝導性の良好な素材からなるパイプ内に熱媒体を封入してなるものであることが好ましく、例えば、被覆領域内の温度で気化し、被覆領域外において液化する熱媒体を選定することが望ましい。典型的なヒートパイプ構造としては、密封容器内に減圧下で水やアルコール等の熱媒体を封入し、必要に応じて容器内部に熱媒体の凝縮を促進するための微細構造(ウイック等)を設けたものがある。
本発明において、前記熱伝導部は、前記被覆領域の外側において前記外表面から離反していることが好ましい。これによれば、熱伝導部が被覆領域の外側において外表面から離反していることにより、熱伝導部による照明ユニットからの放熱作用を高めることが可能になる。
本発明において、前記熱伝導部の両端部が前記被覆領域の外側において前記外表面からそれぞれ離反していることが好ましい。熱伝導部の両端部が外表面から離反していることにより上記放熱作用を両端部においてそれぞれ得ることができる。
本発明において、前記発熱部は、前記照明ユニットの一端部に構成され、前記配線基板は、前記電気光学パネルの一端部に実装されるとともに、前記電気光学パネルの前記一端部から前記照明ユニットの前記一端部を被覆して前記照明ユニットの背後に回り込むように折り曲げ部で折り曲げられてなり、前記熱伝導部は、前記折り曲げ部近傍の前記配線基板と前記照明ユニットとの空間に配置されてなることが好ましい。これによれば、電気光学パネルと配線基板との実装部分の背後に照明ユニットの発熱部が配置され、当該発熱部を配線基板が被覆して照明ユニットの背後に回り込むように折り曲げられて設置されていることにより、電気光学パネルの端部の実装部分と照明ユニットの端部の発熱部とを重ねて配置することで配線基板の小面積化が可能になるとともに、これらの端部に沿って配線基板を迂回させることで装置全体の小型化を図ることが可能になる。
本発明において、前記配線基板はフレキシブル配線基板であることが好ましい。フレキシブル配線基板を用いることにより、照明ユニットの外表面に沿うように容易に設置することが可能になる。
次に、本発明の電子機器は上記のいずれか一項に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。これによれば、コンパクトな電気光学装置を搭載することで電子機器の小型化を図ることができるとともに、温度分布の緩和によって長寿命で安定した発光特性を得ることができる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る電気光学装置100の全体構造を示す概略断面図である。本実施形態の電気光学装置100は、照明ユニット110と、この照明ユニット110の前方に配置される電気光学パネル120とを有している。そして、照明ユニット110及び電気光学パネル120は、表示画面を露出するための開口部101aを備えた前面フレーム101、電気光学パネル120を位置決めするパネルフレーム102及びバックカバー103によって構成されるケース体の内部に収容されている。
照明ユニット110は、LED(発光ダイオード)等の発光素子からなる光源111と、この光源111を実装した素子基板112と、光源111と対向する光入射面を備えたアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等で構成される導光板113と、この導光板113の背後に配置されたポリエチレン等で構成される反射シート114と、導光板113の前方、すなわち、導光板113と電気光学パネル120との間に配置された1又は複数の光学シート(例えば、光拡散シートや集光シートなど)115とを備えている。また、上記の各構成要素は合成樹脂等で形成された内部ケース116で位置決めされている。
上記の各要素は内部ケース116を含めて全体がユニット収容ケース117に収容されている。このユニット収容ケース117は背面部117bと側面部117sを備えた箱形状を有している。ユニット収容ケース117はアルミニウム等の熱伝導性の良好な素材で形成されている。
電気光学パネル120はガラスやプラスチック等で構成された基板121と122とが図示しないシール材を介して貼り合わされ、基板間に図示しない液晶が封入された液晶表示パネルである。基板121,122の外面上には偏光板123,124が貼着されている。基板121には基板122の外形よりも外側へ張り出してなる基板張出部121Tが設けられ、この基板張出部121T上に配線が引き出されている。また、基板張出部121T上には半導体チップ等で構成される駆動回路125が実装されている。基板張出部121Tの端部にはフレキシブル配線基板126が実装されている。このフレキシブル配線基板126は、ポリイミド樹脂などからなる基材上に銅などからなる配線パターンが形成されたものである。
フレキシブル配線基板126は、電気光学パネル120の端部に設けられた基板張出部121T上から照明ユニット110の光源111が収容された端部の側方を通過した後、背後に回りこむように設置されている。より具体的には、ユニット収容ケース117の側面部117s上を通過して背面部117b上に回り込み、この背面部117bに沿ってさらに伸びるように、断面U字状若しくはコ字状に設置されている。そして、フレキシブル配線基板126は照明ユニット110の背後に配置された回路基板127に実装されている。回路基板127はガラスエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の硬質基材上に所定の配線パターンを形成するとともに回路素子を実装してなり、フレキシブル配線基板126を通して電気光学パネル120に制御信号や表示信号を送るように構成されている。回路基板127は照明ユニット110のユニット収容ケース117の背面部117bに対してほぼ平行となるように対向配置されている。図示例の場合、回路基板127はボスや固定ねじ等で構成される位置決め固定部104によってユニット収容ケース117及びバックカバー103に固定されている。
本実施形態では、照明ユニット110における上記フレキシブル配線基板126で被覆された被覆領域内の外表面に熱伝導板118が熱接触している。熱伝導板118はアルミニウム、銅、ステンレス鋼などの熱伝導性の良好な素材で構成されている。熱伝導板118を構成する素材の熱伝導率は、15[W/(m・K)]以上であることが好ましく、100[W/(m・K)]以上であることがさらに望ましい。このような熱伝導率の好適な範囲は、照明ユニット110のユニット収容ケース117やバックカバー103の素材についても同様である。
熱伝導板118は上記被覆領域においてユニット収容ケース117の外表面に対してカシメ、ネジ止め、接着(接着剤を用いる場合だけでなく両面テープ等を用いる場合も含む)などによって固定されている。なお、ユニット収容ケース117と熱伝導板118とが放熱グリースなどの熱伝導性の高いペースト材を介して熱接触することで、実質的な接触面積が増大した状態とされることが望ましい。
図3にはユニット収容ケース117と熱伝導板118の取り付け状態を示す底面図及び断面図を示す。熱伝導板118は帯状に構成され、図1の紙面と直交する方向に伸びた延長形状を備えている。熱伝導板118は、図示一点鎖線で示すフレキシブル配線基板126の被覆領域(側面部117s及び背面部117bの一部、具体的には光源111が配列されている部分の外表面範囲)内においてユニット収容ケース117に熱接触しているとともに、当該被覆領域外へと伸びている。特に、図示例では熱伝導板118の両端部118a,118bはユニット収容ケース117の左右の端部から離反している。これらの両端部118a,118bは上記のように単に外側へ突出しているだけでもよいが、例えば、後述する電子機器に搭載されるときに、電子機器内の温度が低い部分に熱接触させることが放熱性をさらに高める上で好ましい。
熱伝導板118は照明ユニット110の光源111の背後に配置されている。すなわち、光源111の設置位置と、熱伝導板118の設置位置とが平面的に重なるように構成されている。具体的には、ユニット収容ケース117の背面部117bのうち光源111の背後に位置する端部(側面部117sに隣接する部分)に熱接触している。また、本実施形態では複数の光源111が一列に配列されており、熱伝導板118はこの配列方向に延在するように設けられている。
図2は上記実施形態の変形例を示す断面図、図4は当該変形例のユニット収容ケース117及び熱伝導板118′の構成を示す底面図及び断面図である。この変形例では、熱伝導板118′の設置位置を除いて上記実施形態と同様に構成されているので、同様の部分については同一符号を付し、それらの説明は省略する。
この変形例では、熱伝導板118′がユニット収容ケース117の側面部117sに熱接触している。側面部117sは光源111の背面、若しくは、光源111を実装した素子基板112が内側にて熱接触する部分であり、この側面部117sの外表面部位に熱伝導板118′を熱接触させることによって効率的に温度分布を緩和することができる。なお、熱伝導板118′が複数の光源111の配列範囲に沿って延在している点やフレキシブル配線基板126の被覆領域から被覆領域外まで伸びている点、ユニット収容ケース117の外表面から離反した両端部118a′及び118b′を備えている点などは上記実施形態と同様である。
上記の実施形態では、照明ユニット110の外表面上に熱伝導板118、118′を熱接触させているが、照明ユニット110の外表面に肉厚に構成した部分(リブ)を構成して、これを熱伝導部としてもよい。具体的には、ユニット収容ケース117の外表面に肉厚部を構成し、これをフレキシブル配線基板126の被覆領域から被覆領域外へ伸びるように構成してもよい。
また、上記の実施形態では熱伝導板118、118′として単なる熱伝導部材を用いているが、より放熱性や温度分布の緩和効果を高めるためには、照明ユニット110と別体のヒートパイプ構造を有する熱伝導部材を用いたり、照明ユニット110の外表面に一体に設けられたヒートパイプ構造の熱伝導部を設けたりすることが好ましい。このようなヒートパイプ構造としては、一般に、管状に構成された密封された収容空間内に減圧下で熱媒体を封入したものが挙げられる。熱媒体としては、水やアルコール等といった、収容空間内で高温部の熱を受けて気化するとともに低温部で凝縮することの可能なものを用いる。また、低温部での熱媒体の凝縮を促進するために収容空間の内面に微細な凹溝や凸条を形成したものが好ましい。
本実施形態では、熱伝導板118、118′を設けることで、照明ユニット110の発熱部を覆う外表面部位の熱伝導性が高められるため、発熱部に配置される複数の光源111の温度分布の偏りが緩和される。特に、熱伝導板118、118′がフレキシブル配線基板126の被覆領域内から被覆領域外へと伸びていることによりフレキシブル配線基板126による保温効果を削減させることで放熱性が高められており、さらに、熱伝導板118、118′の両端部18a、118bが照明ユニット120の外表面から離反していることによって、放熱性がさらに向上している。
また、熱伝導板118、118′はフレキシブル配線基板126の被覆領域に配置されていて、ユニット収容ケース117の外表面とフレキシブル配線基板126の間の空隙部であった部分に収容されるため、装置の小型化や薄型化をほとんど妨げないという利点がある。
図5は、上記実施形態の熱伝導板118を用いない場合の照明ユニット110単独の温度分布(破線)と、電気光学装置100を電子機器に搭載した場合を想定し、この場合に近づいた温度環境となるように、ユニット収容ケース117に設けた耳部117xを温度30℃に保たれた熱源に取り付けた場合の温度分布(点線)とをそれぞれ示す温度分布図である。
図5に示すように、熱伝導板118を設けない場合には、ユニット収容ケース117だけでは充分な放熱ができず、光源111はいずれも55℃以上となり、光源だけでなくケースも中央部では52度を超えている。一方、耳部117xを30℃の熱源に取り付けた場合には全体として温度が低下して放熱効果が得られることがわかるが、この場合には中央の光源111は50度近くに達するのに対して周縁部の光源111は45℃程度となり、光源111間の温度差が却って拡大している。
図6は、熱伝導板118を設けた実施例の温度分布を示す。ここで、耳部116xは30℃で一定の熱源に取り付けてある。この場合、耳部117x近傍の温度分布は図5に示すものとほぼ同じであるが、熱伝導板118の延在方向である光源111の配列方向の温度分布が大幅に均一化され、各光源111は45℃程度でほとんど同じ温度となっているとともに、全体としても光源111の近傍部分の温度が低下している。
最後に、図7及び図8を参照して本発明に係る電子機器について説明する。図7は本発明に係る電子機器であるノート型パーソナルコンピュータ装置200の概略斜視図である。このパーソナルコンピュータ200は、複数の操作ボタン201aや他の操作装置201bを備えた本体部201と、この本体部201に接続され、表示画面202aを備えた表示部202とを備えている。図示例の場合、本体部201と表示部202は開閉可能に構成されている。表示部202の内部には上述の電気光学装置100が内蔵されており、表示画面202aに所望の表示画像が表示されるようになっている。この場合、パーソナルコンピュータ200の内部には、上記電気光学装置100を制御する表示制御回路が設けられる。この表示制御回路は、電気光学装置100の駆動回路125に対して映像信号その他の入力データや所定の制御信号を送り、電気光学パネル120の動作態様を決定するように構成されている。
図8は本発明に係る他の電子機器である携帯電話機300の概略斜視図である。ここに示す携帯電話機300は、複数の操作ボタン301a,301b及び送話口などを備えた操作部301と、表示画面302aや受話口などを備えた表示部302とを有し、表示部302の内部に上記の電気光学装置100が組み込まれてなる。そして表示部302の表示画面302aにおいて電気光学装置100により形成された表示画像を視認することができるようになっている。この場合、携帯電話機300の内部には、上記電気光学装置100を制御する表示制御回路が設けられる。この表示制御回路は、電気光学装置100の駆動回路125に対して映像信号その他の入力データや所定の制御信号を送り、電気光学パネル120の動作態様を決定するように構成されている。
尚、本発明の電気光学装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記各実施形態の電気光学装置は照明ユニット110の外表面がユニット収容ケース117の表面で構成されている例を示したが、本発明はこのような構成に限らず、照明ユニット110の外部に露出する種々の面、例えば、光源111そのものや素子基板112の裏面などを上記外表面とすることが可能である。また、上記実施形態ではフレキシブル配線基板126の被覆領域に熱伝導板118を配置しているが、フレキシブル配線基板126に限らず、回路基板127などの他の配線基板の被覆領域に熱伝導板118その他の熱伝導部を設けてもよい。
100…電気光学装置、101…前面ケース、102…パネルケース、103…バックカバー、110…照明ユニット、111…光源、112…素子基板、113…導光板、114…反射シート、115…光学シート、116…内部ケース、117…ユニット収容ケース、118…熱伝導板、120…電気光学パネル、121、122…基板、123、124…偏光板、125…駆動回路、126…フレキシブル配線基板、127…回路基板
Claims (8)
- 電気光学パネルと、該電気光学パネルに実装された配線基板と、前記電気光学パネルに光を照射するための照明ユニットとを具備する電気光学装置において、
前記照明ユニットの外表面に沿って前記配線基板の少なくとも一部が延在し、
前記照明ユニットの前記配線基板により被覆されてなる被覆領域に配置され、且つ前記照明ユニットの発熱部の熱を伝導する熱伝導部が設けられていることを特徴とする電気光学装置。 - 前記熱伝導部は、前記被覆領域の外にまで伸びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記照明ユニットは、発光ダイオードと、当該発光ダイオードから出射された光を伝播させる導光板と、前記発光ダイオードが実装されてなる基板と、前記発光ダイオード、前記導光板及び前記基板を収容してなるとともに、前記基板が接触してなる熱伝導性のケースと、を有し、
前記発熱部である前記発光ダイオードから発せられた熱は、前記基板、前記ケース及び前記熱伝導部材に伝導されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。 - 前記照明ユニットは、複数の光源を含み、
前記熱伝導部は、前記複数の光源の配列方向に伸びるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。 - 前記熱伝導部は、前記外表面に沿って流通する熱媒体を有するヒートパイプ構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記熱伝導部の端部は、前記外表面から離反して、電気光学パネル、前記配線基板及び前記照明ユニットを収容してなる筐体に接続されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記発熱部は、前記照明ユニットの一端部に構成され、
前記配線基板は、前記照明ユニットの前記一端部に沿った前記電気光学パネルの一端部に実装されるとともに、前記電気光学パネルの前記一端部から前記照明ユニットの前記一端部を被覆して前記照明ユニットの背後に回り込むように折り曲げ部で折り曲げられてなり、
前記熱伝導部は、前記折り曲げ部近傍の前記配線基板と前記照明ユニットとの空間に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009151061A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Jfe Steel Corp | ディスプレイ装置 |
JP2011180402A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Sony Corp | 液晶モジュール及び電子機器 |
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2006
- 2006-03-14 JP JP2006068767A patent/JP2007248570A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009151061A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Jfe Steel Corp | ディスプレイ装置 |
JP2011180402A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Sony Corp | 液晶モジュール及び電子機器 |
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