JP2007246811A - 発光性有機化合物及びそれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents

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睦 木村
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正幸 原野
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保範 山崎
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Abstract

【課題】 有機溶媒に可溶であり、かつ優れたオプトエレクトロニクス特性を有する発光性有機化合物、及び該化合物を含有し、高効率、高輝度及び高寿命の光出力が可能な有機発光材料及び有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】 下記化学式(A)
【化1】
Figure 2007246811

で示される発光性有機化合物は、有機発光素子材料として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機発光素子材料として用いることができ、なおかつ有機溶媒に可溶な新規発光性有機化合物、及び該化合物を使用した発光材料、有機電界発光素子、および発光素子印刷用インクに関するものである。
近年、有機電界発光素子に関する研究が活発に行われている。有機電界発光素子は、低印加電圧で高輝度の発光があり、薄型軽量の発光デバイス化が可能となることから、次世代ディスプレイ等への適用が期待される。
有機電界発光素子の発光材料として高分子系材料を用いる場合、インクジェット法のようなウェットプロセスによる発光層の成膜が汎用される。インクジェット法は、微細なパターニングを簡便に行うことができるため、注目されている。特許文献1には、インクジェット法を用いて有機電界発光素子を製造する方法とそのための製造装置が示されている。
ウェットプロセスにより前記発光層を成膜する場合、発光材料は効率的なエレクトロルミネッセンス、高いキャリア移動度といったオプトエレクトロニクス特性に加え、有機溶媒に対して高い溶解性を有していなければならない。
特開2003−142260号公報
本発明の発明者は、有機電界発光素子材料に用いられる化合物の側鎖を分子設計すれば該化合物の有機溶媒に対する溶解性が高まることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、有機溶媒に可溶であり、かつ優れたオプトエレクトロニクス特性を有する発光性有機化合物、及び該化合物を含有し、高効率、高輝度及び高寿命の光出力が可能な有機発光材料及び有機電界発光素子を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された発光性有機化合物は、下記化学式(A)
Figure 2007246811
(式(A)中、nは10〜1000の数、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数16〜22のアルキル基であり、該アルキル基の少なくとも4箇所に炭素数1〜16のアルキル基からなる側鎖を有する)
で示されることを特徴とする。
請求項2に記載の発光性有機化合物は、下記化学式(B)
Figure 2007246811
(式(B)中、nは10〜1000の数、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数16〜22のアルキル基であり、該アルキル基の少なくとも4箇所に炭素数1〜16のアルキル基からなる側鎖を有する)
で示されることを特徴とする。
請求項3に記載の発光性有機化合物は、請求項1に記載されたもので、前記式(A)が、下記式(1)
Figure 2007246811
で示されるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体であることを特徴とする。
請求項4に記載の発光性有機化合物は、請求項2に記載されたもので、前記式(B)が、下記式(2)
Figure 2007246811
で示されるポリフルオレン誘導体であることを特徴とする。
請求項5に記載の発光素子材料は、請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を含有することを特徴とする。
請求項6に記載の有機電界発光素子は、陽極及び陰極からなる電極対の間に、発光層を有する有機電界発光素子において、前記発光層が、請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を含有することを特徴とする。
請求項7に記載の有機電界発光素子は、請求項6に記載されたもので、前記発光層が、塗布プロセスにより成膜されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発光素子印刷用インクは、請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したことを特徴とする。
前記式(1)、(2)で示される発光性有機化合物は、本発明によって初めて合成された。該化合物は合成ステップが少なく、温度安定性、化学的安定性に優れ、なおかつ高いオプトエレクトロニクス特性を有するため、発光素子材料として好適に使用できる。
また、本発明の発光性有機化合物は有機溶媒、特に炭化水素系有機溶媒に対して高い溶解性を示すことから、インクジェット法のようなウェットプロセスにより簡便に成膜することが可能である。
該発光素子材料を用いた有機電界発光素子は、印加電圧が低い場合でも高効率、高輝度に発光する。そのため、ディスプレイ材料、照明材料、太陽電池、電界効果トランジスタ等に有用である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
前記化学式(A)または(B)で示される発光性有機化合物の好ましい一例として、前記化学式(1)で示されるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体は以下の化学反応式のようにして合成される。
Figure 2007246811
2,5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチルの水酸基に1−ブロモ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカンを導入する。次いでエステル部分を水素化リチウムアルミニウムを用いて還元し、塩素化した後重合させると、前記化学式(1)で示されるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体が得られる。重合は、18−クラウン−6−エーテルとカリウムt−ブトキシドとを触媒として使用し、脱気しながら110℃で36時間撹拌還流して反応させる。
前記式(2)で示されるポリフルオレン誘導体は、2,7−ジブロモフルオレンに1−ブロモ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカンを導入し、ニッケル触媒を用いて重合させると得られる。
合成した化合物は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)、プロトン核磁気共鳴(H NMR)、カーボン核磁気共鳴(13C NMR)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−Ms)によって生成を確認、同定できる。
前記式(A)または(B)において、−R、−Rは炭素数16のアルキル基であると好ましい。該アルキル基が短いと、親媒性部分が不足し有機溶媒に溶解しない。前記−R、−Rのアルキル基は4箇所以上の側鎖を有するが、その位置は該アルキル基のどの部分にあってもよく、特に限定されない。また、該側鎖はメチル基であるとより好ましい。−R、−Rとして最も好ましいのは、前記化学式(1)、(2)で示される化合物に−R、−Rとして導入されているフィトール基である。
前記−R、−Rで示される基が、有機溶媒との親媒性部分として機能する。そのため、−R、−Rで示される基が導入された化合物は、有機溶媒、特にドデカンのような炭化水素系有機溶媒に対する溶解性が向上する。
本発明の発光性有機化合物は、前記の−R、−Rで示される基を有していることが重要である。よって骨格となる高分子は、前記で示したポリ(p−フェニレンビニレン)やポリフルオレン以外にも、下記の化学式で示される高分子
Figure 2007246811
(化学式中、−R、−Rはいずれも前記化学式(A)または(B)と同様)
を用いることができ、これらの高分子に前記の−R、−Rで示される基を導入したものであってもよい。
本発明の発光素子材料は、前記発光性有機化合物を含有するものである。発光素子材料は有機電界発光素子の発光層や電子輸送層の構成材料として用いることが好ましいが、有機電界発光素子のホール注入層、ホール輸送層、電子注入層等に含まれていてもよい。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に設けられた陽極と陰極との間に、前記発光性有機化合物を含む発光層を有したものである。
前記発光層は、塗布プロセスにより成膜されると好ましく、例えば、オフセット印刷あるいはインクジェット印刷等の印刷法、スピンコート法、スパッタリング法等が挙げられる。中でも、インクジェット法により成膜されるとより好ましい。前記発光性有機化合物は炭化水素系有機溶媒に溶解するため、容易にインク化することができる。
前記基板としては、例えばガラス基板、石英基板のような透明性基板、または金属製基板、セラミック製基板のような不透明性基板を用いることができる。
前記陽極の材料としては仕事関数が大きなものが好ましく、例えば金、白金、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウムのような金属の単体;これらの金属の合金;酸化錫、酸化亜鉛、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの陽極材料は、単独で陽極を構成してもよく、複数併用して構成してもよい。
前記陰極の材料としては仕事関数が小さなものが好ましく、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、銀、鉛、錫、クロムのような金属の単体;これらの金属の合金が挙げられる。これらの陰極材料は、単独で陰極を構成してもよく、複数併用して構成してもよい。
前記有機電界発光素子は、前記発光層に加えて、ホール注入層、ホール輸送層、ホールブロック層、電子注入層、電子輸送層等の層が設けられていてもよい。これらの層は、単層であっても多層であってもよく、また有機化合物層であっても無機層であってもよい。前記有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に存在する層の少なくともひとつの層に前記発光性有機化合物を含有していればよい。具体的には、例えばホール注入層として銅フタロシアニンや4,4−ビス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)ビフェニル(mTDATA)、ホール輸送層として、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TPD)やN,N'−ビス(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニルベンジジン(NPD)、ホールブロック層として2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン;BCP)やビス(2−メチル−8−キノリノレート)(p−フェニルフェノレート)アルミニウム(BAlq)やバソフェン、電子輸送層としてアルミニウム トリス 8−ヒドロキシキノリン(Alq)や1,3,5−トリス(1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル)ベンゼン(TPBi)を用いることができる。
本発明の発光素子印刷用インクは、前記の発光性有機化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒は前記発光性有機化合物を溶解するものであれば特に限定はなく、例えばテトラデカン、ドデカン、テトラリン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、アニソール、キシレン、メシチレンが挙げられる。これらの有機溶媒は、一種類を単独で使用してもよく、混合溶媒を使用してもよい。また、インク中における発光性有機化合物の濃度は0.5〜5wt%であるとよく、2wt%であると特に好ましい。前記インクは、発光性有機化合物以外に界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤のような添加剤を含んでいてもよい。
本発明の発光素子印刷用インクは、インクジェット法のような塗布プロセスにより有機電界発光素子の層を形成する際に用いられると好ましい。
本発明の発光性有機化合物を合成した例を合成例1〜2に、得られた発光性有機化合物を用いて有機電界発光素子を作製した例を実施例1に、それぞれ示す。
(合成例1) ポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体(前記化学式(1)で示される化合物)の合成
(1−1) 3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカノールの合成
500mlのナスフラスコにフィトール50gを入れ、酢酸エチル100mlを加えて溶解した。次に、ビーカーに酢酸エチルを入れて5分間バブリングし、そこにパラジウム炭素を大さじ2杯入れて撹拌した。このパラジウム炭素の分散液を前記のナスフラスコに加え、水素添加装置により2日間水素添加した。水素添加終了後、ろ過を2回行ってパラジウム炭素を除去し、ろ液を減圧濃縮して酢酸エチルを除去した。得られた生成物を、ジェットサッカーを用いて120℃〜200℃で減圧蒸留して、目的物を得た。得られた生成物は、H NMRにより同定した。尚、NMR測定には、NMR分光器AVANCE400(日本ブルガー社製)を使用した。
収量(収率):42g(83%)
1H NMR(CDCl3):δ=3.67 (m,2H,OCH2), 1.05-1.61 (m,24H,CH2), 0.83-0.90 (m,15H,CH3)
(1−2) 1−ブロモ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカンの合成
ドラフト内において、前記合成例1−1で得られた生成物の42g(0.14mol)を氷浴中で5℃以下になるまで撹拌した。そこへ、メスピペットを用いて、三臭化リン5ml(0.052mol)を内温を5℃以下に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、一晩撹拌した。翌日、反応液をジェットサッカーを用いて135℃〜210℃で減圧蒸留した。得られた生成物を氷の入ったビーカーに入れ、エーテルで有機層を抽出した。有機層を水で2回洗浄して硫酸マグネシウムで脱水処理を行った後ろ過した。ろ液は減圧濃縮した後再度ジェットサッカーを用いて180℃〜220℃で減圧蒸留し、目的物を得た。得られた生成物は透明液体であった。
収量(収率):27.4g(54%)
(1−3) 1,4−(3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシロキシ)−テレフタル酸メチルエステルの合成
2,5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチル1.0g(0.0039mol)をジメチルホルムアミド10mlに溶解し、炭酸カリウム5.5g(0.040mol)を加えて窒素気流下で撹拌した。そこに、前記合成例1−2で得られた生成物の3.3g(0.0091mol)を加え、60℃のオイルバス中で2日間撹拌還流した。2日後反応物を氷の入ったビーカーに入れて30分撹拌した後、酢酸エチルで有機層を抽出した。有機層を水で3回洗浄して硫酸マグネシウムで脱水処理を行った後ろ過した。ろ液は減圧濃縮した後シリカゲルカラム(石油エーテル)により精製した。石油エーテルのみで原料のアルキルブロマイドを除去し、展開溶媒をジクロロメタンに変えて目的物を採取して減圧濃縮した。再度シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=9:1、Rf=0.48)により精製し、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMRにより同定した。
収量(収率):1.4g(44%)
1H NMR(CDCl3):δ=0.85 (t, J=6.8Hz, 30H, -CH3), 0.93 (d, J=6.4Hz, 6H, -COOCH2CH3), 1.26 (m,40H,-CH2-), 4.04 (m,2H,-O-CH2-CH2-), 4.36 (m,4H,-O-CH2-CH3), 7.34 (s,2H,ArH)
(1−4) 1,4−(3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシロキシ)−2,5−ヒドロキシメチルベンゼンの合成
テトラヒドロフラン(THF)5mlに水素化リチウムアルミニウム0.2gを溶解し、窒素雰囲気下で撹拌した。そこへ、前記合成例1−3で得られたエステルを少量のTHFに溶解した溶液を滴下して1.5時間撹拌した。その後純水、水酸化ナトリウム水溶液を順次数滴加えた。反応液を自然ろ過して硫酸マグネシウムで脱水処理し、再度ろ過した後減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)により同定した。
収量(収率):0.54g(86%)
FT-IR: 3321cm-1 (ν -OH), disappear of 1707 cm-1 (ν -COOCH3)
(1−5) 1,4−(3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシロキシ)−2,5−クロロメチルベンゼンの合成
前記合成例1−4で得られた生成物の0.54gをジクロロメタン2mlに溶解し、そこへdryジメチルホルムアミドを数滴加えて窒素雰囲気下で数分間撹拌した。さらに塩化チオニル0.53mlを滴下して窒素雰囲気下で1時間撹拌した。ジクロロメタンで生成物を抽出して水で3回洗浄し、有機層を分取した後硫酸マグネシウムで脱水処理した。ろ過、減圧濃縮後シリカゲルカラム(石油エーテル)により精製し、目的物を得た。得られた生成物は、FT−IRにより同定した。
収量(収率):0.32g(48%)
FT-IR: disappear of 3321cm-1 (ν -OH)
(1−6) フィトール基を有するポリ(パラフェニレンビニレン)の合成
トルエン5mlを窒素雰囲気下で撹拌し、そこへ18−クラウン−6−エーテル少量とカリウムt−ブトキシド0.14gとを加えて溶解し、5分間脱気撹拌した。さらに、前記合成例1−5で得られた生成物の0.16gをトルエン5mlに溶解した溶液を加えて24時間脱気撹拌し、その後110℃で36時間撹拌還流した。クロロホルムで生成物を抽出して水で3回洗浄し、有機層を分取した後硫酸マグネシウムで脱水処理した。ろ過、減圧濃縮後、得られた溶液をアセトン300ml中に滴下して沈澱物をろ取した。さらにこの沈澱物を少量のクロロホルムに溶解して、その溶液をメタノール300ml中に滴下し、沈澱物をろ取して目的物を得た。得られた生成物の数平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフ法で求めたところ、450000であった。
収量(収率):0.072g(50%)
(実施例1) 発光層にポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体を用いた有機電界発光素子(EL素子)の作製
素子構成は、ITO/PEDOT−PSS/ポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体/Ca/Alである。
ガラス基板上に、陽極としてITOをスパッタ法にて150nmの膜厚で成膜し、中性洗剤、アルカリ性洗剤、純水、アセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄、乾燥した。
次いで前記陽極の上に、ホール輸送層として導電性高分子であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(4−スチレンスルホナート)(PEDOT−PSS)層を形成した。PEDOT−PSS(Baytron P AI4083)をスピンコート法(2000rpm)にて50nmの膜厚で成膜し、180℃で乾燥、焼成した。
次いで前記ホール輸送層の上に、発光層として合成例1で得られたポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体の層を形成した。前記ポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体の20mgをn−ドデカン1gに溶解し、フィルタリングの後スピンコート法(2000rpm)にて60nmの膜厚で成膜し、120℃で乾燥、焼成した。
次いで前記発光層の上に、陰極としてカルシウム(Ca)とアルミニウム(Al)とを蒸着した。真空蒸着法にてカルシウムを成膜速度0.3オングストローム/秒で20nmの膜厚で成膜し、次いでその上に、真空蒸着法にてアルミニウムを成膜速度1〜5オングストローム/秒で200nmの膜厚で成膜して、EL素子を作製した。
得られたEL素子に、ITOを陽極、Ca−Alを陰極として10Vで直流電圧を印加すると60cd/m、23Vで730cd/mの赤色発光が観測された。
実施例1で作製したEL素子について以下に示す測定を行い、物性を評価した。
(電流密度、発光輝度、発光効率、発光強度の測定)
EL1003(プレサイスゲージ社製)を用い、実施例1で作製したEL素子の電流密度、発光輝度、発光効率、発光強度を測定した。各測定結果を図1および図2に示す。
図1、図2から明らかなように、実施例のEL素子は発光輝度、発光強度ともによく、優れたエレクトロルミネッセンス特性を有していた。
以上の結果から、本発明の発光性有機化合物はEL素子材料として有用であることが確認できた。
また、本発明の発光性有機化合物はn−ドデカンのような有機溶媒によく溶解し、塗布プロセスによる成膜を簡便に行うことができた。
前記化学式(2)で示されるポリフルオレン誘導体についても、同様の結果が得られた。
実施例1で作製したEL素子の電流密度及び発光輝度を測定したグラフである。
実施例1で作製したEL素子の発光強度を測定したグラフである。

Claims (8)

  1. 下記化学式(A)
    Figure 2007246811
    (式(A)中、nは10〜1000の数、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数16〜22のアルキル基であり、該アルキル基の少なくとも4箇所に炭素数1〜16のアルキル基からなる側鎖を有する)
    で示されることを特徴とする発光性有機化合物。
  2. 下記化学式(B)
    Figure 2007246811
    (式(B)中、nは10〜1000の数、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数16〜22のアルキル基であり、該アルキル基の少なくとも4箇所に炭素数1〜16のアルキル基からなる側鎖を有する)
    で示されることを特徴とする発光性有機化合物。
  3. 前記式(A)が、下記式(1)
    Figure 2007246811
    で示されるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の発光性有機化合物。
  4. 前記式(B)が、下記式(2)
    Figure 2007246811
    で示されるポリフルオレン誘導体であることを特徴とする請求項2に記載の発光性有機化合物。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を含有することを特徴とする発光素子材料。
  6. 陽極及び陰極からなる電極対の間に、発光層を有する有機電界発光素子において、前記発光層が、請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
  7. 前記発光層が、塗布プロセスにより成膜されていることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
  8. 請求項1または2のいずれかに記載の発光性有機化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したことを特徴とする発光素子印刷用インク。
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