JP2007245356A - 電子機器、印刷装置、コンピュータ、ビデオサーバー、表示装置及びゲーム機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハードディスク駆動部を搭載する電子機器に、(a)商業電源に接続され、ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、(b)ハードディスク駆動部の起動時、第1の電力を補う第2の電力をハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、(c)電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に副電源を電気的に接続するスイッチ部とを搭載する。
【選択図】図1
Description
ところで、ハードディスク駆動部の起動時には、特にハードディスク駆動部に内臓されたモータの起動にはモータの起動トルクが必要となり、そのため非常に多くの電力が必要となる。
ところが、電源供給容量が大きい電源(主電源)の搭載は、装置本体が大型化する問題がある。加えて、大容量の電源は、重量の増加やコストアップを招く問題がある。
なお、特許文献1には、画像定着機の立ち上げ時間の短縮又は温度維持を目的として、主電源とは別に補助電源を搭載する複写機が開示されている。
コメント
従来例との差を明確にする必要があるかもしれません。
従来例では、画像定着機が温まる時間を短縮するため、副電源がなくても(時間がかかるが)画像定着機は起動できるが、その時間短縮のために副電源を接続しています。
本件は、ハードディスク起動時の必ず必要な電力を補うために副電源を接続します。副電源がないと、ハードディスクは起動しなくなります。
この辺を差異の説明としては、どうでしょうか。
また、多くの電子機器では、電源に対する負荷を分散制御し、起動するハードディスク駆動部に優先的に電力を供給する手法を採用する。このため、他のデバイスに対する電力の供給が遅れ、システム全体が起動するまでの時間が長くなる問題がある。
すなわち、ハードディスク駆動部を搭載する電子機器を以下に示すように構成する。
(a)商業電源に接続され、ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源
(b)ハードディスク駆動部の起動時、第1の電力を補う第2の電力をハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源
(c)電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に副電源を電気的に接続するスイッチ部
または、発明者らの提案する発明を用いれば、他のデバイスに供給する電力を増やすことができ、システム全体の起動時間を短縮できる。
なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分には、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
また以下に説明する実施形態は、発明の一つの実施形態であって、これらに限定されるものではない。
(A−1)全体構成
図1に、印刷装置100を用いた印刷システムの機能ブロック構成を示す。
なお、印刷装置100は、インクジェット方式の印刷装置である。また、印刷装置100は、シリアルバスやネットワーク経由でホストコンピュータ200と接続される。
印刷装置100は、主電源111、HDD用電源供給スイッチ部113、HDD用副電源115、HDD用昇圧DC−DCコンバータ117、ハードディスク駆動部(HDD)119、ヘッド用電源供給スイッチ部121、ヘッド用副電源123、ヘッド用昇圧DC−DCコンバータ125、印刷ヘッド127、モーター駆動部129、モーター131、システム制御部133、A/D変換部135、センサー137、コンピュータI/F部139、メモリカードI/F部141、画像処理部143、印刷ヘッド制御部145で構成する。
主電源111は、商用電源のコンセントに電源ケーブル経由で接続される電源である。主電源111は、印刷装置内の各部に電力を分配する。例えばHDD電源より電源供給スイッチ部113を通じてハードディスク駆動部119に電力を供給する。また例えば、ヘッド電源より電源供給スイッチ部121を通じて印刷ヘッド127に電力を供給する。また例えば、ロジック電源より装置内の各部に電力を供給する。また例えば、モーター電源よりモーター駆動部129に電力を供給する。
一般的に、2.5インチドライブのハードディスク駆動部はその内臓モータが5V電圧で駆動され、3.5インチドライブのハードディスク駆動部はその内臓モータが12V電圧で駆動される。
HDD用の電源供給スイッチ部113は、HDD電源が供給する電源(主電源)とHDD用の副電源115が供給する電源(副電源)を選択的にハードディスク駆動部119に供給する回路部である。
なお、主電源から延びる電源供給線と副電源から延びる電源供給線とは、電源供給スイッチ部113内で1本の電源供給線に接続される。電源供給スイッチ部113は、この1本の電源供給線に対する副電源の電気的な接続を制御する。
これに対し、ハードディスク駆動部119で消費される電力が主電源111から供給される電流で十分でない場合、電源供給スイッチ部113は、主電源と副電源の両方をハードディスク駆動部119に供給する。この際、副電源からハードディスク駆動部119に対しては、主電源の不足分を補うように電流が流れる。
一方、ハードディスク駆動部119で必要な電流が定格1Aを超える場合、電源供給スイッチ部113は、主電源分の1Aに副電源分の電流を加えた最大電流を供給する。
HDD用の副電源115は、ハードディスク駆動部119の内臓モータ起動時における電力不足を補うために用意される予備電源である。副電源115は、ファラッド単位の大容量を有する電気二重層コンデンサや二次電池で構成する。すなわち、充電式の電源である。この例の場合、副電源115の電力供給容量は、DC負荷換算で1Aの電流を供給できるものを使用する。
なお、主電源側から分岐した電源供給線には、電流制限用の抵抗R11と逆流防止用のダイオードD11が直列に接続される。抵抗R11は、過剰な電流が流入するのを防止する抵抗である。また、ダイオードD11は、大容量コンデンサの電流が主電源方向に逆流しないように配置される。
HDD用の昇圧DC−DCコンバータ117は、副電源115の電源供給線に接続されており、放電により電圧低下した大容量コンデンサの電圧を昇圧して出力するスイッチング電源である。昇圧後の電圧は、主電源と同じく電源供給スイッチ部113に供給される。なお、副電源115が二次電池の場合、昇圧DC−DCコンバータは不要である。以下では、副電源115が大容量コンデンサであるものとして説明する。
ハードディスク駆動部119は、画像データファイルを格納する大容量記憶領域である。なお必要に応じ、ハードディスク駆動部119は、アプリケーションプログラムも記憶する。
図2のHDD用電源供給スイッチ部113等の説明を追加してください。
次に図3の説明に移る旨の説明を追加してください。
ヘッド用の電源供給スイッチ部121は、ヘッド電源が供給する電源(主電源)とヘッド用の副電源123が供給する電源(副電源)を選択的に印刷ヘッド127に供給する回路部である。
なお、主電源から延びる電源供給線と副電源から延びる電源供給線とは、電源供給スイッチ部121内で1本の電源供給線に接続される。電源供給スイッチ部121は、この1本の電源供給線に対する副電源の電気的な接続を制御する。
これに対し、印刷ヘッド127で消費される電力が主電源111から供給される電流で十分でない場合、電源供給スイッチ部121は、主電源と副電源の両方を印刷ヘッド127に供給する。この際、副電源から印刷ヘッド127に対しては、主電源の不足分を補うように電流が流れる。
一方、印刷ヘッド127で必要な電流が定格10.45Aを超える場合、電源供給スイッチ部121は、主電源分の10.45Aに加え、副電源分の電流を加えた最大20.9Aの電流を供給する。
ヘッド用の副電源123は、印刷ヘッド127で消費される電力が通常時以上になる場合の電力不足を補うために用意される予備電源である。副電源123も、ファラッド単位の大容量を有する電気二重層コンデンサや二次電池で構成する。すなわち、充電式の電源である。この例の場合、副電源123の電力供給容量は、DC負荷換算で10.45Aの電流を供給できるものを使用する。
すでに図3の説明に移っているので、説明の流れに従ってください。
副電源123は、ヘッド電源(主電源)から分岐された電源供給線に接続されている。すなわち、副電源123は、主電源より供給される電力を大容量コンデンサに充電する構成を採る。
ヘッド用の昇圧DC−DCコンバータ125は、副電源123の電源供給線に接続されており、放電により電圧低下した大容量コンデンサの電圧を昇圧して出力するスイッチング電源である。昇圧後の電圧は、主電源と同じく電源供給スイッチ部121に供給される。なお、副電源125が二次電池の場合、昇圧DC−DCコンバータは不要である。以下では、副電源125が大容量コンデンサであるものとして説明する。
印刷ヘッド127は、微細なインク滴をノズルから被印刷媒体に吐出する方式のヘッド構造を有する。印刷ヘッド127で採用するインク滴の吐出方式は任意である。例えば、ヒーターの加熱で発生した気泡の膨張力でインク滴を吐出する方式を用いても良いし、圧電素子の形状変化に伴う圧力でインク滴を吐出する方式を用いても良い。
また、印刷ヘッド127は、シリアルヘッドでもラインヘッドでも良い。
図3に、印刷ヘッド127の等価回路を示す。印刷ヘッド127は、ヘッドチップ1271に対して平滑用のコンデンサ1273を並列に接続した回路と電気的には等価である。
モーター駆動部129は、印刷装置内に搭載されたモーター131の駆動動作を制御するデバイスである。なお、モーター131の駆動内容や駆動タイミング等は、システム制御部133を通じて制御される。
システム制御部133は、システム全体の動作を制御する処理ユニットである。システム制御部133は、コンピュータで構成される。すなわち、CPU、ROM、RAMを主要な構成要素とする。ROMには、処理プログラムが格納されている。CPUは、ROMから読み出した処理プログラムを実行し、システム全体の動作を制御する。RAMは、演算処理の作業領域である。
なお、ホストコンピュータ200と印刷装置100との接続は、コンピュータインターフェース部139を通じて実行される。
これらインターフェースとシステム制御部133の接続は、制御バス経由で実行される。
A/D変換部135は、大容量コンデンサの出力電圧をシステム制御部133で監視できるようにアナログ電圧値をデジタル電圧値に変換する回路である。
(m)センサー
センサー137は、印刷装置内に配置された各種の温度センサー、印刷エラーセンサー、インク残量センサーである。これらの検出値は、システム制御部133に供給される。
画像処理部143は、システム制御部133を通じて供給される画像データに各種の信号処理及び出力特性変換を加える処理デバイスである。
図4に、画像処理部143の構成例を示す。画像処理部143は、色分解処理部1431、黒摘出下色除去部1433、色及び階調修正部1435、シャープネス修正部1437、多値化ディザ処理部1439で構成される。
黒摘出下色除去部1433は、CMY信号から黒(K)成分を抽出してCMYK信号を生成する処理デバイスである。
色及び階調修正部1435は、必要に応じてCMYK信号に色調整と階調修正処理を実行する処理デバイスである。
多値化ディザ処理部1439は、鮮鋭化処理等を経たCMYK信号に対して多値階調誤差拡散法等の多階調ディザ処理を実行し、印刷データ(ドットパターンデータ)を生成する処理デバイスである。
印刷ヘッド制御部145は、印刷データをヘッド駆動信号に変換し、印刷ヘッド127の吐出動作を制御する処理デバイスである。この印刷ヘッド制御部145の制御により、印刷ヘッド127を構成する個々のノズルは1発又は複数発のインク滴を被印刷媒体に向けて吐出する。
ここでは、電源供給スイッチ部113及び121の具体的な構成例を説明する。
(a)論理回路例
前述したように、HDD用の電源供給スイッチ部113は、待機時やアクセス時には、主電源の電力のみをハードディスク駆動部119に供給し、ハードディスク駆動部の起動時には、電力の不足分を副電源からハードディスク駆動部119に供給する動作を実行する。
図5に、電源供給スイッチ部113を論理回路として実現する場合の回路構成例を示す。
この場合、電源供給スイッチ部113は、主電源から延びる電源供給線上のダイオード素子D31と、副電源(昇圧後)から延びる電源供給線上のダイオード素子D32とで構成される。
ダイオード素子D31及びD32は、アノードとカソード間の電位差によりオン又はオフ動作する。すなわち、ダイオード素子D31及びD32は、スイッチとして機能する。もっとも、ダイオードD31は、逆電流を防止するような事態が発生する場合を除いて常にオン状態で動作する。
図5の電圧設定値を変更しますので、図5に従い以下の電圧値を変更してください。
例えば主電源が5Vの場合、副電源の電圧は4.8V程度に設定する。すなわち、0.2Vのオフセット電圧を用意する。
この場合、ハードディスク駆動部119側に接続された電源供給線の電位が低下する現象が認められる。これは、ハードディスク駆動部119に大量の電流が流れ込むことによる負荷容量の低下が原因である。例えば、ダイオード素子D31及びD32のカソード電位が4.5Vまで低下する。この場合、副電源側のダイオード素子D32のアノードとカソード間には0.3Vの電位差が発生し、ダイオード素子D32が自動的にオン状態に変化する。
なお、ここでのダイオード素子は、スイッチング動作を説明するためのもので、等価的にダイオード回路として機能すればトランジスタ回路その他の論理回路として実現することが可能である。
また、この機能を用いれば、主電源の電力を他のデバイスにより多く分配することが可能になり、システム全体の立ち上がり時間を短縮することが可能になる。
図6に、電源供給スイッチ部113をスイッチの開閉制御により実現する場合の機能回路構成を示す。
この場合、少なくとも副電源とハードディスクとを接続する電源供給線上に外部からの制御信号で開閉動作するスイッチSW11を配置する。スイッチSW11は、例えばトランジスタで構成する。
図6の場合、スイッチSW11の開閉制御による供給電力の制御機能は、システム制御部133の機能の一部として実現する。この機能をスイッチ制御部13311と表す。スイッチ制御部13311は、現在のステータスがハードディスク駆動部の起動検出であるかを判定する処理と、判定結果に応じてスイッチSW11の開閉を制御する処理とを実行する。
この場合も、主電源の電力を他のデバイスにより多く分配できるため、システム全体の立ち上がり時間を短縮することが可能になる。
一方、ヘッド用の電源供給スイッチ部121は、通常印刷時には主電源の電力のみを印刷ヘッド127に供給し、ベタ塗り印刷や長時間の連続印刷時には、電力が不足する間だけ電力の不足分を副電源から印刷ヘッド127に供給する動作を実行する。
この電源供給スイッチ部121による電力(供給電流)の切り替え動作は、論理回路に基づく自律的な動作として実現する方法とシステム制御部133によるスイッチの開閉制御を通じて実現する方法が考えられる。
図7に、電源供給スイッチ部121を論理回路として実現する場合の回路構成例を示す。
この場合、電源供給スイッチ部121は、主電源から延びる電源供給線上のダイオード素子D41と、副電源(昇圧後)から延びる電源供給線上のダイオード素子D42とで構成される。
ダイオード素子D41及びD42は、アノードとカソード間の電位差によりオン又はオフ動作する。すなわち、ダイオード素子D41及びD42は、スイッチとして機能する。もっとも、ダイオードD41は、逆電流を防止するような事態が発生する場合を除いて常にオン状態で動作する。
例えば主電源が9.9Vの場合、副電源の電圧は9.7V程度に設定する。すなわち、0.2Vのオフセット電圧を用意する。
なお、ここでのダイオード素子は、スイッチング動作を説明するためのもので、等価的にダイオード回路として機能すればトランジスタ回路その他の論理回路として実現することが可能である。
また、この回路構成では、印刷ヘッドで消費される実際の負荷状態に応じ、副電源の供給又は供給停止を切り替えることができる。
図8に、電源供給スイッチ部121をスイッチの開閉制御により実現する場合の機能回路構成を示す。
この場合、少なくとも副電源と印刷ヘッドとを接続する電源供給線上に外部からの制御信号で開閉動作するスイッチSW21を配置する。スイッチSW21は、例えばトランジスタで構成する。
図8の場合、スイッチSW21の開閉制御による供給電力の制御機能は、システム制御部133の機能の一部として実現する。この機能をスイッチ制御部13313と表す。スイッチ制御部13313は、処理対象である画像データの印刷に必要な電力を逐次算出する処理と、算出された電力が主電源より供給される電力を超えるか否かを判定する処理と、判定結果に応じてスイッチSW1の開閉を制御する処理とを実行する。
なお、印刷ヘッドで消費される電力は、印刷内容(画像データ)だけでなく環境温度や印刷ヘッドの温度、印刷済み枚数、総印刷枚数等も影響する。従って、予測精度を高める上では、温度情報や印刷済み枚数等を参照することが望ましい。
勿論、この制御手法の場合も、電力不足の原因によらず、不足分の電力を実時間で補充することが可能になる。
ここでは、ヘッド用の副電源の搭載を前提に印刷装置の使い勝手を更に向上させる制御技術の一つを説明する。
ヘッド用の副電源による不足電力の供給後は、当然ながら副電源の再充電が必要になる。この際、常に充電が完了した後に次頁の印刷が開始されれば良いが、実際には副電源の充電が完了しない段階で次頁の印刷が開始される場合がある。
そこで、システム制御部133の機能の一部として、印刷開始タイミングの制御機能を実現する。この機能を、印刷開始タイミング制御機能と呼ぶ。
充電状態測定部1333は、少なくとも次頁の印刷が開始される前に副電源の充電量を測定する処理デバイスである。ここでの次頁は、1つの印刷ジョブ内に複数頁が含まれる場合に限らず、単頁の印刷が複数連続する場合も含む意味で使用する。
副電源が大容量コンデンサの場合、副電源の貯蔵エネルギー(充電量)Eと出力電圧との間には図10に示す関係が成立する。この場合、貯蔵エネルギー(充電量)Eは、CV2 /2で算出することができる。
従って、副電源が大容量コンデンサの場合には、図11に示すように副電源の出力電圧VをA/D変換部135でA/D変換し、その値を充電状態測定部1333に与える手法を採用する。
すなわち、副電源の電源供給線路と接地線GNDの間に、検出用スイッチSW31とダミー抵抗R31、R32で形成した直列回路を挿入し、検出用スイッチSW31が閉じた場合にダミー抵抗R31、R32に流れる電流により生じる電圧値をA/D変換部135で検出する手法を採用する。
ここで、検出用スイッチSW31の開閉は、充電状態測定部1333が制御する。
印刷開始制御部1335は、測定された充電量が基準値(満充電量)に満たないとき、印刷ヘッド127による次頁の印刷開始を停止し、測定された充電量が基準値(満充電量)を満たすとき、印刷ヘッド127による次頁の印刷開始を許可する。
なお、印刷開始制御部1335が印刷開始を停止すると、その間を利用して副電源の充電が進むので容量一杯まで電力を蓄えることができる。例えば10.45Aの出力が可能な状態まで電力を蓄積することができる。
ここでも、ヘッド用の副電源の搭載を前提に印刷装置の使い勝手を更に向上させる制御技術の一つを説明する。
直前の説明では、次頁の印刷開始後に電力不足が発生しないように、次頁の印刷開始前に副電源の充電状態を確認する場合について説明した。
ただし、次頁の印刷開始前に副電源の充電状態を確認する方法は、以下の点を注意する必要がある。
充電状態測定部1337は、少なくとも各頁の印刷が終了した時点で(印刷終了後に)副電源の充電量を測定する処理デバイスである。副電源の構成に応じて測定方法が異なる点は、印刷開始前に副電源の充電量を測定する充電状態測定部1333(図9)と同じである。
例えば測定直前の印刷が主電源のみで実行された場合、待機時間制御部1339は、給排紙に要する時間と最大印刷電流への立ち上がりや立ち下がりに要する時間の総和を印刷待機時間とする。
システム制御部133は、この印刷待機時間に応じて次頁の印刷準備を進行させる。この結果、印刷用紙の給紙タイミングも最適化され、給紙の完了から実際の描画が開始されるまでの時間を一定にできる。すなわち、印刷品質を一定に保つことができる。
ここでは、ヘッド用の主電源の電源供給容量と副電源の電源供給容量の最適化技術について説明する。
直前の2つの説明では、いずれも頁間の印刷待機時間が副電源の充電態様(充電無しからフル充電まで)に応じて変動することが前提になる。このため、印刷待機時間が変動すると、単位時間当たりの印刷枚数も変動してしまう。
例えば全面ベタ塗り印刷を連続する場合では、どうしても副電源の充電に要する時間が長くなり、結果的に1分当たりの印刷枚数が低下してしまう。
そこで、副電源の充電時間が、印刷動作の実行に不可欠な時間(給排紙と演算に要する時間)内に吸収されるように、主電源と副電源の容量比率を最適化する方法を提案する。
図15に、主電源と副電源の容量比率と副電源の充電時間との間に確認された実験結果を示す。
図15は、9.9Vの一定電圧下で最大負荷が印加された場合(20.90Aの印刷電流が流れた場合)に、主電源と副電源との容量比率(負担比率)の違いにより充電時間がどのように推移するかを示す図である。
従って、この形態例で前提とする駆動条件に関する限り、容量14.93A以上の主電源と、容量5.97A以下の副電源を印刷装置に搭載することで、印刷待ち時間を常に一定に保つことができる。
勿論、これらの数値は一例であり、印加電圧、最大印刷電流、許容充電時間等が異なれば、主電源と副電源の容量比率は異なるものになる。
また、前述したように主電源が大きくなりすぎると、主電源の小容量化に反することになるので主電源の電源供給容量の最大値は実装上の条件を考慮して設定する必要がある。
(a)前述した形態例では、ハードディスク駆動部119の電力補充用に充電式の副電源115を搭載するインクジェット式の印刷装置について説明した。
しかし、この装置構成は、インクジェット式の印刷装置以外にも応用できる。
例えば、画像定着機を使用する印刷装置にも適用できる。ここで、画像定着機とは、加熱融解されたトナーを圧力を掛けて用紙上に定着するデバイスをいう。
また例えば、画像読取機を搭載する複合型の印刷装置にも適用できる。
図17に、この種の複合型印刷装置500のシステム構成の概要を示す。複合型印刷装置500は、主電源501、充電式の副電源503、プロセッサ505、ハードディスク駆動部507、画像読取機509、画像処理部511を主要なデバイスとする。
図18に、コンピュータ600のシステム構成の概要を示す。コンピュータ600は、主電源601、充電式の副電源603、プロセッサ605、ハードディスク駆動部607、入出力インターフェース609を主要なデバイスとする。
また例えば、表示装置又は投影装置にも適用できる。
図19に、表示装置又は投影装置700のシステム構成の概要を示す。表示装置又は投影装置700は、主電源701、充電式の副電源703、プロセッサ705、ハードディスク駆動部707、表示/投影デバイス709、入出力インターフェース711を主要なデバイスとする。
図20に、ビデオサーバー800のシステム構成の概要を示す。ビデオサーバー800は、主電源801、充電式の副電源803、プロセッサ805、ハードディスク駆動部807、入出力インターフェース809を主要なデバイスとする。
また例えば、ゲーム機にも適用できる。
図21に、ゲーム機900のシステム構成の概要を示す。ゲーム機900は、主電源901、充電式の副電源903、プロセッサ905、ハードディスク駆動部907、入出力インターフェース909を主要なデバイスとする。
また、これらの処理機能の全てをハードウェア又はソフトウェアで実現するだけでなく、その一部はハードウェア又はソフトウェアを用いて実現しても良い。すなわち、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ構成としても良い。
(c)前述の形態例には、発明の趣旨の範囲内で様々な変形例が考えられる。また、本明細書の記載に基づいて創作される各種の変形例及び応用例も考えられる。
111 主電源
113 電源供給スイッチ部
115 副電源
121 電源供給スイッチ部
123 副電源
133 システム制御部
13311 スイッチ制御部
13313 スイッチ制御部
1333 充電状態測定部
1335 印刷開始制御部
1337 充電状態測定部
1339 待機時間制御部
Claims (9)
- ハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
前記スイッチ部は、電力の供給経路に対して順方向に接続されたダイオード回路であり、ダイオード回路の両端に順方向降下電圧以上の電位差が発生すると、前記副電源を電力の供給線路に対して電気的に接続する
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器は、
ハードディスク駆動部の起動時、前記スイッチ部を閉制御するスイッチ制御部を有する
ことを特徴とする電子機器。 - 印刷ヘッドと、
画像データを処理して前記印刷ヘッドに供給する画像処理部と、
画像データを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とする印刷装置。 - 画像定着機と、
画像データを処理して前記画像定着機に供給する画像処理部と、
画像データを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とする印刷装置。 - 汎用プロセッサと、
データファイルを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とするコンピュータ。 - 画像データを処理するプロセッサと、
画像データを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とするビデオサーバー。 - 表示デバイス又は投影デバイスと、
画像データを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とする表示装置。 - 画像データを処理するプロセッサと、
データファイルを記憶するハードディスク駆動部と、
商業電源に接続され、前記ハードディスク駆動部に第1の電力を供給する主電源と、
ハードディスク駆動部の起動時、前記第1の電力を補う第2の電力を前記ハードディスク駆動部に供給する充電式の副電源と、
電力の供給線路上に位置し、ハードディスク駆動部の起動時、電力の供給線路に前記副電源を電気的に接続するスイッチ部と
を有することを特徴とするゲーム機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006067656A JP2007245356A (ja) | 2006-03-13 | 2006-03-13 | 電子機器、印刷装置、コンピュータ、ビデオサーバー、表示装置及びゲーム機 |
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2006
- 2006-03-13 JP JP2006067656A patent/JP2007245356A/ja active Pending
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JPH06349192A (ja) * | 1993-06-10 | 1994-12-22 | Hitachi Ltd | ディスク装置とその起動方法 |
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