JP2007245080A - 水処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 被処理流体の処理量の変動や一部のランプが故障した場合の影響を軽減し、紫外線ランプや保護管が割れた場合でも消毒性能を確保し、給水を継続することにある。
【解決手段】 容器20内に、個別に保護管26a,26bに収納した複数本の紫外線ランプ25a,25bが配置され、容器内を流れる被処理流体に紫外線ランプから紫外線を照射する2台並列化した紫外線照射装置2a,2bと、各紫外線照射装置の少なくとも上流側に設置された流量調整弁4a,4bと、保護管割れを検知する保護管割れ検知器8a,8bと、常時は被処理流体を2台の紫外線照射装置に流入制御し、一方の紫外線照射装置に属する保護管割れ検知手段から保護管割れと判断したとき、当該紫外線照射装置に属する弁を閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度を上げて被処理水の処理量を増加させる浄水処理監視制御装置10とを備えたことを特徴とする水処理システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線照射を利用して浄水処理を行う水処理システムに関する。
従来、水道を代表とする水処理システムでは、衛生学的安全性の観点から、塩素殺菌処理を基盤として運用されてきている。しかし、近年、クリプトスポリジウム、ジアルジア等の新興あるいは再興の病原微生物による水道汚染事故が発生している。
また、水道水源である湖沼、ダム、河川においては、富栄養化や有機物汚濁の進行などが原因となって大量の藻類が発生し、それに伴って異臭味、着色障害、凝集、沈澱阻害、濾過閉塞、濾過水の漏出などの障害などが起きている。
さらに、殺菌のために注入される塩素剤が原水中の有機物と反応して、有害な副生成物(トリハロメタン等)を生成してしまう問題も起きている。
しかし、以上のような多くの問題に対し、従来の凝集、沈澱、濾過、塩素処理からなる基本的な浄化処理工程だけの水処理システムだけでは、十分に対応できない状況にある。
そこで、このような状況を踏まえ、従来の塩素処理の代替殺菌技術として、紫外線照射を利用した殺菌(以下、紫外線消毒と呼ぶ場合がある)技術が注目されている。紫外線消毒技術は、複雑な薬品注入管理が不要であり、また、有害な副生成物が生成しないという利点がある。
このため、浄水処理場等では、細菌や残留有機物の酸化を目的として紫外線照射処理を採用する場合がある。但し、紫外線の透過効率を考慮し、通常,濾過処理水あるいは凝集、沈澱処理水に対して、紫外線を照射する処理が行われている。
一方、凝集改善やクリプトスポリジウムなどの病原性原虫類の感染力消失等を目的とする場合、原水に対して紫外線を照射する処理が行われている。これは、塩素処理の代わりに紫外線を照射する処理である。
紫外線は、前述したように塩素とは異なり、トリハロメタン等の副生成物の生成がなく、クリプトスポリジウムの増殖能力にダメージを与えて感染力を消失させる効果が高いという特性を持っている。そのため、紫外線照射処理は当該紫外線の持つメリットを有効に生かして利用することができる。
さらに、浄水処理では、原水に含まれる藻類を繁殖させないことが重要であるが、紫外線照射処理の場合には藻類の繁殖を有効に防止できる効果が確認されている。
そこで、近年、紫外線照射を利用した浄水処理を行う技術が幾つか提案されている。
紫外線照射による浄水処理技術は、病原性微生物や原虫の消毒を目的とすることから、消毒に有効なUV−C帯と呼ばれる200nm〜300nm波長領域の紫外線を出すランプ,つまり水銀蒸気を封入した低圧ないし中圧の水銀ランプが用いられている。
また、被処理流体に紫外線を照射する紫外線照射装置としては、被処理流体を流通させる機能をもった円筒容器と、当該円筒容器内に容器軸と平行に1本または複数本の紫外線ランプを配置した構成のものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、消毒対象となる病原性原虫、病原菌、バクテリア、ウィルス等を不活性化するためには、微生物種毎に必要な紫外線照射量が異なっており、また、被処理流体が紫外線照射装置に入ってから出て行くまでの僅かな時間内に均等に紫外線の照射を受けている必要がある。一方、紫外線の照射効率は、被処理流体の濁度や色度により変化する。紫外線照射処理の場合、特に原水の水質を制御することが難しいことから、適切な紫外線の照射効率に維持することは難しい問題がある。すなわち、紫外線強度(照度)は、紫外線ランプからの距離の2乗に逆比例して減少する。その結果、紫外線照射を効果的に作用させるためには、被処理流体が紫外線ランプ近傍を通過させる必要がある。
この点を解決する技術手段としては、被処理流体が容器内で旋回しながら紫外線ランプ近傍を通って流れるように、容器の被処理流体入口管と出口管との配置に工夫を講じたものがある(例えば、特許文献1参照または特許文献2参照)。
また、他の紫外線照射技術としては、原水の濁度を検出し、その検出濁度に応じて紫外線ランプを収容した流水管に流す原水の流量を制御することにより、原水が紫外線照射を適切に受けられるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。当該文献には、貯水池などの存在する水中プランクトンの消失処理時に紫外線照射を利用することが提案されている。
また、濁度計に代えて、微粒子計を設置し、この微粒子計の出力を用いて、紫外線照射量を制御する技術も提案されている(非特許文献2)。さらに、濁度計と微粒子計を併用し、これら計器から得られる出力を用いて、紫外線ランプの紫外線照射量を制御する紫外線照射システムも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
なお、容器内に配置される紫外線ランプを保護する目的のもとに、当該紫外線ランプを収納した保護管を設けたものがある。保護管の材料は、効率的に紫外線を通過させる必要から、結晶石英や合成石英ガラスが使用されている。その結果、保護管や紫外線ランプに無理な力や突発的な衝撃が加わると、簡単に破損してしまう危険がある。特に、紫外線ランプが破損した場合、ランプ内に封入されている水銀が処理流体内に入り込む危険や保護管等を構成する石英ガラスの破片が処理流体内に混入してしまう問題がある。
従来、このような不都合な問題を解決する手段としては、紫外線ランプの破損を検出するセンサと、紫外線照射装置に代えて迂回させるバイパス管とを設け、センサによるランプ破損時に被処理流体の紫外線照射装置への流入及び処理流水の排出を遮断し、バルブ開によってバイパス管に流すことにより、水銀で汚染された処理水が他の浄水工程に流れ込まないようにした紫外線照射システムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特願2005−319820号公報 特願2005−347069号公報 特開平05−169059号公報 特開2004−188273号公報 特開2004−188274号公報 "ULTRAVIOLET DISINFECTION GUIDANCE MANUAL.",United States Environmental Protection Agency,June 2003,Draft. 木村繁夫他「微粒子測定機器の基礎的性能評価に関する調査」水道協会雑誌、第71巻、第10号、31〜51頁、平成14年10月発行
しかしながら、前述した各特許文献等に記載される紫外線照射装置や紫外線照射処理方法では、次のような問題が指摘されている。
一般に、原水は、水源や気象等の変動により水質が大きく変化する。すなわち、藻類の大量発生や降雨等により、原水の濃度、微粒子数、有機物濃度が大きく変化し、これらの数値の上昇によって紫外線透過率が低下してしまう。紫外線の透過率が低下すると、紫外線照射の効果が下がり、それに伴って病原菌などの殺菌(消毒)処理効果が低下する。そこで、殺菌処理の低下を防ぐために、原水の濁度や微粒子数等の測定結果に基づき、紫外線照射量を調整することが考えられる。
しかし、紫外線ランプから出力する紫外線照射量の調整が難しく、場合によっては殺菌すべき紫外線か照射効率が落ちてしまう可能性がある。特に、小規模向けの紫外線照射装置では、紫外線の出力調整システムのイニシャルコストがかかるだけで、消費電力の削減効果が小さい。その結果、出力調整機能を備えることなく、病原微生物を十分に消毒可能な最大出力で運転することが多い。
また、紫外線透過率の低下が大きく、最大出力で運転しても十分な消毒性能が得られない場合や保護管が割れた場合には、水処理システムを停止しなければならず、給水できなくなる状態が発生するとともに、その異常状態を正確に把握できない問題がある。
さらに、一部の紫外線ランプの異常によって消灯した場合、消灯したランプ近傍を流れる流体に紫外線が十分に照射されず、そのまま下流の浄水工程に流れ出てしまう問題がある。
本発明は上記事情にかんがみてなされたもので、均一な紫外線照射によって藻類対策及び病原菌などの消毒性能を高め、副生成物の生成をなくし、かつ、被処理流体の処理量の変動や一部のランプが故障した場合の影響を軽減し、さらに紫外線ランプや保護管が割れた場合でも消毒性能を確保し、給水を継続する水処理システムを提供することを目的とする。
(1) 上記課題を解決するために、本発明に係る水処理システムは、被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられた紫外線照射装置と、前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、前記保護管の割れを検知する保護管割れ検知手段と、常時は前記被処理流体を前記2台の紫外線照射装置に流入するように制御し、前記一方の紫外線照射装置に属する保護管割れ検知手段の出力から保護管割れと判断したとき、当該紫外線照射装置に属する弁又はポンプを閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げて前記被処理水の処理量を増加させて他方の紫外線照射装置に流入する浄水処理監視制御装置とを備えた構成である。
なお、保護管割れ検知手段に代えて、前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段を設け、被測定流体の所定流量と照度測定手段で測定された照度とによって決定される紫外線照射量が保護管汚れや紫外線ランプの出力低下原因によってしきい値以下となったとき、前記弁又はポンプを制御し、被処理水の処理量を下げるか、又は該当する紫外線照射装置に属する弁等を閉じ、他の紫外線照射装置に属する弁等により被処理水の処理量を増加させる手段を付加してもよい。
(2) また、本発明に係る水処理システムは、被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられた紫外線照射装置と、前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁の開度又はポンプの吐出量を下げて前記被処理水の処理量を低減させて前記該当する紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えた構成である。
(3) 本発明に係る水処理システムは、被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられて紫外線照射装置と、前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁又はポンプを閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げて前記被処理水の処理量を増加させて他方の紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えた構成である。
(4) さらに、本発明に係る水処理システムは、前記(1)ないし(3)の何れかの構成に各紫外線照射装置の入力分岐ラインに被処理流体の流量を測定する流量測定手段を設け、前記浄水処理監視制御装置は、被処理流体の総流量が少ない場合、一方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げ、かつ紫外線ランプの出力を上げることによって被処理流体の処理量を増加し、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を下げ、かつ紫外線ランプの出力を下げるように調整する手段を備えた構成である。
なお、前記(1)ないし(3)の何れかの構成に新たに、前記各紫外線照射装置に流入する被処理流体の流量を測定する流量測定手段と、この流量測定手段で測定された流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を演算する、前記紫外線照射量決定手段に代わる紫外線照射量演算手段を有する浄水処理監視制御装置とを備えた構成であってもよい。
本発明によれば、均一な紫外線照射によって藻類対策及び病原菌などの消毒性能を高めることができ、副生成物の生成がなくなり、かつ、被処理流体の処理量の変動や一部のランプが故障した場合の影響を軽減でき、さらに紫外線ランプや保護管が割れた場合でも消毒性能を確保し、給水を継続できる水処理システムを提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る水処理システムの一実施の形態を示す構成図である。
水処理システムは第1及び第2の水処理系統より構成される。第1の水処理系統は、被処理水入力ライン1から被処理水分岐ライン1aを経て流入する被処理水に紫外線を照射する紫外線照射装置2aと、この被処理水分岐ライン1aに設置される入口流量調整バルブ3a及び被処理水流量計4aと、紫外線照射装置2aの出力側に接続された処理水分岐ライン5aに設置される出口バルブ6aと、紫外線照度計7aと、保護管割れ検知器8aと、ランプ出力調整電源部9aとで構成され、第2の水処理系統についても同様の構成であるので、同一符号にbを付して図示する。
すなわち、水処理システムは、被処理水入力ライン1と処理水合流出力ライン5との間に以上のような構成要素2a〜9aを備えた第1の水処理系統と同様の構成要素2b〜9bを備えた第2の水処理系統とが並列に接続されている。なお、本実施の形態は、2つの水処理系統について図示しているが、3つ以上の水処理系統を並列に接続することにより、水処理システムの最大処理量を増加させることも可能である。10は複数の水処理系統を統括制御する浄水処理監視制御装置である。
なお、前述した入口流量調整バルブ3aに代えてポンプを設置し、紫外線照射装置2aに流入する被処理水量を調整するような構成であっても構わない。
さらに、水処理システムには、処理水合流出力ライン5に設置される塩素系消毒浄水域11と、浄水処理監視制御装置10からの注入指示信号に基づいて塩素系消毒浄水域11内に塩素系消毒剤を注入する塩素系消毒剤注入装置12と、この塩素系消毒剤注入装置12と塩素系消毒浄水域11とを接続する消毒剤注入管13とが設けられている。なお、塩素系消毒浄水域11は、処理水合流出力ライン5ではなく、処理水分岐ライン5a,5bにおける各出口バルブ6a,6bの上流側又は下流側に設置し、塩素系消毒剤を注入する構成であってもよい。
以下、説明の便宜上、第1の水処理系統の構成要素2a〜9aについて説明し、同様の構成要素2b〜9bを備えた第2の水処理系統は同様の機能ないし作用を有することから、その説明を省略する。
紫外線照射装置2aは、被処理水入力ライン1の分岐ライン1aから流入する被処理水に紫外線を照射することにより浄化した処理水を生成する仕組みを備えた装置であって、具体的には、紫外線を照射する領域となる胴部に相当する円筒形の照射部20a−1と、この照射部20a−1の上端部に連ねて膨らみを持たせた状態に形成され、上端開口部が金属製材料のカバーで閉塞された円筒形の流入部20a−2と、照射部20a−1の下端部に連なる逆円錐形の分離部20a−3とからなる照射容器20aと、被処理水分岐ライン1aの流体出口側と流入部20a−2との間に接続される被処理水入口管21aと、前記流入部20a−2の上部からカバーを貫通して照射容器20a内部の中心軸ラインに挿入される処理水出口管22aと、分離部20a−2の下端部に取り付けられた汚染物質トラップ容器23aと、当該トラップ容器23aに取り付けられた汚染物質回収配管24aとが設けられている。
前記照射部20a−1としては、図2に示すように、容器軸と並行、かつ、円周方向に等間隔で複数本の紫外線ランプ25a(25a−1〜25a−6)が配列され、各紫外線ランプ25aの外周には当該ランプを収納し保護するための保護管26aが設けられている。
被処理水入口管21aは、流入部20a−2の一側壁面に取り付けられ、さらに詳しくは、照射容器20aを構成する流入部20a−2の円筒形容器断面部に対する接線方向に向けて取り付けられ、照射容器20a内の上部に流入する被処理水が初期旋回を生成する役割を有している。
処理水出口管22aは、前述したように照射容器20aの上部から容器中心軸に沿って照射容器20a内部に挿入されるが、その下端部は紫外線ランプ25aの下端部と同等又はそれよりも多少上部位置に設定される。
紫外線照度計7aは、紫外線ランプ2aから照射される紫外線の届く場所であればどの位置に取り付けても構わないが、紫外線ランプ25aの上下方向の中央付近に相当する照射部20a−1の壁に取り付けるのが好ましい。また、紫外線照度計7aは、1台でもよいが、全ての紫外線ランプ25a(25a−1〜25a−6)から照射される紫外線照射量を監視する必要から、複数台設置するのが好ましい。
因みに、本実施の形態においては、図2に示すように2本の紫外線ランプ25aから照射される紫外線照射量を主に監視する場合、例えば6本の紫外線ランプ25a−1〜25a−6に対し、隣接する対をなす2本の紫外線ランプ25aのほぼ中央位置に相当する照射部20a−1の円周壁面に等間隔で3台の紫外線照度計7a−1〜7a−3を取り付けるのが望ましい。つまり、紫外線照度計7a−1は対をなす紫外線ランプ25a−1と25b−2とから照射される紫外線照射量を監視し、浄水処理監視制御装置10に送信する。同様に、紫外線照度計7a−2は対をなす紫外線ランプ25a−3と25a−4、紫外線照度計7a−3は対をなす紫外線ランプ25a−5と25a−6から照射される紫外線照射量をそれぞれ監視し、浄水処理監視制御装置10に送信する。なお、各紫外線ランプ25a−1〜25a−6はそれぞれ個別に保護管26aに収納され保護されている。
保護管割れ検知器8aは、各保護管26aの破損を検知できるものであればどのような検知形式のものでもよい。各保護管26aが破損したとき、当該各保護管26a内へ被処理水が浸入してくるので、例えば電極による電位変化を検知する抵抗電極センサ、温度変化を検知する温度検知センサ、圧力変化を検知する圧力検知センサ、歪変化を検知する歪検知センサの何れかのセンサにより検知する。
また、保護管割れ検知器7aは、各保護管26aの上下端部が液密状態に閉塞されている場合には各保護管26a内にそれぞれ個別に取り付けるが、例えば図示するように照射容器20aのカバーの下部に配置される断面凹状のスカート27aから上端開口した各保護管26aの上端が突出した状態で支持されている場合、スカート27a内の適宜な1個所に1つの保護管割れ検知器8aを固定し、保護管割れを検知する構成であっても構わない。
ランプ出力調整電源部9aは、浄水処理監視制御装置10から出力される個別ランプ指示を伴う出力増減信号に基づき、該当する紫外線ランプ25aの出力照射量を増減する機能を有し、また、各紫外線ランプ25a−1〜25a−6の通電電流を検出して浄水処理監視制御装置10に送出する機能を持っている。
なお、第1の水処理系統における紫外線照射装置2aに関連する構成について説明したが、第2の水処理系統における紫外線照射装置2bに関連する構成についても同様であることは言うまでもない。
浄水処理監視制御装置10は、被処理水流量計4a,4bの出力、紫外線照射装置2a,2bの紫外線照度計7a,7bの測定照度、保護管割れ検知器8a,8bの検知信号、ランプ出力調整電源部9a,9bのランプ通電信号等に基づき、各紫外線ランプ25a,25bの出力増減制御、入口流量調整バルブ4a,4b、出口バルブ6a,6bを制御する機能を持っている。入口流量調整バルブ4a,4bに代わるポンプを制御してもよい。
すなわち、浄水処理監視制御装置10は、図3に示すように照射量しきい値、ランプ出力60%〜100%の範囲の中で例えば10%ごとの増減幅、照度−照射量テーブル用データ、一方の水処理系統の異常時に他系統の入口流量調整バルブ4a,4bの開度幅、異常事象ごとの消毒剤注入量データその他必要なデータを入力設定するキーボードやマウス等の入力手段31と、所定の処理を実行するプログラムデータを格納するプログラムメモリ32と、このプログラムに従って所定の処理を実行するCPUで構成された監視制御処理部33と、各紫外線照度計7a−1〜7a−3,7b−1〜7b−3の検出照度を取り込む信号変換機能を持った入力インタフェース34と、表示部35と、データ記憶装置36と、バルブ3a,3b,6a,6b等の出インタフェース(図示せず)とが設けられている。
監視制御処理部33は、機能的には、1個以上の保護管割れ検知器8a,8bの出力から保護管割れを判断する保護管割れ判断手段33Aと、各紫外線照度計7a−1〜7a−3,7b−1〜7b−3で測定された照度から紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段33Bと、この決定された紫外線照射量と照射量しきい値とから該当紫外線ランプ例えば25a−1,25a−2の出力低下を判断するランプ出力低下判断手段33Cと、該当紫外線ランプ例えば25a−1,25a−2の出力照射量を上げたにも拘らず、紫外線照射量が照射量しきい値に達しないときに隣接する他の紫外線ランプ25a−3,25a−4、…の出力照射量を上げていくランプ出力調整手段33Dと、保護管割れやランプ出力増加にも拘らず所定の紫外線照射量に達しないときに所定のバルブ3a,3b,6a,6bに開閉及び開度制御を実施するバルブ調整手段33Eとが設けられ、さらに、必要に応じて塩素系消毒剤注入処理手段8Fが設けられる。
前記データ記憶装置36は、照射量しきい値,ランプ出力増減幅、一方の水処理系統の異常時に他系統の入口流量調整バルブ4a,4bの開度幅、異常事象ごとの消毒剤注入量データその他必要な設定データを記憶するデータ設定記憶部36a、各ランプ出力データを記憶するランプ出力記憶部36b、具体的には後記するが、図4に示すように所定の各流量毎に紫外線照度と紫外線照射量との関係を規定する照度−照射量テーブル36c及びその他のデータを記憶する他データ記憶部36dが設けられている。
次に、以上のように構成された水処理システムの動作について説明する。
被処理水は、被処理水入力ライン1から各被処理水分岐ライン1a,1b及び入力流量調整バルブ3a,3bを通り、図5に示すように被処理水入口管21a,21bから紫外線照射装置2a,2bを構成する流入部20a−2,20b−2の円筒形容器断面に対する接線方向に向かって流入し、容器軸を中心に右回転方向に旋回しながら容器上部から容器下部方向に順次移っていく。
さらに、詳しくは、被処理水は、周方向に配列された例えば6本の紫外線ランプ25a−1〜25a−6、25b−1〜25b−6をそれぞれ個別に収納した保護管26a,26bの外周近傍を通りながら時計方向に螺旋状に回転しながら下部方向に下降しながら流れていく。以下、説明の便宜上、第1の水処理系統だけについて説明する。
ここで、被処理水は、各紫外線ランプ25(25a−1〜25a−6)の近傍を通って流れる間、各紫外線ランプ25aから紫外線が照射され、その紫外線の照射量に応じて図6に示すように色度が変化する。図6に示す(イ)は紫外線照射量に伴って色度が変化する様子を表したものである。つまり、被処理水は、紫外線照射量を受けるに従い、青色−赤色−緑色−黄色に変化し、被処理水に含む消毒対象微生物が不活性化され、分離部10-3まで移っていく。この分離部20a−3では、不活性化された後、汚泥物質と処理水とに分離され、汚泥物質が沈降しながら汚泥物質トラップ容器23aに落ちていき、一方、処理水は処理水出口管22aの下端部から入って上昇しながら処理水分岐ライン5aの出口バルブ6aを通って例えば塩素系消毒浄水域11その他の浄水工程(図示せず)に流出する。
ところで、消毒対象微生物を不活性化するには、下式で表す紫外線照射量Doseが消毒対象微生物固有の照射量以上とする必要がある。例えばクリプトスポリジウムを不活性化するには、10mJ(Jはジュール)/cm2以上の紫外線照射量で照射しなければならない。
紫外線照射量Dose=I×t(mJ/cm2) ……(1)
上式において、I:紫外線照度(mW/cm2)、t:照射時間(s)であって、例えばt=1秒〜3秒程度である。
本実施の形態では、図7に示すように被処理水が照射容器20内を旋回しながら全ての紫外線ランプ25aの近傍を通って流れる過程において、全ての紫外線ランプ25aから紫外線の照射を受けるので、高い照射効率で消毒対象微生物を不活性化することができる。
浄水処理監視制御装置10としては、被処理水流量計4aの測定流量と各紫外線照度計7aの測定照度とを取り込み、下記演算式に基づいて演算すれば、紫外線照射量Doseunitを算出することができる。
紫外線照射量Doseunit=I×t×f(Flow)(mJ/cm2) ……(2)
この式において、I:紫外線照度(mW/cm2)、t:照射時間(s)、f(Flow):旋回流効率である。
なお、旋回流効率f(Flow)は、被処理水の流量flow(m3/min)によって変化するが、被処理水の流量flowを除けば、解析や実験によって紫外線照射装置2aの固有の関数を決定できる。従って、紫外線照射量Doseunitとしては、被処理水の流量と紫外線照度計6の測定照度とによって決定できる。なお、本実施の形態では、被処理水が照射容器20a,20b内を旋回し、複数本の紫外線ランプ25a−1〜25a−6(25b−1〜25b−6)の近傍を流れる間に紫外線が照射される。このため、紫外線照射量Doseunitは、前記(2)式で示す旋回流効率f(Flow)の影響が大きい。旋回流効率f(Flow)は、被処理水の流量Flowによって変化し、紫外線照射装置2a,2bの固有の関数で表される。本実施の形態では、2台の紫外線照射装置2a,2bは同じ処理を行うことにより、旋回流効率f(Flow)は同じ関数になる。但し、各紫外線照射装置2a,2bの形状、サイズが違う場合、予め別々に旋回流効率f(Flow)の関数を決定する必要がある。
通常、入力ラインを流れる流量は、流速、入力ライン管径や紫外線照射装置2a,2bの処理能力等に依存することから、予めほぼ一定の流量とすることができる。
そのため、所定の流量ごとに紫外線照度と紫外線照射量との間には、実験の積み重ね等により図8示すような関係が成立する。よって、図8示すような関係を踏まえ、データ記憶装置36内に照度−紫外線照射量テーブル36cを作成し保存されている。
一方、紫外線ランプ25a−1〜25a−6(25b−1〜25b−6)の出力によっても照射される紫外線照射量の効率が異なるが、大半は熱として放出され、運転状態、点灯時間、ランプの種類によって15%〜35%の範囲で変化する。ランプ出力を下げすぎると点灯しない。一方、ランプ出力を上げすぎてもランプの寿命が短くなる。よって、ランプ出力は60%〜100%の範囲で制御するが、ランプ出力調整電源部9a,9bを簡易化するために、リニアを出力を調整せずに、例えば現状において60%であれば、70%、80%、90%、100%と10%ずつ段階的に増やす制御を実施するのが好ましい。
よって、浄水処理監視制御装置10においては、各紫外線照射装置2a,2bの旋回流効率、ランプ出力効率が最適になるように被処理水分岐ライン1a,1bの流量調節バルブ4a,4bを調整する。
また、2つの水処理系統において、メンテナンス時、保護管割れ、ランプ交換時、何れか一方の水処理系統の処理量が少ない場合、該当する紫外線照射装置を停止し、他の水処理系統の紫外線照射装置を用いて浄水処理を行う。
そこで、浄水処理監視制御装置10においては、プログラムメモリ32に格納されるプログラムに従い、かつ、照度−紫外線照射量テーブル3cを用いて、図9に示すような一連の処理を実行する。
すなわち、浄水処理監視制御装置10を構成する監視制御処理部33は紫外線照射量決定手段33Aを実行する。この紫外線照射量決定手段33Aは、ステップS1に示すごとく所定の周期ごとに図示しないカウンタにX=1(第1の水処理系統に相当する)を設定した後(S2)、保護管割れ判断手段33Aを実行する。保護管割れ判断手段33Aは、所定の周期ごとに1個又は複数個の保護管割れ検知器8aの出力から保護管割れの有無を判断する(S3)。なお、保護管割れ有無の判断タイミングは特に限定するものでなく、一連の処理の中の適宜なタイミング,例えば後記するステップS14とS19との間、ステップS14とS16との間、その他適宜な処理途中であっても構わない。また、例えば保護管割れ検知器8aの出力が所定レベルになったときに自動的に割り込みが入り、保護管割れの有無を判断してもよい(S3)。
ところで、監視制御処理部33は、ステップS3にて保護管割れ有りと判断されたとき、バルブ調整手段33Eを実行する。バルブ調整手段33Eは、入口流量調整バルブ4a及び出口バルブ6aを閉じ(S4)、第1の水処理系統の紫外線照射装置2aを停止すると共に、データ設定記憶部36aから異常時に対する入口流量調整バルブ4bの開度幅データに基づき、入口流量調整バルブ4bの開度を調整し(S5)、紫外線照射装置2bにおける被処理水の処理量を増加させる(S6)。つまり、被処理水の全量が紫外線照射装置2bへ流入するように入口流量調整バルブ4bの開度を調整する。
そして、入口流量調整バルブ4bの開度を調整した後、監視室に警報を発し(S6)、必要に応じて塩素系消毒剤注入処理手段33Fを実行する。つまり、消毒剤を注入するか否かを判断し(S7)、注入用フラグなどが立っている場合に限り、異常事象ごとに定められる注入量のもとに塩素系消毒剤注入装置12に注入指示を送出し、塩素系消毒浄水域11に塩素系消毒剤を注入する(S8)。例えば第2の水処理系統の紫外線照射装置2bでも十分に消毒対象微生物を不活性化できる場合には塩素系消毒剤注入処理手段33Fを実行しない。
監視制御処理部33は、ステップS3において、保護管割れ無しと判断された場合、紫外線照射量決定手段33Bを実行する。この紫外線照射量決定手段33Bは、図示しないカウンタにY=1(紫外線照度計7a−1に相当する)及びZ−1(ランプ25a−1又は対をなすランプ25a−1,25a−2に相当する)を設定した後(S9,S10)、紫外線照度計7a−1で測定された照度を取り込み(S11)、予め定められている所定の流量にもとづき、図4に示す照度−紫外線照射量テーブル36cから紫外線照射量を決定する(S12)。なお、同時に全部の紫外線照度計7a−1〜7a−3で測定した照度を取り込んでも構わない。
なお、紫外線照射量には、被処理水の紫外線透過率が変化したとき、各紫外線照度計7a−1〜7a−3の測定照度が変化するので、被処理水の紫外線透過率の変化が容易に反映させることができる。また、ランプの劣化やランプの故障による紫外線出力照射量の低下や保護管26a表面の汚れや傷等によっても同様に紫外線出力照射量が低下する。よって、これら出力照射量の低下に伴って測定照度が低下するので、同様に紫外線照射量に反映させることができる。
そこで、監視制御処理部33は、ランプの劣化、ランプの故障、保護管26a表面の汚れや傷等による出力低下を判断するためのランプ出力低下判断手段33Bを実行する。ランプ出力低下判断手段33Bは、ステップS12で決定された紫外線照射量とデータ設定記憶部36aに設定された照射量しきい値とを比較し、紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい否かを判断する(S13)。なお、照射量しきい値は、消毒対象微生物を不活化するのに十分な値に相当する。
ここで、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい場合には消毒対象微生物を十分に不活化する能力を持っているので、次の紫外線照度計7a−2の測定結果を得るために、Y=1に+1をインクリメントし(S15)、ステップ10に戻って同様の処理を繰り返し実行する。全ての紫外線照度計7a−1〜7a−3の測定照度に基づいて決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい場合、及びステップS7又はステップS8の処理の後、全水処理系統の処理が終了したか判断し(S16)、終了していない場合にはXに+1をインクリメントし(17)、ステップS3に移行し、第2の水処理系統における紫外線照射装置2bに関するチェックを実施する。そして、紫外線照射装置2bに関するチェックが終了した後、処理継続か否かを判断し(S18)、継続する場合には、引き続き第1の水処理系統における紫外線照射装置2aに関するチェックを実施する。
一方、監視制御処理部33は、ステップS13において、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも小さいと判断された場合、ランプ出力調整手段33Dを実行する。
ランプ出力調整手段33Dは、紫外線照度計7a−1による測定照度から紫外線ランプ25a−1と25a−2の出力照射量が低下していると判断したとき、データ設定記憶部36aに設定される所定の出力増減幅に基づき、該当ランプの出力例えば10%増加指令信号をランプ出力調整電源部9aに送出する(S19)。ここで、ランプ出力調整電源部9aは、該当ランプの出力増加指令信号を受けると、該当する紫外線ランプ25a−1,25a−2の出力照射量を出力増幅分だけ上げる調整を行う。
ランプ出力調整手段33Dは、ランプ出力増加指令信号の出力後、該当紫外線ランプ25a−1,25a−2の出力照射量が出力上限値に達したかを判断し(S20)、未だ予め定める出力上限値に達していない場合にはステップS11に戻り、紫外線ランプ25a−1,25a−2のランプ出力増加後の照度を取り込み、同様の処理を繰り返す。
また、紫外線ランプ25a−1,25a−2のランプ調整出力が出力上限値に達したにも拘らず、紫外線照射量がしきい値に達しない場合、他ランプの出力を増加させるか否かを判断し(S21)、増加させる場合にはステップS22,S23により隣接するランプ25a−3,25a−4の出力増加指令信号をランプ出力調整電源部9に送出し(S19)、同様の処理を繰り返し実行する。
以上のようにして隣接するランプの出力照射量を上げる。それでも紫外線照射量Doseunitが消毒対象微生物を不活性化するのに十分な照射量にならない場合、全ての紫外線ランプ25a−1〜25a−6のランプ出力照射量を上げていく。それでも、なおかつ十分な照射量に達しない場合、バルブ調整手段33Eを実行する。
このバルブ調整手段33Eは、入口流量調整バルブ4a、出口バルブ6aを完全に閉じるか(S24)、或いはバルブ4a,6aの開度を絞って被処理水の処理量を下げる。
バルブ4a、6aを閉じた場合には、第2の水処理系統における入口流量調整バルブ4bの開度を上げて処理量を増やす(S25)。そして、監視室に第1の水処理系統における紫外線照射装置2aの保護管汚れを含むランプ出力の低下状態である警報を出力する(S26)。バルブ4a,6aの開度を絞った場合には、例えばその絞った分だけ第2の水処理系統における入口流量調整バルブ4bの開度を上げて処理量を増やすか(S25)、或いは入口流量調整バルブ4bの開度をそのままとする。
なお、ステップS21において、他ランプの出力増加を行わない場合、警報を出力するか否かを判断し(S27)、警報する場合には警報を出力し(S26)、警報しない場合にはステップS15に移行する。
さらに、警報を出力した後、塩素系消毒剤注入処理手段33Fを実行するか否かを判断し(S27)、注入する場合には塩素系消毒剤を注入する(S28)。塩素系消毒剤の注入後又は塩素系消毒剤を注入しない場合にはステップS16に戻り、第2の水処理系統に移行する。
従って、以上のような実施の形態によれば、被処理水は周方向に配列された例えば6本の紫外線ランプ25a−1〜25b−6をそれぞれ収納した保護管26aの外周近傍を時計方向、かつ、容器上部から下部方向に螺旋状に回りつつ無駄なく流通させるとともに、その間紫外線ランプ25a−1〜25a−6から紫外線の照射を受けるので、被処理水に対して効率よく紫外線を照射できる。
また、一部の紫外線ランプ例えば25a−1の劣化によって出力照射量が低下した場合、対応する紫外線照度計7a−1の測定照度が低下し、紫外線照射量が低下する。よって、紫外線ランプ25a−1の出力照射量が低下した場合、徐々に紫外線ランプ25a−1,25a−2の出力照射量を上げるだけでなく、最大照射出力を出しても所定の照射量しきい値に達しない場合には隣接する他の紫外線ランプ25a−3、25a−4等の出力照射量を上げていくので、消毒対象微生物を不活性化するに十分な紫外線照射量を確保できる。一部の紫外線ランプ例えば25a−1が破損ないし故障した場合、ランプ出力調整電源部9が通電電流から検出し、浄水処理監視制御装置10に送信し、必要に応じて他の隣接するランプの出力を上げることにより、運転を停止することなく紫外線照射処理を行うことができる。
さらに、一部の紫外線ランプ例えば25a−1又は全ての紫外線ランプ25a−1〜25a−6の出力を上げても消毒対象微生物を不活性化するに十分な紫外線照射量に達しない場合、警報を出力するので、出力照射量が低下した紫外線ランプの交換を含む必要に処理を講じることができる。
また、突発的な衝撃等により、紫外線ランプや保護管が割れた場合、当該水処理系統の運転を停止したり、割れた石英ガラス片、ランプに内封された水銀が漏洩した場合でも、被処理流体の螺旋状旋回流による遠心分離作用と重力作用により、確実にトラップ容器23aで回収でき、処理水に混入したまま流出することはない。
さらに、紫外線照度計7a−1〜7a−3の測定照度から紫外線照射量を決定し、照射量しきい値よりも小さいとき、対応する紫外線ランプを個別又は対ごとに出力照射量を調整できるので、個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を最適な状態にすることができる。
さらに、照射容器20の照射部20a−1の壁に1台の紫外線照度計7aを取り付けた場合、処理水出口管22aの影になる領域が生じ、当該紫外線照度計7aの設置場所と反対側の紫外線ランプが何らかの原因で出力照射量が低下しても、それを検出することができない。しかし、複数の紫外線ランプに対し、隣接する2つの紫外線ランプの中央部分にそれぞれ紫外線照度計7aを配置すれば、全ての紫外線ランプ25a−1〜25a−6の異常を検出できるとともに、出力照射量を最適な状態に制御できる。
さらに、従来の紫外線照射装置における照度計は、紫外線照射装置内のすべての紫外線ランプから照射された紫外線を検出してしまうため、複数個の照度計を設けても紫外線ランプの異常を検知するのが難しい。この問題を解決するため、ランプ毎、かつその近傍に照度計を設けることも可能であるが、コスト高、水質悪化による紫外線透過度の低下の検出が難しく、確実に処理対象微生物を不活性化できなくなる恐れがある。
本実施の形態では、処理水出口管22aが容器20の中心軸に設けられているので、紫外線照度計7a−1〜7a−3によってランプの異常を正確に検出できると共に、ランプ出力を最適制御できる。
さらに、複数の紫外線照射装置例えば2a,2bを並列に接続することにより、その一方が故障,性能低下、ランプ・保護管の破損、大仕様以上の処理量が必要になったとき、他方の処理量を上げるとか、両方の処理量を上げることにより、ユーザの要求に応じて柔軟に対処でき、浄水システムの停止や給水を停止することなく、処理対象微生物を確実に消毒でき、安全な水を配水できる。
さらに、複数の紫外線照射装置2a,2bの処理量を適宜調整可能とすることにより、旋回流効率やランプの出力効率が最適になるように設定でき、ランプの長寿命化による交換サイクルの延長、電気代等のランニングコストを低減することができる。
(その他の実施の形態)
(1) 浄水処理監視制御装置10としては、照度―紫外線照射量テーブル36cを用いて、紫外線照射量を決定したが、例えば照度―紫外線照射量テーブル36cに代えて、データ記憶装置36のデータ設定記憶部36aに前述する(2)式の演算式データを設定し、また監視制御処理部33としては、紫外線照射量決定手段33Bに代えて、(2)式の演算式に基づく紫外線照射量演算手段を設ける構成であってもよい。
浄水処理監視制御装置10のかかる紫外線照射量演算手段は、図9に示すステップS12にて流量計4aの測定流量と紫外線照度計7aの測定照度とを取り込んだ後、データ設定記憶部36aに設定される演算式に基づき、ステップS12にて紫外線照射量を演算する。その他の構成及び処理手順は図3及び図9と同様であるので、ここではその説明を省略する。
この実施の形態においても、前述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(2) ランプの破損または故障について。
浄水処理監視制御装置10は、ランプ出力調整電源部9aを介して各紫外線ランプ25a−1〜25a−6の通電電流を検出している。よって、通電電流断のときには少なくとも一部の紫外線ランプが破損又は故障であると判断できるので、前述したように隣接する紫外線ランプの出力照射量を増加させ、又は出力照射量の増加処理を行わずにバルブ4aを絞って処理量を下げて警報を出力し、必要に応じて塩素系消毒剤を注入する処理を実施することもできる。また、表示部35に破損又は故障となった紫外線ランプの交換メッセージを表示すれば、速やかに該当する紫外線ランプを交換できる。
(3) さらに、上記実施の形態では、保護管割れやランプの故障による消灯に場合、該当する水処理系統の処理を停止し、他方の水処理系統の被処理水を増加するようにしたが、例えばランプ出力照射量の低下と判断されたとき、紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、該当する紫外線照射装置2aに属する前記バルブ4aの開度を下げて被処理水の処理量を低減させて前記該当する紫外線照射装置2aに流入するバルブ弁調整手段33Eを設けた構成であってもよい。
(4) さらに、浄水処理監視制御装置10としては、被処理流体の総流量が少ない場合、一方の紫外線照射装置2aに属するバルブ4a開度を上げ、かつ紫外線ランプ25a-1〜25a−6の出力照射量を上げることによって被処理流体の処理量を増加し、他方の紫外線照射装置2bに属するバルブ4bの開度を下げ、かつ紫外線ランプ25b-1〜25b−6の出力を下げるように調整する手段を備えた構成であっても構わない。
(5) また、監視制御処理部33において、ランプ出力低下判断手段33Bが、ステップS12で決定された紫外線照射量とデータ設定記憶部36aに設定された照射量しきい値とを比較し、紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きいか否かを判断し(S13)、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい場合は、消毒対象微生物を十分に不活化する能力以上の過剰の照射量を照射していると判断し、ランプ出力調整手段33Dを実行して、該当するランプの出力を下げても構わない。すなわち、ランプ出力調整手段33Dは、紫外線照度計7a−1による測定照度から紫外線ランプ25a−1と25a−2の出力照射量が過剰と判断したとき、データ設定記憶部36aに設定される所定の出力増減幅に基づき、該当ランプの出力例えば10%低下指令信号をランプ出力調整電源部9aに送出する(S19)。ここで、ランプ出力調整電源部9aは、該当ランプの出力低下指令信号を受けると、該当する紫外線ランプ25a−1,25a−2の出力照射量を出力低下幅分だけ下げる調整を行う。
ランプ出力調整手段33Dは、ランプ出力低下指令信号の出力後、該当紫外線ランプ225a−1,25a−2の出力照射量が照射量しきい値に達したかを判断し(S20)、未だ予め定める照射量しきい値に達していない場合にはステップS11に戻り、紫外線ランプ225a−1,25a−2のランプ出力低下後の照度を取り込み、同様の処理を繰り返す。
監視制御処理部33のランプ出力低下判断手段33Bは、ステップS12で決定された紫外線照射量とデータ設定記憶部36aに設定された照射量しきい値とを比較し、紫外線照射量が照射量しきい値に達している場合は(S13)、消毒対象微生物を十分に不活化する能力を持っているので、次の紫外線照度計7a−2の測定結果を得るために、Y=1に+1インクリメントし(S15)、ステップS10に戻って同様の処理を繰り返し実行する。その他の構成・作用は、紫外線照射量が照射量しきい値よりも小さい時、ランプ出力を上げる上記構成と違いはない。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、各実施の形態は可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明に係る水処理システムの一実施の形態を示す構成図。 紫外線ランプと紫外線照度計との配置関係を示す図。 浄水処理監視制御装置の一具体例を示す構成図。 各流量における紫外線照度データと紫外線照射量データとの関係を規定したテーブル図。 被処理水を照射容器内で旋回流させた様子を説明する図。 被処理水が紫外線の照射を受けるに従って色度が変化する状態を表す図。 従来と本発明における流量に対する紫外線照射量の照射効率を説明する図。 各所定の流量に対する紫外線照度と紫外線照射量との関係特性図。 浄水処理監視制御装置における一連の処理例を説明するフローチャート。
符号の説明
1…処理水入力ライン、1a,1b…被処理水分岐ライン、2a,2b…紫外線照射装置、3a,3b…入口流量調整バルブ、4a,4b…被処理水流量計、5a,5b…被処理水分岐ライン、5…被処理水合流出力ライン、7a−1〜7a−3、7b−1〜7b−3…紫外線照度計、8a,8b…保護管割れ検知器、9a,9b…ランプ出力調整電源部、10…浄水処理監視制御装置、20a,20b…照射容器、20a−1、20b−1…照射部、20a−2,20b−2…流入部、20a−3,20b−3…分離部、21a,21b…被処理水入口管,22a,22b…処理水出口管、23a,23b…汚染物質トラップ容器、24a,24b…汚染物質回収配管、25a,25b(25a−1〜25a−6、25b−1〜25b−6)…紫外線ランプ、26a,26b…保護管、32…プログラムメモリ、33…監視制御処理部、33A…保護管割れ判断手段、33B…紫外線照射量決定手段、33C…ランプ出力低下判断手段、33D…ランプ出力調整手段、33E…バルブ調整手段、33F…塩素系消毒剤注入処理手段。

Claims (10)

  1. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられた紫外線照射装置と、
    前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、
    前記保護管の割れを検知する保護管割れ検知手段と、
    常時は前記被処理流体を前記2台の紫外線照射装置に流入するように制御し、前記一方の紫外線照射装置に属する保護管割れ検知手段の出力から保護管割れと判断したとき、当該紫外線照射装置に属する弁又はポンプを閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げて前記被処理水の処理量を増加させて他方の紫外線照射装置に流入する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  2. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられた紫外線照射装置と、
    前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、
    前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
    前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁の開度を下げるか、又はポンプの吐出量を下げて前記被処理水の処理量を低減させて前記該当する紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  3. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられた紫外線照射装置と、
    前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、
    前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
    前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁又はポンプを閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げて前記被処理水の処理量を増加させて他方の紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  4. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられて紫外線照射装置と、
    前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、
    前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
    前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁の開度を下げるか、又はポンプの吐出量を下げて前記被処理水の処理量を低減させて前記該当する紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  5. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する少なくとも2台並列に設けられて紫外線照射装置と、
    前記被処理水の入力ラインから分岐された複数の分岐ラインに接続される前記各紫外線照射装置の上流側ライン及び下流側ラインのうち、少なくとも上流側に設置された流量調整弁又はポンプと、
    前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
    前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が前記保護管汚れや前記紫外線ランプの出力低下原因によって消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、該当する紫外線照射装置に属する前記弁又はポンプを閉じ、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げて前記被処理水の処理量を増加させて他方の紫外線照射装置に流入する弁調整手段とを有する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載の水処理システム
    前記各紫外線照射装置の入力分岐ラインに被処理流体の流量を測定する流量測定手段を設け、前記浄水処理監視制御装置は、被処理流体の総流量が少ない場合、一方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を上げ、かつ紫外線ランプの出力を上げることによって被処理流体の処理量を増加し、他方の紫外線照射装置に属する弁の開度又はポンプの吐出量を下げ、かつ紫外線ランプの出力を下げるように調整する手段を備えたことを特徴とする水処理システム。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記各紫外線照射装置に流入する被処理流体の流量を測定する流量測定手段と、
    この流量測定手段で測定された流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を演算する、前記紫外線照射量決定手段に代わる紫外線照射量演算手段を有する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記各紫外線照射装置は、円筒状の容器内部に、容器軸と平行、かつ、個別に保護管に収納された1本ないし複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内の上部から下部方向へ旋回しながら下降する被処理流体に対して前記紫外線ランプから紫外線を照射することを特徴とする水処理システム。
  9. 請求項1ないし請求項7の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記照度測定手段は、前記複数本の紫外線ランプのうち、所定数の紫外線ランプの対ごとに対応するように前記容器の壁位置に紫外線照度計を取り付け、各紫外線照度計で測定された照度を前記浄水処理監視制御装置に送信し、
    前記浄水処理監視制御装置は、前記照度測定手段から送信されてくる測定照度から個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を監視し、個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を調整することを特徴とする水処理システム。
  10. 請求項9に記載の水処理システムにおいて、
    前記浄水処理監視制御装置は、個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を調整したにも拘らず、前記紫外線照射量が消毒対象微生物の不活性化に十分な照射量しきい値に達しない場合、隣接する個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を調整することを特徴とする水処理システム。
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