JP4851820B2 - 水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、被処理水に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムに関する。
従来、水道を代表とする水処理システムでは、衛生学的安全性の観点から、塩素殺菌処理を基盤として運用されてきている。しかし、近年、クリプトスポリジウム、ジアルジア等の新興あるいは再興の病原微生物による水道汚染事故が発生している。
また、水道水源である湖沼、ダム、河川においては、富栄養化や有機物汚濁の進行などが原因となって大量の藻類が発生し、それに伴って異臭味、着色障害、凝集、沈澱阻害、濾過閉塞、濾過水の漏出などの障害などが起きている。
さらに、殺菌のために注入される塩素剤が原水中の有機物と反応して、有害な副生成物(トリハロメタン等)を生成してしまう問題も起きている。
しかし、以上のような多くの問題に対し、従来の凝集、沈澱、濾過、塩素処理からなる基本的な浄化処理工程だけの水処理システムだけでは、十分に対応できない状況にある。
そこで、このような状況を踏まえ、従来の塩素処理の代替殺菌技術として、紫外線照射を利用した殺菌(以下、紫外線消毒と呼ぶ場合がある)技術が注目されている。紫外線消毒技術は、複雑な薬品注入管理が不要であり、また、有害な副生成物が生成しないという利点がある。
このため、浄水処理場等では、細菌や残留有機物の酸化を目的として紫外線照射処理を採用する場合がある。但し、紫外線の透過効率を考慮し、通常,濾過処理水あるいは凝集、沈澱処理水に対して、紫外線を照射する処理が行われている。
一方、凝集改善やクリプトスポリジウムなどの病原性原虫類の感染力消失等を目的とする場合、原水に対して紫外線を照射する処理が行われている。これは、塩素処理の代わりに紫外線を照射する処理である。
紫外線は、前述したように塩素とは異なり、トリハロメタン等の副生成物の生成がなく、クリプトスポリジウムの増殖能力にダメージを与えて感染力を消失させる効果が高いという特性を持っている。そのため、紫外線照射処理は当該紫外線の持つメリットを有効に生かして利用することができる。
さらに、浄水処理では、原水に含まれる藻類を繁殖させないことが重要であるが、紫外線照射処理の場合には藻類の繁殖を有効に防止できる効果が確認されている。
そこで、近年、紫外線照射を利用した浄水処理を行う技術が幾つか提案されている。
紫外線照射による浄水処理技術は、病原性微生物や原虫の消毒を目的とすることから、消毒に有効なUV−C帯と呼ばれる200nm〜300nm波長領域の紫外線を出すランプ,つまり水銀蒸気を封入した低圧ないし中圧の水銀ランプが用いられている。
また、被処理流体に紫外線を照射する紫外線照射装置としては、被処理流体を流通させる機能をもった円筒容器と、当該円筒容器内に容器軸と平行に1本または複数本の紫外線ランプを配置した構成のものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、消毒対象となる病原性原虫、病原菌、バクテリア、ウィルス等を不活性化するためには、微生物種毎に必要な紫外線照射量が異なっており、また、被処理流体が紫外線照射装置に入ってから出て行くまでの僅かな時間内に均等に紫外線の照射を受けている必要がある。一方、紫外線の照射効率は、被処理流体の濁度や色度により変化する。紫外線照射処理の場合、特に原水の水質を制御することが難しいことから、適切な紫外線の照射効率に維持することは難しい問題がある。すなわち、紫外線強度(照度)は、紫外線ランプからの距離の2乗に逆比例して減少する。その結果、紫外線照射を効果的に作用させるためには、被処理流体が紫外線ランプ近傍を通過させる必要がある。
この点を解決する技術手段としては、被処理流体が容器内で旋回しながら紫外線ランプ近傍を通って流れるように、容器の被処理流体入口管と出口管との配置に工夫を講じたものがある(例えば、特許文献1参照または特許文献2参照)。
また、他の紫外線照射技術としては、原水の濁度を検出し、その検出濁度に応じて紫外線ランプを収容した流水管に流す原水の流量を制御することにより、原水が紫外線照射を適切に受けられるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。当該文献には、貯水池などの存在する水中プランクトンの消失処理時に紫外線照射を利用することが提案されている。
また、濁度計に代えて、微粒子計を設置し、この微粒子計の出力を用いて、紫外線照射量を制御する技術も提案されている(非特許文献2)。さらに、濁度計と微粒子計を併用し、これら計器から得られる出力を用いて、紫外線ランプの紫外線照射量を制御する紫外線照射システムも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
なお、容器内に配置される紫外線ランプを保護する目的のもとに、当該紫外線ランプを収納した保護管を設けたものがある。保護管の材料は、効率的に紫外線を通過させる必要から、結晶石英や合成石英ガラスが使用されている。その結果、保護管や紫外線ランプに無理な力や突発的な衝撃が加わると、簡単に破損してしまう危険がある。特に、紫外線ランプが破損した場合、ランプ内に封入されている水銀が処理流体内に入り込む危険や保護管等を構成する石英ガラスの破片が処理流体内に混入してしまう問題がある。
従来、このような不都合な問題を解決する手段としては、紫外線ランプの破損を検出するセンサと、紫外線照射装置に代えて迂回させるバイパス管とを設け、センサによるランプ破損時に被処理流体の紫外線照射装置への流入及び処理流水の排出を遮断し、バルブ開によってバイパス管に流すことにより、水銀で汚染された処理水が他の浄水工程に流れ込まないようにした紫外線照射システムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特願2005−319820号公報 特願2005−347069号公報 特開平05−169059号公報 特開2004−188273号公報 特開2004−188274号公報 "ULTRAVIOLET DISINFECTION GUIDANCE MANUAL.",United States Environmental Protection Agency,June 2003,Draft. 木村繁夫他「微粒子測定機器の基礎的性能評価に関する調査」水道協会雑誌、第71巻、第10号、31〜51頁、平成14年10月発行
しかしながら、前述した各特許文献等に記載される紫外線照射装置や紫外線照射処理方法では、次のような問題が指摘されている。
一般に、原水は、水源や気象等の変動により水質が大きく変化する。すなわち、藻類の大量発生や降雨等により、原水の濃度、微粒子数、有機物濃度が大きく変化し、これらの数値の上昇によって紫外線透過率が低下してしまう。紫外線の透過率が低下すると、紫外線照射の効果が下がり、それに伴って病原菌などの殺菌(消毒)処理効果が低下する。そこで、殺菌処理の低下を防ぐために、原水の濁度や微粒子数等の測定結果に基づき、紫外線照射量を調整することが考えられる。
しかし、紫外線ランプから出力する紫外線照射量の調整が難しく、場合によっては殺菌すべき紫外線か照射効率が落ちてしまう可能性がある。特に、小規模向けの紫外線照射装置では、紫外線の出力調整システムのイニシャルコストがかかるだけで、消費電力の削減効果が小さい。その結果、出力調整機能を備えることなく、病原微生物を十分に消毒可能な最大出力で運転することが多い。
また、紫外線透過率の低下が大きく、最大出力で運転しても十分な消毒性能が得られない場合や保護管が割れた場合には、水処理システムを停止しなければならず、給水できなくなる状態が発生するとともに、その異常状態を正確に把握できない問題がある。
さらに、一部の紫外線ランプの異常によって消灯した場合、消灯したランプ近傍を流れる流体に紫外線が十分に照射されず、そのまま下流の浄水工程に流れ出てしまう問題がある。
本発明は上記事情にかんがみてなされたもので、均一な紫外線照射によって藻類対策及び病原菌などの消毒性能を高め、副生成物の生成をなくし、かつ、紫外線ランプや保護管の異常時でも浄水処理された処理流体を出力する水処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る水処理システムは、被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する紫外線照射装置と、前記保護管の割れを検知する保護管割れ検知手段と、前記紫外線照射装置の上流側と下流側とに配置される流路切替え弁を介して接続されたバイパス管と、前記紫外線照射装置の下流側に配置される流路切替え弁の下流側に塩素系消毒剤を注入するために設けられた消毒剤注入装置と、前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
常時は前記被処理流体が前記紫外線照射装置に流入するように流路切替え弁を制御し、前記保護管割れ検知手段の出力から保護管割れと判断して前記流路切替え弁を前記バイパス管側に切替えたとき、又は前記被処理流体の流量と前記照度測定手段で測定された紫外線照度とで決定される紫外線照射量が設定照射量しきい値より小さく、かつ前記紫外線ランプの出力を増加させないとき、前記消毒剤注入処理装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示送出し、前記被処理流体を浄水処理する浄水処理監視制御装置とを備えた構成である。
また、前記浄水処理監視制御装置としては、前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、前記消毒剤注入装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示を送出し、前記被処理流体を浄水処理する消毒剤注入処理手段とを有する構成である。
さらに、前記浄水処理監視制御装置としては、前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記消毒剤注入装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示を送出し、前記被処理流体を浄水処理する消毒剤注入処理手段とを有する構成である。
さらに、本発明に係る水処理システムは、前述した各システム構成に何れか1つのシステム構成に新たに、前記紫外線照射装置に流入する被処理流体の流量を測定する流量測定手段と、この流量測定手段で測定された流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を演算する、前記紫外線照射量決定手段に代わる紫外線照射量演算手段を有する浄水処理監視制御装置とを備えた構成である。
なお、前記消毒剤注入処理手段としては、異常事象に応じて異なる塩素系消毒剤の注入量を伴う注入指示を前記消毒剤注入装置に送出するものである。
本発明によれば、均一な紫外線照射によって藻類対策及び病原菌などの消毒性能を高めることができ、また副生成物の生成をなくし、かつ、紫外線ランプや保護管の異常時でも浄水処理された処理流体を出力できる水処理システムを提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る水処理システムの一実施の形態を示す構成図である。
水処理システムは、被処理水に紫外線を照射する紫外線照射装置1と、この紫外線照射装置1の被処理水入力ラインに設置された被処理水流量計2及び入口三方弁3と、紫外線照射装置1の処理水出力ラインに設置された出口三方弁4と、入口三方弁3と出口三方弁4との間に接続されたバイパス管5と、紫外線照度計6と、保護管割れ検知器7と、浄水処理監視制御装置8と、ランプ出力調整電源部9とにより構成される。
また、水処理システムには、出口三方弁4の下流側に接続された塩素系消毒浄水域10と、浄水処理監視制御装置8からの注入指示信号に基づき、塩素系消毒浄水域10内に塩素系消毒剤を注入する塩素系消毒剤注入装置11と、この塩素系消毒剤注入装置11と塩素系消毒浄水域10とを接続する消毒剤注入管12とが設けられている。なお、塩素系消毒剤注入装置11及び塩素系消毒剤注入管12は、バイパス管5に接続するとか、或いは入口三方弁3の上流側に接続しても構わないが、紫外線照射装置1によるランプ出力調整機能を有効に生かす観点から出口三方弁4の下流側に接続するのが好ましい。
紫外線照射装置1は、被処理水入力ラインから流入する被処理水に紫外線を照射することにより浄化した処理水を生成する仕組みを備えた装置であって、具体的には、紫外線が照射される胴部に相当する円筒形の照射部20−1と、この照射部20−1の上端部に連ねて膨らみを持たせた状態に形成され、上端開口部が金属製材料のカバーで閉塞された円筒形の流入部20−2と、照射部20−1の下端部に連なる逆円錐形の分離部20−3とからなる照射容器20と、被処理水入力ラインの流体出口側と接続される被処理水入口管21と、前記流入部20−2の上部からカバーを貫通して照射容器20内部の中心軸ラインに挿入される処理水出口管22と、分離部20−2の下端部に取り付けられた汚染物質トラップ容器23と、当該トラップ容器23に取り付けられた汚染物質回収配管24とが設けられている。
前記照射部20−1としては、図2に示すように、容器軸と並行、かつ、円周方向に等間隔で複数本の紫外線ランプ25(25−1〜25−6)が配列され、各紫外線ランプ25の外周には当該ランプを収納し保護するための保護管26が設けられている。
被処理水入口管21は、流入部20−2の一側壁面に取り付けられ、さらに詳しくは、照射容器20を構成する流入部20−2の円筒形容器断面部に対する接線方向に向けて取り付けられ、照射容器20内の上部に流入する被処理水が初期旋回を生成する状態を作り出している。
処理水出口管22は、前述したように照射容器20の上部から容器中心軸に沿って照射容器20内部に挿入されるが、その下端部は紫外線ランプ25の下端部と同等又はそれよりも多少上方位置に設定される。
紫外線照度計6は、紫外線ランプ25から照射される紫外線の届く場所であればどの位置に取り付けても構わないが、紫外線ランプ25の上下方向の中央付近に相当する照射部20−1の壁に取り付けるのが好ましい。また、紫外線照度計6は、1台でもよいが、全ての紫外線ランプ25(25−1〜25−6)から照射される紫外線照射量を監視する必要から、複数台設置するのが好ましい。
因みに、本実施の形態においては、図2に示すように2本の紫外線ランプ25から照射される紫外線照射量を主に監視する場合、例えば6本の紫外線ランプ25−1〜25−6に対し、隣接する対をなす2本の紫外線ランプ25のほぼ中央位置に相当する照射部20−1の円周壁面に等間隔で3台の紫外線照度計6−1〜6−3を取り付けるのが望ましい。つまり、紫外線照度計6−1は対をなす紫外線ランプ25−1と25−2とから照射される紫外線照射量を監視し、浄水処理監視制御装置8に送信する。同様に、紫外線照度計6−2は対をなす紫外線ランプ25−3と25−4、紫外線照度計6−3は対をなす紫外線ランプ25−5と25−6から照射される紫外線照射量をそれぞれ監視し、浄水処理監視制御装置8に送信する。なお、各紫外線ランプ25−1〜25−6はそれぞれ個別に保護管26に収納され保護されている。
保護管割れ検知器7は、各保護管26の破損を検知できるものであればどのような検知形式のものでもよい。各保護管26が破損したとき、当該各保護管26内へ被処理水が浸入してくるので、例えば電極による電位変化を検知する抵抗電極センサ、温度変化を検知する温度検知センサ、圧力変化を検知する圧力検知センサ、歪変化を検知する歪検知センサの何れかのセンサにより検知する。
また、保護管割れ検知器7は、各保護管26の上下端部が液密状態に閉塞されている場合には各保護管26内にそれぞれ個別に取り付けるが、例えば図示するように照射容器20のカバーの下部に配置される断面凹状のスカート27から上端開口した各保護管26の上端が突出した状態で支持されている場合、スカート27内の適宜な1個所に1つの保護管割れ検知器7を固定し、保護管割れを検知する構成であっても構わない。
ランプ出力調整電源部9は、浄水処理監視制御装置8から出力される個別ランプ指示を伴う出力増減信号に基づき、該当する紫外線ランプ25の出力照射量を増減する機能を有し、また、各紫外線ランプ25−1〜25−6の通電電流を検出して浄水処理監視制御装置8に送出する機能を持っている。
前記浄水処理監視制御装置8は、例えば図3に示すように構成されている。
すなわち、浄水処理監視制御装置8は、照射量しきい値、ランプ出力増減幅、照度−照射量テーブル用データ、異常事象ごとの消毒剤注入量データその他必要なデータを入力設定するキーボードやマウス等の入力手段81と、所定の処理を実行するプログラムデータを格納するプログラムメモリ82と、このプログラムに従って所定の処理を実行するCPUで構成された監視制御処理部83と、各紫外線照度計6−1〜6−3の検出照度を取り込む信号変換機能を持った入力インタフェース84と、表示部85と、データ記憶装置86とが設けられている。
監視制御処理部83は、機能的には、1個以上の保護管割れ検知器7の出力から保護管割れを判断する保護管割れ判断手段8Aと、各紫外線照度計6−1〜6−3で測定された照度から紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段8Bと、この決定された紫外線照射量と照射量しきい値とから該当紫外線ランプ例えば25−1,25−2の出力低下を判断するランプ出力低下判断手段8Cと、該当紫外線ランプ例えば25−1,25−2の出力照射量を上げたにも拘らず、紫外線照射量が照射量しきい値に達しないときに隣接する他の紫外線ランプ25−3,25−4、…の出力照射量を上げていくランプ出力調整手段8Dと、塩素系消毒剤注入処理手段8Eとが設けられている。
前記データ記憶装置86は、照射量しきい値,ランプ出力増減幅、異常事象ごとの消毒剤注入量データその他必要な設定データを記憶するデータ設定記憶部86a、各ランプ出力データを記憶するランプ出力記憶部86b、具体的には後記するが、図4に示すように所定の各流量毎に紫外線照度と紫外線照射量との関係を規定する照度−照射量テーブル86c及びその他のデータを記憶する他データ記憶部86dが設けられている。
次に、以上のように構成された水処理システムの動作について説明する。
被処理水は、図5に示すように入力ラインに設置される入口三方弁3を通って紫外線照射装置1を構成する流入部20−2の円筒形容器断面に対する接線方向に向かって取り付けられる被処理水入口管21に入り、当該被処理水入口管21から照射容器20の流入部20−2に流入し、容器軸を中心に右回転方向に旋回しながら容器上部から容器下部方向に順次移っていく。
さらに、詳しくは、被処理水は、周方向に配列された例えば6本の紫外線ランプ25−1〜25−6をそれぞれ個別に収納した各保護管26の外周近傍を通りながら時計方向に螺旋状に回転しながら下部方向に下降しながら流れていく。
ここで、被処理水は、各紫外線ランプ25(25−1〜25−6)の近傍を通って流れる間、各紫外線ランプ25から紫外線が照射され、その紫外線の照射量に応じて図6に示すように色度が変化する。図6に示す(イ)は紫外線照射量に伴って色度が変化する様子を表したものである。つまり、被処理水は、紫外線照射量を受けるに従い、青色−赤色−緑色−黄色に変化し、被処理水に含む消毒対象微生物が不活性化され、分離部20-3まで移っていく。この分離部20−3では、不活性化された後、汚泥物質と処理水とに分離され、汚泥物質が沈降しながら汚泥物質とラップ容器23に落ちていき、一方、処理水は処理水出口管22の下端部から入って上昇しながら出力ラインの出口三方弁4を通って常時は未消毒状態にある下流側の塩素系消毒浄水域10を通って他の浄水工程(図示せず)に流出する。
ところで、消毒対象微生物を不活性化するには、下式で表す紫外線照射量Doseが消毒対象微生物固有の照射量以上とする必要がある。例えばクリプトスポリジウムを不活性化するには、10mJ(Jはジュール)/cm2以上の紫外線照射量で照射しなければならない。
紫外線照射量Dose=I×t(mJ/cm2) ……(1)
上式において、I:紫外線照度(mW/cm2)、t:照射時間(s)であって、例えばt=1秒〜3秒程度である。
本実施の形態では、図7に示すように被処理水が照射容器20内を旋回しながら全ての紫外線ランプ25の近傍を通って流れる過程において、全ての紫外線ランプ25から紫外線の照射を受けるので、高い照射効率で消毒対象微生物を不活性化することができる。
浄水処理監視制御装置8としては、被処理水流量計2の測定流量と各紫外線照度計6の測定照度とを取り込み、下記演算式に基づいて演算すれば、紫外線照射量Doseunitを算出することができる。
紫外線照射量Doseunit=I×t×f(Flow)(mJ/cm2) ……(2)
この式において、I:紫外線照度(mW/cm2)、t:照射時間(s)、f(Flow):旋回流効率である。
なお、旋回流効率f(Flow)は、被処理水の流量flow(m3/min)によって変化するが、被処理水の流量flowを除けば、解析や実験によって紫外線照射装置1の固有の関数を決定できる。
従って、紫外線照射量Doseunitとしては、被処理水の流量と紫外線照度計6の測定照度とによって決定できる。通常、入力ラインを流れる流量は、流速、入力ライン管径や紫外線照射装置2a,2bの処理能力等に依存することから、予めほぼ一定の流量とすることができる。
そのため、所定の流量ごとに紫外線照度と紫外線照射量との間には、実験の積み重ね等により図8示すような関係が成立する。よって、図8示すような関係を踏まえ、データ記憶装置86内に照度−紫外線照射量テーブル86cを作成し保存されている。
そこで、浄水処理監視制御装置8においては、プログラムメモリ82に格納されるプログラムに従い、かつ、照度−紫外線照射量テーブル86cを用いて、図9に示すような一連の処理を実行するが、この処理例としては幾つかの実施の形態が存在する。
(第1の実施の形態)
先ず、浄水処理監視制御装置8を構成する監視制御処理部83は、保護管割れ判断手段8Aを実行する。保護管割れ判断手段8Aは、所定の周期ごとに1個又は複数個の保護管割れ検知器7の出力から保護管割れの有無を判断する(S1,S2)。なお、保護管割れ有無の判断タイミングは特に限定するものでなく、一連の処理の中の適宜なタイミング,例えば後記するステップS10とS11との間、ステップS10とS14との間であっても構わない。また、例えば保護管割れ検知器7の出力が所定レベルになったときに自動的に割り込みが入り、保護管割れの有無を判断してもよい(S2)。
ところで、監視制御処理部83は、ステップS2にて保護管割れ有りと判断されたとき、塩素系消毒注入処理手段8Eを実行する。塩素系消毒注入処理手段8Eは、保護管割れ有り判断されたときには三方弁3,4に切替え信号を送出し、紫外線照射装置1側からバイパス管5側に流路を切替えた後(S3)、消毒剤注入指示信号を塩素系消毒剤注入装置11に送出し、予め定める単位時間毎に所望の塩素系消毒剤注入量を塩素系消毒剤注入管12を介して塩素系消毒浄水域10に注入するとともに(S4)、監視室などに警報を発する(S5)。
すなわち、監視制御処理部83は、保護管割れが発生したとき、水処理システムを停止することなく、被処理水をバイパス管5から塩素系消毒浄水域10に導き、当該塩素系消毒浄水域10にて塩素系消毒剤を注入し、従来の水処理に相当する浄化処理を行い、各需要家に対して給水の継続を確保する。
監視制御処理部83は、ステップS2において、保護管割れ無しと判断された場合、紫外線照射量決定手段8Bを実行する。この紫外線照射量決定手段8Bは、図示しないカウンタにY=1(紫外線照度計6−1に相当する)及びZ−1(ランプ25−1又は対をなすランプ25−1,25−2に相当する)を設定した後(S6,S7)、紫外線照度計6−1で測定された照度を取り込み(S8)、予め定められている所定の流量にもとづき、図4に示す照度−紫外線照射量テーブル86cから紫外線照射量を決定する(S9)。なお、同時に全部の紫外線照度計6−1〜6−3で測定した照度を取り込んでも構わない。
なお、紫外線照射量には、被処理水の紫外線透過率が変化したとき、各紫外線照度計6−1〜6−3の測定照度が変化するので、被処理水の紫外線透過率の変化が容易に反映させることができる。また、ランプの劣化やランプの故障による紫外線出力照射量の低下や保護管26表面の汚れや傷等によっても同様に紫外線出力照射量が低下する。よって、これら出力照射量の低下に伴って測定照度が低下するので、同様に紫外線照射量に反映させることができる。
監視制御処理部83は、ステップS9によって紫外線照射量を決定すると、ランプ出力低下判断手段8Cを実行する。ランプ出力低下判断手段8Cは、決定された紫外線照射量とデータ設定記憶部86aに設定された照射量しきい値とを比較し、紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きいか否かを判断する(S10)。なお、照射量しきい値は、消毒対象微生物を不発生化するのに十分な値に相当する。
ここで、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい場合には消毒対象微生物を十分に不発生化する能力を持っているので、続いて、全ての紫外線照度計6−2,6−3の測定照度について照射量しきい値とを比較したか判断し(S11)、未だ判断していない場合にはY=1に+1をインクリメントし(S12)、ステップS7に戻って同様の処理を繰り返し実行する。全ての紫外線照度計6−1〜6−3の測定照度に基づいて決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きい場合、処理継続を条件とし(S13)、ステップS1に移行し、処理を継続する。
一方、監視制御処理部83は、ステップS10において、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも小さいとき、保護管26の汚れなどを含むランプ出力低下と判断するが、ステップS14に移行し、ランプ出力を増加させるか否かを判断する。ここで、ランプ出力を増加させると判断された場合、ランプ出力調整手段8Dを実行する。
ランプ出力調整手段8Dは、紫外線照度計6−1による測定照度から紫外線ランプ25−1と25−2の出力照射量が低下していると判断されたとき、データ設定記憶部86aに設定される所定の出力増減幅に基づき、該当ランプの出力増加指令信号をランプ出力調整電源部9に送出する(S15)。なお、各紫外線ランプに対する出力増減幅に基づく値はランプ出力値記憶部86bに予め記憶されている。ここで、ランプ出力調整電源部9は、該当ランプの出力増加指令信号を受けると、該当する紫外線ランプ25−1,25−2の出力照射量を出力増幅分だけ上げる調整を行う。
ランプ出力調整手段8Dは、ランプ出力増加指令信号の出力後、該当紫外線ランプ25−1,25−2の出力照射量が出力上限値に達したかを判断し(S16)、未だ予め定める出力上限値に達していない場合にはステップS8に戻り、紫外線ランプ25−1,25−2のランプ出力増加後の照度を取り込み、同様の処理を繰り返す。
また、紫外線ランプ25−1,25−2のランプ調整出力が出力上限値に達した場合、隣接する他の例えば紫外線ランプ25−3,25−4の出力増加(S17)及び全ランプ調整未完了に基づき(S18)、カウンタにZ=1に+1をインクリメントし(S19)、隣接する例えば紫外線ランプ25−3,25−4に対する所定の出力増幅に基づき、該当ランプ25−3,25−4の出力増加指令信号をランプ出力調整電源部9に送出し(S15)、同様の処理を繰り返し実行する。
以上のようにして隣接するランプの出力照射量を上げる。それでも紫外線照射量Doseunitが消毒対象微生物を不活性化するのに十分な照射量にならない場合、全ての紫外線ランプ25−1〜25−6のランプ出力照射量を上げていくが、それでも十分な照射量に達しない場合、塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行する。
塩素系消毒剤注入処理手段8Eは、前述した保護管割れ有りの場合と異なり、三方弁3,4を切替えることなく、消毒剤注入量を伴う注入指示信号を塩素系消毒剤注入装置11に送出し、予め定める単位時間毎に所望の塩素系消毒剤量を塩素系消毒剤注入管12を介して塩素系消毒浄水域10に注入するとともに(S20)、監視室などに警報を発する(S21)。
また、監視制御処理部83は、ステップS14においてランプ出力低下と判断してもランプ出力を増加させる処理を実施しない場合、また、ステップS17において他ランプの出力増加を行わない場合、前述したようにステップS20,S21による塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行する。
なお、S22において、塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行しない場合にはステップS12に移行し、処理次の紫外線照度計例えば6−2について前述する一連の処理を実行する。
従って、以上のような実施の形態によれば、被処理水は周方向に配列された例えば6本の紫外線ランプ25−1〜25−6を個別に収納した各保護管26,…の外周近傍を時計方向、かつ、容器上部から下部方向に螺旋状に回りつつ無駄なく流通させるとともに、その間紫外線ランプ25−1〜25−6から紫外線の照射を受けるので、被処理水に対して効率よく紫外線を照射できる。
また、一部の紫外線ランプ例えば25−1の劣化によって出力照射量が低下した場合、対応する紫外線照度計6−1の測定照度が低下し、紫外線照射量が低下する。よって、紫外線ランプ25−1の出力照射量が低下した場合、徐々に紫外線ランプ25−1,25−2の出力照射量を上げるだけでなく、最大照射出力を出しても所定の照射量しきい値に達しない場合には隣接する他の紫外線ランプ25−3,25−4等の出力照射量を上げていくので、消毒対象微生物を不活性化するに十分な紫外線照射量を確保できる。
一部の紫外線ランプ例えば25−1が破損ないし故障した場合、ランプ出力調整電源部9が通電電流から検出し、浄水処理監視制御装置8に送信し、塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行し、同様に監視室などに警報を発する。
さらに、保護管割れが発生したとき、水処理システムを停止することなく、被処理水をバイパス管5から塩素系消毒浄水域10に導くとともに、当該塩素系消毒浄水域10に塩素系消毒剤を注入し、従来の水処理に相当する浄化処理を行うので、給水処理を継続させることができる。
さらに、ランプ出力が低下したとき、各ランプ25−1〜25−6の出力を増加させても紫外線照射量がしきい値を超えない場合やランプ出力の増加制御を実行しない場合でも、前述同様に塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行するので、例えば一部の紫外線ランプ例えば25−1又は全ての紫外線ランプ25−1〜25−6の出力を上げても消毒対象微生物を不活性化するに十分な紫外線照射量に達しない場合、確実に浄水して排出することができる。
さらに、紫外線照度計6−1〜6−3の測定照度から紫外線照射量を決定し、照射量しきい値よりも小さいとき、対応する紫外線ランプを個別又は対ごとに出力照射量を調整できるので、個別又は対ごとの紫外線ランプの出力照射量を最適な状態にすることができる。
さらに、照射容器20の照射部20−1の壁に1台の紫外線照度計6を取り付けた場合、処理水出口管22の影になる領域が生じ、当該紫外線照度計6の設置場所と反対側の紫外線ランプが何らかの原因で出力照射量が低下しても、それを検出することができない。しかし、複数の紫外線ランプに対し、隣接する2つの紫外線ランプの中央部分にそれぞれ紫外線照度計6を配置すれば、全ての紫外線ランプ25−1〜25−6の異常を検出できるとともに、出力照射量を最適な状態に制御できる。なお、紫外線ランプ25−1〜25−6ごとに紫外線照度計6を設けることも可能であるが、コスト高、水質悪化による紫外線透過度低下の検出が難しく、確実に処理対象微生物を不活性化できなく恐れがあるが、本実施の形態のように対の紫外線ランプごとに紫外線照度計6を設けることにより、かかる不都合な問題を解決することができる。
(実施の形態2)
浄水処理監視制御装置8としては、照度―紫外線照射量テーブル86cを用いて、紫外線照射量を決定したが、例えば照度―紫外線照射量テーブル86cに代えて、図10に示すようにデータ記憶装置86のデータ設定記憶部86aに前述する(2)式の演算式データを設定し、また監視制御処理部83としては、紫外線照射量決定手段8Bに代えて、紫外線照射量演算手段8Fを設ける構成であってもよい。
浄水処理監視制御装置8の紫外線照射量演算手段8Fは、図9に示すステップS8にて流量計2の測定流量と紫外線照度計6の測定照度とを取り込んだ後、データ設定記憶部86aに設定される演算式に基づき、ステップ4にて紫外線照射量を演算する。その他の構成及び処理手順は図3及び図9と同様であるので、ここではその説明を省略する。
この実施の形態においても、前述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態3)
(ランプの破損または故障について)
浄水処理監視制御装置8は、ランプ出力調整電源部9を介して各紫外線ランプ25−1〜25−6の通電電流を検出している。よって、通電電流断のときには少なくとも一部の紫外線ランプが破損又は故障であると判断できるので、前述したように隣接する紫外線ランプの出力照射量を増加させ、又は出力照射量の増加処理を行わずに塩素系消毒剤を注入する処理を実施しつつ、紫外線ランプの交換を促す警報を発するとか、表示部85に破損又は故障となった紫外線ランプの交換メッセージを表示すれば、速やかに該当する紫外線ランプを交換できる。なお、紫外線ランプの交換に当たっては、照射容器20の上部蓋体を開け、スカート27内から紫外線ランプ上部を把持して引き抜けば、容易に取り出し、新しい紫外線ランプに交換できる。
従って、このような実施の形態によれば、突発的な衝撃によって各紫外線ランプ25や保護管26が割れた場合、各紫外線ランプ25や各保護管26を構成する石英ガラス片や各紫外線ランプ25内に内封された水銀が漏洩する。このような場合、被処理水の螺旋状回流による遠心分離作用と重力作用とにより、石英ガラス片や水銀等の汚染物質は確実に汚染物質トラップ容器23に降下していくので、汚染物質が処理水に混入した状態で流出することはない。
(その他の実施の形態)
(1) 予め最大流量時の旋回流効率f(Flow)を考慮し、消毒対象微生物を十分に不活性化できる紫外線照射量Doseの照度を決定し、この決定された照度となるように紫外線ランプ(25−1,25−2)、(25−3,25−4)、(25−5,25−6)の出力照射量を調整し、被処理水に対する浄化処理を行う構成であってもよい。
(2) また、各紫外線照度計6の測定照度から得られる紫外線照射量が照射量しきい値と等しいかまたは小さいとき、少なくとも対応する紫外線ランプ25の出力照射量を増加させるようにしたが、例えば紫外線ランプ15の出力照射量を調整せずに、所定の出力照射量で紫外線ランプ25を点灯する。
そして、浄水処理監視制御装置8は、紫外線照度計6の測定照度と流量計2の測定流量とから前記(2)式の演算式に基づいて求めた紫外線照射量Doseunitが消毒対象微生物を十分に不活性化できる紫外線照射量に達しない場合、塩素系消毒剤注入処理手段8Eを実行し、塩素系消毒剤によって浄水処理を行うとともに、警報を発するようにしても構わない。
(3) 前記(2)と同様に、各紫外線ランプ25の出力照射量を調整せずに、所定の出力照射量で紫外線ランプ25を点灯し、また入力ラインに流量計2を設置しない構成とする。
浄水処理監視制御装置8は、以上のような状態において、紫外線照射装置1の設計した能力等から定まる最大流量と紫外線照度計6の検出照度とから、前記(2)式の演算式に基づいて求めた紫外線照射量Doseunitが消毒対象微生物を十分に不活性化できる紫外線照射量に達しない場合、直ちに警報を発するような構成であっても構わない。
(4) また、監視制御処理部83は、ステップS10において、決定された紫外線照射量が照射量しきい値よりも大きいとき、消毒対象微生物を十分に不活化する能力以上の過剰の照射量を照射していると判断し、該当するランプの出力を下げても構わない。ここで、ランプ出力を低下させると判断された場合、ランプ出力調整手段8Dを実行し、該当するランプの出力を下げる。その場合、塩素系消毒剤注入処理手段8Eで、塩素系消毒剤注入中の場合は、塩素系消毒剤の注入量を減らすか停止する。その他の構成は、紫外線照射量が照射量しきい値よりも小さい時、ランプ出力を上げる構成とは違いはなく、ランプ出力を上げるのではなく、下げる作用を実施する。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、各実施の形態は可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明に係る水処理システムの一実施の形態を示す構成図。 紫外線ランプと紫外線照度計との配置関係を示す図。 浄水処理監視制御装置の一具体例を示す構成図。 各流量における紫外線照度データと紫外線照射量データとの関係を規定したテーブル図。 被処理水を照射容器内で旋回流させた様子を説明する図。 被処理水が紫外線の照射を受けるに従って色度が変化する状態を表す図。 従来と本発明における流量に対する紫外線照射量の照射効率を説明する図。 各所定の流量に対する紫外線照度と紫外線照射量との関係特性図。 浄水処理監視制御装置における一連の処理例を説明するフローチャート。 浄水処理監視制御装置の他の具体例を示す構成図。
符号の説明
1…紫外線照射装置、2…流量計、3…入口三方弁、4…出口三方弁、5…バイパス管、6(6−1〜6−3)…紫外線照度計、7…保護管割れ検知器、8…浄水処理監視制御装置、8A…保護管割れ判断手段、8B…紫外線照射量決定手段、8C…ランプ出力低下判断手段、8D…ランプ出力調整手段、8E…塩素系消毒剤注入処理手段、8F…紫外線照射量演算手段、9…ランプ出力調整電源部、10…塩素系消毒浄水域、11…塩素系消毒剤注入装置、12…塩素系消毒剤注入管、20…照射容器、20−1…照射部、20−2…流入部、20−3…分離部、21…被処理水入口管,22…処理水出口管、23…汚染物質トラップ容器、24…汚染物質回収配管、25(25−1〜25−6)…紫外線ランプ、26…保護管、82…プログラムメモリ、83…監視制御処理部、86…データ記憶装置。

Claims (6)

  1. 被処理流体に紫外線を照射して浄水処理を行う水処理システムにおいて、
    前記被処理流体が流入する容器内に、個別に保護管に収納された1本乃至複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内を流れる被処理流体に対し、前記紫外線ランプから紫外線を照射する紫外線照射装置と、
    前記保護管の割れを検知する保護管割れ検知手段と、
    前記紫外線照射装置の上流側と下流側とに配置される流路切替え弁を介して接続されたバイパス管と、
    前記紫外線照射装置の下流側に配置される流路切替え弁の下流側に塩素系消毒剤を注入するために設けられた消毒剤注入装置と、
    前記容器内部の紫外線照度を測定する照度測定手段と、
    常時は前記被処理流体が前記紫外線照射装置に流入するように流路切替え弁を制御し、前記保護管割れ検知手段の出力から保護管割れと判断して前記流路切替え弁を前記バイパス管側に切替えたとき、又は前記被処理流体の流量と前記照度測定手段で測定された紫外線照度とで決定される紫外線照射量が設定照射量しきい値より小さく、かつ前記紫外線ランプの出力を増加させないとき、前記消毒剤注入処理装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示送出し、前記被処理流体を浄水処理する浄水処理監視制御装置とを備えたことを特徴とする水処理システム。
  2. 請求項1に記載の水処理システムにおいて、
    前記浄水処理監視制御装置は、前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記紫外線ランプの出力照射量の低下と判断するランプ出力低下判断手段と、前記出力照射量の低下と判断されたとき、前記紫外線照射量が前記照射量しきい値に達するように前記紫外線ランプの出力照射量を調整するランプ出力調整手段と、前記紫外線ランプの出力照射量の調整にも拘らず、紫外線照射量が前記照射量しきい値に達しないとき、前記消毒剤注入装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示を送出し、前記被処理流体を浄水処理する消毒剤注入処理手段を有することを特徴とする水処理システム。
  3. 請求項1に記載の水処理システムにおいて、
    前記浄水処理監視制御装置は、前記容器に流入する被処理流体の所定流量と前記照度測定手段で測定された照度とに基づいて紫外線照射量を決定する紫外線照射量決定手段と、この決定された紫外線照射量が消毒対象微生物の不活性化に十分なしきい値以下のとき、前記消毒剤注入装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示を送出し、前記被処理流体を浄水処理する消毒剤注入処理手段を有することを特徴とする水処理システム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記浄水処理監視制御装置は、前記各紫外線ランプの通電電流からランプの破損又は故障を検知する手段を設け、前記紫外線ランプが破損又は故障と検知した場合、前記消毒剤注入装置に対して前記塩素系消毒剤の注入指示を送出し、前記被処理流体を浄水処理する消毒剤注入処理手段を有することを特徴とする水処理システム。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記消毒剤注入処理手段は、異常事象に応じて異なる前記塩素系消毒剤の注入量を伴う注入指示を前記消毒剤注入装置に送出することを特徴とする水処理システム。
  6. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の水処理システムにおいて、
    前記紫外線照射装置は、円筒状の容器内部に、容器軸と平行、かつ、個別に保護管に収納された1本ないし複数本の紫外線ランプが配置され、前記容器内の上部から下部方向へ旋回しながら下降する被処理流体に対して前記紫外線ランプから紫外線を照射することを特徴とする水処理システム。
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