JP2007243571A - 携帯電話端末装置および防犯連絡方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加速度センサを搭載した携帯電話端末装置を利用した防犯サービスにおける誤報の発生頻度を低下させる。
【解決手段】 携帯電話端末装置の現在位置が予め指定された場所にあるときには、緊急通報メッセージの発信を所定時間遅延させる。また、予め指定された宛先については遅延を受けることなく即座にメッセージを発信する。また、緊急通報メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う。緊急通報メッセージは、音声情報として宛先電話番号を用いて発信する。あるいは、文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信する。
【選択図】 図1
【解決手段】 携帯電話端末装置の現在位置が予め指定された場所にあるときには、緊急通報メッセージの発信を所定時間遅延させる。また、予め指定された宛先については遅延を受けることなく即座にメッセージを発信する。また、緊急通報メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う。緊急通報メッセージは、音声情報として宛先電話番号を用いて発信する。あるいは、文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、携帯電話端末装置を用いた防犯に利用する。特に、強い加速度を検出すると自動的に緊急事態の発生を通報する携帯電話端末装置における誤報回避技術に関する。
昨今では、携帯電話端末装置は、電話通信を行う機能の他に、様々な機能を備えており、その機能の範囲は、メール通信、テレビ電話、Webブラウジングなどの通信機能の範疇を超え、ゲームや音楽再生あるいは定期券や電子マネーとしての機能も備えるようになるなど、あらゆる分野に及んでいる。機能の多様化にともない、携帯電話端末装置は、老若男女を問わず、きわめて広く普及している。このように広く普及している携帯電話端末装置に防犯機能を搭載することにより大きな防犯効果が期待できる。
例えば、特許文献1では、携帯電話端末装置を防犯ブザーとして用いる利用形態が提案されている。特許文献1の携帯電話端末装置では、加速度センサを備え、所定以上のレベルの振動または衝撃が発生した場合に、ブザー音を発生させ、内蔵しているGPSにより測定した現在位置情報を含む緊急事態が発生したことを知らせるメッセージを緊急連絡先に自動発信することができる。
上述したような加速度センサを備えた携帯電話端末装置は、緊急事態発生の際に、複雑な操作を必要とせず、単に、携帯電話端末装置または携帯電話端末装置が入っている鞄などを投げつけるなどの行為によってブザー音を鳴動させ、緊急連絡先に自動発信することができる。これにより、緊急事態の発生に際し、携帯電話端末装置の防犯機能を確実に誰にでも起動させることができる。
しかしながら、携帯電話端末装置の本来の目的は防犯ではなく通信である。また、上述したように、通信以外にもゲームや音楽再生など、様々な機能を有する。このため、一定の身の安全が確保されている自宅や職場などにおいても携帯電話端末装置は様々な用途に使用される。そして、このような場所においては、携帯電話端末装置を床に落下させたり、家具や壁にぶつけたりすることはよくあることである。
したがって、今後、上述したような加速度センサを用いた防犯機能を有する携帯電話端末装置が広く普及した場合を想定すると、一定の身の安全が確保されている自宅や職場などにおける誤報の増加が懸念される。誤報の増加は緊急通報の信頼性を低下させるだけでなく、誤報回数が著しく増加した場合には、当該防犯サービスの運営自体も危ぶまれることが懸念される。
なお、自宅などのように一定の身の安全が確保されている場所では、携帯電話端末装置の防犯機能をOFF状態にしておくことにより、誤報を回避することができるという考え方もある。しかし、防犯機能のように、これを日常的に使用することが無い機能の場合には、帰宅時に防犯機能をOFF状態とし、外出時に防犯機能をON状態とするといった行為は、必ずと言ってよいほど、忘れられてしまう。よって、いざというときに防犯機能がOFF状態のままであり、何の役にも立たないという状況が頻発することは明らかである。したがって、ここでは、このような考え方は除外することとする。
さらに、強盗が自宅に侵入するなどの事態も起こり得ることであり、自宅であっても完全に身の安全が確保されているとまでは言えない。よって、自宅などにおいても、一定の防犯機能を残存させておくことは重要である。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、加速度センサを搭載した携帯電話端末装置を利用した防犯サービスにおける誤報の発生頻度を低下させることができる携帯電話端末装置および防犯連絡方法を提供することを目的とする。
本発明は、加速度検出手段および現在位置測定手段を備え、前記加速度検出手段が閾値を越える大きさの加速度を検出したときには、警報音を発出すると共に、前記現在位置測定手段により測定した現在位置情報を含むメッセージを所定の宛先に発信する防犯手段を備えた携帯電話端末装置である。
ここで、本発明の特徴とするところは、前記現在位置測定手段により測定された現在位置が予め指定された場所にあるときには、前記メッセージの発信を所定時間遅延させる発信遅延手段を備えたところにある。
すなわち、自宅などのように一定の安全が確保されている場所を予め指定しておくことにより、自宅などにおいて、携帯電話端末装置を床に落下させたり、家具や壁に衝突させるなどして警報音が発出された場合でも、緊急通報については、所定の遅延時間後に行われるため、この間に、ユーザは、誤って警報が発出されたことに気付き、緊急通報が実際に行われる以前に、緊急通報の取り消しを行うことができる。これにより、誤報の発生頻度を低下させることができる。
また、予め指定された宛先については前記発信遅延手段による遅延を受けることなく即座にメッセージを発信する例外宛先指定手段を備えることが望ましい。
例えば、ユーザの実家を例外宛先として指定しておけば、誤報の場合であっても警察や消防などの公共機関に迷惑をかける心配はなく、また、万が一、本当に緊急事態であった場合には、適切な対応を期待することができる。あるいは、ユーザの自宅の電話番号を例外宛先としておけば、自宅内で発生した誤報については、他者に全く迷惑をかけることなく処理することができ、また、職場などを安全が確保されている場所として発信遅延指定しておいたときでも、職場で事故が発生した場合には自宅に対しては速やかに緊急連絡を行うことができる。
また、前記メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う認証手段を備えることが望ましい。これにより、例えば、犯人などが緊急連絡に気付き、これを取り消そうとした場合には、取り消しを困難にすることができるため、防犯効果を高めることができる。
また、前記メッセージを音声情報として宛先電話番号を用いて発信する手段を備えることができる。これによれば、メール機能を有しない電話機や110番および119番を緊急連絡宛先として設定することができる。
また、前記メッセージを文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信する手段を備えることができる。これによれば、メール機能を有する他の携帯電話端末装置やパーソナル・コンピュータなどを緊急連絡宛先として設定することができる。
本発明を、本発明の携帯電話端末装置が実行する防犯連絡方法の発明としての観点から見ることができる。すなわち、本発明は、前記現在位置測定手段により測定された現在位置が予め指定された場所にあるときには、前記メッセージの発信を所定時間遅延させることを特徴とする防犯連絡方法である。
このときに、予め指定された宛先については遅延させることなく即座にメッセージを発信することが望ましい。また、前記メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行うことが望ましい。
前記メッセージを音声情報として宛先電話番号を用いて発信することもできるし、あるいは、前記メッセージを文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信することもできる。
また、本発明を、プログラムの発明としての観点から見ることができる。すなわち、本発明は、汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の携帯電話端末装置における前記手段の機能に相応する機能を実現させるプログラムである。本発明のプログラムは記録媒体に記録されることにより、前記情報処理装置は、この記録媒体を用いて本発明のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本発明のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接前記情報処理装置に本発明のプログラムをインストールすることもできる。
これにより、汎用の情報処理装置を用いて、本発明の携帯電話端末装置における前記手段の機能を実現することができる。
本発明によれば、加速度センサを搭載した携帯電話端末装置を利用した防犯サービスにおける誤報の発生頻度を低下させることができる。
(第一実施例)
第一実施例の携帯電話端末装置の構成を図1ないし図5を参照して説明する。図1は第一実施例の携帯電話端末装置のブロック構成図である。
第一実施例の携帯電話端末装置の構成を図1ないし図5を参照して説明する。図1は第一実施例の携帯電話端末装置のブロック構成図である。
第一実施例は、図1に示すように、加速度検出回路6およびGPS受信機1を備え、加速度検出回路6が閾値を越える大きさの加速度を検出したときには、スピーカ13により警報音を発出すると共に、GPS受信機1により測定した現在位置情報を含むメッセージ(以下では、緊急通報メッセージという)を無線機2により緊急通報宛先登録部7に登録されている所定の宛先に発信する制御回路4を備えた携帯電話端末装置20である。図3は緊急通報宛先登録部7における緊急通報宛先の登録状況を示す図であるが、図3の例では、緊急通報宛先として「110(警察)」、「119(消防)」、「03−123−4567(自宅)」、「06−431−5678(実家)」が登録されている。
図2は第一実施例の携帯電話端末装置が適用される携帯電話サービスの全体構成図である。図2に示すように、携帯電話端末装置20の制御回路4は、GPS受信機1により現在位置を測定するのみならず、GPS衛星30からの電波が届かない場所では、どの基地局40のエリアに在圏しているかによっても現在位置を測定することができる。以下では、説明をわかりやすくするために、GPS受信機1により現在位置を測定するものとして説明を行うが、実際には、基地局40を用いた現在位置測定も行っている。
なお、第一実施例では、警報音の音源は音声回路12であり、警報音としては「緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!」などの音声メッセージを用いるが、呼出音発生回路10を音源とし、警報音として呼出音を転用してもよい。この場合には通常の呼出音と比較してパターンを変えるなどして区別してもよい。また、音声回路12に予め記録されている音声メッセージは、音声合成回路11が最新の現在位置情報を挿入して緊急通報メッセージを合成する基となる音声メッセージとしても利用する。さらに、バイブレータ3による振動を警報音と併せて発生させてもよい。警報音は周囲への注意喚起または犯人に対する警告となる。
ここで、第一実施例の特徴とするところは、GPS受信機1により測定された現在位置が予め指定された場所にあるときには、緊急通報メッセージの発信を所定時間遅延させるところにある。
この機能は、制御回路4内に設けられており、通報遅延位置登録部9には、緊急通報メッセージの発信を所定時間遅延させる対象となる場所の位置情報を操作部16からのユーザの操作入力によって登録することができる。これと併せて、操作部16からのユーザの操作入力によって通報遅延位置毎にタイマ5による遅延時間を設定することができる。なお、発信遅延により通報遅延が行われるので、本実施例の説明では、発信遅延の同意語として通報遅延という用語を用いることとする。
図4は通報遅延位置登録部9における通報遅延位置および遅延時間の登録状況を示す図であるが、図4の例では、自宅においては遅延時間が5分間に設定されている。また、職場においては遅延時間が3分間に設定されている。すなわち、ユーザにとって最も安全が確保されており、なおかつ、最も誤報が発生し易い場所は自宅であると考えられるので、自宅における遅延時間を最も長い時間(例えば5分間)に設定し、その他の場所(職場)は標準遅延時間(例えば3分間)に設定する。
また、予め指定された宛先については遅延を受けることなく即座にメッセージを発信する。すなわち、制御回路4は、例外宛先登録部8に登録されている宛先については遅延対象から除外する。なお、例外宛先登録部8には、操作部16からのユーザの操作入力により複数の例外宛先を登録することができる。
図5は例外宛先登録部8における例外宛先登録状況を示す図であるが、図5の例では、例外宛先として自宅および実家が登録されている。このように、例えば、ユーザの実家を例外宛先として登録しておくことにより、誤報の場合であっても警察や消防などの公共機関に迷惑をかける心配はなく、また、万が一、本当に緊急事態であった場合には、適切な対応を期待することができる。
あるいは、ユーザの自宅の電話番号を例外宛先として登録しておくことにより、自宅内で発生した誤報については、誤報の発生自体を確実に認識することができると共に、他者に全く迷惑をかけることなく処理することができる。また、職場などを安全が確保されている場所として通報遅延位置に指定しておいた場合でも、職場で事故が発生した場合には自宅に対しては速やかに緊急連絡を行うことができる。
また、緊急通報メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う。すなわち、制御回路4は、緊急通報メッセージの発信を遅延している期間中あるいは緊急通報メッセージを発信中あるいは緊急通報メッセージを発信後において、それぞれユーザからのメッセージ取り消し要求を受け付けるが、このときに、必ず操作部16からの暗証番号入力をユーザに対して要求し、ユーザ認証を実行する。
なお、制御回路4は、緊急通報メッセージの発信を遅延している通報遅延期間内にメッセージ取り消し要求を受け付けると、以後の緊急通報メッセージの発信が停止されると共に、既に発出されている警報音も停止される。また、緊急通報メッセージの発信中にメッセージ取り消し要求を受け付けると、既に発信中の緊急通報メッセージの発信が中断されると共に、既に発出されている警報音も停止される。また、緊急通報メッセージの発信後にメッセージ取り消し要求を受け付けると、既に発信済みとなった緊急通報メッセージが誤報であった旨を伝えるメッセージを発信すると共に、未だ警報音が発出され続けている場合にはこれを停止させる。
なお、携帯電話サービス提供事業者側において、緊急通報メッセージの取り消し要求が行われた際に、当該取り消し要求者の認証を行うこともできるが、本発明は、携帯電話端末装置の発明であるから、携帯電話サービス提供事業者側における認証についての説明は省略する。
また、通報遅延が実行されているか否かを第三者が容易に確認可能であると、例えば、犯人などによって、通報遅延実行中に携帯電話端末装置が破壊されるといった事態が懸念される。また、ユーザは、自分自身で通報遅延位置登録部9に登録操作を行っているのであるから、ユーザ自身は、どの場所で何分間の通報遅延が実行されるか把握しているはずである。よって、通報遅延実行中を明示するような表示は原則として行わないこととする。例えば、ユーザが任意に選択できるLEDの点滅パターンまたは発光色の組み合わせのいずれかを、通報遅延実行中を示す点滅パターンまたは発光色としてユーザが任意に設定するなどによる表示方法が望ましい。
次に、第一実施例の制御回路4の処理手順を図6および図7を参照して説明する。図6は第一実施例の制御回路4における緊急通報メッセージ発出手順を示すフローチャートである。図6に示すように、加速度検出回路6が閾値を越えた強い加速度を検出すると(S1)、音声回路12は、スピーカ13から予め設定された音声メッセージを発出する(S2)。この音声メッセージは警報音に相当し、例えば、「緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!」などといったメッセージを発出する。
ステップS2の処理と並行して音声合成回路11は、音声回路12に予め設定されている音声メッセージに最新の現在位置情報を挿入する(S3)。すなわち、自動的に発信されるメッセージは「(新宿三丁目交差点付近で)緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!(現在位置は新宿三丁目交差点付近です)」などとなる。括弧内のメッセージが音声合成回路11によって付加されたメッセージである。
なお、GPS受信機1が測定した現在位置情報に基づき「現在位置は新宿三丁目交差点付近」などの具体的な場所を示すメッセージを生成する機能は、カーナビゲーション装置に利用されている既存の機能によって実現可能であり、一部の携帯電話端末装置においては既に実用化されている機能である。
続いて、制御回路4は、GPS受信機1から現在位置情報を取得し、現在位置が通報遅延位置登録部9に登録されている通報遅延位置でなければ(S4)、音声合成回路11により生成された緊急通報メッセージは、無線機2によって緊急通報宛先登録部7に登録されている緊急通報宛先の電話番号に発信される(S9)。
一般的に、GPS受信機1による現在位置の測定には、数秒間の時間を要するので、GPS受信機1は、ステップS4の段階になってから現在位置の測定を開始するのではなく、常時あるいは短い周期で現在位置を予め測定しておくことにより、制御回路4は、ステップS4の段階で瞬時に現在位置情報を取得することができる。あるいは、制御回路4は、現時点で在圏している基地局の情報から現在位置を瞬時に把握してステップS4の判断を行い、その後、より精度の高い現在位置情報をGPS受信機1から取得し、この精度の高い現在位置情報に基づいて音声合成回路11が緊急通報メッセージを生成してもよい。これによれば、GPS受信機1が現在位置を常時あるいは短い周期で予め測定しておかなくてもステップS4の判断処理に遅延が生じることはない。
また、ステップS4において現在位置が通報遅延位置登録部9に登録されている通報遅延位置であり、例外宛先登録部8に通報遅延例外宛先が登録されている場合には(S5)、例外宛先登録部8に登録されている通報例外宛先の電話番号に緊急通報メッセージを発信し、他の宛先には通報遅延を実行する(S6)。図5の例では、03−123−4567(自宅)および06−431−5678(実家)に対しては遅延無く緊急通報メッセージが発信され、図3に示した110(警察)および消防(119)に対しては通報遅延が行われる。また、例外宛先登録部8に通報遅延例外宛先が登録されていない場合には(S5)、全宛先に対して通報遅延が実行される(S10)。その後、通報遅延時間が経過したら(S7)、未通報の登録宛先の電話番号に緊急通報メッセージが発信される(S8)。
また、ユーザは、自分が意図しない警報音の発出により、誤報の発生を認識する。ユーザは、誤報の発生を認識すると携帯電話端末装置に対して緊急通報メッセージの取り消し要求を行う。図7は制御回路4における緊急通報メッセージ取り消し手順を示すフローチャートであるが、図7に示すように、操作部16からユーザによるメッセージ取り消し要求が入力されたときには(S11)、表示部14により暗証番号入力をユーザに要求する(S12)。正しい暗証番号入力が有れば(S13)、然るべきメッセージ取り消し処理を実行する(S14)。また、正しい暗証番号の入力が無く(S13)、メッセージ取り消し要求のキャンセル要求が有れば(S15)、メッセージ取り消し要求をキャンセルする(S16)。
当該メッセージ取り消し処理は、前述したように、緊急通報メッセージの発信を遅延している通報遅延期間内にメッセージ取り消し要求を受け付けると、以後の緊急通報メッセージの発信が停止されると共に、既に発出されている警報音も停止される。また、緊急通報メッセージの発信中にメッセージ取り消し要求を受け付けると、既に発信中の緊急通報メッセージの発信が中断されると共に、既に発出されている警報音も停止される。また、緊急通報メッセージの発信後にメッセージ取り消し要求を受け付けると、既に発信済みとなった緊急通報メッセージが誤報であった旨を伝えるメッセージを発信すると共に、未だ警報音が発出され続けている場合にはこれを停止させる。
(第二実施例)
第二実施例の携帯電話端末装置の構成を図8を参照して説明する。図8は第二実施例の携帯電話端末装置のブロック構成図である。第二実施例は、図8に示すように、第一実施例の音声合成回路11が文字メッセージ生成回路17に置き換わった構成である。
第二実施例の携帯電話端末装置の構成を図8を参照して説明する。図8は第二実施例の携帯電話端末装置のブロック構成図である。第二実施例は、図8に示すように、第一実施例の音声合成回路11が文字メッセージ生成回路17に置き換わった構成である。
次に、第二実施例の制御回路4の処理手順を図9を参照して説明する。図9は第二実施例の制御回路4における緊急通報メッセージ発出手順を示すフローチャートである。図9に示すように、加速度検出回路6が閾値を越えた強い加速度を検出すると(S21)、音声回路12は、スピーカ13から予め設定された音声メッセージを発出する(S22)。この音声メッセージは警報音に相当し、例えば、「緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!」などといったメッセージを発出する。
ステップS22の処理と並行して文字メッセージ生成回路17は、予め設定されている文字メッセージに最新の現在位置情報を挿入する(S23)。すなわち、自動的に発信される文字メッセージは「(新宿三丁目交差点付近で)緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!(現在位置は新宿三丁目交差点付近です)」などとなる。括弧内の文字メッセージは、文字メッセージ生成回路17が後から挿入した文字メッセージであり、「緊急事態発生!!」、「只今緊急通報中!!」の文字メッセージは、予め文字メッセージ生成回路17内に設定されている文字メッセージである。
なお、GPS受信機1が測定した現在位置情報に基づき「現在位置は新宿三丁目交差点付近」などの具体的な場所を示す文字メッセージを生成する機能は、カーナビゲーション装置に利用されている既存の機能によって実現可能であり、一部の携帯電話端末装置においては既に実用化されている機能である。
続いて、制御回路4は、GPS受信機1から現在位置情報を取得し、現在位置が通報遅延位置登録部9に登録されている通報遅延位置でなければ(S24)、文字メッセージ生成回路17により生成された緊急通報メッセージは、無線機2によって緊急通報宛先登録部7に登録されている緊急通報宛先のメールアドレスに発信される(S29)。
また、ステップS24において現在位置が通報遅延位置登録部9に登録されている通報遅延位置であり、例外宛先登録部8に通報遅延例外宛先が登録されている場合には(S25)、例外宛先登録部8に登録されている通報例外宛先のメールアドレスに緊急通報メッセージを発信し、他の宛先には通報遅延を実行する(S26)。図11の例では、123@abc.com(自宅)および789@def.ne.jp(実家)に対しては遅延無く緊急通報メッセージが発信され、図10に示した×××@△△.go.jp(警察)および○○○@□□.go.jp(消防)に対しては通報遅延が行われる。また、例外宛先登録部8に通報遅延例外宛先が登録されていない場合には(S25)、全宛先に対して通報遅延が実行される(S30)。その後、通報遅延時間が経過したら(S27)、未通報の登録宛先のメールアドレスに緊急通報メッセージが発信される(S28)。緊急通報メッセージの取り消しについては第一実施例と同様である。
(その他の実施例)
本実施例は、汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、上述した携帯電話端末装置の各機能に相応する機能を実現させるプログラムとして実施することができる。このプログラムは、記録媒体に記録されて情報処理装置にインストールされ、あるいは通信回線を介して情報処理装置にインストールされることにより当該情報処理装置に、上述した携帯電話端末装置の各機能に相応する機能を実現させることができる。なお、汎用の情報処理装置は、例えば、携帯電話端末装置に実装するマイクロ・コンピュータ・チップである。
本実施例は、汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、上述した携帯電話端末装置の各機能に相応する機能を実現させるプログラムとして実施することができる。このプログラムは、記録媒体に記録されて情報処理装置にインストールされ、あるいは通信回線を介して情報処理装置にインストールされることにより当該情報処理装置に、上述した携帯電話端末装置の各機能に相応する機能を実現させることができる。なお、汎用の情報処理装置は、例えば、携帯電話端末装置に実装するマイクロ・コンピュータ・チップである。
本発明によれば、加速度センサを搭載した携帯電話端末装置を利用した防犯サービスにおける誤報の発生頻度を低下させることができるので、緊急通報の信頼性を向上させ、携帯電話端末装置を利用した防犯サービスの運営を円滑に行うことに寄与することができる。
1 GPS受信機
2 無線機
3 バイブレータ
4 制御回路
5 タイマ
6 加速度検出回路
7 緊急通報宛先登録部
8 例外宛先登録部
9 通報遅延位置登録部
10 呼出音発生回路
11 音声合成回路
12 音声回路
13 スピーカ
14 表示部
15 マイクロフォン
16 操作部
17 文字メッセージ生成回路
20 携帯電話端末装置
30 GPS衛星
40 基地局
2 無線機
3 バイブレータ
4 制御回路
5 タイマ
6 加速度検出回路
7 緊急通報宛先登録部
8 例外宛先登録部
9 通報遅延位置登録部
10 呼出音発生回路
11 音声合成回路
12 音声回路
13 スピーカ
14 表示部
15 マイクロフォン
16 操作部
17 文字メッセージ生成回路
20 携帯電話端末装置
30 GPS衛星
40 基地局
Claims (11)
- 加速度検出手段および現在位置測定手段を備え、前記加速度検出手段が閾値を越える大きさの加速度を検出したときには、警報音を発出すると共に、前記現在位置測定手段により測定した現在位置情報を含むメッセージを所定の宛先に発信する防犯手段を備えた携帯電話端末装置において、
前記現在位置測定手段により測定された現在位置が予め指定された場所にあるときには、前記メッセージの発信を所定時間遅延させる発信遅延手段を備えたことを特徴とする携帯電話端末装置。 - 予め指定された宛先については前記発信遅延手段による遅延を受けることなく即座にメッセージを発信する例外宛先指定手段を備えた請求項1記載の携帯電話端末装置。
- 前記メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う認証手段を備えた請求項1または2記載の携帯電話端末装置。
- 前記メッセージを音声情報として宛先電話番号を用いて発信する手段を備えた請求項1記載の携帯電話端末装置。
- 前記メッセージを文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信する手段を備えた請求項1記載の携帯電話端末装置。
- 加速度検出手段および現在位置測定手段を備え、前記加速度検出手段が閾値を越える大きさの加速度を検出したときには、警報音を発出すると共に、前記現在位置測定手段により測定した現在位置情報を含むメッセージを所定の宛先に発信する防犯手段を備えた携帯電話端末装置が実行する防犯連絡方法において、
前記現在位置測定手段により測定された現在位置が予め指定された場所にあるときには、前記メッセージの発信を所定時間遅延させることを特徴とする防犯連絡方法。 - 予め指定された宛先については遅延させることなく即座にメッセージを発信する請求項6記載の防犯連絡方法。
- 前記メッセージの発信取り消しに先立って、当該取り消し要求者の認証を行う請求項6または7記載の防犯連絡方法。
- 前記メッセージを音声情報として宛先電話番号を用いて発信する請求項6記載の防犯連絡方法。
- 前記メッセージを文字情報として宛先メールアドレスを用いて発信する請求項6記載の防犯連絡方法。
- 汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯電話端末装置の前記手段の機能に相応する機能を実現させるプログラム。
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