JP2007243235A - 無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ヌル信号からなるガード・インターバルを設けたOFDM通信を行なう。
【解決手段】送信側では、ガード・インターバル区間をヌル信号で構成し、送信電力を節約するとともに、SN比の劣化を防止する。受信側では、受信シンボルの有効シンボル部分からはみ出した信号成分を反対側の有効シンボル部分に加算する巡回加算処理を行ない、送信側の窓関数で減衰した信号エネルギを復元するとともに、遅延波成分を有効シンボル内で連続としサブキャリア間干渉をなくす。ガード・インターバルの最後まで受信シンボルあるとは限らないので、伝搬路の推定結果に応じて巡回加算する範囲を決定する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、マルチパス環境下において、遅延ひずみ対策のために送信データを周波数の異なる複数のキャリアに分配されたマルチキャリア信号を受信する無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、キャリア間干渉を防止するために送信電力を増大しないガード・インターバル区間が設けられたマルチキャリア信号を受信する無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
近年、「ウルトラワイドバンド(UWB)通信」と呼ばれる、非常に広い周波数帯域を使用して100Mbps以上の高速伝送を可能にする無線通信方式が注目を集めている。例えば米国では、FCC(Federal Communications Commission:連邦通信委員会)によりUWB用のスペクトラム・マスクが規定されており、室内環境において3.1GHzから10.6GHzの帯域でUWB伝送を行なうことができる。UWB通信は、送信電力の関係から近距離向けの無線通信方式であるが高速な無線伝送が可能であることから、通信距離が10m程度のPAN(Personal Area Network)が想定され、近距離超高速伝送を実現する無線通信システムとしてその実用化が期待されている。
例えば、IEEE802.15.3の標準会議では、UWB通信のアクセス制御方式として、プリアンブルを含んだパケット構造のデータ伝送方式が考案されている。同会議では、OFDM変調方式を採用したOFDM_UWB方式が定義され、試作が行なわれている。これによれば、FCCで定められた3.1GHzから10.6GHzまでの帯域をそれぞれ528MHz幅からなる複数のサブバンドに分割して、サブバンド間を周波数ホッピング(FH)するマルチバンド方式(以下、「MB−OFDM方式」とする)が検討されている。
OFDM変調方式では、各サブキャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されている。サブキャリアが互いに直交するとは、任意のサブキャリアのスペクトラムのピーク点が常に他のサブキャリアのスペクトラムのゼロ点と一致していることを意味する。OFDM変調方式によれば、送信データを周波数の異なる複数のキャリアに分配して伝送するので、各キャリアの帯域が狭帯域となり、周波数利用効率が非常に高く、周波数選択性フェージング妨害に強い。
OFDM送信機は、シリアルで送られてきた情報を情報伝送レートより遅いシンボル周期毎にシリアル/パラレル変換して出力される複数のデータを各サブキャリアに割り当ててサブキャリア毎に振幅及び位相の変調を行ない、その複数サブキャリアについて逆FFTを行なうことで周波数軸での各サブキャリアの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換して送信する。また、OFDM受信機は、この逆の操作、すなわちFFTを行なって時間軸の信号を周波数軸の信号に変換して各サブキャリアについてそれぞれの変調方式に対応した復調を行ない、パラレル/シリアル変換して元のシリアル信号で送られた情報を再生する。
OFDM伝送方式は、複数の直交するサブキャリアを用いることでシンボル長を長くすることによりマルチパスに強くなるが、遅延波が次のシンボルにかかるためシンボル間干渉が生じるという問題がある。また、サブキャリア間の干渉(キャリア間干渉)も生じるため受信特性が劣化する。このため、送信シンボル間にガード・インターバルを設け、シンボル間干渉をなくすという方法が従来から用いられている。すなわち、所定のガード・インターバル・サイズ、ガード・バンド・サイズ、及びタイミングに従って、ガード・インターバルやガード・バンドなどのガード信号を送信シンボル毎に挿入する。
また、ガード・インターバル区間に送信信号の一部を繰り返し伝送することが一般的に行なわれている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。ガード・インターバル区間に挿入した繰り返し信号(サイクル・プリフィックス)は、ガード・インターバル・サイズ以下のマルチパス伝搬(多重反射電波伝搬)を吸収して、サブキャリア間の干渉を除去し、受信品質の致命的な劣化を防止する、シンボル・タイミングや周波数の同期を行なうことができるといった利点がある。逆に、ガード・インターバルに繰り返し信号を挿入しない場合、ビット・エラー率が低下してしまう(例えば、非特許文献2を参照のこと)。
ところが、ガード・インターバル区間に挿入した繰り返し信号は、受信機において信号電力として寄与しないため、送信電力が大きくなるという欠点がある。また、繰り返し信号の挿入により送信シンボル長が長くなるため、送信信号ではキャリア間干渉が生じるという問題が起きる。このキャリア間干渉によって単位周波数当たりの送信電力が高くなる。単位周波数当たりの送信電力に対する法規制を遵守するために送信電力を下げる必要があり、SNRの劣化につながる。
例えば、送信電力の節減のために、繰り返し信号に代えてヌル信号(ヌル・プリフィックス)をガード・インターバルに挿入するということも考えられる。この場合、例えば等化器を用いることによって、ビット・エラー率の低下の問題を解決することができる(例えば、非特許文献3並びに非特許文献4を参照のこと)。しかしながら、ヌル信号部分では受信機側で波形歪みを生じてしまうことから、等化器は回路構成が複雑となり、装置コストの増大を招来する。
これに対し、送信側ではガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるマルチキャリア信号を送出し、 受信側では受信信号の有効シンボル以降の信号成分を利用して有効シンボルの先頭の信号成分を波形整形する無線通信システムについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。この無線通信システムによれば、送信側では、ガード・インターバルにヌル信号を挿入することで、送信エネルギを減らすことが可能となる。また、ガード・インターバルに繰り返し信号を用いないため、送信信号のスペクトルのがたつきがなくなり、ピークが小さくなる。したがって、単位周波数当たりの送信電力を抑えることができる。
一方、受信側では、受信シンボルの先頭における遅延波部分は高調波を発生する原因となりキャリア間干渉を引き起こす原因になるが、受信信号の有効シンボル以降の成分を有効シンボルの先頭の遅延波成分に加算処理して波形整形するという「巡回加算」を実施することによって、受信シンボルの先頭の遅延波成分と加算されたガード・インターバル部分の信号波形を連続にしてサブキャリア間の干渉を除去することができる。
ここで、受信機側で、受信信号の有効シンボルに続くガード・インターバル区間全体を有効シンボルの先頭部分に加算して波形整形すると、ガード・インターバル部分の雑音もそのまま加算されることになり雑音電力が増加する。したがって、マルチパスの最大遅延時間がガード・インターバル区間より小さい場合には、最大遅延時間分だけを使って巡回加算を行ない、加算される雑音電力を減らすことで受信SNRが向上する。
また、マルチパスの最大遅延時間は伝搬路の状況に応じて変化することから、受信機は、受信信号から伝搬路推定により求められた最大遅延時間に基づいて、受信信号の有効シンボル以降の遅延波成分をより正確に取り出して、巡回加算を実施することが好ましい。これによって、受信シンボルに加算される雑音成分を最低限に抑えることで、復調性能の劣化を防ぎ、受信SNRを向上させることができる。
例えば、パイロット信号から伝搬路を推定し、最大遅延時間を得ることができる。あるいは、受信信号に含まれるプリアンブルの相関をとるとともに受信信号の電力を計算して相関結果を正規化し、正規化された相関結果と所定の閾値を比較することにより最大遅延時間を計時し、これに基づいて遅延波成分を特定することができる。
以上説明してきたように、ガード・インターバルにヌル信号を挿入するOFDM通信方式では、受信機側において、伝搬路状況に応じたマルチパスの最大遅延時間の変化に基づいて、巡回加算を行なう範囲を可変にすることによって、受信性能を向上できることが分かっている。このような巡回加算を行なう回路を簡易に構成する方法が望まれている。
W2005/002121 塩見正外著「ディジタル放送」(株式会社オーム社、1998) R.Morrison外著"On the Use of a Cyclic Extension in OFDM"(0−7803−7005−8/$10.00 IEEE,2001) S.Barbarossa外著"Performance Analysis of a Deterministic Channel Estimator for Block Transmission Systems With Null Guard Intervals" B.Muquet外著"Cyclic Prefixing or Zeor Padding for Wireless Multicarrier Transmissions"(IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATIONS, VOL.50, NO.12, DECEMBER2002)
本発明のさらなる目的は、シンボル間干渉をなくすために送信シンボル間にガード・インターバルが設けられたマルチキャリア信号を好適に受信することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、キャリア間干渉を防止するために送信電力を増大しないガード・インターバル区間が構成されたマルチキャリア信号を好適に受信することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ガード・インターバル部分に生じた遅延波成分をシンボルの先頭に加算する巡回加算を実施することで、キャリア間干渉を適切に除去してマルチキャリア信号を好適に受信処理することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ガード・インターバル部分に生じた遅延波成分を伝搬路状況に応じて適切に切り出して巡回加算を実施することで、キャリア間干渉を適切に除去してマルチキャリア信号を好適に受信処理することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ガード・インターバル部分に生じた遅延波成分を伝搬路状況に応じて適切に切り出して巡回加算を実施するための回路を簡易に構成することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、ガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるOFDM信号を受信する無線通信装置であって、
受信シンボルの有効シンボル部分からはみ出した信号成分を反対側の有効シンボル部分に加算する巡回加算によって受信信号の波形を整形する波形整形部と、
波形整形した後の受信信号の処理を行なう信号処理部を備え、
前記波形整形部は、受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存するメモリと、受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を取り出して前記メモリに保存されている信号部分と加算する加算器と、受信シンボルのうち有効シンボル部分及び前記加算器の出力信号を選択的に信号処理部に出力する選択部を備える、
ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明は、OFDM通信システムでは、OFDMシンボルの1シンボル毎に遅延波の最大遅延時間よりもガード・インターバルを大きくすることで、シンボル間干渉を防ぐことができる。このガード・インターバル区間をヌル信号で構成することにより、送信側では、送信電力を節約するとともに、SNRの劣化(前述)を防止するとともに、繰り返し信号を挿入した場合に余剰となった送信電力を送信シンボル期間に充当することによって、より効率的な送信動作を行なうこともできる。
一方、受信側では、受信シンボルの有効シンボル部分からはみ出した信号成分を反対側の有効シンボル部分に加算するという巡回加算処理を実施することによって、受信シンボルの先頭の遅延波成分と加算されたガード・インターバル部分の信号波形を連続にしてサブキャリア間の干渉を除去することができる。
本発明に係る無線通信装置は、巡回加算を行なう波形整形回路を、受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存するメモリと、受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を取り出して前記メモリに保存されている信号部分と加算する加算器と、受信シンボルのうち有効シンボル部分及び前記加算器の出力信号を選択的に信号処理部に出力する選択部からなる、小規模な回路で実現することができる。
ここで、広いガード・インターバルを設けると、ガード・インターバルの最後まで受信シンボルがあるとは限らない。このような場合、有効シンボル部分からはみ出した部分全体を有効シンボルの反対側に巡回加算すると、本来はヌル信号であるはずのガード・インターバル部分に重畳されているノイズもそのまま加算されることになるので、雑音電力が増加するという問題を招来するおそれがある。
この問題を解決するために、波形整形部は、伝搬路の推定結果から推定される最大遅延時間に応じて巡回加算する範囲Nを決定するようにすればよい。
具体的には、伝搬路を推定するとともに、該推定結果に基づいて求められる最大遅延時間に応じて巡回加算を行なう範囲を決定する。そして、前記波形整形部は、受信シンボルの先頭から該決定した範囲の信号を前記メモリに保存し、前記加算器は、受信シンボルの末尾から該決定した範囲の信号と前記メモリに保存されている信号を加算し、前記選択部は、受信シンボルから前後の該決定した範囲を切り落とした部分の信号と前記加算器の出力信号を有効シンボルとして前記信号処理部に出力する。
但し、巡回加算する範囲Nがガード・インターバル長よりも短くなる場合には、FFTが適用される範囲は本来の位置からずれることから、巡回加算する範囲に応じたFFTウィンドウ・タイミングを前記フーリエ変換部に通知する必要がある。また、FFTウィンドウ位置が移動することに伴って位相ずれが生じることから、巡回加算する範囲に応じた位相情報を前記チャネル補正部に通知する必要がある。
あるいは、前記波形整形部は、前記波形整形部は、該決定した範囲までは前記メモリから読み出した受信信号を前記加算器に供給するとともに、それ以降は受信信号を0に切り替える信号切り替え部を備えるようにしてもよい。このような場合、受信シンボルのうち有効シンボルの末尾からはみ出した部分では、決定した範囲以降では受信信号を0に切り替えて巡回加算を行なうことになるので、伝搬路状況に伴う最大遅延時間の変化に対応して、ノイズのみが加算されることを防ぎ、受信SNRを向上させることができる。
後者の場合、決定した範囲以降は受信信号を0に切り替えるだけで巡回加算する範囲自体はガード・インターバル長のままであるから、FFTが適用される範囲も本来のFFTウィンドウの位置のままである。したがって、FFTウィンドウ・タイミングを前記フーリエ変換部に通知したり、巡回加算する範囲に応じた位相情報を前記チャネル補正部に通知したりする必要はない。
また、本発明の第2の側面は、ガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるOFDM信号を受信するための処理をコンピュータ上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに対し、
受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存する信号保存手順と、
受信シンボルのうち有効シンボル部分について信号処理を行なう第1の信号処理手順と、
受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を前記信号保存ステップにおいて保存した信号部分と巡回加算する巡回加算手順と、
巡回加算した後の受信信号の処理を行なう第2の信号処理手順と、
を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ上では協働的作用が発揮され、本発明の第1の側面に係る無線通信装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、キャリア間干渉を防止するためにガード・インターバル区間がヌル信号で構成されたマルチキャリア信号を好適に受信することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、伝搬路状況から推定される最大遅延時間に基づいてガード・インターバル部分に生じた遅延波成分を適切に切り出して巡回加算を実施することで、キャリア間干渉を適切に除去してマルチキャリア信号を好適に受信処理することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、例えば、MB−OFDM方式のUWB受信機において、巡回加算を行なう小規模な波形整形回路を実現して、マルチパスの影響による波形歪みを発生させなくすることができる。
また、本発明を適用したOFDM受信機によれば、最大遅延時間が小さいような通信環境では、受信シンボルのうち最大遅延時間に応じて巡回加算を行なう範囲を変更することによって、ノイズのみを加算することによる特性の劣化を防ぐことができる。あるいは、巡回加算を行なう範囲のうち最大遅延時間を超える部分に関しては、受信信号をヌル信号に切り替える簡易な回路を配設することで、少ない回路規模で、伝搬路に応じた巡回加算を実現することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
本発明は、OFDM方式の通信システムに関する。OFDM方式は、マルチキャリア伝送方式の一種で、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定される。高速信号を多数のサブキャリアに分割して送信する結果、キャリア単体での伝送速度は低速になるため、遅延波の干渉に対して強くなる。以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1には、本発明の実施に供される送信装置の構成を模式的に示している。同図では、主にOFDM送信機におけるPhyベースバンド処理部の構成を図解しており、送信データを生成する上位レイヤ、並びにアナログRF処理部の構成は省略している。
符号器11は、送信データを誤り訂正符号で符号化する。変調部12は、送信データを入力すると、所定の変調情報とタイミングに従って、例えばQPSK(QuadraturePhase Shift Keying)方式により変調を行なう。QPSKは、デジタル変調方式としての位相変調方式の1つであり、0相に(0,0)、π/2相に(0,1)、π相に(1,0)、3/π相に(1,1)を対応させて伝送する。
送信データの変調処理を行なった時点で、パイロット・シンボル挿入パターン並びにタイミングに従って、既知のデータ系列をパイロット・シンボルとして変調シンボル系列に挿入するようにしてもよい。サブキャリア毎あるいはサブキャリア数本の間隔で、既知パターンからなるパイロット信号が挿入される。
シリアル・パラレル変換器13は、変調されたシリアル形式の信号を、並列キャリア数並びにタイミングに従って、並列キャリア数分のパラレル・データに変換してまとめる。
高速フーリエ逆変換器(IFFT)14及びパラレル・シリアル変換器15では、所定のFFTサイズ並びにタイミングに従ってFFTサイズ分の逆フーリエ変換を行ない、周波数軸での各キャリアの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換する。
ガード・インターバル挿入部16は、1OFDMシンボル分の信号が送信された後、その出力をパラレル・シリアル変換器15側から“0”信号(例えばグランド)側に切り替え、ガード・インターバルに相当する時間だけヌル信号を送信する。但し、プリアンブル信号の送出時のみ(あるいはその他の所定の期間だけ)、ガード・インターバル挿入部16は、繰り返し信号からなるガード・インターバルを挿入するようにしてもよい。
OFDM変調された送信データはDA変換され、図示しないアナログRF処理部では、さらにローパス・フィルタ(LPF)により所望帯域の信号成分のみを取り出した後、ローカル信号と周波数合成を行なうことにより、アナログ・ベースバンド信号を無線信号にアップコンバートする。この無線信号は、電力増幅器(PA)により所望の送信電力レベルに増幅され、送信アンテナから伝送路に放出される。
図2には、送信信号の構成を模式的に示している。図示の通り、OFDMシンボルの1シンボル毎に、ガード・インターバルとしてヌル信号が挿入されている。ガード・インターバルの時間幅は、伝搬路の状況、すなわち復調に影響を及ぼす遅延波の最大遅延時間によって決定される(遅延時間はガード・インターバル内に収まる)。遅延波の最大遅延時間よりもガード・インターバルを大きくすることで、シンボル間干渉を防ぐことができる。
ガード・インターバル区間をヌル信号で構成することにより、送信電力を節約するとともに、SNRの劣化(前述)を防止することができる。また、ガード・インターバル区間をヌル信号とすることにより余剰となった送信電力を送信シンボル期間に充当することによって、より効率的な送信動作を行なうこともできる。
但し、受信側において、既知パターンからなるプリアンブル信号を用いて自己相関による同期処理を行なう場合には、正確に同期を獲得するために、プリアンブル信号の送信時のみ、従来通りガード・インターバル区間に繰り返し信号を挿入し(図3を参照のこと)、データ送信時にヌル信号からなるガード・インターバルを挿入するようにしてもよい。
また、図4には、本発明の実施に供される受信装置の構成を模式的に示している。同図では、主にOFDM受信機におけるPhyベースバンド処理部の構成を図解しており、無線信号を受信するアナログRF処理部、並びに復号された受信データを処理する上位レイヤの構成は省略している。
図示しないアナログRF処理部では、アンテナで受信した無線信号を低雑音増幅器(LNA)で増幅した後、ローカル信号と周波数合成することによりアナログ・ベースバンド信号にダウンコンバートする。さらに、希望信号以外の不要成分をバンドパス・フィルタ(BPF)を用いて除去して、可変利得増幅器(VGA)で増幅し、AD変換する。
同期検出部21は、パケットのプリアンブル部分を用いて、伝搬路でマルチパス・フェーディングを受けた受信信号から同期タイミングを検出する。送信機は、プリアンブル信号の送出時のみガード・インターバル区間に繰り返し信号を挿入することによって(前述)、より高精度に同期を獲得することができる。
シリアル・パラレル変換器22は、検出された同期タイミングに従って、シリアル・データとしての受信信号を並列キャリア数分のパラレル・データに変換してまとめる。ここでは、シンボル長とガード・インターバルを含んだ範囲の信号がまとめられる。
次に、波形整形部23では、ガード・インターバル部分又は受信信号の有効シンボルからガード・インターバル部分にはみ出た遅延波成分を利用して、有効シンボルの先頭部分に巡回加算することによって波形の整形処理を行なう。ガード・インターバルにヌル信号を挿入するOFDM通信方式では、受信信号の有効シンボル以降の成分を有効シンボルの先頭の遅延波成分に巡回加算を実施することによって、受信シンボルの先頭の遅延波成分と加算されたガード・インターバル部分の信号波形を連続にしてサブキャリア間の干渉を除去することができる(前述)。巡回加算の方法並びに波形整形部23の詳細な動作については後述する。
高速フーリエ変換器(FFT)24はシンボル長分の信号をフーリエ変換し、パラレル・シリアル変換器25は時間軸の信号を周波数軸の信号に変換し、各サブキャリアの信号を取り出す。
チャネル補正回路26では、等化処理、位相トラッキング、残留周波数オフセット補正といったチャネル補正処理が行なわれる。チャネル補正の方法自体は本発明の要旨に直接関連しないので、ここでは詳細な説明を省略する。
そして、チャネル補正後の受信信号は、復調器27により例えばQPSK復調し、復号器28により誤り訂正符号で復号した後、受信データとなり、通信プロトコルの上位レイヤによって処理される。
図5には、波形整形部23における動作特性を模式的に示している。伝搬路のマルチパスにより遅延波の影響を受けて、受信シンボルは図示のように歪んだ波形となる。上述したように、送信時にガード・インターバルTgにはヌル信号が挿入されている。ここで、遅延波の最大遅延時間はガード・インターバルTgを超えないと仮定すると、遅延波は次のシンボルにかからないから、シンボル間干渉は生じない。ところが、受信シンボルの有効シンボル部分(同図中の有効シンボル長Teの範囲)からそのままフーリエ変換を適用する範囲(FFTウィンドウ)を取り出してFFT24へ入力すると、送信時の窓関数及び伝搬路で生じた遅延波の影響によってサブキャリア間干渉が生じ、受信特性が大きく劣化する。
そこで、本実施形態では、波形整形部23は、図5に示すように、受信シンボルの有効シンボル部分からはみ出した信号成分を反対側の有効シンボル部分に加算するという巡回加算処理を行なう。図示のように有効シンボル部分を取った場合は、末尾のTr+Tgの部分を有効シンボルの先頭に、先頭のTrの部分を有効シンボルの末尾にそれぞれ加算する。このような巡回加算を施した後、有効シンボル部分の信号をFFTウィンドウとして取り出し、FFT24への入力とする。このとき、繰り返し信号部分は同相で加算されるため、送信側の窓関数で減衰した信号エネルギは復元される。また、遅延波成分は有効シンボル内で連続となるため、サブキャリア間干渉がなくなる。
図6には、波形整形部23の内部構成例を示している。図示の波形整形部23は、主に、有効シンボルの先頭部分からはみ出した成分を有効シンボルの末尾に加算するように構成されている。この波形整形部23の動作について、図7を参照しながら説明する。
送信シンボルの後に、繰り返し信号の代わりにヌル信号からなる広いガード・インターバルが付けられた信号(図7(a)を参照)を受信すると、受信シンボルは図7(b)に示すように遅延の影響が現れる。波形整形部23内では、有効シンボルの先頭からはみ出した成分Aを一旦メモリに保存し、有効シンボル長の部分Bをそのまま後段のFFT24に出力する。そして、有効シンボルの末尾からはみ出した成分Cをメモリに保存したAと加算して、FFT24に出力する。この場合、FFTが適用されるのはBとCの範囲となる。このようにして、巡回加算が可能な波形整形部23を簡易に構成することができる。
一方、広いガード・インターバルを設けると、ガード・インターバルの最後まで受信シンボルあるとは限らない。このような場合、図5並びに図7に示したように有効シンボル部分からはみ出した部分全体を有効シンボルの反対側に巡回加算すると、本来はヌル信号であるはずのガード・インターバル部分に重畳されているノイズもそのまま加算されることになるので、雑音電力が増加するという問題がある。すなわち、図8に示すように、ガード・インターバルの区間であるCの後半には受信シンボルはなくノイズのみなので、AをCに加算すると、ノイズだけを加算する箇所が発生し、これにより受信特性は劣化する。
この問題を解決するために、本実施形態では、波形整形部23は、伝搬路の推定結果から推定される最大遅延時間に応じて巡回加算する範囲Nを決定したり、あるいは受信SNRが最大となるように巡回加算したりすることで、受信シンボルのない部分での巡回加算による特性の劣化を回避するようにした。
図9には、伝搬路の推定結果に基づいて決定される範囲で巡回加算するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、伝搬路の推定を行なう(ステップS1)。送信側ではサブキャリア毎あるいはサブキャリア数本の間隔で、既知パターンからなるパイロット信号が挿入されているので、例えばフーリエ変換後の周波数軸上に並んだ信号から伝搬路を推定することができる。
次いで、この伝搬路の推定結果に基づいて、最大遅延時間を算出し、有効シンボルの末尾からはみ出した部分において巡回加算を行なう範囲Nを決定する(ステップS2)。
最大遅延時間を算出する方法として、例えば、受信信号に含まれる基地パターンを利用して相関を求め、この相関結果を受信信号の電力に基づいて正規化し、正規化された相関結果と所定の閾値を比較する方法が挙げられる(例えば、特許文献1を参照のこと)。あるいは、相関結果を正規化するのではなく、閾値を受信信号の電力に乗算するようにしてもよい。相関には、参照シンボルと受信したシンボルとの相互相関を用いることができる。
次いで、決定した範囲Nが規定値以下であるかどうかをチェックする(ステップS3)。範囲Nが規定値以下であれば、その範囲Nで巡回加算を行なうこととし(ステップS4)、範囲Nが規定値を超えるときにはガード・インターバル長を基に設定されている最大範囲で巡回加算を行なうことにする(ステップS5)。
図10には、伝搬路の推定結果に基づいて巡回加算する範囲を決定するように構成された波形整形部23の構成例を示している。この波形整形部23の動作について、図11を参照しながら説明する。
送信シンボルの後に、繰り返し信号の代わりにヌル信号からなる広いガード・インターバルが付けられた信号(図11(a)を参照)を受信すると、受信シンボルは図11(b)に示すように遅延の影響が現れる。波形整形部23内では、有効シンボルの先頭からはみ出した部分のうち、図9に示した処理手順に従って決定される範囲NからAを切り出してメモリに保存し、有効シンボル長の部分Bをそのまま後段のFFT24に出力する。そして、有効シンボルの末尾からはみ出した部分のうち同範囲NからCを切り出し、これをメモリに保存したAと加算して(図11(c)を参照)、FFT24に出力する。
FFTが適用されるのはBとCの範囲であるが、巡回加算処理によって受信シンボルの先頭部分の遅延波成分と加算されたガード・インターバル部分の信号波形は連続となりサブキャリア間の干渉がなくなるとともに、受信シンボルに加算される雑音成分も最低限となることから、受信SNRが向上する。また、巡回加算が可能な波形整形部23を簡易に構成することができる。
但し、巡回加算する範囲Nがガード・インターバル長よりも短くなる場合には、図11(c)からも分るように、AとCが短くなることに伴い、FFTが適用される範囲は本来の位置からずれることから、巡回加算する範囲Nに応じたFFTウィンドウ・タイミングをFFT24に通知する必要がある。また、FFTウィンドウ位置が移動することに伴って位相ずれが生じることから、このような位相情報をチャネル補正回路に通知して、正しくチャネル補正できるようにする必要がある。
また、図12には、受信SNRが最大となるように巡回加算するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、伝搬路の推定を行なう(ステップS11)。送信側ではサブキャリア毎あるいはサブキャリア数本の間隔で、既知パターンからなるパイロット信号が挿入されているので、例えばフーリエ変換後の周波数軸上に並んだ信号から伝搬路を推定することができる。
次いで、この伝搬路の推定結果に基づいて、最大遅延時間を算出し、有効シンボルの末尾からはみ出した部分において巡回加算を行なう範囲Nを決定する(ステップS12)。最大遅延時間の算出方法は上述と同様である。
次いで、決定した範囲Nが規定値以下であるかどうかをチェックする(ステップS3)。
ここで、巡回加算する範囲Nが規定値を超えるときには、ガード・インターバル長を基に設定されている最大範囲で巡回加算を行なうことにする(ステップS15)。
一方、巡回加算する範囲Nが規定値以下の場合には、その範囲Nでは有効シンボルの先頭からはみ出した信号をそのまま有効シンボルの末尾からはみ出した信号に巡回加算を行なうが、範囲Nを超えた部分では、受信信号を0に切り替えて巡回加算を行なう(ステップS15)。
図13には、受信SNRが最大となるように構成された波形整形部23の構成例を示している。この波形整形部23の動作について、図14を参照しながら説明する。
送信シンボルの後に、繰り返し信号の代わりにヌル信号からなる広いガード・インターバルが付けられた信号(図14(a)を参照)を受信すると、受信シンボルは図14(b)に示すように遅延の影響が現れる。波形整形部23内では、有効シンボルの先頭からはみ出した部分Aを一旦メモリに保存し、有効シンボル長の部分Bをそのまま後段のFFT24に出力する。そして、有効シンボルの末尾からはみ出した部分Cのうち、図12に示した処理手順に従って決定される範囲Nまではメモリに保存したAと加算して、FFT24に出力する。そして、同範囲N以降では、受信信号を0に切り替えて巡回加算を行なう(図14(c)を参照)。
FFTが適用されるのはBとCの範囲であるが、巡回加算処理によって受信シンボルの先頭部分の遅延波成分と加算されたガード・インターバル部分の信号波形は連続となりサブキャリア間の干渉がなくなる。また、ガード・インターバル内で受信シンボルが終わった以降のノイズのみの範囲ではヌル信号に変わっているので、ノイズのみが巡回加算されることはないから、受信SNRが向上する。また、巡回加算が可能な波形整形部23を簡易に構成することができる。
また、図13に示した構成によれば、巡回加算する範囲自体はガード・インターバル長と同じであり、FFTが適用される範囲であるBとCは本来のFFTウィンドウの位置のままである。したがって、図10に示した構成とは相違し、巡回加算する範囲Nに応じたウィンドウ・タイミングをFFT24に通知したり、FFTウィンドウ位置が移動することに伴う位相情報をチャネル補正回路に通知したりする必要はない。
以上説明してきたように、本発明によれば、例えば、MB−OFDM方式のUWB受信機において、巡回加算を行なう小規模な波形整形回路を実現して、マルチパスの影響による波形歪みを発生させなくすることができる。
また、本発明を適用したOFDM受信機によれば、最大遅延時間が小さいような通信環境では、受信シンボルのうち最大遅延時間に応じて巡回加算を行なう範囲を変更することによって、ノイズのみを加算することによる特性の劣化を防ぐことができる。あるいは、巡回加算を行なう範囲のうち最大遅延時間を超える部分に関しては、受信信号をヌル信号に切り替える簡易な回路を配設することで、少ない回路規模で、伝搬路に応じた巡回加算を実現することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明の要旨は、MB−OFDM方式のUWB受信機に限定されるものではない。UWB以外の帯域を使用してOFDM伝送を行なう通信装置や、OFDM以外のマルチキャリア変調方式を用いた通信装置に対しても同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の実施に供される送信装置の構成を模式的に示した図である。 図2は、送信信号の構成を模式的に示した図である。 図3は、プリアンブル信号の送信時のみガード・インターバル区間に繰り返し信号を挿入し、データ送信時にヌル信号からなるガード・インターバルを挿入した送信信号の構成を模式的に示した図である。 図4は、本発明の実施に供される受信装置の構成を模式的に示した図である。 図5は、波形整形部23における動作特性を模式的に示した図である。 図6は、波形整形部23の内部構成例を示した図である。 図7は、図6に示した波形整形部23の動作を説明するためのタイミング・チャートである。 図8は、ガード・インターバルの区間の後半に受信シンボルがない場合に巡回加算を行なう様子を示した図である。 図9は、伝搬路の推定結果に基づいて決定される範囲で巡回加算するための処理手順を示したフローチャートである。 図10は、伝搬路の推定結果に基づいて巡回加算する範囲を決定するように構成された波形整形部23の構成例を示した図である。 図11は、図10に示した波形整形部23の動作を説明するためのタイミング・チャートである。 図12は、受信SNRが最大となるように巡回加算するための処理手順を示したフローチャートである。 図13は、受信SNRが最大となるように構成された波形整形部23の構成例を示した図である。 図14は、図13に示した波形整形部23の動作を説明するためのタイミング・チャートである。
符号の説明
11…符号器
12…変調器
13…シリアル・パラレル変換器
14…高速フーリエ逆変換器(IFFT)
15…パラレル・シリアル変換器
16…ガード・インターバル挿入部
21…同期検出部
22…シリアル・パラレル変換器
23…波形整形部
24…高速フーリエ変換器(FFT)
25…パラレル・シリアル変換器
26…チャネル補正回路
27…復調器
28…復号器

Claims (6)

  1. ガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるOFDM信号を受信する無線通信装置であって、
    受信シンボルの有効シンボル部分からはみ出した信号成分を反対側の有効シンボル部分に加算する巡回加算によって受信信号の波形を整形する波形整形部と、
    波形整形した後の受信信号の処理を行なう信号処理部を備え、
    前記波形整形部は、受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存するメモリと、受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を取り出して前記メモリに保存されている信号部分と加算する加算器と、受信シンボルのうち有効シンボル部分及び前記加算器の出力信号を選択的に信号処理部に出力する選択部を備える、
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 伝搬路を推定するとともに、該推定結果に基づいて求められる最大遅延時間に応じて巡回加算を行なう範囲を決定する伝搬路推定部をさらに備え、
    前記波形整形部は、受信シンボルの先頭から該決定した範囲の信号を前記メモリに保存し、前記加算器は、受信シンボルの末尾から該決定した範囲の信号と前記メモリに保存されている信号を巡回加算し、前記選択部は、受信シンボルから前後の該決定した範囲を切り落とした部分の信号と前記加算器の出力信号を有効シンボルとして前記信号処理部に出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記信号処理部は、波形整形後の受信信号からFFTウィンドウで有効シンボル部分を切り取ってフーリエ変換を行なって、周波数領域のサブキャリアを生成するフーリエ変換部と、各サブキャリアについてチャネル補正を施すチャネル補正部を備え、
    前記伝搬路推定部は、巡回加算する範囲に応じたFFTウィンドウ・タイミングを前記フーリエ変換部に通知するとともに、巡回加算する範囲に応じた位相情報を前記チャネル補正部に通知する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 伝搬路を推定するとともに、該推定結果に基づいて求められる最大遅延時間に応じて巡回加算を行なう範囲を決定する伝搬路推定部をさらに備え、
    前記波形整形部は、該決定した範囲までは前記メモリから読み出した受信信号を前記加算器に供給するとともに、それ以降は該受信信号を0に切り替えて前記加算器に供給する信号切り替え部を備え、前記加算器は、有効シンボルの末尾をはみ出した部分の該決定された範囲以降では受信信号に代えて0と巡回加算を行なう、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. ガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるOFDM信号を受信する無線通信方法であって、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存する信号保存ステップと、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分について信号処理を行なう第1の信号処理ステップと、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を前記信号保存ステップにおいて保存した信号部分と巡回加算する巡回加算ステップと、
    巡回加算した後の受信信号の処理を行なう第2の信号処理ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  6. ガード・インターバル区間がヌル信号で構成されるOFDM信号を受信するための処理をコンピュータ上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに対し、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分の先頭からはみ出した信号部分を保存する信号保存手順と、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分について信号処理を行なう第1の信号処理手順と、
    受信シンボルのうち有効シンボル部分の末尾からはみ出した信号部分を前記信号保存ステップにおいて保存した信号部分と巡回加算する巡回加算手順と、
    巡回加算した後の受信信号の処理を行なう第2の信号処理手順と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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